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名前はいらない:
誰かが言いました
思い出とは記憶の
断片と断片によって
再構築される
創造物なのだと
思い出すことは
幻を見るのと同じことだと
生きるってなに?
もし
あそこで立ち止まっていたら
道を曲がっていたら
小石につまづかなかったら
寄り道をしなかったら
立ち止まらなかったら
もし
あの時 もし もし…
いくつもの選択をして
今いるこの道の上で
正しかったと思った私も
間違えたように思えた私も
私はいつも私らしかった
君も 彼も 誰も みな
これでいいんだよ、と
これでいいんだよ
泣いたことも
笑ったことも
すべては
優しい思い出の中に
そして今日も祈りたい
どうかあなたにとっても
思い出はいつも
優しくありますように。
三浦未翔