684 :
名前はいらない:
「初恋」
目の前でこけたら笑われた。酷い。でも笑顔に惚れた。
片思い進行中。髭が生えてきた。処遇を悩むが多数決で放置に可決。
ゆるい坂道を男と歩いているのを見る。おおう。初失恋。
その携帯ドコモだよねと、お揃いのドコモダケを見せられる。どもって何を喋ったか忘れ後で泣く。
なんとなく部活が同じになる。なんとなく話そうとするが耳は正直。髪の毛伸ばして隠そうとする。
相談に乗るが血反吐が出そう。途中で切り上げ自己嫌悪。わかっててやってんのかこの野郎。
期限が切れた映画のチケット。ゴメンねぇちゃんと後で謝る。部屋の瓶に納められる。
桜の季節。目線がそれてたっぷり五分。三年間の重みはなかなかでない。
ちゃんと待ってる優しい笑顔。ええいままよと口が滑る。最初の笑顔は変わらない。
桜の季節。散る季節。初めて酒飲む15歳。