君のセンス5段階+αで評価するよ[vol.91]

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「ドン・ブリーメシ」

出口のない螺旋階段を下ってゆくという
強迫観念的なイメージ
紙とインクの深みへ降りてゆくことで
下りが上りを意味するような
冷たいシステム
その中でばらばらなになりそうな
自己を繋ぎ止めるために
失われてゆくものを、切り捨てる
しかしそこには、死者に対する礼があり
まだ存在すらしない他者への倫理がある
書誌はなんのために存在するのか
そこに賭けられた愛には一片の偽りもない
携帯の画面に反射するネオンの灯りを
見つめていたら
どこまでも墜ちていける気がした
俺は「もうワンランク上」では足らん
もっとずっと上に行きたい
あまねく特別な存在になりたい
生きた痕跡を残したい