【第一回地区対抗ポエム大会】

「ウタウ」

ぐらんらぐらんら
揺れてる窓辺の物干し竿に
何度も渡る犬の影

トタンの屋根をカタカタ鳴らし
いつもの魔女が行き過ぎる

ゴム毬ひとつころころ落ちて
河原の猫が鳴き交わす

ひゅいごうひゅいごう
電線よおい

たくさんのおまえたちが
そうして繋いでいるせいで
寂しいおとばかりが満ち満ちる

（山の緑が濃くなる日々の畏れを飲み込むように）
（田んぼの一本松が真っ黒い畦道を照らす）

（明滅するコンクリートのつっかい棒が）
（幾万年も通い路の湿り気を覚えていて）
（それで蛙はいつまでも唄を忘れないのだ）

アゲ

アゲ＆飛鳥

『豆腐に釘』

喇叭がしてる
ユナイテッドな夕景
ゴト師は涙目

君はピンボール派？
たまころがしの
パチンコは下手な鉄砲
鳩にも当たらぬ
たまごろし

おおきさは
どうでもいい

宵の張り引くやわらかい
ぶらりん宙
スリーセヴン　おおあたり
喇叭、喇叭、喇叭っぱ
景品は豆腐です

ぶつかりまくったけれど
張り合いが無え
俺たちどこいくのかな
決まってら

穴

さ

「電柱」

邪魔っけだけど突っ立ってる
仕方ないのさと突っ立ってる

あたしも
仕方ないのさと突っ立ってる
邪魔っけだけど勘弁してねと
突っ立ってる

だーれもぶつかりやしないのに






空　青いや

「すこし歩く」

指先でパチっとはじけた
幻滅したかも
笑い声は空しいのかも

子供の頃は登ろうとして登れなかった電柱にだって
いまなら登れるようになっているはずだろう？
いつのまにか登ろうと思うことがない

電柱のてっぺんと明星
登らなくても手を伸ばせば
届く気がする

傲慢になることを覚えたね
本当はうっとおしいとか思ってるね？
でも、憧れだけは消せないんだろう？
そのうち寂しさだけが残るんだろう
ずいぶん自分の知らない事柄をばかにする癖がついたようじゃないか

ぼくが大きくなったんじゃない、ぼくの世界が縮んじまったんだろ

確かめるかい？
いまから登る気なら
ゴムの手袋をわすれずに

恋を　
こんな恋を
繰り返してしまうのか
と思うと
心底ウンザリする

あげまんじゅう

「ジダンダ」

居場所が欲しかったんだと言ったら笑われる
それでもいいさとコーヒーを飲み
一方通行の愛情について考える

町外れは磁器の深い青で
二階の窓からは鈴なりの五線譜が見える

こればかりは俺のせいじゃないさと
枯れたばかりのゼラニウムを外に投げる

風の無い路地裏に真っすぐ落下して
夜と昼ともわからない薄闇の中に溶けていく

ここではないのなら
どこに行けばいいのだろうと
子供のような泣き言ばかりが24時間
世間の線と点とを行き来し
醜態ばかりが積もり上がる

ジダンダ ジダンダ

そのようなものである限り
不明瞭な響きを絶やさない限り

いつまでもそうであるとわかっているのに

午後の鐘が鐘楼を貫きぼやぼやと漂い
醜いばかりの音譜が一つ、また一つと引っ掛かり垂れ下がる

お題は「電柱」

>>425
>>428
>>429
>>430
>>433

あと5作品

いまのルールはたぶん
>>1　に加えての　>>13

「のっぽさん」

何も言わずに夜の闇の中では
自販機の明かりに足元を照らされて
ただいまも言わないアパートの住人の
疲れた横顔を見ている

一週間洗っていない服を着た中年がひとり
自販機になけなしの500円玉を入れる
コーヒーを手に丸まり始めたその背中が去っていくのを
何も言わずに見ている

朝一番で元気な声を出すガソリンスタンドの店員
朝寝坊なアパートの住人がようやく起き出す頃
足元に彼らの生きた証が袋詰めになり捨てられていくのを
いつも黙って見ている

時代は変わっていくのだ
いつの間にか肩には光ファイバー
変わらないものもあるのだ
長い胴にまとわりつく夏の蝉

夜更かしな若者の話し声や泣き声が
僅かに微かに伝送路を揺らす

時代は変わっていくのだ
肩のメタルケーブルより中空を飛び交うパケット
変わらないものもあるのだ
破壊と誕生の構成比率

何が始まったのかとアパートの住人が
窓の外を見ている
話を聞いていたガソリンスタンドの店員は
物珍しげにそれを見ている

時代は変わっていくのだ
地中に埋められていく架線
広くなった空を支配するのは見えない電波

少しだけ広がった歩道を
笑顔で歩く小学生の姿
トラックの荷台で揺られながら
何も言わずにそれを見ている

「偏愛的倒錯」

いつまで待っても　電柱は電柱
良い香りのするあの　あの　
あの人には　近づけないの

狭い路地に　たちんぼして
どうせ犬のおしっこの受け皿よ
どうせ私は……

／

あれはどうしてだったろうか
私は遠い国での戦争の有様を
また遠い街での震災の有様を
さっと　知覚したのだ

あそこいらには私と同じ不恰好が
いくつもいくつも倒れていて
それはここから逃れる唯一の方法に思われた

ああ　私
斃れこもうかしら
（あなたの胸の中に）
ああ　私
斃れこもうかしら
（あなたの唇のそばに）

永遠に　永遠に
ひとつに　なる（ともに　ものに　なって　｜

アゲーン

なあ
カラスに乗っかられて
痛くないか？
なあ
頭にﾋﾞﾘﾋﾞﾘしたもん流して痛くないか？

なあ
訳の解らん音が流れて来てうるさくないか？

雨が降っても傘がなく
風が吹いてもまともに受け
支えるものは

只、只自分だけ

そんなに寡黙な貴方は

その日が来るまで

何思う

かちかちなギプスをつけられ貴方は

何思う


タイトル（忍ぶ）

「yearn」

今朝見た夢を忘れた　訳も分からず悲しかった
まるであの日の僕のようで　なんだかとても淋しかった

「ねぇ、まだ走れるよ」　心の中で呟く
体が酸素を求めて　　　僕の足は止まった

何かを作り出すはずの手は　温もりだけを求め
誰かを守るはずの手は　何もせずとも傷だらけ
あの日の頬が濡れたのは　雨の為だけじゃない
でもまた日は昇るから　僕はまた歩くんだ

どうしてどうして
日は暮れるのです
僕の影をむやみに
のばさないでよ

隠れちゃいけない
ただ　ぽつんと
ただ　たっている
ただそれだけです

　なんで　なんで
陽はしずむのです
僕はみているだけ
隠れているひとを

ただ　それだけで
ただ　そのひとが
どうしようと
どうなろうと

知る由はないのです

↑無題です、一応。

じゃ頂きだな 評価は胸の中にしまっておこう

集まったのかな？

それじゃあよろしく！

サメの話ししよーぜ！

438と439には仮トリップがないですよ。
今のところ、このふたつは失格
残り2作品が集まる前に作者さんが仮トリップを提示してくれれば有効なりよ。

439です
すみません。お願いします

ＡＧＥ

『電柱年中アイウォンチュー』

かなしみがくさってしまった
ここにいなかったひとにさよならを
いいそびれ
やわらかいあせをかいた

自転車の籠に猫を入れて坂を下る
風の向きは決していいとは言えないけれど
薔薇を噛んだような月がきれいだ

だれかのせいにしたいよる
てのひらにすーぷをうけ
せいじゃくをのみくだす

行き先も今決まった
行けないところに行けばいい
東の空に流れ星を見た意味

ラジオからはシカゴ
昨日去年明日

あなたはどこにいますか
へんじまってます

そろったかな？

>>425「ウタウ」
人ッ気のない廃れた情景は。
括弧文になってからの詩情豊かな本編開始に胸キュンです。
寂しい薄さを感じさせるイントロダクションが効いています。

>>428『豆腐に釘』
パチンコととーふーがどこでくっ付いたのか、
全くわからないんだけど、なんでか面白い。
なんとなく、>>425の寂れた町を酔っ払いながら家路を行くｵｯｻﾝが浮かびました。

>>429「電柱」
「ブルーレットおるだけ」と茶化された後輩を思い出しました。
「おるだけ」って言われても、仕方ないじゃんおらせてよ。
だーれもぶつかりやしないのに、寂しいやホント。

>>430「すこし歩く」
ストレートに胸にきて、変にドキドキしちゃいました。
こういった内容は、読むほうに鬱陶しさを感じさせることがあるけど、
1連目と最終連でそのにおいが緩和されたかな、ゴムの手袋とか。

>>433「ジダンダ」
静かなジダンダ、ジダンダも心のうちでそっと謙虚に。
ジダンダって感じには、悔しさとか怒りとかってのが足りないかも。
最後の2行は物憂い感じがよく出ててうまいです。

>>435「のっぽさん」
おはようからおやすみまで、暮らしを見つめるのっぽさんが、
淡々と描かれていて、地味だけどなんか好き。
少しだけ広がった歩道に小学生を持ってきたのはズルい、くらいやられました。

>>436「偏愛的倒錯」
どっちかというと「ワンと吠えなさい、犬ッコロ」て言われたいです。
それはともかく、斜線で区切られてる前半と後半に温度差を感じました。
終盤のあだっぽさと情念は演歌のようで、不覚にも、きた。

>>439「yearn」
短い中にも思春期のとにかくな焦燥感が浮かんできました。
最終行の前向きな若さがちょっと憎らしいです。
詩にちらっとでも電柱らしさがあったらよかったけど、ぼくには読めませんでした、ごめん。

>>440
立っているだけの恋愛の電柱。というかむしろストーカーぽいですな。
知る由はないのですってのが怖いんですが。
滑稽でいて静かな恐ろしさが読むほどに募ってきました。

>>『電柱年中アイヲンチュー』
1-2連が素敵。薔薇を噛んだような月は見てみたい。
ただ最後がスッと落ちすぎているような印象を受けました。
でもいい詩です。どことなく、ほのめきの情緒って感じで。

順位は、ちょっと待ってね、いま考えてる

あ、失礼、最後の評は
>>448『電柱年中アイウォンチュー』

あ、さらに失礼発見、>>425「ウタウ」 評の一行目訂正。

人ッ気のない廃れた情景には、ぼくだけかもしれないけど、旅情をそそられました。
括弧文になってからの詩情豊かな本編開始に胸キュンです。
寂しい薄さを感じさせるイントロダクションが効いています。

こうなります。すんません。
いろいろヘッポコごめんなさいでしたが、じゃ、順位。

1位　>>425「ウタウ」
2位　>>435「のっぽさん」
3位　>>430「すこし歩く」

425 ◆TltJNYhFBcさんおめでとうです。
では、次よろしくお願いします。

ありがとうございましたー
『豆腐に釘』(#パチンコチンコ)と『電柱年中アイウォンチュー』(#カチンコチンコ)かきました
『豆腐に釘』は糠に釘と豆腐に鎹のクロスオーバーです！
やわらかい地球はパチンコ玉でありパチンコ台なのでした！

どうもこんばんは。ねむいです。
「のっぽさん」#gba　書きました。丁寧に書いたつもりです。
ちなみに関東です。豆腐さんありがとうございました！

遅くなってごめんなさい、「ウタウ」 書きました。
豆腐さん、丁寧な評ありがとうございます。
うーん、これを投稿したのは3月の話ですか･･･。
その間に桜前線が根室あたりまで進んでしまいましたね。
#ぐらんらぐらんら

次のお題は「夢」でお願いします。

すいません、地区は関東ですよぅ。

豆腐さん、「電柱」ってのを書きましたヨン

評ありがとうダワ

大木人さん、おめでとうネ
アタシの仮トリはなぜか#郷ひろみヨ

わかる人だけわかってくれたらいいワｵｰﾎｯﾎｯﾎｯ！

「すこし歩く」を書きました。北海道です。

豆腐さんの評は読みやすかったです。おつかれさまでした。

ぷっかり上昇夢気分

詩のボクシング　虚偽表示問題
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1210355394/

お題「夢」
募集中です。
ご応募お待ちしております。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ノ⌒　丿
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　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　:::::::＼
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　 ゝﾐ_,,ノ"　　,'´　　　　　　 iヽ,｀ﾞﾞﾞ´　　　　　　　ﾞﾞ"./~i　　　　　　....::',
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　　　　　 i　　.,'.　　　　　　　　　　　　　　人　　　　　　　　　　　　'i　　 i
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　,,-‐''´　　..'ﾞ'､　　　　　　　　　　　　　（＿＿_）　　　　　　　　　　fﾞ.. 　 　｀ﾞ'‐､__
f´__,,--‐---‐'ﾞ　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀ﾞﾞ´｀ﾞ''ｰ----

age

アゲトキマス

アゲ

>>462
お題で書かせていただきます

「夢論理」
悪夢だとか
予知夢だとか
人生が春の夜の夢だとか
昔から人は
夢が大好きだから
時代が変わっても
夢は消えないで続く
世襲と踏襲を繰り返す
新しさが巡って懐古典を招く
飽きずにまだ夢を見る
寝ても覚めても漂う
辿り着く先を見ているわけではないけど
逃げているわけでもないから
やっぱり夢を見る
科学と魔術を行き来する
錬金術さえ試みる
世界中騙されてしまえば
夢物語も真実
おはようも夢
おやすみも夢
だったら反転されても
きっと誰も気付かない

仮トリつけろクズ

>>468
すみません

唐揚げ

東北地区の皆さんご無事でしょうか。
一ヶ月以上の停滞となり、当スレは開店休業状態ですね…。
お題がよくなかったのかしら。
ポエ大も沈んだままですし…
風の無い海で詩板船団が漂流しているような。

長谷川チョン(長谷川櫂は偽名)は近頃、黒癩も発症して
崩れ果てた面体が腐り爛れて猛烈な悪臭を放っているという。
あの醜悪極まりない形相を見よ。
絶対に近づいてはならない！
化け物仲間になりたく無いのなら。

はい、非常に面白かったですね
みなさんおつかれさまでしたあああ<｀∀´>

よし　晒しage

さとうれおのニコニコあがってたんでよろしく。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9841509
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9842162
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9849320
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9849380
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9849453