「回遊」
もしも私だけが
うたた寝をしているのだとして
限られた媒体の中を回遊する深海魚だとする
界隈の者から見れば
なんと堕落した姿に映ることだろうか
のらり、くらり、と
さ迷う私は、生き遅れの深海魚
悲しくはないが
しみじみ我が身を振り返るのが
いつからか日課となった
よれよれのシャツを着て、今夜も回遊することに、決めた。
882 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 04:04:21 ID:gYLam54f
「日記」
今日子犬がお家にやってきました
僕が名前をつけました 小さくて可愛い僕のジョン
今日ジョンがあんまし吠えるもんだから
壁に叩きつけました 動かなくなりました
そのままにしとくと怒られるので
冷蔵庫に入れておきました
今日の晩御飯はカレーです
「朝と人」
朝の光に包まれて
鮮やかな今日が輝き始める
人の群れに苛立ち
嫌われてばかりの私
いらいらが治まらない、朝
884 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 06:29:15 ID:hy5JC/5R
「あなたと」
誰かに何かを囁くなんて、とてもナンセンスで
どんなに思いを込めても、それはきっと
言葉なんて、所詮、欠陥品で
幾千の歌手たちが、愛を歌うけど
幾千のファン達が、酔いしれるけど
それはきっと、本当は、すれ違ってて
「I love you」は君へじゃなくて、たぶん、誰か他の
だって、君は、彼と、彼女と、会ったことも
だけど、それでみんな、うまく回って
本当が、わからなくても、そんな事は…別に……
だからきっと誰も僕の本当を
だからきっと僕も誰の本当も
だけど、それじゃ、哀しすぎるから
せめて、せめて、あなたと
だから、僕は、君の手を
言葉なんかじゃなくて、
ただそれだけを
感じてくれれば、それで、きっと
ふたりは、伝わる
885 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 07:49:44 ID:JuZMoZY5
「新機軸」
昨日までのことはすっかり忘れて、イツカゴの休日を目指して歩みだす
そんな月曜日の夜明け、繰り返される日常を忘れるために今はあるのだろう
886 :
五段階より感想重視で:2007/07/09(月) 08:22:07 ID:kQpZyLRl
>>885 文章の切れ端みたいです。文章なら全体を見てみたいですが、詩としては物足りない。D
887 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 08:40:41 ID:t/f770Ts
『隠れ月』
暗闇の中に隠れ月
何時からだろう
その半分が消えたのは
暗闇の中に隠れ月
何故だろう
その半分が欠けたのは
もう戻ることもなく
隠れ月は蝕んでゆく
たった一日だけでいい
真ん丸い隠れ月
私はそれを望んでる
暗闇の中に隠れ月
いいだろう
あなたよさらばだ
888 :
五段階より感想重視で:2007/07/09(月) 08:47:07 ID:kQpZyLRl
>>883 差別してもしょうがないというメッセージが隠されているようですD
タムチョンは友達の田村くんですー
890 :
Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/07/09(月) 10:50:05 ID:LZBdDw6K
>>876個人宛てだろうか。その人に対する呪祖の様なエネルギー性が有る様な気がする。それが不気味であり、魅力な所だった。リズムも良い。D+
>>879面白い世界観だった。もう少し見せて欲しいかった。尻すぼみで物足りない気がするのだ。D
>>881味が有る。ただ、それを更に後押しするような力は無かった。D+
>>882はい。D−
>>883はい。D 縦読みは、E
>>884ありがちな歌詞的なメッセージ性が見えただけだった。D−−
>>885特にコメントも無い。伝わり易くは有った。D
>>887 「隠れ月」をどう捉えるかがポイントだろう。が、私は特に魅力も興味もわかなかった故、どうとも捉え無かった。D−
未評価 0
投稿者は再評価依頼を積極的に。
評価人さんは気に入った、
または気にかかった作品宛てに、
勝手に評価重ねを。
してくれると、個人的に嬉しい♪
ちゅーす!}(=w=)/
891 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 14:44:51 ID:Q/91uGx2
>>813>>814 625、778評価ありがとうございました。色々感じてもらえて嬉しいです。
>>866>>870 863評価ありがとうございます。これ、実は何も隠してなくてそのままなんです。ほとんど無意味じゃないかというだけ。シンプルに本当にそれだけ。
地球上の物事をストレートに表現したら、ほとんどがきっとこれに当てはまるってだけなんです
読んでもらえただけで価値があるので感謝です。
892 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 15:24:26 ID:t67XiRlp
「なもなきほしのこいものがたり」
あのそらにうかぶ
なもなきほしは
たまらなくかなしい
だのにおつきさまときたら
けっしてふりむこうとしないんだ
にこにこえがおが
さわやかなおつきさま
さあこっちにきてよ
ぐっすりねむれないんだ
893 :
海苔男 ◆dBKYRqUufc :2007/07/09(月) 17:03:07 ID:aQkL9gqF
『パンツ…いやオムツ』
ちょっとヤ
でも温かくて
なんか安心
拘束感にムカついて
温かくて安心ね
894 :
エル ◆4BiWBN6tt6 :2007/07/09(月) 18:17:03 ID:1K307icN
勝手に再評価してみました
>>842評価D
一連だけはリズムもよくとても印象的で素敵ですが、あとは、ストレート過ぎる表現と
思わせぶりなだけで意味がよくわからない言葉の組み合わせが延々と続いているだけです。
ただ言葉を継いで気持ちを説明するよりも、一連のようにインパクトのある言葉だけを、
リズムよくまとめた方が気持ちは伝わってきます。
>>881評価D+
おかしみのある文には、かすかに哀愁が漂っていてとてもいいです。
ただ、はじめの方は少し描きたりないと思います。
895 :
エル ◆4BiWBN6tt6 :2007/07/09(月) 18:19:13 ID:1K307icN
未評価
>892 >893
「ニジイロ」
遠くて 遠くて
届かない
いつからこの穴に
いつまでこの穴に
伸ばしているものが腕かさえ解らん
ああ、でもその手は知っているよ
何度も私の頬を包む
その手を知っているよ
897 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 18:45:14 ID:vrg+5vT5
>>815です。評価・感想ありがとうございました
>>816 愛や“貴様”に対する想いを述べようとしました
しかし汚い言葉を重きをおくためカットしました
>>843 あなたの感想を見て、えっと言いました
嬉しいです
>>864 勿論ウケ狙いが目的ではありません
ただ「無個性」とあしらわれたのが悔しかったです
自分(の詩)は未熟だという自覚は痛いほどにあります
厳しい感想を真摯に受け止めつつ、何クソと奮闘致します
898 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 19:00:10 ID:t/f770Ts
『証』
ある旅人が
ここへ来た証として
旅立つ前に
自分の墓を立てた
もうここへは
二度と来ることはないと
旅立つ前に
自分の墓を立てた
もし私が死んだら
バラバラにしてくれと
旅立つ前に
自分の墓を立てた
この墓が
私の足跡だと
旅立つ前に
自分の墓を立てた
ある日の事だ
旅人が死んで
バラバラな死体で
自分の墓に入った
旅人は全ての墓が
好きだったので
幸せそうに
自分の墓に入った
899 :
死神:2007/07/09(月) 19:42:48 ID:OflhGv4Y
顔は笑ったまんまです
心は泣いていてもです
茶化すことだけは長けています
茶化さないと自分を保てません
キミの笑った顔が見たいです
なるべく傍で笑わせたいです
うざがられてますか
薄々は気付いてます
アイツが好きですか
それでも笑わせます
近くにいるはずなのに
遠すぎる気持ちがあり
遠すぎる気持ちは
とっても遠くなり
それでも傍でキミを笑わせます
俺はキミだけの道化師ですから
900 :
799:2007/07/09(月) 20:32:59 ID:v0bOFKvm
>>802,805,807,814
遅くなりましたがレスどうもです。色々他人の作品を参考にしながらも、
自分でどんどん新しいものを書いていこうと思います。
そんなわけで投稿させてもらいますw
「成れの果て」
目に映る景色が霞む白色に
朦朧意識は蜃気楼
理性をなくした快楽に
一体何を覚えるのだろう?
どろどろと混濁した意識の中
果てたヤツが私を見据え悦に浸る
まだ欲しい?もっと欲しい
理性の壁は壊されて
本能の宴は続く
・・・・・ ・・・・・
そこにヒトはいない
「赤待ち」
バス来たかな?
ああちがうトラックだ
バス来たかな?
ああちがうトラックだ
バス来たかな?
ああちがうトラックだ
おかあさん赤いバスに乗れって言ってたから
赤いバスに乗ればたぶん帰れる
きたきた、あのバスかな?
ああちがう、やっぱりトラックだ
僕は立ったまま夢を見るのが得意です
夕暮れの町を、古いつくりの赤いバスが走るのを夢想するのです
見知らぬ町の夕暮れはなんだか楽しくて悲しくて
切なくてしあわせで
実在すらしない町に僕は住みたいと思うのです
ああ、やっとバスが来た
ああちがうトラックだ
902 :
Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/07/09(月) 21:02:30 ID:LZBdDw6K
>>901 これ、すげぇ好きだなぁ。。。
仕事中だから評価は出来ねーけどなぁ。
気持ち悪いんだよ
>>901 無意味な繰り返しはやめたほうがいいのでは
黒髪の東京娘
僕は只の小さな蟻さ
覚えて下さい
嫌われたくな
話して下さい
好かれていたい
くだらない浮世の流行り
釣られてなんていられない
教えて下さい
あきらめたくない
笑って下さい
愛されていたい
くじけそうな東京アント
ぬるい砂糖の味知った
建前ばかり本音は残酷
この世界に嫌気がさした
907 :
風雅:2007/07/09(月) 21:18:05 ID:ftGuxuf6
「外殻は堅く強く、それゆえに存在は儚く」
大地よ、私は帰ってきた
季節ごとで破廉恥に色を変えて
冬には絶望を、夏には芳香を上気させる大地
やっと帰ってきた私を
君はかつてそうであったように受け止めてくれるだろうか
秋には枯葉のクッションで。
春には新緑の枕で、私を迎えてくれるだろうか
今、私の前にはただ風が吹く
びゅうびゅうびゅるるうと風が吹く
失語症の大地は、顔色さえも灰色に変え
寝転がる私を痛めつける
君は変わった
涙でさえ、もう君の表層を貫くことはできない
908 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 21:19:09 ID:bfdZGxaD
↑
すいません
訂正です
嫌われたくな→嫌われたくない
909 :
風雅:2007/07/09(月) 21:20:46 ID:ftGuxuf6
矢印通用するのは田舎だけw
>>892.7行目辺りから、比喩でなくなっています。ほしとおつきさまでなくなっています。
最後まで比喩をつかった方がいいです。俺、貴女を言い換えただけになってしまいます。
D
>>893.物足りないのは、生生しさが不足しているからでしょう。もっと想像力を働かせる、
あるいは実際にオムツの穿き心地を味わって見るのも良いでしょう。D+
>>896.ニジイロがよくわからんです。穴は孤独の象徴でしょう。6行目からはいいですね。
こっちが先にできたのかなと思ったです。D+
「病原」
私は知らずして産声をあげた
人の身体に巣くい
小さな小さな細胞から
大きな粒となり
いつの間にか どろどろと
毒素を吐いている
お母さん 苦しいよ
私が産まれたときには
気付かなかったお母さん
私の毒素から
私の存在を知って
ショックを受けている
必死で薬を飲み
私を殺そうとしている
だめよ お母さん
苦しいけど
私を殺さないで
一緒にいたいんだもの
母は足しげく 病院に通い
私をどうするかで
何やら医師と相談している
お母さんも私と同じように苦しんでいる
大丈夫?お母さん
ごめんね
でも私
死ぬならお母さんと一緒がいいな
お母さんは入院する事になった
手術をして
私をとってしまおうって
無駄よ お母さん
みんなも一緒にいたいって
だって
兄弟達がたくさん産まれたんですもの
913 :
912:2007/07/09(月) 21:55:41 ID:zvBL7NI/
×母は足しげく
〇お母さんは足しげく
915 :
タイトル『歪んだ窓』:2007/07/09(月) 22:25:39 ID:zkMHPb0h
きみは僕に言ったよね。
「だったら、生き様を確立すればいいじゃない。」
黙れと思った瞬間に
遠くパラシュートが開いて着地した。
いつか見たチューリップが、開花した。
欲しいのは言葉じゃなくて根拠なんだ。
嗚呼このまま青い桃源郷へ連れて行ってよ。出掛けて行って差別されたとて、くじけはしないから。
空が、まぶしい。
僕はきみを愛する。
僕はきみを愛でる。
きみと僕は手を繋いで
このまま逃げてゆく。
916 :
海苔男 ◆A82BQVmn1w :2007/07/09(月) 22:33:25 ID:aQkL9gqF
『ぼくらは』
病 ささくれ
アハハハ
流したぜ
商店街
廃れたって
古本屋
街のばあちゃん
駄菓子屋のばあちゃん
ほっぺ まっかっか
お金なんてないよ
持ってないんだ
本当に 本当に
やめて やめて
ごめんなさい
ケンカじゃないって、転んだだけ
お財布も落としちゃった
病 ささくれ
917 :
夜スマイル:2007/07/09(月) 22:35:07 ID:h3Z1O02z
>>865 Nasrullahさん
評価&お返事ありがとうございます。
>返事
評価に固執するあまりの個性の埋没は一番恐れるべき事ですね。
一番大事な芯を忘れずに今後も詩作し、載せさせていただこうと思います。
まさに用心すべきはそこですね。
>評価
「予感」と「愛してる」は一つの詩として書いたつもりでしたが、
五段階より感想重視でさんにご指摘いただいた通り、
表現の違和感が多分 別の詩だという風に感じたのかもしれませんね。
そこがちょっと一番の反省部分です^^;
ありがちではない作品、「体温」というお言葉含め
あくまで自分なりにまた考えていきたいと思います。
ありがとうございました。
長文失礼致しました。
918 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 22:47:27 ID:ZKl+Rp+N
919 :
名前はいらない:2007/07/09(月) 22:54:08 ID:ZKl+Rp+N
>>898 かなりカッコイイ B++
>>899 掲示板に書き込むのはもったいない
普通に売れるレベル A
>>900 これぞ詩!という感じで
見本に出来る詩 B+++
>>883 天皇の血筋には君の言う朝鮮人の血が混じっているのですよ
君の行った主張はこの日本国を否定する発言なのです
反省しなさい
>>912 随分と賢い菌だな、もう少し若返れ。生々しい
>>918-919 審議中
<Y7
だよね | | /i iヽ 人の子どもって怖いよな
,-| |-、 ((__))
V.( ´・ω) (・ω・`) /⌒ヽ アッチの葉っぱおいしかった
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` ) _ _ _ _
| U( ´・) (・`_ _) とと `´)`´)`´)`´)`)
u-u'∈∋ ) ( ヾ Yソ `u-u-u-u-u-u'´
(〓)u' `uVu
Y´ まじ?
922 :
884:2007/07/09(月) 23:40:05 ID:hy5JC/5R
>>890 評価ありがとうございます\(^o^)/
どうやら伝えたいものはしっかり伝わったようなので、良かったです。
「魅力」
理系の方は
片面の自分を正当化して
文系の方は
両面を見るから迷い顔
どちらも持っているあなたは
一体何なの
情熱的な方も
燃え尽きることに集中して
冷徹な方も
底に炎を垣間見る
どちらも持っているあなたは
一体何なの
分かるものと分からないものを
兼ね備えないでいただきたい
魅力に刺されて私撃沈
>>918-919は「褒め殺し荒らし」だな
こんな風にいい評価をつけまくればこのスレの機能がかなり無効化されるな
925 :
名前はいらない:2007/07/10(火) 00:21:55 ID:54L8IPS9
エレベーター
何階ですか
上に行きたいです
一人が上に向かって上り 降りてった
何階ですか
下に行きたいです
一人が下に向かって下り 降りてった
何階ですか
少しまってください
一人が向かう場所に迷い 動かない
吐気がする。
腹の辺りが煮えてグチャグチャになっている気がする。
吐気がする。
気持悪い気持悪い気持悪い、
気持悪いよ。
死にたいのに生きたい。
悔しくて気が狂いそうになる。
初恋が破れた感じ。
壊したいのに造りたい。
まるで写らないチャンネル、
ザーザー、ザーザー、
エンドレスリピート。
927 :
上の続き:2007/07/10(火) 00:56:23 ID:cO+OMp7j
馬鹿みたいだね、僕ら馬鹿みたい。
なに本気になってんの?
無限ループの罠に捕まってさ、
僕ら永遠に走らされるんだね。
螺旋階段ぐるぐる、
登ってるのか降ってるのか、
あ、もしかしたら階段が動いてて、
僕ら実は止まっているのかもね。
分からない。
分からないんだ。
答えがあるなら、教えてください。
もう
何が何だか
分からないや。
>>923 テーマは「私」からみた「あなた」の魅力、だと思うのですが、それは大多数の人間にとってどうでもいい事です。
そのテーマで勝負したいのであれば、読者が「私」に感情移入できるように仕向けてください。
また、「あなた」に関する説明があまりに抽象的で「あなた」のどこに「私」が魅力を感じているのかもよくわかりません。 D
>>925 面白いですね。エレベーターは人生の進路の暗喩ですよね。
色々な事を考えさせられます。C
>>926 もうちょっと何が何だかわかるようになってから詩を書いてください。
個人的な考えですが、「作者自身が救いを求めている詩」には魅力を感じません。
どうせなら「読むものに救いを与える詩」を書いてください。お願いします。 D
929 :
名前はいらない:2007/07/10(火) 02:35:46 ID:rqb1jp3B
『てんぷら』
水の沸点を遥かに超え
なおも静かに激烈な温度を内に秘めた
人間にころもをたっぷりと付けて
そっと散らないように落とし込む頃
まだ僕はしらふで
パチャガチャとうるさい鍋を殺したくなる狂気に恐れ入る
『faded phrase』
【針】
神経衰弱の友人に贈るにはぴったりの針
綺麗にラッピングして
渡そう
渡そう
そう思ってリボンを買って
針にぐるぐる巻いた
途端に
それは針ではなくなった
おかしいな 首を傾げるとしかし
リボンの隙間から銀色の肌が見えた
安心
まだ針だ
針をリボンでぐるぐる巻きにして
渡そう
渡そう
彼に
針を
【陸】
何かあった気がする
そうそれは恐竜の足跡
何かあった気がしないと
見つけることは不可能である
偶然の爪は飢えから来た衝動に
耐えきれず折れるのが常なのだと
そういうことである
自分の足を見ろ
【杭】
自分が自分から逃げ出さないように自分に杭をしておいた
【糸】
彼からもらった針で紡ぐ糸
I 編む...
時々ゆびを刺すと
赤い血が糸に滲む
Am I...?
ほぐれた意識は律儀に四散した
【問】
おもちゃはおもちゃ
かぼちゃはかぼちゃ
この意味わかるかな?
【一】
消えた
増えた
それだけ
それだけ