【選者指定コンぺ3】よろしくお願いしまふm○m

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このスレッドは、自分の好きな批評家さんに詩コンペの選者になっていただこうという大変身勝手なスレッドです。
優勝した人は次の選者をお願いすることができます。
依頼された選者の方は、大変ご面倒ですが、

1 お題
2 投稿期間 (期間指定かあるいは、投稿数指定)
3 採点期間 (予定?)
4 投稿の条件(例えば18歳未満対象とか、先着10詩までとか、二重投稿禁止とか 女性のみとか
         コテ名表示禁止とか。お好きにどうぞ。)

の指定をしてください。
投稿期間終了後、優勝者の選定をお願いいたします。

前スレ
【選者指定コンぺ2】よろしくお願いしまふm○m
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1145203009/
2コピペ:2007/05/30(水) 08:42:21 ID:KPXgHNzX
【選者指定コンペ2】よろしく願いしまふm○m
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1145203009/802

802 名前:アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A [sage] 投稿日:2007/05/29(火) 23:05:38 ID:GokqUmk/
大変丁寧な講評を頂いて満足しています。
宮坂さん、ありがとうございました。
今回の「果物籠」はルネッサンス後期のある画家の静物画をモデルに書いたものです。
(誰の絵かバラすと俺の詩が更にへぼく見えるから教えませんヽ(`Д´)ノ)

さて次の評者ですが、、
俺はMORGEN ◆.nITGbUipI氏を指名したいと思います。
古参の人なら知っていると思いますが、氏も大変優秀な評者でございます。
去年は俺が入り浸っている「ただ書きたい」スレにて丁寧かつ的確な感想をいただきました。
3MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/05/30(水) 19:34:06 ID:oI+0nZlD
ご指名いただいたMORGENです。最近はたまに覗くくらいだったので、ご期待に添えるか解らないが審査やらせていただこうと思う。覚えていてくださったアマモリ氏に感謝。

課題は「自由」 ※課題をどう受け取っても使っても構わない。

投稿は無記名厳守 投稿期間は5/30〜6/8または10作品出揃ったら。

批評などと呼べるものではないかもしれないが、私なりに読み下させてもらおうと楽しみにしている。しかし私が審査員で作品が集まるのかガクブルでもある。


では皆さんの参加お待ちしつつ。
4MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/05/30(水) 19:59:00 ID:oI+0nZlD
追伸

なるべく多くの方の作品を読みたいので投稿はお一人一作品まででお願いしたく候。
5名前はいらない:2007/05/31(木) 17:35:28 ID:tLJhkG9u
あげ
6不思議ちゃん ◆4i76S0X7TA :2007/06/03(日) 21:41:18 ID:WABEjjYb
あげときます。
7Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/03(日) 22:31:59 ID:l96BpWNo

あー。
通りすがりにたまたま見かけまして。
楽しそうなので参加させて下さい。
宜しくお願いします。


「平静を装おった昭和の三人」




昭和が コオルタアルの闇にひつそりと 眠つて居る頃
彼は矢張り ひつそりと生まれた
闇に這う

数年を経て
中天に月食の柱が宿り それはやがて彼を打ちのめす
刻印だつた

女が犯されて居る
彼の母親だ
水晶を砕いたやうな声で 彼女は子宮を叫ぶのだ
石榴石のやうな惨状だ
毎月 犯しに来る男 彼の父親と
昭和の或夜 母は告げる

そんなコオルタアルの昭和が彼が生まれて17年過ぎた頃
闇にひつそりと眠つて居る殺意
彼は矢張り ひつそりと惹起する
手にした出刃で
眠つて居る男の腹めがけてカミカゼドスン

男は 目を剥いて 彼を見た
彼も 男を見詰めている
数時後に 彼は手首を曲げて 出刃を返す

中天に月食の柱が宿り それらはまるで 石榴石のやうな惨状だ
17歳にして彼は昭和を背負う
そのまま 母の眼を見ずに 闇の中 飛び出す
それつきり家へは戻らずに
彼は昭和の闇金を動かした


8Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/03(日) 22:35:27 ID:l96BpWNo

(スミマセン。↑は1で。これは2で。一つの作品です。)


借金の取り立てを看板に 女を犯した 未亡人だ
かつての父親のやうだ 投げ遣りな肢体にのめり込む
水晶を砕いた時のやうな声 彼女は子宮を叫ぶのだ
さながらそれは 石榴石のやうな惨状だ

月に一度 金を工面してやりながら 女を犯した
それが数年間続き
やがて 女は開いた
数年後 子が生まれた
闇に這う目をして 彼を見ている
覚悟を決めた


巨星が墜ちて 108の煩悩の音が コオルタアルの闇に響く
昭和が64歳になつた月に 彼の子は17歳
月に一度の女を抱いた後 眠つて居る男
子は矢張り ひつそりと惹起する
手にした ピストルで
彼には一切触れずに ドンドンドン
指先も 全身も 総気立ち ブルブル

平静を装った昭和の生まれの彼の子は
そのまま彼の眼を見ずに 闇の中 飛び出す
男は思う 死ぬ前に
お前にゃ 昭和の闇を背負えまい
荷が重すぎる 器ではない
俺も昭和には疲れた


9Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/03(日) 22:37:46 ID:l96BpWNo

(↑2のさらに続きです。)


銃声に気付き 涙を浮かべて彼を抱き抱える女に
最期の力を振り絞り
枕に隠した短刀で カミカゼドスン
数時後に 手首を効かせて返す刀
男が子に課した 宿題だ
彼の子はやがて何と云うだろうか 何と思うだろうか
母と父の墓前にて 何とむせび泣くか

中天に月食の柱が宿り 今は彼も女も動くのを止めて

嗚呼 残つたのは
コオルタアルの昭和の闇と
その中で動かずにうごめく
さながら石榴石のやうな惨状だ


(完)

10ikaika ◆YffIGX9Bno :2007/06/04(月) 22:45:23 ID:95R73Nc5
芽吹いた芽吹いた
その手を小さく
暗がりの中で芽吹いた
燦々たる挨拶の中へ
昼下がり、
芽吹いた芽吹いた
貴方方の友人達の手が
温かく濁って、
暗闇から這い出ようとしている

芽吹いた芽吹いた
あらゆる陰影の奥で
小さく叫んで消えていった
その冷たさが芽吹いた

芽吹いた芽吹いた
貴方方の瞳から
私の口から
芽吹いた芽吹き

燦々たる挨拶の中で
光という光に触れろ、

芽吹いたものよ
芽吹いたものよ

最後に往けるものとなって
小さくその身に凍えろ
11Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/06(水) 18:06:34 ID:/xlXBu5X

あ。。。
あーっ!!

「投稿の条件、『無記名厳守』」

って見落としてたぁ〜!
><

ごめんなさい。。。
今回は無しで。。。

えんちゅーでぃぐん。

12名前はいらない:2007/06/07(木) 20:19:26 ID:9sBuaVsc
「湿った」

自転車を一漕ぎするたびに、私の息遣いにあわせ、草木や電柱やらが躍動するのを感じる。
私の突き進むこの道は、より透明度を増し、トンネルの如き筒状のその内側に銀幕を貼り付け、私の美しい過去と未来とを延々上映しているようにも見えた。
そう感じて刹那、創造の材木たちが手早く正確に積み上げられ、目の前に私の王国が構築された。
それは素晴らしいエゴと絶対なる美を伴い、しかし明らかに夢の残酷な笑みが隠されているが、それはやはり私の王国であった。
頭が疼き、血のしたたる音、サイレンが煽りたてるような光を持って近づいてくるのを感じ、そして私は血管の中にあった。
濃密な赤い液体に浸され、視界が白じみ退いていく、果たしてこれは死であるのだろうか、いや猛々しき生命の循環であった。

ふと自転車のブレーキを握り、今、私と私に関わる全てが失速を始めた。



湿った風、音もなく降り立ち、春を追いやった。
積乱雲のちいさい奴が、西日を浴び陰影を深め、淡い水彩の空に浮かんでいた。
ソーダフロートのように甘く、爽やかな眺めであった。
13名前はいらない:2007/06/07(木) 20:23:10 ID:9sBuaVsc
>>11
きみ、かわいそうだから許してあげる。


たくさん集まんねえと。つまらねーんだわ。
14名前はいらない:2007/06/07(木) 20:25:02 ID:MUo/06Mb
実でいいよ実で
15名前はいらない:2007/06/07(木) 22:12:13 ID:pW1tCPlo
声を落して囁くのはやめて
歩くうちに眼を失ってしまった
窓を滝のように流れる雨が
水に溶ける酒のように
縮れたレイヨンのドレスのように
歯型が残る腕のように
飼い馴らした鼠のように
大人しくない唇をあてがわれた首

焦ってベルトを外す姿が可愛い
撫で付けた髪を乱すのが楽しい
太もものグルーヴは止まらないの

正直だって言って褒めてよ
ベッドの足を持って激しく暴れて
綺麗だって絆創膏剥いでよ
体の真ん中に熱いものが流れ始め
ヒールは早いテンポで擦り減る

私を嫌な気持ちで満たして
押さえつけた胸の厚みを確かめて
昔から幻覚を観てるの
ママが部屋を調べに来た

塩ビの着せ替え人形
わざとらしく残された証拠が
何より真実を裏返している
スチールのマグに氷が当たる音で目を覚ます
チョコレート味のリップ
コードの切れたダイヤルフォン
海の水が消えるまで、月は追ってくる
16MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/09(土) 20:10:55 ID:dAe+g40a
はい、締め切ります。審査結果は月曜日くらいから。参加者の皆さんどうもありがとう。
17名前はいらない:2007/06/10(日) 01:18:05 ID:x13AJcEy

眼に浮かぶ桜の花びらに
たゆたい とまどい
窓を開ければ 蝶の乱舞する様よ

ただ ひたすらに

河の向こう岸の宴に
垂涎をたらし みたらし団子を片手にハンドルを片手に
国道を走り続け 朝7時から夜の11時 

まあ俺が選んだ道とはいえ 隣の芝生に嘔吐したくなるような
齢を重ねるとはこのようなことかに

どんどん醜くなり悪態すら闇に覆われ
眼は眩しいばかりに 虹を求める

少年が夢想した光景は 瓦礫の如く崩壊し
心に吹く風にどう対峙したらいいのだろう

隙間から侵入する冷たい風と暖かい陽射しを授かりながら
何もかもこれでいいのだと

例え 万人共通のことどいえ もはや袋小路に収まったゴキブリは
卑しくなるしかないわけだ

軽やかに艶やかに爽やかに健やかに
建前と本音を使い分け 煙とカフェインに埋もれながら
ただひたすら暗夜行路なのじゃ

18名前はいらない:2007/06/10(日) 01:19:20 ID:x13AJcEy

題名は【妄言ハッピー?】
19MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/11(月) 23:09:18 ID:OnuIEDMA
さて批評を始める前に、1作目2作目の「無記名厳守」違反であるが、これは課題の自由と言う範囲を
無記名を守らぬ事も含むのだろうかと自問自答した結果、「あり」であると納得したので(建前)
折角の投稿作品がもったいない(本音)気持ちからも批評させていただこうと思う。
同様に締め切り宣言後の投稿作品もそのフリーダムっぷりに敬意を表し「あり」とした。
では始めようか。
20MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/11(月) 23:13:19 ID:OnuIEDMA
>>7-9 「平静を装おった昭和の三人」
ストーリーは陰鬱ながらも読ませる勢いを感じるが、そこここで躓いてしまう。
旧仮名遣いなのかそうでないのか・石榴石は物を知って使っているのか語感で選んだのか。
「さながらそれは 石榴石のやうな惨状だ」が初めに出てくるのは3連目。3連から想像するイメージは
か細く悲鳴に似たあえぎ声をあげ、陵辱されてるかのように見せながらも「子宮を叫」んでいる女であるが、
その光景を石榴石のやうだと表現する事で赤黒く光る男女の欲望を表しているとするなら、6連までの彼が
殺意を育て男を殺害しようと追い詰められ燃やす冷たい決意、あるいは殺害現場の血にまみれた
薄暗い感情のぶつかり合いを同じ石榴石で表現されているイメージに食い違いがありどうにもするっと腑に落ちぬのだ。
その後の「石榴石のやうな惨状だ」を使った部分でもイメージの統一はされておらず、3連をなぞらえた7連と6連・
最終連で別々のイメージとして統一されており、しかし何度も繰り返し使いすぎた石榴石の色はあせ輝きはなくなっている。
最終連で〆に使うのなら3・7連で使うべきではない。

物語の中でのリアリティである動の部分、負の連鎖とその終結を図りつつも続くであろう息子である存在の
現状からの逃亡は、自由と尊厳を枯渇しての行動にも関わらず、息子を縛りその闇から這い出せずにいる姿に
「彼」が示した終結を息子がどう乗り越えていくのか。題名の平静を装う3人は平静を装いつつも昭和の闇に飲み込まれ
平成を生きる事が出来なかったのだろう予想から物語は課題を提示しつつ子の死と言う負の連鎖を予感させ終わる。

全体として読ませる力は充分に感じるし、言葉の選択にもセンスがあるが手癖で書き進めたのだろうか
全体に繰り返しの表現が多くそれが過分となって躓きに繋がっている。4連と9連の時代背景から生まれただろう相違点は
上手く表現されていると感じるが「ブルブル」でがくっと拍子抜けした。
最後に細かい事を言えば「銃で何発も撃たれて数時間も生きていられるものだろうか?」
21MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/12(火) 00:11:18 ID:SyerFUTX
>>10 全体からの印象として「芽吹いた」ものは何なのだろうかと言う興味を持たせている。
しかし「芽吹いた」の繰り返しがなんとも余計に感じこの意図は何なのだろうと読み返した1連で、
「芽吹いた」と繰返す1・6行を飛ばして読んでみてこれは別の何かの声なのではないかと感じた。
語り手とは別の声が「芽吹いた」と囁く中語り手は明るく命の営みを感じさせる「芽吹いた」とは
遠くにあるかのような暗澹としたイメージを語りつづける。
語り手は何か人の負の感情と言うようなものが生まれ他者との係わり合いの中から
そのなにかを冷静に見つめようとしている。が、最終連で語り手はその芽吹き生まれた
ものを由としていない感情が叩きつけられる。

さて引っかかりとして字面で見て目に付くのが「貴方方」。詩は内容はもとより「読む」
時の目に映るイメージも大事なのではないか。
同じ文字の繰返しは読み難さを感じさせているのは確かだ。
重ねて言えば詩はパズル的要素があって悪いものではないが、読み取る側に何某かの
配慮は必要と思う。その配慮の一つとして「題名」をつけることをお勧めする。
特にこの場合コンペと言う読ませる事を前提とした場であるのだから、書き捨てていった
物とは思わない。もう少し読者への敬意と優しさをもってもらえればと思う。

明暗を混ぜ込んだ表現方法や、作品の奥に感じる作者の感情が垣間見える4・5・6連は
3連までの淡々とした口調が3連4行目から動に転じる事で強調されている。ここは上手い。と感じた。
22MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/12(火) 00:13:05 ID:SyerFUTX
今日はここまで、続きはまた明日。待たせて申し訳ない。
23Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/12(火) 13:29:43 ID:j5QwS+fH

>>22

有難うございます。
ご苦労様でした。
正式な挨拶は土日にまた改めて。
(=w=)/
24MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/13(水) 02:26:00 ID:nIPhaA2X
>>12「湿った」
重厚に語り始めた出だしから読み進めるうちに各所で躓きを感じた。自転車事故で死にましたと言う話なのだが、
印象としては自転車を使った事が重めの語り口調の所為もあって映画「シティオブエンジェル」で2時間かけて
命や運命や愛の重さについて語ったかと思ったらラストで主人公が浮かれて目を瞑って自転車に乗って
車にひかれて事故で死ぬ。のような拍子抜け感が漂ってしまっている。
その原因に語り口調と小道具の軽さの違和感がある。私の王国を「それは素晴らしいエゴと絶対なる美を伴い、
しかし明らかに夢の残酷な笑みが隠されている」と表現しているのにそれを作り上げてるものが材木であったり
積乱雲の「ちっさい奴」や「ソーダフロート」など、小道具の軽さが空回りしている感が否めない。
どこかですっと力を抜いて重さと軽さの対比を狙うなら一つで良いし〆に持ってきたのはもったいない、と感じる。
きちんと纏めて形を整え、抜き所と押し所を考えて推敲すればもっと良いものになるだろう。
>>10の批評の時にも言ったが、詩は読む時に目に入る形的な要素も重要である。
まずは改行をして見易い形式を作り、強調したい部分や一番伝えたい部分を意識して欲しい。
句読点で切っているのだから、改行できない作品と言う訳ではないのだろう。
書き手は自分の作品を露出する時点で読者の目を意識すべきだ。是非推敲しなおして詩板なら詩板の投稿スレに
持っていく事をお勧めする。
25MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/13(水) 02:48:21 ID:nIPhaA2X
>>15 作者は印象的だと思った言葉を並べているだけに感じる。題名くらいはつけてみよう。
歌詞を意識しているのだろうと受け取ったが、その割にはそこここで音の違和感を感じた。
「ヒールは早いテンポで擦り減る」「塩ビの着せ替え人形 」「スチールのマグに氷が当たる音で目を覚ます 」は
特にスチールのマグに氷が当たる 〜の音で目を覚ます と分けた方が音が整う。

2連、可愛くて楽しいと感じてる相手に対しての感情の動きが4・5連に繋がらない。歌詞にしたいのか
詩にしたいのか。歌詞ならばありなのだろう、が詩としては申し訳ないが不親切すぎる。
苦言ばかりで申し訳ないが、私は歌詞には門外漢なのだ。
26MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/13(水) 02:50:29 ID:nIPhaA2X
本日はタイムアップ。明日最後の一作と結果発表をさせていただく。
伸ばし伸ばしで申し訳ない。就寝。
27名前はいらない:2007/06/13(水) 02:56:33 ID:ZL1mqFlV

「自由ヶ丘に科学する」

泣かない人はポツリポツリと涙を360度の熱で燃やして円とし
バーベキューは突然の雨に匂いを蹴る

硬い空気が唇に

理由は裸か、敗北に尽きたF―16

尻打ち 頭叩き こむら返りに山芋の激情

奮い起こせば突き抜ける

お前が自由なように、俺もまた自由である
28MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/13(水) 20:55:28 ID:zYp+W1re
>>17【妄言ハッピー?】
深夜運行のトラックの運転手らしき話者が、春の宵に花見に浮かれる人々を、己を見つめ自問自答しながら
走る道。自分はこれでいいのだろうか?子供の頃に見た夢は一つも叶っておらず虚しさを持て余す。

初見、粗が先に目に付きうむむ、と2度目に読み返した時に、あぁこれは粗と思ったものは読者へのヒント
なのだと合点がいった。その部分抜粋「垂涎をたらし みたらし団子を片手にハンドルを片手に」まずここは
1連の桜の花びらと3連の宴を受けて、春の宵の花見と自動車の運転となり国道へ繋げている。
「垂涎をたらし」と「みたらし団子」は韻を踏んでいるのだろうが、これは余計に感じる。「片手に」を
繰返しているのも1連の鮮やかな印象から大きく外れてしまっている。ここは「ハンドルを握り」位にして
さらっと流して貰いたい所だ。
次に「このようなことかに」無駄に年を重ねたと自身を嘲笑っているのだろうこの部分は、だがやはり
1連での言葉使いからもその後の表現からも浮き上がりすぎ、この作品を書いている作者自身の照れや躊躇
を感じてしまう。
8連「袋小路に収まったゴキブリ」とそれまでの描写や表現から飛びぬけたダイレクトな言葉選びはしかし
どきりとさせると言うよりはがくりとさせられた。卑しくないゴキブリを想像出来ぬからだ。気高くあろう
志を高く持とうとしていた少年が選ばれた存在ではなく、平平凡凡とした大人になってしまったと、5・6
連から受け取っていたから余計にそう感じる。初めから卑しかったわけではないのだろう?
最終連、現状に虚しさを感じながらも現実の姿に諦めを漂わせつつ日常に戻り作品は終わる。
が、「ただひたすら暗夜行路なのじゃ」はごまかしを感じる。てらいがあって書き切れていない作者のごまかし
だ。作風がなれていないのか、心情吐露が恥ずかしいのかは解らないが、これはない。古風な表現力はそこここ
に存在し、作品の中で光っているのにその光を作者自身が認めていないかのようだ。ああ、その姿のなんとも
歯がゆい事よ。最後に題名だが、作品は妄言とはちょっと違うと感じた。
照れを捨て作品と向き合うべきだ。もっともっと完成度を上げられる作品だと思うからだ。
29MORGEN ◆.nITGbUipI :2007/06/13(水) 21:23:58 ID:zYp+W1re

さて、審査結果の前に総評を。これは、と飛びぬけた作品は残念ながらない。
>>7-9は作者が楽しみながら書いてるのが良く伝わってくるがやり過ぎの感が否めない。>>10は力があるのに
読者を試しているかのような不親切さが残念なところ。>>12も読者の目を意識していないのがもったいない。
>>15はあれもこれも言いたいのは解るがストーリー散漫。>>17は書き慣れていないのだろうか、照れと逃げを
感じる部分が非常にもったいない。ついでに言うと>>27はフリーダム過ぎなので批評は控える。
スレのルールもなにも無くなってしまうのでね。

で、優勝は12の将来性にかけるか17の吹っ切れを願うかで悩んだ結果、>>17「妄言ハッピー?」に決定。

これは一番優れていたと言うより今後が楽しみと言う期待を込めたエールである。おめでとう。
投稿してくれた皆さんどうもありがとう、久しぶりに真剣に批評させてもらった。今後も頑張って欲しい。
最後に詩板に良い作品が増える事を願って。MORGEN。
30穢土 ◆34law0hz56 :2007/06/15(金) 22:54:02 ID:UwMxpDGP
はじめまして♪遅れて申し訳ありません。妄言ハッピー書きました。
これはお題に自由に対して、束縛または拘束を描いたものです。
つまり反動といいますか、自由が欲しくとも、得られないという状態をです。
参考になる寸評を有難う御座います。お疲れ様でした。

次の評価人を選ぶにikaikaさんに声をかけてみます。
ikaikaさん♪ 見ていたら、お返事をお願いします。

しばらく お待ちを MORGEN♪
31穢土 ◆34law0hz56 :2007/06/15(金) 22:56:07 ID:UwMxpDGP
↑ます
ikaikaさん 宜しくお願いできますでしょうか?
32Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/17(日) 12:45:43 ID:/qRHEtnc

モルゲンさん、
改めて、お疲れ様でした。

さて、私の作品ですが、

旧仮名遣いは最初、この作品をイメージした時点で曖昧にもやのように決まって居ました。
実はこの作品は最初「タイマン」スレに載せていたものを、後日、改めて読み返してみて、
これでは伝わり難いかな・・・と思い、加筆、修正した物です。タイム・ラグと、細部を怠慢で修正した為に旧仮名遣いの不自然さが出ました。

石榴石は最初にこの作品を書いていた時にTVを見ながら作業していて、
DASH村にて、山梨の信玄の隠し金山探索で出てきて、それを見て、「コレ、良いねぇ〜!」で、使いました。
色々な意味での「赤」を連想して貰いたい意図でしたが、確かに安易に便宜利用した部分です。

「子宮を叫ぶ」は、2ch詩集(便送)に載っていたある著者の表現。考えれば考える程に味があり、どうにも使ってみたかったのです。

「ブルブル」の下りは、素直に反省。確かにもう少し別な言い回しの余地を感じます。

「数時後(すうときご)」の時間単位は時間を表す単語知識が乏しく、辞書引くの面倒臭いや、で済ませたのが間違いでした。反省。

重ねて、お疲れ様でした。
有難うございます。

(=w=)/

33Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2007/06/17(日) 19:01:43 ID:/qRHEtnc

ぁ。後は、

「三人」と限定したタイトルに対し、このお話では五人出て来るのです。
その辺、読み手に、何故三人に限定したのか、また、その三人とは話に出てくるトータル五人の内、誰が該当するのか、
とか、その辺、考える余地をわざと残しました。

昭和で自分が思いを深くしたのは矢張り神風。
そしてインターネットの普及しない頃の、いわば直に相手の目を見てコミュニケーションしていた時代背景。

で、モルゲンさんは彼の息子は死んだと云う様な解釈をされていた。
この辺は俺は嬉しかったです。
色々と想像して欲しかったから。
著者がこんな事を云ってしまえば、解釈が限定されてしまうかも知れず、
憚られる物の、敢えて俺もあの作品の一読み手として答えがそれぞれ読み手によって別れる解釈の内の一つを云うならば、
彼は生きていますよ。多分。

結局彼は国の強制贖罪所の中で時間の酸化を経て、
平成の時代を、父母の墓石の前で、年に一度、涙を流して母に詫びて、父には唾を吐きかける思いで、
お辞儀をして、線香をあげています。

そう俺は思います。

34ikaika ◆YffIGX9Bno :2007/06/17(日) 21:20:55 ID:LHBBSZTi
ごめんなさい。多忙を極めているので、辞退させてください。
35穢土 ◆34law0hz56 :2007/06/17(日) 23:16:31 ID:DFe9V7px
了解しました。変って、ダメット ◆dmEtYvIlさんに依頼したいと思います。
何も面識などありませんが、かまいますまい。

ダメット ◆dmEtYvIlさん 宜しくお願いできないでしょうか?
宜しく 畏
36ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/18(月) 03:43:27 ID:1ReHm5AZ
承りました♪何せこのスレ自体、初めて利用(?)するので、少し不安が…。
手違い等がありましたら、申し訳ございませんが、指摘していただくようお願いいたします。

お題:「数字」(語呂合わせから数字に関する哲学まで、どれでも♪)
投稿期間:6月18日現在〜6月25日同時刻
採点期間:長くて3日(忘れていなければ)
投稿時ルール:
コテ名表示禁止
(万が一消し忘れていたとしても評価は致しますが…。)

投稿された作品は俺の拙い読解力で評価させて頂きます…。(汗)
にしても…。俺みたいな人であつまりますかね…?
37ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/18(月) 03:44:25 ID:1ReHm5AZ
連投ごめんなさい。一応、ageさせて下さい。(汗)
38穢土 ◆34law0hz56 :2007/06/19(火) 01:03:53 ID:c+3CfYbI
選者を引き受けてくれて有難う御座います
カスタムの調子でやれば、作品は集まります。
では。よろしくカシコ
39スージーは考える:2007/06/21(木) 23:54:52 ID:8EtzwC9H
スージーは考える
くるくるくると回す鉛筆を
次は誰の首に突き立てようか
しっかり削って
きっちり研いて
ひりひりに鋭い鉛筆の先

痘痕面に眼鏡のスージー
おさげが揺れる

シャーペンは好きじゃない
簡略化された関係に
意味は見いだせない
鉛筆なら
研いて削って心を込めれば
その分いくらでも尖る

揺れたおさげが描いた線を
目で追う子がいる

線は自由で純粋
尖りきった鉛筆で描いた線は
どこまでも伸びるし
あるいは唐突に終わりもする

線を見ていた男の子
スージーの考えることがわからない

スージーは考える
考えきった末
おもむろに鉛筆を投擲する

コルクボードに刺さった鉛筆八本
40名前はいらない:2007/06/24(日) 17:40:31 ID:/kg86aIx
41「未明」:2007/06/25(月) 03:58:24 ID:vE54u+Vo
真っ白な空間
胸のあたりが苦しくて
息をするのがやっと
黒字で10と書かれている階段を一段のぼると
次の段は9と浮かび上がった
僕はこれがなんだかわからないまま
9の階段を昇る
すると8の段が現れる
これを昇ると7の段があらわれ
7、6、5、4…ときっと続いてるんだろうと思った
4段に足をかけたところで
僕は小さな焦りに気がついた
僕はなんのために番号のかかれた階段を昇っているのだろう
それは目の前の石ころを蹴るくらいの
何気ない遊びなのかもしれないが
何か必然的のような気がしてる
根拠はどこにもなかった
それよりここは何処なんだと
僕はふと うしろを振り返る

コォォォと黒い風が吹く
崖だった
大きな底なしの穴の上に僕は立っている
穴へと空気が吸い込まれる
一瞬 三半器官が麻痺しグラリと落ちていく感覚がした
呼吸をするのを忘れていた

今昇ったばかりの階段は崩れ落ちて無くなってる
鏡みたいに磨かれた白い階段だった筈だ
ボロボロになって所々に開いた穴の向こう側から
風に混じって何か唸りのようなものが聞こえてくる
耳を傾けてはいけない気がした
悪い言葉を聞いてしまいそうで

唾をゴクリと飲んだせいで足元の階段がミシッと音をたてた
僕の背骨を誰かが探り当てたのだ
警告はミリミリと足裏から伝わってきた

僕は階段を昇った

体重を上の段にかけた瞬間
前の段が次々無くなってくのがわかった

最後に1の段
0の扉
僕は迷わず扉をあけた
42名前はいらない:2007/06/26(火) 08:09:49 ID:Ot3+1tln
まだニサク鹿集まってないヨー。作品募集?
43ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/27(水) 23:52:13 ID:CjIxcXEx
>>42
うんにゃ、これは俺の責任ですよ(笑)テーマ厳しかったし。
これ以上延長したら折角投稿してくださったお二方に失礼なので、
採点期間内に評価などなど、させていただきますね♪

では、以下評価ということで。
44ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/28(木) 00:12:09 ID:LU2BzIt6
>>39
最初読み始めたとき、スージーって…。って思ってしまいましたが、
ちゃんと最後に数字が出てきて一安心、でした(笑)
1連目の表現が素敵です。「ひりひり」という言葉を上手く用いています♪
また5連目も…。上手いです。書きなれている雰囲気を感じます。気のせいかな?
また、人間の描写も比較的良好ではないかと思います♪

幾つか欠点を挙げると、
「シャーペン」の「簡略化された関係」→シャーペンは機構的に複雑という先入観があると、詩の内容に共感できない。
男の子の表現→「スージー」の人物表現が濃いこともあり中途半端な感じ。スージーにもっと上手く関係付けると効果的そうです♪
6、7連の「考える」→意図の見えない単語の反復は気になります。3回続くし。
鉛筆を投げる意味→どういう心理状況からそういう行為に至るのか描写が薄いです。ついでに何で八本なのか引っ掛かりが(汗)

タイトルはもう少しこだわれたような…。「スージーは考える」のタイトルで、
導入も「スージーは考える」では少々くどい印象でした。

評価は以下な感じですが、多分…。CやBにある意味もっとも近いD+な気が…。
[テーマ:D++ 描写:C 展開:D+ 纏まり:D+ 詩度:D+ 文法:D+ タイトル:D 総合:D+]
45ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/28(木) 01:02:16 ID:LU2BzIt6
>>41
深いっ…。こちらからテーマを出したのに
まさかここまでのもので返って来るとは到底思いませんでした。(激汗)
ある種の普遍的なテーマ、例えば生命や人生など、
具体的に何か作中では描かれていないが故に共感が出来る部分がありますね。
テーマの視点で見ると、この詩はかなりレベルが高いのではないでしょうか。

また、数字からある種の普遍的なテーマに結びつけるのに十分な素材の引き出し方、
扉の向こうをあえて見せない描写など、隙の無い作りをしていると思います。
展開は心情や行動に即したスムーズさがあり、描写同様、レベルが高いです。
ただその分刺激がないのが欠点かと。一つ一つの文体が短くないので、
こういう部分を磨くとさらに飛躍できるのではないでしょうか。

続く...
46ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/28(木) 01:03:00 ID:LU2BzIt6
以下は持論で申し訳ないのですが、
(一般的な論説文や小説に比べ、相対的に)短い言葉で
1つの情景とテーマ性を表現する「詩」には、「読み直させる」力が必要となります。

何かを表現する時、「読み直させない」のであれば、
説明文や小説の形式がある意味もっとも表現に優れています。
再読させずに筆者が言いたい内容を正確に伝えるのが論を説く際
一番合理的なわけですし、内容も自分なりに整理して記憶に納めれて良いわけで。

でも、詩は「説明」すること以上に「芸術」としての側面が強く、
人が何度も絵や音楽を振り返るように、詩にもその「振り返らせる力」が必要となります。
それは人の心の中に「芸術」の表現そのものを刻まなければならない、
そういう理由がなるからです。

簡単に言うなら、「私の猫はどんな時も可愛い」と書かれた説明文は
頭中で「筆者の猫=可愛い」と理解しても問題はないのに対し、
「海のような猫がいた」とかかれた詩があれば、頭中で「海=猫」と図式化せず、
芸術たる詩の文章は表現そのままを記憶に取り込む必要がある、ということです。

それ故多くの比喩などを大抵の詩人は巧みに取り入れるのではないでしょうか。

だから「長い」「説明的」「読みやすい」詩には(必ずというわけではないにせよ)
人の記憶に取り込まれる段である種の問題が発生するのです。
読みやすいが故に内容を整理されやすい、表現そのままのカタチで印象に残らない、
そういう弱さ、がこの詩には見受けられました。
故に「纏まり」「詩度」は低くなりました。ご了承をば。そして長文ごめんです。

[テーマ:B- 描写:C- 展開:D++ 纏まり:D 詩度:D 文法:C- タイトル:D++ 総合:C-]
47ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/06/28(木) 01:09:24 ID:LU2BzIt6
ん〜…。最初に投稿してくださった方は期間内だったし…。
両方を簡単に比較できんですが…。
それに二つの詩、それぞれが限り無く
Bレベルに近いものだと個人的に感じていたり。

すごい悩みましたが、今回は「未明」を書かれた方に次の選者を決めて頂きたいと思います。
多分、「スージーは考える」の方も、近い内に優勝するのでは…?(ってかもうしてるかも)

それでは、本当に良い詩をありがとうでした♪
48鞭 ◆ILLsmD2C1w :2007/06/28(木) 15:12:03 ID:utISCFnV
ダメットさんありがとうございます。お疲れ様でした。

スージー書きました。
しょうもないつかみが好きなんです。
毎回詰めの甘さがいかんです。

やさしい評文ありがとうございました。
助かります。救われます。
49やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/06/29(金) 02:11:38 ID:UJQiEEHe
ダメットさんお疲れ様です。未明書きました。ありがとうございました。
いい評価ありがとう。
僕もダメットさんみたいに肩の力の抜けた評文かけるといんだけど。
やっぱりストーリー調だと詩的表現が奪われますね。
もうひとかたは鞭さんだったんだ。

スージー楽しくよめたした
50やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/06/29(金) 02:20:45 ID:UJQiEEHe
次の選者さんね。
誰にしようかな。一日待ってください。
面白いテーマ考えてくれる人にしようっと。
51やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/07/04(水) 21:29:10 ID:KVxcd+7a
すいません遅くなりました。
この機種しばらく繋がらなかった。繋がっても読み込み悪くて。
と、とりあえず言い訳。

次の選者さんですが、俺あんまり他の人しらなかった。。
というわけで大量評価ができそうなセン五の評価人を物色してきました。
期待の新星(ちょと表現古くてスマン)ZZZさんか、お題が楽しめそうなnoteさんか、
最近調子のよいエルさんか、僕の好きなMikeさん。

ZZZさんが面白そうなので審査可能か伺ってきます。
もしこのスレみましたらよろしくお願いします。
52zzz:2007/07/05(木) 00:30:26 ID:1rVtsUHO
どうもzzzです。
題、投稿期間、採点期間、投稿の条件
を決めて採点すればよろしいのですね。


「人の輪郭」
だだし人物を登場させない
登場についての解釈は各自にお任せします。
まったく描かないのは難しいと思うのでゆるくていいです。
人ではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない

でお願いします。
作品集まらないと哀しいので
描いていってくださると嬉しいです。




53zzz:2007/07/05(木) 02:19:52 ID:1rVtsUHO
>52
致命的に作品が集まらない気がしてきたので訂正


「人の輪郭」
だだし人そのものではない。
あくまで「人の輪郭」がお題です。
「輪郭」の解釈は各自にお任せします。
人そのものではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない

でお願いします。
作品集まらないと哀しいので
描いていってくださると嬉しいです。
54やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/07/05(木) 08:04:12 ID:dmmwK5zg

ZZZさん、ありがとうございます。
最近過疎ってるのにすいません。流れがよくなればすぐまた復活すると思います。
作品あつまるといいですね。
もしかして、僕も出すかもしれないし、出さないかもしれない。
55自信:2007/07/05(木) 14:27:46 ID:X9XmAyGz
ぜんぶ自分のせいにしてるほうが気楽じゃん?
他人を嫌いになるのは疲れるよ
それぐらいなら自分を嫌いになったほうが簡単じゃん?
まわりは全員他人なんだしさ
自分の周りみんな、他人
ひとりで生きていけないんだったらさ、
好きになったほうが楽でしょ、他人のことを
どう?
自分だけが空白でまわりは全部埋まってる感じね
どんどん流れ込んでくるの周りから
窮屈っちゃ窮屈ね
でも嫌いな人のこと考えなくて済むから
嫌いな人さえつくらなければ
生きるのってけっこう楽
でしょ?
説教したくてしょうがないって顔、してるよ、あなた
いいよ、したって。お説教。自分が間違ってるのは分かっているんだから
あなたのことを嫌いになったりしないよ
これでもけっこう、自信があるんだよ
56名前はいらない:2007/07/05(木) 20:05:46 ID:hTB+4N8M
「夜」

夜がゆれている
冷たくて
すこし湿り気おびて
抱きとめようか夜を
だっ、と 飛び出す
夜はそこにはいない
僕の後ろで
からかうような
夜がゆれている
57「  ・  」その1:2007/07/05(木) 23:37:04 ID:TaetxaiZ
目を瞑って

風のように

強い
風のように

柔かく 固い
形を 撫でた

記憶の奥
染色体の匂いに
温もった声

それから
月を切り取る
ベッドサイドの鏡

焼け付いて
離れない

今も残る
シルクの衣擦れ

よく似た 指先の感覚
あなたの影は
滑らかだった

だから
僕はあなたの内へ
入り込んで
口笛になれる

僕の形は
あなたの光を
埋めるのだ

ベッドサイドの鏡
黒く
塗りつぶして

全てが終わり
重なる睫毛の影を
揺らして

痛みに透き通り
流れ落ちた水晶を
拭った時

あなたは告げた
58「  ・  」その2:2007/07/05(木) 23:38:00 ID:TaetxaiZ
いつの間に
風化して
灰になって
舞い飛んだの


平坦な
かつての僕の形を
写真たての上
描くように

それから 影は
2つの睫毛を離して

揺らめきながら
窓辺へ向かう


なぁ もう少し 開けていてくれないか

風のように

強い
風のように

柔かく 固い
形を 撫でて

その滑らかなどこかに
歪な僕の
砕けた灰色
引っ掛けることが出来たなら
あなたにドットが出来たなら

僕は 風をやめて

そのはみ出た輪郭に
ただ 眠るから


※タイトルは「ドット」とお読みください。
59名前はいらない:2007/07/06(金) 22:13:31 ID:xMKzMsux

あ…。
主体以外のものの輪郭を人で描いてました(汗)
問題があればスルーしてくださいorz
60名前はいらない:2007/07/07(土) 08:01:21 ID:DpfRsFLG
あげ
61zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/13(金) 02:05:12 ID:3QYg1c5K
作品を投下してくださった皆様ありがとう。
14日夜から採点します。
最後の悪あがきage



「人の輪郭」
だだし人そのものではない。
あくまで「人の輪郭」がお題です。
「輪郭」の解釈は各自にお任せします。
人そのものではないもので人の輪郭を描いてください。

投稿期間
13日まで

採点期間
15日まで

投稿ルール
コテ名は表示しない
62リボン:2007/07/13(金) 04:27:31 ID:XcSmcA0B
パチパチと音を立て
暖炉が燃えている

丸まったアイボリー色の毛糸の屑が床に転がる

糸のさきをたどって
先にみえるものは
なにもないはず

ねむれぬよるを形どって
リボンにしたらいい

だってみえないから

おれんじの影をこえて、
目をつむって、
風景に暗闇を宿す


あなたを形取る
モノ
すべてもらえたらいいのに

63クロッキー:2007/07/13(金) 08:44:39 ID:snars7fj
ひとの形をゆっくりと
一度、なぞってみて下さい

決して、簡単な線では結べない。
膨らみがあって
きゅっと締まった所があり
ただ真っ直ぐだと思っていた所にも、本当は
微妙な線の強弱が隠されていて
(ひとの形を辿る)
(なあんて、ひと、は柔らかないきものなんでしょうと)



64【内外一貫】:2007/07/13(金) 22:57:14 ID:L09R/8XE
頬を波打つ、鮮やかな瞬間に

くっきりと投影される無意識

仰げば尊し それ 見たことか

一期一会の擦れ違い 運命の悪戯

因果に降れ伏し 畏まり

24時間 それも86400秒 

ダイナミズム地殻変動に震える魂

ミクロに潜む決死圏

出会い 触れ合い 擦れ違い お手手を繋ぎ

波打ち際の高ぶる感情 あぁ〜生きてて良かった

母さん

 今日は良い事でもありましたか

 素敵な笑顔をありがとう

 僕は日々是好日と 隙間の境目を隠れ蓑にしながら

 遠巻きに 徐々に 顕現される刹那に 鼻孔を膨らませて

 滅多打ちにされています

 僕は無力です、、、けれど、好青年でありたいという

 一般的な願いに執着しながらに、出会う人々を気持ち良くさせたいのです。

 どうでもいいことなどなく 無駄なことなど存在せず

 愛を芽吹かせ 孕ませながらに 徒歩を決めています

母さん

 僕を生んでくれて、ありがとう

 太陽が僕を撫で付けたまま 溶けてくれません

 僕は太陽の愛撫に困りながら照れ隠しに勃起しています

 すべてがあか〜く染まっていきます

 時間と闇と そして僕も 生き物も

 すべてが赤色に染められていくのです すべてが・・・・・・
65名前はいらない:2007/07/14(土) 00:30:08 ID:SV2N6rFW
「体内反乱(1/2)」

浮き沈みの感情を
いったりきたりの繰り返し
繰り返しすぎて戻れない

この入れ物にある中身は
全て持ち主に支配されている

最初に助けを聞いたのは
脳と胃だった
満腹中枢の破壊
嘔吐の繰り返し 痩せ細っていく身体は
唇や皮膚がカサカサになり
重度の貧血 疲労感
栄養失調からくる思考停止
狙いはそこだった

心が悲鳴をあげる
ガラス辺は心に刺さって丸くなり
僕らにガラス玉は降り注ぐ
外界からの攻撃を一心に背負った
心の残骸だ

自分達に痛みはわからないが
身代わりになってくれる彼女に従うだけ
ひしめき合う体内で
実体をもたずにただよう心は
いつも孤独を感じていたのかもしれない

外界に立ち向かう気力もなくなれば
逃げの一手
守ろうとしてなりふり構わず放棄する
矛盾してる

心にとりつかれた脳は 指令を送り込んだ後
凍り付くことにした
ほとんどの機能は生きることを止め始めている

(つづく)
66名前はいらない:2007/07/14(土) 00:45:33 ID:SV2N6rFW
(2/2)
脳はなるべく考えないようにした
心と脳の密接なつながり
疑問を持たずに信頼する
それは脳の司令塔という機能を逆手にとったからではないか
それとも脳から生まれたからか

自己防衛機能を持つ脳は
腐った心を切り離せると聞いた
だがそれは「外」の話しだ
生命維持するためだけに 反乱を起こした内臓たちが
心を冷たい場所へ幽閉する
どちらも救いのない話だ

取り込んだ有機物は異物として吐き出される
それもまた 体の中で殺され
追い出された自分自身の残骸だ
もう必要ないのだ
心臓は耐えた 私の 役割とは…

考えるのは脳の役目
肺は言った
意思をなくした脳に俺達は逆らえない
肺は凍え 眠りにつく
心臓は一人残されたが 孤独を感じることはない
働き続ける役割を 自分は全うするだけ
やがて静かに凍りだす
冷たすぎる温度は熱く感じるんだよ
心が
一瞬
そういったような

働き続けた心臓は
最後に証を奪われた
67名前はいらない:2007/07/14(土) 00:48:13 ID:SV2N6rFW
>>65-66
締め切りすぎてるやん。
受け付けされなかった場合はスレッドの賑やかし程度に流してくれればオケです。
68zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/15(日) 23:02:06 ID:6GCozqAZ
zzzです。これから採点始めます。
すこし16日にはみ出したらすいません。

お題「人の輪郭」

>55「自信」
>56「夜」
>57-58「 ・ 」
>62「リボン」
>63「クロッキー」
>64「内外一貫」
>65-66「体内反乱」

以上7作品です。
69zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/15(日) 23:35:18 ID:6GCozqAZ
>55
私の殻・繭を織り成す自信から私の「輪郭」を描く作品ですね。
空白の自信とでもいいますか、強い後ろ向きの肌があります。

こういうことを言える人は好きですね。
輪郭を描くために用いられたのは境界としての他者。
内から見た心的な輪郭を心象として描写してあります。
他者が輪郭に漣を立てる存在となって登場しています。

輪郭はいるひび割れをそれを侵すものを好きになることによって、
私を空白にすることによって、
生き抜いていこうとする「自信」。
それは弱さでしょうが、話者は意識的にそしてその歪みを知っていて、
なおかつそれに「自信」を持っています。
弱い強さですね。
同時に強い弱さを思い起こさせるつくりになっています。

聞き手は登場せず、
読み手に「私の輪郭は見せたよ、あなたは」と、
折り返される眼差しがあります。

文は少し単調になりがちで、若干の鬱陶しさはあります。
文体が軽く粘着質になりがちな後ろ向きを爽やかする効果を出していると思います。
「説教〜」の文がいい効果を出していて、いやらしい文になるのを防いでいてかつ
そのあとに「自信」がアンビバレンツな輪郭のあり方を伺わせます。

レオ=レオニの絵本のような味があります。
「前向きだって。君の前はそっちだって知ってるよ。
でも、あたしの前はこっちなんだ。自信あるよ。」
みたいな感じ。
いわゆる「輪郭」というよりもむしろそういう肌としての輪郭を描こうとしたのかな。
好きな作品ですが、もう少しアクセントか何か仕掛けが欲しい気もします。


このペースでは絶対に今日中に終わらないことに気がつきました。
明日に踏み込みます。
まことにすいません。

70zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/15(日) 23:59:31 ID:6GCozqAZ
>56
僕を包む夜を描写することによって「輪郭」を描く作品ですね。
夜の空気に水没するような夜と僕の交じり合った「輪郭」が描かれています。

僕に段々と浸透していくような夜の肌があります。
「夜がゆれている」「冷たくて」「すこし湿り気をおびて」という描写で
しんとした、冷えた水に肌を晒すような僕の輪郭が情景として描かれています。

「抱きとめようか」で
僕を包む夜と、逆に僕が夜を抱えようかという
輪郭の交じり合い、意志が描写されます。
含みも強いですね。
ここは魅力的です。

そして「夜はそこにはいない」
いいですね。描き方がうまいです。
水面の姿のような朧さ。
「僕」と「夜」にたどり着いてしまわない。
僕の裏返しのような「夜」です。

最後の「僕の後ろで〜」も
ルビンの杯のような
僕が揺らぐような夜が魅力的に描写されています。

全体に柔らかく平易なことばを使うことで
文を効果的にしてあります。
「夜がゆれている」で始まって裏返されてまた、
「夜がゆれている」にかえってくる。
夜の迷い道のような夜です。

少し柔らかすぎる気もします。
情景はいいですが、威力には薄いと思います。
立ち止まらせる何かが欲しいような気もします。

71zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 00:52:48 ID:/dTuFgTT
>57-58
「あなた」を形を失った「僕」が撫でていくことで「輪郭」を描いた作品ですかね。
読むのも書くのも下手糞なもので
あからさまに間違っていたりしたらすいません。

意図的に
空白をとり、速度を変え、距離をとり、朧に描いてあります。
変化していく流れが詩の魅力をます効果を出していますし、読みにくくもしています。

「あなた」を見つめる「僕」の眼差し。
懐かしさと淋しさ、哀しさを思わせる描写です。
「僕」は風であり、光/影であるように思わせます。

フラッシュバックのような断片的な、記憶的な情景です。
遠さと近さの入り混じった感情。
「僕」と「あなた」の輪郭は時に重なり埋めあって来たのだと思います。
眼差しが重なり合っていたような想い。

そんな夜から
「全てが終わり〜あなたは告げた」と言葉が流れます。
「僕」が「風化して〜舞い飛んだ」とあり、
これは呟きなのでしょう。夜の深みに零れた呟き。

そして窓辺。
今度は「僕」の呟きが零れます。
かつて交差していたものが今度は轍のように交差することなく進んでいきます。
そして「 ・ 」
交差ではなく残ること。ただ佇むこと。寄り添うこと。

「風のように」から始まった言葉は
「あなた」を撫でて、喪失を経て「風のように」に戻ってきます。
ただ想いを残して。

全体を通して少し言葉が滑っている箇所があると感じました。
特に「 ・ 」は補助線としては生きていない気がします。
言葉の流れ、情景の流れがやわらかな魅力を出しています。
肌を撫でていくような詩だと思います。

72zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 01:41:11 ID:/dTuFgTT
>62
わたしの眼差しを通してわたしの「輪郭」を描いた作品ですね。
触れた部分だけがあるような解けゆく「輪郭」が描かれています。

燃える暖炉と毛糸の屑だけが描写されます。
続けて「糸のさき〜なにもないはず」という虚ろさ。
この空間のなさがわたしの輪郭のなさを伺わせます。
同時にたどるもののなさなのだと思います。
「ある」「いる」ものしかないような空間です。

続けて「ねむれぬ〜したらいい」
夜もかたちがなくのっぺりとしています。
そして「だってみえないから」
見えない夜、眠れぬ夜を織り束ねてリボンにしたらいい。
リボンは装飾であり包む物でありシンボルです。
わたしは輪郭としてのリボンを持たない、
それを求めると思えます。
このみえなさはわたしでもあるのでしょう。

「おれんじの影〜暗闇を宿す」
ここでは目を瞑った闇が、
風景よりも濃密であるように描かれています。
解離性の風景、解離性の空間。

「あなた」の「形」と「モノ」に眼差しが向けられて終わります。
わたしの吐露でもあるし、折り返される言葉とも読めます。

全体を見ると
足りなさの描写がうまくいっているか微妙なところな気もします。
まとまりがよわいと思いました。
言葉は味のある選びがされているように感じました。


やっと半分。
73zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 02:12:34 ID:/dTuFgTT
>63
ひとの「輪郭」そのものについて描いた作品ですね。
しなやかさで手触りのある詩です。

ゆっくりと優しく語り掛けるように言葉が綴られ、
読みながら「ひとの形」を思い描かせるつくりになっている。

「決して、簡単な線では結べない。」
像を「結」ぶの結ぶと、線と線を「結」ぶの結ぶ。
ここでは繋がって「結」ばれるものとしての「形」がある。

「膨らみ」、「締ま」り、と線がひかれていく。
身体を持たせる描写。

「微妙な線の強弱」「隠されて」
ここで身体と皮膚・肌を描かせる言葉。

身体に留まらない輪郭あるいは身体から発される輪郭を思わせる。

そして、もういちど
「(ひとの形を辿る)」、今度は「なぞ」るから「辿る」
ここは深みを読み込むことも出来ると思う。
線以上の形。

そして「柔らかないきもの」
弾力のある肌、動き。

全体を見ると少し動きを感じないのは残念だった。
「クロッキー」だしもっと躍動するような曲線を見たかった気もする。
手触りをもたせた、そして優しい匂いをしのばせた詩であるとおもう




74zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 03:25:29 ID:/dTuFgTT
>64
「僕」と周囲の細波を描くことで僕の「輪郭」を描いた作品かな。
無理のある走りを言葉がしていてその割にはとても爽やかな詩だと思います。

ちょっと捉えられたのか自信がもてません。
縦横無尽に走る言葉。
スポーツの実況を思い出したりします。
その割りに描写対象自体は素朴に思えます。

「僕」の底ではなく、表面から発されているような言葉たち。
どちらかというと、
描写するためではなく、隠すために描写されている気がしてきます。

「頬を〜良かった」あたりは
「僕はでかけた」を
「僕はまだ見たことない運命を知らぬ時間に足を踏み出しました。」と
書いているような感じです。
細波のような日常の色んなこと。
僕は足をとられながら生きている。

多分ここまでで外
ここから内というような構造になっているのかと思います。
そういう「内外一貫」なのかと。

「母さん〜」
突っ込みどころの多い爽やかさです。
吐露される言葉。
隠れ打ちのめされるが「気持ち良くさせたい」
「愛を〜孕ませ」と続きます。
判断が難しいです。

「太陽が〜溶けてくれません」
「僕は〜勃起しています」
太陽が何の暗喩なのか
「照れ隠しに勃起」…すごい状況です。
ここがうまく読めると「内外一貫」して読めそうな気もします。

そして、
「すべてが」「赤色」になって語りが閉じます。
赤から色々イメージをめぐらすこともできるのですが、
やはりうまくまとまりませんでした。

私にとってはうまく読めない詩でした。
性は随分と色濃く出ていると思います。
僕の生・性と死なのかなと思ったりしました。


75zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 03:33:20 ID:d9pVbwec
ここまでの作品で
次の選者を決めたいと思います。

もちろん、このあとで
>65-66「体内反乱」の評価もします。

ただ
まあ一応投稿期間のルールは守りつつということで
私自身が採点期間守らずに申し訳ないですけど。

というわけで
このあと
>65-66の評価をしてから

>55
>56
>57-58
>62
>63
>64
の6作品から次の選者を決めたいと思います。
76zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 04:38:58 ID:d9pVbwec
>65-66
身体と心の交錯する狭間の物語りで「輪郭」を描いた作品。
免疫を廻る自己の輪郭の物語りと読むこともできる詩です。

個人的な信条として私は「こころ」「心」という言葉を基本的に使いません。
理由は色々ありますが、
それが色々な誤魔化しや欺瞞を含んでいると思っているからです。
過剰な心理主義も嫌いです。
以上はこの詩への批判ではありません。
そんなことは十分にわかった上で「心」を使って書かれたいい詩もあります。
私自身の信条ですが、評価に多分に影響すると思われるので
先に書いておきます。

さて、
まず感情の振動が描かれます。
「入れ物」と「中身」と「持ち主」が登場し物語りはこの立場から進められます。
淡淡と語られる「身体」の崩壊、「助け」と「狙い」
「心」が身代わりとして砕けそこから波紋の様に崩壊が伝わっていく。

組み上げられた機械あるいは組織やプログラムとしての描写。
それぞれはあくまで淡々と自分の役割を見続けます。

そして「反乱」、自身の残骸。
交錯する「自身」、内と外という眼差しを浮かび上がらせています。
何が「自身」なのか、内とは、外とは何か。

繋がりが段々と切られていきます。
「やがて静かに凍りだす」
静まっていく世界。

全体を見ると少しまとまりがなくごちゃごちゃしている印象を受けます。
説明的になっている気もします。
もう少し絞って一部を深く書くのもありかなと思いました。
波が飲み込んでいくように描かれてくのは面白みがありました。
眼差しに整理が必要かなと思います。


77zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 04:47:37 ID:d9pVbwec
えーと、
お題「人の輪郭」と私の好みから
次の選者は

>56「夜」の作者さん
に選んでいただきたいと思います。

「人の輪郭」という題がうまく生きていたと思います。
また、私の好みでもありました。

皆さん、ありがとうございました。
78ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/07/16(月) 06:02:41 ID:EeqCOca8
55書きました
zzzさん、丁寧な評、ありがとうございました。
なるほどなるほどと読みました。おもしろかったです。
79zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 06:19:44 ID:opVXSy0x
>78
恐らくは多分に的外れなよみかたをした作品もあるかと思いますが、
こんなふうに読まれたりもするのだと
参考にしていただければ幸いです。

>輪郭はいるひび割れをそれを侵すものを好きになることによって、
これ
>輪郭「に」はいるひび割れ「、」それを〜
にして読んでください。
80ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/07/16(月) 14:48:13 ID:Ln7V2J2V
>>79
それですよ。的外れな読み方というものは存在できないと私は思っているんですよね。
文字を置いた直後には書いた本人はその文字を読む側になるんです。それは頭の中だけでやっててもそうです。
書くという行為はすべて過去になされるものであって、読むという行為だけが人間の認識できる現在です。
作者本人がこれはこういう意味でと説明するときは、それは作者が自分の書いた作品をそう読んだというだけの話であって、
作者の思惑が他の読者の感想より上にあるわけではない。

えーと、言いたかったのは作品の評も作品だということで、興味深いかどうかだけが大切で
当たった外れたとかいうゲームはしなくていいんじゃないかなあ、と思うしだいです。どうもでした。
81zzz ◆sleep/BFLw :2007/07/16(月) 15:50:20 ID:opVXSy0x
>80
ごめんなさい。
発言が正確ではありませんでした。

もちろん作者の書いた意図が絶対のものであるとは思いません。
が、書かれた言葉を「読む」時は
多くの人の読み方が収束していくような地点、
読む力をもった眼差しが重なっていくような地点が
あると思います。

それは「的」ではないですし、
その地点が絶対のものであるわけでもありません。

しかし、
その収束点を見て取れないのなら、
やっぱり力がないとか評ができない、と
言われるのも仕方ないと思うのです。

それとは別に
興味深く読める、というのもそれは意義深いことと存じます。

そういう意味で
私の読みは「的外れ」である可能性があるかなと、思います。
ただつまらない「読み」はしてないとも思いますよ。
私の「輪郭」がしっかりと見えてくる「読み」をしたつもりです。

適切なご意見ありがとうございます。

82ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/07/16(月) 20:05:47 ID:huE5esi/
>57-58書いた者です。評価ありがとうございました♪
ここまできっちり読んで下さるとは正直思っていなくて、大変感動です!
ちなみに内容、読んでくださったもので合ってます。大丈夫ですよ〜。

言葉が滑っている・・・。ぼやけていた課題が見えた気がします。
今まで書いていて、何かが違うと思った違和感はここにあったのかも。
なんだかすごく参考になりました。

ちなみにタイトルは狙いすぎたかも・・・。ううむ・・・。
「灰」とかで抑えたほうがよかったかも・・・。
とにかく適切な評価ありがとうでした♪
そして、「夜」を書いた方、おめでとうございます♪
83ダメット ◆dmEtYvIl.. :2007/07/16(月) 20:14:12 ID:huE5esi/
適切じゃないです。言い直します。

「きっちり読んで下さるとは〜」っていうのは、読解力うんぬんじゃなく、
ここまで細かなニュアンスまで汲み取ってもらえると思わなかった、という意味です(汗)
ややこしくてごめんなさい(汗)
84notePDkbPQ:2007/07/16(月) 21:59:30 ID:fPfbGxXA
ZZZさん、ありがとうございます。夜、書きました。ZZZさんの解釈の方が、作者の意図より良かったデス。わたしは、他人を描いたのでした。
85穢土 ◆34law0hz56 :2007/07/16(月) 22:09:22 ID:IU5ZJQM/
お題:輪郭 内外一環を書きました。
丁寧な評を有難う御座います。
題名は分かり易く、内も外も同じという意味でして、
主体の表情を表現したつもりです。更に突き詰めれば、顔の皮膚。
けれど、そこまでイメージさせえないというのは、技量不足でして
あぁ=兎角、有難う御座いました。優勝者に拍手喝采を♪
86やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/07/17(火) 07:17:38 ID:VMdWeux8
おっおー♪
過疎かと思い心配してみれば、みんな戻って来てますね。
よきかなよきかな。

>>65-66体内反乱書きました。
評価混ぜてくれてありがとう。
作品書いてる暇がなかったんで昔のを引っ張ってきました。
まとまりですね。言われて納得。この作品、根本的にこれだと伝えるものが不足してました。
ZZZさん初選者お疲れ様です。
今度書き手として参加してみてください。楽しいですよ。
87名前はいらない:2007/07/17(火) 13:35:01 ID:b3TNZezU
やさあくのいんぼう
88NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/07/19(木) 08:22:24 ID:nq+JmnAR
お邪魔します。
◇notePDkbPQ様の御指名に与りましたナップルと申します。僭越ながら選者を務めさせて戴きます。
就いては、お題、期間、条件について、少々考える時間を頂戴致したいと存じております。で後ほど。
89名前はいらない:2007/07/19(木) 09:03:47 ID:SpRdzXJX
指名の経緯すら不明
90名前はいらない:2007/07/19(木) 13:06:52 ID:Gj+ePLHL
すべてヤラセ
91名前はいらない:2007/07/20(金) 06:59:14 ID:lwggtWo5
丁寧な評価ありがとうございました。
92NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/07/20(金) 08:53:52 ID:TJGORq/k
私が指名されたと勘違いしてしまい、あるいは、お呼びでないようなので、謹んで辞退致します。申し訳ありませんでした。失礼。
93notePDkbPQ:2007/07/20(金) 12:53:27 ID:GxcAF0Nj
すみません、お礼書き込み失敗していました。ナップルさん、選者の辞退、考えなおして頂けませんでしょうか。
94NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/07/21(土) 05:15:12 ID:xEbSP5gm
度重なる勘違い、すみませんでした。
>>93 notePDkbPQさん 御指名戴き、ありがとうございます。尽力させて戴きます。
心配なのは、無名無実の私風情が選者になって、果たして投稿が集まるかどうか・・・
95NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/07/21(土) 05:20:54 ID:xEbSP5gm

 お題:「遊び」
  (大人の、子供の、男女の、諸々の”遊び”という物事についての詩、
   あるいは、テーマに限らず、詩の中で好き勝手に”遊んで”下さっても構いません)
 投稿期間:7月29日(日)迄
 採点期間:8月1日(水)予定
 投稿条件:どこかに縦読みがあるとちょっと楽しいような気がしてきました。強制ではありません。

何分私のような無教養者が選者ですので、評価等にはあまり期待せず、
お遊びのつもりでお楽しみ下さい。  どうぞお気軽に。

では、宜しくお願い致します。
96notePDkbPQ:2007/07/21(土) 08:45:35 ID:N2Un7M98
ナップルさん、ありがとうございます。作品集まると思いますよ。募集あげ。
97ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる:2007/07/22(日) 08:12:23 ID:o1s0WB++


混在する虚構と現実がモザイクになる
     物語りは破られて消え
 涼やかな少しの記憶として咲き

            額に落ちた明りが
身体を流れて爪先から床を打ち据え
      肌に開いた網目状の穴ぼこ

               あたしは遊ぶ
     夜がありえなくなったからこそ
        終わりから開くようなドア

       言葉を殺す言葉の気持ち
  息継ぎだけで構成された曲が続き
         裏返される表面のコア

            弛緩した物語りの
                願望を遮る
あたしは空き地になりたがっているよ

夜の中心から漏れ出す耳鳴りは遠い
        物語りと物語りは相食む
       ただ遊び声が喪失を重ね

98↑ガタガタになってしまったので訂正:2007/07/22(日) 08:17:05 ID:o1s0WB++

「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」


混在する虚構と現実がモザイクになる
         物語りは破られて消え
    涼やかな少しの記憶として咲き

            額に落ちた明りが
身体を流れて爪先から床を打ち据え
      肌に開いた網目状の穴ぼこ

               あたしは遊ぶ
     夜がありえなくなったからこそ
        終わりから開くようなドア

       言葉を殺す言葉の気持ち
  息継ぎだけで構成された曲が続き
         裏返される表面のコア

            弛緩した物語りの
                願望を遮る
あたしは空き地になりたがっているよ

夜の中心から漏れ出す耳鳴りは遠い
        物語りと物語りは相食む
       ただ遊び声が喪失を重ね

99名前はいらない:2007/07/22(日) 08:20:19 ID:w871chBC
「かごめかごめ」

霧の中に童謡が聞こえていた
朧月のような昼の太陽を隠し
周りの木々は夏だというのに葉を失い
枝の影が薄墨のように地から流れている

うずくまるのは僕
みんなは手を繋いで 楽しそうに
僕の回りをぐるぐる歩いて 四面楚歌

みんなと違う遊びがしたかった僕は
いつの間にか鬼にされ

顔を上げた僕は責められる
子供の形した泥人形が囲んでいた
空洞になった口が
目の前で動く

下向け
下向けよ
みるな

誰かが僕の頭を弾いて
髪に泥をつけた


輪は二重三重束になり
僕をぎゅうぎゅう 圧迫する
僕は誰をみていいのか
ぐるりと見回す ろくろになった

みんなの手が
にょきにょきと四方から延びてきて
何か言いかけた 僕の口を
ぐにゃりと 潰して
泥だらけの手を
顔に腕に体に
僕は抵抗して変な形の泥人形になった
それをみんなが
形を整えて
同じ形にさせられた
抗う僕の意識は だんだんそうなってしまえと
楽な方へ言い聞かせて

おいで
仲間にいれてあげる あげる

あぁ それが正しいのかも

僕は歌っていた
みんなと手を繋いで
次の誰かを泥人形にするのに
100名前はいらない:2007/07/22(日) 08:35:15 ID:nhylUlYB
fdさ
101祭り:2007/07/22(日) 09:50:48 ID:o1s0WB++

ぼくは始まりを知らず
ぼくは終わりを知ることができない

祭りの外で目を覚まし
遊びの中で目を逃れる

精神的な視線
肉体的な声音

空間を意図が支配して
あたりに
置き忘れられた遊びの
孤児が
毛布にくるまれて
廃棄される

視線を遡る悔恨
声音を渡る懊悩

枝葉は笑い続け
風間は泣き続け
往復する

瞬間を待っている
意図が消え去って

ぼくがぼく中にいきわたる

遊びの童が喧騒に融け混ざる

祭りの中で眠り
祭りの時が終わる

ぼくは始まりを知らず
ぼくは終わりを知ることができない
102名前はいらない:2007/07/25(水) 22:24:52 ID:nM39PeDx
あげ
103 ◆CeJ6D/I4qE :2007/07/26(木) 18:16:24 ID:69PsdbA2
>>24
めちゃ遅くなったが、批評ありがとう。
そーかやっぱ読みにくいか、文章の力強さが止められてしまうんじゃないかと思ってね。
いい材料が見つかったよ、改良して遊ぼう。
104へんちん ぽこちん:2007/07/26(木) 19:34:44 ID:81sAa/Pz

ぽこちん ぽこちん
へんちん ぽこちん
きゅっきゅっと かわむき
へんちん ぽこちん
やあい
あのこが
にげてくぞ
105ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/07/28(土) 17:31:55 ID:54JCigVh
「恋」1/3

Aというのはこの女の名前ではなく
この女の友達の名前で、この女の名前はBというのだ

気持ちいいよ、A

おれは腰を動かしながら女の耳元にささやく
女はいやいやするように首をふる 
おれはにやにやしながら女の顔を見下ろす 
しかし、女からはそれ以上なんの反応も返ってこない
おれは動きを止めて言った ほら、頼めよ
お願い、C、もっと
Cというのはおれの友達の名前だった
おれは興奮して腰をつよく突き入れた
女が声をあげて抱きついてきたのでおれはふたたび動きを止め、
女の腕をおれの身体から引き剥がし、手首をつかんでベッドに押し付ける

そういえばBのやつってCのことが好きなんだよ、知ってた?
おれは知ってるんだけど、CはAのことが好きだからさ
しかたないじゃんね? おれはまあ、いいんだけど
Bってかわいそくね? おれはまあ、わかっているんだけど

うそよ
そうですか
106「恋」2/3:2007/07/28(土) 17:33:45 ID:54JCigVh
おれは信じず、腰を振る ああ、気持ちいいよ、A
女は泣いていておれは気持ちがいい、それも射精するまでのことで、
虚脱するととたんにおれはくどくどと弁解を始め、ひどいことを言った、
それはおれが自信をもっていないせいでおれは確信が欲しかったのだが、
おれに自信がないせいでおれは確信できない、
本当のことを言えばきみが好きなのは本当はやっぱりおれではない、
おれのことを好きなのも本当なのだろうが、嫌いな人間と比べたらというにすぎない、
好きな人間のうち誰かがきみの手に入るのならばきみはおれとセックスしたのかな、
おれがどうしてもと言えばセックスぐらいしただろう、
それでぼくらの友情は思い出となって、そしてさよならだ、
しかし、そうはいかないんだよ、

なぜなら

現実にはきみの手に入るのはおれだけだから
またひどいことを言っているけれど、いまは言っていることが
さっきとはまるで理由が逆になっていておれは信じようと思っていて
きみがいちばん好きなのが誰かなんてけっきょくおれにはわからないことだし、おれにわかるのは
おれはきみのことを好きなのかもしれない、いちばん好きなのかもしれない、だから信じるのが怖いのかもしれない、それだけだ

女がちょっと笑ってくれたので、おれは女の手を力を込めて握り、離して立ち上がると
キッチンにまわってうまいチャーハンを作り、女に食わせる
女がチャーハンを食べ終わる頃には時間はとっくに過ぎており、
おれは延長の分も含めて女に金を払い、女はまた呼んでください、あ、
チャーハンもごちそうさまでした、と言って帰った
107「恋」3/3:2007/07/28(土) 17:34:39 ID:54JCigVh
話の飲み込みがはやく、頭のいい女だった
女はプライベートの番号を教えてくれなかった

おれは苦く笑ってみて、真に迫った泣き顔だったのはしかし、
よくある話で女にも思い当たることがあったのかもしれない
するとあれは本当の泣き顔だったのかもしれない
そう思うとまたすこし疼く
明日は朝が早いから今夜はもう寝る、泣き顔は明日の夜思い出す
108名前はいらない:2007/07/28(土) 17:45:50 ID:jldWObvq
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109「酩酊中」:2007/07/28(土) 18:08:24 ID:GmpI6uNC
「きゃああ」よりも「ぎゃああ」がぴったりくる土曜日の昼下がり 、外気温は35度をこえ、道は渋滞  
熱い空気は苛々と音をたてて地上へ押し寄せられてくる。
こんがりと焼け焦げた人々は、黒い顔をさらしたまま互いの焼き目を批評しあった。

 よく知られていることだが、一杯目のビールの泡は、飲む人の頭のねじが溶けてできる。
ビアホールにつき、ビールのジョッキを前にするとあたしたちの頭のねじは、ポンっと音をたてて跳びあがり、
それぞれのジョッキの中へダイビングする。ねじは真っ白な泡をつくりだし、そのきめ細やかな舌触りを楽しむのである
 これもよく知られていることだが、酒場の中の空中には、ねじが抜けてしまった穴から流れ出した頭の中身がいつも漂っている。
あたしたちは、適度にミックスされたぶちまけられた中身を、
タバコの煙を吸うようにゆるやかに、まったりとすったりはいたりして酩酊を重ねていくのである。
こんがりした焼き目が浮き出た日には ビールがうまい。ちょっと余分にぶちまけて、おつむを軽くして、眠るのである。
110age:2007/07/29(日) 17:52:53 ID:OEH6HFR7
age
111NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/07/31(火) 00:38:24 ID:JL9FkntW

遅れ馳せながら、締め切りです。

>>98 「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」
>>99 「かごめかごめ」
 >100 「名前はいらない」
>>101 「祭り」
 >102 「名前はいらない」
 >103 「◆CeJ6D/I4qE」
>>104 「へんちん ぽこちん」
>>105-107 「恋」
 >108 「名前はいらない」
>>109 「酩酊中」

以上10作品(うち、詩かどうか判断するに難しいのが4作品)
投稿者の方々、ありがとうございました。
これから審査に移らせて戴きます。

予想では作品1つ2つと高をくくっていた為、
今更ながら審査せねばいかぬ数を前に驚きと後悔と焦りを感じ、
家賃公共料金NHK受信料の支払いを忘れる程にひどく取り乱しております。

気長にお待ち戴ければと存じます。
112今だけ名無し:2007/07/31(火) 23:49:32 ID:0JLlY4K/
OK。無理のない程度でお願いします。
113今だけ名無し:2007/08/01(水) 09:45:32 ID:nz1hCRiB
おもうに
>>100>>102>>103>>108は作品じゃないと思った。
114名前はいらない:2007/08/05(日) 14:23:16 ID:LI+CKIA5
そんなに待てない
115名前はいらない:2007/08/06(月) 14:28:29 ID:aU5OC3Lt
評価マダ-?

書いてないけど
116NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/08/06(月) 21:11:04 ID:VsNnYy3G
非常に遅くなってしまい、申し訳ありません。

痛快批評娯楽スリラーを目指して書いておりました所、文章がベラボーに長く、止め処が無くなってしまいました。
しかし、これ以上お待ち戴く訳にはいかない為、断腸の思いで、今回は一言感想に留めさせて戴きます。
(原稿の方は仕上がり次第、インターネット上のどこかにバラバラに投下致しますので、
 ご興味の有る方は、マイクロソフト社サポートセンターまでお問い合わせ下さい。)

では、詩立歩笑小学校14年生負組担任の黒味噌先生に、夏休みの絵日記の備考欄のような寸評コメントを戴きます。
117黒味噌公次:2007/08/06(月) 21:12:57 ID:VsNnYy3G

>>98 「ねむい よるの アきち アそぶ こえが きえる」
かたわが、えくすたしによって、げだつを、しようとする、おはなし、でしょうか。
98くんは、あきちになれて、よかったですね。えろちずむには、もざいくが、だいじですよ。
でも、よるに、ひとりで、おそとで、あそんでは、だめですよ。

>>99 「かごめかごめ」
みんなと、おともだちになれて、よかったですね。99くんは、うけみすぎるところが、ありますよ。
でも、きたないことを、するときは、じぶんのてを、よごしましょうね。ひとのせいに、してはだめ。
どろくさいあそびを、したあとは、てとあしを、きちんとあらいましょう。

>>100 「名前はいらない」
ぶんしょうをかくときは、「しゅご」と「じゅつご」をきちんとつけましょうと、せんせいおしえましたよね。
「fdさ」とは、なんなのか、あとで、せつめいしてもらいます。せんせい、おこりますよ。

>>101 「祭り」
あそびとまつり、はじまりとおわり、じかんとおと、くうかんとかぜ、それぞれの、はざまでは、むりょくな、わらべです。
101くんは、だれかに、すてられたこと、ありますか。せんせいはいつも、いつもすてられるがわです。
むせきにんな、なまいれなかだしは、いけませんよ。にんげんの、そんげんも、かんたんに、すててはだめ。

>>102 「名前はいらない」
102くんはいつも、へんなことばかりいって、せんせいをこまらせますね。
「あげ」とは、なんなんですか。あつあげか、かきあげか、わかりませんせい、おこりますよ。
118黒味噌公次:2007/08/06(月) 21:13:46 ID:VsNnYy3G

>>103 「◆CeJ6D/I4qE」
103くんは、いつも、まじめで、まえむきで、とてもいいこですね。
あかるく、やさしく、せいせきもよく、クラスでもにんきもので、せんせいも、はながたかいです。
おとうさまに、こんごのしぎかいでのごかつやく、せつにねがっておりますと、よろしくおつたえください。

>>104 「へんちん ぽこちん」
ながいごうの「へんちんポコイダー」は、げひんなので、よんではいけませんと、せんせいまえに、しかりましたよね。
ほうけいは、ふけつになりやすいので、よくあらいましょう。せいけつにしていれば、あのこも、にげませんよ。
かわはかぶっても、こころはにしき、ぼろがでるなら、ねこはかぶらないようにしましょう。

>>105-107 「恋」
かれしのかのじょのかれしのかのじょ、せいこうでしっぱいしたひと、せんせいたくさんしってます。
れんあいとあそびは、もじにしたはしから、ちんぷになってしまいますね。
たいみんぐとびょうきには、きをつけてください。どれくらい、いたいおもいをするかは、せんせいはしりません。ほんとうです。

>108 「名前はいらない」
これは、ほんとうですか、108くんを、しんじてもいいですか。もうとうろくしてきました。
せんせいしょうじき、こどものあいては、もうたくさんです。
なぜ、こんなことになってしまったのか、はげしくこうかいしています。

>>109 「酩酊中」
ビールとタバコは、はたちになってからですよ。このあそびは、こうがくてきな、ふかくきんどうのための、よはくですね。
「ひとはビールジョッキのようなものだ、つめたいほどのみこみがよい」は、109さんのくちぐせでしたね。
ふあんていからあんていへ、いちじそうてんいのりょうしトンネルこうかでぎゃあああああああああああ



せんせいが、いちばん、きにいったのは、
>>109「酩酊中」です。
テーマに、そっていて、なおかつ、すなおに、こうていてきに、せかいを、とらえていて、
レトリックも、いきで、すがすがしくあそんでいるように、かんじたので、せんせいはぎゃあああああああああああ
119NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/08/06(月) 21:15:48 ID:VsNnYy3G

という訳で、
優勝者の>>109「酩酊中」の中の方は、次の選者を御指名下さい。


投稿者の皆様、お疲れ様でした。
どの作品も個性的で、楽しく読ませて戴きました。
せっかくの渾身の作品に、かような短く不正確でふざけた寸評は、
大変不満足で不愉快な思いをされたと思いますが、
時間的な問題は避け難い為、どうかお許し下さい。 もうしません。

このような機会を与えて下さったnotePDkbPQさんには、感謝致します。

いろいろと作業が遅れ、非常にご迷惑お掛けしました。 もうしません。

それでは失礼致します。 もうしません。
120notePDkbPQ:2007/08/06(月) 22:51:06 ID:V4/Ti46o
「へんちん ぽこちん」書きました。
ナップルさん、ありがとうございます。お疲れさまでした。評価にも遊びを入れたのですね。
わたしのは悪ガキの遊びでした。永井豪のアレは読んで無いです。
ナップルさんは懲りたご様子ですが、またどこかで評価やったって下さい。
121名前はいらない:2007/08/07(火) 10:41:42 ID:jxumNm/E
ナップルせんせいアリガトウゴザイマス
暑さで酩酊中でした おさけはおとなになるまでがまんします。
次はぜひ作品でのご参加お待ちしていますー。

次回、選者さんですが 是非ゼッケン氏にお願いいたしたく m(__)m
122ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/07(火) 11:13:03 ID:ownv6Izp
縦読みが入ってるのは>>98さんのだけですか?
ぼくは複雑すぎるものは分かりませんよ。
どこを縦読みすればいいのか教えてください、先生。
123名前はいらない:2007/08/07(火) 11:23:32 ID:wHSkgpEr BE:922572757-2BP(505)
右揃え下読み
しっかしこれは凄い
124zzz ◆sleep/BFLw :2007/08/07(火) 15:10:01 ID:7zc40o3t
ナップル氏、評価ありがとうございました。
>98>101書きました。
>98は上から読んだ場合と下から読んだ場合で
中身に隙間を作ろうと思い、下からの立て読みを混ぜてみました。
>101は>98で描こうと思ったけど漏れたことを書きました。
遊び心ないです。
すいません。ありがとうございました。
125NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/08/07(火) 20:05:54 ID:Vdt0SENm

>>122
私は黒味噌先生ではありませんが、どの作品にも素敵な縦読みがありました。
御参考までに一例、執筆中の原稿から一部抜粋して紹介させて戴きます。

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
>>99 「かごめかごめ」
まず縦読みですが、
第一連三文字目から「中野の影」
第二連二文字目から「目交い」
第三連六文字目から「羽化」
第四連六文字目から「僕叩く」
第五連二文字目から「被る」
第六連二文字目から「蟹」
第七連二文字目から「刃を張る」
第八九十連四文字目から逆順に「礼へ野に笑み抗ひにけり、良いの」
第十一連一文字目から「僕貢ぎ」

音を二つ重ねた語の頻出、それに加えて「羽化」から匂わされる”虫”の存在、
そして「抗う」→「拮抗」→「きくこう」→「菊甲」から「お菊虫(ジャコウアゲハの蛹)」が導き出されます。

―――彼女と目線を交わした時に分かった。前の彼氏、中野の影が残っていたのだ。
目を逸らし、虫カゴの中でジャコウアゲハがサナギから羽化するのを見詰めている彼女の頭を、僕は叩く。
もうこれ以上、面倒を被るのは御免だ。さっさと帰って蟹でも食べたい。
僕はポケットからバリソンナイフ(Balisong、タガログ語で蝶の意味)を取り出し、刃を張った。
すると意外な事に、彼女は深々と礼をして「ありがとう、野村・・・」と涙を流して微笑んだ。いや、僕は野村じゃねえ。
しかし「良いの、それでも・・・」と抜かす彼女にしてみたら、僕はもう貢ぎ要員でしかなかったんだ。―――

126NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/08/07(火) 20:11:26 ID:Vdt0SENm

 これほどまでに切ない悲恋物語の瞬間が凝縮された縦読みを目の当たりにし、私は震撼致しました。

中野への想いを断ち切れずに、それでも”僕”に対して感謝と笑顔を忘れない彼女。
野村に対する罪悪感を抱えながら、彼女に着かず離れずで貢ぐしかない”僕”。
そんな状況など無関心に、麝香の香りを残して羽化する蝶が、事の遣る瀬無さを引き立てています。
そして更に、
いったん首題に戻ってみますと、「かごめ(籠目)」と「囲女(かこめ)」が重ねられている事が明らかになります。
詩の方では”僕”が攻撃的に囲まれ、縦読みの方では”彼女”が保護的に囲まれており、つまり、
「かごめ」を中心に、「攻撃」という男性性と「保護」という女性性が、ねじれた並列世界として描かれています。
”薄墨のような枝の影”と”ジャコウアゲハのビロードのような光のある漆黒”が暗喩で繋がり、
”泥人形”と”中野”は「姿の見えない威圧的な存在」として繋がり、
「圧迫」や「変形」が、詩では肉体的な現象として、縦読みでは関係性の歪みとして、それぞれ展開されています。
ジャコウは媚薬・催淫剤として利用される事から、性差を強く結び付けようとする意図が分かります。
男性と女性という、有性生物が抱える不可避な世界観の分割を、『遊び』のテーマによって対峙させつつ、
「我々は一体、籠の中に居るのか?籠の外に居るのか?」という、人間の自由への根本的な問いを発している、
非常に生々しく根源的な詩と言えるでしょう。

 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

このように、縦読みというのは、決して珍しいものでも難しいものでもありません。
縦糸と横糸があって初めて織物が紡がれるように、世界にも縦横の物語があり、そこかしこに織り込まれています。
本やネット、あるいは屋外でも、自分の殻から一歩踏み出して目と心を開けば、感動的な瞬間に溢れているのです。
失礼致しました。もうしません。

では、次のお題と期間をどうぞ。

127やさしいあくま ◆XhCOJeVipQ :2007/08/07(火) 23:05:16 ID:ZQhA5ZtI
>>117>>125-126

ナップルさん批評楽しみにしてました。お疲れ様です。長文仲間ですね。
他の作品もどう読まれたのか見たかったです。
僕は>>99かごめかごめ、書きました。
あらゆる意味で驚きました。思ってもみなかった読みに目から鱗、逆に感動いたしました。
時間あるときにでもまた参加なさってください。


優勝者さんおめでとう!
128ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/09(木) 11:33:52 ID:OJakpTx+
うわぁ。ナップルさん、すごいね。
そりゃあ、たしかにえらいことになっちゃいます。
眠い目をこすりながら、こんなにがんばる必要があるのか、とか
待たせるのも気が引けるし、とか、焦燥の遊園地と化した
そういうナップルさんの愛憎渦巻く夜中の葛藤を勝手にしのびつつ、お題。


シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった
シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた


投稿期間8月15日あたりまで。お盆でお忙しいでしょうから、適当に。
129やさしいあくま ◆ohCZuzDgBY :2007/08/11(土) 23:49:51 ID:4AuIgteE
おだい難しい。募集あげ
130名前はいらない:2007/08/12(日) 02:14:19 ID:LDI65+0h
「裸でくらす国」

神様は先ず大地と海原を創った
次に太陽と月と昼と夜を創った
次に山と河と風と森を創った
次に男と女を創った

しかし大地を耕す鍬は創らなかった
海を越える舟も創らなかった
寒さを防ぐ家も身にまとう服さえも創らなかった
人々は家も服も無く森の中に隠れるようにくらしていた

悪魔は知恵と欲を創った
次に恥じらいと憎しみと諍いと死を創った
女たちは恥じらい男たちは憎しみあった
女たちは悲しみ男たちは傷つけあった

女たちの涙と男たちの血は天に昇り大気に充ち溢れた
それはやがて赤い雨となり大地を染めはじめた
山も河も赤く染まるころ諍いも恥じらいも消えはじめた
さあ皆恥ずかしがらずに赤くなろうよ
131おまじない:2007/08/12(日) 04:08:19 ID:dNg8B5UP
シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった

言ったんだ
味噌汁にコンソメは入れないよ って
でも言うんだ

ワタシの国の味噌汁には はいっていた って

彼女は日本の裏側から
僕の前までやって来た
ご両親は 服の修理
そんなことを している
そう聞いた
僕の土踏まずは
マントルをつき抜け
彼女の母を見つけたんだ

針が縫う 生地
なんでも糸は インド製で
太平洋を 越えてきたらしい
漁船がたくさん浮かんでいる
あの海を 越えて

ああ
魚の悲鳴が 聞こえてきたよ
広い海のあらゆる場所から
だけど目を瞑れば それだけじゃない
たくさん たくさん

そのいずれかは コンソメになり
僕の舌に異国を作ったのだろうか
世界を見渡せた僕は そう感じる

目を開けば シンディが見つめていた

シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた

地球によく似た
夏色に光っていた
どこもかしこも よく透けて
その星は 光っていた

それから

なにもかもを 見通したよう
シンディが 笑っていた
132ウェルカム、シンディ:2007/08/12(日) 13:08:49 ID:fjpxhmCN

まずシンディとは誰かを定義しなくてはならない
アルカリ溶液の中に身を浸しながら
青葱を咀嚼し 馬鈴薯を咀嚼し
しかるのち検討ははじまる
母親は昨夜シチュー鍋の中に転落し
父親は缶切りの使用法を知らず
脇腹を押さえてのたうっていて
聖なるゼッケンをつけた妹は
終わりなき歯磨きから戻ってこない
されば
僕らはシンディの名を舌先で転がしつつ
匂い立つ秘部を探らねばならない
それはコンソメの味も欠かせないが
どこか粗製なゴムの感触もするんだ
新しい泥 真なる泥
ざらざらする貝の表面に触れ
見捨てられた厨房に沈黙が降りる
僕ら全てを閉じこめたビー玉が
シンディの柔らかい喉を通りすぎる日
僕らは泥吐くうつくしい家族となって
長い長い朝餉を取るだろう
ウェルカム、シンディ
しかしそのまえに定義しなくてはならない
シンディとはいったい誰なのかを
133幸せ:2007/08/12(日) 16:39:50 ID:wBeKkOpk
ビー玉は僕らの小さな世界で
それは狭い味噌汁の狭い価値観を破壊しながら美しく回っていた

僕はその光を見ながら、すすり泣き
シンディの頭にすりこぎを振り下ろした
シンディはすりこぎとすり鉢を知らなかった

シンディは血をだらだらと流しながら
「ゼッケン?」って優しくつぶやいた

「ゼッケン?」
僕は彼女のスバゲッティにシソを散らし ケチャップをかけた

「ゼッケン?」
僕は彼女のためにビデをかった

「ゼッケン?」
僕は彼女の腋毛を嗅ぐ

「ゼッケン?」
そうだよ シンディ 僕らはまっさらになるんだ

「ゼッケン?」
二人で素裸になってミルクだけを飲むんだよ

「ゼッケン?」
泣いているのかい?シンディ 僕は君のおっぱいがとても好きなんだ
君が恥じらっておっぱいを隠している姿が見たいんだ
そして僕はそっとその手を外して 赤く染まった白い乳房に触れるか触れないかのキスをする

「シンディ」
愛してる
世界はきみだ
君のペティナイフで僕のチンコを切り取っておくれ
134名前はいらない:2007/08/14(火) 16:35:07 ID:Ns1QyPLM
【なんでもない日常に潜むものは】

いったい何回ゆえばわかるのだろうか また今日もあれが入っている
しかも僕お気に入りのお椀にね
家出をしようにも僕はシンディを理解したいんだ
おい いつの間に塩味も足したんだよ
和の心を理解するのは大変難しい かくゆう僕も侍にはなれてやしない
コンソメとゆう洋風かぶれなものと味噌とゆう純和風は和洋折衷などと讃えるにはおこがましい


ふうと僕はため息をついた


確かプロポーズの言葉は君のありのままを受け入れるだっけな


ビー玉のように歪んでうつる君
ビー玉のようにきらめく君
一面で見れば最高で一面で見れば最低でならば球体にしたらばどうなのか

あぁ僕はなんてちっぽけな事に憤りを感じていたのだろう

解け合えばそこに境界線などあるはずもない

食後の食卓に並んだのは
一つのビー玉にうつる二人の愛だった

 [ チュン、チュン ]

その朝、生まれたての寝ぼけた空気は、人々の生活の動線によって掻き回され始め、
太陽は生き急ぐナメクジの速さで、よく磨かれた青いガラスの内側を這っていた。

「(この味噌汁ちょっと
色おかしくない?)シンディは(誰?それ)コンソメを入れるからさ、(鍋に?
ってか何で?)それは味噌汁じゃなくてミソスープになった(直訳しただけじゃん)
シンディの(だから誰さ)ミソスープは、具にはビー玉が(いやいや)入っていて(使い方間違ってるから)
ぼくが飲み干すと(飲むの結局)、これは日本で買ってきた(ここ日本だよ)お椀の底で(その説明要る?ってか
そゆ問題でなくて)青く澄んだガラスが(さっきのビー玉?)光っていた(どうでもいいけど、
シンディって誰さ)」

彼がシンディと言う時、既にシンディは向かいの椅子に座っていた。
彼がミソスープと言う時、それは味噌汁とは全く別の物だった。
彼がビー玉と言う時、あらゆるガラスはビー玉になり、青く澄み渡り、綺麗に光った。

 (ねーおかーさん! おとうさん変なんだけどー)

彼にとっては言葉が全てだった。
彼には熟練した精神があった。
彼の観念が世界だった。
だから彼は力だった。

 (あなた、どうしたの、ねえ、ちょっと、きこえてる?)

若いスズメがギンナンを啄ばみながら跳ね回る足音も、
娘の頭上に弧を描く寝癖の付いた和毛が朝日に透けて見える琥珀色も、
妻が家族の誰よりも早起きして作ったご飯とダシ巻き卵と焼き魚と味噌汁の温もりも、
彼にはどうでも良かった。

 (どうしよう、おとうさん意味分かんない事しゃべってる)


シンディは創造主の母で、哀れな淫売婦さ、神話の作者であり、神話そのものだった
好きだった、ヴァギナに銀の十字架、アヌスに黒曜石、口に象牙の笏を咥えて、パチンコ玉の上に寝転がるのがね
ぼくはシンディの首輪を引っ張り回して愛を囁いた、それから世間体と理想の為に海に投身心中して見せたのさ
太平洋とミソスープの交じり合う暖流で漂流すること半日、着いた所はムー大陸、それはぼくの故郷だった
門の、敷地の、家の、部屋の、鍋の中にこそ、ぼくの世界があった
非常に手間の掛かる、複雑に完成された自家製の世界は、ぼくにとっては思い出で、シンディにとっては極上のコンソメだった
ぼくはシンディの首輪を引っ張り倒してベッドに引きずり込んだ
愛撫に飽きると、ぼくはシンディの両方の眼球をえぐって、よく調べてから、片方を枕元の瓶に入れた
ぼくが敷いた製品規格の基準適合品A玉は、瓶の中でラムネの泡に抱かれて上手に夢を見た
対して、窓の外に転がっている、基準非適合品B玉は全てシンディの眼球だった
鳥に突かれ、日光に焼かれ、傷だらけのシンディの眼球には過去も未来も、知識も記憶も無かった
何も望まず求めず、何も考えず想像せず、ただ静かに事実だけを見ているだけの、イビツな球体だった


 (あ、スズメ。ちょっ、外に逃がしてくる)
137PETEN IN THE C.M.B(ペテン師よ、我が家に祝福を) 3/3:2007/08/14(火) 18:47:10 ID:ruuVgvnD

 [ チュン、チュン、
彼、あるいは彼女にとっては、シンディとミソスープとビー玉の意味、その詩情、文学性が何よりも重要だった。
経緯はこうだ。
その”熟練した精神”は、育成された環境や人種、教育された差別や偏見、それらを揺ぎない背景として、
何らかの主義や思想や宗教や哲学といった洗練された知性の権化である体系的学問を選択して頼り、
具象抽象無差別に屠殺し、感覚で濾過し、過去に押し込み、判断で切り分け、その各部位に知識と名付けた。
知識を言葉に加工し、それを記憶や想像や経験や背景で染め上げて引用したり、
レトリックやドラマツルギーなど様々な技術や方法を駆使して、出来る限り隙間無く織った。
時間の中で堆積し、厚みを帯び、醗酵の進んだ”言葉の織物”からは、呪術的な模様が浮き出してシンボルとなった。
シンボルは無性生殖で増殖し、有性生殖で思考を作り、それは攻撃的で、循環的で、閉鎖的で、自己愛に満ちていった。
織物の目が細かく、装飾的で完成度が高ければ高いほど、重く賢い思考を使って巧妙な罠を作り、
自らに価値を与え、権威付け、安定させて保護し、それを「なければならないもの」と呼んで後生大事にした。
抜け目無く打算的で狡猾な”思考の罠”は、あらゆる時間に空間に体に心に張り巡らされ、
意図よって世界を解釈し、思惑に沿って正当化でも非難でも、文字通り”思い通り”に出来た。
それからは、栄と美と恣意と泥と飯で生き延び、マニエリスムな欲望のタペストリーの中でレプリカの世界を調教した。
彼、あるいは彼女は、常に安全で正しかった、
腐肉のツギハギを着ている限りは。
 チュン ]

 (大丈夫。あたしたちがしっかりしなきゃ)

妻は、エプロンに”シンディ”と書いた名札を付け、台所でコンソメ入りミソスープを作った。
娘は、買ってきた漆器の汁椀にミソスープを装い、その中によく洗ったビー玉を入れた。
そしてぎこちない朝の食卓で、全て彼の言う通りになった。


シンディはコンソメを入れるからさ、
それは味噌汁じゃなくてミソスープになった
シンディのミソスープは、具にはビー玉が入っていて
ぼくが飲み干すと、これは日本で買ってきたお椀の底で
青く澄んだガラスが光っていた


 [ チュン、チュン、チュン ]
138「シンディ」:2007/08/15(水) 04:08:56 ID:Ix9kZq8C
砂埃を河床に立て
ハンガーの黒い絵は、貝殻を陰にして消えた
青いビー玉は甘く舌を楽しませ
薄氷のように砕けて散り散り
哀れ味噌スープ。傷んだ瓶の内壁は
ラムネのつもりで作られたのでは
シンディに、訊いてみなければ分からない
「あなたは味噌を入れたのか」と
しゅわしゅわと浮き立つ泡が
器をいよいよ濁らせる
139名前はいらない:2007/08/15(水) 04:16:01 ID:MlefZJaU
ああそうだね
ありがとう
140ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/16(木) 12:59:00 ID:2jNDVYqx
「全裸」 >>130

そいつが真の造物主なら
そいつはそいつをも造ったにちがいないが
自己を観察対象とする観察者は
一瞬を無限に分割する回帰に陥る
時間を預け置くためには
観察者は外部に存在しなければならない
ならば、そいつは
自身を含む世界の造物主たらんとする可能性を秘めたまま
内部と外部に分化できないままに永遠となったのだろうか
否、すべての可能性は試行される
そいつはそいつが造ることになるであろう我々に
もしも世界が始まったらという仮定のもとに
そいつ自身を観察させている
時間は世界の始まりから終わりまで蓄えられる
我々の書物には
造物主が誰に造られたかは書かれていない
というのも、造物主が造物主を造るのは
いちばん最後になるからだった

すべて事が済んだ後、
宇宙が点の中に戻ったとき
それは始まる

しかし、主よ、安心したまえ
そんなことには興味がない
見分けがつかないものに真偽を問うのはただ復讐したいだけなのだ

造物主がいっさいを造ったのだとしたら
造物主は造物主を造り続けていることになる
141ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/16(木) 13:24:01 ID:2jNDVYqx
「ビー玉/呪文」 >>131

星を
光が
突き抜けていった

ぼくらは夏の太陽の真下にいて
大声で名前を呼び合った

雲は海の上

濡れた裸足の跡は
アスファルトの上ですぐに乾いた

重力を筋肉で支えることが心地よかった

それから月の出をいっしょに見た
142ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/16(木) 13:59:44 ID:2jNDVYqx
「ウェルカム、シンディ」

まあ、ようするにダッチワイフだが、
ぼくらは毎朝向かい合って食卓につく
その日の味噌汁にはコンドームが入っていて
ぼくは激怒して立ち上がり
まあ、ようするにダッチワイフだが
座ったままの彼女の脳天にかかとを落とし、ネリチャギをきめる
首があらぬ方向を向いて、勢いあまったぼくは彼女をイスごと床に倒してしまう
関節のない身体は哀れであり、哀れさがさらにそそった
ぼくは倒れたままの彼女の身体に馬乗りになり
無抵抗の顔面に鉄槌の雨を降らせる
まあ、ようするにダッチワイフにしか
ぼくはぼくの愛を証明できないのだったが
しかたがなかった
人間だと死んでしまう
彼女の本名は忘れてしまった
143ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/18(土) 06:26:25 ID:kZAdoH5v
「純粋だが死にはしない」>>133

ぼくのペニスは硬くなっていたので
彼女の持ったぺティナイフは滑るように陰茎の肉を裂いた
それはまるでぼくが昔、彼女にしたようにだった
そのときもぼくらは幸福だったが
いまも幸福だ

痛みのない傷が好きだ
それはなにかと戦ったかのような気にさせる
痛まない傷はぼくらに強者の気分を味わわせる、そして
その気分はぼくらが弱者にさえなれないことを思い出させる
ぼくらの傷は痛まないからだ
お互いのくずれた傷跡に見とれあい、痛みを侮辱する罪悪感はぼくらをつよく結びつけあっている
生命を蹂躙したい
ぼくらが惨めなのは本当の痛みを感じればぶざまな泣き声をあげるのが分かっているからだ
それをお互いの秘密のようにして
口には出さないが知っているぞという目くばせを送りあうのだ
おまえは卑怯者だ、そしておれも裏切り者なのだ
いつかナイフで刺してやる
ぼくらは仲良く交代でお互いの皮膚を切り裂く
肉が見える
痛みは感じない 文字だからだ
痛まない傷がぼくらの気分をよくしてくれる

ここにはぼくらだけしかいないようだよ
144ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/18(土) 12:04:06 ID:w1pixFYJ
「ミンチ!」 >>134

デストロイささやかな幸せとやら
日常とか言っときゃ無罪か、生活はイノセンスってわけですか
まっくろくろすけくろちくび、そこのけそこのけあそこのけ
なにもかも理解すりゃあんた、おれたちは救われるんだ
理解ってやつはつまり問題などなにもなかったとおれたちを言いくるめちまうんだからな
日常を池に投げ込んで問われる
あなたが落としたのは鉄の日常ですか、それとも金の日常ですか、
誇り高く鉄の日常と答えてちゃかり金の日常をもらっちゃおうキャンペーン実施中ってわけですか
ヅラだろそれ、どう見ても
時給いくらよ、おまえ

日常逆転有罪
生活は罪
強盗
咲き乱れろよ、国民
なんだか安心の
これは挽き肉ですよ
ほらね、どろっと
出る
145ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/18(土) 12:25:52 ID:w1pixFYJ
「フラッシュバックおっさん」>>135-137

いやじゃあ、そんなのいやじゃあ

おっさんが泣いている

いやじゃあ、そんなのいやじゃあ

よっぽどいやなんだね、おっさん

給食のレーズンパンがいやじゃあ

それ、フラッシュバック、っていうんだよ、おっさん
146ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/18(土) 12:37:43 ID:w1pixFYJ
「手を振っている」>>138

ぽつぽつと降り始めた雨が
歩道に黒いしみを点々とひろげる

じゃ、バイバイ

うん、バイバイ

ぼくたちは交差点の角で別れた

明日は会えないだろう
次の日もきっと

いつ会っても
バイバイと言って別れる
147ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/18(土) 13:19:04 ID:w1pixFYJ
優勝は「ビー玉/呪文」と「フラッシュバックおっさん」を書かせてくれた>>131>>135-137のお二人です。
ダブル受賞おめでとうございます。

時間差で投稿の早かった>>131さんに次の選者を決めていただきたいと思います。

電子スピン自己愛。ゼッケンでした。
148名前はいらない:2007/08/18(土) 18:58:42 ID:R5MOpTna
>>134書きました
評価ありがとやんした
1の時選者しているのを見ておぬしのときは是非一度爆撃したいと思っていたしょぞんでありんす
はてさてこの評価はおもしろい。特にウェルカムシンディの評価。
我輩のとこは痛いとこをつかれた感じが否めないでやんす
とゆうわけでおつー
149名前はいらない:2007/08/18(土) 22:07:40 ID:7MDx8cMf
ゼッケンさん 乙です ありがとうございました

はて お題をみたときに すでに完成している詩に いったいどうせいと トホホになりまして まあ とりあえず素直にゼッケンさんになったつもりで書いてみました(幸せかきました、
投稿作品がそれぞれ返歌みたいで、さらに展開された詩が評について メチャメチャおもしろかったです。さて どうでるのかなと思ってたら 文字にする虚構性に作品が進んでいったのでなるほどーと
150フラッシュバックおっさん ◆BMW0Jpd26c :2007/08/18(土) 22:35:54 ID:CQiYVzzr
ゼッケンっちょお疲れっちょ。ぺぺー。ありがっとうでありんすでがんす。
受賞なんていやじゃあいやじゃあ。でも次点だからよいじゃあよいじゃあ。お!
レーズンおパン食べてロンロンだもんのロン。あちきバックするフラッシュも無いだでね。
でもんだデだもんでモーモまたサービス給食に!呼んで!ね!(あはん
151名前はいらない:2007/08/29(水) 00:46:18 ID:27sbfz1S
131の人いないの
152名前はいらない:2007/08/29(水) 00:46:49 ID:27sbfz1S
あげ
153ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/08/30(木) 12:56:21 ID:oCltJJwl
パイナップルってどっかに種あんの? ゼッケンです。

じゃあ、次の選者は私が指名しますよ。

◆CeJ6D/I4qE さんに頼みます。
154ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/09/05(水) 22:27:48 ID:SdtZuZEM
断られた。ゼッケンです。

もうひとりの優勝者、ナップルさんに伺います。
この人に読まれたら面白いという人はいらっしゃいますか?
教えてください。
155名前はいらない:2007/09/06(木) 04:39:55 ID:dEHbKD1I
なんかゼッケン一人頑張っているふいんきだからあげ
156NaPlz ◆BMW0Jpd26c :2007/09/06(木) 05:24:25 ID:93uM3xcH
頑張らない勇気だけが友達のナップルさんです。

>>154 不勉強で誠に申し訳無いのですが、詩板の固定ハンドルさんをあまり存じ上げないのです。
で今、一番上にageてあって目に付いたのですが、抑揚さんはいかがでしょう。
面白そうだと思います。そして怖そうだと思います。カルピスソーダトイボーイマルス。
157抑揚 ◆YqmVtwkwAs :2007/09/10(月) 21:35:29 ID:+4ktPrPN
お引き受け〜♪

お題:「ロックでエロい何か」
但し、シモ全快はお断りぃ〜☆ミ

投稿期間:5作品集まるまで
採点期間:〆切後一週間以内
条件:女の子が大好きですが、男の子も嫌いじゃないです♥

以上。テメーラ安穏とふざけた詩ばっか書いてねーで魂を燃やせボケが!!!
158名前はいらない:2007/09/12(水) 23:14:53 ID:MOHSLYwU
「Beautiful Sunday」

オイラはイカしたバイク野郎
アノ山越えて谷越えて
いつものカノジョとTouring

オイラのバイクはオープンカー
地図も見ないでブッ跳ばす
風がオイラのNavigator

オッとドッコイ雲行きが
ピカッと怪しくゴロゴロゴロ
アッと言う間にドシャブリだ

オイラもカノジョもズブ濡れに
峠の茶屋で雨宿り
Hot!一息甘茶が美味い

よく見りゃカノジョはノーブラで
透けたTattooも色っぽい
何かとってもHeartbreakers
159ボルカ ◆TcCutL/5sw :2007/10/05(金) 00:02:39 ID:yk8ukqVi
「キノコ」

素敵な毒キノコさ。
真っ白でデカい毒ツルタケ
白すぎて少し青白いぐらいさ。
半分ちぎれて、
巨大なナメクジがのっかって美味しそうに食べてた。
そいつがあまりに巨大なので、
重みでキノコが少しナナメになってさ。
傑作だよね!
爆笑さ!

でもよく見ているうちに
僕は気がついたんだよ。
その巨大なナメクジの背中に
半分溶けたような殻があるのに。
殻のあるナメクジって
僕は嫌いだな。
って思ったらなんだか悲しくなってね。
去年の今頃、君としたセックスを思い出したんだよ。


殺さなければ良かった

って、地下の君に跪いて言うのさ。
お芝居みたいに。
つぶれたナメクジと毒キノコが膝の下でむずむずと動くけど。
住み心地はどうだい?って、僕は君に言うのさ。
気がつくと僕の首筋には巨大なナメクジ。
君の愛撫のように。

僕は悲しいよ。
去年君と来た、枯葉舞う秋のこの森で。

君とセックスできないってことが。
殺してしまったあの愛のことが。
160ボルカ ◆TcCutL/5sw :2007/10/07(日) 16:14:03 ID:nQtLxmyf
どーもお久しぶりです。または初めましてです。
ついうっかりサゲてしまいましたので、ageときます。
ちょと時間が空いてしまっていますが、ふるってご応募を。
161ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/10/09(火) 14:51:11 ID:9AI3GhSz
「ボニュウ育ち」

肉望悩める病girl
夜降る窓辺の雨やまない
あこがれケガレ 
チカラに惹かれ
イコンにたかれば遺恨のもつれ
それはきまって溢れる血
声ころし目を閉じる
まぶたのうら赤い
夜降る窓辺の雨やまない

勝っても負けてもあいこじゃねえ
いろは仁王の立ち姿
打たれる出る杭悔いはねえ
挑む生き方二度目はねえ
花ふぶき、しょって立つ
波しぶき、受けて立つ
日本一のどどんぱ
ライバルは富士
黙して立ち無限
逆らったやつだけが不死

逮捕だ! 股間の銃刀法違反
取り締まるパトロール 人波がアンコントロール
お告げ来た今夜は大洪水
信じるなら誰でものせてあげるよ、箱舟
夜明けに水が乾く平和、いたるよろこび、ひたるしずかに
いまだけだよ、せせらわらうケダモノの片隅
666のろくでもない
夜はまた別のが欲しくなる
ウインク
そのときはよろしく
162名前はいらない:2007/11/01(木) 15:33:11 ID:7McrXnhm
 
163名前はいらない:2007/11/05(月) 02:13:16 ID:AQbgk36u
あと二作品募集あげ。
164名前はいらない:2007/11/09(金) 10:05:16 ID:O4n6MCrP
これはマズイことになってるな…
165ん ◆BMW0Jpd26c :2007/11/16(金) 04:56:42 ID:KCMVmkjG

 『アブラダコブタディストラクション』


カトマンズならカイマン ミネソタならバイソン
でもお前はイチハラの豚 単なる潔癖症な早漏のファット野郎
昼は公僕でも夜は下僕 要領も得ない癖に勤勉なクズ
でもお前はイチハラの豚 舐めた態度が上手いほどファック野郎
ぶくぶく太りやがって ミンチにするか

アナグラムのレザートレンチにバニスタのジョドプール履いても
クソ似合わない事に気付かない天性のトンマだし
茹だりタルむダルマのトルソに惰性でダルい河豚のダミーヘッド乗っけて
アルケイクスマイルするチンケな知障だし
その上いつも押し黙ったまんま 潰れた饅頭の顔に押花の舌 相場は下の下もいいとこ
だから夜は下僕 有りっ丈のスピード出しても飛べない豚が
ご褒美出しゃ飛び付いて喜ぶ丸出しの間抜け

見るか見ないか見たか舐めたいかミツバアケビ剥いてみたいか見て見たいかジュクジュクに熟した種の
果蜜まみれで顔面の種と
種の飴の陰の隅々まで種で舐めたいか種と四つん這で種も見たいか種の見せたいか種が見せる訳ねえだろクソっ種
舐めろアホ豚
ケツ穴からチャイブの腸詰にしてやる 精も根も血も涙も抜いてやる
飛ばせゴミ豚
私の大切な海溝に棲む油被り照る蛸の 後追いで種飲んでくたばりさらせダボ助

ただイチハラに寝るな
クソと種撒いて待て 蜜の密なミツバアケビ剥け
アナグラムもバニスタも捨てろ カイマンもバイソンも殺せ
ダミーヘッドも吹っ飛ぶ速さで茹だるトルソ融けるほど人も飴も舐めろ
公僕も下僕も唐変木も僕も壊して 瓦礫の雨は海溝に沈めて すぐ忘れて
お前は不自由に悠然と不恰好に バカだから海と空の境目も知らないまま泳いで
高くぶくぶく気泡のように あるいはぶくぶく脂のように
裸で私についてくればいい

一昨日の明明後日に来やがれカス 朝の前から夜の後まで足元に居ろ
そして夜は下僕 私の大切な油蛸に押花添えて蜜に沈めろ
お前はとんでもなくデカいイチハラの豚になる
種の瓦礫と飴の雨でも降らしながら 脂の泡で遠くまで飛んでいけばいい
でも呼ばれたら必ず戻って来い愚図
166名前はいらない:2007/11/16(金) 04:57:25 ID:KCMVmkjG
あと一作品age
167金・ポッシブル ◆4i76S0X7TA :2007/11/16(金) 09:08:16 ID:MKFqQKE3
     「★」

宇宙を揺さ振る極上の破裂音  
「あせらずに丁寧に切り取ってください。」
抑えきれなくなった内圧
 ストリート発のロックが、袋綴じを引き裂く。
「Every Thing Starts With A Fuck.」
 衛星が詳細に観測している中で、
薄っぺらいページを捲り
オートリバース

めくるめくページ 捲るほどに微熱 
地に足がつかない 星屑のボーダーライン
捲るほどに 揺れる その手を持ってして
ロール
愛を描き続ける

袋綴じは破け

他所行きのポーズから普段着のポーズへ
やがてはあられもない ファッキン‥‥ 
マイ ドキュメント
シャイニングでブリリアントな破れかた
飛び散るポスト ロックな破片
空想に次ぐ空走 一手に引き受けるファックの銀河に
遡上しては息絶える
マスロック
お前は 

充分に観察に
値する




168名前はいらない:2007/11/16(金) 22:57:54 ID:0dMSNhku
5作品集まりました。
あげ
169抑揚 ◆YqmVtwkwAs :2007/11/16(金) 23:26:39 ID:3oOZWTgi
よっしゃぁー、お疲れ様でした。
月曜か、火曜くらいまでに評価しちゃるけんの!朝日ソーラーじゃけんの!
170抑揚 ◆YqmVtwkwAs :2007/11/20(火) 22:09:26 ID:8B3rgpy7
>>158
チェケ!リズムが最高にイカしてますやんか!
YO!内容もちょっと古めのJROCKダーリンイカスーぅ
そしてエロティック、最高でヤンス!

>>159
アメジョかっつーの、ロックはメリケンのモノだけやあらへんでぇ
回りくどい言い方に弱めのオチ・・・
まぁあまりの投稿の無さに情けで投稿してくれたものと処理

>>161
チェケ!素晴らしい!でもロックってかこりゃホップだ、ヒップホップ!
しかーし魂は揺さぶられた!「股間の銃刀法違反」もうこのフレーズだけで曲作れるよマジ。
欲を言えばそんな怪奇なリズムじゃなく男らしくロックde8ビートを決めて欲しかったぜ!

>>165
Oh−。長いね。ワタシ長文ニガテね
語句はスマッシュでエクセレントだけどなにぶん長いと全体が薄めテイストになるのね
魂をその長文に込めるにはマダマダあなた力不足ね

>>167
意味がワカメちゃんね。
ロックでも無けりゃエロさも微塵と感じさせないそのスルーっぷりは素晴らしいね。
才能って言うか人の話を聞けね。
これもきっとあまりの投稿の無さに仕方なく神がワタシに与えたもうた試練ね。


というわけで、余裕で>>158を選びましたワタシ。
アナタ優勝ね、素晴らしかったYO!
つってもコテもトリプも無いから・・・
優勝者が現れなかったら次点はボニュウ育ちのゼッケンよろしく♪
171意味がワカメちゃん ◆4i76S0X7TA :2007/11/21(水) 00:29:10 ID:vyTgdpxf
   >>167書きました。

あまりエロく書きませんでしたが、お題を無視したつもりはありません。
詳しく説明する気はありませんが、
ロックでエロい何か=袋とじのヌード
そんな、お前でも私にとっては充分に観察に値する黒星
メインストリーム(宇宙)から外れた
身体からでる赤裸々な思いのロック
  

172救済の青汁 ◆4i76S0X7TA :2007/11/22(木) 00:41:14 ID:tckw0Zbb
少々大雑把で苦いコメントですが、召し上がれ    

「Beautiful Sunday」

 これは、ロックというよりJ−POPですね。
各連に一、二語ずつのわざとらしい英語、ロードムービー的な切り口、
誰にでも容易に解釈できる負け犬ロック。
深みがなく全編を通して流れる田中星児のカヴァー曲Beautiful Sunday
=お子様カレーLIKEなぬるい国民食にバイク、タトゥーなどのロック的で
あるが刺激少なめのスパイスをふりかけ食うものを選ばせず、
食ったものの読後感を膨らませず、いかさずころさずの無難さ、
最終連の落ちは少し評価に値するサラダのような付け合せ、
さっぱりとしたエロを醸し出しておられますが、オチのイージーライダーの
吹き飛び方がソフト、いい意味でかわいらしい邦画、
何度も読み返す気はおこりませんでした。
(辛口でごめんね。)

          「きのこ」

 春樹チックな孤の世界meets自虐的ソフトロックな語り口、
自然のメタファー、毒つるたけ、キノコ、一枚の秋の森の絵。どうせなら、
SEX(アクセント)という単語もメタファーで表現し、作品全体に統一感を
もたせつつ最後までダウナーで耽美的な、秋の実り(高揚)を
ぼやかしつつ描ききって欲しかったです。
気になる点として作者が描いた絵について
やや説明しがち、オチについてもそうですが、
もっと読み手にゆだねてもいいと思います。
(淡白なコメントで失礼)
173救済の青汁 ◆4i76S0X7TA :2007/11/22(木) 00:42:27 ID:tckw0Zbb
      「ボニュウ育ち」

 タイトルがあえてカタカナなので,母乳、慕NEW育ち 棒から乳etc、
いろいろな単語に変換して読めば、読み手の数だけ物語が成立すると思います。
面白いのは連によっての転調、一連目は洋テイストで
肉望、遺恨、血、穢れにあこがれる免疫力の強そうな女性描写、二連目、
和のテイストで描かれるテロリスト無差別男根的な強がり血気集会、(二連目は
三連目につながる重要なファクターだが、一連と二連のつながりにおいて
いきなりテンションがあがる点、読み手のリズムを意識的に壊している
ようなねらいがあるのかもしれませんが、もう、ワンクッション繋ぎの連を
優しく挿入された方がびしょびしょになってよかったかも。)三連目で
男女の週末(終末)と、世界の終末、乗るものを選ばないノアの箱舟的な
女性の病的な慈愛、欲望、一瞬満たされますが、さすが母乳育ち、
強いですね、ひたすら新しい男を求め続ける欲望(慕NEW育ち)という変換が
ぴったりきます。言葉の勢い、韻の踏み方はロックというよりの雑食性ラップ調、
支離滅裂ぽくもあるが、ちゃんと一連目で洪水を予感させる複線、
「夜降る窓辺の雨やまない」などきちんとした構成に基づき、
言葉遊びだの力だけに頼ることなく、全体を通して
ファッキン ビッチ ロッカー、病的な慕NEW洪水
ボニュウ吸って、すくすく育っておられます。
肉望上等感、返杯のウインク、共に憎めませんね。
174救済の青汁 ◆4i76S0X7TA :2007/11/22(木) 00:44:03 ID:tckw0Zbb
『アブラダコブタディストラクション』

 一読して難解です。この作品の場合タイトルが作品を読み解く
鍵となっています。ググればわかるのですが、あぶらだこというハードコア
パンクロックバンドの持ち味(変調子、難解)を基調として書かれており、
アングラ(陰)とメインストリーム(陽)の溝をハードコアかつパンクな文体、
男女のSM的な恋愛のノイズをセッションを通して描きだしていると思われます。
 特に一、二連目と三連目の間での変調子は、女性の海溝(割れ目、あそこの象徴
でしょうか)の闇の深さをきれぎれに物語るための意図的なアクセントとなっており、
「種」精子のメタファーの連発&「精も根も血も涙も抜いてやる」という
あぶらだこのコブタに対するファックのすごさ、極めは
「私の大切な海溝に棲む油被り照る蛸の 後追いで種飲んでくたばりさらせダボ助」
=アングラロックを追い求めて、商業的自殺をする決意があるのかブタ野郎
=風俗業界の私と心中するきがあるのか公僕のブタ  
で括るココが物語の核心だと思われ、
四連においてのメインストリームの焼印(ブランド)作中に沢山、
垣間見られた「バニスタのジョドプール」などの洋に対する憧れが、J−POP
(ROCK)に垣間見られるサビだけ英語、ぽつりぽつり出てくる外来語、
世界の音楽をちょっとずつ、つまみ食いしてはひび肥大化しいく内容のない希薄
なブタを「私の大切な油蛸に押花添えて蜜に沈め 」て壊し、
やがては「お前はとんでもなくデカいイチハラ(ソープ)の豚になる」
アングラ業界のマイスター
でも「呼ばれたら必ず戻って来い愚図」と破壊の最後にちょっとつんでれ(希望)
を残す。パンドラの箱のような余韻。
全体を通しての勝手にしやがれ的な罵詈のビート感、メインストストリームに
対するカウンターカルチャーのようなあぶらだこ、ロックの亀裂、韻の踏み方、
メッセージ性、何回か再読して自分なりに
解釈してみたくなる蛸の吸盤のような求心力があります。
          
コメントは以上
大局的で大雑把、ところどころ的外れな所もあると思います。
みなさま、お疲れ様でした。
175名前はいらない:2007/11/22(木) 01:44:06 ID:+FByUsHq
選者募集あげ
176名前はいらない:2007/11/22(木) 19:11:20 ID:/SHJDzwU
あげ
177ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/11/22(木) 23:44:31 ID:G/OhQrgO
抑揚さん、おつかれさまでした。

「股間ポリス」

サイレンピーポー振り向かすsilent people
まるで期待外れろ、それ以上のものがここに
驚愕の赤色回転灯発火
有無を言わせず発射
したいのやまやま築いて白む空

夜明けの三日月


青汁さん、解説おもしろかった。素敵。
178ボルカ ◆TcCutL/5sw :2007/11/23(金) 09:33:36 ID:ftfxdVeK
抑揚さん、青汁さん、サンクス!
つうか<爆発しないブツ処理>でしたか(笑

外しちゃったかもしれないけど、わざとじゃなんですよ。
講評ありがとうございました。
179名前はいらない:2007/11/28(水) 15:37:23 ID:3C1beNF1
まるで期待外れろ

あげ
180名前はいらない:2007/11/29(木) 17:47:36 ID:eICYdphS
選者選択権が今誰にあるのかすごい知りたい。
181名前はいらない:2007/11/29(木) 20:59:49 ID:aiTbcD9U
選者選択権は>>158の作者の方にありましたが、もう一週間も名乗り出て
おられないので、>>170にあると通り、次点のゼッケンさんだと思います。







182ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/11/29(木) 23:19:38 ID:PCEFn2f8
じゃあ、ひまそうな快楽童子さんに頼んで来ます。
183快楽童子 ◆plhXCa4.HY :2007/11/30(金) 21:36:07 ID:NAqTWsZi
すまんけど断らせてもらうわ。
正直あの誘い方ではやる気がでん(快∀楽)
184名前はいらない:2007/12/01(土) 00:33:49 ID:IsbL7Arg
断られてますあげ。
185ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/01(土) 01:01:15 ID:3y1shraH
おもしろいこと言えないのは罪。罪びとことゼッケンです。
これからさきも一生、砂を噛むよなミステイクが続くのでしょうか。ルーザーだよなぁ。

で、いつものごとく断られましたよ。
どうします?

空気が乾燥しているせいでしょうか、朝、鼻を噛むと血が出るんですよね。

寝る。
186ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/01(土) 09:27:46 ID:3y1shraH
寝て起きておはよう。ゼッケンです。

ふて寝してナイスアイディア。

断られないことを第一に考えた結果、私がやればよい。
ゼッケンさん、よろしくおねがいします。

だが断ル!

なんつてな。やってても先に進まないのでお題。

「じぶんイブ」
締切12/9

Lucky me
Lucky you
187名前はいらない:2007/12/01(土) 20:48:50 ID:Q4yqGKIB
快楽は公民館で晒した恥がトラウマかwwwwwwww


wwwwテラチキンwwwwwwwwバロスwwwwwwww
188 ◆4i76S0X7TA :2007/12/04(火) 22:44:48 ID:IX3TNLRl
あげとこ
189やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2007/12/04(火) 23:29:05 ID:Phog93gO
じぶんイブの幅広い解釈に上げ。
190あの人:2007/12/05(水) 22:30:39 ID:NSpYKgnL
「南無」

 「またきてね。」と
なんにん しゃっちょさんをおくりだしたか
なんにんもなんにんもひいふうみいよーいつむうって かぞえるようになったのは
いつのころからか 
しゃっちょさんばかり あうひとあうひとしゃっちょうさん ばかりだったからか
ゆきちやそうせきがすきになってひらがなとかかなかなのかんじ 
わがはいはね きゃっとでありぼちゃんはまりおべんきょうにはげんだりしたからか
はげばかりがむらがってくるからか
ひいふうみいよういつむう このさきは南無あみなんとかって 
たしかあのはげもいってたけどしゃっちょさんでは なかったからか 
ゆきちもそうせきもしらなくて はんにゃなんとかのはなしばかりしては
なむなむいってびょうどいんほうおうどうしかおかねもなむなむで 
ぼいにめったうちにされてほうりだされたからか
 
そのひおもてにちらついていたしろいこなゆき
ひいふうみいよういつむう かぞえきれないほどいぱいふてつもたいっぱいのさき 
たしかこのさきはなむあみなんとかだからか 
あたしのくにではしろいあめふらないからか
うまれたときからむてつぽうだたからか そんばかりしてきたからか
いぶのひにおもいだしたよ
  しゃっちょさん
そのさきはあみだぶつだよ
 
らいねんもさらいねんも
ひいふうみいよういついつのさきのさきになるかわからないからか
あのくにでいぶをすごしたひは亜美で しろいあめがふっていたからか
ひいふうみいよういつむうのさきのさきのイブ 
いちごごおりいろのふくをきた
あのひともぼうしぬいだらはげだたけど いぶてよんでくれたあのしゃっちょさんに
こんどあえるのはひいふううみいよおいつむういついつの 
たしか
このさきのさきのあみだぶつ 

191名前はいらない:2007/12/07(金) 21:58:29 ID:Ke1Fq6sz
募集中ですよ。
192名前はいらない:2007/12/10(月) 01:18:37 ID:tqY1xzya
まさかの締め切り
193ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/10(月) 23:56:23 ID:JI5ohNHr
>>190
静かです。路地裏の夜の雪のように降り積もってゆくひらがな。
現在の境遇に恨みごとを言わず、ただ、そのいつかがやってくるのを数える。
いまは目の前に救いがないだけ。
物質の世界では、我々ができるのは「諦める」だけであり、「絶望する」ことはできない。
人間の脳はないものをないと証明できないからだ。
どこかそしていつか、それが見つかるかもしれないと考える想像力が働く。
いま救済がないということ自体が阿弥陀の仮想世界にリアリティを与える。
物質的諦観と仮想された救済の均衡が作中にしずかに雪を降らせる。
しかし、この作中の雪は地面に触れた途端にとけていく。地熱が高い。作者によって構築された話し手は諦念と救いの間で均衡に至っているが、この話し手を生み出した作者自身は怒っている。
話し手を取り巻く環境に敵意を抱いている。
作者自身の熱とそこから切り離した話し手の生の間にもうひとつ別の均衡がうまれている。それは緊張である。
この緊張が話し手の独白を泣き寝入りの繰り言から救っている。

この作品の難点はこれを立場の弱い外国人という設定ですべて語ってしまったことだろう。
作者は日本語の不自由な話し手からもシニカルに距離?
194ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/11(火) 00:00:56 ID:hhCThAc3
難点はこれを立場の弱い外国人という設定ですべて語ってしまったことだ。
作者は日本語の不自由な話し手からもシニカルに距離をとっており、非常に器用だが、そこに脆さを感じる。
他人事をうまくまとめたという印象がやはりぬぐえない。
優等生による告発文とうがった言い方もできるだろう。
うますぎる、都合のいい設定を拝借したのが仇になったか。頼りすぎてしまって、作品がこざかしくなっている。

195ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/11(火) 00:14:06 ID:hhCThAc3
そうは言っても読んでて言葉遊びが楽しい作品でした。

作者さん、コンペにならず申し訳なかったのですが、次の選者を決めてください。

あと、作品募集中にスレをあげてくれたアゲアゲ団のみなさま、おつかれさまでした。

アデュー。
196あの人:2007/12/13(木) 21:54:38 ID:D2uJ8411
>>195
 してきどおりこざかしくけいさんしてつくたよこのさくひん
じぶんいぶもちろん、しゅじんこうはいぶじしんだけど。さくひんをとうして
なぜ、じもんををれんぱつしているのか、なぜ、なつめそうせきにはまたのか。
はげばかりだからか。はげ=不毛 じぶんいぶってなんなの則天去私
「物質的諦観と仮想された救済の均衡が作中にしずかに雪を降らせる」
わかたわかた。まいにちがじぶんいぶだねなむなむ。みらいがかわるならば、
かこのいみづけもふさふさにかわるかも、ひいふうみいよういつむう
どもありがと、ぜけんさんがふさふさでありますようになむなむ。


197名前はいらない:2007/12/13(木) 22:23:08 ID:UfxwAiid
きもい
198あの人:2007/12/13(木) 22:43:37 ID:D2uJ8411
アマモリトオルさん、
選者指定コンペ http://love6.2ch.net/test/read.cgi/poem/1180459105
是非、選者をやってもらいたいのですが。いかがでしょうか。
199ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/13(木) 23:27:44 ID:A/GfL6WH
>>196
ヒントありがとうございます。

自問の多用は孤独感の演出かとおもいましたが、浅慮でした。

じぶんイブを書こうとすると自問という形をとらざるを得ない、その結果が孤独になるのは必然。

自問とは現在の瞬間をすでに過去のものとして扱う行為であって、なぜなら、問い掛けに対する応答は常に未来において行われるが、自問の場合、他者がいない。

他者とは未来である。
自己とは現在である。
過去は存在しない。

ですから、自問とは現在に対する問い掛け、現在を過去とみなす行為であって、それは現在という時間そのものである自分に対してのイブを具象せしめる。

話し手は具現したイブ。

ほかにももっとあるんでしょうね。聞かせてください。
200あの人の中の不思議ちゃん ◆4i76S0X7TA :2007/12/13(木) 23:57:25 ID:D2uJ8411
>>199
そうですね。「問い掛けに対する応答は常に未来において行われる」
抽象的なものへと流れていった先、じぶんイブの次の日は仏滅じゃないでしょうかね。
[いぶてよんでくれたあのしゃっちょさんにこんどあえるひ]
抽象が死に線上の点となる日でしょうね。
201ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/14(金) 00:09:07 ID:A/GfL6WH
>>200
物語としての仕掛けもよく分かりました。

解説ありがとうございました。
202ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2007/12/14(金) 00:19:15 ID:87IUPvEe
できのわるい子にも噛んで含めるような親切な解説でした。
203アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/14(金) 01:21:46 ID:dEBocfOb
>>198 あの人さん
不出来なあほの子ですが引き受けさせてもらいます。

204アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/14(金) 01:38:33 ID:dEBocfOb

えーとじゃあ始めますかね。

お題は 【少年時代・少女時代】 で

投稿期間は今日から今月21日いっぱいまで
あるいは10作集まった時点で締め切らせていただきます。
審査期間は適当。できれば一〜三日で終わらせたいと思ってます。

それじゃあ投稿お待ちしています。
205不思議 ◆4i76S0X7TA :2007/12/14(金) 23:48:48 ID:zBr9gCbi
>>202 >>203
若輩の私よりできる人達の謙虚さにカンパイ。
206不思議 ◆4i76S0X7TA :2007/12/14(金) 23:51:46 ID:zBr9gCbi
あげ忘れたのであげ
207ミネラル奴:2007/12/16(日) 15:26:30 ID:VeHwaG5p
「透過」

チリン チリンと揺れる風鈴の下
床にはりついて犬は舌をチロチロさせながら
生温いお水を少し飲みハアハアした後
目をつむりお腹だけが呼吸により揺れている側
扇風機を浴びアウアアアアァァとか言うたりしていると
ちびっこ達が塩化ビニルのプウルでキャキャキャと行水した水滴
今にも乾きそうな日照りの中で飲む薄いカルピスが
ものすごい勢いで汗をかく
四角い箱の中の駐車場

無表情で切符を拝見
少しの小銭で駄菓子を買いにゆく帰り
また一台
白い雲がブロロと
走り去っていった
208名前はいらない:2007/12/18(火) 21:13:32 ID:8O+KKG4q
どんどん
209禅寺善電伝 ◆4i76S0X7TA :2007/12/20(木) 22:54:13 ID:4GuJdK1C
>>204
過疎ってる場合は、
最低2、3作集まるまで延長されてはどうでしょうか。
210アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/21(金) 01:15:19 ID:UiG9B5J7
>>209
ありがとう。そうですね、期日まで一日を切ってまだ一作なんで
21日一杯までの締め切りというのはナシにしてとりあえずこうしましょうか

「投稿が三作集まった日から数えて三日で締め切り」ってことで。

自分なりに真面目にだけは見させて貰いますので
気が向いたら投稿してみて下さい。よろしく。
211爆竹:2007/12/23(日) 23:17:16 ID:xDK8QL+V
マッチを擦る
しばらくして火薬が破裂する
ばぁん
爆竹の音は優しくない
激しい音が心臓に来る
導火線が消える迄のスリルが堪らない
少年は爆竹で遊ぶのが好きだった
ただ爆竹で遊ぶのでは無く工夫もした
空き缶の中で爆発させたり、ぎりぎり迄手に持ったりして
遊びのレパートリーに飽きてくると、残酷な少年は生け贄を探し始めた
裏山に行き蟻の巣穴に爆竹を突っ込む
ばぁん
巣穴が広がっただけで蟻がぞろぞろ歩く様子には手応えが無い
蝶を捕まえてきて石を乗せ爆竹を仕掛ける
ばぁん
きな臭い匂いと羽根のひとかけらを残して、蝶は居なくなっていた
爆竹の威力に少年は喜んだ
もっと丈夫なのがいい
次の生け贄は蜂だった
ばぁん
驚いた事に蜂は羽根以外は無事だった
少年の不興を少し買い、蜂は二発目の爆竹を仕掛けられた
ばぁん
そして蜂は、またも姿を保っていた
少年は蜂を摘み上げて見つめた
蜂も首をぐりっと回して少年を見つめた
黒い大きな目で、少年をいつまでも見つめていた
少年は蜂をそっと置き
もう、それっきり爆竹は止めた
212折鶴:2007/12/23(日) 23:21:47 ID:Ufjhli/o
白くて柔らかい紙で折鶴を折った
シャボン玉みたいにふわふわと風に乗って
ふわんと上にあがってゆっくり流れながら落ちてくる
空気に跳ね返ってまたふわんと上にあがる
折鶴に乗っている小さな少女は
きゃいきゃいと声をたてて笑う
少女は笑うたびに少しづつ大きくなって
折鶴は少しづつ重くなって
やがて飛び上がることもなくなった
213アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/24(月) 00:41:09 ID:23CH/8yk
三作集まりましたね、ほっとしてます。
それじゃあ締め切りを26日一杯までとします。
投稿お待ちしてます。
2141/2:2007/12/24(月) 23:22:03 ID:cRTlkRiJ
『kindergarテen』

空が抜けるように青いから
砂場で作った泥林檎が
本物のように輝く
たまらずそれをかじったら
スコップを握り締めたまま
私は身長が伸びる
空に吸い込まれるようにしてどんどん
大きくなる

アッちゃんはそんな私を
目をまん丸くしてみてる
もともとクリクリした目だったから
こぼれ落ちそうだ

でもそんなのおかまいなしに
私はどんどん高くなる
みーくんよりも
おにいちゃんよりも
まみせんせいよりも
えんちょうせんせいよりも

私の頭が雲を突き抜けたとき
眼下に広がる園の小ささに
私はなぜだか悲しくなって
涙を流す

私の涙は泥を作り
アッちゃんたちはそれで泥人間をこさえる
何体もの泥ゴーレムたちが作られ
そしてそれぞれは勝手に動き出し
合体し
大きくなる
大きくなる
大きくなる

私の成長も
負けじと止まらず
私の涙も
滂沱のごとく
2152/2:2007/12/24(月) 23:22:59 ID:cRTlkRiJ

アッちゃんやみーくん まみせんせいも
くるくる目が
目がくるくるしてて
泥人間を必死で作ってる
それがよく見える
私の涙に溺れないように
私の涙が混じった泥で
ゴーレムを巨大化させる

その甲斐あってか
いつの間にやらゴーレムは
私と追いつけ追い越せのくらい
そうしてきっとまた
私が悪いことをした時によくやられてたように
上から頭をぎゅっと押さえつけられ
私は小さくなるのだろう
私は小さくなるのだろう

それでいい
それでもいい
216アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/27(木) 00:33:39 ID:cRWhxcJD
締め切ります。
審査に入りますんで数日ください。
217アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/28(金) 21:09:45 ID:oTxEexI0
>>207「透過」

暑さにバテた犬、扇風機で遊ぶ少年、プールで遊ぶ子供達
水滴が流れるカルピス、箱のなかのミニカー
前半は夏の一時の風景をテレビカメラが追うように描いています。

後半では「無表情で切符を拝見」で物語に転換が起こったように読める
話者は白い雲に乗っていて、そこから少年時代の自分を見下ろしている。
そういう風景なのかな。

特異なのはこの詩の中には少年時代へのノスタルジーや
特別な思い、のような感情が全く見受けられない事。
まるでカメラで撮影するように
ありのままの風景を均等の距離で淡々と描いている点から言えば
具材を俎上に並べて調理を読み手に委ねるタイプの詩だと思う。
ただこの詩の場合ひとつひとつの描写に読み手を誘導する
方向付けがなされていないために全体としての印象が
四散してしまっているように感じました。
218アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/28(金) 21:10:38 ID:oTxEexI0
>>211 爆竹

少年期の小動物への残虐性って一体何なんでしょう。
俺も爆竹で虫とかを吹き飛ばして遊んだクチだから分かるんですが
ああいった残酷さは一時期を境にぱったりとなくなりますよね。
その点でこの詩は少年の残酷さとその終焉をよく描いていると思う。
爆竹で虫を殺して遊んでいた少年は蜂の黒い目に強靭な生命力、
あるいは虫というちっぽけな存在を超えた雄弁さに打たれて爆竹を止める。
同じ遊びに興じた元少年としてこの流れは共感できます。

ただ詩作品として見ると、背景が虫とのやりとり一枚なために
終盤の蜂とのやりとりを経て爆竹を止めるに至る流れに
いまひとつ重みが感じられませんでした。
構成がシンプルなので背景にもう一枚、
少年の生活を交えるなりすれば良かったかな。
219アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/28(金) 21:14:22 ID:oTxEexI0
>>212 折鶴

絵的にかわいいし、起承転結を奇麗に纏めてある。
現実の生臭みを表に出さない手法で
ゆるやかに下降してゆく少女の成長を描いています。
地面からふわふわと遊離している様は
子供時代は幻想の中にあるという事なのでしょうか。
笑うことで大きくなりやがて飛び上がることもなくなった少女。
寂しさを感じる描写ですが、「地に足がついた」と見ることもできますね。
小さな少女から女性として新たに歩き出すという事なのでしょう。

笑うたびに大きくなる、という描写を見ると
詩の印象をふんわりとしたものに整えるためのギミックなのかもしれませんが
幻想に浮かぶという意味だけでは捉えられないものを感じます。
「きゃいきゃい」という笑い声が良いですね。
これはすぐさま小さな女の子の肉声に脳内変換されました。

ふんわりとした童話のような詩ですが
全体としての印象はふんわりを越えて少しおぼろげです。
個人的な好みかもしれませんが
俺としてはもう一歩ニ歩少女の成長に踏み込みが欲しかったです。
220アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/28(金) 21:16:29 ID:oTxEexI0
>>214『kindergarテen』

幼稚園のなかの幻想的な一時。
色んな読み方が許される詩だと思います。
俺は、成長した話者の少年が幼稚園の風景を振り返っているように読めました。
泥林檎を齧って成長した話者は遠い過去になった幼稚園を懐かしみ涙を流す
その涙によって作られたゴーレムは話者と同じ位に大きくなる。
幼稚園の仲間を自分のなかで自分と同じ年頃まで成長させて
語り合っているようです。
お互い成長した姿を見ることもない程疎遠になったのでしょう、
話者はあっちゃんやみーくん、まみせんせいといった仲間達を
幼稚園当時の姿のまま描き、虚像であるゴーレムを育て上げます。
ここから感じ取れるのは話者の現状の孤独と憧れです。
成長して会うこともなくなったけどまた皆に会いたい、
そして幼稚園のときのように遊びたいといった話者の願望が見えます。
(ミスリードの可能性も置いておきます。その時はすいません)

全体を見ると至って簡素な筆致であり、表現による新鮮さはないんですが
しかしストーリーが幻想的で魅力を感じました。
221アマモリトオル ◆yjVBsR9W2A :2007/12/28(金) 21:28:18 ID:oTxEexI0
さて審査結果ですが、
ニ作品に絞って考えました結果

優勝は>>214『kindergarテen』

それでは>>214の作者さんは次の選者さんを指名して下さい。
222ゴミ:2007/12/28(金) 22:23:02 ID:0GPEfMI3
アマモリさん、ありがとうございました。
今回は写実幻想バラエティ有って良かったですね。
>>211 書きました。私のは一番エグイですね。
書きたいことだけドカーンと書いたので、余白や深みが無かったのは反省してます。
>>214さんお目出度うございます!弱った自分と向かい合った詩ですね。
アマモリさんの龍の絵の詩が丁度この題に合いますかな。
223折鶴@リーフ:2007/12/28(金) 22:44:09 ID:L3NTA7Qt
アマモリさんありがとうございます。丁寧に読んでいただけて感無量でした。
>214さんおめでとうございます。夢を見ているような気分で楽しんで読ませていただきました。
最後の ”も”が意味深で ほんのちょっと”罰”を受けいれているような?
”みなと違う自分でありたい×みなと一緒の自分になりたい” の葛藤と諦め?
単純に夢物語で終わらない深みがあってしばしひたっていました。。
224名前はいらない:2007/12/28(金) 23:57:37 ID:47sVCueD
おわあ
>>214書きました
審査ありがとうございます

いつものことなんですが
こういうコンペスレに投稿したあとのコメントに困るくらい
特に何も考えずに行き当たりばったりで書いたのがこれです

話者の女の子は別に悪いことはなんもしてなくて
強いて言えば泥を食べちゃったことくらいで
おてんとさんの熱烈アプローチと女の子のぢめんへの依存の間で胴体は
適応を選んだんです。
他の園児も適応を選んでたくましいマセガキどもが夢のあと
キンダーガーデン?キンダーガーテン?どちらか迷います


次の選者さんはねむいさんにお願いしたいと思います
225ミネラル奴:2007/12/29(土) 11:52:20 ID:9LgE4cMS
 もはや、適当な名前で登場することが常となった、
あの人こと金・ポッシブルです。丁寧なコメント&アドバイス
ありがとう。
チャンプとなられた名無しさんおめでとうございます。
選者のトオルさんを含め参加された皆様お疲れ様でした。

226名前はいらない:2008/01/03(木) 23:21:24 ID:JTI6mK65
ねむいさんにお願いしてます
いらっしゃるかな
227ねむい ◆yYGM98H44I :2008/01/13(日) 02:48:16 ID:WlOAT4sW
こんばんは。ねむいです。実ははじめてこのスレを覗いたのですが、
自分の名前らしきものがあるので驚きました。
相当時間が経っているので不安ですが、

お題:「透明人間」(解釈は自由)
投稿期間:上限10作品、下限3作品。上限に達しない場合1月いっぱいまで
採点期間:締め切り後3〜4日ほど

それではお願いいたします。楽しみにしてます!
228透明人間が夕飯に来た:2008/01/13(日) 19:35:13 ID:OysSG2q0
透明人間のくせに食べる食べる
皿の中身が口と思しきところへシュッタと消え去っていく。大食い選手権さながらに
皿が消え、お代わりを請求しするので、急いでご飯を盛り、追加にもう5合焚き始める。
大量のおかずを追加する。
延々と消え続ける食べ物に呆然として、マルチーズの太郎を横においてみたら消えた。
猫のみけも消えた。金魚のトトカルチョも消えた。食卓にいたばあちゃんが消えた。
ピアノもテレビも車も小僧も消えて、家が消えて、最後に僕が消えた。
229ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2008/01/16(水) 01:44:04 ID:gpQtRZw/
「こんな透明人間はむしろ目立つ」

体臭がきつい
犬に吠えられる
ひとりごとしか言わない
異常に汗かきだ
すぐに部屋の窓が結露する

露出狂

自分にだけ自分の姿が見えない
じつは透明じゃない
何をしたらよいか分からず取りあえず痴漢しにいったら、満員電車で押し出され、駅員にも気付いて貰えず、扉に挟まれたまま東京ビックサイト到着

死後三か月

外見より中身が大事と日頃から力説しているが中身を伝達する手段がない
中身も透明
リーゼント
それでも愛の力というものは偉大でついに結婚するが、生まれてきた子どもが半透明

230あ、俺生きたいっす:2008/01/19(土) 02:43:46 ID:NbUzW4jm
透明人間はエラ呼吸だ
だいたいが深い底にいて息を殺しながら生きてる
見えてるけど見えない
見えないようにしたいから見えない
濃度が濃すぎる地上では生きづらい
透明になるとゆう処世術

長方形の箱に湯をはりその中に入るのが至福の時
底に沈み天を見上げると
擬似太陽光が水面を照らし
穏やかな波は光を屈折させ、幻想的な数多の帯が遊泳する様が垣間見える

それは天女の羽衣からほどけた帯のようで
掴みたい掴めない
見えているのに掴めない
見えているのに触れられない
物質的接触を拒む
ただ見ているしか術がない

そちら側に行こうか
生きたいくせに
このままずっと見ていたいんだ
見るのは見られる事だろ
疲れたんだよ
構って欲しいって言えよ
精一杯やった
おまえの天秤は公平ではないね
俺は透明人間なんだよ
空気気取ってひねくれてるだけだろ
エラ呼吸だからこのまま
おらっ!123であがるぞ

123
ぶはーっ!
危うく死ぬところだった
透明人間にはどうやらなれそうにない
231名前はいらない:2008/01/31(木) 23:20:49 ID:TK1RWFGl
『YO(・A・)KE』

くじらみたいな太陽が
地平線にその背を見せたとき
ゴミ山では
透明人間が丸くなっている

このままで

半分も使われていないスプレー
寝たまま大きく吸い込んで
内側を塗装する
青い口腔
青い喉
青い食道
青い肺
青い胃

ガラクタを少しどかして
半透明人間は立ち上がる

このままで
いたい

そしてすぐに
透明人間は
灰色のくたびれたジャケットから
湿気た煙草を取り出して
拾ったライターをする

煙は灰には映らなかった
232ねむい@携帯:2008/02/04(月) 00:26:03 ID:f6dTXqMo
規制中でパソコンから書き込めませんが、締め切っております。
感想や評価は規制解除後に書き込みますが、差し当たり優勝作品だけ発表します。
優勝は230。「あ、俺生きたいっす」です。
何度も読ませてくれる、奥が深い詩でした。
233名前はいらない:2008/02/06(水) 12:36:59 ID:culvDWLz
わくわく
わくわく
234やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/02/09(土) 19:18:27 ID:1R+6UF0B
あげ
235名前はいらない:2008/02/13(水) 13:15:24 ID:Y45+Mx8t
ねむいさん、遅ればせながら、選者お引き受けになっていただいてありがとうございました

自分は>>231書きましたー審査お疲れ様です
>>230の人おめでとう!
236ああああ:2008/02/15(金) 23:09:04 ID:fDTxJYma
230です。
実はまだ待ってます。
首をながーくして待ってます。
237名前はいらない:2008/02/16(土) 01:27:49 ID:1yUkjdA1
ワロタ

はなから地道とか努力とか意味がわかってないやつに無理からってさ…
238名前はいらない:2008/02/16(土) 01:28:16 ID:1yUkjdA1
遅レス過ぎたか
239ねむい ◆yYGM98H44I :2008/02/16(土) 14:28:40 ID:mOQN6mNm
首を伸ばしてしまって申し訳ございません。

>>228 「透明人間が夕飯に来た」

透明人間が食べたものが見えなくなるとしたら、
透明人間の口はどこか別の次元につながっているのか。
それとも透明人間は実は透明ではなく、
その身体が周囲の風景を映し出して透明に見えるだけなのか。
淡々とした描写の中で確実に世界が進行している。

>マルチーズの太郎、猫のみけ、金魚のトトカルチョ

このネーミングセンスが雰囲気作りに貢献しています。
作者のボキャブラリの豊富さが伺えます。 (多分)
発想も良いと思いますが、それに対してまだ練り込みが足りない気がします。
良くも悪くも、思いつきを思いついたままに書いてそのまま投げたという感じです。
最後に残る言いようのない虚無感。満腹感。
起承転結、纏まりはいいです。
240ねむい ◆yYGM98H44I :2008/02/16(土) 14:29:29 ID:mOQN6mNm
お、書けたw

>>229 「こんな透明人間はむしろ目立つ」

はじめは全部ひとりの透明人間を描いているのかと思いましたが、
全て別の透明人間さん(一部は勘違い)のようで。

何というか、どれも自己主張の激しい透明人間ですね。
滑稽で、道化のような奴らですが、これだけの存在感の前では
透明か透明じゃないかなんて些細な問題に思えてくるから不思議です。
こんな透明人間なら愛が生まれてもいい。
そう思わせておいてのオチ(?)も上手いですね。
広がるものは感じませんが。
透明人間にもいろいろな奴がいるってことを気付かせてくれました。
241ねむい ◆yYGM98H44I :2008/02/16(土) 14:30:37 ID:mOQN6mNm
>>230 「あ、俺生きたいっす」

いいですね。湯船の中でしょうか。
ほどよい加減の比喩も織り交ぜた描写がとても綺麗です。
文章としては全体的にチグハグな感はありますが、これは詩なので。
まあ結局よくわからなかったのですが(ぉぃ

透明人間とはどういうものか、主人公なりに考えがあるようです。
実体を持って現代社会を乗り切ることを放棄した人間。
逃げた先で安住の地を見つけた人間。
息を殺しているのも、嫌々殺しているのではなく当人にしたらもはや何気ない事。
当然のこと。まさに「透明になるという処世術」を身につけた人間と言うことでしょう。
昔よく息を止めて風呂の中に潜りました(私だけ?)
綺麗なんですよね、目を開けると。水の中というのは。
2・3連目でその様を読み手の目の前にありありと展開しています。
急転4連目。一気に観念的な世界に突入です。
まるで何かに絡め取られたかのような、渦巻く心の振幅。
最後はやや物足りない感は正直ありましたが、
あ、俺生きたいっす というお茶目な表題に好感。

>>231 「YO(・A・)KE」

切ない。なんでしょうかこれは。泣けます。
夜明けのゴミ山でゆっくりと展開される無音映画のような情景。
必要十分な言葉で、読み手を選ばず、引き込ませる詩になっています。
共感を呼ぶ詩よりも、これくらい読み手を突き放しつつ、
だからこそ惹かれていく。そんな魅力があります。
1連目で描かれる風景もさることながら、
透明人間の静かな動作と
>このままで
>いたい
という彼の願いに、心を揺らされるような強い意志を感じました。
本当に、最初から最後まで無駄がなく、シェイプアップされた作品に仕上がっていると思います。
最後の一行、灰は肺の誤変換でしょうか?
242ねむい ◆yYGM98H44I :2008/02/16(土) 14:59:29 ID:mOQN6mNm
個性的な作品が集まっていて、とても楽しく読ませていただきました。
ありがとうございます。

>>230>>231はどちらも個人的に好きな作風だったので1作品選ぶのにかなり迷いました。
懐の深さで230にしましたが。

230さん次の選者の指名をお願いします。本当にありがとうございました。
243ああああ:2008/02/16(土) 19:32:43 ID:6OiXU8wN
>>230です。
ねむいさん評価ありがとうございます。
そしてお疲れ様でした。
楽しく参加させて貰いました。
長い評を書いて貰えるのは書いた側としたらすごく嬉しいもんです。


さて、次の選者ですがナナシー◆zMYfgmhp9wさんにお願いしたいと思います。
どうぞよろしくです。
244ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2008/02/16(土) 21:13:33 ID:rraV0GEx
ねむいさん、おつかれさまでした。
245名前はいらない:2008/02/22(金) 22:11:59 ID:KCjGvLbA
ナナシーさんにお願いしてます。
246名前はいらない:2008/02/28(木) 20:57:42 ID:4+1n8I0/
あと一週間待ってみます
247名前はいらない:2008/03/05(水) 12:42:47 ID:x94db66E
あげ
248名前はいらない:2008/03/08(土) 12:18:33 ID:AMHAT+Uu
残念ですがナナシーさんが現れないようなので、選者をハヤトさんにお願いたいと思います。
どうぞよろしくです。
249 ◆hayato/QGU :2008/03/08(土) 19:40:13 ID:6WZSq1ih
トリップあってるかいな?
どうも、死板のジョン万次郎ことハヤトです。
指名を頂きましたのでお引き受けいたします。

【春のチャレンジカップ】

お題は「新生活」


募集は16日の23:59まで。
審査は17日か18日ぐらい。

コンテスト系に投稿したことない人にこそ参加して欲しい今回のコンペです。
評価の出来は保証しないが全力でやってるゾ☆
(^^)ノ<かかって来いカス共ー
250ナナシー:2008/03/08(土) 20:53:42 ID:MWJLaSCE
>ああああさん
ごめんなさい、指名してくれてたの今気付きました。
訳あってちょっと詩板を離れてました。
アクセス制限って人のやる気を根こそぎ奪うよね。

ハヤトさん頑張ってね。
「新生活」こいつは簡単そうで一筋縄じゃいかないテーマだぜ。
少し足を踏み外しただけで日記と化する。
んじゃ、ばいびー。
251名前はいらない:2008/03/10(月) 12:13:23 ID:6S9skmnA
「ひだまりを入れる」

ひだまりは僕にとって
キラキラしたビー玉だ
割れないジャポン玉のように
みる角度によって七色に変化して
キレイ

僕はそのひだまりを大事に大事に
両方のポケットにしまうと
はいいろのぼやけた家に帰る
ガラスの瓶にひとつひとつビー玉を入れて行くと
ひとつ足りない
やっぱり家に入る前にひとつ落としたんだ

母さんが部屋の外で金切り声をあげた
その時も僕はビー玉を何個か落として割ってしまった
夕食の時の父さんとの会話
僕のビー玉は減る
一日の最後には僕のひだまりはすべて取り上げられて
冷たいベッドで朝日を待つ

家の外に落としていったビー玉は
割れないジャポン玉のように
七色に色を変えて
発見したり驚いたり
仲間と一緒に楽しいこと うれしいこと
変化して輝く
毎日冒険が詰まってる

僕はまたひだまりを集める夢をみる
252名前はいらない:2008/03/10(月) 12:59:47 ID:mQ2iM62u
お前の親の顔が見てみたいわ
253やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/11(火) 22:14:23 ID:KILKnOZJ
作品集まるまで募集上げ。

そういえば最近ポエム大会とかそうだけど、人少なくない?
復活を願いまして〜。あげ〜!
254名無し:2008/03/12(水) 00:16:52 ID:40HXKRaj
小さなテーブルの上には
さっき使ったコップ、化粧水、くし、五つのみかん
読みかけの小説、書きかけの家計簿、散らばるレシート

つけっぱなしのテレビ
流行のお笑い芸人を見ても
笑い声は一人分

「片付けなさい」も
「ダラダラしない!」も聞こえない

今日から私、ひとり暮らし
255名前はいらない:2008/03/12(水) 01:09:25 ID:MqBl9oWi
http://tv11.2ch.net/test/read.cgi/tv2/1204850539/415


おい、また犯罪予告だぞ
お前ら記念書き込みして来い
256やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/13(木) 22:30:51 ID:4I7aEoyH
ワッショイ!
257やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/13(木) 22:32:36 ID:4I7aEoyH
ワッショイ!!
258やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/13(木) 22:34:42 ID:4I7aEoyH
ワショーイ(・∀・∩)
259(奇跡・医学)なんでもいいってばよ!!:2008/03/16(日) 12:43:33 ID:yhGGmPhc
駆け抜ける真白いテープライン
次の足を踏む先が例え同じ地でも
願掛け一つ

横切る孤独な群れ群れの合間に、現れる真白いテープライン
眠らない白夜に邂逅させられ
街灯の先導はどこまでも銛の如く先細る
「今日の」ラッキーカラーは青
占いは未来を決める走り書きのメモ

グリコのポーズで空を飛び終わらない夢を見る
皺のない雲に枯れない花
陰影がない陶磁器の滑らかさ
窓は四季を切り取り流れを教える生きた絵画
中耳の奥より囁かれる優しくて悲しいトレモロ

何本もの赤い道。何周すればゴールは来るんだろうね?
透明な道はあけすけで冷たくて嫌いなんだ
新鮮な風と変わらない澱み
黒と白、踏むならばずっと白で
願掛け一つ
駆け抜ける真白いテープライン
260名前はいらない:2008/03/16(日) 21:25:13 ID:3ktq9QJl
【つまらない話とくだらない話】


 新生活、君はそこに希望をみる。
 しかし希望の中に踏み込んではいけない。
 希望はただ頭に浮かべるだけ、あとは自分の足で現実に踏み込むしかない。


生活というのはほとんど歴史ですね。
個人の生活は巨大な過去の層の上に築き上げるものです。
その層を少し掘り起こしてあげれば、私たちによく似た"私たち"に出会うことができる。
今、そう現在、僕の出番がついに回ってきたのです。
長かった、いや短かった。
そう、どちらでもないですね。
生きる意味など自明の理、あるわけがないんです。
所詮僕らは数学ですから、論理ですから、決して情なんぞではない。
例えば僕にとっての愛は、変わらず自身を愛し続けるためだけのものでしかない。
261名前はいらない:2008/03/16(日) 23:30:59 ID:a8XovEP2
『ばけつりれえ』

牛になった友達が言うには
昨日という建物があってそれは
アパートみたいなものだって

入居者募集中の看板にいざなわれ
ひとたび足を踏み入れると
酷くうるさい
住人たちが
鍋をたたいていたり
やかんがピーッ!!!
おたまがポーッ!!!
時計がない
鏡もなくて

トイレはでも水洗

共益費込みで19000円敷金礼金なし

それでそこに決めたのだけど
針金みたいな風が吹く日
畳がいつもより香ばしい味
あわてて部屋を飛び出すと
煙が黒い
家を焼いても焼き肉焼くなってわけで

消防車なんて来ないから
他の住人たちとバケツリレー
金魚が入ったバケツが
一昨々々日から一昨々日へ
一昨々日から一昨日へ
一昨日から昨日へと
渡される

でも全焼

そんなわけで
牛になった友達は今日にいるのだけど
また建ったら住むの?って訊いたら
なんとなく恥ずかしそうな顔をして
もよもよっと何か
喋ったよ
262 ◆hayato/QGU :2008/03/23(日) 15:10:36 ID:ZVZ5SW1F
スーパー遅れてスマン。
アク禁やら卒業式やらでこれませんでした。
沢山の投稿ありがとうございます。
今回のコンペ、投稿作品は以下の5作品です。

>251
>254
>259
>260
>261

審査はいまからやります。
もうちょいのお待ちを。
263 ◆hayato/QGU :2008/03/23(日) 15:52:28 ID:ZVZ5SW1F
どれもこれも手強い。

>>251
俺のなりの大きな解釈を書いてみる。
この詩におけるひだまり、つまりビー玉と言うのは追うべき夢・希望として扱われている。
ガラスの中で光る色とりどりの美しさ。その対照に描かれているのは家の中の灰色。
最後に「夢を見る」という点から、「家」そのものが灰色である理由はそれが「現実」であるからだろう。
この詩は現実に近づくたびに「ひだまり」を失っていく様子を描写したのだと思う。
ただ重要なのはビー玉を失ってはいけないと作者は考えていることだ。
「新生活」というテーマに対し非常に消極的な姿勢でありながらも諦めるということはないのである。
中々面白くて読み応えのある作品だった。
264 ◆hayato/QGU :2008/03/23(日) 18:32:40 ID:ZVZ5SW1F
>254
「新生活」に相応しい作品。
俺が読みたかったもののひとつである。
しかしながら、その内容はやや弱く読み応えに欠ける。
ちらばるレシートがあるぐらいならコンビニのビニールもあるだろうし。
作中から一人暮らしになったその人の孤独があまり感じられなかった。
詩にもっと実を持たせる技術的な点をもう少し煮つめるべきだったように思う。
読みやすく分かりやすいのはとてもいい。
265やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/27(木) 20:22:00 ID:kCM+BTK2
あげちゃる
266名前はいらない:2008/03/28(金) 01:11:28 ID:stqF2ZUX
>>265
それは持ちネタなの?
267やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/28(金) 12:41:30 ID:1D8dgFYh
>>266
そんなことナイス。君も使っていいです。
268 ◆hayato/QGU :2008/03/28(金) 17:45:07 ID:xUO4E4Tx
>>266
いいえ、彼は天然です。


いやいや〜ホンマにごめん。
今日は忙しくてムリポなので明日来ます。
すまんこ。
269名前はいらない:2008/03/29(土) 14:09:11 ID:y2YJLtCt
じゃあ遠慮なくあげ
270 ◆hayato/QGU :2008/03/29(土) 16:34:42 ID:1UvBYx1U
今日中に終わらせるゾ☆
というわけでダイジェストだ。

>>259
ハハハ、タイトルからして全く意味が分からないww読んで見てもさっぱりだw
もとより私はこういった作品を理解する力が無いのが悪い。
すまんね。

>>260
これもよくわからなかった。。
このように書いた作者さんの意図も不思議に感じる。
ごめんね。

>>261
よいリズムで読めるし最後が面白い。不思議と読み応えがある。
でもなんでアパートは燃えたのかとか、バケツリレーの意味とかは理解できなかった。
もよもよって辺りがいかにも牛っぽくてよかった。
271 ◆hayato/QGU :2008/03/29(土) 16:47:16 ID:1UvBYx1U
さて、今回のコンペの優勝者ですが…


優勝は >>261 です!!

おめでとう!!コングラッチェレーション!!…パチパチ



えっ…分かってた?
評価が露骨に違うって?
審査にメチャクチャ時間かけたくせに三行って何様?
そもそもテーマが(ry


皆さんご参加ありがとうございました。
では、ごきげんよう(^^)ノシ
272やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/03/30(日) 01:11:17 ID:MCYaw2yO
>>251ひだまり書きましたー。隼人お疲れさま。ホントはひだまりスレに投下するつもりだった。
からあとではるかも。
というわけでいつも僕の作品は墓場行きになるのだ。

>>261さんおめでとう。脱力した内容ともにょったところがおもしろかったです。

投稿したみなさん乙でした。
273仁木ドーリア ◆bacXc.2Pgw :2008/03/30(日) 19:52:38 ID:Sqkx2hou
>>270
こんばんは、仁木ドーリアです。
260の作品を投稿させていただきました。
恥ずかしながらこのような形式で書いたことに意図はなく、
ただ所謂詩的な言葉が浮かばなかっただけのことです。

審査人、投稿者の皆様おつかれさまでした。
274文乃 ◆DZ/////10E :2008/03/31(月) 22:37:56 ID:W28QLhWT
はい/どうも
『ばけつりれえ』/書きました
毎日が/新生活だ/という/安い/ものでした
放火/です
バケツは/青かった

ありがとう/ございます
次の/選者さんは/cレール/さんに/お願い/したいと/思います
275文乃 ◆DZ/////10E :2008/04/12(土) 00:17:56 ID:VURPi71Z
cレール/さんに
お願い/しています
276文乃 ◆DZ/////10E :2008/04/26(土) 16:10:14 ID:4ph7669W
cレール/さんが/いらっしゃらないようなので
三十路吹雪/さんに/お願いしたいと/思います
277名前はいらない:2008/05/03(土) 22:06:51 ID:d7oTMgU4
え、アタシ?
アタシなんかでいいノ?
つか、ねー、みんな何処いっちゃったのヨーーー!クスン

じゃーねー、下記の要項で募集するワ

お題:矜持

投稿期間:5/11いっぱいまで

一人一作品・名無しで投稿してネ

誇り高き詩板魂を待ってるワヨーーーオーホッホッホッ!
278三十路吹雪 ◆OPBYKkBBNQ :2008/05/03(土) 23:49:48 ID:d7oTMgU4

バカが加速中の三十路デースウフッ
279名前はいらない:2008/05/04(日) 01:12:06 ID:Xj/9vNjK
矜持 きょうじ ってどういう意味?
280名前はいらない:2008/05/04(日) 02:43:07 ID:55n/QeP2
>>279
誇り、自尊心とでももうしましょうか。
衿を正すとう慣用句が御座いましょう。
281名前はいらない:2008/05/04(日) 11:41:13 ID:Xj/9vNjK
ぎんじってよむのか
ちょっと安心
282名前はいらない:2008/05/04(日) 11:41:47 ID:Xj/9vNjK
あげ
283名前はいらない:2008/05/11(日) 22:29:37 ID:NAvwGha+
「思い出巡り」

電車の窓からは線路の脇に咲いたアブラナが毎年
黄色い花をゆらしている
あの花もいづれは散るのかもしれないな

ぼくはガーベラの花束を黄色に変えてもらって
迷ったあげくカラフルな観覧車に乗ることにした

この街並みはいくつか都市開発されて昔の面影は少なくなった
駄菓子屋もなくなったし駅前は大きなショッピングモールになった
僕が幼い頃母と乗った観覧車は
5月で取り壊しが決定し
できた当初の人気ぶりを地元の新聞社が伝えていた
広かった座席は狭くなり
今にも止まってしまいそうなさびた観覧車は
僕の時を早めている気がした
地に足をつけると
見上げるだけだった観覧車にちいさくありがとうといい
母との思い出を新しく塗り替えた

青空はどこまでも変わらず
風は新しい方へ流れていく
僕は墓前に花束を起き
あなたが誇れるような人間になれるように
立派に生きていますと言えるように
手を合わせる
284名前はいらない:2008/05/13(火) 18:03:16 ID:mWXpfchH
延長になりますか?
285文乃 ◆DZ/////10E :2008/05/22(木) 00:30:47 ID:twsuh8RJ
三十路吹雪さん/お引き受けありがとうございます

とりあえず/あ/げ
286名前はいらない:2008/05/27(火) 15:41:23 ID:iOHzXVGZ
放置…サミシス。
287名前はいらない:2008/06/12(木) 00:05:19 ID:cepq/vw4
だねw ここだって評価スレ
じゃ、(ノ>д<)ノ土井もいage
288やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/06/12(木) 18:24:52 ID:eSHHb0Ew
僕もあげとこ
289名前はいらない:2008/07/17(木) 21:14:03 ID:FisrWLG3
死んだな
290名前はいらない:2008/07/18(金) 01:17:53 ID:o2fiCaK+
sonna!!
291やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/07/19(土) 20:44:39 ID:WeSxlP7w
そろそろ弔う頃かな。
もうだいぶまったんだけど一週間待ってスレが動かなければ、次に進みましょう。

その旨を一応断っておきますが、せんしゃさん忙しいようなので雑談スレで告知してきます。
292やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/07/23(水) 19:32:40 ID:UuvDTCg/
◇手配書◇

三十路吹雪さんを指名手配中

犯人はコンペの選評を放棄して逃走中。
見つけた方に30000ギルド差し上げます。
293やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/07/27(日) 23:01:25 ID:VS3+ITma
気合いあげ
294名前はいらない:2008/07/28(月) 15:51:58 ID:JzrLHNXg
『フライトは今日じゃない』

どうにもな怒りを買って回すぜプロペラ
蹂躙されたままの空にまた足蹴
月が見え海に落ち
たおやかな
すべらかな
口をついてでるよな夢劇場
切ってはってを繰り返す昨日と今日にバックファイア
太陽の裏側を思い出させてくれ
295やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/08/12(火) 23:10:07 ID:CszCCtZS
規制解除記念あげ。再開〜。
296やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/08/20(水) 17:59:46 ID:tnmRjiFm
よしあげるぞ。
おそくなったけど今日評価して、次の戦車に行く。
297やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/08/20(水) 18:05:35 ID:tnmRjiFm
めっちゃあげ
298ローカルルール変更議論中@自治スレ:2008/08/20(水) 20:08:12 ID:+ehe7Y85
やさしいあくま
すっかりみないあいだに反対言葉しか使えなくなったんだな…
299やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/02(火) 22:07:12 ID:/+f57iZH
まとめです。
お題:矜持
>>283
>>294
の2作品
283は僕なんで294だけ評価。>>294はできれば一週間以内に次の選者さんを選んでください。
300やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/02(火) 22:13:56 ID:/+f57iZH
>>294「フライトは今日じゃない」

タイトルが昔の映画っぽいですね。狙ったんでしょうか。
よくも悪くもシンプルです。序盤に映像度はありますが、あまり感情を通した目で描かれていないかな。
「地球の裏側〜」に付随するものがありません。そこを読み手になんと思わせるかの構築も欲しいところ。D
301やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/02(火) 22:21:30 ID:/+f57iZH
>>283「思いで巡り」

今更だがこんなの書いたっけ?っていうくらい記憶が薄れてる。
それはある意味誰の心にも印象づけられないぜって作品に無言で語られてるようだ。

やっぱ自分の詩って客観的にみらんないね。
ラストまでの上り詰め方が甘かったと思う。
302やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/02(火) 22:27:07 ID:/+f57iZH
と、言うわけで>>294さん繰り上げ当選〜パプパプ!
次の選者を選出、宣伝よろ。
一週間以上不在の場合は僕が誰かを召集してきます。
あと遅れてすいませんでした。ドコモ規制でしばらくこれなかったのと、僕の惰性です。
すんません。よかったらまたよろしく!一仕事終えたら酒でも飲みます。じゃね。

おめでとう!
303やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/02(火) 23:16:33 ID:/+f57iZH
もちあげ!
304文乃 ◆DZ/////10E :2008/09/03(水) 00:43:08 ID:LjF74PAf
『フライトは今日じゃない』/を/書きました
ありがとう/ございます
駄洒落で/ダメダメでした
タイトルは/よかった/のになあ
やさしいあくま/さん/どうもです

次の/選者さんは/きっきぽん/さんにお願いしたいと/思います
305きっきぽん:2008/09/04(木) 21:19:54 ID:YJPjCt6N
 わたくし、コーチサイドというよりプレイヤーサイドの
苦虫なのですが、このスレに係わったことも蟻
お引き受けすることにしました。
では
 お題は「ナイフ」
投稿期間9月12日までとしますが、
5作品集まった時点で締め切らせて
いただきます。
306やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/09/06(土) 01:37:26 ID:Ghp3aYK7
応援
307ローカルルール変更議論中@自治スレ:2008/09/08(月) 00:41:34 ID:eFL49gGd
『 ナイフ 』な 詩 +゚.(´∀`).゚+ 頂戴アゲーッ!!
              
308ローカルルール変更議論中@自治スレ:2008/09/13(土) 22:26:53 ID:uIRJ++Ud
「小刀」

先のつぶれた鉛筆は
左の親指、人指し指で
軽く、ころ、ころ
軽く、ころ、ころ

先のつぶれた鉛筆は
右の親指、小刀に当て
軽く、しゅっ、しゅ
軽く、しゅっ、しゅ

先のつぶれた鉛筆は
出てきた芯は、長すぎず
軽く、ころ、ころ
軽く、しゅっ、しゅ

先のつぶれた鉛筆は
出てきた芯を 細すぎず
軽く、ころ、ころ
軽く、しゅっ、しゅ

先のつぶれた鉛筆は
いい塩梅に なったろか
も少し綺麗に 削ろうか
軽く、ころ、ころ
軽く、しゅっ、しゅ
309論外:2008/09/14(日) 01:08:24 ID:kV7nnG9E

すまん
310ローカルルール変更議論中@自治スレ:2008/09/14(日) 02:25:33 ID:AsHQABjA
『ふがいない』

地面に落ちてるリンゴを拾おうと
イヴが屈んだときにお腹からナイフが生えた
丁度いいのでそれでリンゴを剥いた
ニュートンはそれを「堕落」と言ったがために
イヴに刺されて死んだ

内側は白く腐っている

教室で回りまくる子どもたち
足下には吐しゃ物
安っぽいシンセで黒板を引っかくような音を出せば
誰も教育なんか求めてないって聞いて気が遠のく
気付けのつもりか男の子
ナイフを持って気をつけの姿勢だけど?

「名前は結局世界を分けるのに何の役にもたちやしない、アダムを見なよ、彼は疲れ、日を浴びすぎた枝みたいだ
 キリトリ線が用意されていないと足を引きずることも出来ない、その点、あなたはお腹からナイフが出せる
 彼の肋骨から作られたあなたは白くうずぐずのお臍からナイフを取り出せる、これで船に名前を刻もう
 癒着しあう∞を〇〇に、当てはまる文字をつがいで見つけ、たくさんの林檎を積んで、逃げ出そう」

イヴは自分の二の腕を引っかいた
血を見ながらアダムに言う
「私って傷つきやすいし」
「君が勝手に転ぶだけ」
「あなたって本当に女運がないのね
 あなたはまだアダム
 だからそろそろ画数気にしたら?」
そういってアダムの胸にナイフを突き立てぐぢぐぢ動かす

「私って超傷つきやすいし、というかすでに心に傷を負ってるし
 そこから溢れる蜜を舐め集まる蛇に私は慈悲なんかかけない
 林檎が美味しくなくなるし、ねえアダム、聞いてる?
 でも私だって林檎食べたいし、そのためには皮は剥かなきゃ」

イヴはお腹から新しいナイフを取り出して
自分の胸に突き立てた

「あなたが悪いの
 あなたが悪いの
 あなたがかいしょー無しだから
 リリスにも見放されたんでしょ
 足りないんじゃなくてたわないの届かないの
 それでも要領悪くアダムだから
 ねえ?私のために林檎を剥いて?」
311309:2008/09/14(日) 10:04:53 ID:kV7nnG9E
誤爆りました。。。

すまん    <m(__)m>
312きっきぽん:2008/09/15(月) 13:15:29 ID:KSM4VwyE
「小刀」
「ふがいない」の作者の方

最近忙しいので、ちょっと時間かかるけど
コメントまっててね。
313ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2008/09/16(火) 23:40:02 ID:gX+PQk57
「ヌク」

ウギャー、おれはキチガイだったんだああああー!
ナイフ! ナイフ! キチガイナイフ!

ぷるぷる震えて差し出すサイフ
そんなライフじゃヌけなくナイ?
指くわえて見ろよ、おれのは抜けるナイフ

振り回せ振り回せ
振り回せ振り回せ

護身用のナイフを世界で最初に抜く男
それがおれの使命、ミスタープレジデントの使命
それがおれの唯一の使命、抜いたら分かるぜ?

ウギャー、おれはキチガイだったんだああああー!

ナイフ! ナイフ! キチガイナイフ!
ライフ! ライフ! キチガイライフ!

314きっきぽん:2008/09/25(木) 01:34:57 ID:vFnte0XZ
  ずいぶんお待たせしました.


>>308「小刀」
  指の数だけれんがあった。
 すべてはお釈迦様の手のひらの上での一連のような
親指が先だったか小指が先だったか
 一連は流れ 刻み込む抽象 具現するために懐刀
人差し指で触れるつぶれた芯の切っ先を
軽く突き刺し 細く長い痛み
指の数だけ
それはあった。
 
五連とも「先のつぶれた鉛筆は」から始まる内省的かつ愚直なイメージを
ころころしゅっしゅすることにより繊細な鉛筆を磨きあげていく様は、無駄な
造作がなく洗練されているようだが、やや平坦に感じる。
一連、一連が小刀のように、時の流れとともに少しずつ樽に
刺さっていくのだが、黒ひげは微動だにせず達観しているかのような印象.
私的には飛び出してほしかった。
315きっきぽん:2008/09/25(木) 01:41:25 ID:vFnte0XZ
>>310「ふがいない」

アダムとイブへ
名前は結局 世界を分けるのに何の役にもたちやしないから
ナイフを手に取って刻んだ画数で足りる世界
で終息すればいい。

プログレッシブなロックを聞き終わったかのような読後感。
「気付けのつもりか男の子 ナイフを持って気をつけの姿勢」、
「癒着しあう∞を〇〇に」、「自分の二の腕を引っかいた→
そろそろ画数気にしたら?」などのしゃれたアクセサリーが
散りばめられおり、全体を通してアーミーナイフ=十得ナイフのような
多機能性を内包している。例えば
一連目の「ニュートンはそれを「堕落」と言ったがために
イヴに刺されて死んだ 」、三連目「誰も教育なんか求めてないって
聞いて気が遠のく」、六連目「私だって林檎食べたいし、
そのためには皮は剥かなきゃ」からは男女の教育の有無による林檎の
価値観の相違。
 四連目の「地面に落ちてるリンゴを拾おうと イヴが屈んだときに
お腹からナイフが生えた」「アダムを見なよ キリトリ線が用意されて
いないと足を引きずることも出来ない」、などの記述は箴言の様であり、
いくらか再読させるだけの力がある。
しかし、食うか食われるか、不甲斐ない青りんごに向かってナイフを
ちらつかせているかのようであった六連目までの物語の広がりが、
七連目以、熟すスピードがはやくなったのか、
降急に収束してゆくさまは、アーミーナイフを折りたたんでいるかよう、
コンパクトにまとまって、すぅっとタイトルに行き着くところが
少し物足りない面もある。
316きっきぽん:2008/09/25(木) 01:44:48 ID:vFnte0XZ
>>313「ヌク」
俺が学生時代なんて呼ばれていたか教えてやろうか。
そうだよ、「キレたナイフ」だよ。
  
鞘は投げ捨てたから 戻す事はできなくなった
  振り回せ ナイフ
振り回せ ライフ
そうだよ、「既知外」だよ。
  未知に話しかけろ。 既知外の言葉で

  「うぎゃああああ〜〜〜」

 未知と既知の間で
 そうだよ、「いいんだよ。」

 「うぎゃああああ〜〜〜」

  未知と既知の間に

 そうだよ。「医院だよ。」


既知と未知の間に
317きっきぽん:2008/09/25(木) 01:57:29 ID:vFnte0XZ
結果発表
 
  優勝は「ふがいない」の作者の方

 .|  ./川\  |
  \/┏┷┓\/
     。┃祝┃。
  ゙ # ゚┃!┃; 。
   ; 。 ・┃3┃・ #
  。 ;゙ #┃1┃# 。
  ゙・# : ┃0┃。 ; 。
 .;:# ゙。゚┃!┃゚ 。 #
 ; 。;; ゙.:。┗┯┛。 # : #
  ∧_∧ │
. ( ´・ω・)│ 次の選者を選出、宣伝よしくね。
 :/   つΦ
318 ◆notePDkbPQ :2008/09/25(木) 23:41:30 ID:iCPBJF68
きっきぽんさん、ありがとうございました。「小刀」書きました。まだ、こう、なんと言うか
ノリが良いポエムになりきれませんでした。
「ふがいない」さん、おめでとう!
319鞭moe妹 ◆SMartLUt46 :2008/09/28(日) 03:15:57 ID:4pQT7SkK
ありがとうございます、『ふがいない』書きました
ナイーブなイヴの内部にナイフって
ざくざく切ってはって書いたんでなんかようわからんようなりまして
だから最後あんなにしゅっとしてるんよ

次の選者さんはみたらしひかるさんにお願いしたいと思います
320みたらしひかる ◆NPntL0c/ps :2008/09/28(日) 07:52:23 ID:D+JSNaDc
呼ばれました

あまり上手な批評はできませんがそのy点はご了承ください


1 お題     秋
2 投稿期間 10月5日日曜日の23:59まで、先着5編でしめきり
3 採点期間 バイトと学校の都合もあるのですが、月曜火曜でできる限り審査します
4 投稿の条件 20行200文字以内
321文乃 ◆DZ/////10E :2008/10/05(日) 01:32:23 ID:RZNiXCAe
『こがれし』

待ちわびているのは唇だけではないの
あらゆる前触れは膝にキスマークを残すけど
驟雨にさらされた残り香が肌に染み込むまでを
踏りつぶした数で競うの
322 ◆LeafL/oiO. :2008/10/05(日) 04:23:44 ID:wcoHGXee
ギロウ坂

夏の迷い蚊 ふわり 舞い
ぎんなんと金木犀の香る道端に
彼岸花が揺れた

豚の名前のついたこの坂は
赤い花のような豚の血で 
いつも染まっていたそうだ

空が

風の通り過ぎた空が
きりきりと清澄で

イチョウ並木縁取るまっすぐな坂は
果てもなく続いて見えた
323葉っぱの散る季節に:2008/10/05(日) 06:59:54 ID:ZjeAjelo
リーフさん 誤魔化さないで下さい 僕もメッセの一員になりたいんです
名無しじゃダメならそうと言って下さい
リーフレインさんどうかお願いします

リーフのおばさん、ダンナも子供もいるのに2ch入り浸ってて寂しくならない?
もしかすっと欲求不満なの?

リーフとその仲間達が裏で連絡を取り合った時だけ投稿が増えるわけですね、わかります

古くからのヲチャとして一言言わせてもらうと
リーフレインはダンナも息子もいる五十近いオバサンなのに、
快楽、構造、大木人ら自分より年下の男とメッセで遊んでいる
心霊、わに、竹輪らの女コテとも家事そっちのけで遊んでいる
たぶんダンナとはセックスレス更年期障害で欝病もちメンヘラ
そんな社会的欠陥人間が審査員として偉そうにしてるのがこの
スレの閉鎖的な欠陥だとおもいます
324やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/10/05(日) 07:35:02 ID:aXeFzNo5
>>323
いやおまえみたいなつまんないやつがいるせいかもよ。

仲間に入れてくださいとかいったり、急に批判したり意味わからん。
325名前はいらない:2008/10/05(日) 07:37:43 ID:ZjeAjelo
>>324
いやいやカットアップした作品のつもりなんでマジレスされても…ねえ
326やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/10/05(日) 08:25:36 ID:aXeFzNo5
「日常の中にもやさしさ」

無音の朝 目覚ましもケータイも鳴らない
腕が冷たい空気に触れたままになっていて
掛け布団の中にしまう
今何時何分?
あわてて起きると7時だった
時計をみた途端どさりと布団に倒れる

今日休みだったっけ

体がなまりのように重くて疲れ切ってる
季節の変わり目の熱
最後に見たのは黄色くなり始めた銀杏の葉が落ちて行く所だった

サイドテーブルを見るとポカリと体温計 氷枕がずれている
枕上で天井を見上げる 慰めなんかと舌打ちする
腹部の毛むくじゃらが丸くなって寝ている
けのびをしてあくびを一つ
ぼーっとした目をこすって 僕はニヤリと笑う
327やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/10/05(日) 08:27:50 ID:aXeFzNo5
>>325悪口が作品かよ。
328名前はいらない:2008/10/05(日) 10:07:19 ID:ZjeAjelo
>>327
あまり彼女のことは好きではないんで、仕方ないでしょ意見の相違は。
でも秋と散る葉=リーフをかけてただの悪口カキコにしなかったんだから
これ以上あまり固いこと言うなよ
329名前はいらない:2008/10/06(月) 02:31:42 ID:jeuHbjEI
粘着きもい
330みたらしひかる ◆NPntL0c/ps :2008/10/06(月) 07:38:24 ID:DpHzL0hj
締切っす

候補

>>321
>>322
>>326 のみっつ

>>323は秋とはあまり関係がないのでアウト
331みたらしひかる ◆NPntL0c/ps :2008/10/06(月) 07:40:31 ID:DpHzL0hj BE:315687348-2BP(606)
とりあえず結果は今夜中に出します
332みたらしひかる ◆NPntL0c/ps :2008/10/06(月) 20:36:39 ID:DpHzL0hj
では感想です

>>321
さらりとかあkれていで描写がきれいですが
一つだけ片仮名語が入っているのが浮いてしまっていて
ここは別の表現を探せたのではないかなと思います

>>322
彼岸花の色から豚の地へと色でつなぐイメージ
豚の血とそれとは反対に清らかなな植物たち
鮮やかな情景
いいアクセントになっています

>>326
まさにタイトルのようなほんわかな風景
辛い風邪の時にふと目をやれば猫がいる
何でもないことなのにすごくうれしいんだなという気持ちがよく伝わってきます。

結果発表です
優勝は>>322
次の選者の指定をお願いしますね
333みたらしひかる ◆NPntL0c/ps :2008/10/06(月) 20:38:13 ID:DpHzL0hj
>>332

>さらりとかあkれていで描写がきれいですが

さらりと書かれていて描写がきれいですが
に訂正
334322  ◆LeafL/oiO. :2008/10/06(月) 21:46:19 ID:GS5ONauK
みたらしひかるさん
ありがとうございました。

次の選者殿、 ◆CeJ6D/I4qE さんにお願いしたく、、、よろしくお願いします。
335まちぼうけ:2008/10/09(木) 23:43:29 ID:w16FATPj
あげ
  ∧_∧
`∧( ´∀`)
( ⊂   ⊃
( つ ノ ノ
|(__)_)
(__)_)
336文乃 ◆DZ/////10E :2008/10/10(金) 11:59:31 ID:1E5EmSjS
ありがとう/ございました
まったく気にして/いませんでした
337 ◆LeafL/oiO. :2008/10/20(月) 16:14:20 ID:6qNGXSNy
ちょっと↑にあげてますね。
338 ◆CeJ6D/I4qE :2008/10/20(月) 21:07:17 ID:5JBCxWy9
>>334
ごめーん言うの忘れてた。
いまは勉強漬けの日々だからさー忙しいんよ。
いや、やるけどね。

お題 「俺を超えてみろ」

まーつまり俺の作品を超えるような意気込みで書いてくれってこと。
限定しないから、君たちの本気みしてちょーだい。
期間は設けず、4作品集まったら締め切り。

だめ?
339ニッキ:2008/10/21(火) 02:46:29 ID:5k3yS4cX
「土から生まれる」

噛みしめる土の
味は自分の
「これはあなたのために裂かれたわたしの」

追われる獣の足の打ちすえる
大地のたわみが五体をひしぎ
蓋がれた目に緑に赤に灰色に
やまず眼窩を巡る体液の囁き

したたる雨の気配は
自分の
「これはあなたのために流されたわたしの」

砂の味
しみこむ水の味
木の根の傷から湧き立つ匂い
時は今にも 明日にも

踏みしめ かきわけ
かじりつき
わずかな光を透かしてのぞむ
冷たく重くやがてやわらかい
それは今
そしていずれ

土から生まれる 
自分の肉だ
340 ◆LeafL/oiO. :2008/10/21(火) 08:20:07 ID:KPAQAweL
>338
忙しい時に、ありがとうございます。よろしくお願いします。
341名前はいらない:2008/10/21(火) 15:20:47 ID:rytQcTpE
>340
葉度うぜえよ、おまえこそこんなとこに書くな
342砂の上に描く:2008/10/24(金) 19:33:57 ID:RYoPkhiF
格子書いて 三つ並べ
へのへのもへじの筆ならし
あいらぶゆーと破れたハート
急いで消して照れ笑い
赤面もののポエムがならび
消え去る文字に安心あんしん
去る さったさる ものまねの猿
このこのゆくへは
波の中

三十一文字も都都逸も
シャンソン、ソネット俳句に川柳
みないちように砂の上
明日の汐に流される
ヴィオロンの音は漂うか
秋の木の葉は波間に浮くか

難解至極の象牙の詩文
さても真摯に書きこめば
波すらよけてくれるかと
月に照らさる文字の端に
おとと寄り添うてくれるかと
枝も折れよとつきたてて
文字を刻んだおさるのしっぽ

波のまにまに
風のふくまま
果てない海のふところに
今日も明日もあさっても
白い砂浜 すなながれ
去る さったさる ものまねの猿
このこのゆくへは
アレ もとの砂
343ルパンの宝石(仮):2008/10/24(金) 22:01:02 ID:jTUkdruq
「さようならば、ごきげんよろしゅう」

さようなら、の
ことばの意味を
日本の人は知ってイマスカ
私はソノ言葉の
意味、を知らないので
さようならは
イイマセン
私はGood-byeを贈りましょう

なぜならば
それは
私と分かれた後でも
あなたのそばに神がついていますように、
という 意味だからです

僕があなたにさようなら、を
伝えるのは
神の御加護をという意味ではありません

なぜならば
僕は
こんにちはお元気ですか と挨拶をしたときに
おひさまと共に生きていますか、と
挨拶を交わしました
あなたはもちろん
おひさまのおかげで元気に暮らしていますよ、といいました
さようならば、ご機嫌よろしいでしょう

僕たちは太陽の子供たちです
だから
ひとりひとりが神なんです

太陽の体はとても熱く情熱的でした
僕は煮立ってふぬけになってしまいました
ふやけて ふやけて
グズグズになった僕には
君は似合いません
さよならは
似合います

さようなら
海のむこうへ輝いて

さようならば、ごきげんよろしいでしょう
344夢の煙:2008/11/02(日) 04:17:53 ID:NnVS5gHj
ぼくが一直線に並んだ街灯の滑走路から飛び立つと
直前までいじっていたセロファンが
湿ったコンクリートから剥がれ
ふわりと、やがて急激に舞いあがり
冷えてゆく頬をかすめ消えていった。

これからぼくはどこへ向かえば良いのだろうか
さっき見つけたカモメみたいな飛行機についてゆこうか
まだ下界からはラヴソングが聞こえている
過剰なほどに甘かったメロディーはかすれ
どこか心地よささえ感じてしまう
世界は思ったよりもせまかったけれど
空は思ったよりも冷たかった。

だんだんと小さくなってゆく街を見わたすと
街灯のすぐ傍の路地裏で押し消したはずの
自殺志願者たちのイメージが
克明に、そしてより鮮明になってゆくのがわかった
次から次へと名乗り出ては降りきった踏切を横断してゆき
ぼくはその横断する志願者たちの走り去るスピードを計測している
やがてぼくたちは甘ったるい夢の中で終身刑を下され
日に日に強度が増してゆく錆びた鉄格子をつかみ叫ぶ
そこはもう、夢の出口ではなくなってしまった、と。

ぼんやりと滲む異国の空港のひかり
着陸の態勢をとると同時に
寒さのせいにしてきた冷えきった頬をさわると
生暖かい血がべっとりとぼくの錆臭い手についていた
そして不意に頭に落ちてきた丸まったセロファンともに
ぼくのみじかい週末が終わった。
345まちぼうけ:2008/11/07(金) 00:32:00 ID:wdWUdQ7b
あげちょびん
346電柱:2008/11/07(金) 19:40:30 ID:+dBdTkNc

夜空を満杯にいれた長方形の箱が、山の斜面を埋め尽くしている。
星とみえたのは窓から漏れる蛍光灯の光である。
澄んでいる、というのは褒め言葉なのだろうか、人々は光の箱に運ばれ、夜の箱にねむる、重なりあった箱たちはどこまでも澄み切って、君と僕と彼と彼女とが互いの成分を補完しあっている。
起伏に富んだ地形に似合わず、縦軸をぶち折られた平面的な街。
死んだ赤子の目脂が鼻先でちらつくのは冷たい風のせいだろう。
太陽を失った死後硬直の青空を背景にして逆光線の電柱が、重たそうに円筒状の"変圧共有器"を背負っている。
たるんだ電線が風を切って唄う。

想いは右から左へと
繋がってる同じ電圧
受け取ってる同じ痛み

ぼくら電心柱

いつも空いている定間隔
まだ君のぬくもりを知らない
こころを覆う絶縁体

ぼくら電不信柱


"変圧共有器"とは各家庭で使う電気量を一定にしようという試みのもとで開発されたものである。
この街は変圧共有モデル都市に指定されている。
幸福偏差値表によればこの街の人々の幸福値平均は全国のそれを軽く上回っているらしい。
幸せを量るものさしの目盛は相対的である、というのが一般論ではあろうが、生活においてそんな生ぬるい戯言は通用しない。
絶縁体が覆っているのは心などではなく、鋭く前方をにらみつける屈強な"生命"なのだ。
街は静かな革命の前夜。
窒息寸前の"命"が用心深くあたりを見回している。
347 ◆CeJ6D/I4qE :2008/11/07(金) 19:47:22 ID:+dBdTkNc
はい締め切り。

>>339「ニッキ」
>>342「砂の上に描く」
>>343「ルパンの宝石(仮)」
>>344「夢の煙」
>>346「電柱」

以上5作品
348 ◆CeJ6D/I4qE :2008/11/07(金) 20:48:16 ID:+dBdTkNc
>>339
これは非常に前向きな詩だ。
過去は一切描かれておらず、決意に満ちている。
しかし足元が危うい、ぬかるんだ地面に足をとられ泥だらけになる君の姿が目に浮かぶ。
慎重さと軽快さをもった言葉遣いは評価できる。
青臭さのない前傾姿勢。わりと初速出しちゃいます。でも湿地やから気をつけて。


調2 沈2 紡4 才3……(注1

注1…調とは文章の調子(リズム、流れ)のこと。沈とはその詩がどれほどの考えのもとで、どれだけ深く悩んだ末に書かれたものかを指す(思想の質はあまり問わない)。
   紡とは言葉を紡ぐ力、言っちゃえば文章力。才とは才能のこと、やっぱこれ大事なんだよね。

高1>>>5低の五段階評価。
349 ◆CeJ6D/I4qE :2008/11/07(金) 21:33:13 ID:+dBdTkNc
>>342
達観したそぶりで受け流す、"沈"の足らない詩。
リズムは整っているが、整えるための文章にすぎない。
調子とは文体からうねるように生み出されるものだ。
砂になにかを記してみたとしても、いずれ波か風にでも消されてしまう。
この詩はまったくタイトルのとおりだ。ではなぜ君はこれを書いた。
書いたという事実すらも風化してしまう。すっとしたニヒリズム。
君はすっとしている。

調3 沈4 紡3 才4

>>343
赤身むき出しで、そよ風に吹かれただけで昇天するほどの感傷的な詩。
君ほんとうに格好つけて損しちゃうタイプだよね。
知的なユーモアは相手に対するいたわりでもあり、自分を隠すためのコートでもある。

調3 沈3 紡3 才2


批評も創作でなくてはならない。でも面倒だから無理。
350 ◆CeJ6D/I4qE :2008/11/07(金) 21:41:35 ID:+dBdTkNc
>>344
なにを思って俺の作品をこねくりまわしたのかは知らんけど、これは明らかな改悪。
もうめんどい。

調4 沈3 紡4 才5


>>346
言葉が直接的すぎる。直接的にした、というよりせざるを得なかった。
これは"沈"が足りないということ。

調5 沈5 紡5 才1
351 ◆CeJ6D/I4qE :2008/11/07(金) 21:50:15 ID:+dBdTkNc
集計

>>339  11ポインツ
>>342 14
>>343 11
>>344 16
>>346 16

>>339>>343が同点であるが、
調沈紡才のうちやはり最も重要なのは"沈"なのだ。
したがって一等賞は>>339のニッキ「土から生まれる」でーす。はいおしまい
352やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/08(土) 12:00:39 ID:7o5psCFZ
お疲れさまです。優勝者さんおめでとうございます。

>>343「さようならば、〜」を書きました。仮ハンドルで参加しました。
読み返してみると不抜けた作品であります。
とても君の作品を超えられる自信はなかったので期待外れかと思いましたが、僕は僕の詩しか作れないのでいたしかたない。。
評価お疲れさまです。
353ニッキ:2008/11/11(火) 00:53:19 ID:XqssZf/s
◆CeJ6D/I4qEさん、ありがとうございました。
読んでいただけて嬉しかったです。
思えばたしかによく泥にはまっていますが、気をつけます。

次の選者を、頼む人を探してほうぼう見て回っていました。
すでにここで活躍されている人で申し訳ないですが、やさしいあくまさ
んにお願いできないでしょうか。他スレなどでの詩作や評を見て、頼め
たら一番面白いだろうなと思いました。
すみません、もし難しいようでしたら、また探します。

>>346の作者さん、とも思ったのですが、なあんだ。
世界を置いて、歌声を置いて、機構と動力を置いて、か細げな思いや熱
を置いて、できたのは精巧なジオラマのように見えて手を触れようとす
ると思いのほか熱くて鼓動していてびっくりする、ような。
印象深かったです。
354ニッキ:2008/11/11(火) 21:01:30 ID:XqssZf/s
あげます
355やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/12(水) 07:28:52 ID:pvzmWWgK
お!
謹んでお引き受けいたします。

詳細は今夜
356砂に描く:2008/11/12(水) 08:40:29 ID:bmP56Swb
>349
丁寧な評ありがとうございました。(遅くなってすいません)
Gフォーラムで、「紙がなくなったら詩はどうなっちゃうのか」というテーマの詩をみてて、
印刷物がなくなっても、詩はどこにでも書きまくっちゃうだろうなと思いながら書いてました。

>339の詩が心に残ります、やや出産の血なまぐささがオーバーラップしてしまったのですが、
血ではなく土とイメージすることで大地の深い広がりを感じました。
( >344はもとの詩を知らないのですが 最初の連でご飯が2杯おかわりできると感じます。)
参加できて嬉しかったです。
357やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/12(水) 12:36:01 ID:pvzmWWgK
・お題「棺」
・投稿期間11/13(木)〜11/20(木)の0:00まで
(書いてる途中なら延長は応相談)
・採点期間11/13(木)〜11/27(木)の2週間。
投稿されたものから批評していきます。投稿期間終了後、すべての批評が終わり次第結果発表となります。
・決まり
一人1作品まで。同IDの多重投稿は不可。
タイトルは本文の確固内に書いてください。
コテ必須。ない場合や晒したくない場合は捨てハンで構いません。
358Grave Dicker ◆0ljvQDB2DA :2008/11/15(土) 14:24:53 ID:yB2DQUml
『羊の羊』

疲れたっていうのは虚勢じゃなくて本音で
かぶっているのは狼の毛皮じゃなくてガチョウの羽で
さっきから羊が脳内リピートアフターミー状態

飯くって糞して寝てたい相当
ミッドナイトさんてあだ名は伊達なんだけど
それなりにお気に入り也

あ羊柵に蹴躓いて転んでやんの
おもろ
その羊に躓いて次の羊もまた
ざまあ

あ姉ちゃん妹義母義妹義自分
躓いて転んだ先が穴だったなら
おもろいなあほんと
359やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/16(日) 21:00:55 ID:12eVNA4L
あげます
360不思議:2008/11/19(水) 22:07:24 ID:d8T1VS83
(´・ω・`) あ
(´・ω・`) げ
(´・ω・`) と
(´・ω・`) こ
361やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/20(木) 20:06:02 ID:eeQyfSBF
ありがとう。

さて、一週間経ちましたが、一作しか集まっていないので一週間の延長とします。
コンペだし10作くらいが望ましいけど、10より多くても少なくても間延びしないように一週間後に必ず締め切りとします。
362やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/20(木) 22:06:52 ID:eeQyfSBF
お題「棺」です〜。
締め切り一週間後、順次批評です。評価は戦後の五段階でいきます。

>>358「羊の羊」/ Grave Dicker ◆0ljvQDB2DA

この作品をお題に近づけるとひつじとひつぎをもじったのかな。
眠りと棺かもしれないが、どちらかというと、眠りの意識が強く、お題の消化にはちょと遠いかなと思いました。
3、4連とかみるとくたってて、面白いが、出だしや全体みるとリズムも悪いし、言葉足りない意図的な十代っぽさの表れてる文章だと思う。
スパスパ言って悪いけども。
義理〜が続いて「義自分」ここが面白かったと思う。もうちょっと作品の自分について書いてみては。
おまけのD+
363  ◆UnderDv67M :2008/11/21(金) 08:31:19 ID:LOInGbUi
>さて、一週間経ちましたが、一作しか集まっていないので一週間の延長とします。


なに勝手にルール決めてんの?ココはお前のスレか?恥ずかしくないの?
プライドのない人間が多いのかな、なんとでもなる次元の魅力のないスレだ
364やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/21(金) 21:20:23 ID:I5uF+c8D
>>363
アンダーは逆にプライド高そうだがな。

選者指定は選者がルール決め。文句ある?
一人コンペでルール厨が騒ぐほうがつまんないだろ。
もりさがるから出てけ。盛り上げるんなら、詩書けよ。( ´艸`)
365やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/21(金) 21:31:14 ID:I5uF+c8D
募集中

11/27まで
366やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/23(日) 13:33:26 ID:6L5KlRDR
なんてこったい日曜日だというのに一作も投下されないじゃないか!○| ̄|_
367やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/26(水) 06:37:12 ID:+uNQEyL1
マジであげ
368ほかけぶね:2008/11/26(水) 12:05:51 ID:sTkIVgdY
「ピアノ」

何時からそこにあるのか
弾きてをなくした古いピアノ

モ−ツアルトが 
ベ−ト−ベンが 
ショパンが  
リストが

眠っている黒塗りの棺
蘇らせるのは誰
埃の被った蓋を開けて

「素晴らしい芸術の坩堝なのに・・・」

上に座ったアンティ−クド−ルの
残念そうな呟きが聞こえる

369名前はいらない:2008/11/26(水) 20:51:04 ID:2PbEnIY4
「棺おけに右足突っ込んでるのに 悪態をつきゃあがって 」

白くなった髪の毛の残りの半分 頭皮が透けて
いつもどっかかっか痛みをこらえて
万年熊が住み着いた目が半分だけ笑って
皮膚ガンだったほくろをこそげとったくぼみも
薄くてやかしい皮膚になってた
知らないうちに、うぶ毛まで白くなって
首筋にわしゃわしゃと皺がふえて
だぶついたおなかに反比例しながら薄くなっていった
それでもまっすぐに そびえている肩を
柔らかな暖かい毛布でくるんで
「心配するな」と 言ってやりたい




370やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/27(木) 02:13:44 ID:vmNl8IGi
乙です。(やっと人来たー)
今日は眠いので寝てしまいます。ZZ Z

最終日上げ。
371名前はいらない:2008/11/27(木) 23:03:55 ID:7QgJbt3I
 
 
僕の左胸の骨は 多分一生埋まらないだろう
 
貴方は私を否定した
 
貴方から一完歩離れた私が居る
 
それは貴方の罪か? いや 行いの糧だろう
 
貴方は貴方から遠ざかる
 
全てこの世の均衡で以て償う
 
そうする事によって 私はまた希望を得る
 
地面の骸が土くれとなり 私はその中に私の居場所を見出だす
だが違った! 嗚呼 全くのしくじりだ!
私は私の灰を陽光にかざしてくずおれる…
 
全く、何が「生」だ!
虚ろな眼差しの天使が嘲笑う
 
私は絶望から「生」を見いだし 次の夜にまた目覚める
いずれ、かざした灰 その土くれから地面に撒いた種が芽を出す事を信じて
 
 
僕の左胸の空洞は 多分一生埋まらないだろう
 
貴方は私を否定した
 
貴方から一完歩 離された私がいる
 
それは貴方の罪だろうか いや 行いの糧だろう
 
貴方が恵む呪われた「生」の中で 私は私の生を育む
 
二匹の蛇が互いを貪り そうして消える様な結末を期待する
しかし 嗚呼 やはり終わりは来ない!
 
そうしてかりそめの「生」得る朝に 私は私の灰を陽光にかざす
 
 
僕の左胸の空洞は 多分一生埋まらないだろう
 

 
貴方から一完歩離された私がいる
私は私の生を信じる
 
372やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/11/28(金) 07:32:24 ID:nGFOMCzV
締め切りです。
昼休みか夜には批評します。
批評終わるまでにもし投稿あったら受け付けますノシ
373やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/04(木) 15:08:56 ID:b8howmj8
お題「棺」

>>358 Grave Dicker ◆0ljvQDB2DA / 『羊の羊』

>>368 ほかけぶねさん/「ピアノ」

>>369名無し/ 「棺おけに右足突っ込んでるのに 悪態をつきゃあがって 」

>>371「僕の左胸の骨は〜で始まるタイトル不備」/名前なし

以上の四作品です。
ホントは10作品くらいあつまったほうが優勝者の選びがいがあるけどもしかたないか。
374やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 12:44:21 ID:nvUdapbz
お題「棺」


>>368 ほかけぶねさん/「ピアノ」
 使われなくなったピアノを棺に例えた作品。形状は違えど、黒塗りのピアノは棺と例えるのにびったりだ。
その、ピアノの行き先は。
微量の物語性がありますが、「蘇らせるのは誰」、「素晴らしい〜坩堝なのに」「アンティークドールのつぶやき」の箇所など、
方向性を示しただけで集約されなかったのが惜しい。
他は、ピアノ、アンティークドールとビジュアルの雰囲気を作ったものの、作品作りに一役買っただけでそれを飛び越える
深みがなかったことが余計にありがち要素をプラスしてしまってる。
この作品に足りなかったのは深い物語性と表現だと思う。
お題の発想としてはよかったかな。D
375やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 14:28:45 ID:nvUdapbz
>>369名無し/ 「棺おけに右足突っ込んでるのに 悪態をつきゃあがって 」

これだけ他の作品と違う。多分小説書かせたらプロットを大切にするタイプだと思う。
これはまんま棺の題材を捻りなく受け取ってる。
丁寧に書かれていて、内容的にものたりないんだけど、ラストまでのもっていきかたが上手。
僕ははじめ、主人公がご老人なんだと思って違和感なく読み進めていたので、最後でそれを見つめる人の視点と言うことに気づかされた。
「毛布」からいたわりの気持ち、「そびえ立つ肩」からは、その人が威厳ある存在またはそれに近いような存在であることがわかる。
視点の持ち主は記述はないけど、ごく近しい近親者のようです。例えば息子とか。
タイトルの「悪態つきやがって」が気になったが、内容をさすものではなくて、このご老人の人柄に直接関わる何かがあってもよかったと思う。
とは言え、タイトルは視点をハッキリさせるヒントになりました。
C-
376やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 14:35:17 ID:nvUdapbz
>>371は僕にとって考えないと読めない作品なのでまたあとで。
今出先でバタバタざわついてます。
377  ◆UnderDv67M :2008/12/05(金) 19:33:45 ID:HoQfWnAT
>>372-373
遅いしやる気ないしgdgdだし 失礼な奴だな
378やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 22:05:42 ID:nvUdapbz
ほっとけ。
379やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 22:58:03 ID:nvUdapbz
俺最近目悪いみたいなんだよね。人生初のメガネになるかも。

>>371「僕の左胸の骨〜」
「私」と「僕」。離された距離、生、絶望、前向きな記述、を描いた作品。
この内容だけで幅を利かすなら冗長。思想、思考の不足した作品に映りました。
あと情緒不安定な詩だなって思った。
全体的に無駄な部分が多い。主題の引っ張り方にしても、リフレインにしても。
もっと伝えるべきところを煮詰めて、考えを表現する工夫をしたらいいかと思いました。
第4連、「行いの糧」という表現がどう意味を考えても不似合いに思えた。
行いの糧、は作中の「私」を否定した彼に、原因が自分であることを指しているけど。
ここまで、なんていうか大人しい。引き込まれるものがあまりない出だし。
内容が序盤から冗長の尾をひいて、終盤までダラリとしている。
5連、「あなたはあなたから〜均衡〜そうすることで希望を得る」このあたりも抽象的で並べられた言葉に意味や深みを感じない。
これは全体にも言えるので読み手としては描写を入れる手前の設定だけ見せられたようで、具体的イメージにならないと思います。
昔読んだような詩文
16連、「二匹の蛇が互いを貪りそうしてなくなるような結末」ここの表現は面白かった。これなかったらD-だった。
全体の考えにまとまりを。おまけのD
380やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/05(金) 23:04:09 ID:nvUdapbz
発表です。優勝者さんは >>369さん/ 「棺おけに右足突っ込んでるのに 悪態をつきゃあがって 」

です。
おめでとう。
優勝者さんは次の戦車を選んでください。
381  ◆UnderDv67M :2008/12/05(金) 23:31:21 ID:HoQfWnAT
(・Д・)おっかれさ〜ん 目が悪いのによく頑張った
ひやかしに来たかいがあったよウヒャヒャ
382Nasrullah ◆5x4/.B59t. :2008/12/06(土) 00:43:33 ID:Ks84cDT/
 
ぁぃ。
お疲れサン
 
>>371
 
久しぶりに書いてみたよ♪
最近はゲーセンに忙しくて(笑)
またたまーに覗いて見ます。
(=w=)/
383やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2008/12/06(土) 07:43:18 ID:kMy25C6Y
>>381
ふっ確信犯め。
>>382
ちょーー久しぶり〜!
おーい生きてたか〜!
この作品がナスって意外すぎ。また来いよ。
384ほかけぶね:2008/12/06(土) 11:04:00 ID:ii1QXzqj
>>374 やさしいあくまさんお疲れ様でした。

感想と評ありがとうございました。

目、お大事に。

385名前はいらない:2008/12/06(土) 11:22:25 ID:9Zbi6LOc
やさしいあくまさん 選評ありがとうございました。
「棺おけに右足突っ込んでるのに 悪態をつきゃあがって 」書きました。

短すぎというのはご指摘のとおりで、衝動的に書いちゃったのを投稿してしまいました。すいません。

選者さんですが、うるるくるるさんにーー。
386うるるくるる ◆YVy3OtIs.Y :2008/12/06(土) 12:03:00 ID:2u477cHE
こんちは 選評つけますね
一人につき一つ、4作品で締め切り
すきに書いてください

ふーん
387名前はいらない:2008/12/19(金) 17:52:19 ID:bdaB0TEw
すーん
388名前はいらない:2008/12/20(土) 18:35:24 ID:bZ+B6kB3
 
つーん
(>_<)
389  ◆UnderDv67M :2008/12/23(火) 01:15:59 ID:gVzebSSC
うるるくるる ◆YVy3OtIs.Y

↑この人誰ですか?
390名前はいらない:2008/12/27(土) 18:07:36 ID:uKyLxMg2
「八月の残り」

8月過ぎた夢の足跡
目指した一葉多すぎて
桜吹雪 砂吹雪
もみくちゃに
みんな同じ 平等に
みんな同じ どれも同じ
似たり寄ったり同じ葉で
大勢いても全部は覚えない
選ばれたのは一つだけ
風はこぶ金木犀の残り香は
忘れられたみんなの憧れ
あとはさぁ
転がって井戸端会議でも
ひっくるめたって一番になるわけでもないし
だからって自分が無くなるわけでもないし
腐らなければ枯れ木も山の賑わいでしょ
391うるるくるる ◆YVy3OtIs.Y :2008/12/31(水) 09:47:45 ID:q9a53WAx
あと三つ

年末年始には
詩などかかないでください
392名前はいらない:2009/01/08(木) 08:37:36 ID:3YeGTuGl
募集あげ
393名前はいらない:2009/01/17(土) 11:58:37 ID:nKqJR1zL
応援上げ
394名前はいらない:2009/01/20(火) 09:39:21 ID:YFpIRGM2
あと3つだそうです。
みたら書いてけー。
395  ◆UnderDv67M :2009/01/21(水) 19:26:57 ID:R32pN9r+
悲しいスレだ……
396名前はいらない:2009/01/21(水) 20:12:34 ID:uwtUoJOz
あげたくも情けなき身の悲しさよ書けと言われて書く腕はなし
397名前はいらない:2009/01/21(水) 21:58:44 ID:Tg0tu24a
 「いつか」

ペリカンの初枝は その日も じっと母の帰りを 待ちわび
群青色 冬の日本海のような 空を見上げては
 時々 サムタイム時々
自分が 空を泳ぐ 魚になったイメージ 
 それも 時々 サムタイム時々
オスが 薫風吹くころ 節句に 布でできた 大きな魚のように
はためく イメージを 泳がせるように 
 時々 サムタイム どきどき
自分の 心臓の音だけが 強く 弱く
ちょうど 今日と いうひの ひざしのように
かんじられる ときのながれ  
 まちわびた 群青色の母が 羽音を響かせ 舞い降り
初枝の まだ 幼さののこる 若木の洞のような お口に
注ぎ込む クジラに いや クジラは何で 潮を吹くのだろう
クジラって お魚じゃなく 哺乳類じゃなかったっけ くじらって
なんでこんなに おおきいのって ながれのなかで
 時々 サムタイム ときどき
まいおりぬ 鳥とともに ひからびた空を 泳いでいる
  

398名前はいらない:2009/01/31(土) 12:49:15 ID:OEWtZd8p
「好きにすればいいじゃない」


好きにすればいいじゃない
消しゴムで消したような無表情で君は言う
上の空の僕は自由帳の表紙のような青空を見てた
話し合って分かり合えない事をわかり合った二人は
共同作業でさよならの形を探り合っていた
風がほんの少し立ち止まり首をかしげると南へ吹き抜けていく
重たい空気だけがその場に取り残された

安物の指輪を外して僕に差し出す君に
憎たらしいくらい愛しさが蒸し返す
喜ばないくせに会えば必ず指先に見れた
悪態をつくのが本当に良く似合う女で
悔しいけれどそれがどうしようもなく可愛かった
思ったより簡単に外せたんだね
過信してたよ

じゃあさよなら
うんさよなら
義務的に笑おうとして君は泣いた
僕は背中を風にさらして
本当は君の体温が飛び込んでくるのを待ち構えてた
一歩進むたびに空洞が内側から僕を満たしていく
距離は翼のように広がって行き
冷たい自由の羽音が聴こえた

あれからしばらく経って
少しずつどうでもよくなっていく自分が恐ろしかった
さらさらとした君の髪の感触を思い出すたびに
砂時計の流れ落ちるどうしようもない感触と重なった

みっともなく馬鹿にならなけりゃいけない時がある
それはあの時だった
好きにすればいいじゃないと言った君の悲しいまでの美しさを
悪あがきでぶち壊しにしてしまえば良かった
最後くらい奇麗に整えたかったのなら
あの時を終りにしないければいい話だった

忘れるのが上手な君の今にきっともう届かないだろう
僕よりも自由な羽を持つ君は
あっけないほど簡単に手の届かぬ世界へ飛んで行けるのだ
399名前はいらない:2009/02/01(日) 00:07:58 ID:nxEeJ8bc
あと1作品age
400雑草 ◆je5cNlouiI :2009/02/01(日) 09:37:13 ID:rSUW0Gck
  雪景

雪景に
思い浮かべる

つもったのは
天の心

つらくもなく
悲しくもなく
ただ静かな想いを
地上へと降らす

その形を
受け止めて
消えゆくまで
心にとどめる
401名前はいらない:2009/02/01(日) 15:52:51 ID:cmGNe/In
401
402うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/02/02(月) 11:47:22 ID:t3r2v4mA
じゃあ随時コメントしときます
あと3日で大学入試はじまっから、まったり書かせて
403うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/02/04(水) 00:54:06 ID:ahhQDoZk
>>390

みんなが憧れていたのはなんだったんだろうね。
前半でなんとなく保たれていたリズムがだんだん失われていく。「あとはさぁ」――そう口にしたあとはもう、それまでは傍観者のようだった語り手が、自分のことばのなかにやわらかく埋もれてしまう。
みんな同じ。でも一つは選ばれた。
パチンコとかしたことないんだけど、フィーバーがかかったときに、つぎつぎと玉がはずれて穴に落ちてくみたいだね。
あれを、らんちき騒ぎと呼ぶのなら、騒いでいたのはたまの一つ一つだったか。きっとそうではないと思う。騒がしさというのは、たまたま自然発生したんだみんなが憧れるあまり。
それは、それぞれの欲深さかもしれないね。
(この詩を読んだとき、どちらかといえば、戦前の日本をおもいだした。そしてどちらかといえば、関西のほうのあほなおばちゃんたちをおもいだした。)
でもやっぱり、なにがどういうわけで選ばれて、そもそも何を目指してたのかとても気になるよ。
八月の残り、と題名にはあるけど、むしろ、選ばれたものがすっかり輪郭だけを残して、失われてしまった感じがする。
裏返せば、それは生贄ににてる。この詩のこわかったところを挙げるとすれば、むしろ、そのようなやわらかな無邪気さなんだ。
それでも、焦点は、残されたものたちにそそがれている。同時に、かつてそうあった、そしてとり残されてしまった八月をみつめている。
それは、孤独とはまるでほど遠い形にみえる。むしろ、孤独なのは、ひとりだけ――ひとりぼっちで――選ばれたもののほうかもしれないね。
八月のあけたころは、ときどき図書館にいって勉強していた。裏口から出ると、小道にたれこめ影をおとした森の木々がみずみずしかったな。
404うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/02/07(土) 07:30:46 ID:JgNL18S9
さーせん
今日から1ヶ月留守にします
トンキンで大学入試があるんだ
ごめん
帰ったらいいのかくから!
405名前はいらない:2009/02/07(土) 10:10:22 ID:/KfFOxiZ
そっか、大事な時期だから仕方がないね。
でももし優勝者が決まっているなら、それだけでも書いてくれたらスレが止まらなくて済むんだけどな。

ともあれ頑張って来て下さい。
406名前はいらない:2009/02/12(木) 22:22:11 ID:kgPhDYCg
受験がんばってね〜ノシ

1ヶ月あくならコンペ期間内コンペやりません?どなたか選手者引っ張ってきて。
うるるさんが戻ってくるまでどうかな。
407名前はいらない:2009/02/18(水) 23:47:44 ID:l2LQCZWj
凍結中ね
408うるるくるるり:2009/02/23(月) 13:21:06 ID:zfisSNY8
長いことお待たせしました
一段落ついたわ
少しずつ書いていきたい
409うるるくるるり:2009/02/23(月) 15:19:16 ID:zfisSNY8
評を書くときに、はじめに感じたものが、言葉を連ねるにつれて硬くこわばっていくのが自分でよくわかる。
そういう事態をかわしながら、できるだけ身軽なまま書いていきたいと思うけど、今回はどうだろう。

あーあ、って
まだ若い女の子が空とか海とかありきたりなものを眺めながら言う。
すると、その子の姿がどんどん暗くなっていって、最後には人の形をした輪郭だけになるとしたら、そのとき、その外側できらきら輝いてるものはどれだけ美しいだろうと思う。

五月に海辺を歩いた。海の上で太陽がてらてらと光ってる。それは、初夏になるともっとうねりはじめるだろうと思う。
その年の五月はつよい予感にみちてた。そしてとても眠たかった。

この作品は、だんだん散り散りになっていくイメージをうまくつなぎ止めてると思う。
いくつものイメージが、油絵の油のようにしたたり、まざりながらも、力強く、それぞれの質感をつなぎとめている。

ときどき、友達と適当なことをしゃべりながら笑って、だけどもふいに黙りこんでしまうことがあった。
ゆらゆらと揺れる陽だまりとか、コーヒーの湯気とかに、自分の注意がうばわれて、ついさっき話していたことは全部わすれちゃうんだな。
そしてまた会話にもどって、何事もなかったふうに話を再開する。
何事もなかったわけじゃない。けれど、それはまた深く埋もれてしまった。
後日夢に見るかもしれないし、ふいに口をついてそのことについて人に話したくなるかもしれない。
410うるるくるるり:2009/02/23(月) 15:22:48 ID:zfisSNY8
クジラは、もちろん、哺乳類だよ。
だけど、そう、それ以前に、それは泳ぐし、大きいし、潮も吹く。海深くもぐると、それはよくわからなくなる。
鳥はどうだったっけ……。飛ぶし、鳴くし、すぐに遠くへ行ってしまう。話しながら歩いてる最中とか、ときどき町でみかける。でも、すぐ忘れてしまう。

これがぼんやりした輪郭。
この詩は、そんな中でも、しなやかな芯のようなものがあると思う。
それは、もちろん、直接語られることはない。たとえば、女の子の背中をまっすぐ通るあの背筋はとてもきれいだし、魚もきれい。
海を泳いでいると、体の輪郭がどんどん失われていくように思えるかもしれないし、それとも、自分の体温とか、心臓の音とかがはっきりわかるかもしれない。
それを寂しいことだという人がいたとしても、鳥やクジラにはきっと何もわからない。

>>397
411うるるくるるり:2009/02/23(月) 15:30:55 ID:zfisSNY8
駆け足でごめんね
掬えなかったところも多いけど今日はもう終わりにする
412うるるくるるり:2009/02/23(月) 16:58:49 ID:zfisSNY8
やっぱりもうひとつ書く。
さきに>>400さんの詩に評を書かせてもらいます。

一連ずつ、最後の音を抜き出していくと、

〜u
〜o(体言止)
〜u
〜u

というふうになると思うんだけど、いちばんはじめに読んだとき、それがあんまりいいとは思えなかった。
それはすこしだけ無邪気で、力強くもあるけど、たどたどしいし、妙な慢心さえ感じられた。
三連目か四連目(もしくは両方)をやわらかな母音にすると、もうすこしおさまりがよくなると思った。

だけど、あらためて言葉のひとつひとつをゆっくり踏みしめていくと、そういうわけでもないかもしれない。
やはり農夫的で、精神のするどさは感じられないけれど、やわらかに朽ちていくような安心感がある気がする。

ぼくは「天の心」という言葉がよくわからなかった。洗練されているとも言いがたいが、
けれど「天」と「雪景」という地平線によってむすばれるものを配置することによって、観察者である自分がきれいに消えていく。
自分は、天なのか、雪なのか。つもっているのは雪ではなく天の心なのか。そのやわらかな謎にうつくしさがあると思う。

一連目と二連目はほんとうにうつくしい。とても率直だし流麗だ。最後の体言止によってうまくひきしまっているけど、天の心っていう言葉はやっぱりすんなり受け入れられない。

なんだかな。てまえのこと語ってわるいんだけど、こういう評はあんまり書きたくない。
うまさやよさは別として、この詩には有無を言わせないところがあると思う。
「そうですか」と返答されることを求められているかどうかもわからない。だからはじめに、不器用な男性のことを考えていた。
山のようにおおきな巨根が勃起している。しかしそれは行き場をしらない。そんな印象をうけた。
413390:2009/02/23(月) 21:35:29 ID:Qt08XghU

うるるくるるりさん、申し訳ないですが>>390の参加を辞退します。
自分が未熟なためです。コメありがとうごさいました。
414うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/02/23(月) 23:42:34 ID:xk3khUv6
そっか。
いま地元にもどってきたよ。

乱暴な評でみんなごめんよ。
>>390さん、またよろしくね。
415うるるくるるり:2009/03/02(月) 07:21:38 ID:/jielRA2
ごめんばたばたしてた
これでやっと最後の評がかける
今日中にあげます
416うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/03/02(月) 20:28:08 ID:xMD9X8aR
この作品はあまり多くの想像を許してくれなかった。だからそれだけ埋め合わせるように、多くの技巧の話をしなくちゃいけないんだろうか。
でもそうするより、高校生くらいだったときのことを思い返している。ぼくはあの頃のことをみずみずしいと思う。もし詩を書いていたのなら、きっとこの作品のようなのを書いてた。
セックスの仕方もまだろくに知らなかったころに抱いていた、異性に対する思いは今と全然ちがっていた。
好きだった女の子は、端的に、天使のようだったし、まぶしかった。信仰にも似たあの気持ちはいったい何だったんだろう。
そしてまたそれは、まだ彼氏さえ作ったことのない、ある年下の女の子と話すと、時々つよく思い出される。不安になり、また、その子のことをまぶしいと思う。

つよい光源の前では、自分の距離感はあんまり役に立ちそうもなかった。当時のぼくはありとあらゆる誓いを好きだった子に立てたろうし、未来の重みというものの一切をぼくたちの関係に託したろう。
けれど、けっきょくのところ、ぼくは無力だったし、何も知らなかった。ただ、その子のことが好きだという気持ちが、割れそうなくらい冷たく透き通ってただろう。

青春は、失敗することを約されながらも、まだそれを知らないものたちの物語だ。何かに憧れるということが、いかに、端的に、かれらの青さに支えられていたか。
空が青いということ。それは経験や知性などに裏打ちされない。ただ、そこには何もないということ、雲がとりとももないということだけが、それを裏打ちをする。

好きな子が、そういうふうに素敵にみえた。何かを支配するということも、支配されるということも、あんまりわからなかった。
この年ごろでは、指輪とか、告白という、契約の形でたびたびそれは示されるけど、きっとまだそこに大人の重みが伴うことはない。だからそれだけ淡くてせつない。

417うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/03/02(月) 20:28:41 ID:xMD9X8aR
418うるるくるるり ◆kvG4ejFyq2 :2009/03/02(月) 20:35:15 ID:xMD9X8aR
>>398さんに次の選者を選んでもらおうと思います。
長い期間をもらってみなさんほんとうにありがとうございましたm(_ _)m
いつもは書いてばかりだったので、こういうふうに選評できる機会がもらえて嬉しかったです。
拙い評でしたが、付き合っていただいてありがとう。
419雑草 ◆owNN8RDlXo :2009/03/02(月) 20:55:19 ID:hyK/RAd7
>>421
>>400を書きました、ご評価ありがとうございました。通りすがりに何となく投稿してみたんですけど、
すごくいい体験になって、ほんとに良かったと思っています。母音にまで気を配ってみるなんて事を
考えたこともなかったので、すごく勉強になりました。天の心は、語呂も悪いですし、単に心とだけ
言えば良かったかな、とも考えました。一番はっとさせられたのが、有無を言わせないところがある
と言う指摘です。自分の中にこもっていたのだな、と思いました。そして、巨大な勃起した性器を抱えて
右にも左にも行けなくなっていたのは、まさしく僕自身でした。この世は男性器的原理で動いている
、とか、教育がそうさせた、とか、考えつくことはいろいろありますが、それは僕自身で考えていかねば
ならない課題でしょう。おつかれさまでした。ありがとうございました。
420ギムレット ◆ViGhQTE.YA :2009/03/03(火) 22:32:44 ID:jwlm172c
>>398書きました。
うるるくるるりさん選者お疲れ様。

うるるくるるりさんの評文の調子から自分の作品の優勝はないなと思っていたので、優勝は意外ですが素直に嬉しいです。
評文の冒頭で指摘された通り、私の作品は言葉を書き込み過ぎるきらいがあり、読み手から想像する自由を奪っているのかなと自省するのですが、しかし良くも悪くもこれが私の作風なので今さらどうしようもなく。

うるるくるるりさんの>>416の評文は私の作品との直接的な関連性は薄いですが、この評文自体が一つの独立した作品として楽しめました。
自分の作品が誰かを感化させる役に立ち、イメージの触媒となり、新たな言葉が紡ぎ出されるきっかけとなれたのなら、それはまごう事なき光栄であるし、創作者としての純粋な歓びでもあります。
私は選者をする時はある種の役割を勝手に担い義務感の枷を負って評文を書きますが、うるるくるるりさんの評の書き方は斬新というか実に自由で既成概念に捉われない良い意味での奔放さを感じました。

評文に王道はあると思いますが、こういった大会系スレで多分投稿者が一番望む事は選者とのやり取りを通して何らかの創作のヒントを得られる事であると思うし(少なくとも私はそうです)、うるるくるるりさんの評文にはそれがちりばめられていると思います。
それを読み取るにはうるるくるるりさんが評文を書くのに発揮したのと同じかそれに準ずる位の想像力が必要かもしれませんが。

それにしても今回は作品が集まるのに時間がかかり大変でしたね。
まさか12月初旬に募集を掛けたのに、2月の大事な受験の時期までずれ込んでしまったのは当然想定外でしょうし、審査が遅れるのもいたしかたない事だと思います。

ああ、ちなみにタイトルの「好きにすればいいじゃない」はお題に対するちょっとした皮肉です。
ポエム大会でもお題「雪」に対して「ハワイでピナ・コラーダ」と真逆のタイトルを付けるなど、私は生来の捻くれ者なので。
421ギムレット ◆ViGhQTE.YA :2009/03/03(火) 22:36:20 ID:jwlm172c
さて、次の選者ですが私は最近の詩板のコテさんが全く分らないので、ちょっと色んなスレッドを旅してこようかと思います。
企画段階のP−1グランプリのスカウト活動も兼ねて。

今週中に選者をお願いする人を決定しようと思いますのでしばしお待ちください。
422うぱるぱん:2009/03/09(月) 23:15:23 ID:UCR1gaZV
>>409>>410
 おそくなりましたが、うるるさん、
丁寧なコメントありがとうございました。
423ポプリスト:2009/03/12(木) 09:11:22 ID:quMXpdN5
はじめまして

「ポプリ香るような感覚で、ポエムつむぎたいよね…」

というスレッドで
ココロの奥底香る部分
ポエムにつむぎつづけています…

そこに ギムレットさんから

突然のインビテーション…
「ココで選者してくれませんか…」

私 震えています…

期待と不安 いりまじった感情の中

小刻みに― 震えています…

それはまるで種をまいて 一体どんな花 さくのかしらと
ドキドキ胸躍らせる
トキメキにも似て…




喜んで 選者引き受けさせて下さい

ココでは ポプリスト
そう名乗らせて欲しくて

テーマは「春」
香るようなニュアンスで

今日から一週間

貴方のココロの香る部分…感じたいな…





―そんなふうに…
424名前はいらない:2009/03/13(金) 00:23:43 ID:VI5m7YRd
「さくら」

さくら さくらよ
なぜさくの

ちるはなだから
さびしくて

ちるはなだから
やさしくて
425ポプリスト:2009/03/13(金) 00:45:51 ID:C1zbnO6P
>>424


うん…

喜びと共に 憂いも秘めた…
春って そんな季節…
咲き誇る そのあとに
儚さ…

切ない お別れのトキ…

だからこそ

花の色 美しく…

だからこそ―

香り高く…

ほんの 短い 貴方のポエム…

私のココロ

やさしく


染めて…
426ギムレット ◆ViGhQTE.YA :2009/03/13(金) 19:20:17 ID:EsnNQjJs
>>423
ポプリストさん、お引き受け下さりましてありがとうございます。
ポプリ香るような評文を楽しみにしています。
私は参加するかどうか今のところ未定ですが、参加の際は普段のスタイルを思い切って崩してみようかなと思っています。
自分の心象風景のどこかに隠れているポプリ香るような言葉を探してみようかと思います。
それではよろしくお願いします。
427ポプリスト:2009/03/14(土) 00:31:16 ID:17dGytM7
ギムレットさん!

今…
あなたが新しい自分にチャレンジするココロ…

ときには
ワガママに…

あるがままに…

貴方のココロに
香る 言葉
うかんだなら…

そして 私が体験すること
出来るなら

それは

私にとっても

ブランニューデイズの幕開け…

新しい 自分 発見できるんじゃないかなって…

そんな予感めいたもの

―感じて…
428名前はいらない:2009/03/14(土) 15:02:49 ID:d0lmZhhz
「春」

冬を抱いた子供らが裸足の大地を踏みしだく
餓えと労働でその日を満たし
木の枝を漁り
決められた場所でおこぼれをもらう
子供達は川の砂金をさらいながら
足の悪くなった祖母を気遣い餓えを凌ぐ泥水
寒さにさらされながら生きていく

余裕に恵まれれば人を駄目にする国はそれだけ恵まれている
まっすぐにみよ
生きることの難しさを
彼らが生きるために食べるためにしてきたことの辛さを
彼等は祖母のために兄弟のために希望のために夢をみる

あたたかな毛布と食べ物と
家族の愛で囲まれる春

両親はすでに殺されたのだ

春は来ず 祖母と一番下の弟は死に
少年たちは大人になったそれからも
春を
待ちわびている
429名前はいらない:2009/03/14(土) 15:06:10 ID:d0lmZhhz
なんか…選者の期待を裏切ってるけどこれでよかったのかな。
430名前はいらない:2009/03/14(土) 16:15:39 ID:0vWWYBF6
「青空」

青空の反射を受けて笑う雑草たち
混じりあう他愛もないそのお喋りに
耳を傾けていたら眠たくなった

ドライバー競い並んで止まる横断歩道
割れた川の底を渡る少女たちのお喋りを
盗み聴きしていたら眠たくなった

しかめっつら座り並ぶ会議中
出口の簡単にありそうでなさそうなその議題に
発言するための言葉を探していたら眠たくなった

日だまりを選んで
猫がサンマみたいに伸びている
一緒になって伸びたら眠たくなって
ことばも忘れて猫になってしまいそうだ

でも僕は
僕は眠たいという
猫はいわない
僕は眠たいとはいわない

猫はあくびをして伸びをして寝るだけ
僕はあくびをして伸びをして眠たいというだけ
たとえ眠っても僕は言葉からは離れられない
猫にはなれない

日だまりを選んで
猫がサンマみたいに伸びている
一緒になって伸びながら猫の顔を見てたら眠たくなった

あったかいね眠たいね
という言葉の代わりに
ニャア? と話しかけてみた
ニャア とかすれた声が返ってきた

ふたり同時に仰向けになった
猫は寝てたけど僕は眠たかった
でっかい青空に落ちて行きそうで
僕は慌てて空宙を掴んだ
431ポプリスト:2009/03/14(土) 16:57:47 ID:17dGytM7
>>428
ココロに
突き刺さる― そんな風景…

いま、胸に手を当てて
あなたのポエム
噛み締めています

いま世界では 私たちの想像を超えた 悲しみ背負った人々 溢れてる…

小さな花の存在も香りも 悲しみにふみつぶされて…

それでも 花はしっかり根をはり
再び咲くことを




みつづける…

やがてくる春を




信じて…
432428:2009/03/14(土) 19:34:16 ID:d0lmZhhz
すいません>>428一部ミスがあったので訂正させてください
×余裕に恵まれれば
○余裕があれば


「春」

冬を抱いた子供らが裸足の大地を踏みしだく
餓えと労働でその日を満たし
木の枝を漁り
決められた場所でおこぼれをもらう
子供達は川の砂金をさらいながら
足の悪くなった祖母を気遣い餓えを凌ぐ泥水
寒さにさらされながら生きていく

余裕があれば人を駄目にする国はそれだけ恵まれている
まっすぐにみよ
生きることの難しさを
彼らが生きるために食べるためにしてきたことの辛さを
彼等は祖母のために兄弟のために希望のために夢をみる

あたたかな毛布と食べ物と
家族の愛で囲まれる春

両親はすでに殺されたのだ

春は来ず 祖母と一番下の弟は死に
少年たちは大人になったそれからも
春を
待ちわびている
433題名「教えてほしい」:2009/03/14(土) 21:48:03 ID:di9QCTY8

数百の花をすりつぶした
一滴のオイルより
たった一つのココロから
にじみ出た

一滴の

ナミダ



負けた




冬の香りは

どんなだろう


数百の花の思い出
数百の花の嘆き

色あせた夏の残滓と
欠け落ちた秋の瓶詰

ひからびた季節を

よみがえらせるのは

一滴の

オイル

ではなく


ひとひらの

ほほえみ


冬の名残と
手を取り合って
萌えいずる





その春の

香り



どんなだろう
434ポプリスト:2009/03/15(日) 01:02:45 ID:i4uGRPkI
>>430

うん…

春は 鳥たちのさえずり、一斉に香り放つ花達 雪解けの川のせせらぎ

賑わいに満ちた季節…
でも それは
実は
ごく静かに―
人知れず
ひっそりと…

このひろい宇宙では

たわいもない

ささいなこと
ほんの 小さな 幸せ…

そんな春のまどろみのなかで
猫さんは

背伸び…

ほんの小さな



幸せの時…
435ポプリスト:2009/03/15(日) 10:08:37 ID:i4uGRPkI
感情
みちあふれたとき
流れ出る

ココロのエッセンス

それが、涙―

移り行く季節

揺れ動くキモチ

五感全てで 感じながら

ココロ 様々な感情で
満たされて…

そしてゆっくり目を閉じて…

アナタのココロに訪れた 春の香り

おのずと

香るんじゃないかなって…



―そんなふうに…
436ポプリスト:2009/03/15(日) 10:09:57 ID:i4uGRPkI
ごめんなさい
>>430
にむけて…
437ポプリスト:2009/03/15(日) 13:07:38 ID:i4uGRPkI
度々ごめんなさいm(__)m

435のレスは >>433さんにむけて
でした…

みなさんを混乱さしてしまったかしら…

ごめんなさい…
438やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/03/17(火) 03:16:51 ID:S3pKhR5z
どんまい気楽にいこー
439ポプリスト:2009/03/17(火) 17:57:31 ID:4jBi96d8
>>438

自らのミステイク

しおれていた私に

アナタのコトバ…
ふんわりと私のココロ包みこんで…
まるで―

まるで天使の羽が
そっと包みこんでくれたかのよう…



やさしい…

「やさしいあくま」さん…
440名前はいらない:2009/03/23(月) 17:05:32 ID:X2BO0uV+
「はるかぜの ぶるぅちゅ」

はるらりら
はるらりら
わたしの あたまが はるりらら

わたしは あなたを あいらぶゆ
そして てがみを かきくけこ

なんだ さなぎだ あはははは
うまれ うまれろ はばたけよ

でも さなぎは さなぎのまま くさってしまった……

ひょるらりら
ひょるらりら
わたしの むねが ひょるりらら

ぎぎんぎ ぎんぎん
ばばんば ばん
ひょるりら うひょーっ
びびんが びん


ぽんっ!


441ポプリスト:2009/03/24(火) 00:56:29 ID:1f3j5yGx
みなさん ごめんなさい
アクセス規制という状態に陥ってしまい
皆さんのポエムでココロ溢れてるのに書き込みできなくて

涙溢れて…

気を取り直して

楽しい時間って
何故 こんなにも
はやく 行き過ぎて…
みなさんからの
ポエム
締めきらせてもらいます…

みなさんのココロの花の香りでみたされて…
どの香りも 私のココロに深く
染み込んで…
かけがえのない
タカラモノ…

みなさんにひとことずつコメント
そして選者選んでいただく方 決定するため
もう少しだけ


もう少しだけ
時間ください…
442ポプリスト:2009/03/25(水) 09:28:49 ID:mt9IQcI2
>>424

たった数行の詩に

春にまつわる 思い

溢れるほど満ちて…


それは―

まるでほんの一滴のエッセンスが部屋中を香りでみたすかのよう…
儚げで さりげない コトバだけど

ココロに染みて…
443ポプリスト:2009/03/25(水) 09:39:22 ID:mt9IQcI2
>>428

花のもつ生命力…

つらく 厳しい冬

しっかり根をはり
ぐっと 耐えしのび

だからこそ 春


美しく


だからこそ


香り高く…


花はただ可憐なだけでないと

教えてくれた―

アナタの

コトバ…
444ポプリスト:2009/03/25(水) 16:45:18 ID:mt9IQcI2
>>433

「一滴のオイルより

ひとひらの微笑み…」

うん…

そう― ココロやさしさで満ちたとき
はじめて ココロの花は咲き
香り

放つ…


春の香り
それは

あなたの感性が
春を迎えいれたとき

香りだすんじゃないかしら…

アナタの ポエム

行間にこめられた感情…

とっても 香る…
445ポプリスト:2009/03/26(木) 07:35:22 ID:6GnM6E3f
>>430

あなたに訪れた春

あなたの「感性」に―
訪れた春…

ほんの些細な
何気ない
日常…

穏やかな風景
アナタのコトバ…

私にはなんだかドラマティックに響いて

ココロの宇宙に

コダマする…




―そんなふうに…
446ポプリスト:2009/03/26(木) 07:43:01 ID:6GnM6E3f
>>440

とってもリズミカル…
なんだかラッパー系の感覚にもにた…

ユーモラスなコトバの響きの中

ふと 垣間見える
儚げな表現に

ドキドキ…

独特な響き
だけれど

春…

感じて…
447ポプリスト:2009/03/26(木) 22:36:34 ID:6GnM6E3f
苦しみ…

皆さんから寄せられたポエム

いわば 皆さんのココロの花…

どれも はちきれるほどの感情にあふれ
コトバ
咲き誇り 香り放ち…
わたしのココロの花園
鮮やかに彩られて…

その花園から一輪の花を選ぶなんて

私には苦しみ…

でも こんなことじゃダメ…


>>428 さん

アナタのポエム

香る感覚とともに
わたしのココロぐっと締め付けて…

春というイマジネーションのなかで
あなたなりの視点…
とっても 刺激的でした だから

だから>>428 さん

あなたに次の選者さん
選んでもらいたいなって…



―そんなふうに


そして 私は

春の風にのり
このスレッドを去ります…















ら…
448430=Poeco ◆k7FbTvUf9k :2009/03/26(木) 22:54:23 ID:OkNIpMle
おもしろいひとだった……



ポプリか……

オレも
柄にもなく
香らせてみようかな……

やさしいキモチに

なれるかも

……


きっと

(意味はわからないけど)

ココロあふれて……


読んでくれて

一緒に
ねころんでくれて

どうもありがと

オカマ風に……


強く感じた
あなたの優しさ
でも私は
自分が傷つきたいから
進んでひとを傷つけるんだろう


でも好きだよ
あなたの優しいココロ



そんな風に
449ゴミ ◆notePDkbPQ :2009/03/26(木) 23:24:52 ID:pA8GUhER
わたしは
やっと 紡ぎました
みじかい みじかい>>424

ありがとう…
ポプリストさん

ふんわりと あたたかな
あなたのコトバ
あなたのココロ

いつか わたしも
この手に
かおるポプリ
あなたのように…



やっぱり個性は大事デス







450名前はいらない:2009/03/27(金) 09:40:28 ID:/q49/T8Y
こうして…


風のように
去っていった
ポプリスト…


不思議な
余韻を残して…

うん!
オカマのような…



ポプリ
ポプリャー
ポプリスト

うん!
みんなにも
感じてほしいな


そんな



ココロ…
451433:2009/03/27(金) 19:34:41 ID:pZ02W2KW
ポプリストさんおつかれさまです。
>>433書きました。
最近感性が枯れ萎んでいる気がしてて、
春の香りも思い浮かばないまま書いてました。
やさしいコメントありがとうございます。
ポプリストさんの独特な言い回し、
間合いのやわらかさ、好きです。
452名前はいらない:2009/03/27(金) 19:35:13 ID:hRBB+tWY
集団ストーカー、電磁波兵器、光兵器、超音波兵器
ほのめかし、ノイズキャンペーン、アンカリング
ガスライティング、エシュロン、音声送信、思考盗聴
思考送信、意識介入、ミスリード、映像送信
453やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/03/28(土) 00:34:06 ID:QOcY8xY7
おひさしブリトー。(さして面白くもないな;

>>428描きました。ポプリストさん批評お疲れ様です。投稿されたみなさんお疲れさまでした。
貧しい国の子供達を見ました。懸命に生きていました。恵まれている自分は何とも言えませんでした
多分どんな言葉を選んでも白々しく聞こえてしまうと後で思いました。
春は、単純ですが、希望の象徴として描きました。

次の選者さん、いろいろみて回らないと知ってる人が少ないので一週間以内に探してきます。
454名前はいらない:2009/04/08(水) 23:18:48 ID:hpNoT1wx
一週間って何日間でしたっけ?
455名前はいらない:2009/04/09(木) 06:55:01 ID:uCJF3ARy
責めてやるな
父親が死んだんだとさ
456やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/04/12(日) 07:40:56 ID:EYDblhRC
すいません!遅くなりました!
仕事が山盛りあって書類地獄です;
まえに来たときいろんな評価人さんの評文読んで物色してたので、この人に頼もうと思っていました。

Dの嘱託さんに依頼してきます。もしこちらで見ていましたら、お願いします。
457やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/04/16(木) 22:11:36 ID:n7FiCEeb
Dの嘱託さん待ち。
458Dの嘱託 ◆pkHvZT49GM :2009/04/17(金) 01:30:26 ID:eSz1Cedo
どうも選者のDの嘱託です。
規制に引っかかってたため反応が遅れてしまいました。すいません。
このスレは初めてなんでよくわからないですが、おかしいところあったら云ってください。

早速ですが、お題は『建前』にしたいと思います。
投稿はコテ必須で。捨てでも常時つかってるものでも構いません。
投稿期間は今日17日から10日後の27日終日、もしくは10作品まで。
作品は順次評価していくつもりです。
投稿の条件はとくにありません。
何重投稿でも……と云いたいところですが、二重までなら可です。
ただし詩の内容や形式だけでなく、投稿の形式や数なども評価に加味するかもしれませんが。

評価への不満がございましたら、その都度レスもしたいと思います。
では遅ればせながら投稿期間を開始します。
459ルカ ◆.9LBoPaZEU :2009/04/17(金) 12:17:58 ID:ziPEDtXi
「賃貸住宅」

あなたはとても優しい目をして
私の後ろの時計を見る
愛しているよと囁いて
抱きしめながらテレビを見る

テレビには砂浜が映されている
空き缶やビニール袋で覆われている
重油をかぶったカモメの子が映る
あなたの拳が背中で震えている

あたなが守るべき女や
守るべき家庭を持ってしまったら
きっとあなたは地球を壊すだろう
それをなんとも思わないあなたになるだろう

私は物わかりのいい目をして
行ってらっしゃいとあなたを掴む
あなたの夢だものと囁いて
私達を見てくれるように顔を手繰る

あなたの瞳には私が映されている
空き缶やビニール袋で覆われている
私はそれらをどこかの砂浜に退ける
私の牙が喉の奥でしあわせを欲している

あなたが本当に私を置いて
私の見えない場所へ行ってしまったら
きっと私はあなたを壊すだろう
泣きながら己を憐れむ私になるだろう

腹のなかで子供が言う
まだ人間にもならない子供が言う
ぬむ ぬむ ぬむ と
う゛ん う゛ん う゛ん と

夜の賃貸住宅の部屋の隅の
白い箪笥と黒いデスクのあいだに
その声がずっと響いている

460Dの嘱託 ◆pkHvZT49GM :2009/04/17(金) 23:43:08 ID:6WrpHs8T
>>459
実に素直な詩だと感じました。
女の、自分を見てほしいけれど、男を壊したくない想い、
男の、女を見るべきだけれども、自分の感情を優先してしまう想い。
建前という題を真正面から捉えていて、淀みなく読むことのできる詩ですね。
ただし7,8節で調が変わるように不可解になります。
謎や疑問の余地を残すといった構成としてはわからないではないんですが、
些少、突き放されるような感触があります。
とくに8節だけがそれまでと乖離して場面が飛躍しているように見えます。
まるで女の傍に男がいないように見受けられるからかもしれません。
マラソンをしていて振り向いてみたらいつのまにかゴールテープを切っていた、
そんな感じでしょうか。スッキリとしません。
またあまり現実感というものを帯びていないような気もします。
しかし細かい部分を見ると、文章を書きなれているんだろうと推せます。
7,8節がなくとも成立して見える詩であるだけに、
その2つの節の存在に疑問を禁じられません。
461ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/04/18(土) 13:09:04 ID:+zbT1lMA
桜の散った曇り空の河原を歩いていて、

   後ろから前から、どうぞ

という、歌を唐突に思い出して
頭の中でひとしきり演奏して
楽しんでから
唐突だなあ
と思う

建前の家って、お花見の盛りみたいだ
本音すぎるのも露骨だけど、
ホンネじゃないことって
言おうにもイエナかったりもするさ

骨組みだけの家は
何も隠せない

私たちにはお金がこれぐらいあって
このお金のために、一生懸命働きました
ときどき悪いこともしました
家族を愛しています
普通に生きていさせてください
柱はこの材料で
この本数で
って

ストリップみたいだ

むしろホンネじゃん
って僕は思う

(ここで説明です)恋人がいますが、長いこと彼女とセックスしていません

恋人よ
君も恋人なら

    後ろから前から、どうぞ

って、言ってよ
建前でいいから

建前でデートして
建前で会話しよう

そんなのって
桜の花の落ちたあとの
河原みたいに
優しいよ

希望としては、
建前ではめたい
建前でピストン
建前でいきたい

でも、それは希望でいいや

僕たちは
一生かけて
ゆっくり分かれよう
462ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/04/18(土) 13:11:01 ID:+zbT1lMA
タイトルは、「河原を歩く/建前上手は床上手」
463名前はいらない:2009/04/18(土) 13:13:39 ID:dS0zPTtD
お前の子供にも同じことしろな
464デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/04/18(土) 22:38:33 ID:SoMlpJTa
いいね 素直な人達って
死んだり殺したり とても楽なんでしょうね
いいね 素直な人達って
愛したり忘れたり とても楽なんでしょうね

こんなはずじゃないとは思わない
でもこんな私じゃない私には こんなに大事な現状を
ひとつひとつ昇華し守らなければいけなくて
ひとつひとつの祝福を ほんの少しの情と生き抜く為には

嗚呼 私は

たまねぎの皮を剥くように
するするちいさくなって消えてしまうのがいい

夜空

を 眺めてる
465Dの嘱託 ◆pkHvZT49GM :2009/04/24(金) 00:26:50 ID:DDRw2qZc
>>461
いささか概念的ですね。
建前を建築用語のものとして、且つ
本音と対する語として両用しているのはさすがです。
しかし概念的であるため直感的に信じられる類の文ではありません。
また「ストリップ」という言葉も飛躍して登場したように見えます。
後半の「建前でいいから」や「一生かけてゆっくり分かれよう」なども
感情先行というより詩の落ちありきというていに見え、
興ざめするというのが正直な感想です。

>>464
申し訳ないんですが、個人的にこういった詩は好きではありません。
「嗚呼」といったそれらしい言葉を簡単に組み込むのは
その程度の安っぽい詩だと自明しているように見えるからです。
とはいえこの詩ではある程度のタイミングをずらすという効果があるので
安っぽいという要因は和らげられていますが。
あと最後の改行やスペースは理解しかねます。
こういったものには辟易するしかないので、
自分で理解することができるとは思えません。
誰かしらの助言などがなければ未知の領域のままでしょう。




466Dの嘱託 ◆pkHvZT49GM :2009/04/28(火) 01:21:50 ID:SbZHVmx3
皆さん、お疲れ様です。
機嫌の10日が過ぎたので優勝をば決めたいと思います。

>>459のルカ ◆.9LBoPaZEUさんの「賃貸住宅」です。
あまり奇を衒うことなく、
読みやすく多くの人に理解できるであろう作風がポイントでした。

ということで、次は自分が
新しい選者さんを選んでくればいいってことですね。
では、皆さんお疲れ様でした。
467ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/04/29(水) 10:47:07 ID:w66SQsve
Dの嘱託さん、拙作への批評ありがとうございました。
届く言葉と届かない言葉。
僕のようなボンクラには、届いたかどうかは教えてもらわないとわかりません。
大変参考になりました。
この詩には、上滑りしてたり、心が篭っていないコドバがあったということ
かなあ、と思います。


468デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/04/29(水) 12:10:39 ID:DxMDcq0r
Dの嘱託さん
勢いで書いた支離滅裂な詩を載せてしまいました。
最後の改行は、入力ミスです。

評価ありがとう、そして、お疲れ様でした。
469名前はいらない:2009/04/29(水) 23:00:46 ID:6NwBr5qB
>>466

>>1
>優勝した人は次の選者をお願いすることができます。
とあるから次の選者を決めるのは優勝者では?
470Dの嘱託 ◆pkHvZT49GM :2009/04/30(木) 06:39:42 ID:jMidiiEI
>>469
そっか、ごめんなさい。
勘違いしてました。
471やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/06/03(水) 19:54:13 ID:8rxVAjPE
1ヶ月たってんね。そろそろ動かそうか。

前回優勝者>>453のルカさんは次の選者選出または、誰かに依頼してください。
一週間まって音信不通であれば代わりの依頼をしてきます。誰も引き受けなければ自分がやります。多分。
472あくま:2009/06/04(木) 15:09:32 ID:UXqAt11D
あげまする
473ルカ ◆.9LBoPaZEU :2009/06/04(木) 16:25:40 ID:MAUMNahx
 
すみません気がつきませんでした。
早速依頼して来ますね。
474雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/04(木) 17:10:31 ID:W3ZRp4b5
こんにちは。依頼受けました雑草です。時々もの凄く失礼な読み違いをしてしまったりするので、ちょっと怖いですが、
セン5とはまた違った感じで、丁寧に評価していきたいと思います。

お題:人

投稿期間:6/12まで

採点期間(予定):6/15まで

投稿条件:特になし

以上の規定で進めていきますので、なるべくたくさんの人が投稿してくれると良いな、と期待して待っています。
475ルカ ◆.9LBoPaZEU :2009/06/05(金) 15:39:21 ID:6jt8Jxbz

「私の帰るとこ」

人と人とを くっつけた
ぴとっ ぴとっ と音がした
その人らは なんだかあたたかくなって
やわらかいニンゲン・ウィボンになるだろう

私は逃げ出した
恥ずかしさの理由はなんだろう
灯台の見える松原に隠れて
小声で金八先生の歌を唄っているほうがいい
寒さのせいじゃなく震えながら

 人として 人に傷つき
 人として 人と別れた

 それでも 人しか 愛せない
 だからお前は 愛せない

唄いおわりに そこで拾った子猫を投げ捨てて
人の笑いを浮かべて 私は人をばかにして歪んだ
蝿が私の肩をつんつんつつき
ここはブジュラの通り道ですよと教えてくれた
ほうほうそれはと頷く間もなく
大群の蝿が私のからだを食べに来て
いきなり私は踊り出す
踊りたくもない踊りを踊りまくって
蝿が逃げたら 子猫を拾って
抱き締めないように 体温を感じないように

帰ろう どこへ

人の間へ

私とくっつきたがっている人がいる
私もあの音がするのだろうか
試してみたいと切望はするのだけど
やはりあたたかくなるよりは恥ずかしくなって
蝿に食われる松原の中へでも
逃げ出してしまうんだろうな

私は
人じゃないのかもしれないな
476雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/05(金) 18:52:25 ID:KGe4GOFz
ためておくと大変なので、早速投稿いただいたルカさんの詩から選評つけていきたいと思います。

>>475:「私の帰るとこ」

全体の述べ方として、人を具体的に描かいていません。私の視点から語られ、まず人と人がくっつくという事件が
起こります。人と人がくっつく様子を、音と温度を取り上げて私は観察します。これは、性交の様子を知識として持っている
だけの女の人(と推測します)が初めて触れる行為の様子から、印象に残すものとしては、工夫の見られる描写
であると思います。逃げ出して、恥ずかしさを感じて、金八先生の歌を歌う、その様子も、具体的な場所と、ふるえまで、
しっかりと時間を経過させるだけの骨組みを作っています。歌は僕は知らないのですが、例に引いてあります。
この歌の場面は、歌に従って物語が進むので、少し不自然さも感じますが、大枠はいいと思います。
歌を生かして、子猫の登場。ここの笑いの場面は、もう少し丁寧に描くべきだと思いました。テーマに関わる
ことなので。蠅が登場し、私を食べます。ここの場面は、私の経験した傷のようなものを感じました。子猫を拾って
行くところに女性の優しい心が表れているような気がします。人の間へ帰ろうと決意し、くっつきたい人がいるならと、
恐怖心を感じながらも、人になるために他の人のしていることをやってみようと思います。でも、決心が付かない、
後ろめたさを表現して、エンド。
まず、テーマの普遍性と重要性が優れていると思います。読んだことはないのですが、バリー・ユアグローの『セックスの哀しみ』
と言う本があったな、と思い出しました。日本の一般の文学でも、ここまで踏み込んで、人が人となること、一線を越えることの
主体の変容、ということを扱っているものはなかなか無いのではないかと思いました。そして、テーマに沿ったストーリーの
語り方の巧みさが光っていると思います。詩的な創造性と言った点では、特に見るべき点はないのですが、この作者は
詩と言うより小説の方に才を発揮していると思いました。
投稿どうもありがとう。
477名前はいらない:2009/06/06(土) 14:24:46 ID:J9cTkiFX

作品募集中あげ
47819 ◆gwnULb/9mw :2009/06/09(火) 22:50:51 ID:DnAj6MAi
「影法師」

玄関に痙攣が落ち
朝もやは被った帽子の中
フェレットの解剖図画をナビゲーションに
影法師は扉を開ける

漠とした乱痴気騒ぎも
未だ無意識に沈む電車内
影法師達は立ち詰め
あるいは座り詰め

ショーウィンドウを砕くバットと
散らばる破片と悲鳴の中に
「やっと見つけた私のベイビー」
そう言ってうずくまる影法師

滅茶苦茶な光景を思い描いて
自分をそこに代入すると
いつも偏った傾向があると考える
影法師の妄想癖

どっか行きたいなと思う影法師
疲れたなとため息をつく影法師
影法師はふらふらのグロッキー
影法師は美味いものが好き

家路を辿りながら
肩凝りをほぐしたいけれど
体を揺するのが億劫なので
肩掛け鞄を引きずるように夜道を歩いた
479雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/09(火) 23:32:36 ID:WnvuwRj7
>>478
三連までの影法師は、不吉な、不気味な存在感があって、人の気配を覆い尽くしてしまう感じがする。一連で、
技巧を凝らした形容の朝の様子が影法師の登場を演出しています。扉を開ける、と言う語が、始まりを告げる。
三連で、一応のクライマックスを迎え、影法師は人を押しのけて自分の存在を確認したように見える。ここまでは、
全て観念的言葉を使わない描写のみによって、影法師を存在させている。四連で影法師と本体のあいのこ
のように、影法師の思考が語られる。5連で本体の影であるという本来的な姿を表し、影法師について語ることが
本体について語ることになっている。6連で、影法師は姿を消し、自分の姿を描写することで、現実とつながる。
全体として、影法師は、人間の暗黒面、得体の知れない欲望や、他人からの視線に対する思い、そんなものを
象徴しているように思いました。読後感は、映画を見た後のような、満足感と、軽い疲労感を覚えました。
この詩から受け取ったものは、やはり影法師の活躍する現実に対する懐疑の姿勢と、そんなことを考えた
結果に戻る場所の現実、そして、現実の現実らしさはどこから来るのかといった疑問などです。構成、描写、アイディア
ともに、よく考えられた、そして現実を見つめるセンスのある詩だと思いました。
19さん、投稿していただいて、どうもありがとう。
480ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/12(金) 16:37:18 ID:5sP/ypsL
「風にまみれてちぎれるうた(1/3)」

暗い襖を開いたら、同じく暗い向こうの部屋に人
が無造作に布団を並べて寝ていた。ただの蛋白質がリネンに包まれているのではない証拠に、
濡れた目玉が闇の中でそこかしこに光を浮かべているのだった。どうやらこちらにはまだ
気がついていないらしい。

踏みどころを間違うと畳の下の床が鳴く。気をつけて確かめながら、そろりそろりと歩いた。

たちにはまだこちらの姿は見えていない。はっきりした音と気配さえ与えなければ大丈夫、
などと誰かに聞いたわけではないが、どうもそれは間違いない。たまに小さく床が軋むと人
たちは明らかにぴくりと身を数ミリ起こし、目玉を泳がせて聴覚に集中しているようなのだ。

布団と布団の間に渡された緋い道を行く。その先に待つ扉の隙間から光が微かに漏れている。
僅か十畳の空間が果てしない荒野のように、遥か彼方の四方八方から圧し潰そうと迫ってくる。
それでも扉の前まで辿り着いた。ニス塗装の木製扉にステンレス製のドアノブがついている。
鍵はかかっていない。ゆっくり回すと、油分の枯れたドアノブはきぃぃと甲高い音を立て、人
たちが一斉に布団を跳ね退けて立ち上がった。扉は抵抗なく開いた。息を切らしてその向こうへ
逃れ込んだ。

そしてあちらへ突き抜ける。言葉を奪う高い空に。その下に広がる、真昼のしらけた町に。
疎らな通行人の中から、顔中に白い油を浮かべた若い奥さんが、こちらを見つけて寄って来た。
「大丈夫ですか? 血が、出てます」
やっぱりここへ辿り着くのか。なんて救いのない、なんてありきたりな台詞。戻って来た、俺は。
逃れ込んだつもりが、戻って来た。暗く息苦しい人の間を抜けて、風にまみれてちぎれる場所へ
逃れられるつもりだった。それがどうだ。俺は再びかたまった。俺は再び俺となってしまった。

481ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/12(金) 16:39:30 ID:5sP/ypsL
「風にまみれてちぎれるうた(2/3)」

通りの向こうで自転車に座って爺ィどもが、互いに違う新聞から言葉を引用しながら、議論と
笑顔で時間を潰している。爺ィどもには俺の姿が見えていない。見られたくない。その驚いた
ような異物を見るような目玉をこちらへ向けてくれるな。わけのわからないものは放っておいて
くれ。わけのわからないものに名前をつけようと、名前を探して俺の顔を覗き込むのをやめて
くれ。あの、大丈夫ですか、と奥さんがまた聞いて来る。その上っ面だけのありきたりな
親切をやめろ。俺はもう、段ボール箱でも被って、誰からも見られず、風にも当たれない
場所へ。俺は彼女の目を睨む。平凡な、何の飾り気もない、
道端に落ちて風に弄ばれる犬の目玉
のようなその目
を、見た。

彼女の他愛もない瞳の中、何千もの俺が映り、驚いた顔で、こちらを見ていた。

何千もの俺は、彼女の瞳によって括られ、
淀んだ白目の海に閉ざされて、
やがて白い油の浮かんだ彼女の血管だらけの顔となる。
その顔は、闇を背景に浮かび上がる両生類のように生々しく、
しかし触れてみるとあたたかいのだった。

理解できないものをその瞳に映して、彼女はそのままを受け入れるように微笑んで。そして
静かに後退り、用事を急ぐように、逃げて行った。風が吹いた。俺はまみれた。帰る住所はない。
風は吹いた。次はそれにちぎれる番だ。不確かな俺を人目から解きはなち、身体中の繊維を晒せ。
誰もいない海原が。孤独にライオンに喰われた冒険者が。一体誰の目玉に晒されていたのかを。
その場所へ連れて行ってくれ。
482ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/12(金) 16:40:11 ID:5sP/ypsL
「風にまみれてちぎれるうた(3/3)」

(了)

483雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/12(金) 18:45:14 ID:icvlP6n4
>>480-482
全体に特徴的なのは、視線にさらされることに対する執着。目玉という単語が出てくることが多い。この作者に
特徴的だと思うのは、家族的なつながりに対する空白と、自分をどう扱って良いのか分からないような、怪物的
自己像。人というテーマに対して応募をいただいたが、この詩に登場する人は、物体として、また離人症的
目玉としての他人。 風にまみれてちぎれると言う言葉からは、はっきりと、自殺をほのめかすような行為であることが
読み取れる。全体的に人工的な感じを受けるが、太宰治やランボーのような精神を感じる。自分の望む、快適な
夢の世界に行くために、文章の想像によってそれを果たすのか、自分が変わっていくのかは分からない。おそらく
その中道を行くのだと想像はするが。
詩としては、メッセージを伝えることが主目的であるように思えるのに対して、方法は物語的な手法を用いている
ところから、中途半端な感じ、経済性の悪い感じを受ける。メッセージを抽象的な言葉で語っていった方が、
人の心に訴える詩となると感じた。また、物語を追求するのであれば、設定に頼りすぎていて、ドラマの生まれる
瞬間をとらえる、起伏に乏しく、また全体の見通しとつながりが悪いような気がした。
この詩からは、人というテーマに向き合った、良い意味でのまじめさと、悪い意味での不器用さを感じた。
この詩から受け取った感想は、人というものの物体性に気づかされたと言うことと、若さの不器用な自分に対する
姿勢、積極的な姿勢、当たって砕けるような姿勢です。
投稿、どうもありがとうございました。
484名前はいらない:2009/06/12(金) 20:11:00 ID:ewD/1ue4
「プラスティック」

並べて サイコロ
積み上げて みっつ
よっつ いつつ いちまんさんびゃくろくじゅうに
銀色 ピカピカ
ピンクは ぽちょーん
茶色と 緑で 宇治金時

さて道路工事だ
黄色と 灰色を 繋げてくれ
でかいのと くさいのは 繋げちゃだめだ
クジョーが出るからな
アンテナを宇宙へ伸ばせ
壁で遮ったらクジョーがまた出るぞ 
いい夢を ふり注ぐんだ

真っ暗
ヤミヤミ
こわいヤミ
弾き飛ばせと
一斉のあかり
内側から
宇宙へ向かって
クジョーを発信せよ

それではひとつずつ
サイコロの中身をあたってみる 
ランララランのじてんしゃに乗って
ひみつのうたを持ってきたよ
とても笑顔になるうただよ
インターホンみたいなの押して
エントランスを90度でまわり
扉を開けたらサイが出た!
猿かと思たら
サイが出た!
485雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/12(金) 22:00:11 ID:icvlP6n4
>>484
楽しい気分と、訳わかんない気分になりました。1連と4連に関連性があるのは分かりました。
2連と3連も関連性はあります。そこを手がかりに読み解いてみます。サイコロを積み上げるのは
だれか、これはどうでもいい、と言うことなのでしょう。一万三百六十二個も積み上げれるのは、
神様のような存在でしょうか。色がいろいろあるサイコロである、と言うことは分かります。とすると、
様々な個人をサイコロに例えてみたのでしょうか。そう考えると、2連は、神様の道路工事で、
夢を降り注ぐと言うところにも納得がいきます。3連は、人間の心を閉じこめるサイコロの中の
内心でしょうか。4連は、個人の中身が入っているサイコロをあけると、サイだった(サイコロだから)
と言う落ちです。
イメージと言葉の遊びの詩であるようで、メッセージはゼロに近いでしょう。しかし、その遊びを徹底していない
ところを見ると、人というテーマに一応沿って、無意識の中を読み解こうとしている物と考えることもできます。
何にしても、この詩で世界を一応描いていて、その世界は暗い気持ちを吹き飛ばすような突き抜けた
楽しさの世界であるように思えます。
この詩を読んだ感想として、想像力に訴えかけるものを読み解く楽しみと、非人間的な物を人はどう考えているのか
と言ったことに気づかされた、ということです。
もう少しわかりやすくすれば、遙かに訴えかける力を持った、良い詩になるのではないかと思いました。正直言うと
嫌いではないけど評価はしにくい、なかなか無いタイプの詩がきたな、と思っています。
描いている作者自身は、それほど変わった個性の持ち主であるとは思いません。むしろ、言葉遊びの好きな
普通の性格の人であるように思いました。
投稿どうもありがとう。
486雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/12(金) 23:50:57 ID:icvlP6n4
>>484
追加評価。
後で考えて、サイコロとは家のことであることが分かりました。そうすると、意味も分かるし、猿は人のことだし、
夜の情景を描いたり、なかなか多彩な詩であると思いました。
現実の人の家の様子を、ユーモラスな視点で変換することで、新しい批評的意味を与えている。
しかし、もっと徹底的に、もっと現実はずれの想像力で、いろんな比喩を使って詩を構築する余地が
ある、と思います。とゆうのは、現実との距離のはかり方が一定であるのは、評価もできるが、
限界を設定してしまっているように思えました。
487雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/13(土) 09:22:31 ID:Dm7aAdE7
投稿を締め切ります。4作品集まりました。優勝は>>478「影法師」に決定しました。
非常にレベルの高い作品が集まったと思います。それぞれ考えさせられるような作品ばかりであったと思います。
投稿された皆さんは、ほんとにどうもありがとうございました。
48819 ◆gwnULb/9mw :2009/06/13(土) 22:15:09 ID:5EP1kKMc
>>487
選考お疲れ様でした
楽しく書かせていただきました

>>479
丁寧な講評ありがとうございます
初め「人」で書き進めようとしてうまく書けないような気がしたので
そこに「自分」みたいなものを込めようとしたのですが
そうすると今度は「人」から漏れるものが出てきた気がしたので、それを「影法師」にしました

次の選者をポエム田ポエ子さんにお願いしたいと思うのですが
ポエム田さん、引き受けていただけますか
もしご都合よければお願いします
489ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/15(月) 22:31:16 ID:w9Zbrgfz
>>483
ありがとう。
3レスになるなと思いコピペしはじめたら2レスにおまさり恥かいた。
詩は実際に見た夢をアレンジしました。
テーマは安部公房のパクリかも。
自殺はしたいけどしてる場合じゃない。とか言ってみちゃったり。

>>388
おめでとう。
ご指名いただき光栄です。
てか変なスレだね、ここ。
優勝したひとが優勝しなかったひとを選ぶんやね。

では僭越ながら選者を務めさせていただきます。
お題考えるからちと待っちくり。
490ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/15(月) 23:48:11 ID:w9Zbrgfz
んでは仕切らせていただきます。

題は「時の流れ」。
原則としてハンドルネームをつけての作品投稿をお願いします。
私の気分次第で適当に締め切ります。
雑談・感想等、大いにアリでお願いします。
↓ではどうぞ。
49119 ◆gwnULb/9mw :2009/06/17(水) 02:18:36 ID:P9hk0l4L
「ふにゃふにゃ」

切れ目のない
寝言の螺旋が昇っていく
二重三重にとぐろを巻いて
ずっと口を動かしていること
絶え間なく呟いているということ
寝転ぶと塔のように螺旋が聳え
胸苦しくも
眩くも
幽閉された言葉の渦が
取り巻くように
追いすがるように
僅かな円い青天井を覗かせる

それは井戸の底かもしれない
語りは反響し
うだうだと今に適わないことを
いくつもいくつも
俺の声で並べ立て
あるいは気楽に
あるいは悲憤慷慨し
他愛もない世界を作る

井戸を埋め
塔を蹴り倒し
あくびして
家を出る

帰ってくると
口を封じられた井戸が
瓦解した塔が
圧迫したり
のしかかったり
492雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/17(水) 10:24:50 ID:9tFRFcPN
  キスしておくれ

過去に
過ぎていった時間は
あまりにも早すぎる
あの娘にキスしようとしたら
もうさよならの時間
ムードを壊さないでくれよ
時間さん
もう子供が産めない年に
なってしまうかもしれないじゃない
時間は言うこと聞いてくれない
だからスケジュール管理が大切なのさ
手遅れになる前に
やることやって
星が千回巡る前には
あの娘にまた逢う気なのさ
493やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/06/17(水) 15:03:41 ID:4V00EzBa
「ドアは遠い入り口」

時の流れに置いてきぼりにされちまって
気がついてみれば 現実世界は遠い入り口
朝日が上るように 真昼の角度で
僕を照射している

彼女が親友と笑いながらしゃべってる
遠くで廊下をかける音 教室では休み時間のいざこざ
でもなんだか楽しそう
カラーボールを投げつけると
小さな教室の中でクラスメートたちを巻き込みながら
まるで生き物のように跳ね返って
赤い判子を押してゆく
当たれ当たれ
こいつ!

カラーボールは最後にクラス全員の目玉をつけて僕の顔面に返ってきた
ひっくり返ると
ドアはさらに遠く
クラスは日常に戻っていた
49419 ◆gwnULb/9mw :2009/06/18(木) 22:45:09 ID:aBb9+zpn
募集あげです
495ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/19(金) 08:30:24 ID:2s2EhlCU
ではそろそろ締め切りを決めます。


「このスレが再び30番より下に落ちるまで。」
なかなか落ちなければ適当に、ある日突然締め切ります。

題は「時の流れ」。
原則コテハン投稿。捨てハン可。
コメントは最後にまとめてつけさせていただく予定です。
496ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2009/06/19(金) 19:09:18 ID:X3TYaa/J
「松ぼっくりゴルフ」

歩いていると松ぼっくりが落ちており
見上げれば松の木の枝が塀を越えて見下ろしてくる

ぼくは傘を持っていた

天気予報は
ぼくの頭上の空間については当たらず
、そもそも天気予報はぼく個人に対してなんの予報も発していない、
傘は固く巻かれたままだった、ぼくは
傘を逆さに持ち直し
柄の握りの部分で路上の松ぼっくりを側面から叩いた
松ぼっくりを叩く前に握りの部分をガリガリとアスファルトをこすり、
松ぼっくりはいびつに回転しながら斜めに跳ねた
ぼくはナイスショット、
と呟いた
握りの部分に貼られていたビニールのフィルムは破れた
ぼくは新品の傘のビニールをはがすことのできない人間だった

大きなランドセルを背負った小学低学年の頃のぼくが
松ぼっくりを傘で叩きながらこの道を帰っていく
そういう記憶をぼくが作ることで、ぼくは
懐かしいという感情を味わった
ぼくがこの道を歩くようになったのは去年からだった
それにぼくは本当は傘を持っていなかった
天気予報も見ない人間だった
落ちた松ぼっくりだけは見た
足元に松ぼっくりが落ちていたら
それをただ見下ろすだけの単調なぼくは
いまここで傘を持っているぼくを夢想し
ありもしない幼い日の遊びをでっちあげ
郷愁にひたった、それでなにがしかの慰めが
あったのだろう、きっと

ニュートンは落ちたリンゴではなく
落ちるリンゴを見たのだろう
真空中をどこまでも加速しながら落ち続けるリンゴの幻影

ナイスショット、
ぼくは呟く
497名前はいらない:2009/06/20(土) 09:52:43 ID:rC0zDaFV
待たれよ
498名前はいらない:2009/06/20(土) 10:17:14 ID:aY9a1YaC
あげまする
499ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/20(土) 12:44:25 ID:QVCO9V8V
あ。言い忘れてたけど
作品じゃないカキコは必ず「sage」でお願いします。
500ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/21(日) 01:13:56 ID:4umigK09
ぼちぼち落ちるっぽいですね。
スレが30番より下に落ちたら締切です。
それ以後は投稿はしないで下さい。

明日はいろいろと用事あるので、
出てこられるのは月曜日以降ということになります。

では、オヤシミー(-_-)ノ″
501ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/21(日) 06:25:18 ID:4umigK09
はい、締切です。

投稿して下さった方々、私はとても感激しています。
何しろクソみたいな作品がひとつしかない。
一定以上の水準を満たした作品が集まるのは嬉しい限りです。

私も誠意をもって選者役を務めさせていただきますので、
しばらくお待ちくださいませ。
502ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/22(月) 12:33:46 ID:JWptlQKm
>>491
19さん、ありがとう。
寝転がった男の口から上へ向かって塔のような螺旋(後半では塔そのもの)が聳え立っていく。
その螺旋が男の上に円い青天井(円く切り取られた青空ではなく)を覗かせる。
それは井戸の底かもしれない(後半では井戸として確定する)。
その井戸の底で男は、現在に適わないことをうだうだと並べ立てて、他愛もない世界(どんな?いやいや他愛もないのだ)を作る。
螺旋の塔が立ち、その天辺に閉じ篭る、ダイナミックかつ自閉的な前半。
描写は読者の誤解を許さないかのように、しつこく正確に、
裏も表も逃すことなくその世界を、心情をなぞる。
これに対して後半はあっさりと事象だけが語られる。
あっけらかんと井戸を埋めて塔を蹴飛ばして外出し、
帰ってきてからはそれらに圧迫されたりのしかかられたりするのだが、
前半のような切迫した心情はそこには描かれない。
内向する前半に対して外向する後半。あるいは内側視点の前半に対する客観視点の後半である。
この対比が時間の流れに沿って配置されるやり方は、正直言って作品のバランスを壊している。
これでは後半がどうにも説明的に感じてしまうのである。
前半であれだけ描いたんだから後半はこんだけでわかるでしょ?みたいな手抜きも感じてしまう。

以上、作品の構成について書いた。
次に作品の内容について書いてみる。
テーマが時の流れでなければ、内向的な男が無理矢理自分を外へ引っ張り出して
帰ってきてから己の性格に苦しめられる、みたいなストーリーかなと思ってしまう。
しかしテーマを考慮に入れるならこれは過ぎ去った時への憧憬に苦しめられる男の詩ということになるだろう。
戻れない記憶の甘やかな茨に苦しめられた「ある日の男の詩」というべきかな。
井戸や塔が部屋に残っているということはその夜は再び塔も井戸も一から新たに出現するわけではないということだから、
これは毎日のことを描いた詩ではないということだろう。ループ構造にはなっていないのだから。
タイトルは「ふにゃふにゃ」。
あまりふにゃふにゃなものは感じなかっただけに、オレにはこの詩は読めていないのかもしれない。
ストーリーはわかった。意味もわかった。
しかしタイトルがわからない。敗北感にちょっと包まれた。
503ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/22(月) 18:19:08 ID:JWptlQKm
>>492
雑草さん、どうもありがとう。
ライトタッチな文体に切実な感慨を乗せて歌ったポップな小品。
時の流れというヤツは本当に過ぎてみればあっという間。
何もせずにいると後悔ばかりが溜まっていく。
あの娘にキスしようともじもじしていたらあっという間にさよならの時間。
やってくる時間もぼやぼやしていたら過去になり、あっという間に過ぎていく、というちょっとシュールな世界観。
だからスケジュール管理が大切だ、と。
手遅れにならないうちにやることをやる、
つまり後ろへ逸らせば滝のように急速に流れ落ちる時間の中で
タイミングを逃さずキスを掴め、と。
星が千回も巡る前に、という表現から詩の主人公がいかに極度なオクテであるかが浮かび、面白い。
この詩のよさは何といっても時の流れの独自な捕らえ方。
筒井康隆のSFマンガに、世の時の流れ方が日に日に早くなっていき、
遂には超速度で流れる時間の先が滝となって落ちていった、という
話があったが、あれを思い出した。
そしてそんな世界の中で女の子にどうしてもキスしようとしている男の姿が
必死にもじもじしていて、主人公には失礼ながら笑ってしまった。
その上タイトルは「キスさせておくれ」ではなく「キスしておくれ」。
主人公はこれだけ後ろへ時をジャバジャバやり過ごしながら尚も受け身なのである(笑)
独自のもじもじかつやたらとまじめな世界観がいいほうに出て、光っている。
「時間さん」と時間を擬人化してやんわりと文句を言うところもトボけていていい。
ただ、「もう子供が産めない年に」ということは主人公は女の子??
それとも彼女が、ということなのかな。
もうちょっとわかりやすくてもいい。
あと、このほうがまじめな感じがよく出ていいとも言えるのだが、
もっと描写に魅力があってもいいかなとは思う。
世界観が面白いみたいなことを書いたが、
それは作品中に世界が生まれていることとイコールではない。
極端に言えばある作品の粗筋を説明的に書いてもその世界観が面白ければ、
世界観の面白さだけはなんとなく伝わってしまう。
それに似た描写不足を多少感じた。
504ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/22(月) 22:34:04 ID:JWptlQKm
>>493
やさしいあくまさん、ありがとう。
まずはセン五スレの重鎮とは思えないタイトルの付け方に少し驚いた。
「ドアは遠い入口」。「遠いドア」ではいけないのだろうか。
「入口」もどうしても使いたかったのなら、「そのドアは遠い〇〇への入口」とか。
「ドア」と「入口」がかぶっていて、タイトルがこれだと入っていく気が失せてしまう。
長嶋さんのように「ドアとはいわゆるエンターで、それがとってもソー・ファーなんですね」
とか内容で笑わせてくれるのかな、と作品中に踏み込んでみた。

一連目、精神世界の暗喩のような、なかなか興味深い絵。
時の流れに置いてけぼりにされた主人公を照らす太陽のように遠いところに現実世界の入口が浮かんでいる。
ただその角度がわからない。朝日のようなら主人公の視点の高さだろうし、
真昼の角度なら真上だろう。動いているということか。
二連目、級友が戯れる教室が、入口の向こうに現れる。
主人公は級友たちに向かって入口の外からカラーボール(防犯グッズのアレだろうか)を投げる。
その行為になんら理由は付されておらず、いきなりである。
カラーボールは非現実的に、級友たちに赤いハンコを押しながら跳ねまわる。
主人公は現実世界の外から、カラーボールの的となる級友たちを一方的に観察する。
当たれ!の台詞のあたりはなんとなくマンガ「GANTZ」を連想した。
三連目ではカラーボールが主人公のところへ級友たちの目玉をいっぱいにつけて戻ってくる。
主人公はひっくり返り、起きると入口(ドア)はさらに遠くなっており、
級友たちは何事もなく、赤い印もなく、日常に戻っている。

タイトルには結局納得できないが、内容には安部公房っぽい味を感じた。
見られることなく見る者への復讐、自己の不確実さ。
しかし主人公のいる場所は真っ白なのかな。
最低限の描写でもあれば対比の効果で入口の向こうの現実世界も際立ったかもしれない。
現実世界の対照としての時の流れに置いてけぼりにされちまった世界はどんなところなのか。
このままだと太陽のように現実世界への入口が浮かんでいるだけの
他に何もない世界と読むしかない。
時の流れの外側……その魅力的な未知の世界をもっと感じてみたかった。
505ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/23(火) 16:13:02 ID:pN/W2ytt
>>496
ゼッケンさん、投稿ありがとうございます。
なんで最後にニュートンが出てくるのかわからなかったので、
アイザック・ニュートン、アインシュタイン、重力、についてちょこっと勉強した。
物体が重力によって動くと時空の歪みが発生する??
物理なんか死ね。そんなん言われてもちっとも実感としてわからん。
理系のひとに言わせると文系のヤツはなんでも断定口調で決めつけてしまうバカなんだそうだけど、
私はバカでいいから物理なんか要らん。ニュートンも引力なんか発見せずに死ねばよかったのに。
ウィリアム・ブレイクを真似てニュートン野郎は詩情の破壊者だと唾吐いてやる。
というのは冗談として、作品に触れていきたい。

難しい相対性理論に基づきながらも表現はとっつきやすくてしかも面白い。
道に落ちている松ぼっくりを見つけた時から主人公の心の時空に歪みが発生しはじめる。
手に傘が、昨日に天気予報が、小学校時代に帰り道が出現し、
ありもしない子供時代の遊びをでっちあげて主人公は郷愁に浸る。
そしてニュートンが出てきて、詩のテーマが肉づき豊かに語られる。
無重力の中をどこまでも加速しながら落ち続ける林檎の姿が印象的にバシッとキマッた。
そして最後の「ナイスショット」も締めとして効いている。

最後のほうは文句なしである。
しかし全体を見ると詩としての「かたち」が気になった。
実は当方ケータイなので全体的なかたちは見渡せないのだが、
それでも単語の並び、改行が作るレイアウト、そういったものを推測することはできる。
意味を追って読めば面白いのだが、
ぱっと眺めた印象ではやや地味というか散文に近い。
長ーい行と短い行、工夫された読点、へんなところで改行したりもするレイアウトがなければ、
同じ単語が何時も説明のために引っ張り出される散文にしか見えない。
意味には確かに詩情が匂っている。しかしことばに詩情が匂わないのである。
ミスタイプなのか、てにをはがおかしな箇所もあるし。
詩がことばの彫刻だとしたら、この彫刻は不細工である。
しかしそれを補って余りある林檎のイメージ。
終わりよければすべてよしと言うつもりはないが、
この最後の部分が見事に詩として作用し、全体を引き締めているのである。
506ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/23(火) 16:25:18 ID:pN/W2ytt
ということで優勝はゼッケンさんの「松ぼっくりゴルフ」です。
永遠のような林檎の姿に心奪われました。

投稿者の皆様方、どうもありがとうございました。
ここでひとつお詫び申し上げたいことがございます。
どれかの私のレスで「クソみたいな作品がひとつしかない」と書きましたが、
あれは「クソみたいな作品がひとつもない」の打ち間違いでした。
「俺のかな? 俺のかな?」とドキドキされた方がいらっしゃいましたなら
思う壷ながら申し訳ありませんでした。

それではゼッケンさん、後を宜しくお願いします。
507やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/06/23(火) 23:00:50 ID:AHDIG6sl
>>504
お疲れ様です。
捨てハンの方がよかったかな。記述がなかったので。
批評どうもありがとう。リアルでしょっちゅう揉め事に挟まれているので、ネットの世界がかえって平和に思います。あぁ、今日もいつも通りだなって。
実はその糞みたいな作品は自分だなと思っていました(苦笑)
ドアは冒頭にもかきましたが、現実世界のことでした。タイトルはだめでしたか。
むしろまったく人に伝わらない、伝える気のない自分だけに理解できる作品を書いてみたいですね。
主人公は外側の世界を見ることなく現実世界だけ見つめていたので外側には何も書きませんでした。
批評読んでるとかえってそれが作品を狭めたような気がします。
詩についてはこのくらいしか言うことがないや。

ゼッケンさん優勝おめでとうございます。
50819 ◆gwnULb/9mw :2009/06/24(水) 00:43:16 ID:xFnXNCTx
>>502
選考お疲れ様でした。選評ありがとうございます
「読めていないのかもしれない」なんて言われますが、ドンピシャです
塔は過去に想像してた未来予想図、井戸は過去の回想という感じで書きました
それぞれ「ああ、いつかこういう風にしたいと思ってたな」とか「昔こういうこと考えてたな」という感じで
塔も井戸も「寝言の螺旋」で出来てるという造りです
タイトルの「ふにゃふにゃ」は二行目の「寝言」の螺旋に掛かっています
読み返すと、そういうことを含めて無茶苦茶雑な、読み手に対して不親切な詩だと思ったので

>何しろクソみたいな作品がひとつしかない
・・・あ、俺だ・・・
と思いました


>>496
優勝おめでとうございます
509雑草 ◆je5cNlouiI :2009/06/24(水) 10:04:30 ID:8uH86jRh
>>503
お疲れ様です。絶対僕のが一番ダメな作品だと思っていたのですが……。投稿したときは、軽い気持ちだったし、
おセンチすぎるかな、と思って。選評では、良いところを見つけてくださって、書いてくれてたのかなと思ってました。
しかし、僕の詩の世界観を読み取っていただいて、ダメなところも指摘していただいて、ありがたい限りです。
こんな詩を恥ずかしげもなく発表できるのは僕くらいだと認識しました。でも、自分で書いた思いとかを忘れずに、
また世界を描写できるようになりたいです。ありがとうございました。

ゼッケンさん、優勝おめでとうございます。
510名前はいらない:2009/06/24(水) 20:32:44 ID:9vz75GHV
>>506
>思う壷
なんだったら、
>打ち間違い
である筈ないじゃない。
511ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2009/06/26(金) 19:04:59 ID:cjSVCX9m
次の選者をダーザインさんにお願いしようとしたのですが、PC不調だそうです。
別の人を探します。ちょいとお待ちください。

「ろしあんクソポエムるーれっと」

2009/06/21(日) 06:25:18 ポエム田発言:
投稿して下さった方々、私はとても感激しています。
何しろクソみたいな作品がひとつしかない

なにしろ ク ソ み た い な 作品が ひとつ しかない

スタート!→19、雑草、やさあく、ゼッケン

当時の心境を振り返って
19「・・・あ、俺だ・・・」
雑草「絶対僕のが一番ダメな作品だ」
やさあく「その糞みたいな作品は自分だな(苦笑)」
ゼッケン「ポエム田さんの趣味じゃないし、雑草さんのじゃねーの?(無礼)」

2009/06/22(月) 12:33:46 >>502
19セーフ! 

2009/06/22(月) 18:19:08 >>503
雑草セーフ!
ゼッケンに緊張走る(括約筋がこうなる→*)

2009/06/22(月) 22:34:04 >>504
やさあくセーフ!
ゼッケンに当確のリボンがつく

このあと18時間放置されるゼッケン
あー…。おれですか、おれですよね、そうかそうか、そうですよねー? おれかー、そうかー、あー…。おれか…。
白髪と化していたという


512かなしみ:2009/06/27(土) 01:09:59 ID:DL/89dzG
ゼッケンさんより依頼をうけました。
なんだ?
しかし面白そうだす。
お題、、、自分の死と自分の生について
先日、イランで少女が撃たれて死にました。
ギロッと白目むいて
死ぬってなんでしょうか。そして生きるって。
投稿期間は2日、採点期間は知らん。勝手にやって。
投稿条件はない。
513ポエ子ポエム田 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/27(土) 16:41:05 ID:T5CME0VQ

「夢オチ」

ナチス・ニッポンの町を歩いていたら
福井県人みたいな歩き方が気に食わないといわれ
神奈川県人みたいな金ラメの軍服を着たあんちゃんに
私は射殺された

その時ラブ×2で並んで歩いていた彼氏が
たまたま?持っていたビデオカメラで
私が撃たれる直前から撮っていた映像を
ハメ撮り専門動画サイトに間違えてアップロード

動画は世界規模の反響を呼んで
私は反体制の天使とか名づけられて
いいようにファッショ・スゥエーデンとか(よく知らん)の
さまざまな国で暴政抗議のためのプラカードにされて

死んで行きながら私は
私の死は
私のものじゃないんだなぁ
と思って
落ち葉を蹴った

裏に私の名前が書かれた落ち葉を
蹴った

514かなしみ:2009/06/29(月) 00:12:00 ID:7xG/xDoV
受付終了しました。
さて投稿がないのは、私の異端性ゆえか、それとも御題の人気のなさゆえか。
とにかく優勝者はポエ子ポエム田さんに決定です。

詩の本質が、作者の湧き上がる思いによるとするなら
意にそぐわない題目を提案するじたいに無理があるということでしょうか?

さてポエ子ポエム田さんの詩に関して
情景を連想させる手腕は相当なものです。
また、詩でしか表現しえぬ言葉使いによりオリジナリティー溢れる
世界でただ一つの色使いを感じました。

ただ、御題が恐らくあまりにもあなたの関心とかけ離れているのでしょうか。
無理やり感、つくらされた感がありました。
ただ、自分のような嫌われものの提案にも
投稿していただいた優しさにありがとう。



515かなしみ:2009/06/29(月) 00:14:55 ID:7xG/xDoV
さてと、次の選者についてですが
自分は誰も知らないですし
どうかポエ子ポエム田さんにお願いします。
516ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/29(月) 11:36:44 ID:Qgo0Fr0+
↑お疲れ様。
このスレどうも人気ないらしいんだよ。
二日じゃ3作品も集まるかなって心配してたけど
まさか自分だけとはねー…。
個人的には好きなスレなだけに出来れば盛り上げたい。
で、選者にまたご指名いただきましたが、
ルールに則れば優勝者が次の選者を指名できるというのがこのスレの流れ。
私、不戦勝ながら優勝しましたので、かなしみ様からの選者のご指名は辞退して
私のほうから次の選者を指名させていただきます。
やっぱりこのスレを盛り上げるためには人気者さんを呼んで来なければ。
517ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/06/30(火) 10:27:42 ID:vpmnjQ0+
次の選者を ◆UnderDv67Mさんにお願いしたいと思います。

それでは ◆UnderDv67Mさん、
後をよろしくお願いいたします。
518名前はいらない:2009/07/06(月) 22:57:51 ID:LB84Qkwv
>>517
いま、はんとうにかえってます
519ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/07/07(火) 14:53:03 ID:7PzYly2u
>>518
あ、そうなんだ?
くにのほうへ?
あっちじゃインターネットできないの?
520名前はいらない:2009/07/07(火) 16:36:56 ID:P+tgCpTE
>>519
はんとうはみかいのちです
いんたーねっつはできません
521  ◆UnderDv67M :2009/07/08(水) 00:36:06 ID:WGaLsGkR
このスレのルールめんどくせ
>>520 今年は大勢の日本人観光客が行ってるじゃねーかよ!

1 お題
【水】
コップに注がれた水を人間に見せて飲ませます

地球に暮す人間は「きれいな水ですね」と答えますが
都会に暮らす人間は「これは水ですね」としか答えないのです

【金】
1枚のコインはどんな形をしているかを考えてみて
長方形を思い付けた人はどれだけ居るものか
(これは有名だからググるとすぐ出てくる)

【木】 んでこのテーマで俺と勝負しよう

ここに 不自由な大木 があるとして
『自由』とは一体なんでしょう?

本来どんな権利があるのだとか
「ここ」とはきっとこの場所だな!
とか色々書いて欲しいが
 1 0 0 文 字 以 内 でオナシャス!

2 投稿期間 (期間指定かあるいは、投稿数指定)
なにこれ? 12年間とか言ったらお前ら12年待つの? じゃレス数が540〜550の間で俺が決める

3 採点期間 (予定?)
すぐやるよ

4 投稿の条件(例えば18歳未満対象とか、先着10詩までとか、二重投稿禁止とか 女性のみとか
         コテ名表示禁止とか。お好きにどうぞ。)
認知されているコテだけ 名無し却下 二重駄目 難しく考える必要は無いです 単純に
522めいどう ◆plpEJpnx3w :2009/07/08(水) 00:57:23 ID:LPwKBVxn
>【木】 んでこのテーマで俺と勝負しよう
>認知されているコテだけ 名無し却下 二重駄目 難しく考える必要は無いです 単純に

この二行だけで基準のハードルが青天井に見えてしまう罠
523雑草 ◆je5cNlouiI :2009/07/08(水) 01:24:25 ID:WHWU9gbJ
  崖の上の大木

木は根本から折れ
海の中に音を立て落ちた
うろに住んでいたカブトムシと
木くずを食べていたキクイムシを
乗せて流木となった
地球の上の大海に
沈んでいくまでは
524  ◆UnderDv67M :2009/07/08(水) 19:22:58 ID:WGaLsGkR
>>522
これは普段人間が生活していては到底思い付かない考えを
単純なテーマで投稿者らの発想力と創造力を試す個人的なテスト


>>523
外れ

根元から折られた時点で辿り着く答えは 死
植物さんらに塩を振り撒くとどうなるか雑草なら知っているよね

オイラは大木の不自由に付いて訊いた 駄目だな

君は一応雑草なんだろ 木にとっての不自由とはなんだと思う?
525めいどう ◆plpEJpnx3w :2009/07/09(木) 13:36:45 ID:q8cCN1O3

「ドクサ」

自由は梢で燃えている
炎のように燃えている

濡れたナトリウムのように
劇的に燃える
花穗の香り

あれも生きている人の子だ

私の爪は大木を掻き
大木は私に火の粉をおとす

洞窟の奥で いま
めらめらと酸素が焼けていく
526ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/07/09(木) 15:27:03 ID:O8rPM/Tk
>>521
おーい。それって「正解」があるん?
お前の正解なんてわからんぞ。
ま、好きに書くけど。
527認知されているコテ:2009/07/09(木) 17:32:35 ID:WystcyOt
『盆栽』

今日も日がな一日縁側の半日陰で庭の大木たちを眺めて過ごしたけど何んの因果か大将がいない留守は守ってやる
樹齢五十年もの間こんなちっぽけな平鉢で足を押さえつけられて大きく成長できないのは悲しいがやるせないが
他の木々たちができない人の手による空間移動できるのは俺が凡才であることに尽きるのではないかそうじゃないか?
聞くところによると都会の木々たちは二百メートルもあるビルディングとやらに日を遮られて悪い空気吸わされてるらしいから
この空間移動の能力は大したものじゃあないかと俺は思っているし大将にきれいにお化粧してもらって嫌な虫どもも退治してもらう
今じゃ日本以外の国々でも俺たち凡才は蔓延っているらしいからそんじょそこらの詩人たちよりかは天才なのかもしれんし
とまあ、川上未映子調で凡才らしくパクってみたけどそろそろ水が欲しいところだが、おやおやちょうど大将が帰ってきた
えっ? 木の自由だって? そりゃああんさん、正解は知ってはいるが樹木と凡才には口なしだぁーねw はやく水くれ!
528ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/07/09(木) 17:49:18 ID:O8rPM/Tk
「心ないライトアップ?」

木は人間じゃないから
自分の言の葉で縛られてないから
なんてのびやかな枝っぷり
とか私が言っちゃったので
しーばられたしばられた
体育館の床に移植しちゃえ皆で囲んでライトアップしても黙ってる木の本名はありません

529めいどう(Eスコップ) ◆plpEJpnx3w :2009/07/09(木) 18:39:38 ID:q8cCN1O3


〜539までスレ埋め埋め

ポエム田ポエ子氏(>528)の詩と、前半の発想の根元が被ってるっぽいですの
これはアンダバー氏的には外れですかの・・・思いつきやすい発想の一つ、という意味で

不自由/自由について考えると、どうしても大木を超えた、
人としての視点や考え方のノイズが混ざってしまう罠
そのノイズをノイズとせず、詩に組み込もうとして、
自由/不自由を人の視点で処理してしまう罠

渡るコンペは罠だらけ!
しかし、雑草氏の詩に対する>524の批評から汲み取れる部分もありますの
530  ◆UnderDv67M :2009/07/09(木) 18:51:17 ID:th5kLe3o
>>525
なんか不自由っぽい! 
動けない! 
花穗ってなに! 
いい香りのする女の子! 
萌えちゃう!

んで動けなくなんもできないのが木は不自由だと思っていると思う?
それはね 植物さん達の存在に対する否定だとめいどう氏は思いません?

>>526 >>529
同じ水道水でも俺らが現代社会で暮していると「水」
どっかの民族が地球で暮していると「きれいな水」
【↑言っておくがこれ多分俺のオリジナルだぞ!! 多分ね(大事な事なので2回】

俺らが公園や広場や街路樹の大木を見て表現するのと 
俺らが住んでいないどっかの森林の木を見て考えるのとでは
どうしても意味合いが違ってくる
違わないと言うならそいつは無能と言える

ポエムってのは芸術分野だから他人の柔軟な発想が見れれば俺は楽しいよ

>>527 読み辛いぃぃぃ!  またこんど
>>528 またこんど 
531熱量零:2009/07/09(木) 18:54:02 ID:r5PE1AZp
「森羅万象理法せよ」

薄暗い森の中で夢をみた

陽射しが土を照らし
風渡る林に立つ夢を

私は折れ曲がった足で尚
懸命に土を掴み天を目指す

そんな私の足元で芽吹いた稚児

私は囁く
苗床さえ選べないのだよ

お前は私と云う大木の陰で朽ち果てる運命
532めいどう(Eスコップ) ◆plpEJpnx3w :2009/07/09(木) 19:28:46 ID:q8cCN1O3
>>530
ありがとうございます

>動けなくなんもできないのが木は不自由だと思っていると思う?
を積極的に回避する形で書こうとは試みていたのですが
表現的に、上手く行かなかったようですの

しかし
「私は私の不自由さで人間の形をして
大木は大木の不自由さで大木の形をしている」
的な発想の根元は変えずに、リアリティを以て書ききりたいですの。異文化、コミュニケーション
533名前はいらない:2009/07/09(木) 22:44:14 ID:2+3Xhenr

「神木と呼ばれた木」


朝ぼらけ今日もまた烏が騒ぎ糞を撒く
ゴミだらけ乾いた洞に猫は居座り爪を研ぐ

見上げればビルの谷間に日はまだ差さず
見下ろせば昼には掃かれる吾が身の落ち葉

若木の頃に競った友は
間引かれ抜かれ倒されて
吾が身ばかりが残されて
吾が世の春よと幾年月を
人に守られ咲き誇り
数多の種を撒いたけど

気づけば周りは石だらけ
見渡すこの地に仲間は見えず

朽ちて帰れる土もなく
朽ちることも許されず

花咲く気力もとうに失せ
飼殺されて早数年

何の因果か連縄もらい
添え木にもたれて風のなか

あぁ根っこが渇く

雨はまだかな

534  ◆UnderDv67M :2009/07/09(木) 22:44:53 ID:th5kLe3o
>>527
なんか守ってるらしい!
なんかすっごい読み辛い!
日本語がおかしいけど気にしない!
空間移動してる!
なんか自由らしい!
「蔓延る」ってなんか嫌なイメージ!
なんか詩人がでてきた!
正解知っているのに教えてくれない!

なんか不自由っぽい!
今の所これが優勝だな

>>528
言の葉だって!
カッコつけてる!
光合成できない!
木の危険が危ない!
なんとなく不自由っぽい!

それでもやっぱり>>527かな

>>531
正直これは考え付かなかった!
うす暗くて困っちゃう!
木は場所を選べない!
朽ち果てちゃう?
つまり不自由!

だがどんな場所であれど動かず!
必死に生きるのが植物の世界!

これを不自由としていいのか!?
まぁでも>>527って名無しだしコレかな

>>532
わかりにく! そんなのいいからもっと幼女出してよ

あと俺が飽きるから>>540で締め切りね
535シオン ◆poetsyov/2 :2009/07/09(木) 22:46:28 ID:2+3Xhenr
>>533です。コテ明記忘れました。ゴメンナサイ
536  ◆UnderDv67M :2009/07/09(木) 22:59:27 ID:th5kLe3o
>>533
かんなぎは中古!
いやなんでもない!
忘れて!

正直はウンコはありがたい!
ゴミいっぱいなのがわからない!

山奥でも洞があれば
フクロウやタヌキでもいる気がする!

「朽ち果てる土もなく」
これはいい! 
すっごくいい!

なんか不自由っぽい!
すっごく不自由っぽい!
水は撒いてくれる気もするけど自由がない!
害虫駆除してくれたりするけど自由っぽくない!

人としての自由は延命治療であっても!
テーマが大木だから全く関係なくて当然!

ものすごい大木の不自由らしさがする!
なんだか人為的だけどまぁいいや!

うん このままだと優勝は>>533だな
537熱量零:2009/07/09(木) 23:11:20 ID:r5PE1AZp
>>536
んっ???

 1 0 0 文 字 以 内 でオナシャス!

↑でなかったの?
538めいどう ◆plpEJpnx3w :2009/07/09(木) 23:16:44 ID:q8cCN1O3
>>537
詩人が既存の枠に捉われてどうする!
という気概的なソレジャマイカ?

>>534
直球勝負の方が良さげだた・・・
長編詩スレでもっと幼女出したよ幼女
539熱量零:2009/07/09(木) 23:27:57 ID:r5PE1AZp
>>538
そうだとしたら俺やポエ子が内職よろしく、せっせと文字数かぞえたのは何だったんだorz

名無しはダメで字数オーバーはいいのか?

老眼にする気か!!!
540シオン ◆poetsyov/2 :2009/07/09(木) 23:29:53 ID:2+3Xhenr
>>537
>>521
>>536
あっ、ホントだ!
文字数数えずに投稿してしまいました。
確かにルール違反で失格ですね。
貴重なレス数と撰者の労力をムダにしてしまいました。
大変失礼いたしました。申し訳ありません。

でお詫びついでに。
>>534>>540までと言われていますが。
こんなレスでレス番号消費してしまったので、
投稿準備していた人に申し訳ないので、もう少し猶予をください。
どうかよろしくお願いします。
541  ◆UnderDv67M :2009/07/09(木) 23:55:48 ID:th5kLe3o
自分で「>>540で終了します」とか言っておいて
無意味なレスの連発で残りを消化していく
アホが居るからね

しかも肝心なルールを自分で忘れていると

>>540
律儀な方ですね 貴方この板でとても人気があるでしょ?


じゃぁ>>550までの延長でお願いします
暫定の優勝者は>>531
文字数はちょっとのオーバーなら許可するよ

あとこれ使うと便利 
文字数カウント
ttp://www2u.biglobe.ne.jp/~yuichi/rest/strcount.html
542ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/07/10(金) 20:56:22 ID:aFJYGoCp

 眠るように

崖の突端で七十五度
黒ずんだ老松が波間を覗く
海風で剥かれた木肌が痛々しい
昨夜の雨で地盤は緩い
踏ん張る根元が危ぶまれる
それでいいのか それでいい
ゆっくりと閉じられる瞼のように
老松は優しい突風を受け

生の渦へ
543デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/07/10(金) 20:58:27 ID:QC5fVUt3
ねえあたし ただただ呼吸するばかり
ねえあたし ただただ咲いては朽ちるだけ

哀れかな 美しいかな

土に縛られし この命
544名前はいらない:2009/07/10(金) 21:41:57 ID:xT54rMWR
蛙があげた
血だらけの月
殺された帽子
子供の下にある顔が
まるくなって手を
みんないっしょに
かわゆらしい
手をあげた
545デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/07/10(金) 22:00:40 ID:2BxroVLj
>>543 
どうかスルーして下さいませ。無かったことに・・・w
あまりに何も考えないで、急いで載せてしまい、恥ずかしいんで、訂正しても良いですか?


ねえあたし ただただ呼吸するばかり
ねえあたし ただただ咲いては朽ちるだけ

あたしはあんたの 
一部として一部として一部として 
感じているの ただただ感じているの

哀れでしょう美しいでしょう嬉しいでしょう

あんたに縛られた あたしの命





546名前はいらない:2009/07/11(土) 12:53:09 ID:nKTadE/8
苔ですか宿り木ですか
宿主の命を吸い取って共倒れる
蔓草ですか
死んでください
547名前はいらない:2009/07/11(土) 13:27:02 ID:bTCsYmsK
神木

合掌する者
頬ずりする者
土下座をする者
お百度まで踏む者
叶えてやりたいが
 
名ばかりのおれは
四百年も困惑している
548ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2009/07/11(土) 15:50:06 ID:noopyJAp
らぐなろくの残光が
すべて消え入る世界の夜に
燃えて倒れたゆぐどらしるの枝の先から
小さな翼を持つものが
じゅぴたー目指して飛び立った
口笛吹いて
振り返らずに飛んでいく
549名前はいらない:2009/07/11(土) 16:13:02 ID:NDpuvM7/
いつか寿命が尽きて
倒れなければならない日には

逃げられない森の仲間たち
押しつぶす私を許して下さい
決して本意では無いのです
550名前はいらない:2009/07/11(土) 16:51:50 ID:HOPnh02W
ねぇ兄さん
ちょぃと手ぇ除けてくれまへんか
日差しの独り占めはズルぅおまっせ

ねぇ姉さん
ちょぃと足ぃ畳んでくれまへんか
絡まりおぅて窮屈でっしゃろ

あっこのガキ!
われダレに断ってわしの根本に顔出しとんねん!
551名前はいらない:2009/07/11(土) 17:00:53 ID:KQe9EO3j
松茸だが文句あんのか
552名前はいらない:2009/07/11(土) 17:21:13 ID:p553pCFx
またシオンか
553  ◆UnderDv67M :2009/07/11(土) 18:10:48 ID:diNhq/xv
>>542
アンタだれ!!??

昨夜とかピンポイント!
書かれているのは昨日と今だけ!

このままだと落ちちゃう! ピンチ!
これじゃぁよい事なんてなんにもない!
タヌキでもアザラシ(?)でも困っちゃう!

>>544
大木の不自由さを感じない!

>>545
哺乳類の呼吸と植物さん達の呼吸は違う!
大木がテーマなのに詩人らしくない!
なんか概念的! なにも表現できてない!
この反復法は甚だ煩わしい!

>>546
蔦怖い! なんか不自由っぽい! 困っちゃう!
しかし死ねとはどういう事か! 詩人らしくない!

>>547
不自由っぽい? 4百年の月日を感じない!
>>533とだぶる! これは中古のナギ様の影響だ!
やけに人間らしい大木である! なにか変だ!

>>548
何言ってんの? アホなの? 気持ち悪い

>>549
これは違うな 今まで為してきたことにも触れるべき

>>550
よし 今日も名無しはアホばっかりだな!
554  ◆UnderDv67M :2009/07/11(土) 18:18:29 ID:diNhq/xv
普段考えない事を考えるという事は
普段見えない部分を見るという事でもある

詩人の相田みつを氏もこう仰られた(裏覚え
「枝や幹は見えても肝心な根っこの部分は見えねんだよなぁ」 

例えば 街路樹に植えられている木
根っこ切って巻いて縛って穴にポーンと埋める
あれは人間で言うと両足を切り落とす事だと

〜本題〜
根があるから動けないから不自由とする考え 
それは違う
大きく根を張り聳え立つ大木の姿は成功者の姿
まず彼らの権利を認めることが重要

根はなにも水を吸うだけじゃない
森の木々は数々の生命を吸い取ってあの姿があり
   〜 省略 めんどくさい 〜
大木の自由とはつまり我々生命体にとっての自由であると
ホントだよ

公園や広場にある大木を見て
俺はとても不自由さを感じたからテーマにした
それが俺の考え 単純に それだけ

個人的には>>533が1番面白かった
でもルールだから仕方ないよね

んで「>>531VS>>542」の図式になる
>>531は最後の表現が糞つまらない
>>542は「老松」とか言わなきゃ良かったのに
年老いて根っこ弱くなってんだから
別に落ちても良いじゃん的な

んで俺は大木らしい>>531を優勝作品とします

良かったね熱量零 ぱちぱちぱち

       おわり
555シオン ◆poetsyov/2 :2009/07/11(土) 18:45:37 ID:GA3UVeZ4
審査お疲れ様です。好評価ありがとう、むちゃくちゃ嬉しかったです。
その分ルール違反したのが凄く恥ずかしくて情けなかったです。
これならコテ明記も忘れたままにしてれば恥晒さずに済んだのに…
今回個人的には>>527『盆栽』が面白かったです。
>>533はこれと、選者の解説レスに触発されて書けました。
楽しかったです、ありがとう。
556熱量零:2009/07/11(土) 19:20:59 ID:qJqqxrnf
アンダバお疲れー

自分で読み返しても恐ろし程面白ろくない

つかね、投稿ごとに評価が付くから後になる程アンダバの意図が汲み取り易かったとオモ

雑草あんさんとかはそんなのに影響されないうちに書いてんだよね


それと勿体ないですよ
ルールは確認しましょう

…選者探ししねーとorz

探して来ますんでしばしお待ちを
557認知されているコテ:2009/07/12(日) 03:25:58 ID:FgoN4T5F
みなさん、おつかれさん!
俺、じつはアンダーも知っているはずのコテなんだけど、あえてそれを伏せて書きますた。
待ちきれずに、すぐに解説と評価をやってしまうアンダーの性格が表れてて面白かったw

・・・またいんたーねっつのできないみかいのちのはんとうにかえったかな?w
558名前はいらない:2009/07/12(日) 03:40:29 ID:ChliM3bu
営業妨害だよ
559やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/12(日) 14:55:11 ID:ESLGT15m
ドーモー!
熱量零さんより選者引き受けました。
サクッと進めたいと思います。勝手にまとめも運営もやるので前回のレスはさんでもらってかまいません。

次のお題は「変化」です。
受け取り方は書き手次第で。

*投稿期間は10〜20作品集まるまで、体調により早く締め切る場合もあります。
*批評は時間の関係上随時行います。
*タイトルは必ずつけてください。
*何かの引用である場合はその引用元を(作者名、作品名)または関連サイトのURLを添えてください。引用は勝手ながら3〜5行までとさせていただきます。
まんまパクるのはだめです。

「備考」
なにぶん素人なので読み間違いなどあるかもしれません。自分の感じたなりに読みます。
バッサリ斬り捨てる場合もあります。
古文は苦手です。ご了承ください。
560ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/07/12(日) 17:50:25 ID:22rC1iDi

 その時 

ケータイが鳴ると
一瞬だけ
彼はわたしを見る

玄関のチャイム
連続で鳴ると
彼は一番に出る

洗濯物を出す前
彼はひっそりと
自分の匂いを嗅ぐ

ビールを勧めると
困ったような顔で
ジョッキを差し出す

手料理を褒めない彼が
冷凍食品のハンバーグを
美味しいと口にした

切れ味の悪い包丁
黙って見つめていると
彼は無口でいられない

彼は眠らない
わたしが眠るまで
彼は眠れない

同じ時の流れを
彼とわたしが
限界まで引っ張る

その時は近い
わたしは彼を
彼はわたしを

その時は近い
561ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/07/14(火) 22:07:13 ID:/B6G2EdJ
>>554
お疲れ様&ありがとう。

参加者募集中あげ。
562やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/15(水) 13:27:54 ID:meI1I+gN
まずは一作品。

>>560「その時」/ルート5さん

この作品の「変化」は作中語られず、作品の「外」に置いてあります。仄かに予感させる未来。「その時」とは。
同棲している恋人同士が主人公。

5連目では「ほめない彼が美味しいと口にした」とありますが、これは小さな変化でテーマにするほど大きな出来事ではない。
しかし未来を微かに予感させる狙いがあったのかもしれない。
6連目、「切れ味の悪い包丁黙って見つめていると彼は口を出さずにいられない」ここもうまくぼかした表現で、この2人の関係が浮いてくる。
不安定な彼女と神経質で心配性な彼のバランスがきわどい。双方必須なだけに2人繋がっていないと倒れそうな。
引っ張り合う限界とその先は、はっきり言うと必要としているのにお互いつぶし合ってるよくない関係なだけに、「その時」は訪れてしまう。
確信のない予感ですが、作品中想像できる範囲でぼかしてあり、読み手は自由に想像し、作者の思うとおりに行き着くことができます。
563名前はいらない:2009/07/16(木) 01:48:35 ID:+WtKLYeA
『変化(へんげ)』



閉じられた絵本を前にして
少女は愕然と呟いている
裸の足を傷つけて
白い壁の部屋から外に出たのに
御伽噺の魔物を探して
冷たい武器も手に取ったのに
化け物になったのは
私のほうだった

鋭く伸びた爪を噛んで
女は唇を噛み締めている
青い鳥が見たくて
ずっと遠くまで歩いたのに
茨の塔に登って
何もかもを遠ざけたのに
私がいるのは
あの白い部屋と同じ


564名前はいらない:2009/07/16(木) 01:52:33 ID:GJyWMVNW
563 この糞野郎
わざわざ嫌いな奴と引き合わせてんじゃねー
565ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/07/16(木) 17:55:49 ID:QEZgY7SJ
「やけくそのうた」

水の中に峡谷は聳えてるんよ
崖の上に楼閣が立ってるんよ
そりゃーもぉーひっそりとしたもんでね
猫がいたずらっ子の指に噛みつこうと
飛びかかったまんま宙で止まってる
あーりゃりゃよねー
こんな私の声が空気を揺らしても
写真の中の壁は揺らせないんよ
そんなみたいにー
あーあ届かない場所がある

もぉ私ったら金魚鉢破壊する気持ちで
果ては銀閣寺に火!つけてやるつもりで
いややっぱつまんない
金閣寺はもう燃えてるし
銀閣寺は地味でよそよそしいし
何に火つけてみよう
そんな感じで

やけくそになっても何も変わらないけど
やけくそにならなきゃとりあえず始まんない
崖の上の楼閣はずっと止まってる
もしも私が日本語の天才で
揺れよ! そこな楼閣!
とか唱えたら
きっと私はノイローゼになるんだろう

あーあー
退屈な意味ばっかでつまんない
とりあえずハーレーに跨がろうよ
地味な世界背中にしょって走り出そう
振り返らず風に目を細めて
コガネムシとかの攻撃に血管だらけの素顔を晒しながら
意味のカンペキにない歌を叫ぶ私の後ろで猫がオォーと鳴き
楼閣の窓が水を噴いて
峡谷の根本から花が立ち昇ればいいのに

566雲のまなざしさん0(^-^)0:2009/07/17(金) 01:34:20 ID:8tr4gRHu
「雲」

雲が掴めないと
泣いていた人

その人は黄金の金字塔を打ち立て
知識の図書館を抱きしめ
世界中の風景を手に入れ
恋愛の花園を満開にさせ
自由の翼を羽ばたかせて


―そして遠い昔に逝ってしまったんだとさ


塔は酸化し
図書館は空洞になり
風景は忘れ去られ
花園は枯れ


それでも雲は今日も大空から
アナログ時計の遥か外から見守ってくださる


―逃げていくぼくを捕まえてごらんと


透明な陽の下で 音もない銀の雨を街に流して
56719 ◆gwnULb/9mw :2009/07/17(金) 03:23:00 ID:5/OXwwzt
「変形」

合体ロボの右足です。
普段は、デコトラをしています。
オーナーは水産会社に勤めているので、
積荷は氷漬けの魚です。
勤務中の出動はよくあります。
相棒の、合体ロボの左足は、
消防署のはしご車なので、
たまに混乱して、
彼のオーナーは、防火服着用で現れたりします。
自分のオーナーはいつも似たような格好をしているので、
そういう服装の混乱が際立つことはないのですが、
問題は積荷です。
配送中の出動要請もなくはないので、
氷漬けの魚を載せたまま、
巨大怪獣にキックしたりしなければならなくなります。
衝撃は積荷を傷めかねないし、
そもそもコンテナ中に散乱してしまう危険があります。
だから自分はコンテナ内壁を動かして、
出来る限り積荷を優しく固定するのですが、
そもそもそんな風には自分の車体は出来ていないので、
いつも冷や冷やしながら右足をしています。
また、自分が巨大ロボをしていく上で、
最もエネルギーを要する機能が実は、
コンテナの空調だったりします。
ロボの右足として、指示に従い激しく動いていこうとすると、
どうしても車体が熱を帯びます。
自分が一部となって駆動している巨大ロボには、
全身を火の玉にして巨大怪獣に突進する技や、
構成各部の捻出したエネルギーを込めて放つエネルギー砲などがあり、
他の車両には甚大な消耗を要するものとして敬遠されているのですが、
自分の消耗は彼らの比ではありません。
トン単位の氷漬けの魚の氷を溶かさないどころか、
新たに結氷せしむるほどの気概を以って、
コンテナ内部の気温を保たなければならないわけですから、
専念しなければ絶対に為しえないことを同時に二つ敢行するようなものなのです。
火の玉になって体当たりをする技を繰り出している際などは、
内部と外部の温度の違いが凄まじいものになります。
外は炎熱、内は凍土という、
車体そのものの寿命を大きく縮めかねない状況です。

今日、自分は「ピシッ」という音を聞きました。
568雑草 ◆je5cNlouiI :2009/07/17(金) 03:27:16 ID:y551wn0A
  天気の変化

さっきまで静寂を保っていた雲空
雷鳴が響くとともに雨は落ち始める
音を立てて地面にたたきつけて
空は光りまた暗闇に戻る
まだ明日までの時間降るだけの量の
雨雲はありそうだ
全ては憶測に過ぎず
明日が来ることも憶測に過ぎず……
特に明日太陽が見えるかどうかは
とても気に懸かる
雨も地球という閉じられた空間の中で
循環しているだけであり
私は地球の表面で暮らしているのであるから
俯瞰してみる術はないし
雨降りの鬱陶しさと不安感を募らさせることが
天候の変化のもたらす要素である
雨を操り集めては川となし雲を操り集めては雷に乗り
夜を操り暗闇を集めて虚空を作り
星月を操り光の雨を降らせて
こんな想像も私という核から離れられていないことは
地球の上にいることと同じ
569旧詩人保護法その後ゴホゴホ ◆CeJ6D/I4qE :2009/07/18(土) 23:16:29 ID:FJ7OvFRV

ホモ と ピー する



これはコンクリート塀です。
舐めると吸盤の味がして、人生と同じだなって思った。
ぼくはコンクリート塀です。
舐められると感じるって、初体験の夜に思った。


夜に眠り、朝に起きる、私はザムザではないし、突然コンクリート塀に変わってしまう心配などしたことはない。
突然でないとすれば、徐々に、はあり得るのか。
私とコンクリート塀の間に、連続的に変形しうる関係性があるかどうかが焦点だろう。
夜に眠り、朝に起きる、昼に眠り、昼に起きる。
お昼寝である。
かつて逝去した経験がある者なら誰もが知ってることなのだが、死後の世界とはコンクリート製の正六面体であり、触覚以外の五感が働かずに、ただひたすらにひんやりしたコンクリートの触感があるばかりなのだ。
夏場には避暑地として評価できるとの経験者の声もあるが、重要なのは、諸君も薄々感づいてはいるだろうが、死後の世界が睡眠時の意識世界と非常に似通ってるということである。
思い起こしてみてほしい、睡眠時に"熱い"という感覚は絶対にないはずだ。パッと目を覚まし、汗まみれであることに気付き、それで初めて"熱い"と感じる。
睡眠とは死の予行練習であり、私たちは死という大いなる目標をもって日々精進しているわけだ。
眠っている時に練習があるとしたら、さて起きている時間には何をすればいいのだろうか。
そんなものは決まっている。
中枢神経系が活発になり意識が喚起された状態にあっては、人は生きることを欲する。
そして生きるとは、すなわち詩を書くことだ。
生と死の関係と同じように、死と詩は切り離せない間柄である。
むろん発音が同じということもあるが、すべての詩はどんなに美麗な容姿をしていても、その胸底には死の心臓を隠し持ち、全身に死の影をいき渡らせているのだ。
朝に眠り、夜に起きる。
仕事はなんだい。
夜に眠り、朝に眠り、昼に眠る。
ろくな奴じゃない。
朝に詩を書き、昼も詩を書き、夜も詩を書く。
生き急ぐなよ。
夜に眠り、朝に起きる、昼は川へ洗濯に。


きみはコンクリート塀です。
ほら、頬骨のあたりなんかは面影あるし。
570やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/19(日) 10:10:41 ID:gBUZzwUD
>>563「変化」

どじこもっていた無垢な少女。ミイラ取りがミイラみたいな。変化は部屋の外へ出るという行動力による結果の変化です。
閉じられた絵本。御伽噺の魔物は何を指しているでしょうか。
白い壁、白い部屋は絵本の余白を想起させます。冒頭から病的な少女。
閉じこもりがちな繊細な心の持ち主が、外的要因と闘って、けれどその繊細さゆえに打ち負かされた(魔物と同系となる)という内容。
終連で伺えるのは、不満です。努力した結果に恵まれない、認めてもらえない。
この感情は彼女ひとりのようでいて、発信している周囲に対する憎しみです。
作者は意図してないかもしれないが、誰一人登場せず孤独なのに、自分に不満をもらすというのは実は周囲に気づいて貰えない怒りの現れだと思います。
もっと言うと、「私は閉じこもり、勇気を出して外へ出たのに周りに毒されて茨の搭まで登ってこんなに苦労したのにちっともよくなっていないじゃない」
反感買うと思いますが、この表にでない思いを秘めるあたりとても人間らしく思います。
571名前はいらない:2009/07/19(日) 16:34:26 ID:IMgBQRqT
「カーブか!」

ホームベースばかり見つめていると
母ちゃんの顔が悲しく見えてくるので
視線をピッチャーに戻した
きっと父ちゃんに似ている本格派だから
あいつはストレートを投げてくるに決まっている
しかし問題はスピードよりもコースだ
あいつの球は確かに速い
速いしごつい
金属バットでなければやり返せないほどだ
しかしスピードは問題ではない
確かに凄いんだがこちらは慣れている
甘いコースにきたらなめらかに嵌めるように打ち返してやろう
大丈夫だ
アウトコース低め一杯でなければ
打ち返せる
そしてきっと父ちゃんはインコースを突いてくるだろう
アウトコースは捨てる
しかしもしも
変化球だったら?
父ちゃんは俺には直球しかぶつけてこなかったが
母ちゃんには変化球ばっかりだった
パチンコで遅くなった夜なんか
必ず外角低め一杯の変化球でかわしてた
見るな
ホームベースを見るな
惑わされるな
直球一本
勝負!

インコースストレートを
俺はへなちょこ腰で見送った

572名前はいらない:2009/07/20(月) 13:11:25 ID:WMrJbsX3
 変歌


のへんのへんのへん
のへんのへん

なななにきぬ
まへんなへん

やまらさなかあた
まへんなへん

あおー
まふぇいりんなはとんな
おんにょへんえんえん
ずぃすふーりんなはとま
おんにょへーえええん

おーんにょへーええうぇっ!?

まい!


あんちゃん かんちょん
ちせりー みせりー
とぅんくん やーれん
ほぅ ほぅ ほーぁ

まっきにー らいらいよー
おんちゅーくーらい たーいたいっ
いくよー ませよー
ほーらいしゃいしゃい ほんくぉつー

かんがしゃえだい わんぐしゅむだ!
なんちゃんしゅぐ!
うわーぉ!

あちょっとグライコの1.5KHZんとこ目盛り2ほど下げてー

いひ はうふぇん たーぐ ごすみだ!
しょー ぺん はうえる!
のののしょぅーぺぇんはぅわぁーる
しょー! ぺん! はうえる!
しゅぅぉぉー? ぴぃぇえーえん? はぅわるぁー!

勃発!
勃発!
何が!
勃発?

ノクワート スキラート カイカイ
ザムド サンザン リヒュラート
マハケザン


まい!

573ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/07/21(火) 00:14:04 ID:D3hhFZ41
『変化』

あまり知られていないことだけど、
ダンゴ虫はコンクリートを食べる。
ダンゴ虫を飼うときに、葉っぱだけあげて
コンクリートをあげないと
だんだん弱って、死んでしまう。

ダンゴ虫はおなかの中に、石の破片を入れておいて、
それで葉っぱをすりつぶして食べるからだ。

旧世界ではあまり知られていなかったことだけど、
子どもたちがダンゴ虫を飼いはじめてからは
僕の周りの世界では、有名な知識。

新世界では、知らないと笑われるし、
塀は境界を示す遮蔽物じゃなくて、
ダンゴ虫の餌のカタマリ。


574名前はいらない:2009/07/21(火) 08:48:40 ID:VfHKpe8m
「変か?」

いやべつに変じゃない
俺の脳髄の真ん中から見える景色は
いつもと何も変わっちゃいない
昨日飲み干したコーラのコップがそこにあって
最後に吸った煙草が灰皿で黙っている
一晩眠っただけ
無意識のカーテンを二度潜っただけ

そう何も変じゃない
そんなに急に何かが変わったりしない
靴は昨日の雨にぐしょ濡れたままだし
姿見に映る顔もいつも通りに
カッコよくも見えるし世界一ショボくも見える
扉の外には蒸れた庭木が黙っているだろう
せいぜい燕が横切るくらいだろう
何なのだろう日常が
落ち着かなくて浮いている

今日はやたらと綺麗な女の子ばかりと擦れ違う
夏の光を浮かべる裸の肩が眩しい
いつも通りに俺のことなんて存在しないように
しかし不埒な視線には重々警戒しながら
通り過ぎて行くだけの女の子たち
いつも通りに俺のポケットの中には
気分を黙らせるメントールガムが入っていて
見晴らしのいい赤信号に停まって立ち
車のまったく来ない道でひとりぼっち
昨日観た映画ビデオを思い出して笑えば
ちょうどその時だけ車が通りかかる
助手席の女の子が嘲りの笑いで見て過ぎる

いつも通り俺のポケットの中には
メントールガムと煙草しか入ってなくて
俺は青信号を三秒見逃して渡り
リサイクル書店へとやって行く
いろんなものが売っているリサイクル書店
優しい笑顔のフィギュアも
改造できるモデルガンも
力強く黒い光を浮かべるナイフも
いつも通り俺はゲームソフトを買いに行く
何でも売ってるリサイクル書店へ
575名前はいらない:2009/07/24(金) 01:35:58 ID:Ft1gPell
なんでもいいが、ポエ子、セックルさせろ!
576名前はいらない:2009/07/25(土) 09:13:06 ID:pBr0u3gP
「We can Change the World」

僕らは世界を変えられる
僕らは世界を変えられるのさ
無理だなんて思わないで
まずはその心から

温かい地球に
護り手の樹が繁っている
土の下深くで僕らの命と結ばれた
言葉のない声が聞こえてくる

地球の表土を引き剥がす
ショベルカーを見飽きてはないかい
思い出も優しさも引き剥がされる
傷みに慣れきってしまってないかい

僕らは世界を変えられる
僕らは世界を変えられるのさ
大人みたいに諦めないで
まずはその心から

愛する心を抱えても
他人に笑われるからと背中に隠して
いつの間にか忘れてしまう
自分の背中に愛があること

僕らは一人じゃ何も出来ない
みんな本当はわかってるんだ
手を繋いで力を合わせよう
みんなで背中から愛を取り出すんだ

僕らは世界を変えられる
僕らは世界を変えられるのさ
下らないなんて思わないで
まずはその心から

悲しみにうちひしがれた日もあったよね
顔を上げる気持ちがあればきっと笑える

僕らは世界を変えられる
僕らは世界を変えられるのさ
もう終わってるわけじゃないから
まずはその心から

僕らは世界を変えられる
僕らは世界を変えられるのさ
僕らは心にパワーを持っているんだ
だからその心から

577名前はいらない:2009/07/26(日) 01:59:52 ID:QtYIZpbI
『おにぎり』

ポケットの中にはおにぎりがひとつ
叩くと
アルミホイルがなく

岬だから風が強い
ポケットから取り出したおにぎりを持っていかれそう
アルミホイルを剥いで
かじる
おにぎりの中にはうめぼしがひとつ
かじると
すっぱい

それと
やけにしょっぱいのは
なにも潮風のせいばかりではない

うめぼしの中には種がひとつ
しゃぶりつくして
崖の下へ吐き捨てた
578名前はいらない:2009/07/26(日) 05:28:34 ID:V2AqliLH
『ボールをつくる』

まっしろでイガイガの コンクリートの壁に
ぶつけてもぶつけても 変わらないもの

子犬はきっとポメラニアンで くすぐったい毛がふさふさだ
片手で持ち上げるとおとなしくなって 小さな頭と充実感のある軽さ
約10mの距離からオーバースローで投げると 背中から壁に当たった
何度もぶつけていると あっけなく声は出なくなった
壁には病室のような汚らしい薄赤と黒と白いゼリーの染みができ
子犬は何度も踏まれた林檎の芯と 吊るされた鶏肉の下に落ちた実と
ボールのような柔らかさになって しかし一度も跳ね返っては来なかった

閉ざされた部屋の 窓が開いていたので
覗き込むと 自分の手首を切りつけている女の子がいた

ためらいすぎだよと 持っていたアーミーナイフで
彼女の手首を切り落として それを持っていった
いいボールになりそうだったので

最初にぶつけた瞬間から もうそれは手首ではなくなった
骨はすぐにバラバラに解け 肉はぶよぶよと膨らんだ

579名前はいらない:2009/07/27(月) 12:17:51 ID:iUvC7FoC
「風」

美しい少女の 死体 野ざらしで
髪の毛だけ残して 陰部は赤く腐り上がって
二倍に膨れた肉塊を 蛆虫が食べ掘って
干からびた内臓に 蟻が群がって
頚からはずれた 頭蓋骨が転がって

580名前はいらない:2009/07/27(月) 12:21:37 ID:iUvC7FoC
お題は「変化」。
〆切りは20作品集まるまで。
(早期締め切る場合あり)
残り5作品募集中です。
581:2009/07/27(月) 15:30:11 ID:RpN8zRWh
>>580ありがとう。
まとめです。

>>560 その時/ルート5さん
>>563 変化(へんげ)
>>565 やくくそのうた/ポエ子さん
>>566 雲/雲のまなざしさん
>>567 変形/19さん
>>568 天気の変化/雑草さん
>>569 ホモとピーする/天才さん
>>571 カーブか!
>>572 変歌
>>573 変化/ボルカさん
>>573 変化か?
>>576 We can Change the World
>>577 おにぎり
>>578 ぼllをつくる
>>579 風

只今15作品
582みたらしひかる ◆fnL1dA3n.buv :2009/07/27(月) 22:04:29 ID:xgXhL9yr BE:315687348-2BP(666)
「旧市街」

さびれてしまった駅の柱に

セフレ募集
090−XXXX-XXXX

とかかれているのを見て
ああ、この街もさびれてしまったんだなと

かつてスーパーがあったほうを向いて
しばらく立ちすくんでも
ただ空地があるだけ

街が少しさびれて
この辺りはちょっと治安が悪くなって
駅前通りのコンビニつぶれたんだよな
万引きで
品物だけじゃなくて
お店も
思い出も
持っていかれちゃった
残ったのはがらんどうになった空き地
ちぐはぐな記憶を置いても
ちっとも埋まりはしない

すきま風吹く駅の片隅で
面影を探して
いつの間にか探し物が増えてしまった気がする
583やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/28(火) 10:33:51 ID:aywUGo1W
>>565「やけくそのうた」/ポエ子さん

作者らしいユルい文体ではじまり文字通りやけくその内容、流れ。
後半勢いづいて、峡谷から花が素早く伸びていくのはドンと生け花を見せられた気分。
渓谷じゃなく峡谷にしたのもいいな。
なんつーかこのタイプの詩は感想しか抱けないようなそんな気がする。
勢いあって展開が豊富だが、一連や結びの部分深読みしたくても情報量が少なくそれだけ楽しむに至らなかった。
584やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/28(火) 11:37:12 ID:aywUGo1W
>>566「雲」/雲のまなざしさん

5連まではいい出だし。終連がきれいすぎてしっくりこなかった。(多分僕の好みで)
1、2連のその人はすべてを手に入れて幸福なまま逝ったが、その後を見る人にとっては寂れゆき、忘れゆき、むなしい末路に思案する。
実はこのむなしい末路と思うのは、雲こそつかめなかったものの、当人ではなく残された人だという罠。
泣いていた人、それを見ていた人、許容する雲、アナログ時計から空という視点が良かったんじゃないかな。

ごめん電池きれそうだからつづきあとで
585やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/28(火) 11:43:20 ID:aywUGo1W
そもそも雲はあって掴めないもの。産み出したいんならmyエンジンから塵でも出すしかない。
なんてことを言っているのではなくて、「逃げていく僕を捕まえてごらん」と翻弄する雲とは何か、ここは最後まで概念的な輪郭を表すことなく、「雲」という事になっている。
翻弄されるかさるないかは自分次第だと再確認。
586名前はいらない:2009/07/28(火) 12:43:27 ID:gQXAF7W6
〈ひとりぼっちの雲のうた〉

雲は一人で動けない
風に抱かれてようやっと
空に浮かんでいるけれど
一人ぽっかり残されたら
この世にあるのも難しい
だから風よ捕まえて
どうか一緒に連れていって
世界の果てで一つになりたい
世界に溶けて一つになりたい
587やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/28(火) 15:44:17 ID:aywUGo1W
こないだまとめやったとき名前ちゃんと打ててませんでしたー。失礼

>>567「変形」/19さん

ああん。子供の夢を大人の視点にしやがっ(略wっていう別視点での楽しみ方。
そうそう、ものの見方は広く柔軟でなきゃねー。
詩作品ではなく読み物として読みました。
ぶっとんだテレビの世界と違って堅実に世の中は息づいているわけです。
かくいう僕も車の中にもしも飲みかけの缶コーヒーがあったら、とか、ダッシュボードの秘密のアレが出ちゃってたら気が気じゃないじゃないかとか。
冷凍コンテナの中身が海産物だったら数百万の恐れもあるからもし腐敗臭がした場合、あけるときは警察立ち会いの元で。
って話しそれたけど、戦いほぼそっちのけで中身や車体の心配に(゜Д゜;≡;゜Д゜)した様子が受け取れて笑えました。
オチもちゃんと用意されてるw
588高樹 ◆ygfQ7xIgmU :2009/07/28(火) 21:46:33 ID:AoX5gZI3
「メスとコスメ」

不二子もハニーも真っ蒼
噂で「変わった」と聞いてはいたけど
「久しぶりね」と微笑む
戸惑いを見透かすように

メスとコスメのサイボーグ
肋骨抜いたろ 面の皮剥いだろ
蛾を思わせるその眉
自慢の胸 鼻高々
見知らぬひと

ああ 綺麗だぜ 君は綺麗だぜ
その昔よりもすっごく綺麗だぜ
きっと なればいい 君はなればいい
君は君のなりたいようになればいい
思う僕さ

密かに揶喩を込めつつ
口づけを交わせば そっと滑り落ちて
「変わらないね」とつぶやく鳶色のその目に涙

僕の胸の奥に棲む
君の面影を塗り替えに来たの?
いつでも君のまぶたは
優しく泣いたあとのように美しかった

でも綺麗だぜ 君は綺麗だぜ
その昔よりもすっごく綺麗だぜ
きっとなればいい 君はなればいい
君のなりたい本当になればいい
祈る僕さ

589名前はいらない:2009/07/29(水) 07:15:27 ID:h7gnIq5J

     日蝕

ピッタリと壁に貼りついて
お前はいつも待っている
ヒッソリと崖に咲く菫草のように
夜の灯に寄り添い
影に身をすくめ
言葉もなく

それはいつから始まったのか
そしていつかは崩落してしまうのか

新しい明日の窓辺で
割れたガラスをみつめ
時は飛散したまま
子供のよう立ち尽くし
深海を覗く
青空は凪ぎ
沈む雲を追う
木々は透明な風に裂け
夜はまた血を流す

お前は寄り添う枕に何を流すのか
世界は固まる傍から溶け 朝には乾いてしまうのに
名も無い命に名を授け 子供は大人になるのなら
この日々に何と名付けるのか
ただの白い痣が繋がり 星座となるように 

ピッタリと呼吸を合わせ
窓辺の月光にヤモリが歌う
前にも後ろにも どこにもない
それぞれの欠けたマナザシを
見喪った微かな温もりを
青白く再生するはずの
名もなき陽を
590名前はいらない:2009/07/29(水) 23:47:21 ID:El/PMl01
「硬くピンク色の花の立っている今に」

お久しぶり
もう7年も 経ったんですね

私、変わったつもり
他人を小ばかにできるようになった
制服のポケットに 名刺はたんまりで

笑えなかった未来に
つくり笑いを浮かべて
いまここに立っています

夜景のみえる
13階のガラス窓を
やもりのように

ガラスはあんまり透明すぎると
不安になりませんか

お茶は好きですか

私はペットボトルが大嫌いです

そんなことより
あなたのことを聞かせてください

あなたはお変わりないようで 嬉しいです
変わってほしくなかったところはそのままで
ちょっとお上手になりましたね
お世辞をいうのが

ごめんなさい
あなたの顔
みえないのに

7年あれば
ドッグフードも賞味期限が切れて
生意気だった傷だらけの女子高生も
てのひらの硬化した23歳になりました

ピンクの花 似合いますか?

あなたに私はみえないから

ポケットティシュー ピンクの袋

流して 捨てる

血の色の水洗便器
591雲のまなざしさん0(^-^)0:2009/07/30(木) 00:24:03 ID:U+OHHLej
>>584-585
評価ありがとうございます0(^-^)0
読み手にとってヒントの皆無の詩を書いてしまい、申し訳ないです。。反省。
この詩は、雲を「半永久的にいつまでもあるもの」と捉え、有限な人間の命と
対比させてみるとややすっきりします。
何十億という時間を超えてそこにある雲の下では、人間の栄光などちっちゃいものです。
だから、雄大な時間の下では人間の一時的な栄光なんて無意味に等しいんじゃないの?
という虚無的な疑問をあえて投げかけてみたかったんです。
人間界のめまぐるしくかわる変化(諸行無常という言葉の方がむしろ適切か。)
を、あえて雲という時間的普遍性(本当は完全に普遍的なものではないんだけどね。)
の象徴を正面に置く事でかえって浮かび上がらせようとしました。
だから、悪く言えば、変化というものはいくつかあるテーマの一つに過ぎません。
こうした逃げの変化球が効いた詩は、あとで見ても恥ずかしい。

最後の連は、見せかけの着地を上手くしてしまい、中身がないです。
ここがやっぱり課題でしょうね。


質問ですけど、この詩ってそのままセン5に投稿できたりしますか??
592やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/30(木) 09:44:17 ID:c7Qm//L6
締め切りです。20作品集まりました。
通常の二倍集まったので意外と大きな大会になった気がするね。
移動が多いので途切れるかもしれませんが批評ぼちぼちはじめます。

>>560 その時/ルート5さん
>>563 変化(へんげ)
>>565 やくくそのうた/ポエ子さん
>>566 雲/雲のまなざしさん
>>567 変形/19さん
>>568 天気の変化/雑草さん
>>569 ホモとピーする/天才さん
>>571 カーブか!
>>572 変歌
>>573 変化/ボルカさん
>>573 変化か?
>>576 We can Change the World
>>577 おにぎり
>>578 ボールをつくる
>>579 風
>>582 旧市街/みたらしひかるさん
>>586 ひとりぼっちの雲のうた
>>588 メスとコスメ/高樹さん
>>589 日蝕
>>590 硬くピンク色の花の立っている今に
593やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/07/30(木) 14:50:25 ID:c7Qm//L6
>>568「天気の変化」/雑草さん

直球であまり捻らない表現で、天気と自分とを描いた作品。
ところどころ読んでいて気になりました。
やや内在する力が弱く感じた。それは主人公そのものではなくて、作品の深みを左右する思考が想像力、映像力共に足りないせいです。
冒頭の雷鳴も、映画だったら、雷を予感させない一行(映像)を置いただろうし、雷の描写はいいものの、
他の所、例えば自分の周り、部屋の様子をチラリとみせてめよかったかもしれない。
「明日太陽が拝めるか〜」の「特に/とても」と太陽の重要性をそれほど語っていないのに強調する意図が見えないのも気になった。
作品に隙間が多いかな。
しかし、ラストへの集約の仕方は割ときれいにまとまっています。
594やさしいあくま ◆WQHukndCXQ :2009/07/30(木) 23:18:05 ID:i6Kz+RWd
PCから失礼。作品数がおおいので批評に10日ほどいただきます。よろしく。

>>569 ホモとピーする/旧詩人保護法その後ゴホゴホさん

 タイトルとの関連性が読めなかった。
 それはさておき、作者のユーモラスな発想が楽しめる作品でした。こういうコラム書く人いるなあ。

 混乱したのは、僕、私、(君)。文体にあまり変化がないので、切り替えがわかり辛い。二人の対話のようだけど。
 「私」と意思をもった「コンクリート塀」。「わたしとコンクリート塀のあいだに連続して変形しうる関連性があるかどうか」
 さらりとかかれた様で読み込むのに時間が掛かりそうな罠。
 死後の世界、コンクリート、睡眠、避暑地(ってーか帰って来れるのか?)睡眠は死の予行練習。どれも死へと繋がる。なかなか面白い。
まぁかたっくるしく考えてると何もかけなくなってくるな。眠っているときが死へと繋がっているとする、じゃあ起きてるときはというと、やっぱ詩人だね。生きることは詩を書くこと。共感しそうになった。
 普段詩なんて自分の人生に必要じゃないのに、ここくるとそんな気がしてくるもんね。
 その生きる詩にも胸底には「死」がいきわったっている。
 「朝に眠り夜に起きる」この後は眠る=死ぬ、起きる=生きる=詩を書くと変換して読むと面白い。
 昼は川へ洗濯に で変化球。生きてんだからたまに違うことしなきゃね。ww 
 面白かったがあまり変化を感じないテーマだったかも知れない。
595やさしいあくま ◆WQHukndCXQ :2009/07/30(木) 23:59:07 ID:i6Kz+RWd
>>571「カーブか!」

 笑ったwwなんとなく先は読めてしまうものの、勢いに笑った。
 青春のせつなさを感じました。ミスショットなくフツーに読めて面白かった。
 コンペのにぎやかしになった一作でした。短くてスマン。
596名前はいらない:2009/07/31(金) 00:54:10 ID:Z3mP6yuO
ホモトピーって位相幾何学にそんなんあったな。
597やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/01(土) 02:28:09 ID:HgofY5xS
あーだめ限界

>>572「変歌」

たしかに変だ。ぜんっっぜん意味わかんなかったよ。
598やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/01(土) 02:53:32 ID:HgofY5xS
つづき。
この文章を保ちながらこんなに長くかけるのはある意味すごい。
なんとなく中国か韓国よりのイントネーションに思えた。関係ないけど中国語って接続詞ないよね。
599(名前は秘密) ◆e31RMyXG8xIR :2009/08/01(土) 12:43:12 ID:EnK66+E6
>>598
あるよ。中国語に接続詞
600やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/01(土) 22:32:01 ID:HgofY5xS
>>599
あ、ホント?
聞いてる限りではあんまないような気がした。物知りだね。

>>573「変化」/ボルカさん
へーそうだったのか〜!草食恐竜と一緒だねw=(゚o゚)=wなんてふざけながら前半。
だんごむしとコンクリート、塀の関係を探ってみる。
旧世界と新世界とは。
コンクリートあげないと死んじゃう新世界の飼い方。新旧とどこがちがうんだろう。
ダンゴ虫は子供たちが抱える保守的な守りの孤独だろうか。
咀嚼できないものを別なもの(コンクリート)でサポートしなければ消化できない。言葉か孤独みたいなものの象徴か。
ヒントが少なくはっきりとは言い換えられずピンぼけ気味な読解。
塀を作って食べさせる。ある意味保護された餌で理にかなっている。
閉じこもりがちな自我、孤独感として読みました。もし違っていても僕はそれしか受け取れない。
暗喩に工夫があって面白い。理解が難しい詩でした。
601やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/05(水) 22:34:47 ID:ljcl6fO9
こんばんは!

>>574「変か?」/

なんていうかおとなしい作品でした。
日常にひそむ何気ない感情を綴った作品。
じわーっと滲むような感情も暑さも感じるには少し弱かった気がしますが夏の取り残されたような疎外感が感じられました。
文章に若干の拙さがマイナス。

>>576 「We can Change the World」
清々しくて気持ちのいい作品でした。僕は嫌いじゃないな。
底の浅い内容というのが弱点ではありますが、哲学を並べて一人に響く(または理解)作品と違って、
みんな(大勢または大衆受けという意味で)表面的に理解しやすいたぐいの方が人を動かすのかもしれないね。
そんな歌詞っぽさを感じました。
この詩で使われた「変化」は自分たちで変えようという意志を持ったものでした。
ありがちな詩ではあったけど、お題をいい方向で捉えていると思います。

>>577「おにぎり」
602やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/06(木) 02:16:58 ID:7uta1maU
>>577「おにぎり」

淡白な内容の作品でした。あまり「変化を感じなかった。」
冒頭ビスケットの歌思い出した。「アルミホイルがなく」はかなだったので無いかと思いきや。
3連「しょっぱいのは〜」のあたりは抽象的に書きすぎると深みがなくなる罠。

>>578「ボールをつくる」

うーん。作者がこの作品を通して何を伝えたかったのかという部分の作り込みがない。
ただグロくしてみました風味だけ。
エピソードの移り変わりはいいものの、それ以上でも以下でもなくっていうのが印象かな。
2連のグロくしたい表現が退屈。作品として読む側の快楽性がない。
そしてお題の変化だが、これもあまり変化を感じない作品でした。
一連、「コンクリート塀にぶつけてもぶつけてもかわらないもの」これは何だったでしょうか。
ぶつけられた他人は変わり果てました。それをしてもなんら感情が伝わってこない主人公は変わらないようにみえました。
主人公のこころでしょうか。
猟奇的なだけでなく、ボールにする、投げつける、跳ね返る、に主人公が何を求めていたかに着目したら展開が広がったかもしれないね。

>>579「風」
これも上と同じグロいだけでつまらない。中身がない作品。
ただ死体の描写。「陰部が赤く腫れ上がって」などから推測する死因に触れることはできますが、だから何?ってのが率直な意見。
作品が作品であるが故の行き着く先がないのが無念。
603やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/06(木) 02:51:43 ID:7uta1maU
>>582「旧市街」/みたらしひかるさん

寂れた町の寂れた人間の残す落書き。よく女子トイレなんかにあるらしいよこんなの。指摘するなら演出不足で芯の細い作品。
かつて息づいていた生活の一部がなくなることは自分の思い出が一つなくなるような感覚です。
コンビニで思いを馳せるのはもったいない。地元っぽさがあればいいのに。
旧市街というからにはもうちょっといろいろ引き出せたかと思います。

対比でかつての賑わいを描写してもいいかもね。
すまんがあまり思うところのなかった作品でした。

>>586「ひとりぼっちの雲のうた」

急に短詩増えたね。
余計なものがなにもないすっきりした作品。
雲と風と。
抱かれているのに捕まえてってよく考えると矛盾しています。
短詩にいろいろ詰め込むのは難しいですが、短いだけに楽しみがすくない。短詩がコンペ向きでない理由がそこかもしれない。

>>588「メスとコスメ」/高樹さん

タイトルがめずらしかったんで惹かれました。
コスメだけですよね?なんだか整形を思わせる表現があって紛らわしいです。
女は化粧や服でガラッと変わるからね〜。不思議。
どんな自信のない女性でも服やらメイクやらでかわいい雰囲気、かっこいい雰囲気はつくれるからね。僕は上品な感じの人はいいなと思います。
この作品の見所はガッツリしたエンタメ性はないものの、それを見守る男性がやんわり女性を肯定していることにあると思います。
懐の広い人なんでしょう。しかし彼にも若干の戸惑いがあります。
そこが嘘くさくない人間の本心が残されていて、投げやり感もありますがかっけつけすぎず逆によかった気がします。
604やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/06(木) 02:55:01 ID:7uta1maU
またあしたノシ
605(;¬_¬)<無理しなけりゃいいのにね:2009/08/10(月) 17:32:24 ID:PkEdrUdk
忙しいなら20作品も募集しなけりゃよかったのに。
5作品とかでも充分コンペになるはずだよ。
あなたが無理したせいでみんなが迷惑しているよ。
今度からは自分の能力に見合ったやり方でやって欲しいよね。
606やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/13(木) 02:21:28 ID:MnZq+Mvu
悪い。

>>589「日蝕」/

一言でいうと巧い。一つの事柄を緻密にかつ柔軟に伸びよく表現しているから一行一行がどれもいい。
君やあなたではなく「お前は」と言葉を選んだところにもアンニュイな雰囲気に気迫を感じました。
内容については、孤独感が濃く出ており、そこから僕は終連の「それぞれのかけたマナザシ」
から喪失感を受け取ると、胎児か幼い子供を失った二人の痛みを綴ったものとして解釈しました。
日蝕はかけたマナザシのこと。これがイコールする発想がまた独特でした。
607やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/13(木) 05:27:05 ID:MnZq+Mvu
>>590「硬くピンク色の立っている今に」

なんとなくおかしな日本語だが、タイトルにエロを感じてしまうあたり自分ヤベェと思いました。
完全な口語文。とにかく読みやすく、頭に入りやすいセリフで構成されています。

「ごめんなさいあなたの顔みえないのに」いいタイミングでっ入ていましたが盲目が若干わかりづらかったかも。
ラストのティッシュ〜からの三行は先をいそいでいて、強制終了したみたいとかです
608やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/13(木) 12:39:06 ID:MnZq+Mvu
結果発表です。

優勝者は>>589の「日蝕」です。
タイトルにも工夫があり、表現力がずば抜けていました。読み進めるたびにニョキニョキ入り込んでくる言葉に蹂躙されながら詩の楽しみは表現力にありと確信しました。ありがとうございました。
それから作品締め切りから批評を10日いただきましたが、こちらの急な都合で遅れてしまいすみませんでした。
投稿くださった皆様、進行を手伝ってくれた皆様、ありがとうございました。

以下、次点作品発表と優勝者がこられなかった場合の繰り上げ当選発表にします。

↓↓↓
609やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/13(木) 13:14:40 ID:MnZq+Mvu
>>589 日蝕 C+
優勝おめでとう。
>>560 その時/ルート5さんC
次点おめでとう。
>>573 変化/ボルカさん Cー〜C
独創的、創造的。
>>565 やけくそのうた/ポエ子さんC-
ラストの勢いにポイント
>>569 ホモとピーする/旧詩人保護法その後ゴホゴホさん
個性的。
>>588 メスとコスメ/高樹さん C-
人間関係に奥深さ。

>>567 変形/19さんD+〜C-

>>566 雲/雲のまなざしさんD+
>>568 天気の変化/雑草さんD+
>>571 カーブか! D+
>>574 変か?D+
芽がでそう。
>>576 We can Change the World D+

テーマの捉え方がいいよね
>>577 おにぎりD+
>>590 硬くピンク色の花の立っている今にD+
>>563 変化(へんげ)D
>>582 旧市街/みたらしひかるさん D
>>586 ひとりぼっちの雲のうた D

>>578 ボールをつくる D

>>572 変歌 D-
>>579 風
610やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/13(木) 13:17:20 ID:MnZq+Mvu
>>593
どうぞ。マルチは向こうの判断なので。
611名前はいらない:2009/08/13(木) 19:02:03 ID:7rxGdGJz
なんと
612ボルカ:2009/08/13(木) 22:20:27 ID:6vybzTu4
>やさしい悪魔さん
拙作へも、丁寧な批評ありがとうございました。
お疲れ様です。
613熱量零 ◆xlgRMYva6s :2009/08/14(金) 12:55:11 ID:Pas74IU3
やさしいあくまさんお疲れ様でした
丁寧な批評はその作品を出品した人のみならず詩作する者全員にとり参考になるものでした

参加された皆さんもお疲れ様でした
614名前はいらない:2009/08/14(金) 18:15:10 ID:nnNJynfX
>>603
588キリンジの「メスとコスメ」を貼りました。
ありがとうございました。
「メス」は「雌」と「手術用のメス」のダブルミーニングだと思いますよ。もちろん。
肋骨抜いたり面の皮剥いだり、自慢の胸鼻高々なのに
メイクのことだけなわけがありませんや。
却ってこの歌詞を整形と無関係と判断できるやさしいあくまさんの読みが凄いなと思いました。
615レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/08/14(金) 19:44:51 ID:eTW3FH/q
>やさしいあくまさん
なんか色々有難うございます
たまに誉められると嬉しいもんです
…つか優勝するとは思わんかった
このスレ投稿しといてあれだけど批評スレあまり見ないから批評家さんのこと詳しく知らねす
誰か選者したい人います?
616名前はいらない:2009/08/14(金) 19:54:16 ID:GUWrbBpp
他人ごとだと思って個人情報を垂れ流しまくっているキチガイスレはここですか?
61719 ◆gwnULb/9mw :2009/08/15(土) 01:35:41 ID:HDb09Mi4
>>587
ありがとうございました

>>589
優勝おめでとうございます
618ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/08/15(土) 06:41:38 ID:TRyJdab/
作品の選評を読むのが、ひとつの楽しみになりました
ありがとうございました
619名前はいらない:2009/08/15(土) 07:12:38 ID:vjMsM8ur
>>618
指名するのが批評コテである必要はまったくないと思うよ。
例えばこのスレで見た詩の中であなたがいいなぁって思った作者さんでも、
他スレでいいなぁって思える詩を書いているコテの人でも。
誰でも。
620名前はいらない:2009/08/15(土) 08:14:16 ID:WI1gw51J
>>586 ひとりぼっちの雲のうたを書きました。
抱かれてると捕まえての間の変化を書きたかったけど、
自分で見返してみても、うまくないなと反省しました。
評価ありがとうございます。
621やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/08/15(土) 11:49:00 ID:z3W2LkEp
>>614
あたまいいね。満足?
622ロエン君:2009/08/15(土) 21:39:10 ID:k8dT8Cqv
レイビョウ ◆MORsxq5HPMさんから、選者の指名を受けたんですけど。

1 お題:『ワガママでお調子者の友人との友情について』
 例えば、誕生日に俺の気に入ってる3万のブーツをただでよこせ
 とかパチンコで5万負けたから5000円貸してくれとか
 平気で言うようなやつだけど、そいつを見捨てたり
 縁を切ったりするような自分は人間的に小さすぎるんじゃないか?
 という自己の葛藤があったりして、いわゆる腐れ縁てやつですかね
 そいう断ち切れない思いなどを詩で表現してみてはいかがでしょうか?
 私自身は、その友人のことを悪く書くような詩は書く気があまり
 おきないので書きませんが、こう言った負の感情をあえて
 詩という本来美しくあるべきもののお題にしてみるのも悪くないと思いましたので
2 投稿期間:2009年8月22日(土)まで
3 採点期間:2009年8月23日(日)
4 投稿の条件:なし

以上、よろしくお願いします。
623デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/08/16(日) 01:57:38 ID:Qx6xNZmQ
そう

「こんなに愛してるのにどうしてわからないんだ」
って言ってね 肋骨が折れるまで殴られてね
「わからない」ってあたしが言うたびに殴られてね
あたしが体売って稼いだおかねは全部ヤクに消えてね

それでも許すからってもういいからって
窓から飛び降りそうになるあんたを捕まえては
一緒に落ちてもいいかななんて思ったこともあるんよ

何処かへ行こうとかおかね返すからなんて約束の日には
きまってトラブルが起こり音信不通になったよね
またかよと思いながら心配したふりするあたしに
憔悴した顔を見せるあんた

何も喋らずに抱き合いながら
「これがあたしがあんたにあげる最後の薬よ」って
青あざのできた腕に針を刺すあたしのみじめさを
あんたは「ありがとう」と笑ったね

あたしはあたしが全部から許されたような気がして
あんたに「ありがとう」と笑い返すんだ
624名前はいらない:2009/08/16(日) 02:26:56 ID:jrhL5WNT
共依存かよ!?
625デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/08/16(日) 02:59:16 ID:Qx6xNZmQ
>>624
まあ、そんな感じの詩。題名それでもいいやw
626ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/08/16(日) 08:04:05 ID:KaUY968+

 買い物

買い物カゴが右の掌に馴染む
汗ばんだ肌は冷凍食品のコーナーで癒される
いつもの焼き飯が十パーセントの割引
まわりを新製品が囲んでいる
具にエビを使用しているのでやや高い
私はいつもの焼き飯を買い物カゴに放り込んだ
一度は立ち去ろうとして引き返す
予備の焼き飯を迷う手で追加した

冷やかなコーナーを巡る
赤い色に目が引き寄せられた
鉄板でとろける脂身
想像だけで喉仏が上下する
伸ばした手の先には霜降りの牛肉
顔の前で赤と白のコントラストを楽しむ
満たされた気持ちで隣の豚バラをカゴに入れた
共食いの言葉と共に康子の顔が頭に浮かんだ

足早にレジに向かう
調理器具に挟まれた近道
銀色に光る数々の品に足が止まる
菜切り包丁 三徳包丁 柳刃包丁
やはりと思って柳刃を見つめる
何かを握った右腕を突き出した
自然な笑顔を心掛けて突き出した
脂身の詰まった腹部を想像して繰り出す

私は満たされた気持ちで妻の元に帰った
627ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/08/16(日) 10:01:49 ID:SeVAaT7P
「箱」

ひとつの箱だった。
知らない人がそれを捨てて
優しい人がそれを拾って
僕の家族になった。

*今は、それ以上書けない。
 何があったのか、僕が何をしたのか
 僕もまだ理解していないから。

わがままだけど、お調子者な箱だった。
愛を信じてないけど、愛を求めるような箱だった。
中には何が入っていたのか。

開ける前に、
僕は箱を捨てた。

雨の日には思い出す。
雨に打たれる
箱のことを。
箱を捨てた僕のことを。
628名前はいらない:2009/08/16(日) 12:18:41 ID:jrhL5WNT
「のりちゃん」

800円のエビピラフセット
出された時から冷めていた
レジで千円札を払うと
帰ってきた4千2百円

暫くトイレに篭って考えた
大学時代の四歳上の同期生のこと
「助けてくれ」が口癖だった
身体は小さくて顔だけ大きかったのりちゃんのこと

のりちゃんから電話がかかって来ると
必ずその一言目は「おーい助けてくれ」だった
聞くと大抵は金のこと
サラ金で3万円借りたら一月で利息が9千円ついて
おまけに怖いおじさんから電話が掛かって来る
とりあえず完済したいから4万円貸してくれ
だの
パチンコで持ち金がなくなったから貸してくれ
だの
欲しい服があるから一緒に見に行ってくれといわれ
ついて行けば支払いは私の財布でされた

のりちゃんに貸した金が結局いくらぐらいだったかと考えると
どう考えてもゼロ円だった
のりちゃんに貸した金は必ず返って来た
しかも夕飯やボウリングの奢りつきで
のりちゃんのお母さんの財布から帰って来た

のりちゃんは4年間で7台車を乗り換えた
私達が褒めると舞い上がった笑顔で
私達が褒めなくなると次のに買い替えた
私達がまた褒めるとまた舞い上がり
そのうち誰もが呆れると
もう誰も褒めないとわかるまで買い替え続け
もう誰も褒めないとわかると最後の車を蹴飛ばした

のりちゃんがお母さんから出させた金が
いくらぐらいなのだろうと考えただけで目が回る
お母さんはいくらでも与え続け
のりちゃんは当たり前の顔でそれを使い続けた

私はそんなのりちゃんの遠慮のなさを羨ましく思い
のりちゃんの人懐っこさが好きではあったが
のりちゃんみたいな人間には絶対になりたくないと思った

だからこの4千2百円は返しに行こうと決めた
のりちゃんなら絶対に世の中を馬鹿にした笑顔で着服する
この4千2百円を返しに行こうと決めた
きっとあのレジのアルバイト君も
頭を抱えて弱ってる

お釣り多かったですよと
返したお金を受け取りながら
アルバイト君は馬鹿を見るように首をかしげた
店を出る私の背中にはありがとうございましたの声もなかった
629ロエン君:2009/08/16(日) 15:08:21 ID:xNfPieej
>>623 
作者:デラシネ ◆HDMUcC9vFA  
題名:『共依存』
刑事物のドラマのワンシーンを描いているような詩ですね。
描写力も十分にあり、けっこう引き込まれて読んでしまいました。
最後の女性の心情の描写が缶コーヒーのBOSSのCMの
「悪いのは人じゃない、社会だ」というセリフを思い出し
せつなさがたっぷりこみ上げて来ました!
私が提示した「断ち切れない想い」というのが大変色濃く描写された
美しい詩でした。友情というより愛情を描いた作品ですね。
C+

>>626
作者:ルート5 ◆wwaBUDM/A.
題名:『買い物』
よくある、何気ない、買い物の風景の中からも
何一つ見逃さないアンテナのようなものを
ピリピリと張り詰めていないと、こういった
詩はなかなか作れるものではいな、と思いました。
日ごろから、大変詩を愛し、自分を取り囲む世界を
大切にしているのが伝わってきました。
太った奥さんを豚肉を見て思い出したのでしょう
>何かを握った右腕を突き出した
>自然な笑顔を心掛けて突き出した
>脂身の詰まった腹部を想像して繰り出す
>私は満たされた気持ちで妻の元に帰った
柳刃包丁で太った妻の贅肉を切り取って
若いころのスレンダーな妻に戻ってくれないかな〜
という想いで包丁で空を切ってみるという
端から見たら、理解不能な行動でも
あなたの世界の中ではその行動に意味があるという
おもしろい詩だなと思いました。
B-
630ロエン君:2009/08/16(日) 15:09:12 ID:xNfPieej
>>627
作者:ボルカ ◆TcCutL/5sw
題名:『箱』
>開ける前に、
>僕は箱を捨てた。
>雨の日には思い出す。
>箱を捨てた僕のことを。
この行で自分の弱さ、愛を信じきることができない
弱さを表現されていて、とっても胸が痛くなる詩
だなと思いました。
この詩を読むと、なぜか、「箱」のことしか書いて
ない詩なのに「友達って大切にしなきゃね」と
脳内変換を起こさせる不思議な魔法の詩ですね。
短い中に伝えるべきことを全て凝縮させる
ボルカ氏の技術に拍手を送りたい作品です。
A-

>>628
作者:不明
題名:『のりちゃん』
「のりちゃん」のキャラ設定が非常にリアルでよくできた
詩だなと思いました。実在の人物の話なのでしょうか?
創作なら、すごいなぁと、関心するばかりです。
のりちゃんは金遣いは荒いけど
のりちゃんのことは嫌いになれないけど
のりちゃんみたいにはなりたくない
という想いから最後に誰にも理解されなくても
いいから正直に生きたいという強い願いがびしびしと
伝わってきました。これが狙いだったのでしょうか。
だとしたら、狙いどおりの効力をもった力強い詩
だと想います。
余談かもしれませんがのりちゃんのお母さんにも
救いがあればほっと胸をなでおろせる詩になったかも
しれません。
A
631名前はいらない:2009/08/16(日) 15:18:26 ID:PqdC02OO
うげげげ

トラウマじゃん…
632デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/08/16(日) 15:37:04 ID:w2JXWJY9
>>629
評価ありがとう。
633名前はいらない:2009/08/17(月) 11:20:54 ID:OlBxQknQ
>>628 どうでもいいけど返すのは4,000円ですよね
634「皿の上の無花果」:2009/08/17(月) 14:16:31 ID:EoI63GqD

熟しきった無花果の かすかに漂う腐敗臭

ただれた甘い繊毛に 

一匹の虫  ただ粛々と
635雑草 ◆je5cNlouiI :2009/08/17(月) 17:39:04 ID:0wcsCgpT
「不要物」

空に四本線
雀が留まっている
風にかすかに揺れる銅線
僕は窓から見ている
線を張るのを見たことはない
生まれたときから僕に変わらない風景
どうでもいいのにそこにある
色んな物と一緒だ
どうでもいいのにそこにある
そしてそんな物に惹かれたりする者もいる
俺は捨てる方だ
冷たいと云えば冷たい
不要な物は捨てちまえ
捨てるのさえ手間も金もかかる
そんな物要らないのに
でも僕は捨てないで
身勝手な考えさ
人は一人で生きていくのさ
でも僕は人はいらないなんて云わないよ?
ほんとは手を取り合って生きていきたいんです
636628:2009/08/17(月) 17:57:17 ID:VDNIVgby
>>633
ほんまや!!
うっかり損するとこやった!!
637ロエン君:2009/08/17(月) 18:17:01 ID:2I/q1ed+
>>634
作者:「皿の上の無花果」
題名:『皿の上の無花果』
わずか3行のこの詩は
何かのメタファーなのか
ごめんなさい、読み取れませんでした。
D

>>635
作者:雑草 ◆je5cNlouiI
題名:『不要物』
ニヒルなキャラを演じつつも
自分の弱さをさらけ出すという
内容の詩ですね。
弱さ、というのは間違いですね。
最後の一行ではやはり愛を大切に
したいと詠っていますね。
人間の持った二面性を描いた
詩ですね。さらなる内面世界へ
表現を広げていけばもっと
面白い作品になるはずです。
C
638皿の上の無花果:2009/08/18(火) 09:16:50 ID:4bHr6vzP
>637
ありがとうございました。
読み手あっての作品なので、イメージがつたわらないということが分かって勉強になります。
もっと足さないといけないですね。
「腐れ縁な友」を何かにたとえてみれば、腐る寸前の無花果を割った映像が頭に浮かびました。
食べれないこともないけれどなんか嫌です。 
ところで無花果って割るとエロいと思いませんか?

639雑草 ◆je5cNlouiI :2009/08/18(火) 13:14:23 ID:kjbhHV44
>>638
内面世界へ表現を広げていく、というのは、難しくも楽しそうな課題です。ありがとうございました。
640雑草 ◆je5cNlouiI :2009/08/18(火) 13:15:17 ID:kjbhHV44
すいません、>>639>>637あてです。
641ポエム田ポエ子 ◆k7FbTvUf9k :2009/08/18(火) 17:20:05 ID:v4slpjJl
あっ!
ロエン君だ!
投稿しなきゃ!

>重鎮あくま
遅レスだけどお疲れ様ー。
忙しいのに頑張ったね。
そんなあなたにキリン・ラヴズスポーツ。
642名前の無い陶器:2009/08/19(水) 06:28:35 ID:SD9lsAaf
−(nan.C)

(ナンシー、君は)きっと今も鋏を握ってて
(ナンシー、君は)きっと今日もそれを左腕に滑らせる
(ナンシー、君は)割りもしないストレートウォッカで
(ナンシー、君は)ここじゃない世界へと、色とりどりの星屑を流し込んだ

夜中に着信があった時点、大体の事態は把握してた
これは何十度目かも解らない、君の「発作」だったから
「こんろこそしんりゃうはも…らんらっへ」
君の呼び名に絡めた口癖も言えてない…いつものこと
あんた阿呆だよ。畜生。

車に乗り込む。一度電話を切り119を。状況は頭に入ってる。…というより何時も通りだ。
電話をかけ直そうか
迷った末やめた
だってあいつは死なない

何億錠の星屑も
何百と走る蚯蚓腫れも
一度もナンシーをあちらへはやらなかった
皮肉なことだが耐性だろう
…くそ、足が震えて笑えてくる

ナンシーの家のドアにいつも通り鍵はかかっておらず
床に空の薬瓶が今回は4つ…どうやら吐き気止めの類。
とろんとした目で泣きながらわらい
「ごめんれ…あはひ、ほめんれ…」
俺は無言で手首の黒を拭き取り、包帯を巻く
今回は阿呆みたいに深くはない…ただこいつは真性の阿呆だ

「ほめんれ…れぇ」
ナンシーの伸ばす手を遮るように、救急車が着いた
俺はナンシーの手を置き去りに、いつもの救急隊員の方に頭を下げた
担架で運ばれるナンシー
何かいいたげに半開きの口と瞳を向けて
もう「なんちゃって」が言えないナンシー

いつも通り_ソレに詰め込まれ
いつも通り_サイレンは遠退いていく
いつも通り_ナンシーは胃洗浄の地獄へ

そのあとのサイレント
死への渇望が詰まった部屋
あの馬鹿が生きることを辞めた部屋
俺の願いの届かない部屋
願うことすら辞めた部屋

俺の無言が僅かなお前への反抗だと、罵倒だと
知らないわけもないのに
自分勝手に_なんちゃってを忘れた_かわいそうなナンシー_
憐れな幼馴染み
_…笑える俺の初恋
643ロエン君:2009/08/19(水) 17:59:49 ID:zQHQQoDT
作者:不明
題名:−(nan.C)
生への願い、とそれを受け入れない初恋相手
への決して断ち切れない腐れ縁
あなたは多分やさしい人だ。
リストカットをやめないナンシーという架空の女性
(架空の女性だと思いたいです)
私も何人か、リストカットをした人間を知っています。
そんな人は、こういいます。「死にたいやつは死なせてやればいい」
不思議ですね。悲しみや苦しみを知っているはずの人なのに
やさしさはどこかに置き忘れてしまったまま
本当の悲しみって今、私の書いていることが少しかすってる
程度なんでしょうね。本当の悲しみを知っている人は
リストカットをした本人ではなく、あなたかもしれません。
A+
644ロエン君:2009/08/19(水) 18:01:22 ID:zQHQQoDT
>>643>>642へのレス
645名前の無い陶器:2009/08/19(水) 21:44:16 ID:SD9lsAaf
>>643

こんなに早く評価を…!
勿体ないお言葉まで、有難うございます。
この詩を読んで、人のやさしさと悲しみに思いを馳せて下さった、ロエンさんが何より優しいと、なんだか胸が痛みました。
ナンシーはほんっっっの僅かにノンフィクションを混ぜ込んだにせよ、完全に架空の人物です。
ですのでご安心を!(何がw)
上手く言えませんが、この場、この題材の時にこの詩を書けて、ロエンさんに見て頂けて本当によかったと感じました
評価、だけでなくやさしい言葉を、本当に有難うございました。
646ロエン君:2009/08/22(土) 16:46:33 ID:7ZHFdwpE
『ジャイアニズム』

僕の少年時代はジャイアニズムを振りかざす少年の
作り出すルールに支配されていた。
新しいおもちゃを買ってもらったら、必ずそいつに
壊された。
新しい漫画を買って来たら必ずそいつに横取りされた。
幼さが生み出す残酷なルールに立ち向かったこともあった。
だが、取り巻きのスネオイズムを演じる少年達に
あっさりと振り払われた。
僕は、自分の情けなさから、よくひとりで泣いていた。
でも、ジャイアニズムを振りかざす少年とつるんでいると
なぜか、いつも、わくわくしてどこか、楽しかった。
僕は、スポーツは苦手だが、勉強は卒なくこなしていた。
中途半端に勉強ができるものだから、ジャイアニズムを
ふりかざす少年の目の敵によくされたものだ。
それでも、どこかジャイアニズムを振りかざす
少年に憧れていた。

20年の歳月が流れた

私といえば、そこそこの企業に勤め器量のいい嫁も
いて、幸せに暮らしていた。

同窓会で、ジャイアニズムを振りかざす少年(もう少年ではない)
に20年振りに会った。今の彼には20年前のパワーは
微塵も感じられなくどこか、弱弱しさを感じた。
聞くと、うつ病になり、無職だという。
すっかり、しょんぼりした、おっさんになりさがってしまって
いた。
僕は心のどこかで、「勝った!」と思ったと同時に
寂しさを感じていた。時の残酷さを思い知る。

ジャイアニズムを振りかざす少年はもういない。

遠い日の僕の心の中にだけ生きる憎たらしい憧れの存在。
それが、今日、陽炎のように消えてしまった。

僕は同窓会に出席したのを少し後悔したのと同時に
ジャイアニズムを振りかざす少年(もう少年ではない)
の分も幸せに生きねばと思った。
647ロエン君:2009/08/22(土) 23:48:56 ID:PLUU74BO
【今回の評価一覧&結果発表】

>>642
作者:名前の無い陶器/題名:−(nan.C)/評価:A+

優勝おめでとうございます!

>>628
作者:不明/題名:『のりちゃん』/評価:A

次点おめでとうございます。

>>627
作者:ボルカ ◆TcCutL/5sw/題名:『箱』/評価:A-

>>626
作者:ルート5 ◆wwaBUDM/A./題名:『買い物』/評価:B-

>>623 
作者:デラシネ ◆HDMUcC9vFA/題名:『共依存』/評価:C+

>>635
作者:雑草 ◆je5cNlouiI/題名:『不要物』/評価:C

>>634
作者:「皿の上の無花果」/題名:『皿の上の無花果』/評価:D

>>646
作者:ロエン君/題名:『ジャイアニズム』/評価:C

【感想】
大変面白いスレですね。
今回はテーマが限定的すぎたせいか参加者が少なかったのが
残念ですが、素敵な詩が多かったのが印象的です。
私の就職活動の都合上、一週間しか取れなかったのも
参加者が少なかった一つの原因でしょう。
今度は選者じゃなくて、挑戦者として参加してみたいですね。
648名前のある陶器 ◆HB.VSWWb7w :2009/08/23(日) 01:39:36 ID:hF0p09bt
どうも有難うございます…!
なんと言ったらいいか、素直に嬉しいです

ロエン君 さまに頂けた軟らかな言葉を、詩以外に於いても大切にしたいな、と思いました
丁寧で温かな評価、本当に有難うございます
投稿された詩も、ロエン君 さんの書かれた「ジャイアニズム」も、目に出来てよかった
やさしい時間を有難うございます

ロエン君 さま、本当にお疲れ様でした!

選者さん…!
ちょっくらお願いに行ってきます(`・ω・)!
649ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/08/23(日) 02:09:20 ID:Vfg2Z2dU
>名前の無い陶器さん
優勝おめでとうございます。

>ロエン君
作品もよかったけど、各作品への批評も、読んでいて楽しかったです。
拙作にも丁寧な批評、ありがとうございました。
650名前のある陶器 ◆HB.VSWWb7w :2009/08/23(日) 15:30:15 ID:hF0p09bt
すいません!
>>648は私で名前の無い陶器、−(nan.C)を書いた者です

>ボルカ氏
どうも有難うございます!


先程お願いをしてきたので、了承して頂ければ選者さんがいらっしゃると思います♪
それでは素敵なスレに参加させて頂き有難うございました!

651レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/08/24(月) 06:41:01 ID:ZYxW4MAo
リアルにコーヒー吹いちまったよ…
一応やってみるけど評価とかした事ないし詩の知識皆無だから
あんま気のきいた長い評文は書けないと思うけど許してね

題:『異常』
今夏は蝉は鳴かんしやけに涼しいはで個人的には快適なんだが反面不気味でもある…
そういう一見平和だが何か水面下で起こってるんじゃないかという身の周りの
些細な異常や不安定感、それに伴うザワザワする予感などを書いてください

投稿期間:8月いっぱい
採点期間:できるだけがんばる
条件:オレが的外れな評文書いても生温い目を

でわよろしく
652名前の無い陶器 ◆HB.VSWWb7w :2009/08/24(月) 07:18:53 ID:T+QCx8dE
おおっ!いつも朝方書き込んでらっしゃるので来てみたら!!

突然お願いしたにも関わらず、選者を受けて頂けとても嬉しいです♪
有難うございます(`・ω・)コーヒー…wびっくりさせてすみませんw

お初にお目に掛かれる評文楽しみにしています♪
私も何か書けるといいなぁ
改めて、快く選者を引き受けて頂き有難うございます!
653ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/08/24(月) 08:04:16 ID:VF+v7GDS

 一夜

退職金を使って一軒家を購入した
毎朝 違う鳥の鳴き声で目が覚める
空気は清冽な小川のようだった
吸い込む度に肺が浄化されていく
指の間の寂しさも忘れた
自然に抱かれた今 寂しさは感じなかった

ある晩の風雨は凄かった
家に叩きつける雨粒が煩い
苦しかった時代の取り立てを思い出す
浅い眠りは悪夢を見せる
借金 離婚 親権 倒産
心の中まで吹き荒れた

ろくに眠れなかった
朝の太陽が目に沁みる
山際が少し崩れて
手前の小川に入り込んでいる
わたしは起きたままの恰好で
その現場に走った

小川は濁っていた
汚らしい姿をさらけ出していた
口が ウソだろ と動く
崩れた山から
無数の廃材が
どす黒い顔でこちらを見ていた
654ロエン君:2009/08/24(月) 19:52:12 ID:8p1hczCH
僕は精神分裂病(今は統合失調症という)だ。
僕は世間的には精神異常者とみなされるだろう。
でも、誰もに、愛される詩を書きたい
そう願って、誰もに愛される生き方を選ぶ。
誰もに愛される詩を書ける人間は誰もに
愛されている必要があるじゃないか。
愛されるための選択肢はいくつかあって
僕はいつも最善と思われるものを選ぶ
でも、それが正しい選択なのかは
いつも曖昧な形でしか、確認できない。
今日は、就職の面接ですごい人物に会ってきた
自分を抱きかかえさせてみて、相手が
福祉の仕事に向いているかどうかが
わかるという人物だ。
福祉の仕事を目指す私としては
なんとしても、その人物に認められる
必要がある。
私は、60kgの体重があるその人物を
抱きかかえてみた。
不思議と思ったほど重たく感じなかった。
というより、簡単に持ち上げることができた。
私には福祉の道を生きる才能があるのか?
誰もに愛される生き方をしたいと強く願う
僕は、福祉の仕事に大変、強い憧れを持っている
しかし、私は精神分裂病だ(今は統合失調症と呼ぶ)
簡単に受け入れてくれる企業もない。
私のような、危険な病気を持った人間に
介護されるのは心中穏やかではないというのが
世間の本音ではなかろうか。
今日、会った人物がその答えを教えてくれる。
真の福祉の精神を持った人物を見抜く目で。
僕にはその人が、人知を超えた心眼で人の心を
見抜く神や仏のように見えた。
僕が、もし今日、受けた企業に勤めることがで
きたなら、世界はほんの少し、変わるかもしれない
そんな気持ちで、採否を待っている。
世界は変えられる。

世界を変えて、もっと美しい詩を皆に贈るために
今はまだ、飛び立てずにいる、小鳥のような僕。
精神は異常だけど、心は清くありたい。
表裏一体のようで別物のようなこの構造体は
やじろべえのように、正常と異常の狭間を揺れ続けている。
655まだ大丈夫だろと呟きながら:2009/08/25(火) 09:16:26 ID:uJTc4yMa
盆すぎて、まだ青々と立つ稲の鈴花が
まだつかぬのかと歯軋りする歯は黄色く毀れ
甘みが乗らなかった梨の実をもいでは
浅く掘った穴に埋め込んで踏んでいく
鍬の刃を継ぎかえる楔 打つ手に力はないのだ

雑木草はかわらず繁茂し 空なお高く
雲白く 風飄々と通り抜け
野分け後、赤く染まった夕日を見るにつけ
「まだ大丈夫だろ」 と 呟きながら

今年は豆を4回に分けて蒔いた
「きっとどれかは おてんとさんに合っとるやろ」と、呟きながら
656レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/08/26(水) 02:28:05 ID:35K4FucV
>>653 「一夜」
なにやらピリッと効いた皮肉を感じますなぁ
せっかく様々な障害を乗り越え一人平穏な理想郷を手に入れたと思った矢先に
それら逃避的安らぎを嘲笑うかのような嵐と、
清々しいはずの朝に暴かれた一点の黒い染みのような秘密…
禁煙をほのめかす言葉からこの人物の隠れた肉体的疾患も予想され
不吉な未来を暗喩するようでちょいザワザワしました
短時間で書いたわりにはよくまとまってると思います
657レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/08/26(水) 02:41:51 ID:35K4FucV
>>654
これは実体験をモチーフにしたのかな?
自身を異常と言い、愛の詩を書きたいと願い人のために生きようとする姿は
僕からすれば眩しいくらい正常で、その前向きな姿勢がとてもよく伝わってきます
面接官の話も興味深く、実話だとすると世の中には不思議な人物がいるもんですね
個人的には嘘でもその人を持ち上げると乳首をつねられたなんて話だと
もっと詩的には異常感がでて面白かったかな…;
ともあれロエン君らしい詩で、どこか不安定ながらも
必死により良き未来を信じ進もうとする描写に好感がもてました
658デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/08/26(水) 04:24:44 ID:oDT81OHF
狂ってるんだぜ!満員電車で叫び出さない奴らは
狂ってるんだぜ!試験勉強なんてしちゃう奴らは
狂ってるんだぜ!毎朝同じ時間に飯が食える奴らは

あたしはどれでもないけど 狂ってるんだぜ!

路上に寝転んで叫びだしたあたしは
分裂症と診断され
病院のベッドに縛りつけられ 注射を打たれて

目が覚めたら鉄格子の中さ!

誰も憎んじゃいないが
涙も流せないまま 毎日3歳の我が子に届かない手紙を書いた
退院して金になることならなんでもやって 
やっと子供を引き取り今の穏やかな暮らしを手に入れたさ

ボンテージ着て 鞭を振るって振るわれる
死と隣り合わせの穏やかな日常

あたしは狂ってるんだぜ!
でも何ひとつ信じちゃいないあたしは この上なくまともなんだぜ!
659レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/08/29(土) 20:44:58 ID:doNI5mjZ
>>655
自然と前線で対峙される人間の苦悩と悲哀と生活が滲み出るような詩ですね
鍬の刃を継ぎかえる楔 打つ手に力はないのだ←ここが味があっていい

野分け後の夕陽の描写は寂寞として印象的でした

>>658
マトモ故に見えるものと見えない世界
狂った故に失ったものと得られた視点
隔離された部屋で三歳の子供に書く手紙とはどんな内容だろう?
それはきっと壊れた心を繋ぎ止めるための接着剤のような
透明で凝縮したメッセージなのだろう…
何一つ信じない、信じられない、信じるに値しない、
そんな言葉で世界を、己を鞭打つ彼女は
誰よりもマトモな事の意味と価値を知っているのかもしれない
それと、狂うことの快楽も……とつらつら考えてみた。SM万歳
660陶器 ◆HB.VSWWb7w :2009/08/31(月) 21:19:33 ID:oMhPLucY

 なるほどと思う
忙しいなと思う
  惹かれるような
うざったいよな
   文字って恐怖だ
 四角くきざんで
つまみあげた上
   なんでなんだろ
  パンドラを開く
好奇心に負たい
    いつからなんで
 弱くなったのか
不安が滴ったら
    多分喜ぶだけで
 オールデリート
   はやくはやく!
 羊になるのは嫌
剥されたくない
   何もしるもんか
 どうしていやだ

 にせくるてっかわ
 ろにいなのきげな
 よしよしいいこだ
  噛  器  L

苛立つ筈だ
忙しい。
大丈夫だよ
嫌いだ。
もう止めて
放して。

こんなこと書いていても
空っぽ カラ カラ 鳴
喉 乾いて 嗄れて 厭

うるさいよ
もう。
放っといて

本当に嫌い
…大っ嫌い。


溺れてみればきっとこんなもの。
コレは私だけの
誰にもやらないよ?
だけどそれは
一体何処に在るんだい。
ただの薬だって
お前にはやれない
お前は私にふれられないよ。残念だねえ。

ガラス戸に隠れ「 」た
(……………、――ック)

瞬間は目にしない
661レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/09/01(火) 18:21:04 ID:bTyqGgQ/
>>660
うーん…、

テンポや良し
センスも良し
だが
解読不能
意味不明


…あれだ、評価スレで色々あったようだが、それと関係あるのか、ないのか…

一連目は流れに無駄がない
二連目以降はちと上ずってる感じ
シュールといえばそれまでだが伝えたい全体像が見えない
内面のドロドロした情景をただリズムに乗せて吐き出したような

だが
所々言葉の巧さや独創性は感じる
正直こういう尖った詩は好きです
662レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/09/01(火) 19:01:18 ID:bTyqGgQ/
でわ結果発表です


>>653「一夜」 C

>>654 C‐

>>655「まだ大丈夫だろと呟きながら」C‐

>>658 C‐

>>660「征服者の巧」C


優勝はルート5さんです

同点の陶器さんの詩もキレがあってよかったが、俺にはちと難解すぎたょ…
ルート5さんの方は「異常」というテーマに沿いながら
一捻りしてあって面白かったです
663陶器 ◆HB.VSWWb7w :2009/09/01(火) 21:45:26 ID:Mgz7asyj
レイビョウさま、選者お疲れさまです!
評文も詩も、とても楽しく読んでおりました。

これを言ってしまうとアレなのですが…私は具体性のないものを掴んで、感覚で何かを書くことがとても多いのです。
要は「気分」を全力で乗せるといいますか…あわわ。

で、あの詩は自身のM性を感じた書き手 が誰かのS性に送ったラブレターみたいなもの なんですが

2連目からはなんちゃってS性やら独占欲やら色々をぶち込みまして、もしかしたら蛇足であったかもしれません

投稿時は、見て頂いた詩やそれを書いた自分が「異常」かも…と確かにドロっとしていた気がします

自分でも何が言いたいやら(笑)

誰かに言葉を頂いて、その詩の意味を捜す作業もまたとても楽しいと知れ、とても嬉しいです。

セン5の件は全容を全く掴めていないので割愛しますが、一番関係あるとすれば、寝かせる期間も大事よ、という尊敬する詩書きさんの言葉かもしれません。

意味が解らないですねw
ともあれ、また次がとても楽しみになりました♪

レイビョウさんに選者を引き受けて頂けて本当によかった。

因みに今ファーストアルバムを聴いているんですが、グレイプバインって本当にいいバンドですね。

レイビョウさま宛ての手紙のようになりましたが(汗)
お忙しいであろう中、本当にお疲れさまでした!
664ルート5 ◆wwaBUDM/A. :2009/09/01(火) 22:17:41 ID:yZc1PSos
遅めの夕飯を済ませてそぞろ歩き
立ち寄ったスレで結果が出ていて驚きました
わたしが優勝ですか。ありがとうございます、
と同時に選者を探しに旅立たなくてはいけません

わたしは文藝に近い人間なので別の板から選者を連れてきます
少しの間、お時間をください
レイビョウさん、参加してくださったみなさん、ありがとうございました
665名前はいらない:2009/09/02(水) 00:54:36 ID:kXGBlMOr
ぱんつ食うより煩しい
666Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/02(水) 03:10:22 ID:jYj0fH9U
文藝に近い板から呼ばれてきました。
詩を普段読んでいないですし、詩板に来るのも初めてです。
そういう素人の反応を楽しめる方のご参加をお願いします。

文章を書いたりする、単なる他板の一般人ですが、
私の好みではない世界にも触れたいので、
あえて私の素性、好みなどは伏せます。
優勝者の選定時に自己紹介させていただきますので
若干失礼かと存じますが、お許し下さい。


1 お題  『詩の良さを私に教えて下さい』

     ※全く詩を読まない大人の年齢に達している私に、詩の魅力を伝え、
      詩を好きにさせられると思うものを書いて下さい。
      簡単過ぎても……? 難しすぎても……?
得体のしれない私がどこまで読みこなせるかわかりませんが
      メルヘンから18禁までジャンルはなんでもありです。長いものもok。
      遠慮は無用。
さぁ、あなたならどう書く?


2 投稿期間 10作集まるまで。(過疎具合によっては1週間を目途に調節します)
3 採点期間 締め切り後1週間以内
4 投稿の条件 1作の長さの最長は5レス分まで。名無し、コテは問いません。
        出来れば1人1作品でお願いします。過疎具合によっては調節します。

■全力で集まった詩について感じた事を自分なりに書きますので、
ご参加いただければ嬉しいです。放置する事はありませんので、宜しくお願いします。
667デラシネ ◆HDMUcC9vFA :2009/09/02(水) 10:56:24 ID:oAqOI3+r
>>レイビョウさん
評価ありがとう。お疲れ様です。

>>ルート5さん
優勝おめでとう。
668遅くなってすいません:2009/09/03(木) 13:41:22 ID:ptZ4t/A+
畑の書き手です。
レイビョウさん ありがとうございました。
ルート5さん おめでとーー。
Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 さん よろしくお願いします。
669レイビョウ ◆MORsxq5HPM :2009/09/03(木) 15:24:14 ID:1ftJR05r
>>663
君はむき出しのアンテナみたいだなぁ
ちょい落ち着いて調整したらいい詩が書けそう
670名前はいらない:2009/09/03(木) 23:45:06 ID:TatG3K6L
age
671早起きちゃん ◆HAYA/eBTAA :2009/09/04(金) 22:45:51 ID:HkaSaDf8
『まじめに遊ぶ』

晴れた空が青いとは限らない
海が大きな水溜りだっていいじゃない
雨上がりの虹が一色に見えたら素敵
子供は笑いながら全力疾走
下駄箱に生菓子が入っている
夕陽が沈む時の擬音はブチャ
地中を夢の中で駆け抜けたことがある
丸っこいものは抱きしめたくなる
イモムシはとにかく指で突っつきたい
百メートル先のゴミ箱に一発で入れる
地面が飛び出して宇宙を易々と突き抜ける
ニワトリがツバメを追い抜き
ヒヨコがチーターを手玉に取る
文字で自由に遊び
文法は成層圏まで放り投げる
学問を鼻で笑い
詩作で学者になりきる
ひとつとして答えがなくて
無数の答えを手にする
なんにでもなれる世界を楽しむ

ようこそ ここが自由の始まり
672ゴミ ◆notePDkbPQ :2009/09/05(土) 02:06:18 ID:kRXWEG7z
「し」

こいつに
いとをくっつけて
ひょいとなげる
どんなことばが
つれるかな
673北 ◆Ui8SfUmIUc :2009/09/05(土) 02:42:58 ID:k/ik6N5E
「ポエムの国警察署」

死因はカゲロウ、凶器は詩

死亡推定時間は楽しすぎてあっという間

殺人の動機は消しゴムで消せない気持ち

ゴリさん犯人の調書とりますか?

いや、無罪!
674新人ナイフ ◆XBzaII/xfg :2009/09/05(土) 11:18:08 ID:ToPst4+w

「ぼくは詩をしらない」

*  〜 *  〜 *  〜 *  〜 * 1 - 5
◎ ◎ ◎
*              


---
プロローグ)




花は詩をしらない けれど風をしってる


雲は詩をしらない けれど空をしってる


星は詩をしらない けれど時をしってる


ぼくは詩をしらない
ぼくは何をしってる?



  ・・・          ・・・
          ・・・
       ・        

             ・

            ・









*  〜 *  〜 *  〜 *  〜 * 

675新人ナイフ ◆XBzaII/xfg :2009/09/05(土) 11:21:22 ID:ToPst4+w

/////////////・・・・・・ 2 - 5

しゅるしゅるしゅるるひゅうう 
ひゅうう ひゅうう しゅううひゅうううう クスクスクスクス
ひゅあうさううみゅうううううううう クスクスクスクス












     | |   | |

     ・・  ・・





さむいね
さむいね

あったかいね
あったかいね






はくしょん!




     |  |  ||

     @@  ××




676新人ナイフ ◆XBzaII/xfg :2009/09/05(土) 11:22:10 ID:ToPst4+w

*―*―*―*―*―*―*―*―*―* 3 - 5


春がきた

































すごく
うれしい



*―*―*―*―*―*―*―*―*―*

677新人ナイフ ◆XBzaII/xfg :2009/09/05(土) 11:26:20 ID:ToPst4+w

--------------------------------------------------------- 5 - 5














そらをとぶとね
ビルや学校や森が
きらきらひかってた

そのひかりは
ずっとずっと
遠くまでつづいていて
透明な世界は
どこかに
行進してるみたい

そうしてぼくの
記憶のなかのいのちは
しだいについばまれていった













ぼくは
詩を
しらなかった



---------------------------------------------------------

678名前はいらない:2009/09/07(月) 17:53:23 ID:c1ZZdW4y
本人の思い入ればかり
つまらない
679名前はいらない:2009/09/08(火) 04:32:35 ID:uLXlTo0I
どーでもいいから
一人でビルの隙間で切腹して遺書に「つまらない」とでも書いとけ
680やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/09/08(火) 23:02:17 ID:RJtNLMck
まとめです。
お題など詳しくは>>666


>>671 早起きちゃん ◆HAYA/eBTAA/ 『まじめに遊ぶ』
>> 672 ゴミ ◆notePDkbPQ / 「し」

>>673 北 ◆Ui8SfUmIUc /「ポエムの国警察署」
>>674-677 新人ナイフ ◆XBzaII/xfg / 「ぼくは詩をしらない」
681やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/09/08(火) 23:57:04 ID:RJtNLMck
「迷いの森」

足下は根でつながれてはいない
閉じこめられたこの森では
その足も足枷でしかないのさ

一歩たがえば迷い森
二歩踏み入れて確信犯
歩き出したらさいかをつばむ餌食となれ

疑心暗鬼のなれの果て
ぽっくり倒れて裂いたなら
お前の
お前の中身は口から撒き散らし
あるいは虫に食われて
とうに無くなっちまってるのさ

腐って枯れて迷い森
歩き出したらなれの果て
隙をみせれば吸い取られ
バックリ割られて
あとはもう
魑魅魍魎どもの隠れ蓑さね
682Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/09(水) 08:14:51 ID:MzWB0ZpY
皆さん投稿ありがとうございます。
募集は10作品ですが半数の5作品集まりましたので、
今週の土曜日12日の23時59分59秒で10作品未満でも
締め切らせていただこうと思います。
引き続き宜しくお願いします。

>新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
4−5が無いようですが、これは投稿ミスではないですか?
意図されたものであれば、そのままで構いません。
万が一ミスであれば、再投稿をお願いします。

それでは引き続きよろしくお願いします。
683ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/09/10(木) 19:39:27 ID:+Qy90oWK
「水俣にて」

俺は水俣の海に立って島原を望み
不知火海に溶けていく
夕陽を見ていた。

そして
せめて詩でも
書かないわけにいかないじゃないか
と、思った。

短歌が許されない風景が
この世にはある。

俺が鬼か。
と、そのひとは社長に言った。
払わないなら金なんかいらない。
でも俺の親父は狂人として閉じ込められて、爪たてた腕に骨覗かせて死んだ。
だからお前せめてとむらいに死んでくれよ。
これ終わったら出家して詫びるとか、
いらないから
とにかくお前が死んでくれよ。

と、交渉の場から
担架で運びだされる社長に
とりすがって。

それは正確な歴史じゃないが、俺がそう記憶するあのひとの嘆きの前で

この国で一番美しい太陽が
南端の入江に溶けていく。


水俣は
浄化をとげて
ペルシャ風の目をした灰色の猫たちが
無邪気に
駆け回り
物陰から俺に挨拶する

ここが西暦二千年の水俣だよ
と。

どこまでも美しく
神がみの棲むこの街で。

モニュメント広場には
幻想の
水銀の雨がふりつづける。

千年、記憶されよ
と。
人類の
未来のために。
684ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/09/10(木) 20:00:24 ID:+Qy90oWK
今携帯で打った即興なので言い尽くせていません。
半端で申し訳ありませんが、この補注を含めて一作品ということで(^o^)

言葉の引用は正確ではないです。
また、とくに近年の、会社、市、政府などの真摯なとりくみは、私の勉強不足でこの作品には言及できていません。

それと大事なことだけど、水俣は浄化に成功し、いまは魚介類の危険は他と比べて高くないそうです。てか、とても美味。

今夜は詠み込めなかったけど、ほんとは僕が現地で一番感動したのはそこでした。
685名前はいらない:2009/09/10(木) 23:14:04 ID:2rrFlrFP
「柔毛を愛して生きる」

煮焦げを愛して生きる
しまった変換ミスだ

しかし最近の女子小学生のうなじはなんともプリキュア
滑り台の下で待ち構える棒足マニアといったら もう
んーたまには

牛乳を飲み干した金谷星香ちゃんの
鼻の下でも研究してみたら
ひげがはえている
なんと! ひげがはえている

慌てて電車で3時間の自宅へ戻り
戻れない悲しみを手に持って
冬山の頂上でインターネットをしよう
圏外でも
通じる電波はある
しかし柔らかさでいったら
しこりの始まる女子小学生よりも
お母さんのほうがいい感じだというのに
なぜにまた 俺は新しい女を探して
南極の果てまでも旅に出るのだろう

ペンギンの背中は暖かいか
そこに柔毛は生えているか



686新人ナイフ ◆XBzaII/xfg :2009/09/12(土) 00:03:06 ID:+vzdQJIR
>>682 すみません、追加します。

ぼくは詩をしらない。 4 - 5


きみの。水色よりも透明な。
頬をつたう。
幾すじもの水は。
小さなこころに収まりきれずに。
あふれでる。
思い出そのものなのです。

静かなみどりいろの瞳。
鉛筆で書いた手紙。
風のとおりみち。
真昼の三日月。
泥の中でみつけたきれいな石。
船のかたちをした雲の航跡。
たんぽぽの綿毛。
大地にとけゆく夕陽。
夕から夜へとこぼれゆく蛍。
花火のシルエット。
やわらかなほっぺ。
つないだやさしい手。

言葉にできない言葉が
詩であるならば。
ぼくらのこころは。
なんて詩でいっぱいなんだ!

687ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/09/12(土) 20:57:52 ID:H0YF0gac
すみません。
拙作
×島原→○天草

修正させてください。
m(__)m
688あなたと僕と猫と猫:2009/09/12(土) 22:26:16 ID:ihM2dK8b
僕のアパートは猫が飼えない
窓から見えるのは隣の物置と、アルミのベランダの裏側だけ
コンビニのビニール袋が 風にふかれてカサカサ笑い
忘れられた洗濯物が 雨に打たれてしおしお泣いてる
あなたもいない

ね、明日、僕らの家を探しにいこう

まあるい陽だまりと、ちいさな隅っこがある家がいいよ
猫専用の物見台があって、
とりそこないの雑草が生えて
星が見える窓と、朝日が射す窓がある

夜、玄関に小さな明かりが灯されて、
夕飯のパイが残ってて
あなたが本を読みながら待っている
あなたと僕と猫と猫

ね、明日、僕らの家を探しにいこう
689Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/13(日) 00:12:34 ID:RN5dMV8f
投稿ありがとうございました。
締め切らせていただきます。
一週間以内に優勝を決めさせていただきますので
しばらくお待ち下さい。
690Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/19(土) 23:44:04 ID:kJqdi7ya
お待たせいたしました。詩板に初めて書き込みさせて頂いた私のような者の題に、
お時間を割いて詩作をして頂き、誠に感謝したします。日頃詩を読んでいないの
で、感覚的な感想になってしまうのも申し訳ないので、詩について一冊本を読ん
で私なりに理解した上で、各作品を評する事にさせていただきたいと思います。

詩は世界を言葉で捉え直す行為だと、世界の再構築であると野村喜和夫は言って
います。彼はヤーコブソンの失語症の研究から、言語運用のプロセスには、選択
と結合という二つが行われている事を例に挙げ、ヤーコブソンの「詩的機能は、
等価性の原理を選択の軸から結合の軸へと投影する」という定義を踏まえた上で、
詩とは通常の言語活動をいったん失語症の近くの混沌にまで戻して、あらためて
そこで選択と結合の作業を更新することである。としています。これが詩をもっ
て行われる、世界の捉え直し、再構成という事であるようです。また、野村は、
幼年期の言語習得にも触れ、ボードレールの「天才とは自在に取り戻された幼年
のことである」という言葉を引用し、言葉が、シニフィアン(記号表現)とシニ
フィエ(記号内容)の不可分な一体であり、かつそれは恣意的な結びつきでしか
ないというソシュールの以来の常識を踏まえた上で、小林康夫の、「たとえば、
文学的であれ思想的なものであれ、それぞれのエクリチュールにおいて問題にな
っているのは、それぞれある固有のコドモの誕生なのだと。どのようなエクリチ
ュールも、最終的には、言葉を知らない、コトバ以前の感覚的な感性的な存在を、
コトバによって、ということは同時に法によって貫かれた論理的世界へと、――
ある決定的な痛みや外傷を通じて誕生させるという企図なのだと考えなければな
らない。」という言葉を引用しています。これは、世界を言葉という道具で壊し
て再構築するだけでは無く、言葉そのもののシニフィアンとシニフィエの結びつ
きをも壊し、再構築しようという試み、時に幼年期の言語の習得過程や失語症の
近い状態への言葉の認識へ向かい、思考を解放する事、が詩作なのではないかと
いう事なのではないかと、私は理解しました。その行為を行う根本的な動機は、
野村の言葉を借りれば、――それは野村が引用している、入江康夫の言葉でもあ
691Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/19(土) 23:46:25 ID:kJqdi7ya
るのでしょうが――「世界が現状のようにあることへの怒り、そのやむにやまれ
ぬ情動が人を世界の捉え直しへと、詩へと赴かせるのです。言語批判である詩は
社会批判でもあるのです」という事でした。(参考:野村喜和夫『現代詩作マニ
ュアル』)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

私はこの点を踏まえ、世界の再構築、コトバの結びつきの再構築、それがなされ
た情動という三つの視点で作品を捉えてみたいと思います。その上で題『詩の良
さを私に教えて下さい』についても考えます。まずは投稿順に評します。

>>671『まじめに遊ぶ』

これは世界の再構築とコトバの結びつきの再構築を分かりやすく伝えようという
意図で書かれたものでしょうか。晴れた空のイメージが「青」であるという認識
を改める事がシニフィアンとシニフィエの結び付きの破壊が可能であると言う一
文であると思います。そして海が大きな水たまりだという世界の再構築が行われ
ています。二行で詩についての認識を巧みに表現されていると思います。そして
次の一文で虹への捉え方を感情に結びつけて書いていらっしゃいます。これが、
詩作への情動をも表現されていると認識できます。そして四行目から、コトバと
世界の再構築が開始され、ブチャというオノマトペまでが使われます。地中を〜
からは詩の自由さを表現し、ストレートな感情を丸っこいものとイモムシの行で
表現し、百メートル先のゴミ箱と、地面と宇宙で動きを表現しながら、ニワトリ
とヒヨコによって世界の再構築まで行われます。そして文字と文法について書く
事で、これが作者によって意図的に選んで書かれた事を読み手に意識させます。
「学問を鼻で笑い詩作で学者になりきる」これこそが言語批判であり社会批判で
もあるわけです。答えがなく、無数の答えを手にする事が出来るという事こそが
コトバでの詩作であると、きつちりと私の理解した「詩とは」について表現され
ています。締めに関しても、全てを踏まえた上で詩は自由であるとなっています。
タイトルに関してが、若干詩の内容とずれてしまっていて説教的だと感じました
が、難しい言葉を使わず詩の初心者に詩を伝える詩としては完成度が高いと思い
ます。
692Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/19(土) 23:48:52 ID:kJqdi7ya
>>672 『し』

これはまず、AA、アスキーアートとして2chでよく使われる「し」=「釣り針」
という点を使い、2ch利用者である私に優しく詩を説明しようとした点で素晴らし
いと思います。共通認識である、「し」におけるシニフィアンとシニフィエの関
係を挙げる事で、「詩」=「釣り針」というコトバの再構築を行っています。さ
らに、これは、>>671で行われた詩の定義では積極的に行われなかった点ですが、
ひらがなを使う事により、優しさを表現する事にも挑戦した上で、音数律を使う
事にも挑戦していると思われます。5(4)、7(8)、7、7、5、5音と7
音の繰り返しでのリズム。これが面白かったと思います。さらにひらがなで書く
事で、「いと」という言葉にも、釣り針に付ける「糸」と詩における「意図」の
ダブルの意味を持たせる事に成功していると思います。「つれる」にしても、魚
が「釣れる」の釣れると言葉が連なるの「連れる」のダブルの意味を持たせてい
るように思えます。文字を絵として見立てるという2chの文化を使って詩を表現
したのは素晴らしい試みだと思います。

>>673 『ポエムの国警察署』

不条理な世界観、これを表現する事が出来るのも詩である。それをこの詩を読ん
で感じました。ですが、これはその点だけではなく、言語批判でありながら社会
批判であるのが詩であるとするのなら。警察署という社会の秩序を守るものを取
り上げて書かれたのは着眼点として面白いと思います。社会システムへの批判を
この詩には感じる事ができます。ゴリ+警察署と言われると「太陽にほえろ」と
いうドラマを想い出すのが、ある世代の共通認識であるのでしょうが、それで一
見ふざけていると思わせるように見せかけるユーモアセンスは私は面白く読めま
した、以上を踏まえた上で、捉えられているこの詩のテーマを考えた時に、ポエ
ムの国、つまり詩作には、規律や秩序など不要であるという事ではないかと思い
当たりました。「死」を「詩」として読み替えてみれば、さらに深い部分を感じ
る事が出来るでしょう。「殺人」が「詩作」であるわけです。調書を取らない事
が、このように私が考える事さえも無意味であるという事の意思表示であるのか
もしれないと、読んでいて感じました。
693Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/19(土) 23:51:56 ID:kJqdi7ya
>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』

これはタイトルを見た時に、私の立場にたって、感情の動きを詩作になぞらえて
表現されようとしているのかと思いました。当初「4番目」「しばんめ」が喪わ
れていた事で何かの意図も感じましたが、追加されましたので喪われる事=知ら
ない事という意図では無い事と理解しました。私は2chの文字制限でレスに文字
制限があること、連投は5回までが基本という事を踏まえた上で長い詩を5レス
までに限定しました。AAを使用されているようなので、専用ブラウザを使わず、
WINのIE7を使用して拝読します。以上を踏まえた上で各部を見ていきます。まず
>>674からですが、プロローグと書かれている事により、これが前置きとなってい
るという事であるわけですが、知るという事、を正面から捉え、「しらない」と
「しってる」という言葉の繰り返しでリズムを生み出す事に挑戦しています。そし
て花と風、雲と空、星と時という対になるものを書く事と句読点を廃した上で、行
間を開ける事で静かな雰囲気を描くことにも挑戦しているのだと見て取れます。こ
の段のAAは星空でしょうか。>>675の段ではオノマトペを積極的に使い、風を感じ
させる事が言葉で可能である事を表現しています。AAで描かれるのは2匹のウサギ
でしょうか。簡単な言葉と空間とAA、これが新しい掲示板上の詩として面白い効果
を出していると思います。>>646この段ですが、やはりこれは掲示板のスクロール
という効果を使った時間の表現であるわけですが、2chでよくある書き込みの手法
です。それを詩として扱うという自覚的な表現が評価出来るポイントでしょうか。
掲示板の書き込みさえ、詩であり、言葉や世界の再構築であるという事でしょうか。
前段の寒さから暖かさへの移行というのも次へ繋がる部分だとは思います。当初の
書き込みでは、この後>>677の5-5へ繋がり、空白を多様している効果を狙っている
のかと思われたのですが、追加された>>686を読むと、そうでは無い部分もこの詩の
中にはありました。前段までの空白を多様した構造とは違い、言葉を詰め込んで書
694名前はいらない:2009/09/20(日) 00:14:39 ID:PaiUjfM+
「フライング」
流れている言葉があんまり優しいから
無理を承知で描いた
技法、意味、忘れた
見て頂きたい方が居た
時にそっと添えたい思いが
空気に触れて雫になってしまったんだ

ご覧、これは意味なんかじゃない
今だけでも、言おう


詩はあなただと
全ての子供へ、私へ


そして、今日が過ぎる

旋律の中で
夜に浮かぶ四角形と共に

眠ろう

695名前はいらない:2009/09/20(日) 00:23:32 ID:PaiUjfM+
期間外に失礼しました。
フライングなもので、勿論選考外で大丈夫です。
それでは、失礼致しました
結果も楽しみにしております。
696Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 01:25:53 ID:j7h3vDgr
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
連投規制入りました。また入るかもしれませんが、ご了承下さい。優勝発表遅れております。
大変申し訳ありません。>>694>>695拝見しました。連投が終われば評させていただくかもしれません。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以下>>693からの続き。


かれています。これは1-5から読んで来た時に若干の違和感がありましたが、ふと、
これは、生まれから言葉を習得していく過程を表現しているのではないかと思いあ
たりました。1-5で世界を描き、2-5で外界から直接的に感じる感覚を表す言葉の習
得を描き、3-5で言葉で気持ちを表す言葉を習得する、そして4-5でコトバを習得し、
それと戯れる詩作という行為を描く。一連目で、涙を「涙」そのもののシニフィア
ンを使わずに表現する。二連目で恋でしょうか友情でしょうか。それを感じさせる
イメージを優しく見せてくれます。「鉛筆で書いた手紙」が幼い日のラブレターを
想起させました。感じることを言葉にする事を始めたあの日。三連目で、「言葉に
できない言葉」と描くことで幼年期のシニフィアンとシニフィエの結合過程をも表
現しているのでしょう。そして>>677でまた言葉を空白として失っていきます。空
を飛ぶこと、透明な世界の行進、それらは死へ向かうイメージでしょうか。かつて
ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』という本がありました。チャーリィ
の知恵のように、言葉を獲得し、そして喪われていく過程を「記憶のなかのいのち
は しだいについばまれていった」と素直な幼児性の消失を描いたのでしょうか。
その後の空白の後に、「ぼくは詩をしらなかった」そう締めくくられるわけですが、
知っていたはずの詩をしらなかったと描くことで、心が疲弊し、感性が無くなって
いくことを表したのではないでしょうか。ここでAAが活きてきます。良かったです。

>>681 『迷いの森』

一見して非常に歯ごたえのあるものだという印象でした。「迷いの森」を詩の世界
としてまず解釈します。一連目、言葉は意味に繋がれてない、詩作の上では言葉そ
のものの意味さえも邪魔でしかないのだ。そう意味をとります。二連目が立ち止ま
697Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 01:47:10 ID:j7h3vDgr
りました。「さいか」の解釈に迷いました。「災禍」なのか「才華」なのか「細瑕」
なのか。餌食となるというのは、詩作をすれば批評されるのだという心構えでしょ
うか。三連目、ありもしない才能頼みで詩作へ向かうと今まであったと認識してい
た自分の魂としていたものさえも酷評され、自分自身が認められなくなるという事
なのでしょうか。四連目、詩作への評を吸い取られる割られるという例えで描いて
いるのかと思いました。魑魅魍魎のようなとらえどころの無いものを詩人と見立て
書いているように感じました。詩作の恐ろしさを表現したものでしょうか。「お前
の お前の中身は口から撒き散らし」の部分が誤字などでは無いのであれば、引っ
かかりを感じました。二回繰り返す事と一見てにをはが誤用されているように見え
るこの部分の効果は何なのでしょうか。詩作に限らず、創作に関してもこの詩は当
てはめる事ができそうです。足枷、確信犯、餌食、疑心暗鬼、裂いた、口から撒き
散らし、虫に食われて、腐って、枯れて、吸い取られ、割られて、魑魅魍魎、隠れ
蓑、これらの単語を重ねる事でダークな陰鬱さを演出する事には成功していると思
います。樹海のような創作の森というのがあるとすれば、立て看板として、警告に
使われるような詩だと感じました。

>>683 『水俣にて』

これまで見て来た詩が具体的なものと離れて、詩作についてを扱ったものであると
すれば、これは、実際の景色からわき起こる気持ちをそのまま言葉にしたタイプの
詩であるのだと思います。ストーリーがそこにあり、意識的に何かを書こうとする
パワーがある。現実を捉えるタイプの主張をする詩なのだと思います。詩作の原動
力が世界への怒りであるとするなら、これはまさにそれを剥き出しのまま並べたもの
であるのではないでしょうか。>>684>>687の訂正、補注を含めた上で、詩を見て
いきます。一連目で場所を決め、二連目に詩を書くことの心の動きを書くわけなの
ですが、これは言葉が若干たりないと思いました。その後を読めば水俣病を扱おう
としているのは分かるのですが、せめて〜しないわけにいかない。という事に到達
する心の動きが読み手とシンクロする事を拒否し、読み手を置いていっているので
698Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 02:08:46 ID:j7h3vDgr
はないかと思います。物語を作ると言う事を考えて生活をしている私からの印象で
すので、夕陽に強い思いを感じ、詩作しなければならないと思う人もいるのかもし
れないのですが、この部分まででは、そう読み手に納得させるには、少し弱いと思
うのです。その後、短歌に許されない風景と続きます、詩では書ける風景とはなん
でしょうか。それは定型への堅苦しさや閉塞感をイメージさせます。言葉の数の足
り無さだけではなく、自由な形式で書かせて欲しいという主張でしょうか。四連目、
直接的で剥き出しの憎悪。メチル水銀によって冒されて死亡していく父親と原因企
業の社長。寡聞にして知りませんが、何かがあって担架で運び出されるのでしょう
か。この担架は短歌にかかり、それを許さないのでしょうか。定型での短歌と、追
及から逃げ出すための担架。その後改行され書かれる嘆き、挿入される美しい太陽
のイメージが沈んでいく。その後の猫のシーンは良かったです。美しさに関して神
々をもってきてしまったのは筆が滑ったというべきでしょうか。その後の水俣の記
念碑に関しては私は知らなかったのですが、写真を見ました。
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/61/Minamata_memorial_%281%29.jpg
圧巻ですね。環境汚染への反詩として今現在の水俣の美しさを描こうとした点は、
良いと思います。しかし、即興で有るが故に、昂揚しすぎた気分を押さえられなか
ったのかな?という部分がありました。そこが抑制されていればもっと良かったと
思います。補注などありましたので、詩としての構成より、物語の流れに注視して
評させていただきました。

>>685 『柔毛を愛して生きる』

柔毛を和毛と言い換える事で、産毛であることを一連目で確定させ。二連目で女子
小学生への愛情を「プリキュア」という少女が主人公のアニメのタイトルを用いる
事で、二次元と三次元の交差点であると表現します。棒足というのも肉感的でない
アニメ絵の具現化なのでしょうか。金谷星香という固有名詞を扱うわけですが、固
有名詞は野村によると、柄谷行人の言葉などを引用しながら、他国の言語に翻訳さ
れる事がなく、「固有名詞において人は記号の恣意性という言語の限界を越え、言
699Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 02:22:53 ID:j7h3vDgr
語と事物との直接の交流を夢見ることができる」としています。つまり金谷星香と
いう固有名詞はどこまで行っても金谷星香であり、金谷星香自身を表す言葉なので
す。固有名詞を使う事は詩人にとって禁忌と蠱惑を感じさせると、野村は言います。
ここで使われる金谷星香はおそらく検索した限りでは、映画の子役の子の事なので
しょうが、私は彼女の事を知りません。もしも彼女が大人になったとしたら、金谷
星香は大人の女性の事を指すわけであり、この時点での金谷星香の意味する所とは
遠くなります。今現在しか成立しないこの詩の存在自体が、女子小学生への憧憬そ
のものだという側面もあるのでしょうか?金谷星香という言葉に「ちゃん」を付け
る事で愛らしい子供を想像させる事と前段までの主張から女子小学生の代表として
いるものだと理解します。すると小さいな女の子にはひげが生えていて、生々しさ
を感じさせる部分と成長というのを感じさせます。これは四連目で、二次元愛と三
次元愛の交差点で戯れていた主張者に、戻れない悲しみを与えたという事なのでし
ょう。そして孤独を感じさせる冬山の頂上、圏外でも通じる電波として、2chで言う
電波と自身を自嘲しているともとれます。柔らかさを望むのではなく女子小学生へ
向かう気持ちは南極へ向かい、ペンギンの産毛についてまで描かれるわけですが、
これはどこまで行っても得られないものを探している事をわかった上で、孤独にイ
ンターネットをする。暖かさを求めるのに得る事のできない喪失感。無力感などを
表現している詩なのであると思います。母親の胸へと飛び込めない感覚と、随分年
が離れてしまっている主張者と主張者の感じる純粋を体現しているのだろう女子小
学生。そのどちらも「女」として生々しく対比し、認識している性の歪み。変換ミ
スなどを書き込む事でネトとコンピュータの今を描いている。「んーたまには」「
なんと!」なんかの軽快な文を使いながら、南極のペンギンと冬山のイメージで空
虚なものと可愛いものへの愛情を描く。「慌てて電車で3時間」、そんな遠くまで
女子小学生の棒足を見に行く小心さ、など自嘲の詩なのでしょうか。哀しいです。

━━━━━━━━━━━━━━━━
続きますが、連投規制に入るかもしれません。
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700Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 02:39:22 ID:j7h3vDgr
>>688 『あなたと僕と猫と猫』

否定から始まる閉塞感。笑えない僕と泣けない僕をビニール袋と忘れられた洗濯物
が表す空虚な空間。飼えなかったのは猫ではなく、猫という名の愛。消えたあなた。
家を出て行ってしまったあなた。後悔したとしても既に遅い。必死で家を入れ物に
責任転嫁し、喪った愛を取り戻そうとする。小さな幸せである、まあるい陽だまり
と、気付く事ができなかったちいさな隅っことしての心の逃げ場所。二人の間を癒
してくれる他者の介在である存在でもある猫。独りぼっちにしないという意思があ
るからこその「猫と猫」それを感じる一人ぼっちの僕。猫専用の物見台として表さ
れる愛の置き場所。帰る家に待ち人が居たかつての幸せ。壊れてしまったものを修
復しようとして、語りかける明日の事。僕らの家、そんな風に思う事さえ出来てい
たら、あなたが居なくなることもなかっただろう。とりそこないの雑草があったっ
ていいじゃないか。二人の間に小さな秘密があったっていいんだ。それでも、もう
居なくなってしまった独りぼっちの部屋で猫も、あなたも気まぐれな猫のような愛
も居ない。そんな風に読み取れました。生活感をコンビニのビニール袋と忘れられ
た洗濯物で描き、何もできない僕の気持ちを雨の降る中洗濯物さえ取り込めないほ
ど落ち込んだ気持ちを表現しているのでしょう。僕は泣いているのでしょうか。泣
いているとしたら、僕は泣いている事を自覚できているのでしょうか。壊れてしま
った二人の生活と僕の心。そんなものを上手く描いていたと思います。取り返しの
つかないあるかさえわからない僕らの家を探しにいこうと、自分に言い訳する事で
悲しみから逃れようとする強さも感じました。物語性が強く素直に書かれていて好
感が持てます。個人的な事を言えば、かつて私もこんな家で同棲をしていた事があ
ります。詩の「コトバ以前の感覚的な感性的な存在を、コトバによって、というこ
とは同時に法によって貫かれた論理的世界へと、――ある決定的な痛みや外傷を通
じて誕生させるという企図」小林康夫の言葉が想い出されます。共通の体験を持っ
ている人はストレートで平易な文章である所がせつなく響きます。「猫と猫」喪っ
て手に入れた優しさがこの言葉に詰め込まれていると感じました。

(続く)
701名前はいらない:2009/09/20(日) 02:44:38 ID:fL84c4HZ
連投規制を阻止
702名前はいらない:2009/09/20(日) 02:47:13 ID:PaiUjfM+
同じこと考えてる方が!保守
703Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 03:42:17 ID:j7h3vDgr
━━━━━━━━━━━━━━━━
連投規制解除へのご協力ありがとうございます。
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総評です。
ここからは全ての作品に対して感覚的に書かせていただきます。私の好みが反映さ
れる事をお許し下さい。何故優勝でないのかの理由も添えます。『詩の良さを私に
教えて下さい』というお題の消化についても見ていきます。

>>671『まじめに遊ぶ』早起きちゃん ◆HAYA/eBTAAさん
非常に詩作の基本に忠実にテクニカルに書かれていると思います。分解した時に、
粗を感じる事なく、読みやすかったです。高いレベルでお題をこなしていると思い
ます。まとまりと、詩作を詩そのもので表現しているという点ではぶっちぎりのト
ップです。しかし残念ながら模範的過ぎて、心に残るクセのようなものを感じませ
んでした。

>>672 『し』ゴミ ◆notePDkbPQさん
短い中に文字を絵として捉える事を詩に持ち込んでいたのが面白いです。純粋にこ
ういう書き方もあるんだなと詩の可能性を感じました。お題に関しても詩を詩で捉
えた試みが、>>671と別の角度から行われていて、素晴らしかったです。しかし物語
がそこに展開されていないので物足りなさを感じてしまいました。

>>673 『ポエムの国警察署』北 ◆Ui8SfUmIUcさん
楽しく読む事ができた上に、詩を論じるという行為の不毛さといった点の指摘まで
されているようでドキッとしました。まったく違う事を言っているようで、カゲロ
ウや消しゴムで消せない気持ちなどをはさむ事で、詩を表現してくる巧みさを評価
したいと思います。ユーモアを描くという点ではトップだと思います。しかし、他
に好みの詩がありましたので優勝とさせていただくにはいたりませんでした。

>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
5レスを使って人生を、言葉の獲得と幼年期の喪失を表現していただきました。素晴
らしいの一言なのですが、投稿時に一塊抜けてしまい、再投稿という事になったの
が残念です。AAや流れに関しては秀逸ですが、追加投稿となった点で優勝にはいた
しませんでした。
704Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 03:58:43 ID:j7h3vDgr
>>681 『迷いの森』やさしいあくま ◆L5pYivMbF2さん
おそらく詩の形の一つとしてある書き方なのだと思います。事象などをそのままを書
かず、対象を表現するという書き方なのでしょう。しかし、ネガティブなイメージが
強かった事と、一部の繰り返しとてにをはの誤用ともとれる部分に難解さを感じ、優
勝とはいたしませんでした。詩の良さというか、怖さを教えていただいたように思います。

>>683 『水俣にて』ボルカ ◆TcCutL/5swさん
取り上げられた社会派の問題は私が慰霊碑を知ることに役立ちました。詩というのは、
こういう知る事を促すために存在している側面もあると思いますし、感情を生のまま
表現するのも大事な役割なのだと思います。しかしやはり補注に関しては詩作として
反則な面があると思います。よって優勝ではありませんでした。詩の良さを私に教え
るという点では、他の作品とは違って具体的な事に対面した時に行われる心の動きを
そのまま書くという事も詩なのであるという事を表現していたようで。その点の良さは伝わりました。

>>685 『柔毛を愛して生きる』名無しさん
ロリコン二次コンなどを軽快に表現していたと思います。プリキュアを含め、固有名
詞を扱った事に関して挑戦的だったと思いますし、小さな世界である滑り台の前から
南極まで飛躍する事の出来る想像力と、嫌味がなくロリコンを描けている点で評価し
たいです。手に入らないものを分かっていて欲しがる寂しさも良かったです。詩のよ
さを伝えるという点ではユーモアと哀しさの同居をダイナミズムで割るという大胆さが詩では可能なのだという事を知った点で良かったです。

>>688 『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さん
個人的経験により心をぐっと掴まれてしまいました。冷静に評価できていたかどうか
分かりません。二回繰り返される「ね、明日、僕らの家を探しにいこう」の部分も、
読み手の感情を煽る効果がありました。このままメロディーを付けてもよいような構
成である事、普遍的なテーマで分かりやすく書いて下さった事に好感を持ちました。
詩の良さを私に教えてくださいというお題の点から見ると、詩そのものよりも、裏に
ある物語に共鳴してしまったので、その点を引いて、優勝ではなく次点とさせていただきました。
705Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 04:10:34 ID:j7h3vDgr
以上の事から、優勝はダイナミックさがあった『柔毛を愛して生きる』名無しさんに
したいと思います。次点は『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さんです。

『詩の良さを私に教えて下さい』というお題から、詩そのもののテクニカルな側面な
どをテーマに据えて下さった方がいらっしゃいましたが、たくさんの詩を読み、詩の
本を読んで選者としての評する事に臨む事で詩の良さを知ったと思います。平易に書
こうとされたものから一見難解に見えるものまで、色々触れる事ができて嬉しかった
です。詩とは何かというものを私なりに捉えられたと思います。これは全ての詩が私
に詩の良さを教えてくれていたと思います。それぞれ個性的で良かったです。優勝を
決めるのにはかなり迷いましたが、最終的には素直に自分の好きなものを選ぶ事にし
ました。やはり好きなものが良さを一番もっているのではないかなと思った次第です。

で、2ch的な面から
補足をしておくと優勝、次点ともに名無しであるので、コテの方々も含め失礼かと存
じますが、順位づけをさせていただきますので、上位の方が現れなかった場合、順々
に次の選者の方を探しにいかれて下さい。

>>685 『柔毛を愛して生きる』名無しさん
>>688 『あなたと僕と猫と猫』あなたと僕と猫と猫さん
>>671『まじめに遊ぶ』早起きちゃん ◆HAYA/eBTAAさん
>>674-677>>686 『ぼくは詩をしらない』新人ナイフ ◆XBzaII/xfgさん
>>672 『し』ゴミ ◆notePDkbPQさん
>>673 『ポエムの国警察署』北 ◆Ui8SfUmIUcさん
>>681 『迷いの森』やさしいあくま ◆L5pYivMbF2さん
>>683 『水俣にて』ボルカ ◆TcCutL/5swさん

順位はこのようになります。ご参加いただきました皆様どうもありがとうございました。
706ボルカ ◆TcCutL/5sw :2009/09/20(日) 09:38:58 ID:tnXsDaMz
お題に対応して、詩作行為を定義することから始め、わかりやすく丁寧なご批評、ありがとうございました。
非常に妥当な共通理解を、一般に広く読まれている新書にそって展開されたと思うのですが、実際にこのような丁寧な批評を見る機会は多くありません。
勉強になりました。

拙作への評価は、作者としては残念なものですが、書いていただいた内容は、大変、参考になりました。どうもありがとうございます。
707Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 19:11:16 ID:j7h3vDgr
>>694
一連目は誰かに当てたメッセージでしょうか。相手との距離感を感じさせる部分が
四行目で書かれています。片思いでなのかもしれませんね。空気に触れると雫にな
るという表現は心の中から想いが染み出して涙腺から涙が溢れているという事だと
思いました。かつて出せなかった手紙を机の中に仕舞った経験をした事が誰しもあ
るのでしょう。「時にそっと添えた思い」広大な世界にも感じた大きな校舎を思い
浮かべました。渡り廊下で繋がっていた校舎と側にあった体育館。心をどうやって
伝えていいのか、それを受け取るにはどうしたらいいのかさえわからなかった頃。
空回りだったのかもしれません。二連目、だれに「ご覧」と言うのでしょう。
「意味」という言葉を破壊しようとします。言えなかった言葉、言葉で言葉を破壊
していく行為なのだと思います。それでも言葉は意味から逃れる事ができない。
たった一つだけ逃れる事ができる言葉があるとすれば、それは「あなた」という言
葉なのかもしれません。私ではない他者であるあなた。伝えたいあなたへの言葉。
すべてがあなたへと向かっていきます。私だけが知っている「あなた」それを「詩
」と呼びます。「あなた」という全ての人が持つ素晴らしい言葉。全ての意味が、
全ての思いがそこにあり、そしてそれは心そのものでもあるでしょうか。それでも、
私はあなたではありません。私がずっと私のままなように、あなたはずっとあなた
のまま。「旋律」は心臓の鼓動でしょうか。「夜に浮かぶ四角形」は丸い月への否
定、いびつな心のイメージなのかもしれません。届かないものとして空に浮かぶの
でしょう。四角形を指で弾いてみればくるくる回転して丸い形に変わる事に気付く
事が出来るのはいつの事でしょう。タイトルは内容にまったく関係なさそうですね。
評するとするなら、言葉が安易に選ばれている気がしました。「空気に触れて雫に
なってしまったんだ」の部分のように考えられてかかれている部分がもっとあれば
よかったと思います。大げさ過ぎる所もあるような気もします。もう少し具体的な
単語なりを入れても面白くなったような気がします。夜に勢いだけで感情に任せて
書いてしまうとこうなってしまうのかもしれません。抑制してみるといいのかも?
708Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/20(日) 19:18:11 ID:j7h3vDgr
>>706
詩の初心者で批評は苦手なので、参考になったと言われれば肩の荷が下りる感じです。
やはり詩は詩そのもののみから受ける印象で勝負すべきかと思ったので、あの結果
です。勢いだけで書かれるのも良いのかも知れませんが、それは黙っていた方が
良かったかもしれませんね。余計な情報を受け取ってしまいました。

私の正体ですが、創作文芸板で、
【ラノベから】公募祭り2【純文まで】 というスレで
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1253178506/
文筆のプロになる事を目指している、カーブ ◆eu6FcMZ8vEというものです。ジャンル
問わず言葉を用いた公募を目標にしていますので、もしご興味があればまた向こうのス
レでもお話させて下さい。詩作などの公募にも挑戦できるといいなと思っています。
20枚ほどの小説ですが、私の代表作とされる作品はこちらです↓興味があればどうぞ
http://texpo.jp/texpo/disp/16437
さらに興味があれば他の作品も↑から見れます。

カーブの時は言葉が汚かったり態度が悪い時がありますが、それは仕様です(笑)
ご理解いただければ幸いです。批評自体初体験で愉しめました。

用語を誤用している部分や、これは違うぞなどいう部分、自作の解説などありましたら
しばらくこちらのスレも拝見しておりますので、書き込みいただければ幸いです。
もちろん向こうのスレに来ていただいても構いません。

最後におまけを。Blinde kuhはドイツで行われる子供の遊びだそうです。
目隠しをした鬼が、子供を捕まえそれが誰なのかを当てる遊びです。
そしてスイスには、同じ名前のレストランがあります。目の不自由な人が運営しており、レストランの中は真っ暗です。
そこへ目の見えない人の案内で、席に着き、料理を暗闇で食べます。

ここでの私は時に詩を捕まえようとしている目隠しの鬼であり、時に、詩の世界に不案
内な詩の初心者であり、暗闇でもてなされる客の一人でありました。

では投稿と長々と拙い感想へのお付き合い、誠にありがとうございました。
詩は楽しいものですね。詩の良さを教えて下さった方々に感謝を!
709やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/09/20(日) 19:48:41 ID:iwKV0z5g
こんばんは!
批評お疲れさまです。
迷いの森かきました。非常に丁寧な読みをされていて久々細々したミスにも冷や汗をかきました。なんだか恥ずかしがったです。
「さいか」は小さな傷という意味の字です。僕のケータイでは出てこなかったのでひらかな表記にしましたが帰って迷わせてしまって申し訳ありませんでした。
ハンドルネームについてのお話も興味深かったです。カーブさんって名前に聞き覚えがあるきがします。
710北 ◆Ui8SfUmIUc :2009/09/20(日) 22:04:32 ID:gM2MDYOa
>>673
評価ありがとうございました。
今、詩板に一番欠けてるもの、詩を味わいながら楽しむことを
目の当たりにした感じです。
711名前はいらない:2009/09/20(日) 22:21:07 ID:R4Z0KWqI
あなたと僕と猫と猫 です。
丁寧な評ありがとうございました。 詩論をベースに論理的に説明されていて、
姿勢を正す思いで読ませていただきました。
論理にもどって自分を洗い出さなければいけないと感じた次第です。
自分は詩を時折、小説では描ききれないものをできるだけ短く書き上げるために
描いていたりします。 今回、共感を得てくださったようで、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

野村さんの詩論はおもに現代詩を頭において書かれたような気がしました。
引用されている
>詩とは通常の言語活動をいったん失語症の近くの混沌にまで戻して、あらためて
>そこで選択と結合の作業を更新することである。としています。これが詩をもっ
>て行われる、世界の捉え直し、再構成という事であるようです。
この部分は現代詩において「混沌」を使ったイメージの再構成という形で顕著に現れていて、
非常に幅のあるジャンプを味わえるわけですが、長い詩の歴史から考えると、まだ新しいといえます。
なおかつ、その新しさは50年前にすでに陳腐化を起こしていて、今の詩人は常に「新しい」混沌
を要求されているかのような強迫観念の中にいるのかもしれません。
もしかしたら、たんに一つの定型であるのかなと時折考えていたりします。
712新人ナイフ:2009/09/20(日) 22:22:09 ID:Pxyacx7Z
批評ありがとうございました。
丁寧な読み込みをしていただきありがとうございます。
拙作は、当初4-5については意図的に抜かしていたのですが、他の方の力作を見て
急遽文字数の多いものを作り投下したのでした。がそれが裏目に出てしまいました(笑
他の板のために時間と労力を割いていただき、本当にありがとうございました。
713名前はいらない:2009/09/21(月) 01:36:24 ID:KB33i9qz
「フライング」を書いた者です。期間外にも関わらず、丁寧に見て頂け光栄です。

>空気に触れて雫に
は、お読み頂いた涙腺の意味の他に、グラスの表面へつく水滴等、
“書く行為は私にとって不可抗力なんです”という意味で書きました
>夜に浮かぶ四角形
は、携帯電話の液晶でした。
私は混乱するとよくkanonという曲を聴くのですが、昨夜kanonを聴きながら明かりを消した部屋でこちらを眺めていたら、沢山の“あなた”が集まり、それを見ることが出来る液晶が、夜の暗さの中に滲みとても綺麗に見えたのです。
月を否定したい意図はありませんでした。言葉の選択の難しさを感じることが本当に多いです…

一連目は選者様に向けた物でした(笑)昨日kanonの中であの詩を書けたのは、こちらに書かれている評文等を目にすることが出来たからでした。
そういう言葉や時間を作る方の沢山居る、液晶という窓を再度愛せたことが嬉しかった。

その思いが掻き消えない内に書き込みボタンを押してしまいたかったのですが、それでは誰にどう見えるか、という部分が疎かになってしまう…

最近こういうことを考え過ぎ、自分の書いた物や行動を全く肯定出来ない日が続いております。

ですからあの詩を書けたことも、丁寧に読んで頂けた言葉もとても嬉しかった。
考え過ぎて大袈裟になっている部分は本当に大きいと感じます。
何度も思うことなのですが、焦らず、ゆっくりやろうと思います。

評者、お疲れ様でした!

因みに言う必要があるか分からないのですが…創文板に訪れた際、依頼の書き込みを目にしてしまった為、投稿を躊躇っておりました。
知らない振りが恐ろしく下手なので双方にご迷惑をかけないものかと…考え過ぎていたようです(笑)

ちとお酒に酔い気味ですので文章に見苦しい点がありましたらご容赦お願い致します
参加出来て光栄でした。
有意義な時間を、有難うございました。
714名前はいらない:2009/09/21(月) 01:43:15 ID:Hz9LBhim
適切に改行をして欲しかったです。評価文が読みにくい。
715名前はいらない:2009/09/21(月) 03:53:09 ID:KB33i9qz
>>713です。
ミステイク!
×一連目
〇一行目、でした

なんでしょう…もう少ししっかり意味を纏めて書いた方がいいのかもしれません。
あなたが彼になったり彼女になったり全てのあなたになったりただ一人になったり…説明が非常に困難です

ですがその全てのあなたへ、が、たった一人のあなたへ最後に還っていったらなんかいいな、とは思います、書き手として。

あの夜あの詩を書いた私を作ったのは“あの日の評者のあなた”でした
私や私の詩を構成する要素には非常に様々な“いつか”や“あなた(誰か)”が含まれています

説明に疲弊して混乱したことで一つ一つの繋がりを解り易く口にすることは困難ですが、
その中で一番書きたかったこと、それは
“思いや感情、私やあなた、そうしてそこから生まれるものは不可抗力なんだよ”
“私は私、あなたはあなた、構成要因など挙げればきりがないのだけれど、不可抗力としての僕、私、俺なら今夜はこの許しと悲しみの旋律=kanonに慈しまれて眠ってしまいましょう”と…いう感じです。kanonが届いて欲しかったのです、同じように痛がる全てへ。

最近安心する言葉として、
BUMP OF CHICKENというバンドのVo.藤原氏の「俺はリリィがいるからリリィを書いたんですよ」や、
椎名林檎の黒子を取った件について話している際に友人の言った
「取りたい気分だったんだよ、きっと」という言葉、こういう素直で自然な言葉があります

気分に価値を貼られるのは、嬉しい反面とてつもなく苦しいものです
私は私と似て見える全ての誰かに“安心”を贈りたくて現在詩を書いているのかもしれません
しかしそれなら手紙の方がずっといい、と悩みもします…

とにかく久しぶりに尖らない気持ちで詩を描けたこと、とても幸せでした。
そしてそれに誰かの目で新しい意味を与えて頂けること、これもとても嬉しいことです

私は誤解を恐れる酔っ払いです。自覚の上で嘘はつけない臆病者です。
評者様や誰かを責めたく書いている訳ではないのです。寧ろ伝えたいのは感謝です。
長文での懺悔録失礼致しました(汗)
そしてもう一度、詩を見て頂けて嬉しかったです。評者本当にお疲れ様でした。酔っ払いですみませんorz
716ゴミ ◆notePDkbPQ :2009/09/21(月) 21:24:19 ID:FZtiME7E
Blinde kuhさん、ありがとうございました。
私は短いまんまで出してしまいました。
凄く細かな解説でびっくりしました。
ダブルミーニングまでは意識してはいなかったです。
構成は考えていなくて、閃き一発で書きました。
物語がないのはそのせいですね。

他の板からのゲストという試みは面白いですね。
717Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/22(火) 18:34:32 ID:k5qhZFAW
>>709
投稿ありがとうございます。携帯ですか。携帯で作品を書けるというのが凄いです。
私は携帯ではとても何かを創造しようと思えません。「細瑕」でよろしいでしょうか。
読み直してナックといたしました。カーブというのは向こうの板では悪名高いので、
あまり関わらない方がいいという警告で覚えていらっしゃったのかもしれませんね(笑)

>>710
投稿ありがとうございました。詩には詳しくないので、上手く出来たかわかりませんが、
もしも喜んでいただけたら幸いです。

>>711
詩論に関しては間違いなどあるかもしれません。書きながら冷や汗ものでした。
小説もお書きになられているのですね。どこかで拝見できたら嬉しいです。
新しい混沌ですか。これを機会に詩にも注目していこうと思っています。
次に考える課題を頂きまして、ありがとうございます。

>>712
最初四番目が無い事を詩にかけていらっしゃるのかなと思ったのですが、
作品としては四番目があっても方向性が変わってしまったかもしれませんけれども
味わい深いものになっていると思います。順位をつけるという側面から粗探し的に
なってしまい、申し訳ありません。詩板にくるよい機会でした。
自分に詩のセンスが無い事を自覚していたので、こちらにお邪魔させていただける機会を
とても嬉しくおもっています。

>>713
グラスに関しては気付きませんでした。解説ありがとうございます。
携帯電話の液晶ですかなるほど、私はなぜだか視線を上に上げてしまいました。
ヨハン・パッヘルベルのカノンでしょうか。伝えたい事の1mmでも伝える事が出来れば
幸せですね。私が誰であるかは別に気になさる事はないと思います。

>>714
大変申し訳ありませんでした。
718Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/22(火) 18:44:22 ID:k5qhZFAW
>>715
届いていると思いますよ。創作は作者の人格と離れて別個に力を発揮するものだと思います。
創作者は醜く汚いものである自分を認めてさらにそこから他人の苦しみを救う事が出来る
何かを生み出す事ができる人の事なのだと思います。これはまったくの私だけの考えかもしれ
ませんけれど。自己否定は必要であると考えています。自分だけが犠牲になってでも、
他人を救うべきというナルシズムというか、そういう醜さとも捉えられますけれど。
まずは世界よりも言葉よりも自分自身を破壊して再構築すべきかもしれませんね(笑)

>>716
短いものの潔さやすばらしさもあると思うのです、しかし、私の判断で長いものに軍配を
上げてしまいました。閃きで書くことができるのは凄いと思います。面白かったです。

>あなたと僕と猫と猫さんへ
『柔毛を愛して生きる』名無しさん一週間以内にスレに現れないようでしたら、
次の選者の指名をお願いします。

言い忘れましたが、「夕飯のパイ」切り分ける食べ物であるこれを最後に持ってきたのは
秀逸だと思います。分け合う事、色んな気持ちが一杯含まれているパイ、シチューや
その他の食べ物でなかったのが素晴らしかったです。


皆様、詩のわからない私が好き勝手申し上げまして大変申し訳ありませんでした。
またいつか参加させていただける事を願っています。ありがとうございました。
719イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :2009/09/24(木) 14:19:02 ID:s1MKXsKg
お疲れ様でした&ありがとうございます>選者様
お待たせしてすみませぬ。「柔毛」を書いた小僧です。

次の選者さんにお願いしに行ってきまーす。
720Blinde kuh ◆wDic1nJIb6 :2009/09/24(木) 14:27:32 ID:jLAJRmZl
>>719
こちらこそ、素晴らしい詩の投稿ありがとうございました。
無事名乗りでて頂けて良かったです。
これで心配事も無くなりましたので、私は失礼させて頂きます。


皆様、また詩板のどこかでお会いした時には宜しくお願い致します。
ではいつかまた再会できる事を楽しみに!
721名前はいらない:2009/09/24(木) 20:42:15 ID:Sryy4eSU
鳥取市に知人がいらして
以下の不可解な出来事の事情が分かれば連絡お願いします。
http://tottori1.tripod.com/

疑問:1993年、「僕が鳥取市のリコーマイクロエレクトロニクスに報復した」
という意味不明の噂でクビになった。これはどういう事情か?

疑問:1993年、鳥取最大の工場・鳥取三洋のラジオ体操が中断した。
中断は下請け工員僕のラジオ体操不参加の影響か?
----------------------------------------------------------------
以来地元の人との人間関係が不自然になりました。
2つの大手企業が関わる問題のせいか、鳥取市の人は16年経っても
真相を僕には教えてくれません。

茨城県のAさんから「協力は惜しみません」というメールが届き
ラジオ体操の件を調べてくれました。
調べていくうちにAさんは僕と関わりたくなくなったのか
僕からのメール受信拒否の措置を取ったようです。
722名前はいらない:2009/09/30(水) 20:21:06 ID:rLL2T8fl
もう一週間経つわけで
いいかげん来ないやつは諦めて
次の選者を捜してくれませんかね
723イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :2009/09/30(水) 22:22:20 ID:WD3Pgpf4
仕方ないですね。
名前のない陶器さん、不在のようなので、
次の標的を探しに行ってくるぜ。
724キース:2009/09/30(水) 22:46:54 ID:/hstzIXl
>>723
来ました。
ところで陶器さんが行方不明で、私が最近セン五話し合いスレでやたら書き込みまくってるから、お鉢が回ってきたのはわからんじゃないんだけど、私はかんっっっぜんにど素人ですよ?
ハッキリいって自分で選者としては不適任だと思うし、責任もてないですよ?
もし、それでもいいとおっしゃるならお受けしますが。
725イタチ小僧 ◆8rr1u/54T2 :2009/10/01(木) 06:08:48 ID:FuMbXZ4r
>>724
もちろんそれで結構す。
キースさんの「いきのよさ」とまじめさ、
そして何が出るかわからない面白さを感じての依頼ですから。

どうか宜しくお願い致します。
726キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/01(木) 06:16:44 ID:3tAg3xW8
>>725
わかりました。
お受けします。
ところで私が久し振りに来た時粘着荒らしに間違われた理由がわかったので、以降トリップつけます。
トリップは二度と変更しないので粘着荒らし(個人的には某スレ自演芸には大爆笑したし、面白いから好きなんだけど)と間違わないようお願いします。
727キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/01(木) 06:34:36 ID:3tAg3xW8
ではいきます

お題:愛

投稿期間:10月1日〜10月7日まで。10作品以上の場合はその時点で締め切り(てかいっこも集まらんかったら俺涙目www)

採点期間:締め切りから一週間

投稿の条件:特になし
728アメ ◆JMKJbDBzYg :2009/10/02(金) 19:05:06 ID:rbTx/Sjy
「ヘビースピアー」


「大好きだよ!」
なんて台詞を言うことを愛と呼ぶ人がいる
愛イコール恋心
間違ってはいないだろう

子供の間違いを親が正すことも愛
ときに手を挙げることがあったとしても
愛イコール愛情
これも間違いではないだろう

相手の失敗にアドバイスをするのも愛
相手のために気持ちを捧ぐ
愛イコール友情
これもまた愛であろう

愛ってのはつまり他人を思うこと
愛イコール思いやり
重い槍が持てなくて困ってる仲間を助ける
まさに思いやり
すなわち愛である

つまらないシャレでも笑ってあげること
それも愛ですよ?
729キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/02(金) 22:39:14 ID:y1Lllkbq
>>728
ひとことでいうと素晴らしい詩。
さらにつけくわえるなら本当に素晴らしい詩。
素晴らしさを説明しだしたらキリがないくらい素晴らしい。
一応説明すると詩的レトリックが全くなく、説教的、啓蒙的なのに全くいやらしさがなく詩になっている。
それにちゃんと一連目、ニ連目、三連目(って言い方であってたっけ?)の基本的構成が出来てる。
さらに言葉の選び方にも細心の注意が払われている。
しかも最後のオチである
>愛ってのはつまり他人を思うこと
愛イコール思いやり
重い槍が持てなくて困ってる仲間を助ける
まさに思いやり
すなわち愛である

っていうシャレがうまい。
全体として愛の本質をしっかり掴んでおり、それを誰にもわかりやすく掛け言葉を使ってインパクトあるものにするのに成功しているのがスゴい。
さらにシメで
>つまらないシャレでも笑ってあげること
それも愛ですよ?

っていって持論を押し付けることなく相対化し、愛について本気で語ることの照れ隠しまでしてしまう。
完璧な詩ですね。
脱帽です。

であんまり褒めちゃったので照れ隠しとしていうと、タイトルは「ヘビーランス」のほうがよかったですね。笑(一番軽い槍がジャベリン、二番目がスピア、一番重いのがランス)
730ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/02(金) 23:23:32 ID:uk+E6Fh9
「愛について」

僕に言わせてもらうなら
愛ってのは
テントウ虫さ

みんなテントウ虫は
可愛いと思ってるし、
良く見かけるから親しみもてるって思ってるのさ。

でもね。

テントウ虫って
とりあえず共食いするから。

731ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/02(金) 23:38:16 ID:uk+E6Fh9
>703の注

種によりますが、天道虫の多くは、キュ‐トな外観に似合わず凶悪です。

これは別に驚くようなことではなく、テントウ虫を飼っているちょっとばかり虫博士な小学生は、エサにアブラムシを与えているものですが、この食事風景はなかなかなものです。

肉食ですから。(^0^)

732ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/02(金) 23:41:28 ID:uk+E6Fh9
間違えました。
×703
○730
m(__)m

なお、この二つは合わせて一作品です。
733キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/03(土) 00:18:44 ID:ttPeIAt9
>>730
これはちょっとわかりにくい詩ですね。
これも愛の本質について語ってて、
「みんな愛に憧れるけど愛ってのは素晴らしいものとは限らず、ドロドロしてて共依存になったりして墜ちていったりもするんだぜ」
って詩だと理解したけど、私の理解があってるかどうか不安です。
あと天道虫の詳しい生態について注釈があるけど、注釈がいるような一般的でない意味をメタファーに使うのは詩として如何なものかと思う。
このわかりにくさはオチの
>でもね。

テントウ虫って
とりあえず共食いするから。

からくるんだけど、唐突に展開を変えて結論にもっていくわかりにくさは、最初「えっ?」ってなって熟読するのを狙っていてウマい。
そしてよく読みとろうとすると、愛は素晴らしいだけじゃなくドロドロしたところがあるという意味が読み取れる。
これはダブルミーニングというか二重構造になっていて、詩をわざと読み取りにくくさせて考えさせることを一段目のステップに持って来て、ニ段目のステップで詩の意味を理解するとテーマが
「愛について多角的、多層的に考えたほうがいいぜ」
ということがわかり、詩のわかりにくさを以て、愛のわかりにくさを語るという高度な構造になっている。
さらに一段目のわかりにくさが熟考を促し、二段目の深いテーマの理解を助けるようになっている。
なんというかこれだけ短いのに様々な仕掛けがしてあり、構造的に非常にテクニカルであり感心しました。
しかも愛についてちゃんと本質的なものを語っている。
ただ、天道虫に注釈がいるのが残念かな?
とりあえず素晴らしい詩であるのは間違いない。
私の理解が間違ってなかったら、非常に素晴らしい詩です。
それにテクニックがただのテクニックのためのテクニックになっておらず、本質的理解を促す為の二次的なもので収まっているのが素晴らしい。

ていうか皆さん(まだふたりだけど)レベル高いですねぇ〜
愛ってありふれたテーマだから陳腐になりがちなのに、こんな詩が立て続けに来たのにはびっくりしました。
フツーにセンチメンタルな詩がくると思ったのに(いい意味で)意外です。
734キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/03(土) 00:47:59 ID:ttPeIAt9
>>732
なるほど、732のレスの前に批評しちゃったからわからなかった。
となると益々深いですね。
テーマがさらに多層的になり、732のレスすら詩の一部かと捉えるのも可能になる。
一段目のテーマが
「愛の本質についてよく考えろ」
で732の説明により、注釈も詩の一部ということになり、さらに訂正さえ詩の一部かもしれない。
となると二段目では
「どこまでが詩でどこからが詩でないのかわからない」
ということになり、さらには愛というテーマが
「どこからが愛でどこからが愛じゃないのかわからない。愛ってそんなもの」
というとこまで発展する。
そこまで重層的構造であれば、作者の力量は半端ではないレベルということになる。
さらに
「深読みしすぎじゃないのか?」
という疑念がわけば、
「深読みしすぎじゃないのか? という疑念を沸かせる事すら計算なのか?」
となり、テーマは
「愛について考える」
なんだが
「考えれば考えるほどわからなくなるのが愛」
となり、結論として
「愛とは考えるのではなく感じるもの」
という愛というもののプリミティブで本質的な答えに辿り着く、ここまで考えさせる多層的構造とテクニック、愛というテーマに対する様々な解答までが用意されてることになれば、
「愛の本質とは多角的に見れば様々に捉えることが可能であり、物事の本質とは愛に限らず理屈理論では理解し得ない、だから感じたままを信じるしかないのだ」
という哲学的命題に対する解答まで用意されてることになる。
もし、そこまで計算してるなら
「詩でありながら、詩の範疇を超えている」
ということになりかねない。
とりあえずここまで考えさせるというだけで、私の理解が正しいか否かに関わらず、とてつもなく深く重層的な素晴らしいだと思います。
735名前はいらない:2009/10/04(日) 22:33:12 ID:MwHYRewb
「僕は堀北真希をしらない」

中学三年生の時から君をしっている
中学三年生がこれほどよく似合う女の子はいないと思った
中学三年生
体操服
生徒会副会長
バスケ部副部長
ふくの似合う女の子なんだなと強くうなずいた
はだかは君に似合わない
もちろん見たいとは叫んだけど
スラリと伸びた少女色の肢体に
1番似合うのは夏の服だ
白いワンピだ
スクール水着だ
ああ君は
堀北真希という名前なのだと
僕は強く知りはじめた

僕は堀北真希をしらない

君のやわらかな笑顔がケータイショップを彩って
屋根の上から僕ら只の通行人を見下ろしている
その眼球も唇の粘膜も頬肉も
血水の詰まった人間のかたまりだということでは
僕の醜いあの妻とおなじに違いないのに
なぜに僕は人目をうまくかわしながら君を見つめようとする
横目で君の頬や唇の手触りを想像しようとする
君の両目の寄り具合や
プードルみたいな頭の形
顎に向かってなめらかに滑り落ちていく光の線や
図ったように描いた三角ではけっして歌えない君の唇のうた
ああ君の
そのバランスをすべて写しとって
君そっくりのアンドロイドを造り上げたとしても
それは堀北真希にはならない
それはなぜなら
それはなぜなら!

なぜなんだ!

吉野家で牛カルビ焼定食を二人で食べて
50円引きになる券を二人で使って
他愛もない昼間の出来事を君の唇に聞いた
疲れている僕が黙ってしまえば君は不機嫌になるので
笑顔と相槌だけは切らさないようにしながら
二人の乗った赤いシビックをホテルへと走らせた
君にはだかは似合わない
しかしすっぱだかの君が1番綺麗だ
髪の毛のようにしなやかに盛り上がったそこの毛を分けて
君のすぼまっている下の唇にキスをする
白くなるほどに涎じみた汁が溢れてきたら
君にいくつかの確認をしよう
君が今日1番感じる部分はここだよね
君がいつも1番好きがる舐め方はこれだよね
人差し指を一本だけ差し込んで
その奥に居るキリスト様を捩るようにいじりながら
736↑堀北真希の続き:2009/10/04(日) 22:34:47 ID:MwHYRewb
君は本を読むのが好きだよね
女性の感性で描かれた男性的なスリルのあるストーリィが好きだよね
僕のお勧めと貸してあげた筒井康隆の「驚愕の曠野」をぜんっぜんわからない!と畳に投げつけたよね
セットで5万円以上もするブランド服よりも
リサイクルショップで30円で揃う無印不明品のほうが
可愛くさえあったら好きだよね
僕はいつでもその節約性能と輝きとのアンバランスを誉めながら
やっぱり君には白いワンピかスクール水着を着てほしいと思っているよね
僕が上から舌を差し入れると
君は喜んで軽く歯先を立てながら吸い付いてくる
君は僕のことが好きだよね
僕は君のことを世界で1番愛している

僕は堀北真希をしらない

風を遮る林の中に立って君を見ている
僕の前には特別巨(おお)きな広葉樹があって
林の木々のバランスを崩している
僕にはそれが小さな顔の上の髪の毛に見えた
その袂に君は背中を向けて立って
僕から離れていこうとしている
君の声は聞こえない
僕は君の声を聞いたことがない
いつでも君の声は電気信号の向こう側にあって
けっして共有するこちら側で空気を震わせたことはなかった
僕は君にさよならを言う
君の声は聞こえない
君の顔は振り向かない
君の顔はどれだけ年老いているだろう
君の顔はどれだけくすんでいるだろう
君はもう
堀北真希ではなくなっているだろう
さようなら
愛している

僕は堀北真希をしらずに終わった

737北 ◆Ui8SfUmIUc :2009/10/04(日) 23:15:46 ID:tLOpLfko

愛に群がる蟻は
砂糖水よりも塩水が好きだ。
  
738名前はいらない:2009/10/05(月) 12:04:20 ID:yp7YSVLK
>>736
なんていうかなぁ。
もうとんでもなく心揺さぶる傑作ですね。
基本的なんに偶像(アイドル)に対する妄想的偏愛を延々かったている。
その粘着性が詩の長さに繋がり、さらに本来的には欠点ともいえる長さを以て偏愛の強さを表現している。
そしてこれは偶像に対する幻想を愛しているのだが、これは思春期特有な純愛であり、まだなにもしらずわからない男が抱く
「永遠の少女に対する愛」
という狂おしいほど純粋で、勘違い的で、少女(女性)幻想的で、喜劇的でありながら悲劇的でもある、人間が持つ狂おしい程強い愛が赤裸々に語られている。

特に
「僕は君にさよならをいう〜」から
「堀北真希をしらずにおわった」
というたたみかけるラストはただもう切なすぎて感動してしまう。
詩として完璧、スキル云々以前に魂の叫びが私の心にダイレクトにつたわり感動してしまいました。
これは私の個人的体験をベースに共感しているだけなんだが、本当に素晴らしい詩というのはそういうものだと思う。
とにかくもう素晴らしい詩です。
739北 ◆Ui8SfUmIUc :2009/10/06(火) 09:52:25 ID:M8A6P48J
>>737
訂正よろしくいねがいします。

愛に群がる美しい蝶は
砂糖水よりも涙のような塩水が好きだ。

ps蟻さんごめんね
740空の階段:2009/10/07(水) 02:04:13 ID:eCN531pK
空の階段をかけあがって 風に乗って遊ぼう
笑い声が輪になってまわるよ

雲の上で寝転がって やさしい雨に触ろう
あなたの頬に太陽がキッスをするよ

今 星のあかちゃんが生まれたね
そーっとそーっと静かにね
そーっとそーっと抱きしめて
741名前はいらない:2009/10/07(水) 12:19:27 ID:qh7Jghzp
「君はイマジンを歌った」

君はひとりの部屋にいて
雑誌の写真枠の穴から世界を覗いていた
優しいくちびるの女の子を特別に集めながら
すべての微笑ましいものを愛する勉強をした
愛することはなんてやさしいんだろう
君はひとりでイマジンを歌った

君はネットでデビューして
顔の見えないみんなに出会った
声も聞こえない女の子にドキドキしながら
すべての自分とは違うものを愛する勉強をした
わかりあうことはなんてむずかしいんだろう
君はひとりでイマジンを歌った

石を投げつけてくる顔の見えないひとは
かわいそうであほなひとだから
治してあげようと薬を投げ返した
投げ返せば投げ返すほど
相手は石がまた投げられると喜んで
相手はただ石を投げることを楽しみながら
君は終わりのないキャッチボールにムキになりながら
みんなはくだらないキャッチボールにうんざりしながら

君はネットで仲良くなって
愛しあえる女の子と駅前で出会った
知り合いだから話題は尽きなくて
会うたび新しい話題も増えて行った
キスやセックスの勉強もしながら
女性が求めるものの勉強をした
愛しあうことはなんて
なんて楽しいんだろう
君はふたりでイマジンを歌った

本当は
ジョン・レノンが大嫌いだったんだ
彼女は
742名前はいらない:2009/10/08(木) 06:24:41 ID:eTEuqkE3
「おかあさん」

あなたは知らない男の子供を産んで
父はあなたを病気にさせた
あなたが液に塗(まみ)れた髪の毛を口元にへばりつかせて
布団の底から身を起こし
どれだけ泣いて私の名を呼ぼうとも
私はその意味もわからず伯母に抱かれ
あなたの手の届かない北の地へ
隔離させられていった

「そう」とあなたはいう
おかあさん
「そうなのね」とあなたは嬉しそうに
「それで?」と私の話を聞きたがる
すべてを受け入れる笑顔をまっすぐ向けて
あれから二十一年の私の歩いてきた道を
あなたはただ嬉しそうに一緒に歩み直す
施設のガラスをバットで壊したことも
ナイフを手に入れて強くなった心もちで町へ出たことも
チロルチョコを盗んで盗んだバイクで逃げて捕まったことも
十五歳の少女を強姦して孕ませたことも
あなたはただ私のことを知るのが嬉しそうに
口を挟むことなくただ頷く
「そう。そうなのね。ん? それで?」
私がすべてを話し終わった時
あなたは一言こう聞いた
「それで? あなたは、それでよかったと思っているのね?」
私は頭をぶんぶん振った
ごめんなさいというたびに涙が溢れた
「謝るのは私のほうよ」
あなたの目からも涙が零れた
「ごめんなさいね。一人にさせてしまって」

すべての私の罪を引き受けて
泣きながら笑顔を絶やさないおかあさん
私のすべてを受け入れて
嬉しそうに笑いながら涙溢れるおかあさん
私はあなたにだけ出会いたかった
あなたと二人だけの世界で暮らしたかった
「あなたがどんな人間でもいいの。あなたがいてくれるだけでいいのよ」
逝きたくない
「あなたは私の息子だもの」
私はまだ逝きたくない
おかあさん

それでも私の命はあと数日と諦めるならば
最期に甘くて嘘くさいありふれた台詞を
しかしたまらなく本当のことばを
言ってもいいですか
おかあさん
あなたがあれば他に何もいらない

743ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2009/10/08(木) 19:08:54 ID:PPt6CDXL
「愛する」

ぼくは
あなたに
左の頬をぶたれたなら
ぼくは
あなたに
右の頬を差し出す

もっと、とせがむこれが
復讐でなくて
なんであろう

愛は
復讐のように
愛せよ

もっと、とせがむこれが
愛でなくて
なんであろう

ぼくは
あなたを
愛する

左右の頬をぶたれて
ぼくにはもう、あなたに
差し出すものが
ない

そうだとしても
抱きしめたりはしない
偽善だからだ

次は
ぼくが
あなたの頬を
ぶつ

ぼくらは
互いに
愛し合っているね
744源拳骨:2009/10/08(木) 19:51:10 ID:NH1aakpO
 「愛が見ている」

 顔が良いわけでもなく 体が良いわけでもなく 
性格が良いわけでもなく 何度となくなんとなく 
泣く 啼く 鳴く ない なくなく無い 
訳が 無いわけじゃなくて ないわけがない

おいっおいっおいっおいっおいっ
おいっおいっおいっおいっおいっあいっ
きらいだっきらいだっきらいだっきらいだっ

機雷だぁ〜

おいっおいっおいっおいっおいっ
おいっおいっおいっおいっおいっ
お前は上から降ってきて あいっ 
なくないわけが ないわけがない 
あっいいっ
潜水している形のハート
みていたからか みられていたからか
おろかにみえるのか おろかにみられるのか
魚眼レンズに反射する 
俺は うっ こっけい
愛ちゃん
アイ キャン 見てる〜
うっ
745名前はいらない:2009/10/08(木) 22:30:09 ID:S/6QbXvs
「アイとラヴ(1/2)」

アイと
ラヴは
ちがうもの?

んー

  アイはラヴだよユーを
((↑おめめをうごかせ↓))
  ユーはラヴなのミーを
あれれっ
アイが消えちゃった・・・

はぁ

ラヴラヴなふたりと
アイアイなふたり
ラヴッラヴなふたりはカップルで
アイアイなふたりはおさるさんだよ

なんかちがう

ラヴをばらばらにして
もう一回組み立てると
アイ!!!
になりますが
アイをばらばらにして
もう一回組み立てても
ラヴにはなりません
ラフになっちゃいます

なんで?

ラヴ&ピースも
アイとヘイワも
同じもんだろ
ううんちがう
ラヴ&ピースにどれっどへあは似合うけど
アイとヘイワにはじめっとしたポマードが似合う
うんちがう

そーゆーことじゃなくって
746名前はいらない:2009/10/08(木) 22:32:07 ID:S/6QbXvs
「アイとラヴ(2/2)」


いろいろことばあそびしてみたけど
結局タンジュンにかんがえればいい
アイはね
アイしあう私たち二人の座る
赤い長椅子のまんなかに置くとよく似合う
ラヴはね
満月のよる
ひとりでわんこになって見上げながら
なんにもない月のまんなかに置くとよく似合う

アイとラヴとで
世界とわたしを作っている

うん

アイと
ラヴとは
ちがうもの


                           キラーン☆


747名前はいらない:2009/10/09(金) 23:04:46 ID:fylFVwRm
「『しね』とかいってゴメンね」

かまってみたかっただけなの。
本当はしねだなんて思ってないよ。
がんばるひとは大好きだよ。
だからまた颯爽と出てきてね。
もうとっくに時間は過ぎてるよ?
思ったまんまにバーンといこう(^O^)/

がんばれキース
がんばれキース


748やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/10/11(日) 10:33:23 ID:o3Y6e9Op
お題/愛
詳しくは>>727

>>728 「ヘビースピアー」/アメさん ◆JMKJbDBzYg
>>730 「愛について」/ボルカさん ◆6kB1JyG4Xo
>>735 「僕は堀北真希をしらない」
>>737無題 /北さん ◆Ui8SfUmIUc
>>740 空の階段
>>741 「君はイマジンを歌った」
>>742
「おかあさん」
>>743「愛する」/ ゼッケンさん ◆ZkkenDgUE6

(10/7以降の作品)
>>744 「愛が見ている」/源拳骨さん
>>745ー746「アイとラヴ」
(〜これは余興〜)
>>747 「『しね』とかいってゴメンね」

批評は締め切りから一週間。〜10/14くらい
749やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/10/12(月) 17:08:10 ID:/r3irh+P
ごめーん間違った!訂正↓

お題/愛
詳しくは>>727

>>728 「ヘビースピアー」/アメさん ◆JMKJbDBzYg
>>730 「愛について」/ボルカさん ◆6kB1JyG4Xo
>>735 「僕は堀北真希をしらない」
>>739無題 /北さん ◆Ui8SfUmIUc
>>740 空の階段
>>741 「君はイマジンを歌った」
>>742
「おかあさん」
>>743「愛する」/ ゼッケンさん ◆ZkkenDgUE6

(10/7以降の作品)
>>744 「愛が見ている」/源拳骨さん
>>745ー746「アイとラヴ」
(〜これは余興〜)
>>747 「『しね』とかいってゴメンね」

批評は締め切りから一週間。〜10/14くらい
750キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/13(火) 01:37:21 ID:xTDQP5o3
>>738
名前書き忘れたけど、私です。
751キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/13(火) 01:42:34 ID:xTDQP5o3
>>739
なかなかいい詩ですね。
短いし本質をついている、詩というより人生訓みたいに感じますが悪くない。
ただ、「これは!」という感動はない。
ありふれてる故に陳腐に感じます。
ちょっとシニカルな佳作という感じですね。
752キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/13(火) 01:47:09 ID:xTDQP5o3
>>740
かなりよい詩ですね。
表現、レトリック、内容ともに文句ない出来だし、シンプルかつストレートでわかりやすく、あたたかい気持ちになれます。

ただ、テーマである「愛」とは少し離れている気がしますね。
753キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/13(火) 02:24:04 ID:xTDQP5o3
>>741
なんていうか、素晴らしい詩ですねぇ。
若い頃(に限らないかもだけど)の恋愛って誤解や錯誤につつまれた幻想の上に成立っているのを見事についている。
最初雑誌、次にネットというリアルから一番程度が離れた場所から始まって最後にリアルの恋愛になるんだけど、この過程を以て男がもつ理想的女性幻想が幼い恋愛において致命的誤謬をもたらすことを表現するのがウマい。
男の女性幻想が、互いに理解しあい愛し合っているつもりでいても、恋愛には抜き差しならない誤謬、錯誤をもたらすことをラストで明かしてしまう構成もいい。
イマジンという互いに理解し合おう、いつかかならず理解しあえるはずだと切実に訴える歌を信じる男とイマジンという歌。
それを以て愛し合って互いに理解しあいたい、ひとつになりたいと願っても互いに完全に理解しあうこと、ふたりの別々な人間がひとつになることが不可能であることを見事に顕在化させている。
また、イマジンを詩の中核、キーワードにすえることで詩にインパクトと端正なたたずまいを漂わせることに成功している。
それに内容やレトリックも小難しくなくわかりやすい。
素晴らしいですね。
754ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/13(火) 06:46:07 ID:Bd1RYVjf
サンクスあげ。
755名前はいらない:2009/10/15(木) 05:09:51 ID:AxK6eNVY
キース見そこなった…‥。
756キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/15(木) 22:40:38 ID:eeahuzyY
>>742
かなり良い詩。
母性愛の本質をついているし、詩人の魂を感じる。
ただ、ラストで独白者たる語り部の余命僅かというのは、詰め込みすぎに感じる。

あと細かいかもしれないけど
>チロルチョコを盗んで盗んだバイクで逃げて捕まったことも

って一節がどうしても引っ掛かる、
「チロルチョコを盗んで盗んだバイクで〜」
のチロルチョコを盗むというのが、施設の窓を壊したりするのと対比すると違和感を禁じえない。
また
「盗んで盗んだバイクで〜」
と、「盗んで盗んだ」と繋がるのが不格好で気になる。
だけど全体としては、欲しくて欲しくてたまらなかったが得られなかった、そしてやっと手に入れる事が出来た
「母親の愛」
という人が生きる上で最も重要な愛を希求する切ないまでの叫びが出ていて、良い詩だと思います。
757キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/15(木) 23:46:48 ID:eeahuzyY
>>743
なんていうか魅力はあるんだけど、結局なにがいいたいのか、何を伝えたいのかを分析して本質を掴み言語化する事が出来なかった。
愛についての重要なことが詩の中に存在してるような気がするんだけど、何度よんでもそれをうまく言葉に出来ないです。
でも良い詩であるのは間違いないと思いますね。
758キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/15(木) 23:54:27 ID:eeahuzyY
>>744
なんというか、何度か読み返してみたんだけど伝わってくるものを感じなかったです。
言葉遊びとしての面白さはあるんだけど、
「で、結局この詩はなんなんだろう?」
という時に、私には伝わるものがなかったですね。
これは私の読解力不足なのかもしれないけど、伝わってくるものを感じなかったので、あまり良い詩とは(あくまで私からすれば)いえないと思います。
759キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/16(金) 00:06:01 ID:o/XaAGtG
>>745
なんていうか、いいですね。
実に魅力的な詩だと思います。
結局なにがいいたいのかわかんないんだけど、
「アイとかラヴなんてそんなもんなんじゃない?」
っていう、少しシニカルで恥じらいを含みつつも愛を語る詩人の姿勢に共感を覚えます。

また
>アイはね
アイしあう私たち二人の座る
赤い長椅子のまんなかに置くとよく似合う

ラヴはね
満月のよる
ひとりでわんこになって見上げながら
なんにもない月のまんなかに置くとよく似合う

とか表現の仕方も実に魅力的で素晴らしいと思います。
とにかくなにがいいのかうまく説明出来ないけど、いい詩だと思いますね。
760キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/16(金) 00:07:47 ID:o/XaAGtG
>>747
これはお題に関係ない、私に対する詩?だよね?
素直に嬉しいし、
「ありがとう」
って思いました。笑
761キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/16(金) 00:08:40 ID:o/XaAGtG
>>748
わざわざまとめありがとうございます。
762キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/16(金) 01:08:59 ID:o/XaAGtG
えーと、まず僭越ながら総評をしますと、どの作品も非常にレベルが高くて驚きました。

特に
ヘビースピア
愛について
僕は堀北真希をしらない
君はイマジンをうたった
の四作品については甲乙つけがたく、(空の階段とか他の詩も素晴らしいけど)どれを優勝作とするのかには大変悩みました。
それでとりあえず全ての作品を読みなおしてみて、テクニック云々をおいて、一番私の心に響く作品を優勝作に選ぼうと思い良く読み返した結果、優勝作は
「僕は堀北真希をしらない」
にしたいと思います。
「僕は堀北真希をしらない」の詩は何度読み返してみても、心に迫るものを感じますね。
他の作品ももちろん素晴らしいんだけど、個人的に一番心に迫る作品という点を重視して優勝作に選びました。
ですので選者が違い、視点が違えば他の作品が優勝作に選ばれても全然おかしくないと思います。

この度は私のような拙い選者に対して、数々の素晴らしい作品を投稿していただきまして皆さん本当にありがとうございました。
素人選者の私には大変勉強になったし、素晴らしい詩をたくさん読むことが出来て貴重な経験になりました。
また、私の都合で優勝作選出の期限についてもオーバーしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
では、次の機会があればまた皆さんよろしくお願いします。
763やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/10/16(金) 08:10:33 ID:YhPttvSs
キースさんお疲れ様。
764空の階段:2009/10/16(金) 08:41:40 ID:tM39t6ib
キースさんありがとうございました。お疲れさまです。
胸をつかれる作品がたくさん参加されていて、自分も片隅におくことができて嬉しかったです。
765アメ ◆JMKJbDBzYg :2009/10/16(金) 18:31:59 ID:E/AUmdAo
このスレでは初めましてですね。アメです
トリをつけて間もないですがよろしくお願いします

キースさんありがとうございました
自分には勿体ない程の好評価をもらえて嬉しいです
タイトルのアドバイスもありがとうございました
しっかり気をつけますね

お疲れ様でした
766旧人サイフ ◆8rr1u/54T2 :2009/10/17(土) 10:06:48 ID:kVK7fthm
キースさんお疲れ様でした。
そして全作品への丁寧な評文、ありがとうございました。
堀北真希に愛という名の妄想をぶちかました者です。
堀北真希さん、どうもすみませんでした。
ちなみに新人ナイフさんとは別人です。
新人ナイフさん、タイトルややパクリ気味でどうもすみませんでした。
それでは次の選者さんを探してお願いしに行ってきます。
767まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/17(土) 17:32:14 ID:5RJCycly


こんにちわなんだかこんばんはなんだか微妙な夕暮れ時に書き込んでいます。
まるいやつです。
この度、審査員として無給で皆様の詩を評価させていただくことになりました。
光栄ですね。
ではケータイの電池残量もあやしい感じなので早速、本題に入りましょう。


1 お題 『星』
2 投稿期間 『30作、集まるまで』
3 採点期間 『1週間ぐらい』
4 投稿の条件 『特に無し』


こいつでいきましょう。
では皆さんよろしく。


768名前はいらない:2009/10/17(土) 17:46:11 ID:kVK7fthm
しつもーん!(^O^)/

一人一作ですか?
それとも極端な話、一人で30作書いてもいいですか?
769まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/17(土) 19:40:52 ID:5RJCycly

>>768
一人一作までとさせていただきます。

770まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/17(土) 21:47:59 ID:5RJCycly


星と言えば、
『ほしたべよ』
なんて煎餅菓子があったような気がします。
なかなか面白いネーミングですね。
Eat star
です。
それじゃ『ほしたべろ』
か。

なんにせよ、あの五角形のメルヘンチックな外観も愛らしいですよね。
実際は違う。
でも一般に知られている。
よく考えてみれば不思議なもんです。

『星』というのは比喩に使いやすいんじゃないかと思い選びました。
輝いているもの。実際にあって、でも手の届かないもの。幾年も前に放った光を今、自分たちが見つめていること……etc。

まあ、あんまり深く考えず適当にやってほしいものです。
賞品も無いし。
いちお個人的な好みで言うと、難解で読者の理解を拒む現代詩っぽい詩は嫌いだと言っておきましょう。


771キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/18(日) 01:37:21 ID:J6kiloeO
>>763
次の選者さんもきてるし、遅くなったけど一応みんなに返レス。
やさしいあくまさんまとめありがとうございます。
772キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/18(日) 01:38:49 ID:J6kiloeO
>>764
空の階段良かったですよ。
いちばんあったかい気持ちになれた詩でした。
またの機会があればよろしくね。
773キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/18(日) 01:40:11 ID:J6kiloeO
>>765
いやいや、素直に素晴らしいなぁ、と思いましたよ。
また機会があればよろしく。
774キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/18(日) 01:41:26 ID:J6kiloeO
>>766
どういたしまして。
素晴らしい詩を読めて良かったですよ。
また機会があればよろしく。
775北 ◆Ui8SfUmIUc :2009/10/18(日) 02:42:14 ID:ltb9zAxK

キースさんおつかれーありがとう。

「星」

人は星に願いをかけるけど

星も星に願いをかけるのかな?

もしもそうならば

君も僕も夜空の星と同じだ

だって互いの願いを

いま

叶えようとしている
776雑草 ◆je5cNlouiI :2009/10/18(日) 06:04:00 ID:050RUCo/
「VERSE」

黒いキャンバスに黄色や青や赤で星を描く

何をしているかって?

自然のアートに倣って

足元の大地の地平の上の天球の暗闇の中に

目にも優しい輝きが点々と浮かんでいるんだよ

星くずって言う言葉があるように全体は

水の中に砂粒をまき散らしたようで

遠く遠く手の届かないところに

悠久の存在があんなにも
777まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/18(日) 07:25:42 ID:LuCU8V5H

ただいま2つ、出ております。

778名前はいらない:2009/10/18(日) 11:25:07 ID:ePhTYaLQ
死板に30人も居るのかと
779早起きちゃん ◆HAYA/eBTAA :2009/10/18(日) 11:38:37 ID:Vee6QIdH
「巡る星」

お空の星はあたりまえ
狙いたいよね一番星
グルメの星はうるさいね
勝負の星はきびしいよ
白黒勝負の囲碁の星
次の一手が悩ましい

わたしの中で巡る星
空から始まり隅々へ
横道抜けてたどり着く
秘密の部屋の その奥で
今日も占う一枚は
大アルカナの星でした
正位置 逆位置 どっちかな
希望 失望 どっちでしょう
わたしはタロット投げ捨てて
星は埋もれて消えました

星を探す旅に出よう
準備はしっかり怠けずに
星を見つける旅に出る
星空が示す白い道
星に願いをかけないで

わたしはひとり 旅に出る
780まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/18(日) 12:38:49 ID:LuCU8V5H

>>778
30人も集まらないスレッドなら潰れるよろし。
じっくり腰を据えて待てばいいかと思います。
本年度中にはなんとかなるでしょう。


ただいま3つ、出ております。

781名前はいらない:2009/10/18(日) 22:44:50 ID:DHtfhZ5V
>>780
回りを見れないヤツだな。何ヶ月もお前が占拠してたらスレが廃れるだろ。
何様だお前は。一週間か十作品くらいを目途にしろ。ここはお前だけのスレじゃねぇ。
782まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/19(月) 07:41:30 ID:Asn7xksI


>>781
周りが見えてないのはあんただよ。
いやだね。
自分がただ気に入らないだけなのに“あたかもみんなの意見を代表してます”ってその物言いが。
何様だお前はって言うお前は何様なんだよ?
ちなみにおれは選者だ。
前回の優勝者にやってくれって頼まれた者だ。
お前はそいつにガタガタ文句、言えるほどの立場なのか?
このスレの1を読んで条件を決めたまで。
おれの意見は変わらない。
文句があるなら、ちゃんと書いとけ。
『このスレッドは一部の人間による、小競り合いの場です。優勝者、準優勝者、3位を選定。3位が存在しない場合は優勝者、準優勝者のみといたします』
ってな。
それだったらおれだって断ったよ。
5〜6作しか集まらなくて、その中でどいつが優勝とかバカじゃないのかお前ら。
……。
おれはおれで承諾したからにはそれなりに考えている。
このまま投稿が滞るようなら他のスレッド、他の板に営業に行くことも考えていたところだ。
それでも集まらないようなら仕方ない。
存在するほどの価値の無いスレッドだということだ。
少なくともおれはそう思う。
それが気に入らなければ、また新しくスレを立ててやればいい。
限られた空間での、限られた人間による小競り合い。
まったくムカムカしてくるな……。
そのくせいっちょまえに不平不満はぬかしやがる。


話しは変わるが、おれはまだ投稿された作品たちを読んでいない。
投稿者の名前とタイトルをちらりと見ただけだ。
これは自分の資質によるものかもしれんが、まとめて一気に読んだ方が公正なジャッジが出来るような気がするのだ。


783名前はいらない:2009/10/19(月) 07:51:54 ID:7t+hiH7e
>>782
各所でスレを荒らしてるお前という選者が気に入らないヤツもいるんだよ。
前回の優勝者が決めただけで、このスレを
『存在するほどの価値の無いスレッドだということだ。』
と決めるのかこれ如何に。

お 前 と い う 人 間 が 嫌 わ れ て い る 事 に 気 付 け。
784名前はいらない:2009/10/19(月) 07:58:34 ID:7t+hiH7e
『おれはまだ投稿された作品たちを読んでいない。』
数ヶ月も評価を待たせるほど選者は大物なのか。
さぞ、素晴らしい評をされるのでしょうね。

『これは自分の資質によるものかもしれんが、』
資質wwwwwwww
汚い言葉で各板を荒らし回るクズが資質wwwwwwwww
他人を評価する立場になるなど笑止!!!!!
785タイトル『ちなみにおれは選者だ』:2009/10/19(月) 08:15:03 ID:7t+hiH7e
『何様だお前はって言うお前は何様なんだよ?
ちなみにおれは選者だ。』

名言だな、詩のセンスあるよお前
俺もコンペに参加しよう
俺様の詩だ

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ここからお願いします!!!


九回裏のピッチャーが放った洟垂れを

爆笑HIT!HIT!HIT!

ノーアウトランナー無しのサヨナラホームラン!!!!!

鼻っタレのまるいやつを金属バットでぶっ叩きお空の向こうへかっ飛ばせ!

エス エー ティー オー エス エイチ アイ オー

ヤツは詩板のヒーローだ

エム エー アール ユー アイ ワイ エー ティー エス ユー

ヤツはコンペの選者だぜ

コイツは何様並様どんな様

脳味噌まるいツルツルさ

皺無し皺無しまるいやつ

かっ飛ばされたまるいやつ

お空の向こうでまるいやつ

ぶちぶち角だし切れまくり

劣等星になったとさ

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ここまでです!!!!!


押忍!四六死九!!!!!
786名前はいらない:2009/10/19(月) 12:28:20 ID:gcVB894F
1を読んだなら、
基本が10作、1週間だと、
分かりそうなもんだがな。

まぁいいんじゃね。好きにすれば?
787まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/19(月) 12:42:55 ID:Asn7xksI

ただいま4つ、出ております。

788キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/19(月) 12:43:29 ID:NP0BJgcr
なんか面白いことになってきたなぁ。
789名前はいらない:2009/10/19(月) 13:02:47 ID:7t+hiH7e
もりあげねぇと30人も出てこねぇだろwwwww
さっさとこのしかくだかさんかくだかわかんねぇ自己中を追い出すにはこれくらいがちょうどいい
キース、お前もコンペに応募者としてだしやがれwwww
790名前はいらない:2009/10/19(月) 15:41:09 ID:7t+hiH7e
>>787
だっせぇな、投稿ねぇぞ。宣伝いけや。

まるいやつでぇえええす。僕ちゃんのメンツのために投稿してくれないとこまりまちゅでちゅううううう。

んばんばッ!

30人も中卒くんに投稿してくれるのかしらねぇゲラゲラゲラ
791キース ◆mWXsJGoj6s :2009/10/19(月) 15:57:00 ID:NP0BJgcr
>>790
まあまあ。気持ちはわからんじゃないが煽っても荒れるだけだろ。
とりま落ち着け。
792まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/19(月) 19:04:32 ID:Asn7xksI


>>790-791
お前らがこだわっていること、大切なこと。
そのすべてがおれにはどうでもいいことだ。


宣伝活動はおれの気の向いた時にやる。

793名前はいらない:2009/10/19(月) 19:17:05 ID:7t+hiH7e
>>792
スレの私物化?
794名前はいらない:2009/10/19(月) 19:20:34 ID:7t+hiH7e
>>792
参加者が大事にしている事に配慮できなくてそれでも選者ですか?
795しぐれ:2009/10/19(月) 21:04:46 ID:vgv//BRG
「星にありがとう」

三万光年前の光に
ありがとうが届くのは三万光年後

六万光年の年月を掛けて
僕達は交信する

今は丁度折り返し地点の
三万光…、万光…

「マンコくださーい!」

あら、宅急便屋さん、ちょっと待ってくださ〜い
マンコ、マンコ…と…

「奥さーん!マンコが無かったらサインでもよろしいですよー!」

あれ、おかしいわねぇ…、それじゃサインしますね

「はい!ありがとうございました!」

さーて、なにかしら…

わぁ、ズワイガニ!
めぐみちゃんから!!

いつもありがとね

796まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/19(月) 21:30:52 ID:Asn7xksI

ただいま、5つ目が出ております。

797ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/19(月) 21:50:47 ID:U7N8eouw
「賢者の贈り物」(1/7)

 テス・ギャラガーという、ちょっとイカレタ感じのオバサンがアメリカで
小説を書いている。このテスってひとは、ほんとに全然才能がなくて、もの
すごくセンスが悪いひとなんだけど、それだけじゃなくて頭が恐ろしく悪い。
それがちょっとやそっとじゃなく、信じられないぐらいなんで、だから
自分の目前で何か起こってるかわからないんだよね。わかっていないん
だけど、目には映ってしまっている。それをそのまま書いてしまってい
る。テスってのはそんな小説家だ。解釈を通さないから、ある意味、無
敵のリアリズムなわけだ。
 この人のダンナはレーモンド・カーバーっていう作家なんだけど、テ
スの書いた作品のなかに、レイの「大聖堂」って小説のネタバラシをやっ
ているやつがある。
 大聖堂は、妻(テス)のかつての仕事のボスだったという盲目の老人
が、亡くなった奥さんのお葬式の帰りに、作家夫婦の家に立ち寄る、とい
う設定のドタバタ喜劇調の話だ。テスが書いた小説によれば、実際にこの
老人はいて、テスはその仕事をやめても、ずっと文通などの付き合いを
続けていたらしい。ところがテスは自分の作品のなかで、レイのあれは
ウソだった、とすっぱ抜いているんだよな。
 レイの書いた小説「大聖堂」の
なかでは盲目の友人と主人公の男が一緒にTVを観る。そしてそこに映っ
た大聖堂について語り合う。盲人にはむろんブラウン管に映ったものは
見えないから、主人公がその大聖堂を説明する。そのなかで友情みたい
なちょっとした感慨を抱く。だけどそれはウソだってテスは言う。なぜ
なら、「あの日、TVは故障していて、大聖堂どころか何にも映らなかっ
たのよ、実は。」ってことなんだな。故障してたんなら、そりゃあそう
だよね。
798ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/19(月) 21:53:17 ID:U7N8eouw
(2/7)
 じゃあ、どうしたのかって言うと、レイはとにかく盲人と話はしたし、テス
をほったらかして二人で機嫌よく話し込んでいたらしい。テスはそんな風に書
いてないんだよ。テスとしては自分と盲人が意味ありげな親密さを楽しんでい
るんだけど、夫が空気を読めないやつで、無粋に割ってはいってゲラゲラ笑っ
ていたって書いている。でもとにかくレイと盲人はなんか会話をしていたらし
いんだな。
 テスは男二人が盛り上がって、自分が相手にしてもらえないもんだから、退
屈してベッドに行っちゃう。でもちゃんと、男どもが襲って気やすいようにオー
ルヌードでベッドに入る。自分では、なんだか暑いから、とか書いてるわけな
んだけど、でももちろん本当は、襲ってきやすいようになんだな。
 ところが盲人は全然やってこない。それどころか夫すらきやがらない。待て
ど暮らせど来ないもんだからテスは寝ちゃう。そのあと目覚める。それでも誰
も来ない。裸なのに。
 頭にきたテスは、ヌードのまんま、庭に出るんだな。つまりテスはそれぐら
いイカレタおばさんなんだけど、それが僕の誤読じゃないことは彼女のほかの
小説を読めばわかる。そんな女だけど、レイにも、盲人にも愛されてたわけさ。
 庭に出てみると、深い霧だった。
 遠くから見ると、どうやらレイは、盲人の手をとって空を指差し、星座を教
えていたらしんだな。「ひどいやつ」、ってテスは思う。だけど、レイはいつ
もどおり奇妙な熱中ぶりなので、テスはさすがに邪魔はしない。レイが盲人に
嬉々として星を教えているのを、テスはとりあえず影から見ている。
799ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/19(月) 21:55:35 ID:U7N8eouw
(3/7)
 ひとしきり教えた後、レイは上機嫌のまま、「じゃ」、とかなんとか言って、
盲人を置き去りにして、自分は一杯呑みに行っちゃったらしいんだね。
 テスは、「なんてやつ」、と書いてる。実際、盲人は呆然と口をあけて、ぽ
かんと空を見上げたまま、立ち尽くしていたらしいんだな。
 テスは盲人の手を優しくとって、家に連れて行く。これ、でも、状況的に全
裸でそうしてるわけなんだよね。小説には書かれてないけど、そのあとやっぱ
りセックスはしたんだろうね。この盲人としてみれば、長く連れ添った奥さん
が亡くなった、そのお葬式の夜なわけで、そんな日に、かつて信頼していた部
下の女性がセックスをプレゼントしてくれたら、それはありがたく受け取るよ
ね。僕だったら、きっととても嬉しいと思う。その夜のテスの体は、「賢者の
贈り物」だよね。
 テスもそう思っていて、自分はとても良いことをした、と感じてるんだな。
それをそのままストレートに小説に書いている。で、テスはその小説の中で
レイのいい加減さをちょっぴり皮肉ったあと、最後にどうでもいいことみた
いに、「私だって田舎育ちだから、いくつかの星を教えることぐらい出来た
けど、アノ夜は無理だったわ。だって、曇っていて星なんてひとつもなかっ
たのよ。」と、付け加える。
それでテスの話はお仕舞い。
800ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/19(月) 21:57:46 ID:U7N8eouw
(4/7) 
でもね。
 この盲人は奥さんを亡くしたわけでしょう。盲人っていっても生き方は色々
だろうけど、目が見えないわけだから、触って世界を認識する。この人の場合、
奥さんと二人っきりで長い人生を暮らしてきたんだから、この人は奥さんの指
先から、おそらく世界の半分ぐらいを知ったんじゃないかと思う。だけどお葬
式の夜からは、一人で生きていく。奥さんの喪失は、世界の喪失みたいだった
かもしれないよね。
 そんな夜に、僕らがしたいのは何かなって考えると、それは星を見ることか
もしれないよね。
 どうしてなんだろうって思う。
 僕らは親しい人をなくしたとき、星を見たがる。
801ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/19(月) 22:01:39 ID:U7N8eouw
(5/7) 
その人が星になるとかいってみたりするけど、そんなわけないのは知ってる
わけさ。だけど星を見ていると、見えているその星みたいに、すごく遠いとこ
ろにそのひとが行ってしまったことが、心のそこでわかってくる。それからだん
だん、星と星がみんな遠く離れていることや、宇宙がとてもでかくて、とても
たくさんの星があることに気がついていく。
 おそらく、この盲人は、星が存在することをよく知らなかったんだと思うよ。
それをレイは、彼の手をとって指差しながら、アレがアルタイル、あれがデネ
ブ、と一つづつ教えて行った。レイが星を一つ教えるたびに、盲人の頭の中に
星が一つ輝いていったわけだよね。
 盲人としては、呆然と立ち尽くさずにいられなかっただろう。
 しかもそれは本当は星なんか見えない、曇り空だったんだな。

__________________________
了り。

予定では7まででしたが、ここまでで全部書き込めました。
(6)〜(7)は、ありません。
802名前はいらない:2009/10/19(月) 22:14:51 ID:DObP2a8I
連投規制阻止っ
803 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 22:25:09 ID:WRWTSQg9
【T.寓話】(「星の記憶」より)


(1)

彼の眼の奥には水が
 水が流れている 絶え間なく

その水を誰も皆見ることができる
 彼の眼はそれほどまでに純粋だ

水の流れをもっとよく見るといい
 水底を覗くと 光っている

あまりにも純粋な流れに
 あまりにも純粋なままの

  世界 ―
804 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 22:27:35 ID:WRWTSQg9
(2)

copo,cocopo,copo...

「この世界はその昔、
7人の女神によって統治されていた。
その女神の名は……

「あまりの暴虐さに女神たちは憤怒した。
そして預言者に殺し合いを命じたんだ。
あの、全ての民を巻き込んだ殺し合いをね。

「あいつの手足は蛆に喰われて、
もう使いものにならなかった。
あいつの余命もいくばくもないと思われた。
私たちは飢えていた。
思えば、私たちはその随分前から非人間的なことを繰り返していたが、
あの瞬間が私たちが人間でいる最後だったのかもしれない。


copopo,copo,co...
805 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 22:29:32 ID:WRWTSQg9
(3)

罪人アリス
 彼女は
  無罪?
   それとも
  有罪?

彼女に弁護士はいない
 ただ風景が見つめているだけ
 ただ小鳥が鳴いているだけ

彼女に味方はいない
 ただ兵士が立っているだけ
 ただ執行者が笑っているだけ

罪人アリス
 彼女は
  無罪?
   それとも
  有罪?

(彼女はまたいつか眠りにつくだろう)

眠れる森の美女の眠れる……
806 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 22:30:53 ID:WRWTSQg9
(4)

--page102,line8~--


ねえきみ
ほんとうに倫理を語れる
とでも思っているの?

生きてんのに?

だとしたら
まったくきみは
鈍感なんだねぇ。

きみが生きている
だけで
どれだけのものが迷惑しているか

わかってる?

それじゃあ
さっさといなくなっちゃえよ。

まあきみが生きていて楽しいなら
べつにいいけどさぁ。

807 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 22:35:47 ID:WRWTSQg9
(5)

(毒を盛られt
808名前はいらない:2009/10/19(月) 22:39:36 ID:OY1LAzKj
809名前はいらない:2009/10/19(月) 22:51:44 ID:lz5UUX0c
(6)
ちょんまげに
 うんちがついた
  やべぇ
810 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 23:02:37 ID:WRWTSQg9
(7)

「おや、物語がひとつ零れてしまったのか。まあそれならそれで仕方ない」

cocopo,poco...

水は流れる
 胎児のもとへ

水は流れる
 歴史のなかに

水は流れる
 血となり涙となり

水は流れる
 世界をひたし

水は流れ
 やがて

流れたものが水だった

copopopo....copo...
811 ◆YXzypVRVw2 :2009/10/19(月) 23:03:39 ID:WRWTSQg9
(8)

彼の眷属は全て 白く青く染まる魂

もうすぐ物語が終わる

魂が飛び交う

またひとつ またひとつ

彼の眼の中には水が流れ

そこでは無数の蛍が

光を紡いでいる

【T 寓話】了
812お邪魔しますm(__)m:2009/10/19(月) 23:12:21 ID:DObP2a8I
「星ぶどう」

夜空のうしろに明かりがついた

キコン
キャリン
ぷそぷそと
小さな輝きたちが集まって
町の上へ落ちてくるるる

屋根の上にぶつかりかけて
そこで止まってぶどうになる
赤☆青☆紫
金銀十色
おすわりわんこの目の中百色

さぁ飾るんだ
僕たち私たちの願いを込めて
ただのことばで飾るんだ

グレープ
グレープ
私たちはグレープ

おかあさんごめんなさい
こんな夜に私はまっぱだかで

グレープ
グレープ
やがて金一色に輝くグレープ

グレープ
グレープ
空いちめんのグレープ


813まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/20(火) 06:50:50 ID:1l1xqK/b


ただいま8作、出ております。

>>797は未完のようですが、続きがあるようでしたら間を飛ばして読ませていただくので、今からでも載せていただければ幸いです。
続きが無いようでしたら、未完の結末ということで評価させていただきます。


814まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/20(火) 06:54:02 ID:1l1xqK/b

気になったので最後の部分だけ今、見てみました。
これで終わりということですね。
了解です。

ただいま8作、出ております。

815ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/10/20(火) 06:54:50 ID:WMfOkd1P
797は、これで完結です。
よろしくお願いします。
816ポエム田ポエ子 ◆csS1tP9UWs :2009/10/20(火) 14:53:58 ID:eO9gPMVh
「ただの石(1/2)」

ねえ
あれって
ただの石だよね

うん
そうらしいけど
そう思いたくないよね

じゃあ
あの夜空からもぎとったただの石を
あたしのキスで照れさせて
きんぎんパールな色にして
あなたに贈ろうかな

はぁ?



わたしたち
ちきゅうのこ
さるのけつ
かぶとむし

わたしたち
おかしなこ
ただのいし
さんじゅっちょうえん

ねえ
あのただの石を
オークションにかけたら
あなたはいくらで買う?

うーん
えーと
あのぅそのぅ
550円までなら

はぁ?

うひっ

わたしたち
びんぼーにん
だんごむし
かまどうま

わたしたち
おかしなこ
きらめくほし
ごーごーまる

817ポエム田ポエ子 ◆csS1tP9UWs :2009/10/20(火) 14:55:52 ID:eO9gPMVh
「ただの石(2/2)」

海辺で砂を散らしながら歩いたら
ねえ
空にも海にも踏みしめる大地にも
星が踊って風にきらめくからさ
そしたら優しくキスしてくれる?

んなもん絶対に視線をずらしたらカップうどんの容器とか
誰かの臭いが染みついたままゴミになった靴とか
あともしかしたら中身の入ったコンドームとか捨ててあるかもしれないよ
そんな海辺でキスしたら
ぼくらきっとただの石になっちゃうよ

じゃああたしたちこのまま別れたほうがいいのかな

うんきらめきはきらめきのまま

また会えるよね

うんこの石も丸いから

光を纏って会えるかな

わたしたち

ちきゅうのこ

さるのけつ

かぶとむし

わたしたち
おかしなこ
ただのいし
ひからせて


818「星巡夢梯子」 1/4:2009/10/20(火) 15:18:20 ID:EhzoLscD
やったら星のきれいな夜でさ、満天の星が落っこちてきそうだったんだよね
だいたい、5つよか多い星が見えるなんてこと、そもそも稀じゃありませんか
なのに満点、いやさ満天 南天じゃあないよ満天 天の川なんざちょろい
ってえぐらいに夜空一面にべたべた星がひかってたんですわ

口ぽかーんと上むいてたら、するするってなんか細いもんがおれんちの
猫の額ぐらいしきゃあない、それでも手入れしてありゃあ見れるんだが
かかあもおれも不精っもんだもんだから伸び放題の雑草と割れた植木鉢が
ほかってあるちっさい庭めがけておりてくる
いや、長い文だねこりゃあ
すわ、蜘蛛の糸かとおもいきゃあそれがそれ 現代人の体力を考慮してだかなんか、
きいらきいらと光る縄梯子! なんだねこれが
おらぁ急いで、小3の息子と ちょいと考えたんだけどやっぱしここは一緒だろと
連れ合い起こしてさ
「おい、登るぞ」て
むすこが足滑らせてもいいよに先にむすこ登らせて
おれが落っこちてもいいよにかかあは後ろにまわして、えっちらおっちら登り始めたわけだよ
二度とかいれんかもしれん なんてこてゃちらっとかすめたけどが、
「ここで登らんでどうする」てなもんだ
819「星巡夢梯子」 2/4:2009/10/20(火) 15:19:24 ID:EhzoLscD
「おとおちゃん、なんか下が揺れなくなったよ」
「あ 山田さんちのおばあさんがのぼっとる」
下にいるかかあが言いよる
「そっか、まあ切れたときゃあそんときだ、ほかっとこ」
「せやね」
てな名作「蜘蛛の糸」を学習したような会話がかわされつつ、、、
せっせ せっせと・・・ 雲の上
「とおちゃん、この雲、歩けそうだよ」とむすこ
「天国ってここかね」
「神様がおられるんかいな」
「うちら日本人やし、お釈迦様とちゃう?」
「そんなら極楽?」
「おまえらそんなに信心深かったか?」
「せやかて おとうちゃんかて うちの仏壇にチーンぐらいはするけどが、アーメンなんて唱えた
こともないやんか」
「比較的仏教徒?」
「なにえらそうな単語つかってんの」
「あ、あっこ 誰か倒れてるよ」
「白い服」
「しょうがねえ、ちょいと途中下車して見に行くわ」
「おい、あんた、大丈夫か?」 て、いつも尻ポケットにいれっぱなしな酒瓶
  「あ、おとぉちゃん またそんなもんもっとって」
  「モットッテよかったじゃあねえか」
からぐいっと一口 いやおれのくちじゃなくて倒れてるやつにね
「げぼぼっ」
「ああ、ありがとうございます」
「あんた、大丈夫かい?」
「はい、一応不老不死ですので・・・ 少々ダメージが重なりまして。。。」
「あれかい、あんた神様ってやつかい?」
「そうみたいですね」なんかちらちら光がやつのまわりについて、ありゃあオーラってやつかい?
それがなんか 切れかけの蛍光管みたいに点滅してんのよね ついたり消えたり、、細ぼそと、、、
「大変そうだけど、なんかおれにできることがあるかい?」
「とりあえずその梯子登っててください」
「お墨付きってえわきえだ。そりゃあうれしい」
「御説明はできないのでもうしわけないですが」
「じゃあ行ってくるよ」
むすことかかあと また縄梯子
820「星巡夢梯子」 3/4:2009/10/20(火) 15:20:47 ID:EhzoLscD
「ねえ おとぉちゃん なんであたしが一番後ろなん?」
「そりゃあ決まってるじゃあねえか、俺が落ちた時にお前で止まるからよ」
「あたしが落ちたらどうすんのよ」
「だってお前、おまえの体重は俺じゃあ無理だ」
だまっちまったかかあを後ろにせっせ せっせと
あたりはすっかり宇宙空間
「空気あるね」
「おぉ」
「重力もあるね」
「おぉ」
「まあなんだ、事実は小説より奇なりってやつだな」
「・・・」 月にやってまいりました
「ウサギいるかね」
「おまえありゃあおとぎ話だ、かぐや姫だろいるんなら」
「とおちゃんそれもおとぎ話だよ」
「アメリカ国旗がたってるんとちゃう?」
「そういうやこないだインパクト爆弾落してなかったっけ?」
「クレーターん中だろ」
「ウサギいるじゃあねえか」
「あれまぁ」
宴会をしていたウサギが手招き いや前足まねき
「いっぱいどうぞ 餅もどうぞ」これがまた旨い
「かあちゃん、なんぞお礼もってないか?」
「チロルチョコでいい?」
「あ、またそんな太る菓子を隠し持ってやがって」
「何こまかいこといっとんの、持っててよかったやん」
白い兎がチョコ食って 
「うまいねえ」 ほんのり黒ウサギ
821「星巡夢梯子」 4/4:2009/10/20(火) 15:21:53 ID:EhzoLscD
でまた せっせ せっせと縄梯子
「とおちゃん、どこまで登るのかな」
「まあ、ありったけ登ろうじゃないか」
「ほれ、あそこに見えるはオリオン座」
「宇宙まであがるとなんか星座の感じちがうね」
「そんなに変わるほど動いちゃいねえだろ」
「牽牛さんと乙姫さんはどこにいるんかね」
「土星のわっか肉眼で見れたのはじめてだ」
「そういや、月にウサギさんがおったんなら金星にはさぞかし美女が(ry」
「あんた、あたしの眼を盗んでいったい何をしようと」
「いやまだなにもしてねえよ」 

金星だけに御禁制 

おあとがよろしいようでーー
822迩綜Jr.:2009/10/20(火) 17:39:34 ID:sVSJa73Z
「星」

夜空に輝くお星さま

キーラキラ

きれいだなぁ
823まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/20(火) 19:54:12 ID:1l1xqK/b

11作、出ております。

824ザ・スミス:2009/10/20(火) 22:18:36 ID:45r48L+Y
『星を乗っ取ろう』

オレは今日気がついた

この星は来るべき超人に乗っ取られるためにあるのだと

夜空に輝くお星さま

キラー! キラー!

キラーだなぁ
825まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/20(火) 23:01:13 ID:1l1xqK/b

12作目も出てまいりました。

826ヨコスカ:2009/10/21(水) 01:22:08 ID:OFfYfyhH
『梅☆星』

スッパイ星って何だか知ってるかい?

火星金星木星土星?

太陽地球冥王星?

北斗七星天王星?

いや、それは君の口の中にあるのさ。

分かるかい?

火星金星木星土星?

太陽地球冥王星?

北斗七星天王星?

鮭の燻製絶対王政?

いやいやそれは赤いんだ。

分かるかい?


火星金星木星土星?

太陽地球冥王星?

北斗七星天王星?

幼生妖精養成夭逝?

閑静歓声官製感性?

いや、もっと簡単さ。

君がいつも食べてるものさ。


火星金星木星土星?

太陽地球冥王星?

北斗七星天王星?


火星金星木星土星?

太陽地球冥王星?

北斗七星天王星?

梅☆干!イェア!
827いたちんこ ◆8rr1u/54T2 :2009/10/21(水) 08:48:55 ID:rZtpFSo1
「ぢめんの星」

校庭に座らされて
ヒマだなぁって
地面をいじくってしまう時
ひとりっきりの気分になって
右目と左目の見るものが違ってくると
足下から星たちが覗きはじめる

そこには僕の大好きな
おべんとう座もあったし
小雪座もあった
スカートの裾をぴらっとさせて
僕をからかうみたいな白い星座に
僕はおちんちんを引いた

もっと遠くに視線を投げると
遥かに多くの星群れがその奥に
現れて
僕を連れていく
僕が20年後に出会う愛も
僕に60年後に訪れる死も
一億光年の先には既にあった

それにしてもどうして地面という字は
じめんとふりがなをあてるんだろう
ちとめんだからぢめんじゃないか
僕はそう思った

828まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/21(水) 19:40:29 ID:gBi/zrHi

また宣伝に行ってこようかと思っています。
現在、14作品、集まっております。

829ママさんパパ:2009/10/21(水) 22:38:16 ID:CP/1bAN/
「上に」

なぁ…あれ何だよ?

後ろがちぎれている、

白いスライス。

内側の赤いヌメヌメ。

うわぁ…

染み出すハヒヒハヒ ハヒハヒヒヒヒハハ

う・うう・うううハヒハヒヒヒヒハハ

なぁ……

なぁ……

重いよぅ。暗いよぅ。
ドゥ。ドゥ。ドゥ。ドゥ。ドゥ。

うわぁぁぁぁ。ドゥ。ドゥ。

上から…上から…ぁ

下からもポヨーン。
830yu-ki ◆iiMmsongSE :2009/10/22(木) 08:51:52 ID:OYm0d2qi
緩やかに暮れていくこの星の秋は
青く燃える若い恒星に
その身から輻射される熱に焦がれていた
春も盛りのその熱を
胸一杯に受け止めようと
腕を広げ 顔を上げ
その身裏返る程
強く強く求めていた

静かに暮れていくこの星の秋は
恒星の熱を得て
いつか春へと帰るだろうか
それとも冬へと落ちるだろうか
その答えは 星たちだけが知っている
831しぐ:2009/10/22(木) 12:13:04 ID:30A01lkc
ここは一人一作までか?

あっ、yu-kiさん
832二番星:2009/10/22(木) 15:10:45 ID:OHikOB2c
一番星二番星三番星とあるけれど
アタシは二番星になりたい
目立たないけど輝く素敵な星に
833名前はいらない:2009/10/22(木) 17:32:49 ID:QjdVDxzU
「シューティングスターもミルキーウェイも」


シューティングスターもミルキーウェイも
儚むことすらできない世界がやって来る
メタル・デビルがハイウェイをもぎり折り
粉塵が空に幕をかける中
俺はかつてジェベルと呼ばれた鋼鉄の馬で
あたふた逃げ回る星になってやろうか

呪文が使えるようになっておけばよかった
イーヴル・ドラゴンを召喚することができたなら

シューティングスターもミルキーウェイも
俺の背でだけ輝く強い星になって
お前らなんかには見せないぜ
俺こそがスター
くだらない人間は死ね
力こそがすべて
甘えた星しか見ることができないのなら
メタル・デビルに焼き殺されて焼肉になれ
モツなんかぷりっぷりで
そうしてようやくお前は輝くことができる

呪文が使えるようになっておけばよかった
イーヴル・ドラゴンを召喚することができたなら

今は逃げろ
とにかく逃げろ
甘くてからっぽな砂糖菓子で出来た
恥ずかしい名前で固まったメルヘンスターズに
びっしり群がる蟻どもの
反吐が出ることばの輪から逃げろ

それからだ
今からでも遅くはないぜ
呪文を見つけるんだ


834まるいやつ ◆/qpbmE5ZE. :2009/10/22(木) 19:15:09 ID:+aYkwnVh

ただいま18作品、集まっております。

835名前はいらない:2009/10/22(木) 20:49:00 ID:qFXD5tY5
「星」

あの一番星
きらきら光っている明るい星
誰かにウインクしてる
僕だったらいいのにな
836ゼッケン ◆ZkkenDgUE6 :2009/10/22(木) 20:52:05 ID:Uw0UWe+3
「つぶ」

これまでに
幾人のかたがたが亡くなられ
これまでに
幾人のかたがたがお星さまになられたの
でしょうか
宇宙すら有限であるのなら
いつの日か宇宙は星でギュウギュウヅメになるの
でしょうか
そのときには人間は死ななくなるの
でしょうか

ぼくはまだ、星になれますか?

これまで星の数だけ別れがあったのなら
子供の頃に見た天の川のひとつぶひとつぶが
それはひとつぶずつの別れだったのですね
星空があれほど遥かなのは
死者の生者に対するやさしい気遣いにちがいないのでしょう

カムパネルラー!!

お、つい叫んでしまいました

わが生涯に一片の悔いなし!

ふふ、ついつい

ララァ、まだぼくには
帰れるところがあるん
だ、こんな嬉しいこと

ない

最後は
つぶやきます

とりかえしのつかない
837ジョン損:2009/10/22(木) 23:39:15 ID:TA6kZp7Q
『未知なる超惑星X』

未知なる超惑星とは、謎が多いのである。
我々はそこに侵入しようと試みたが、あと一歩の所で失敗した。
それ故、まだ未知なる超惑星なのである。
838 ◆kgFkjpHBZs :2009/10/22(木) 23:52:47 ID:38cFttX5

十一番目の星 (1/3)




―少年時代―

銀河学校に
通っていたぼくら
かすかな夏の匂いのなかで
うたたねしてた

まだ愛の意味なんて
これっぽっちもしらないで



☆☆

―坂道―

蒼い星へ
こぼれていこうか
二人して
坂道くだる
自転車型ロケットで



☆☆☆

―春―

すれちがう星の
あなたを
見上げながら
野辺にたたずむ

あたしは
透明な春の猫



☆☆☆☆

―銀波―

あおじろいいのちが
誰かの胸にともる頃
あなたの耳のなかへ
夕暮れが入り込みそ
のなかで星たちはし
みわたる水の音を響
かせて瞬きはじめる

839 ◆kgFkjpHBZs :2009/10/22(木) 23:53:38 ID:38cFttX5

十一番目の星 (2/3)



☆☆☆☆☆

―birth of stars―

野原のまんなかで天体の運行を司る
きみは
酔っ払いのミューズ
きみが奏でる音楽にあわせて
宇宙樹から星が次々にこぼれてゆく
かつて遠く旅したときの
幸せな思い出が
甦る



☆☆☆☆☆☆

―夜は、ちいさな空が、―

夜は、
ちいさな空が、
火のように
燃える。
わたしは、
その
ちいさな
燃えさし。
夜、
ひとりになると
わたしのなかの
燃える
ちいさな空を
くじら雲が
飛んでゆく。
その
はるか
はるかな
行き先
ちいさな


夜、
ひとりの部屋で。



☆☆☆☆☆☆☆

―sky in your lip―

ふくらはぎの
やさしい曲線でできた
ガラス瓶のなかで
今日も
一番星が灯る
840 ◆kgFkjpHBZs :2009/10/22(木) 23:54:22 ID:38cFttX5

十一番目の星 (3/3)



☆☆☆☆☆☆☆☆

―思―

あなたとは
蛍の国で
逢った気がする



☆☆☆☆☆☆☆☆☆

―tears―

小鳥はなみだ。海岸はなみだ。星はなみだ。ことばはなみだ。

きみはなみだ
ひとりぼっちのなみだ



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

―星の灯る頃―

さよならと
青いノートの
すみにかいた




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

―星―

星は、ちょっと寄り道をして、
俺んちで遊んでから帰る、
幼稚園ときからのともだちだかんな、星は。








旧作バカリデスミマセン。

841ORCA旅団:2009/10/23(金) 00:15:50 ID:BkHUG1vn
『さっさとこの星を革命させよう』

それはつまり

百万の赤旗が建物たちをなぎ倒す

本物のスピードと痛みを大地に取り戻そう

一つの光線が宇宙を駆けるよ

最後には言葉も詩集も破り捨てよう
842ミキピ-(*^_^*) ◆hdq3ztwd7w
お星様を見ていると、

寂しくなるの

ねえ

なんで私は一人きりなの?

なんではマサミ人気者なの?

なんで私は太りぎみなの?

なんでヒロミはスマートなの?

なんで私は勉強苦手なの?

なんでユウコは知的なの?

なんで私は運動音痴なの?

なんでトモミは速く走れるの?

なんで私は貧困層なの?

なんでミサトは富裕層なの?

なんで私は癖毛なの?

なんでマユミはストレートなの?

なんで私はネガティブなの?

なんでユカコはポジティブなの?

なんで私は

なんで私は

なんで私は



私はきっとマイペースなんだ

マイペースでおっちょこちょいなんだ

そんな私が好き

だってお星様みたいじゃない