君のセンス五段階+αで評価するよ[vol.58]

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『鏡』


街を歩いていたら
偶然彼に会った

彼はガラス越しにいる僕に気付き
僕も彼に気付いた

何気無く
僕は彼を数秒見つめていた
物珍しい動物でも見ているかのように
僕は彼を見ていた

彼は僕を見て何を思ったのか
なんだか彼は
悲しそうな目で僕を見ていた

彼はどんなことを思ったのだろうか
僕にはわからない
わかりたくない

僕は彼に別れを告げて
流れる人並みに
再び身を任せることにした