220 :
評価人乙:
[夏狂い(ナツクイ)]
青い空の下を
這うようにして進もう
綺麗なものは
汚いものの上にある
意味を探して
キミは草の根を分ける
意味って何か考えたことある?
キミが探しているものは
どんな大きな石の下からも消えてしまい
だからキミは詩を書くことにした
綺麗なものの上に
汚いものがある現実を
ひっくり返して
色は交じりあう
太陽に少し近付いた気がして
夏草は艶やかに薫る
やはりキミは少年だったのだ
ぐんぐんと背は伸びて
風を感じ
青空を手のひらに捕まえると
キミが立ち上がる
何もない草原はもうキミのものなのだ