「消しゴム」
最後まで使い切れなくて
いつも何処かに忘れてしまう
使いたい時に限って持ってなくて
仕方が無いから誰かに借りて来る
できるだけ使わない様に気を付けても
結局 些細な注意不足で間違える
ちょっと修正するだけなのに
消し跡はいつまでも残ってしまう
本当に消したい事は 押し当てても消えなくて
本当に伝えたい事は 握り締めても書けなくて
空白を埋める度に 磨り減らして また書き直して
空白が埋まらないまま 夜空だけが白んでいく
最後まで伝え切れなくて
いつも何処かで別れてしまう
話したい時に限って誰もいなくて
仕方が無いから今日もペンを握る