サイコな詩を書こう 2.1冊目

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440名前はいらない:2008/12/16(火) 01:42:16 ID:KEZDNsVH
「包み込む闇」

闇にくるまって寝ていると
すべてが特別なことになったり
無駄なことに思えたりで
安心する
ただ一人闇にいだかれて
誰も知ることのできない空間に歩きだそう

441名前はいらない:2008/12/27(土) 09:28:56 ID:FrV/3BI8
回転」

365回の回転をしている間に変わったもの
疑念に満ちた世界
幸せな不幸
信じきれない心
そんなことどうでもいい事のようにくるくる回る
狂ったようにくるくる回る
悲鳴と
442soft ◆soft/e/9Do :2008/12/31(水) 11:29:39 ID:O1VBCoNT
『ハード・パニック』
呼吸が苦しくなるのと同時に鼓動も激しく波打つ
視界はモノクロに変わって人々は俺を蔑む
往来の真ん中で立ちんぼ
イカれたZIPPOライターの炎は青く
マリファナの臭いに「素敵ね」なんてお前はほざく

睡眠薬がきれた夜にはレスタミンを五十錠噛み砕き
ハイネケンで乾杯したい
締りの悪い蛇口の水滴がポタポタ落ち
その音に合わせてお前はこっくりこっくり肯き
だんだんだんだん狂っていく
お前が狂えば世界が狂う
お前が嗤えば世界が俺を嗤う

「コロンビアからの上物のコカインを手に入れたわ」と
はしゃぐお前にはインディアンの呪いをかけておいた
俺は大江じゃないがバードと呼ばれたい
俺の背中には黒い羽が生えているから

豚が金属板に挟まれて空中を移動し
鋭利な刃がオートマティックに任務をこなす
そのばら肉を三百グラム買ってお葬式をしよう

ポリ公は決まって朝に来る
部屋を荒らして灰皿を調べて
とりあえず俺は留置所送りだ
お前は賢いよ
何でもかんでも手に入ったうちに
体内に吸収してしまうんだから

俺がアホに裁かれる前に
俺の肉体を食らってくれ
規則なんてまっぴらごめんだ
お前は高校の卒業式にボケジジイの校長に
水風船投げつけたろう
覚えているよ
あれは愉快だった

東条は心臓を撃ち損なったが
俺はそんなヘマはしない
口内に銃身突っ込んで
ちゃんと死ぬよ
だからお前にお願いしたい
その綺麗な細い指で拳銃を盗んできてくれ
443名前はいらない:2009/01/01(木) 02:12:21 ID:Zso6NWKz
「黒い絵」

綺麗に黒く染まった画用紙に絵の具を塗る
薄くまだらになったような気もするけど
私には判らない
黒く黒く透き通る様なきらめきは
あくまでも黒
透き通っていようが濁っていようがあまり関係ないな
私の絵はざらざらした奥のない黒に染まっているから
中途半端に丸められ空に投げ上げられた
もう私の元へは戻ることはないよ
それは地球の最後と同様の喪失感と
同等の暗がりを持って
見えない場所へと捨てられた
444名前はいらない:2009/02/03(火) 02:08:53 ID:SK3fHDWb
「見失う」

明るい空と暗い地下
笑いながら泣いている犬がゴミ箱に吠える
犬のまだらな視線に時間が沈澱する
曇り空から降る時間が辺りを埋め尽くし
私のつま先の存在を隠す
つま先はつま先はつま先は爪先は
時間の奥底にもう隠してしまった
もう見つからないよ
お前の血と引き替えにしてもね
445名前はいらない:2009/02/03(火) 02:13:16 ID:SK3fHDWb
「見失う」

明るい空と暗い地下
笑いながら泣いている犬がゴミ箱に吠える
犬のまだらな視線に時間が沈澱する
曇り空から降る時間が辺りを埋め尽くし
私のつま先の存在を隠す
つま先はつま先はつま先は爪先は
時間の奥底に隠してしまった
もう見つからないよ
お前の血と引き替えにしてもね
446名前はいらない:2009/02/19(木) 01:43:04 ID:/L41aTOQ
「水たまり」

無理なことを言うから
言わないから私は溶けていく
足下に私の水たまりが広がる
私が地面に吸い込まれていく
波紋は広がらず面積だけが広がる
水たまりに直立するのは
すすけた私の形をした疲労感です
447 ◆notePDkbPQ :2009/02/19(木) 23:26:30 ID:t+1QeaNv
「憎んでいる」

あいつが私を憎んでいる
きっとそう
頭の半分が痺れる
心臓が殴られる
背中に銛が刺さっている
憎しみが憎しみが
私にぶつけられ私を壊していく
私も憎む憎んでいる力いっぱい憎んでいる
あいつが憎い
あいつあいつあいつあいつあいつ
448 ◆notePDkbPQ :2009/02/22(日) 00:49:04 ID:PsjnfiO4
「首しめソング」

首しめだ
イエー、イエー
咳き込めよォー
イエー、イエー
じっとり真綿じっとり真綿
じっとり真綿でェー
しめ上げるゥー

首しめだ
イエー、イエー
血を吐けよォー
イエー、イエー
両手を合わせ両手を合わせ
両手を合わせて
しめ上げるゥー
449名前はいらない:2009/02/23(月) 02:35:11 ID:IDvka0+5
「理不尽に存在するもの」

不安が雪のように降りかかる
降り積もる
だから殺してしまおう
原因が無くなれば不安はなくなりますか?
原因は何ですか?感じなくなればいいんですか?
心が邪魔なんですか?
それとも他の誰かのせいなんですか?
宗教にはしればいいんですか?
やっぱりあなたのせいなんですね。
お前はどこにいるんだ!
どこにいるんだよ・・・
450 ◆notePDkbPQ :2009/02/24(火) 00:15:32 ID:UpU0Iwju
「すだれ」

すだれ すだれ
張り付ないよ
浮かないよ

すだれ すだれ
落ちつかないよ
たなびくよ

すだれ すだれ
透けて見えるよ
いじらしさ

すだれ すだれ
引っ張りあげる
後ろから

お前の髪は
ここまでだ!
451名前はいらない:2009/03/02(月) 02:18:50 ID:wpQzWBL+
「私には受け入れられるのだろうか」

楽しい夜が終わり
陰鬱な夜明けがやってくる
闇と光、仮想と現実
どちらも世界の側面なら
くだらない世界なんて崩れてしまえ
現実を仮想に合わせる時が近づいている
452名前はいらない:2009/03/02(月) 08:51:42 ID:5dsXMl+w
猫一匹 風一つ 分解したその前に
彼一人 おれ濁る 高い階 
最後の 一つ前 おれはやってない
目で 見る

高らかの匙 目に付いて 見えない
おれやってない くちずさんでいます
尾けられている 阻害されている 阻まれている 台無し紛いのことを
集団的犯罪のマフィア仕業を受けています

誰に

誰に?誰彼に。誰に
誰とは誰に?誰に
隠れ家犯罪を起こす鬼畜組織ギャングの でも誰に?
それは誰に
おれに?誰が誰におれに?

センサーの隠蔽を主に男妾仕掛けの仕組みですけど
おれに?だれに?

さんざめく つきがきれいですよ
光線が廃材の彼方で共振して燃え上がる
453名前はいらない:2009/03/09(月) 01:17:19 ID:VvGcFqIg
「スイッチ」

もう何も考えられなくなるように
思考停止のスイッチはどこかについていないでしょうか
この小さな世界を否定するために
どこかに繋がる世界を壊す罪を犯す前に
自ら壊れてしまえば結果は同じでしょう?
私のスイッチはどこかに落ちていないでしょうか
私のスイッチは何処にあるのでしょうか
454 ◆notePDkbPQ :2009/03/15(日) 23:06:30 ID:QSb9aYER
「さざえ」

さざえの身
中心に串刺して
くるくるくるっと
ひっぱり出せたら
気持ちいい
455 ◆notePDkbPQ :2009/03/17(火) 01:12:43 ID:6ESgGBO4
「あなたの目」

あなたの目きらいな目
真ん中に串刺して
くるくるくるっと引っ張り出せたら 
気持ちいい
茹でたサザエの身のように
456名前はいらない:2009/04/19(日) 02:35:51 ID:Ts5M7fxf
「朽ちろ」

わからない事が多すぎて
私の頭はいつだってオーバーヒート気味なのです
NOもYESも同じだったり
始まりが終末だったりするのにももううんざりです
不可解な事象はいつでも私を困惑させ
いつでも私の判断は的を射ていないのです
もういっそのことみんな朽ちてしまえばいいのに
私の理解力不足の頭なんて朽ちてしまえばいいのに
457名前はいらない:2009/05/22(金) 01:18:56 ID:kkzOvz0y
「幸せ」

この世界は幸せに満ち溢れている
空気の中にもキラキラ幸福が光っている
人はその幸せを吸ってさらなる幸せに身を震わせるのだ
私も私の幸せが他の誰にも負けないように
力の限り息を吸い込むのだ
他の人の幸せに押しつぶされないように
私の幸せが他の人の幸せにつぶされないように
わずかな幸せに固執し
わずかな幸せに満足する私はお腹をまん丸にして
息を吸い込むけれどあなた方の一呼吸にも勝てない
なぜ
458名前はいらない:2009/05/22(金) 18:17:16 ID:pzrlAeUI
それから、鉄橋のほうを黙ってもあおs 私

りおvkの乗った飛行機が夕日に飲まれていく

朝には磁石の間にあったえぼbっfのこにと思った

それかvsvぺにd茂みからkcぢおえが出にが、どうしようかt悩んで

眼が消えて、夜になって、それkあrのことを思い出そうとsyfrtあのに

私がかえって来t、もう戻れないあksった

svゔぉや指の中に消えていった  せkじゃひいダンゴムシ

人生の巻くヒk おわr 死んでいくのに

459名前はいらない:2009/06/02(火) 02:07:24 ID:aCpQGVCa
「希望」

うん、むり
そう言われたならどんなに楽だろう
みんな苦しまなくて済むのに
私の苦しみは誰にも渡さない
460名前はいらない:2009/06/12(金) 20:18:43 ID:4LC9Jg5Y
道重さゆみの中に潜む狂気
http://dubai.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1244372692/

http://konchan.mydns.jp/disk2/hello/link.php?id=2689
(エラーメッセージが出たらURLをコピーしてもう一度貼り付ける)
461やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/06/15(月) 11:38:22 ID:lk1Xjuu1
「+穏やかな自殺」

クラッキングされた頭は地に這った
コンクリ地面に予感させる飛沫
飛んで着地のタブー
パイプ椅子は蹴飛ばされ
渦を巻いてたロープは迷わず直線
破裂してもぎ取られそうな首に命のパイプライン
そこをカットする勇気はなかった
死ぬほどの苦しみとはなんなの
死ぬ気になればできんの?
首輪で繋がれた僕は命に飼われてる
頭から地面に垂れる血は
念入りに干潟の模様を作ってる
乾いています
乾いています

もうすぐ
潤う



なんて嘘です
462 ◆notePDkbPQ :2009/06/20(土) 23:36:09 ID:8ke5sCJx
「僕はころされていない」

僕は僕はころされていないのです
父も母も僕を待っているのです
ここに体があります実体です
今までのように昨日食事して労働していました
誰が僕をころそうっていうですか
ころせやしないのですよ
僕をみてください僕をみてください
他の人と変わりはしない
僕の声が聞こえるアナタニハ分かるはずです
アナタニハアナタニハアナタニハ
いつころされてもいいように生きてきました
ですがまだころされていません
僕が握っているのはアナタノ手です
そうですこの世にぶらさがっている僕の手が
アナタノ手を握っています
ころすころすって何ですか
誰にも誰にもころされない僕を
463 ◆notePDkbPQ :2009/07/07(火) 01:03:15 ID:+1gXwiYA
「平和の使者」

平和の使者が私を殺すのです
となりの人が10分前に殺されました
一階の人が30分前に殺されました
外側から物凄い力で閉じ込められて
玄関も窓も開けられませんでした
「このアパートの人たちは
将来平和の為にならない事が判明いたしました。
皆様方を殺すことにします。」
私の目の前で日本刀を振り上げる平和の使者
最初に殺されるのが私だったら良かったのに
誰の悲鳴も聞きたくなかった
私は誰かに悲鳴を聞かせて死にます
平和の為に死にます
464名前はいらない:2009/07/14(火) 21:03:42 ID:iI4owcpB
渇した僕が2人いる
薄くのびた水面へ手を伸ばす
2人を争いから分かつのは
この世でいちばん優しい鏡

微笑めど微笑めど
隠した真意も映して見せる
優しい鏡は冷厳な鏡
僕は僕の中で分かれていった

渇した僕が2人いる
薄くのびた鏡面へ顔を映す
2人を狂いから分かつのは
この世でいちばん優しい病

微笑めど微笑めど
掴んだ平和も歪んで見える
優しい病は暗鬱な病
僕は僕の中から放れていった
465名前はいらない:2009/07/19(日) 11:32:57 ID:cCnlrGo3
私は君と1人きり
酷く塞いだ暗闇に手を伸ばす
2人を絶望から離すのは
この世にあふれる優しい嘘

抱き締めても抱き締めても
睨んだ空虚を消してやれない
優しい嘘は透明な庭
君は君の中で溺れていた

私は君と1人きり
酷く塞いだ分身が顔を見せる
2人を世界に閉じ込めたのは
この世にあふれる優しい夢

抱き締めても抱き締めても
眠った本音は目を覚まさない
優しい夢は無限の現
君は君と共に渇していた
466名前はいらない:2009/07/24(金) 01:34:31 ID:mCE8ui0u
「渇望」

後悔は遅れてくるから後悔なんでしょうね
だから食べます
甘いもの三昧です
皿に盛られたら毒でも食べます
喜んで食べましょう
だからおかわりをくれませんか
私におかわりをください
467 ◆notePDkbPQ :2009/08/03(月) 22:39:39 ID:QX/OVN1B
「すっからかん」

何にも無い
生活の手ごたえがありません
あはと、笑ったときにお腹がからっぽです
視界が四分の一です
すっからかんではないですか
騙された!
私は騙されたのです
何が希望だ
何が暖かな未来だ
何が人と人との触れ合いだ
欺瞞
腹黒い人々と
腹黒い私
かつんと音がします
虚無の音
高らかに思い知らせてくれます
すっからかん
468名前はいらない:2009/08/09(日) 12:33:24 ID:Wd6d9y/x
「ちゅぷちゅぷ」

甘いアメ 君のくちびるに運ばれるキラキラ

艶めかしいツヤを放って 芳しいフレーバーを振りまいて

甘ったるいストロベリー 安っぽいミルク 舌に乗せて

おいしいって呟く君のくち ちゅぷちゅぷ音が鳴る

ボクは煩悩の奴隷として 君という像を捕まえた

てっぺんからつま先まで ボクの頭の中に描き写して

それから…それから…

いけない事を空想して、小さくなっていくアメにまで興奮してしまう

ボクは君のアメをひったくって 口に含んだ

わざとらしく ちゅぷちゅぷ 音を出して舐めあげる

君を舐めあげる 君の体を舐めあげる

てっぺんからつま先まで興奮して快楽を舐めあげる

ちゅぷちゅぷ ちゅぷちゅぷ ちゅぷちゅぷ ちゅぷちゅぷ

ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅー
469名前はいらない:2009/08/19(水) 06:40:21 ID:CRUY2fyp
ギンギンの空っぽが!
わたくしの前に降り立ちました!
そして入ってくるのです、ギンギンの空っぽが!
まるでシルバーの斑尾模様のような眺め!
美しく光を放つ砂嵐のような眺め!
その眺めがわたくしの腹部に住みつくというのです!
わたくしには既に抗う術など無く、ささやかな反骨といえば、
ギンギンの空っぽを味わい尽くし、噛み潰すことでしょうか!
なんて虚ろな感触なのでしょう!
わたくしはこれを味わい尽くします!
さ、先生!カルテの中にわたくしのお友達をお書き入れ下さいな!
カルテの秘密の鍵にも同じ名をお与え下さいまし!
ギンギンの空っぽ!
広い空の暴風をすり抜けてゆく空っぽ!
今わたくしに降るギンギンの空っぽ!
470名前はいらない:2009/08/27(木) 01:57:41 ID:6MyLeQeD
過去を飲み込む度に
内臓が重さを増す
471名前はいらない:2009/08/29(土) 09:57:13 ID:DxnGNF0S
皆の衆! 汝らは悪の手先なり!

堕落しきった魂の持ち主よ くだらなき欲望に使えてはならぬ

汝らの血肉を我が主へ差し出すのだ

さすれば黄金郷の扉は開かれるであろう・・・
472名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 09:41:18 ID:bck7pa4q
いつなんですか


いつか って
473名前はいらない:2009/09/01(火) 00:50:17 ID:AFwu8RSW
〜ピエロ〜
 
 今日も俺は君に会いにきた。君に会うことが日課であり仕事でもある。
君は今日も笑っている、今日は俺も笑えるかな。
君と向き合い、戯れる。
いつも君は楽しませてくれるね・・・、でも最初だけなんだ。
嘘のように今日も裏切る君、笑みをこぼし続けながら。
俺は笑えない、むしろ泣きたい、出来ることなら君から去りたい。
でも引き離してくれない君、おかしくなる俺。とっくに理性はかけてしまい
ただただ体は熱くなる熱くなる。
あまりにひどいきみの悪ふざけ。
俺は、豹変した君に幻滅、湧き出る不信感。
それでも笑っている君も君だ。
その白塗りの下は何を思う?
俺が君に何をした?喋れない君には訊いても無駄か。
でも明日も明後日も合いに来るつもり。
君に俺の全てがかかってるから。

474やさしいあくま ◆L5pYivMbF2 :2009/09/01(火) 21:03:30 ID:q/nPpOMi
「鉛」

叫び声のサウンド
内臓心臓引っ張り出し便器に詰め込んだ
後始末はとうでもいいと口からでた脳みそがしゃべってる
僕は勢い良くドアをバタンと閉め
ピカピカの床に寝そべり冷たい大理石の感触を撫でると
いつも都合よく入っているポケットの
ビンの中からビニールを取り出し鉛をザラザラと口に運ぶ
ガリガリと噛むことが実感へとつながるだろ
ニガいって味染み渡るだろ
水なんかでごまかしちゃいけない
遊びなんだから
実感しなくちゃ
吐き気止め飲んでさ
空っぽの胃でなきゃ

だれか俺ぶっとばして
475名前はいらない:2009/09/03(木) 00:33:40 ID:5JVDys8L
歯を入れた袋を
鳴らしながら
老婆の大群が
廊下を行ったり
来たりしたり
乾いて彎曲した
ペンギンの干物を
山ほど積み上げたり
赤ちゃんは
ミンチをこねて作るんだと思ってましたが
赤ちゃんからミンチが出来るのが正解ですね
あ、
この魚死んでる
476名前はいらない:2009/09/08(火) 11:46:49 ID:qRbGW6jt
「遅すぎた昨日」

全部自分の行いから発しているから
誰のせいでもない
と、私にすべての罪をなすりつけて終わりにする
私という他人は罪にまみれ
後悔にまみれ
絶望にまみれ
無気力にまみれ
羨望にまみれている
すべてを背負わせてしまう私を
私はどこに埋めればいいのでしょうか


477 ◆notePDkbPQ :2009/09/16(水) 00:52:56 ID:6uvNeRQf
「鬼の顔」

みんな みんな 鬼の顔
やさしい顔 笑っていても
こんにちは 挨拶しても
不気味な 不気味な 不気味な鬼が
スキマの向こうに 隠れてる
478 ◆notePDkbPQ :2009/09/16(水) 00:55:15 ID:6uvNeRQf
「鬼の顔」

鬼、怖い 鬼、怖い
ぞろぞろ歩く 鬼の群れ
ひとりぼっちの 人間は
わたしだけ わたしだけ
479 ◆notePDkbPQ :2009/09/24(木) 22:54:21 ID:luWe7L8N
「人間ども」

一面に這い回る
人間どもが疎ましや
隙間なく立っている
人間どもが疎ましや
触れる体が疎ましや
目に入る奴ら疎ましや
人間どもが疎ましや
あな、疎ましや
あな、疎ましや
人間どもが疎ましや
480 ◆notePDkbPQ :2009/09/28(月) 23:19:51 ID:wGCkxlo3
「天使」

羽が生えているから
一羽、二羽と数えるわけですね
ですから、喰えるのです
いっただきまーす!
もりもりぐちゃちゃ
うめえ、うめえ、手羽の所がよ
そして、元・天使よ
あなたは人間としていきるのですよ
481 ◆notePDkbPQ :2009/10/02(金) 02:04:35 ID:g3cODmpp
「アイスピック」

アイシテル アイシテル
ジットシテテネ ヒザマクラ
ワタシノアイノ ヒザマクラ
アナタノミミノ オソウジヲ
ミミノオクノ オクマデヲ
アイスピックデ オソウジヲ
ジットシテテネ イツマデモ
482うえ:2009/10/07(水) 23:08:14 ID:8TZiKczY
「」

卵から孵ったあなたに
大事に大事に色を塗る
この世の全ての色を塗る
そしてあなたは透明になり
もうみつからない
掴み損ねたらもうみつからない
483 ◆notePDkbPQ :2009/10/10(土) 12:29:58 ID:sCN0mxIN
「三人いる」

詩の中にひとり
詩を書く人がひとり
それを見ている人がひとり
三人が面白がって詩をつくる
484名前はいらない:2009/10/13(火) 22:24:51 ID:pBeVcHR9
「失望」

暗い
太陽の光が暗い
ここは暗すぎて光も灯りも
何もかもが闇夜の電灯を漉したかのように
薄ぼんやりとしている
立ちすくんでいるだけでは私も黒くなってしまうから
とぼとぼと歩き出そう
485 ◆notePDkbPQ :2009/11/10(火) 22:07:33 ID:IcO6Y6qm
「ゴキブリの群れ」

通勤列車に詰め込まれた
脂ぎった黒い生き物
触覚をゆらめかせ
手足をばたつかせて
喘いでいる
群れをなして行軍している光景は
毎日虫唾が走る思いだ
電車ごとまとめて踏み潰してやりたい
シネシネシネ
目障りなゴキブリ
生殺与奪の権利も無い
わたし自身が疎ましい
486名前はいらない:2009/12/30(水) 03:35:51 ID:qovs+bJI
「ケンカ」

保冷剤が私を冷やす
凍てついた指先はバラ色に裂け
足は既に地面に縫い付けられている
暖かい空気は南の奥地に閉じ込められ
問答は上っ面を駆け抜け
魂は洞窟の中を駆け回る
487名前はいらない:2010/04/07(水) 21:53:07 ID:85TaNTBD
「幸せな部屋の中で」

隣の部屋では誰かがどんどん壁を叩いている
音は暗い部屋の中で光りの粒を撒き散らし
私の後頭部から眉毛まで突き抜ける
なんだか眉間がウジャウジャするな
隣の人は良く知っている人
私は足を吊られてくるくる回る
488 ◆notePDkbPQ :2010/05/30(日) 00:56:42 ID:CI3blW95
「血袋」

みんなみんな血袋
柔らかくて温かな
強く抱きしめたら
ぱんっと音がして
はじけてしまいした
たくさんの血だまりと
立ち尽くすわたし
489名前はいらない
「くさび」

丸い花が陽に焼かれて壊れて散った
焼けた花はあなたの視線で凍りつく
私の花びらは焼けたまま散ることも落ちることもできず
視線が外れるまではいつまでも時間が動かない