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黒い夢


海の色で濁るのは 
雨が降った日の僕の町
死んだイルカが打ち上げられて
ニュースになった町

北の方の工場から
空にあがる灰色の雲
あれが雨の日には溶けだして
海へと注がれる

傘を忘れて晴れを待つ
憂鬱な泡沫の 影から石のように育つのは

廃バスで膝を抱えて
雨が降る日を今は待つ
海の底には未だ眠りに就く
死骸が一つだけ

何気なく意味も無く
願いも太陽さえも沈んでいく 黒い海の夢

まどろみに憑かれた
妄想に疲れ果て 正体不明の怒りも

石を抱えて沈んでいく