「しけちん」
あーあ
しけちん
もいじゃった
終わらしちまえ
おいらの財産
たばこのけむり
タコが雲に宿る夜に
どこまででも行けますよって
鼻突き上げてた頃のおいら消えて
涙も出ない校庭の砂の頬
靴たちが目の前を幽霊の行軍みたく歩いて行って
おいらの口から煙が立ち昇る
白い月へと無駄足を踏む
何度も何度も無駄足を踏む
そのうちぜっちん掴んだる
あーあ
しけちん
またしけちん
仕方がないから
もいじゃった
いつかみたいにいつもみたいに
そんな日常が色なく流れている
ぜっちんにキスをしたい
きっとたぎるように赤いそれに