416 :
名前はいらない:
「シプレキシア哀歌」
体躯へ襲来する
轟音のオアシス
それは 暁星の
ささやかな視線をなめている
そして その奥
あなたの顔の輪郭
に映る
あなたの
甘く疲れた歴史
は
君たちの化石に吼えている
ひとすじの血なのです
か
(続く)
417 :
名前はいらない:2006/07/16(日) 19:21:18 ID:5dsLw9vw
(続き)
いま
わたしの感傷的な妄想
の中の
一輪の葵
を噛み締める
わたしたちのマテリアルに
郵便機が映っている
ガラスの蔵人
が眺める
飽和した
大気圏の豊かな疲れ
に
抱かれて
シルウェットを歩く
手套の影