86 :
のぶゆき ◆864fRH2jyw :
ドア
払いのける指が僕を邪魔する
スーパーのレジに並べば裏目にでるビニール袋
さよならと言った言葉でまた会いたくなり
家に帰って夕飯を作り君に電話する
やがて眠りにつく前に
思うことの数知れず
僕が僕である意味を教えて
明日は特売日
豚肉が安いとまた君に電話を入れる
無邪気に喜んでくれるその顔を思い浮かべ
空を見る
もう少し、もう少しだけこのままでいよう
確かに握った手は暖かいのだから
誰かが言ってた
「よその国ではご飯がままならない」と
誰かが言う
「戦争反対」
また、別の誰かが言う
「増税の真意とは」
そして、誰かがいう
「都内某所で事件が起きました!」
みたくなけりゃみなけりゃいいよ
知りたくなけりゃしらなきゃいいよ
知りたくなくても聞こえてくるよ
誰かの声に耳を瞑れ
全ては僕と君とその周り
回る地球儀を掃除した