君のセンス五段階+αで評価するよ[vol.40]

469名前はいらない
言葉は空気に触れた途端に意味を変えてしまう
でも僕らに許されているのは歌うことだけ
近付くほどに何もかもが小さく霞んでしまう
止まってはいけない そこにしか救いはない

空が宇宙の重みで軋む音を聞く
全ての謎と答えが空気に漂っている
でも愚かさの糸で閉じられた瞼のせいで
それを手探りで探すしかない

偉人たちは残らず死んでしまって
彼らとはもう話せない
密造された希望に縋って
毎日それを服用している

いまだ発明されていない記号の配列
靴底にこびりついた記憶の残滓
誰もがそれを見付ける
誰もが君を見付ける