〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 16th edition 〜〜
725 :
メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo :
>568-571 竹輪交響曲第五番 ID:LL8pGQOM氏
竹輪がかきました
失格願います
大変勝手なお願いで申し訳ございません
726 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:21:22 ID:AK9prvNP
ありゃ、竹輪ちゃわん、いきなり出てきたと思ったら何言ってるのだあああああ!?
727 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 00:23:51 ID:U3ro1zz1
>>725のため
>554 私自身の歌 ID:DJaVSQgb氏
>556 ぽんこつアンプ ID:G3vNcqbU氏
>557-558 Rez ID:S2B8GWy2氏
>562 つながりについて ID:u18ho2ef氏
>563 Postludium ID:1BoPHHJk氏
>566-567 UTAをウタう ID:Lc6Rotph氏
>572-573 My History ID:JfuiQX9n氏
>574-576 カンダタ・サナガラ ID:hCoaJWpg氏
>577 キスがしたい ID:1GNCIU7E氏
>578-580 海について ID:cUsYsjVs氏
>581 葡萄の樹に泣いた朝 ID:33sK9zms氏
>582 あなたを愛するとき ID:i9uAEj/y氏
>583 葬列 ID:OlXPaW9k氏
>666 『The book』 ID:EE++T4Bq氏
>679-680 シイナ ID:xyPEm2pd氏
>681-683 気がつけば ID:RL8difY7氏
>684 ”ナブラチロワもいいけれど” ID:c5GNRbz7氏
>685 ごっこ遊び ID:xYNflJUi氏
>691 「 花の如く 」 ID:gVgDyU3u氏
>692 奇麗事 ID:JbCx/m8Y氏
>714 オレのウタ 俺ノ歌 ID:vOj9z2TF氏
>>725 勝手ですな。レビュー書きかけの人もいるかも知れないのに。
「竹輪交響曲第五番」であって、「メタリック竹輪交響曲第五番」でも、
「竹輪ぽぇーむ交響曲第五番」でもないじゃないですか。「練り物」のひとかも
知れないのに。見なかったことに出来ませんかね。
729 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:28:50 ID:AK9prvNP
>>728 竹輪くんみたいにここのところ大量審査してる人に勝手は失礼だろ。
それよりなぜ急に失格なんかを願い出たのか、そっちを心配しちゃうの、あたし。
730 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 00:32:43 ID:SitQqaO5
それは竹輪さん本人が自覚していると思います。
只、もったいないなと思いますけどね。
ルール違反は初犯なら寛容に許されるのがルール。
後は審査員の判断に任せましょう。
なお、竹輪氏がカミングアウトを決意されたのは、
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/tubo/1143889749/ のスレでのやり取りがあったためのようです。
(場所が最悪板の、晒し叩き喧嘩上等の、通称・肥溜めスレなので、
クリックするなら自己責任でどうぞ。
キレイ好きな人には決してお勧めいたしません。)
また、この件に関する後のレスは、議論スレでなさるのがよろしいかと思われます。
732 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:35:23 ID:AK9prvNP
>>730 なんだ?タイトルに自分の名前が入ってるからか?
別にそんなのどーだっていいじゃん。
名前入ってなくても竹輪ちゃんの作品はほとんどわかるぞ、俺。(笑)
733 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 00:37:30 ID:1u0B5jGM
また最悪板の糞共のせいか
どんだけ詩板に迷惑かければ気が済むんだろ…
734 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:38:02 ID:AK9prvNP
>>731 あ、なんかあったのか。しかし俺のジェーンじゃそこに飛べないのはなぜだ!
735 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:43:17 ID:AK9prvNP
がーん。エクスプローラーだと人大杉だって。
とにかくよくわからんがどーせ馬鹿が煽ったんだろ。
想像つくよ。竹輪、長介ちゃんみたいに突然消えないでくれよ!
736 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 00:45:07 ID:1u0B5jGM
自分では何の能力も持たず人の噂話を影でコソコソ言うことしかできない最悪板のゴキブリ共は
もういい加減に人の足引っ張るの止めてくれないかな?
738 :
にぃちぇ ◆UQRl.WeFEk :2006/04/10(月) 00:49:36 ID:AK9prvNP
>>736 なるほど、その板で悪口言ってる名無しがいるわけね。
竹輪ちゃんも正義感強すぎ。俺もそうだけど。
でもだんだんアホらしくなってきたのだなあ。
つかここに書いてちゃまずいか。竹輪ちゃん辛口かなんかに顛末書いてちょ。
いや今回のは竹輪の暴走だね。
本人もルールに抵触してるという自覚があった緊張状態で
それをやんわり指摘されたから感情がたかぶったって感じ
叩きとか煽りとかはあんまなかったよ
ていうか議論スレでやれ
740 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 01:03:03 ID:1u0B5jGM
このスレ良スレだったのに…
こんな惨状になったのは全部最悪板のせいだ
あそこのオチスレが潰れるまで
俺はこの梁山泊スレでそれを訴え続けるつもり
毎日
741 :
19 ◆gwnULb/9mw :2006/04/10(月) 01:08:33 ID:w6Evco7V
742 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 01:11:22 ID:1u0B5jGM
結局さー
最悪板のやつらは創作能力0なんで
ここを潰したいっつー深層心理がどっかにあるわけよ
743 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 01:14:19 ID:U3ro1zz1
”深層”心理かw
744 :
19 ◆gwnULb/9mw :2006/04/10(月) 01:14:47 ID:w6Evco7V
何それ
白々しいよお前
すっごい気色悪い
すっごい胡散臭い
745 :
名前はいらない:2006/04/10(月) 01:16:44 ID:1u0B5jGM
とにかく毎日ここで訴え続けて行くつもりだから
取り合えず出来た分だけ貼ります♪ m(_”_)m よろしくおねげ〜しますニダ♪
>>554 私自身の歌
お馴染一行氏の作品。寺山修司が「私は私自身の記録である」と叫んだように
「私は私自身の下男である」と叫んだように、たった一行でシンプルに表す
それ自体が一行氏にとって、今回のお題はピッタンコカンカンだったのかも知れません。
というのも名無しであると思われる氏が、一行以外の詩を未だに梁山泊に発表していないということに
このような想像が生まれてしまう(推測)。それが in the making・・・
けれど実際問題、氏は別の作品も作っているのかも知れなく、マイブームだけなのかも・・・
けれど、氏の存在は梁山泊を彩り鮮やかにしています(審査になっていないっちゅうの(汗)。
>>556 独り言に返される挨拶、音楽好きな作中某
作者は恐らくどんなことにでも、霊性を感じてしまう山川草木悉皆成仏というアニミズムの持主なのでしょう。
アンプの音が徐々に大きくなる。実際には『よろしくね』なんて喋っているわけでなく、
音が鳴っているだけなんだろけど、そのアンプに魂を込め喋らせる。
どんな些細なことも氏にとっては詩の材料、素材。
作品の奥から別のメッセージを感じますが、それは自己主張・・・
鉤括弧が付いていないけど10行め・・・誰もが経験したことのある・・・生々しさ。命こもってますね♪
>>557-558 連想がどんどん展開される描写は良いです。
2連の一行目は独立していた方が良かった。改行してれば、読み易い
この詩全体からは、遙か遠い昔の記憶を想起させて現在へ舞い戻る、因果応報をイメージします。
各所良い単語やフレーズはありますけど、“8月の晩餐”という言葉で映画ゴッドファーザーを見ている気分。
何か悲劇的な詩
>>561 通りすがりに吐き捨てた言葉なのか、れっきとした作品なのか知らないけど、これは叫びに見えます。
お題に沿わせると、これが歌なら何だかとっても凶暴だし悲しいですね。
多くを語らずにたった一言で済ませる自身の歌がこれだということ。
ビッグバンがたった一点から始まることを鑑みれば、自身の歌もたった一行から始まるのかも知れません。
この一行から始まり、其れ其処と枝分かれしながら自身の歌を今後も歌い続けるであろうスタートの詩
乙です。
>>562 声なきモノの自己主張・・・ユーベンです。威厳があります。
説明的な1〜3連から以降の描写は、“つながる”こと“つくる”ことなどを簡素に述べ
その自己主張は作中“パーツ”さんだけでなく、恐らく世界全部に当て嵌まること・・・
それを此処に求めて描写するなんてのは、結構以外であり好みでもあります。
山川草木悉皆成仏に似てしまいますけど、恐らく全てのものはこんな自己主張(自身の歌)を持っているし、
現にそうなのでしょう。でも人間はそれに気付かない。とっても大事なことなのに・・・
“はざま”という表現がいいです。真実と矛盾のはざま・・・
これ最初、細胞や菌などのことかと思ったのですが、舌または口のことですね。
アイディアはとってもいいです。
>>563 とってもいいです。始まり良し、終わり良し。
“何も示さない未来”〜“何も残さずに” 光の向こうへ蝶が飛んでゆくさまがモロ見えな詩
ラストで“祈念” みんな同じですね
>>564 >>565 故意が偶然か・・・瓜二つの作品が同時に出てきました。
鳩ポッポとそれを掛け合わせるそれ・・・踊っています。とってもユーベンです。
一行だけではもったいない。
>>568-571 一読超長編詩であり、長いし読み解くのも「て〜へんだ♪て〜へんだ♪」となりますが、
題名見れば交響曲とありますので「なるほど!」と肯きながら も一度読む。
う〜むむむ・・・主張もそれ豊富ですし、だからと言って統一されていないというわけじゃないけど
・・・まさに錯乱した“竹輪”の“脳内絶叫”自問自答詩・・・まはお題に沿ってこれだけ書けるというのは凄いです♪
でクラシークというのは“T”が長く重要と想うのですが、此処では“U”が長い。
それもめっちゃ長い。同じく“Y”も長い。
それ以外の章は、アイスクリームやラーメンのトッピングのようなもので、
この交響曲は取り合えず“U”だけ読んでおけ!なんて言いたくなる。
けども各章もそれなりに面白く、落ちも面白い。問題は超長編を読む体力が読者にあるかどうか?
でも題名“交響曲”が「これは長いんだよ」と教えてくれてる♪
>>572-573 そのまんまリアルな叫びに押忍♪
生きる事は楽しいですよ・・・きっと
Hey Girl♪ Hey Boy♪ Here we go♪by化学兄弟
>>574-576 出だしがいいのですが、以降リズムが縺れますそんな印象。
何故“絶望”したのかが描かれていないけれど、それが狙いでしょうか
東西を移動するそれは“月日は百代の過客にて〜”by芭蕉を連想します
>>577 一読・・・現在進行形のあなた自身の歌ですね♪
ラストまで読み終えて思ったのは、作中某は口が利けるようになったのですね♪
何故か・・・耳を塞いだはずなのに、“シューシュー”聞こえたから。
おもろい詩で何百回でも読めそうです。
続きは明日のいつか
751 :
メタリック竹輪〔Remodeling〕 ◆o0rnnbHBHo :2006/04/10(月) 19:31:57 ID:qEkjk7ce
ラブ梁山泊
梁山泊って ツワモノの溜り場 って意味だよね
ツワモノ上等の最前線の意味ではなければ
中国にある梁山が雲に隠れて泣くわこれじゃ
568-571 竹輪交響曲第五番
自白そのもの 自白を地でいってしまい失格作品
他人にがたがた言われる位なら自白したほうがマシな
竹輪のスピリットそのまま
とにかくルール違反はしていない
577 キスがしたい
この作品は頭一つ抜けてます
評は必要ない位
581 葡萄の樹に泣いた朝 テクニックと文体にマッチした自白
意図的なお洒落な言い回しが魅力です
逆に読解には自立した精神が必要
―――――――――――――――
採点
1点
>>577 キスがしたい
1点
>>581 葡萄の樹に泣いた朝
以上
752 :
桜鴉 ◆666.SaoPvk :2006/04/10(月) 20:21:35 ID:SitQqaO5
では昨日の続きを続けます♪
>>566-567 全編、ギターの音だけで占められていて、それ以外の事柄が消えています。
冒頭のハチャメチャぶりも、ギター音同様に電気疾走していて、本来意味は必要ないのでしょう。
必要なのは、ギターを買った動機のみ。
>>578-580 村上春樹、レイモンド・カーヴァーを連想させ且つそこにメルヴィルとマヤコフスキーを持ってくる。
何だか映画を見ているみたい。
>>581 これが葡萄の樹でなく、樹齢何百年という古木ならば、詩情も感じ易いのだけど
あえて“葡萄の樹”を持って来たところに捻りを感じます。
大地に悠然とその根を張る古木ならば、良かったのでしょうけど
葡萄の樹相手だと、そうも行かない。
人間とのお付き合い同様に裏表を持たざるを得ないわけで・・・ナキ♪
>>582 今、春の嵐ですね。これ_比喩直喩の嵐です。
比喩がいいです。因みにこの作中某は、口調は女性でも男ですね。
抜山蓋世気宇壮大な詩 ではないけれど・・・ある種の衝動を感じます。
2連までが衝動と狂気。3連が女々しさ。それ以降が名残り
753 :
桜鴉 ◆666.SaoPvk :2006/04/10(月) 20:23:18 ID:SitQqaO5
>>583 歴史上のどんなに優れた思想もその中身は空っぽだと言います。
それに価値を付け加える為にあれこれと空っぽ中心に分厚くなっていく。
女性はどうでしょう。尚更男性は?
これは尼さんかなと思いつつ違いますね。
2連までの、流れは素早くイメージが連想されますけど、郊外レイプですか是。でイメージがまた飛ぶ
五連で是は処女信仰を持った尼さんがやられて(真赤)しまう詩かなと分散イメージしつつ、
ラスト・・・DEADBODY・・・面白いです。
“いっひ、りーべ”って多分ドイツ語だと考えるのだけど、調べようがない。ムカツキますよね♪
>>610 >>666 願いであり、祈りですね。
一行め・・・時のシャワー表現・・・とっても気持ち良さ気に見えるけど、そうじゃない。
昔は成熟文化があり、大人になることを楽しみにしていたよーです。憧れでもあり。
でも今は若者文化が隆盛し、年を重ねることは、憧れの対象でもなければ、成熟でもないようです。
その果敢なげな願い“私自身を一冊の本”にしたいという・・・閉じられるのね
>>679-680 “シイナ”が“詩イナ(稲)”を表し、最後で“秕”
この作品は詩板住人批判の歌であり、詩創作を励ます歌ですね
批判8:応援2の割合 面白いです
754 :
桜鴉 ◆666.SaoPvk :2006/04/10(月) 20:23:56 ID:SitQqaO5
>>684 狂っているからこそ、気付かずに生きていける住人も多々おります。
素晴らしきその狂いっぷりに幸降臨♪
ナブラチロワより眞鍋さんですか
ジョン・レノンを射殺した犯人のように、とても素敵です。
見事な私自身の歌です。いいです。
>>685 お上手だと思いますけど、一読暗くて、どうもイケナイ。
人間が植物になるなんてのは、山風ミステリーにも見受けられる奇怪なものだけども
これは死にたがるニートかひきこもりの歌ですね。
・・・題名「ごっこ遊び」・・・カフカの変身〜植物verといったところでしょうか
最終行にメツ
>>691 一読・・・美しっす。余情余韻を感じました・・・
“如く” 徒ならぬお人ですね
>>692 直情的でストレートな作品ですね。リアルだからこそ価値があるのか?
餅っと味付けした方がいいと想われますが、果たしてどちらに軍配が上がるか
最終行乙です
>>714 2連の最終行と3連がイクナイ。
言葉がバラバラに配置されているように見えますが、それが故に連想も沸きます。
ただ、それが上手く配置されていない箇所も見受けられて、何だか・・・とっても・・・モツターナイ
755 :
桜鴉 ◆666.SaoPvk :2006/04/10(月) 20:29:59 ID:SitQqaO5
採点
1点
>>563 Postludium ID:1BoPHHJk
以上
何事か不穏なことあれば、助言をば
756 :
儲鴉 ◆666.SaoPvk :2006/04/10(月) 20:53:50 ID:SitQqaO5
ごめんなさい m(_”_)m 審査員は今回だけで これじゃ泣きますね
又人が足りなくなったら呼んで下さいな♪
寸評のできた分。間に合うかな…
>>554 私自身の歌は、私自身の人生が完遂された時に完成される。だから作
りかけ、ということ。深いけど、見せ方に工夫があってもいいと思う。
>>556 微調整はできなくても、言いたいことはハッキリしてる。まっすぐな
感じで、好印象。
>>557-558 ベルベット、音楽。無形のものをを手許に引き寄せるような意味
のずらしが、この作者の詩作スタイルなんだろう。イメージの喚起がやや紋切
り型で、私の哲学のサワリに留まっている印象。
>>562 粘土細工で、私というカタチを創っていく、そんなイメージを持ちま
した。んで、粘土色のくすんだ単色のイメージもまた、持ちました。
>>563 タイトルの意味がマジでわからん…Radiumとのダブルミーニングだ
ろうか…。世界をガツッと汲み取って、その余白から生れたささやかな未来、
という印象。読後感は、いい。
>>566-567 ことば自体は全天候型の破天荒さを感じるけど、要所で季節がひ
ょこっと顔を出すよね。季節のことばが何か引っ掛かる、いい悪いはよく分ん
ないけど。実はすごく好み。
>>568-571 パリと竹輪の取り合わせは、皿に盛っても見応えあるね、確か
に。ただ、竹輪に暗喩を取り込もうとした結果、作品中の竹輪が「竹輪、のよ
うなもの」に変容してしまってるかな。竹輪そのものを感じたかった。
>>572-573 ずーっとイジメラレッ子の先輩がいて、そのせいで性格までおか
しくなって、嘘つきで後ろ向きな人だったけど、こないだ結婚したんだ。みん
なで「ああ、よかった」って言い合ったよ。人生まだわからんよ。
>>574-576 ブキッシュな人なんだろうね。独特の言い回しとちょっとした仕
掛けの構成だけど、この作品の面白さは、もっとシンプルなところにあると思
うんだ。シンプルに書いてみてはどうだろう。
758 :
葉土 ◆Rain/1Ex.w :2006/04/11(火) 21:19:06 ID:DSkwu6wg
感想が間に合わないので
採点
>>577 キスがしたい 一点以上です
次点は
>563 Postlude
>578 海について
>684 ナブラチロワもいいけど
>>577 シンプルなのに強烈なイメージだ。苦しんでるのに気持ちはつよい。
苛立ちを隠そうとしない姿勢はどこか前向きさも感じさせる。これは歌だ。
ただこのままだと、太陽のシューシューは腹立ったにそのままカブるなあ。
>>578-580 イメージの豊潤さはタダ事でないし、暗喩に隠れながらもキチン
とした自分史になっている。と同時に、文学の呪縛に囚われたかなしみも感じ
る。この詩でほんとうに印象的なのは、神さまの長い腕だと思うから。
>>581 「かあいらしい愛人」というのが、ほんとに愛おしく感じられる。寓
話とリアル、ニセモノとホンモノの間で揺れ動くけど、実のところそれらは対
立する存在なのかどうかさえ、わかんないよね。うまいとこ突いている。
>>582 愛を真正面から語ろうとすると、直球でいくしかないのかもしれない
ね、ホントのとこ…。はっきり言うとスタンダードな比喩ばかりで新たな感慨
は沸かない。でも気持ちは分かるね…。
>>583 ネガティブな印象を引き出す詩に順調な展開は必要ない、と言わんば
かりの武骨なイメージの構成にはある程度の賛同を覚えるね。でも、各々のセ
ンテンスが今いちブツ切れで、深く入っていけない印象です。
>>666 冒頭の2行だけで、じゅうぶん詩になってるね。ここはすごくいい。
冒頭の2行と最終の2行だけで作品になってるんじゃないだろうか。
>>679-680 同じことを、ことばを変えて繰り返してる印象。しかもことばの
一つ一つが、ずいぶんと薄味に感じられる。音楽的なテンポを意識して書くと
面白かったかもしれない。
>>681-683 文字化けしてるかもしれん。何かの作為を感じるけど、全然わか
らなかった。
>>684 タイトルが面白いので期待して読んだけど…うーん、あまり面白くな
い。文章はマズくはないと思うんだけど、まっしぐらの性欲を感じさせるには
イメージが寄り道をしすぎてるように思われます。
>>685 デンドロカカリヤ!…天使の立ち位置がイマいち不明瞭、かなあ。2
連めで「うそつき」とささやく真意も、ちょっと分からない。ひとつ間違うと
死神にもなっちゃうような、そんな感じ。
>>691 和歌とかでさんざん詠われたポエジー、だと思う。これを現代に甦ら
せるには、何らかの工夫が必要だと思っています。
>>692 終わりに投稿された人たちには、荒らしに屈せずに投稿した、そのス
ピリットに敬意を表したい…んだけど、作品の出来はあまりよくないなあ…。
退屈なモノローグに終始してる感がつよい。
>>714 負けた、失った、それらのことばにあまり切実さを感じないかも。
こんばんは。ツワモノでもキワモノでもゲテモノでもないけど、点数置かせてください。
>>572-573 My History ID:JfuiQX9n氏
私には理解することも受け止めることも出来ないけれど、
淡々とした語り口調の中に、優しさというか、救いを感じた。
>>582 あなたを愛するとき ID:i9uAEj/y氏
切ないなあ。破局を前提にしたような愛し方しかできないのかな?
キレイすぎて哀しくなった。
以上2作品。
======================
他に気になったもの
>>581 葡萄の樹に泣いた朝 ID:33sK9zms氏
泣くほどの葡萄の樹でも、本には勝てない辺りが、
なんかほのぼのしていて、いいなぁ。
>>666 『The book』 ID:EE++T4Bq氏
日記の巻頭詩に置きたいような美しさに惚れた。
この巻頭詩に相応しい日記は書けそうにはないけれど。
>>681-683 気がつけば ID:RL8difY7氏
これは詩なのかな?と疑問が浮かばなくもないけれど。
私もこんな感じなので、分かるような気がしました。
(そういう意味では
>>554もそんな感じだったけど、
作り始めてさえいない気がするから、コッチの方が共感できた。)
>>691 「 花の如く 」 ID:gVgDyU3u氏
言葉のリズムとイメージの美しさに惚れた。
>>692 奇麗事 ID:JbCx/m8Y氏
素直に読めた。とても共感できる。
763 :
名前はいらない:2006/04/12(水) 00:02:18 ID:omt9sIle
集計です。
【チャンプ:3点】
>>577 キスがしたい ID:1GNCIU7E氏
【準チャンプ:1点】
>>563 Postludium ID:1BoPHHJk氏
>>566-567 UTAをウタう ID:S2B8GWy2氏
>>572-573 My History ID:JfuiQX9n氏
>>578-580 海について ID:cUsYsjVs氏
>>581 葡萄の樹に泣いた朝 ID:33sK9zms氏
>>582 あなたを愛するとき ID:i9uAEj/y氏
以上、どなたか確認と再集計をお願い致します。
確認OKです。
確認しました。集計の方ありがとうございます。
>>577 キスがしたい を書きました。どうもです。
次のお題は「スイッチ」でお願いします。
投稿締切りは4月20日(木)いっぱい(4月21日00:00)
審査締切りは4月23日(日)いっぱい(4月24日00:00)
766 :
埋葬:2006/04/12(水) 07:29:43 ID:CNqtrZsX
触れてはいけない地雷の矛盾
卵子に潜り込みたいのは精子などではなく おれです
彼女が初任給で買ってくれた腕時計の針が時を刻む音が手首の中から聞こえてくるのは
去年行ったニューヨークのカフェにわざと腕時計を置き忘れてきたからです
時計の幽霊が刻む時間も幽霊なのでしょうか
そんなことはもちろん気のせいだと分かっていますが、盲目の時間が長く長く垂れていきます
そして
長く長く垂れたピンクの舌の夢を見ます
うつむいた妻の肩を背中越しに抱き、大丈夫だからと耳元に囁くと
振り返って開いた妻の眼はピンクの肉のかたまりで おれは驚きの声をあげ、
妻は両目から長い舌を垂らす おれは裸になり自分で手錠をはめ、
妻は3本の舌を使っておれの全身を舐めまわす
とくに乳首を念入りに舐めるように言う
ひとことで言えば肉体への失望
そのくせ、女の肌に触れていると安心するのです おれはおれの肉体をうとましく思いながら
女には肉体であることを要求します 横で寝ていた彼女の高い体温を思い出します すると
涙もろい気分にもなり、そのような自分は甘えた軟弱な存在であり、罪! 恥! うろたえたおれは
腕立て伏せ10回5セット、始め! などしますが、日課は自己憐憫の方でしかなく、
弱さは克服しさえすればよいですか?
弱いと感じなくなったら苦しまずに済みますか?
弱きまま苦しみに耐えるものこそ強きものだと言いますか?
おれは手遅れです 時間は戻りません
ジャマイカの葉っぱがすこしばかり欲しく、キッチンの椅子に座ったおれは手のひらをグーパーグーパー握っては開き、
やたら乾くのどをせきばらいでごまかし、このようなものは他人が見れば滑稽でしかないのになあ、と
そこ! いいかげんに時計の音を止めろ
手首をたてに切りひらけば肉の間から血の絡んだ銀色の腕時計が骨に巻かれているのが覗いて
金属のベルトをずるずると引き出してシンクに投げ込んだのに、針の進む音はまだ聞こえていて
肘まで裂けばまた腕時計が骨に巻かれており
身体のあちこちから チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、
おれは全裸になり、バスルームに入り、すべての時計を取り外すことにした
肋骨を一本一本確かめ、洗面器に血まみれの腕時計が山と積まれ、おれはすこし眠った方がいいということを自分でも分かっているというのに
チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、
チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、
チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、
脳か。やはり最後のひとつは脳の内部にある
リビングに出て、窓を開けると外はもうすぐ夏の匂いだった それはぬるい精液のような空気
頭蓋骨というやつはかなり固そうだが、うまく割れてくれるでしょうか
勝手に時間を進めるこの時計の音を止めさえできたら、おれはきみをまた笑わせる自信があるよ
本当なんだ 約束だってできるから、さあ、とう!
卵子に潜り込みたいのは精子などではなく おれです
おれは受精されたかったのです
うなされてたよ。
うん。
みそしる、
うん。
つくって。
うん。
朝、目を覚ますと
横に彼女が
いない
ぐしゃりとか聞こえる
770 :
マッサージ:2006/04/14(金) 00:09:13 ID:cpM8Jftp
起きて、髪を掻き揚げると首の後ろに、イボのような突起物ができていた
撫でてみたが痛みはなく、強く押したらブチュッという音がして、目が破裂した
横にあったパンダのぬいぐるみは血塗れになり、しばらく、そのままの格好で破裂した目を撫で回したが、やはり見えるようにはならない
とりあえずベッドから起き上がり鏡の前に立つが、まったく何も見ることができないことに気づき、泣く
涙はピンク色で、頬を伝って顎から首へ、鎖骨のくぼみに溜まりさらに下へと溢れて、床に落ちた
淡い、レース越しの光が部屋の中を照らしている、柔らかな影に包まれたグレーの部屋、外は白く輝いている
寝巻きを脱ぎ、裸のままベッドへと戻る、枕は血で濡れていた、無味無臭、少しだけ汗の匂い
とりあえずこれからのことを考えようと思い、心を落ち着かせる、怖くはないが、少々めんどくさくなるかな、というくらいでとりたて悲しいということはない
**************************************************************
外から、車同士のぶつかる音が聞こえる、遅れて女の悲鳴、男の怒声、泣き声、血塗れの顔でカーテンを開け、外を見る
子供が撥ねられ死んでいる、頭が割れ、脳味噌が飛び出て、それが嫌になるほど綺麗なピンクで、黄緑とブルーのクラウンの横で発光している
子供の、母親らしき女がしきりに運転手らしき男の胸ぐらを掴み叫んでいる、が、誰も救急車を呼ぶ者はいない、際限のない非難が繰り返されている
午前8時、私の家の庭の近く、居るのは男と、女と、死んでいる子供、芝生、水色の芝刈り機、黄色い噴水、白い郵便受け、グレーの新聞、空
私は一階の父の書斎に行きショットガンを持ってもう一度窓際に立つ、先ほどの女が、潰れたカボチャのような形でグチャグチャになって死んでいた
ブルーのクラウンはもうそこにはなく、子供と女の死体がふたつ、朝日の中で発光している
内蔵は意外と黄色く、オレンジや、白や、肌色や、赤の入り交じった複雑な色みがまるで、コーンフレークのようだ
**************************************************************
私はカーテンを閉め、階段を下り、食堂へと向かう
ショットガンはまだ、持ったままだ
771 :
ふりーどりっひ・にぃちぇ・かく語りき 1:2006/04/14(金) 01:09:28 ID:i8db4dCS
ふりーどりっひ・にぃちぇは言葉少なにかく語った
──────かくて我は死んだ 生き永らえる教義の形容も蒼白き独裁者の風貌も移り行く頃
長箱には不敵にも黒琥珀の衣装纏える棺桶の如し 威圧と敬虔が隙間なく交差する表面
中身をこじ開ける梃を差し込む余地のない腐った海豹の肉塊にも似た横たわる立体図形
されど貴様の嘔吐が悦楽の泉から湧き出る循環器の構造を見破った我には見える!
敷き詰められた深紅の薔薇も十日も経てば深淵にて黒ずむ 羽蟻の蠢動に震えた死に装束
気狂いの賢慮は淫欲を憐憫され天空至上の城から漏れる薄日さえ届かぬ汚泥に咲く痘痕
自ら我に創造せしめたる千里眼の顕微鏡は刑柱に緊縛された預言者の歪んだ微笑を捉え
精紳の蘇生とは裏腹の醜き陣痛が産み出したる若き背徳者の腐臭漂う安らかな死面仮面
我の賛美された死が其処には存在していた!同胞よ 眩暈と感涙を堪えてこの箱を担ぐが良い
天花粉に塗れた黄色斑紋は今尚朽ちずに空洞を保つ我の変哲なき骸骨が軋む声──────
水底に潜れば幾重にも絡まった鯰髭のような藻に捕らえられた女の水死体と遭遇するだろう
その女の膨れ上がった顔に見覚えがあろうがなかろうが汝は視線を逸らすことは出来ない
浅い池には色々な玩具が沈んでいる 不法投棄の数々が本来深かった池の底上げを謀るのだ
仮初の神殿に響き渡る誇示と虚勢 その土佐衛門嬢が汝の旧知の巫女だと悟るのは今だ
ふりーどりっひ・にぃちぇは言葉を選びかく語った
──────かくて我は蘇生した 朱に染まった暁の下で鵺が吠える橋頭堡の先端に仁王立ち
死体が溶けて蟲が湧く過程をつぶさに見届けた夏の正午までの救済という名の数時間を経て
両頬を吹き膨らました殿様蛙が破裂する無様な柱時計の合図と共に覆面した悲哀は一瞬の蒸発
憂苦を捨て去った剥き出しの精紳はひりひりと痛む それは萎れた草を屹立させる暴風雨の如く
苦痛とは程遠い不具故のついに到来したる金色の杖として 峡谷に咲く百合を求めん出航を誘う
霊感とは原罪であり漕ぎ手の目を曇らせるだけと気付くのに遅すぎるという事は 決してない──────
嘔吐嘔吐嘔吐 自動嘔吐機械制御不能不能不能警報発令
嘔吐嘔吐嘔吐 自動嘔吐反復危険危険危険室内温度上昇
772 :
ふりーどりっひ・にぃちぇ・かく語りき 2:2006/04/14(金) 01:10:19 ID:i8db4dCS
軽蔑は賤民を殺戮していく 面白いように愚者は断末魔の悲鳴を迸る
狂い咲く厳冬の真夜中の桜 駆逐されるのは脳髄から染み出た無知
『ふりーどりっひ!早くパンをおあがんなさい!』
学校に遅刻する常習犯 生徒手帳を取り上げられるのは慣れっこさ、ママ
『ふりーどりっひ!早くマリちゃんにお紅茶をお出ししなさい!』
誰なんだその女の子は なぜそんな知らない名前の子がうちの応接間にいるのさ、ママ
紅茶の中にパンを浸して水没させる 溢れる紅い水 テーブルクロスに広がる広がる
「自律神経は交感神経と副交感神経に分けられ、交感神経の情報伝達を担う物質は
ノルアドレナリンである。交感神経を興奮させることにより伝達物質であるノルアドレナリンの
分泌を促進すれば脳内のブドウ糖濃度が上昇し……」
ふりーどりっひ・にぃちぇは言葉足らずにかく語った
──────かくて我は時の臍の緒を断ち切る事で太陽の渇望には大海の表面積すべてを与え
月光の絶望には愚者の平均律の調べを奏でる 脂臭い供物を差し出すかつての種蒔き人は息絶えた
鳥葬の儀式で啄ばむ猛禽の嘴を紐で縛り 突き刺すだけの凶器と化した鳥たちに全身を蜂の巣にされ
飽きた鳥類が去った後の峠に放置された遺体の如し 鎖を引きちぎるとはこれ斯様な武勇を必要とす
吊るされた鮟鱇の腹を捌く包丁にとって 紅孔雀の舞など関心の外 然るに喰らうべき身さえ眼中に無く
捨て去る臓物など邪魔者でしかないのは自明 然らば滑った皮膚は? 内部と外部を隔てる境界線は?
結論には忍耐強くいざり寄らなければならない 深海で鯨の死体で組み立てられたる竪琴の音の波形
爪弾いていたのは黒髪の狂女 乞食の群れがふやけた魚類の皮を奪い合う 海溝の底には世界が在った
痴人は憧憬の対象に神を 賢人は畏敬の対象に己を観る 預言者は慈しみを悪魔という名の──────
げに恐ろしきは妥協と満足 汝はあの苔生した長方形の箱の鍵を探す死出の旅人
げに恐ろしきは縁起と因果 汝は箱の中身を知るため爆薬の点火棒を引き倒す人夫
木端微塵に吹き飛ぶ地下に眠った黒の棺桶
ふりーどりっひ・にぃちぇの高笑いが洞窟の壁に木霊する
──────汝よ そんな窮屈な箱に我は居ない 初めから気付くべきだったのだ……
つまんねぇ詩だな
774 :
奇妙な楽譜 I:2006/04/14(金) 17:08:50 ID:cfn3DXi8
ppp
cresc
孤独の焦点は
unis.
オリオンの傾きにうなされ
オリオン にうなされ
オブジェのようなつめたさは
オブジェのような
オブジェの つめたさ は
ff
張り詰めた鋭角に落とされた! のだ
775 :
奇妙な楽譜 U:2006/04/14(金) 17:09:41 ID:cfn3DXi8
pp
ただ一つ ただ一つ
ただ一つ ただ一つ
f
風に舞い上がった 運命は
舞い上がった 運命は
mp dolce
感情のスイッチとなって
運命は
marcato p rit----------
自身の心を 自身の心を
心を 心を
こころを
perdendosi
ころしながら ころしながら -- solo.
ころしながら -- ころしながら
ころしながら --
Vocalise
gl.--------------------------------------||
776 :
スイッチ:2006/04/14(金) 22:32:45 ID:ALETyavV
あの人、確かに笑っていたわ・・・
その話はもう終わったはずさ・・・
舞台は暗転する
空調設備のない劇場は
耐えきれないほど蒸し暑い
むせかえるような香料と
白粉臭い女の首筋
生ぬるくこぼれる甘い吐息が
空席の観客席へと反響していく
もうすぐゲネプロも無事に終わる
わずかに脱力感が浸蝕してくる・・・
「その話はもう終わったはずさ・・・」
突然 一筋のスポットライトが
故意か過失か 舞台上に射しこまれ
それと同時に無防備な女の素足へと
鋭い角度で伸びる青年の一瞥
777 :
スイッチ:2006/04/14(金) 22:33:16 ID:ALETyavV
あの人、確かに笑っていたわ・・・
その話はもう終わったはずさ・・・
昼間でも
こうしてブラインドを閉め切ると
この部屋はまったくの暗闇だ
波打つシーツの冷ややかな皺襞
真夏の退屈で歯痒い微熱が
触れ合う肌を通して伝播する
不思議と耳たぶを噛み合うと
確信のような諦念が
愛にすりかえられている
そんな疑惑が浮かんでくるのだ
こんなはずじゃなかっただろ・・・
本当に?
通りには八月の埃っぽい光が飛び交い
逃げ水の向こうでは
子供たちのけだるい笑い声が
散水ホースのしぶきを浴びて
つまらなそうに鈍くゆっくりと反射している
あの人、確かに笑っていたわ・・・
その話はもう終わったはずさ・・・
つまり、人は
何気ない挨拶を交わすだけで
運命が逆転することもあるのだ
778 :
地蔵菩薩:2006/04/15(土) 01:27:46 ID:IKYodgPP
朝の空気が
ぴんと張り詰めた水田に
早苗が輝いている
春の光に包まれて
菜花が空を持ち上げ
桜木が月夜を待っている
少し気の早い
蛙鳴蝉噪(あめいせんそう)の足音に
地蔵菩薩が耳を傾ける
CTRL+ALT+DEL
779 :
地蔵菩薩:2006/04/15(土) 01:28:56 ID:IKYodgPP
この前話してた賃金値上げの件なんだけど
まだ研修期間が終わっただけだし
これからようやく実績を残してもらうって
段階だから今回は据え置きなんだって。
期待させて悪かった、ごめんね。
ああ、そうなんすか。
ま、今後のお前の頑張り次第ってことだよ。
あのう、同期で給料上がった奴いるんですか?
誰かいたっけかなぁ、確か、田中だけは上がったみたいだけど。
ああ、そうなんすか。
CTRL+ALT+DEL
780 :
地蔵菩薩:2006/04/15(土) 01:29:33 ID:IKYodgPP
やっほ〜♪♬V(^▽^)V
元気?
最近連絡ないからどうしたのかな〜って思って。
まさか好きな人が出来ちゃったとか☆
タカシは女の子にモテるもんね♥♦(๑→ܫ←人→ܫ←๑)♦♥
実はアタシね、
タカシには内緒にしてたんだけど
新しい彼氏が出来ちゃいました♥(。→v←。)♥ ~~
これもみんなタカシのお陰☆彡
ありがと━━━━(♥^-゜)vィェィ━━━━♥。・゚♡゚・
これからもずっとアタシのお兄さんでいてね♡♡
どーぞよろしくです(๑→ܫฺ←๑)♡
「何だ、そりゃ?」
CTRL+ALT+DEL
781 :
地蔵菩薩:2006/04/15(土) 01:31:13 ID:IKYodgPP
降り積もった埃に
一日の感情を投影して
指先で軽く拭う
鍵盤の上に転がった
蜜柑や林檎を
読みかけの譜面に繋ぎ合わせる
深呼吸する
ヘッドフォンの宇宙と
自我を交換する
●
再生
CTRL+ALT+DEL
782 :
自爆スイッチ:2006/04/15(土) 03:09:17 ID:ni8T3r/j
おおお
押さしてください
あなたのあなたのスイッチを、
スイッチを押したらどんなにか
綺麗にとびちるのでしょうか、
押したいお慕い押したい、
あなた!
押さしてください
何処ですか何処ですかここですかぽこですか、
見付けましたよ
@←これですね?
押すよオスよ圧すよ雄よ押すよ
きゅうっ、と
「ばんばんばんばん」
「ずあばーん」
「びちびちびちち」
「ぼと と」
何だよーこれ
ああーああああーああ
これ これ
あなた
ですか
あ
押しても押しても生えて来る巨大なキノコ型のこれを
片手でも良い両手も良いね
もっと優しく時には激しく
あ 駄目って駄目じゃないから続けてー続けてねーあーそうそう
あああそうそう
そうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそう
あ、あ、あああ、
784 :
名前はいらない:2006/04/15(土) 04:12:19 ID:0LmpBF5U
眠いと眠気はいいんだ
寒いと寒気はいいんだ
どっちも私に至上の酔いを与えてくれる
こんな夜はベンチにねそべって
孤独のいいとこ崖淵止まりなのを
楽しいと思う
無表情の余り時がかじかんでも
回る頭脳
良識に走る
785 :
例のロボット:2006/04/15(土) 12:22:16 ID:ndtJwvk+
いつもいつも
気になっていたんだ
あなたの鼻の頭が赤いときと
赤くないときがあるって事を
ねぇ その赤い鼻の頭
ねぇ 押してみてもいいかな
ときどき優しかったり
ときどき意地悪だったり
なんとなく
思い当たるふしがあるんだ
たまにてのひらが
ひんやりしていて
知らない誰かに見える
ねぇ その赤い鼻の頭
ねぇ 押してみてもいいかな
輪の真ん中ではふつうに自由になれる気がするので
とりあえず循環に乗りますが
なぜ構う?何故構う?なぜ構う?
そこになぜ構われるは存在しない
「でん」されて虚を突かれないように努力すべき
だから最初から真ん中に進んだがこれがいつまで経っても出られない
出たくないんだな?
如是我聞:
どこにでもいる、カウンター席で寝ちゃう人
「お客さん、閉店時間はもうとっくに過ぎてるよ」
と言われたらしいが眠くて聞き取れないことにした
そしたら店の人、帰っちゃった
その後静まりかえった店内で一睡もせず朝が来た
その企画というのがよくよく聞けば
起きあがった瞬間に後頭部にパイが飛んでくるという仕掛けだったらしいが
起きないんだったらしょうがないねってことで急遽他のドッキリを撮りに行ったそうだが
新鮮味も何もなかったってさ。
「新鮮味も何もなかった」
そう告げられてほっとするような自分がいて別の意味でドッキリだった
目に見えることだけ書けば
そういやその日はヤケに移動がスムーズで
周りの人がやたら優しくて、思い通りで
だから多分はっきりと気付いても同じことをしただろう
「不気味すぎるから逆に笑おう」と名を付けた含み笑いが
滝壺や湿原に醜く下されたろう
これまた別の意味で、ドッキリなのだ
789 :
ブランコ :2006/04/15(土) 23:52:08 ID:diLJKK39
いつもの公園のブランコで
日が暮れたのに いつまでも
ひとり、 ブランコこいでいる
僕を もしも見かけても
声をかけちゃ いけないよ
キ ガ フ レ テ シ マ ウ カ モ シ レ ナ イ
キ ガ フ レ テ イ ル の カ モ シ レ ナ イ
僕はいっとき カゲに隠れて
僕のブランコになっていて
おっきくちっさく、たかーくひくーく
前にのめったり、のけぞったりして
ブランコ ブランコしてるから
放っておかなきゃいけないよ
キ ガ フ レ テ シ マ ウ カ モ シ レ ナ イ
キ ガ フ レ テ イ ル の カ モ シ レ ナ イ
さんざ ブランコすませたら
帰ろ。 のチャイムで おわるから
そしたら暗い中を ゆくからさ
ひとりで帰ってゆくからさ
ブランコ ブランコ、夜をあおいで
プランコ プランコ
僕と、ブランコ
ブランコ ブランコ
僕の、ブランコ
790 :
独言絶句:2006/04/16(日) 04:06:18 ID:TFYIGV6M
人ヲ恨ミ、殺ソウト決断シ、感情一号線ニ乗リマシタ
標準ハ「ヒトデナシ家」、獲物目指シテ弾丸飛バス
途次、渋滞ニ巻キ込マレ、苛々シツツ排尿我慢
「アッ」ト吐息ヲ漏ラシ、諸々ガ垂レ流レマシタ
昂ッタ気持モ和ラギ
夜ノ外灯ニ気持ガ整理サレ
馬鹿ナ事ヨト反省シ
帰ロウト思イマシタ・・・・
鼻歌ヲ口ズサミナガラ、感情一号線ヲ延々トループ
人ヲ恨ムコトナク
生キテイコウト思イ描キ
夜ノ南路ニ暁光ヲ見タトキ・・・・
_交通事故ノ表示_通行止メ_次ノ出口デ降リテクダサイ
_トノ知ラセ
次ノ出口デ降リナイト感情線ヲ降リラレマセン
何ノ因果カ出口ハ「地獄ノ四丁目」
出口ハ此処シカ在リマセン
「地獄ノ四丁目」デ降リタガ最後、「ヒトデナシ家」マデ走ッテ5分・・・・
パブロフノ犬ト化シタ私ハ
気ガ付ケバ女ノ上ニ跨リ
出刃包丁デ滅多刺シニシテイマシタ
791 :
独言絶句:2006/04/16(日) 12:44:43 ID:TFYIGV6M
>790の訂正
1連2行目 「標準」→「標的」
5連3行目 「見タトキ・・・・」→「見タ・・・・ソノ時・・・・」
お願いします
夢から目覚めたとき
朝は何も変わらずそこにいた
そうかな 僕を襲ったのは
冷たく固い激痛でなく
いくつものスイッチが並ぶ
小学生が整列する
光景が在る
空中で燃えている
とても静かだ
スイッチの音を待つ
耳は糸でできている
スイッチは乾いている
ため息まじりに
おばぁちゃんのツボを押すと
家中の電気が消えてしまった
795 :
噂酔狂:2006/04/17(月) 15:36:00 ID:Tmeu67LM
何時から馴れ親しみ過ぎと感じたのだろうね
礼儀の衣さえ脱ぎ捨てたカタチで我を喪失したのか
それとも
御仕舞いに希望など置いていかぬと云う事か
「朝に帰れる不思議な毎日」
飼い鳥の世話も何時しかおざなりに今じゃごみ箱の中だ
あんさんが飼っていた鳥
覗くと水色ポリに囲まれた空 呆気取られて
貰い泣き
コニャックの匂いすら感じ取れない程
酔ったはずではないのに
貰い泣き
ごみ箱に捨てられた二匹の死骸
竹籠傾いた中で
触れるものを選ぶかのように
重なりうなだれた翼を細い間
竹の牢からはみ出て今更救いを求め
小羽根をありもしない風に揺らして震えて見えた
「朝に帰れる奇妙な毎日」
ごみ箱の縁
こんな風に撫でて欲しいとサンプルみたいな傷があった
796 :
噂酔狂:2006/04/17(月) 15:37:31 ID:Tmeu67LM
擦り傷
捨てられるものの悪あがき白っちゃけた
擦り傷
それさえ感傷と重なり果てしなく囀り
窓の外から響いてくる別の鳥が囀る
鳥籠ごと
ごみ箱に潜めたある
タイムリミットの様を示す死に
気に留めもしないこれといって変化の無い
生活だったと思い知る
朝が来る
そう思えた事など無かった
「朝に帰れる不思議な毎日」
ポチポチとガラス窓こびり付いたヤニ
水滴の縁を囲み流れ薄茶色の筋を残す
呼んでみた
居ないのはわかっていても只呼び付けてみたかった
「あんさん」
何故鳥籠で雀を飼っていたのか教えて欲しかった
「あんさん」
あんさんには何に見えていたのか教えて欲しかった
過去形でももう一度繰り返す
「何に見えたのでしょうか」
あんさん
見ていた雀は綺麗な鳥だった?
雀が死んだ
二匹一緒に
797 :
噂酔狂:2006/04/17(月) 15:38:26 ID:Tmeu67LM
寿命か
そう
止まり木に細い麻糸こよりのような指
爪立て身を立てた雀も
「見ているだけで酔えるわあたし誰の顔でも
首と顎 顔色が変化するヘマはしない
化粧が剥げてしまわぬよう頬杖つく癖
止めればそれだけで良かったの」
はばたき忘れ
餌箱の中にある青菜をついばんでいたのは雀
「瞳には何が映っていたのだろう」
同じものを同じように見れていたのだろうか
「同じ鳥を見ていたのか教えて欲しい」
ごみ箱の底にあんさんと一緒に何時だったか
食べたスナック菓子の袋
赤いギザギザの切れ端
カァっと横切る目尻に痛い
雀
1LDKの中 檻だったのだろうかあんさん
部屋の中不似合いなごみ箱の青さ
籠越しの空
蓋を落とせず
出来ないままに
798 :
噂酔狂:2006/04/17(月) 15:39:10 ID:Tmeu67LM
「蓮っ葉って言ってよお客さんあたしにも泣きたい時があんのよ
悪い噂ならでっちあげてでも流して頂戴
マドラーの先に付いている玉に心砕かれる日もあるわ知ってた?
悪い噂があたしを守るから守ってくれるから
心の底から 悪意をもって
あたしが好きならどんな嘘でもホラ吹いて頂戴
このお店今日が最後よ全部飲みましょうか
だからお客さんボトルキープしたって意味がないのよ」
何処へ行こうか
青いごみ箱の蓋を盾に
再度朝日を連れて帰ってきた歩道を見下ろす
眩しいただただ
太陽に蓋をすると
ごみ箱の中で何かが動いた
雀
違う街で違う雀を見つめても
雀の心中
忘れない
連れて帰ってきた太陽も他人行儀
オス求む
「朝に帰れる不思議な毎日」
あたしは噂の京子
799 :
分かれ道:2006/04/17(月) 20:35:32 ID:wMNDansW
いつまで一緒に、
歩いていけるだろうか。
どこまで一緒に、
歩いていけるだろうか。
知りたいわけじゃない。
いつわかれるかなんて、
知りたいわけじゃない。
少し気になることがあった。
押してはいけないスイッチ。
それはちょっとした好奇心。
何かを押して、
何かが変わった。
そんな気がした。
道は分かれた。
それはもう交わらない。
800GET <`∀´>
801 :
「ラヂオ」:2006/04/18(火) 01:47:18 ID:GIEaVviF
僕の街の床屋の店主はいつも梳きバサミでゴキゲン
鼻歌溢れる店内に髪を梳くかわいた音が沁みる
そんな空間を無愛想な床屋の奥さんがずけずけと横切って
一日で一番高い太陽が照らす棚の上にあるラヂオのスイッチに手を伸ばした
周波数が合って…聞き取れないくらい微かに英語の歌が流れる
どこかで聴いたような はじめて聴くような
床屋の親父の鼻歌はいつしかその歌に重なり
いつも無愛想な奥さんは待合所の椅子でうたた寝をはじめた
外を相変わらず車が走っている
たまに通る電車が店の窓を揺らす
心地良い歌は続く
「春になりましたね」
店主が言った
心地良い歌は続く
「外はまだ寒いわよ」
いつの間にか起きた奥さんが言った
僕はブラインドの隙間から外を見て
「そうですね」とだけ言った
802 :
スイッチ ◆rhBOTTpQ52 :2006/04/19(水) 01:19:30 ID:l89uXuP2
スイッチ
ニッポンではいれるものだが
覚めて目を向けると切り替える物だ
人生も切り換えられたらいい
ひいきヒイラギ棘めざし
平和が一番なのに
火山が夢タマゴ
なのに
明日は見えてこない
同情と優越感
太陽の光り
光りの向こう
さびしいとき
うれしいとき
たった一人取り残されたとき
一人といえばひとり
ふたりといえば二人
思い出したら三人
乾いた涙で笑ってる
笑顔と
涙
スイッチだった
あなたが
入れた
カツン、カツン、
踵を鳴らして帰りたい、帰りたい、帰りたい、帰りたい・・・・・
だけど指定のスニーカーは音が鳴らないので帰りようもない
学業と友と光のあった学び舎から
一歩 一歩家の方へ
母は刺繍の手を休めて見る
心持ち上機嫌は天気のせいだ
それも夕まで持ちはしまい
夕食は鶏と大根の洗剤炒め
よそう振りをしてゴミ入れに捨てる
台所は全く自由にできないので
ポテトチップスと野菜ジュースとそれと給食で
友を連れて帰って来ると
指をくわえて戸の向こうから見る
「おかあさん寂しいんじゃないの」
うんその通りには違いない
だけどわたしには関係ないことだ
今日は学校どうだったと優しい様子で母が尋ねる
うんまあね いつもどおり お知らせを渡すよう手を出すのだが
決してここで渡してはいけない
明日にはぐしゃぐしゃにされているのだから
ああーお茶、お茶をちょうだい
茶を持っていくとひっくり返される
うぶ、うぶ、と何かを探し辺りを
両手でかき回している
死ぬわ、死ぬわ、ようちゃーん
今まで、い、今までありがと、
おかーあさんがいなくなっても
あなたはずっといい子でねー
呂律の回らない口からは 強い何かと息の匂い
美し過ぎる危篤の妄想と戯れるのは
お世辞にも美しいことには見えない
担任に「反抗期で」と笑って話す
背中を丸ごと剥がされるようなきついきつい絞約感
踵を鳴らして帰りたい、帰りたい、帰りたい、帰りたい・・・・・
かつん、と音がすると
わたしは駅前のビルの前にいた
新しいオフィス
わたしはここでかつての母と同じような人たちと会う
同じような願いを抱え ここでないよそに
これでない現実へと 帰りたい
幸せな日々へ
そう願っている家族たちと会う
805 :
switch witch:2006/04/19(水) 18:54:47 ID:+2RD/1YN
世界の終わりがきたら
ちょっとした魔法をかけて
空から
花を降らせてあげましょう
終わりの日にも
明日を信じることができるように
つぎつぎと
花を降らせてあげましょう
806 :
「スイッチ」:2006/04/19(水) 21:11:58 ID:4QFCsLZ3
8畳の部屋にはスイッチが10個ほど
何のスイッチかって?
何の変哲もない あれ
あなたの家にもあるあれですよ
パチ、とすれば、照明。
8畳の部屋に10個ほど
こんなに沢山どうするのかって?
すごいね、こんなに沢山のスイッチを押す
すばらしい権限を持っていますよ
他人の指紋はつかず。
何のスイッチかって?
ひみつ
どうしても知りたいか
うん、まぁ 本当に内緒ですよ
明かりはこの部屋の外。
(続く)
807 :
「スイッチ」:2006/04/19(水) 21:17:34 ID:4QFCsLZ3
(続き)
あなたの家にもあるあれですよ
部屋の外に丸い電球ひとつだけ
このスイッチ押しても(パチ)
このスイッチ押しても(パチ)
早い話がどれを押しても 同じ電球がつきます。
すばらしいでしょう、ここ15年余り
このすばらしい部屋から出ずに
パチ、とすれば照明。
外で照明がついているでしょうね
フィラメント? 何です、それ。
パチ、とすれば照明がつくよ
なので誰にも触らせない
タングステンて何?
8畳の部屋にはスイッチが10個。
照明器具はない。
808 :
ためらい:2006/04/19(水) 23:00:58 ID:zavPFyl+
こんな筈はない
こんなに望んだ通りに行くわけがない
きっとどこかにある筈…
怖いくらい叶ってしまう
この反動が怖い
幸せのあとには必ず揺り返しがあって
不幸せになるの
素直になんてとても信じられない
この喜び!
きっといつか切り替わる
幸せから不幸せにスイッチが押される筈だから
震えながら
身を窄めながら
嵐の来襲に備えるしか
そんな術しか
私は知らないから…
無数に机が並んでいる部屋
机の上にはやはり無数のスイッチが置いてある。
一体何処に通じているのか、一つのスイッチを押すごとに何かが起こった。
スイッチを入れる。甲高い鶏の鳴き声がする。切った。
スイッチを入れる。部屋の中に雨が降り始めた。これも切る。
スイッチを入れる。カーテンが開いた。暗い窓が見える。
スイッチを入れる。照明がつく。
スイッチを入れる。石が現われる。消えた。
男が一人、真っ白に塗りこめた体で踊り始める。声をかけるも、反応はない。
繰り返し、繰り返し同じ踊りを踊るので切る。消えた。
木が一本現われる。触ることができる。耳をつけると木の音がした。初めて何かが得られたような気がした。
音楽が流れる。切った。
窓の外が明るくなった。窓へよって外を見る。何もない。
レーション:軍用携帯食料の銀色のパッケージが現われる。食べた。水が欲しい。
水が欲しい、水が欲しい。手当たり次第にスイッチをいれていく。水が欲しいのだ。
轟音、白い手、花が咲いた、何語で書いてあるのか不明な本、ヌードピンナップ、缶コーヒー
缶コーヒー?
飲む。
鉛筆で机に何のスイッチであったかを書いておくことにする。
一部忘れてしまっているのに気がつく。
丁寧に確認をする。
Boxと書かれたスイッチを見つけた。押すと、ボックスが現われた。
そのボックスにものが移動するスイッチのBox-inがある。直前に発生したものがそのボックスに入る。
ボックスの内部のものが、窓の外へ移動するスイッチBox-outを発見した。外の風景が変わる。
回収できるかどうかはまだわからない。
暫く考え、大事な木を外へ送った。
雨も送る。
眠る。起きると、鉛筆で書き込みをしたスイッチはまっさらになっていた。内容も違う。
Box, Box-in, Box-outはそのままあった。窓の外に送ったものは消えていない。
外へ出たい。誰かと会いたい。
慎重に、スイッチを押す。
窓の外へ置きたいものを選び、一度送ったものを回収できるスイッチを、外への扉が出現するスイッチを、
自発的な会話のできる人間が現われるスイッチを、探し続ける。
この部屋そのものを消滅させてくれるスイッチでもいい。それとも私自身が出現するスイッチもどこかにあるのだろうか?
空白だった窓の外には木が茂り、花が咲き、風が吹き、時折雨も降る。
数日前に送り込んだ鳥が飛んでいる。
今日、一人の眠る少女が現われた。
スイッチを押し続けながら、彼女が眼を覚ますのを待っている。
私は睡魔に負けてしまうぎりぎりまで待って、彼女を外へ送ろうと思っている。
812 :
名前はいらない:2006/04/20(木) 21:24:34 ID:jMPieXzZ
【 まとめ 】
>766 :埋葬
>767-769 :悪夢前
>770 :マッサージ
>771-772 :ふりーどりっひ・にぃちぇ・かく語りき
>774-775 :奇妙な楽譜
>776-777 :スイッチ
>778-781 :地蔵菩薩
>782 :自爆スイッチ
>783 :無題
>784 :無題
>785 :例のロボット
>786-788 :ハンカチおとしドッキリカメラ :ドッキリカメラ(奥底):
>789 : ブランコ
>790-791 :独言絶句
>792 :Re:スイッチ
>793 :無題
>794 :未来に向かって
>795-798 : 噂酔狂
>799 :分かれ道
>801 :「ラヂオ」:
>802 : スイッチ ◆rhBOTTpQ52
>803-804 :スリップ(1/2):
>805 :switch witch
>806-807 :「スイッチ」:
>808 :ためらい
>809-811 :「Box Box-in Box-out」
現在 26 作品 〆切りは猛直ぐのようです。
僕の知らない
スイッチがひとつ
小刻みに揺れる指で
ゆっくりとつついて
……
……
……
……
震えながら止まる僕と
スイッチがひとつ
電源が切れた
僕
何も変わらない部屋
814 :
ひとつの結果:2006/04/20(木) 22:13:41 ID:7roA6Qnu
星のいたるところで
無食動物たちが鎖に繋がれていた
断ち切ることは不可能であった
どれほど強靭な犬歯を以ってしても
ある日 無邪気な草食動物が
世界の根源を成す原始的な装置を
都市外れの納屋で見つけた
と同時に終焉を見出した
ぱちりと爪を切るような音をたてて
スイッチのベクトルが逆を指し
とりあえず時間軸は 懐かしい緑色を取り戻した
窓際のストーブに腰掛け
2つの視線は外に向けられる
みぞれまじりの空が今日もある
白いカーテンでくるまれた台を
いくつかの椅子に話しかけるように
脚はところどころ欠けた櫛の歯と同じ
テンポとスカラーで並べてみて
循環するつもりだった液体を今も
追いかけているように
脚の輪の中に中心点が存在し
雑多な色の人形達が頭を下げる
空気の流れは台を押し出すように
波長とテンポを変えては
床を響かせて去っていく
そのとおりに彼らの手で
ベッドは運び出された
窓側の空白はとても広く感じないか?
主のいない空間の片隅にあるテレビ
──何のための音だったのだろう
(さあ、スイッチに手をかけろ!)
<<ON!>>
・・・気を伴った低気圧が北日本や東日本を通過します。明日は東北や北陸で雨が降り、山
では雪が降ってふぶく所がありそうです。雷や突風、ひょうなどにも注意して下さい。関東は
朝まで雨が降り、その後も雲が多く北部では雪か雨が降るでしょう。本州から北の積雪地帯は雪・・・
<<OFF!>>
(!ろけかを手にチッスイ、あさ)
誰のための音だったのだろう──
窓際の空白を埋めるために彼らの手で
ついにベッドが帰された
少数の椅子と立ち上がった多くの脚が
いつもよりさらに遠慮がちに動くので
床が響くように聞こえているのだろうか
複数のマネキンは礼をするように
何も表情を変えず去っていくから
やがて再度の静寂が仕掛けられ
ストーブが軋み始める
白いカーテンに包まれた腕のようなものは
笑いかけることもないだろうし
ぶらさがる透明な液体の量も
変わらないから 変わらないでいて欲しい
シテイセキとなったストーブに腰掛け
2つの視線が向けられたのは
梅雨時ならではの空の色
スイッチに手をかけ始めた その時々からは
戻れないように 出来ている
全ての脚がここから見えなくなったら 向こうからナースコールの音が響くのだろうか?
819 :
名前はいらない:2006/04/21(金) 00:08:09 ID:gzn0n8iH
はい、締切りですよぅ。
>766 :埋葬
>767-769 :悪夢前
>770 :マッサージ
>771-772 :ふりーどりっひ・にぃちぇ・かく語りき
>774-775 :奇妙な楽譜
>776-777 :スイッチ
>778-781 :地蔵菩薩
>782 :自爆スイッチ
>783 :無題
>784 :無題
>785 :例のロボット
>786-788 :ハンカチおとしドッキリカメラ :ドッキリカメラ(奥底):
>789 : ブランコ
>790-791 :独言絶句
>792 :Re:スイッチ
>793 :無題
>794 :未来に向かって
>795-798 : 噂酔狂
>799 :分かれ道
>801 :「ラヂオ」:
>802 : スイッチ ◆rhBOTTpQ52
>803-804 :スリップ(1/2):
>805 :switch witch
>806-807 :「スイッチ」:
>808 :ためらい
>809-811 :「Box Box-in Box-out」
>813 スイッチをつつく
>814 ひとつの結果
>815-818 スイッチに手をかけろ
以上、29作品です。
>>770 マッサージ よかったです。お母さんが死んでたところが。ショットガンの処理に困ってしまったけど。
>>781 地蔵菩薩 最後がどうもだめですけど、それ以外のところがよいので。
>>794 未来に向かって タイトルがあれですけど、その狙いすぎなとこも含めて。
以上の3作品を今回のチャンプに推します。
821 :
名前はいらない:2006/04/23(日) 15:55:58 ID:zx+TVc4b
こんな調子で、大丈夫なのか
822 :
シオン ◆poetsyov/2 :2006/04/23(日) 21:55:16 ID:NGKe0SRc
おじゃまします。点数置かせてください。
>>767-769 :悪夢前 に1点。
言葉悪くてアレですけど、吐き気がしました。
なまじ分かりやすい表現を使っているだけに、
追い詰められていく感覚とか、
現実味のありそうなイヤなイメージが、
頭にこびりついてしまいました。
いちおう、ほめています。
以上。採点は1作品なのですが、、、
なんか、今回は投稿作品を読んでいて、全体的に暗い気分になってきました。
明るい詩もあったのですが、それ以上に暗めの詩のインパクトが強かったので。
そんな中で、
>>805「switch witch 」には癒されました。ありがとう。
823 :
名前はいらない:2006/04/23(日) 23:50:03 ID:yxAzcqcE
あと10分!
824 :
葉土 ◆Rain/1Ex.w :2006/04/24(月) 08:31:35 ID:gU93fg7a
遅刻してすみません
地蔵菩薩に一点
寸評は後ほど
825 :
名前はいらない:2006/04/26(水) 00:29:09 ID:5vcx6CR7
集計です。
【チャンプ:2点】
>>778-781 :地蔵菩薩:ID:IKYodgPP氏
【準チャンプ:1点】
>>767-769 :悪夢前:ID:VsWOcXpZ氏
>>770 :マッサージ:ID:cpM8Jftp氏
>>784 :無題:ID:0LmpBF5U氏
以上、どなたか確認と再集計をお願い致します。
826 :
はらだ将:2006/04/26(水) 09:39:53 ID:zXoENaLz
Canopusさん、お久し振りです。読んでくれてるかな?
地蔵菩薩かきました、はらだです。
久し振りに2ちゃん覘いて、梁山泊は初投稿です。
お題に合わせて描くって難しいですね。
採点して頂いた方、そして集計して下さった方、どうもありがとうございます。
人数が足りなかったみたいだけど。
で、次のお題は『森を守る』でお願いします。
827 :
はらだ将:2006/04/26(水) 11:26:41 ID:zXoENaLz
お題『森を守る』
投稿締め切りは5/3いっぱい(5/4午前0時)
審査締め切りは5/6いっぱい(5/7午前0時)とします。
828 :
森を守るな:2006/04/26(水) 19:48:12 ID:JaMNpu7g
あいせ
なんだよ採点期間終わってんジャン <`A´>
んで優勝作は 【チャンプ:2点】
>>778-781 :地蔵菩薩:ID:IKYodgPP氏 なのぉ?? これのどこが詩なんだよ詩作舐めてんだろ
コピペすると
やっほ〜♪?V(^▽^)V
元気?
最近連絡ないからどうしたのかな〜って思って。
まさか好きな人が出来ちゃったとか☆
タカシは女の子にモテるもんね??(????人????)??
実はアタシね、
タカシには内緒にしてたんだけど
新しい彼氏が出来ちゃいました?(。?v?。)? ~~
これもみんなタカシのお陰☆彡
ありがと━━━━(?^-゜)vィェィ━━━━?。・゚?゚・
これからもずっとアタシのお兄さんでいてね??
どーぞよろしくです(??????)?
になるのが優勝?ハァ? なにこれ詩の主張より訳の分らん作風重視で点やってんじゃネーヨ素人採点者どもがよ ふざけんな
んで準チャンプがこの三作品? 空想物語2つとテーマ無視の1作が準優勝? なにこれまじめにやれよ素人どもが
【準チャンプ:1点】
>>767-769 :悪夢前:ID:VsWOcXpZ氏 なんとでも書ける妄想物語
>>770 :マッサージ:ID:cpM8Jftp氏 なんとでも書ける妄想物語
>>784 :無題:ID:0LmpBF5U氏 テーマ無視
いつから梁山泊スレはココまで零落れたんだ? 俺様は悲しいぞこんな痴呆採点者ばかりしかいないレベルで優勝して誇らしいのか?
>>826 お前は自分の作品が優勝して誇らしく思っているのだろうが貴様は実社会の詩作コンクールかなんかに送れるか?それに値すると思うか?
答えろ
〜〜"詩"で遊ぼう! 投稿梁山泊 16th edition 〜〜
↑
注目
(1)言葉に旋律やリズムをつけて、声に出すもの。また、その言葉。《歌・唄》
「―を歌う」「はやり―」
(2)和歌。特に、短歌。《歌》
「―を詠む」
(3)近代・現代の詩。《詩》
「初恋の―」
つーか採点者と投稿者、なにか根本的に勘違いしてんだろ?
くだらんねぇ 実社会で通用しねーからこんな場所で詩人気取って妄文垂れ流して馴れ合いか
価値がねぇ
833 :
森の音:2006/04/27(木) 00:25:30 ID:rPtNE7M0
森を抜けると町がみえてくる。
町をいくら通り抜けても森がみえてこない。
都会は帰る場所を失った迷子に溢れている。
しかし迷子達を誰も助けることが出来ない。
都会の空には毎日「迷子案内」がアナウンスされているのに、
この喧騒は夕日から朝日まで、何もかもを黒く消し去ってしまう。
そこのお偉い先生、迷子を捜しに出かける前に、
本当によく、気持ちを澄ましていないと聞こえない、
大切な‘音 が心の中で、鳴っているのを無視してはならない。
準チャンプは784「無題」じゃなくて794「未来に向かって」ですよ。
今回のチャンプ推薦
ゼッケン:マッサージ、地蔵菩薩、未来に向かって
シオン:悪夢前
リーフレイン:地蔵菩薩
835 :
784:2006/04/27(木) 00:48:45 ID:TEMan3NX
はーはやく言ってほしかったなぁ。
勝手にきれてバカじゃん、私
836 :
&?⊂二)^ω^ (二二二⊃ &?vipから来ますた:2006/04/27(木) 02:26:06 ID:t9fWbPIl
すは
夜明け前の空の裂け目から
鉛色の雨が滲みだし
濡れた肩を抱き寄せ合って
ぼくらの空中都市は聳えている。
――あれから100年が過ぎたのね。
わたしたち、まるで梱包済みのステンドグラスみたいに創造的だわ……
だから、そんなにいくつも方法があるわけではないのだ
友達よ、死にそこなった彼らのために
この呪われた夜を祝福しよう。
耳をつんざく風、風、風
剃刀のようなフラッシュライト
それでは次の50年、そのまた次の50年
いつもの場所でいつもの時刻に、またお会いしましょう……
あとの残りの解釈は、みなさん自由にご勝手に。
ひとつの扉を開けるだけで
人は縊死することも出来るのだ
あるいは、ひとつのボタンを押すだけで
もっとたくさんの人が死ぬかもしれぬ。
死んだあいつは、いつまで死んでいるのだろう
一体いつまで、そうして死んだままでいられるのだろう?
濡れた瞳を見開いて
ぼくらの空中都市は聳えている……
死んだあいつがいつまでも死んだままでいられますように。
雨はふり止まず、ぼくらは何も持たない。
朝はまだ始まってもいない
結局、そんなにいくつも方法があるわけではないのだ。
友達よ、生き残ったぼくらのために
グラスの底で澱んでいる、この亡霊たちを飲み干そう。
これを境にぼくらは見知らぬ他人同士になれるのだ
そう断言できるだけの根拠をぼくらは持つ。
つまり、そんなにいくつも方法があるわけではないのだ
そんなに誰もがみんな、うまく生きてゆけるわけではないのだ。
一度きりの決断の場面が眼前へと迫ってくる。
すでにぼくは選び始めている
だから、君も選びたいように選びたまえ
「いつもの場所でいつもの時刻に、またお会いしましょう……」
ぼくらがふたたびめぐりあう方法は、それしかない。
ID:0LmpBF5Uって多重投稿してるやんw
>>835 多重投稿はルール違反なので気をつけてくださいね(^^)
ルールは守らない
お題は無視する
あげく勘違いで逆ギレ
いやもうご立派な事でw
842 :
フォレストレプリカ:2006/04/28(金) 03:14:44 ID:r5RL4tF2
缶詰の中の木々
缶詰の中の土を白い白い窓枠に
額縁の中の緑は絵の具
君の頬に
蒔いた種は
ニキビになった
から
窓を
少しだけ開けて
風と騒音を部屋に混ぜて
とりあえず、
笑っとこう
843 :
TALK:2006/04/29(土) 06:47:00 ID:Ij1YlTIJ
枝葉の軋み、あなたの足音
私の心音
居場所を変えて巡っていく話し言葉の動物たち
時々嘘つきになるのは彼らが跳ね回りはしゃいでいるから
白兎、白兎
素人の私より生きることに長けた幸運の足
火の燃える場所から遠ざかる足よ
森の中、爆ぜる脈拍
そら、
身を任せてしまえ
森の入口で黒い犬が鳴いている
たくさんの犬が鳴いている
でも無理
あなたには捕まえられない
焚火跡の青白い煙が朝もやと溶け合う頃
私は別の場所にいて
帰らぬ言葉を待っている
波音の中に魚の影を追っている
ヨセテハカエス、ヨセテハカエス
844 :
みどり:2006/04/29(土) 13:28:20 ID:5vjutBKL
脳に根を張れ
木漏れ日のきらきらは眼神経を犯し
蔦が舌に絡みつき喉をふさぐ
肺に苔むす
体育座りの膝を突き破り逞しい双葉が顔を覗かせる
たった今枝葉が眼球を突き破り
そうして世界は沈黙した
845 :
私の森:2006/04/30(日) 01:07:23 ID:y5LiS9J2
もはや木も川も
空もない
土もない
人間もほとんどいない
ときおり
蜜を垂らして
森にあたたかい液体をこぼす
社会に
詳らか解体され
展示される
森の形式を守れ!
森の骸骨カタカタと響く
846 :
鳴動:2006/04/30(日) 05:12:49 ID:yTRz6jiU
しんとしながらも
声は遠く
呼びかけるかのように聞こえる
おまえのその
声を
もっと響かせろと
ひとりごち酒を舐める
火が消えそうになれば
拾った枝を放り込み
また舐める
まんじりともしない夜
鬱蒼としたここに
ただいるだけのおれ
おまえの声を聞いてやるくらいが
たった一つ
出来る事だ
そのうち骸もくれてやる
お前には馳走になるだろう
いつまでも生きるがいい
声を響かせ
生きるがいい
いなくなるぞ
ぼく
もりと
はしるぞ
もりのいえで
いっしょう
くらすぞ
もりとともに
いっしょう
くらすぞ
きのう
ぼく
さそわれたんだ
もりに
もりは
あいしてくれるっていったんだ
ぼくを
だからぼくはそばにいて
まもってやるといったんだ
848 :
〜しぜんへん〜もり〜にんげんへん〜:2006/04/30(日) 13:08:47 ID:bIi/mfXh
だから ぼくは
だから ぼくよ
もりのもとへかけていこうなぁ
もりといっしょうくらすために
もりをいっしょうあいするために
このせかいからでて
もりのうちの
とびらのよこにある
ひょうさつのうえにある
よびりんをたたこうなぁ
きっと ここから
いなくなろうなぁ
きっと あそこへ
ずっといようなぁ
849 :
森など破壊しちまえ:2006/04/30(日) 13:44:44 ID:klb3+A4Y
森など壊し尽くしちまえ
俺らの中に森の幻想がある限り
森など守れるわけがない
森は神秘で自然は偉大なんて
そんなことを考えている限り
森など守れるわけがない
なんならいっそのこと森などすべて
破壊尽くしちまった挙句
いよいよ森の幻想しかなくなったぞ
という時に泣きながら
森を守っておけばよかったとか言いながら
軒先に木々を植えて
ローン尽きの一軒家にも僕の心の休まる
場所ができたとか暢気に言いながら
老後でも送りやがれ
850 :
森など破壊しちまえ:2006/04/30(日) 13:49:23 ID:klb3+A4Y
壊すべきは俺らの中の「森」の幻想だ
くだらない神秘とか偉大さなんて感じている
間は何一つとして森のことなどわかっちゃいない
ってこった
安易な人間様のご都合主義に合わせてカスタマイズ
された緑の思想を森に押し売りしている奴等なんか
とっとと死んでしまえ
お前らが笑顔で「自然」に押し売りする緑の思想のせいで
今日もどこかで森は色あせていく
お前らは森を守りたいんじゃなくてお前らの中にある
「森」の幻想を守りたいだけなんだと早く言っちまえよ
森など破壊し尽くしちまえ
僕は緑色の頭をしていた
天然パーマで広がりを持った
この髪の毛はどこまでも緑色だった
赤毛のアンが染髪に失敗したみたいな緑色
昔は緑色の頭をした人がたくさんいたらしいけど
いろいろあって死んでしまったらしい
大人たちはそのことについては
あまり多くを語らない
きっと、おかしい頭の色だから
排除されてしまったに違いない
あるとき誰かが緑色の頭の人は
希少価値だから大事にしようと言い出した
たしかに周りにいた緑色の頭の仲間は
この町では数人しかいなくなっていた
言い出したのはお金持ちのおじさんで
自分に余裕があるから人のことをやさしくできるらしい
僕らにお金を出したり
緑の頭の人が増える何かの作戦なんかを
考えたり、よく分からないことをしている
それでもやさしいから
僕はお金持ちのおじさんの
それが偽善とか自己満足の類でも
嬉しいと素直に思った
相変わらずお金のない人は
僕の緑の頭を笑ってる
そしてお金のない人の多い町では
まだまだ僕らの仲間は殺されているらしい
とてもとてもかなしいこと
僕の髪の毛はミドリイロ
昔はそんな人はいっぱいいたらしい
だけれどだいぶ仲間は減ってきた
とてもかなしいとおもう
とてもかなしいとおもう
853 :
畏怖 1/2:2006/05/01(月) 09:59:05 ID:/c8DWFA2
足を濡らす羊歯
朝靄の森の入り口は白濁として
湿った匂いがたちこめる
おずおずと開きはじめた草花は
羊歯の葉に寄り添うように顔をのぞかせ
しんなりと冷ややかに雫を垂らす
初夏の落葉樹の木々が淡い色を枝にのせる
数メートルほどの空き地にあった柿の木は
それと気付かれることもなく硬くしまった蝋細工のような浅黄色の花をたわわにつけた
少し斜めになっている幹に竜のひげやら、苔やらがびっしりと生えている
剪定されることもなくのびやかに枝をはりめぐらせ 人の背をはるかに越えた
(もろい柿の枝は木登りにはむかない)
あの花が実となっても到底人の手に落ちることはない
秋にはさぞや、鳥の群れの口を潤すだろうと
まばゆくなってきた朝日に手をかざしながら緑に溶けてしまいそうな花を見上げる
かさかさと音が聞こえ
なにかが枝の上を走り去るのが見えた
明け方にはられたらしい蜘蛛の巣をかきよせて
目当ての水場へと足を速める 腐土を踏みしめる音
眼を覚ました虫たちが足元に纏わりつくのを手で払う
(人気のない森は わずらわしくはないがにぎやかだ)
鳥が鳴いた 水場はすぐだ
854 :
畏怖 2/2:2006/05/01(月) 10:00:38 ID:/c8DWFA2
こんもりとした森は、低い平地の山の半分を占めているだけで
もう片方はすでに市街地になっていた
山頂を越えてしまえば、名前もしらない誰かの裏庭にでる
耳をすませば 街の音が聞こえる
先月、喰うに困った狸が民家の庭で捕まった
今もそこで鎖につながれて飼われているという
この森の持ち主を知っている
知り合いがふらつくぐらいは大目に見てくれる老人だった
誰のものでもない厳かな森のふりをしながら
ほんの少し苦い想いをかみしめて他人の森を歩き回る
(稜線をはさんで対照的な姿を見せる森は舞台の書割のようだ)
どちら側に観客席があるのだろうかと ちらと考えてしまうのは
傲慢さがすぎるせいか
夜 この森へ足を踏み入れる勇気はない
夜こそ森本来の時間であり、森は暗い星明りの中でゆっくりと深い息をつく
息を潜めて、道の片隅から夜の森を覗き込めば
何でもあって何でもなく全てでもある何かが待ち構えているのを感じないか?
(人の理に沿わないものを畏怖せよ)
そして私は 森が恐怖をもたらしてくれることに
深い安堵を覚えて眠りにつく
855 :
人の森:2006/05/01(月) 21:37:16 ID:JpRVb5+V
人ごみは規則正しく繰り返され
みんなどこかへ飲み込まれている
大気は騒がしく咽る
ビルが何処までも続く
空の色なんて誰も見ない
止まる事のないこの街は
とてもせっかちで
想像力は奪われる
心はどこかに消えてゆく
みんな自分が大切で
そりゃ人間なんて
きっと誰だってそうだけど
この街じゃ特に
自分の事ばかり考えている
そんな風に見える
あたしもまた
自分の事ばかり考えて
世界や貧困や汚染や
戦争や温暖化なんかより
メールの返事を待っている
急ぎ足で歩いている
自分の事ばかり考える
856 :
星を登る:2006/05/02(火) 16:30:43 ID:Kknwubyr
ある日、DNAの雨が星に降り注ぎ、
星は生命でいっぱいになりました
宇宙のしずけさ 耳をすましたときにだけ
聞こえてくるX線星の電磁パルスのつぶやき
ちりちりちり ジジジ ちりちりちり
星はそのようなことを好んでいたので
自らが放つようになったぬるく甘い腐敗臭を
恥ずかしい
と思いました そこで焼き払うことを命じたのです
神経系は肥大化し 発火 火は燃え広がり、それは
星はしばらく痒みに耐えていると やがて
星に寄生し情報を取り込んだDNAの船団が次々に飛び立ち
海底の火山がいっせいに火を噴きます
砂漠に氷混じりの冷たい風が吹きます
せいせいしたと思い、同時に星は
嫉妬しているのかもしれない
この先、それは膨れ上がりそうで
昇ってきた月の影に怯えたように
山頂の小石がからりと転がり落ちます
857 :
菩提樹の誓い:2006/05/03(水) 02:47:17 ID:A44sZNKr
森の端 広大な斜面にひときわ大きな
菩提樹が 沈思している
想い出したように 髪を震わせるように
空を見上げる
曇り空は やがて恵みの雨になるか
カーテンを開くように 太陽の熱を打ち付け
森の成長を叱咤するか 菩提樹は沈思している
菩提樹は思った 森を守れ
わが身を呈して 森を守れ
わたしは大きく 森のはずれに育って
わたしは森に 育てられた
ならば 森を守るそれがわたしだ
菩提樹は 誓った
一番星が 光った
858 :
決断の刻:2006/05/03(水) 04:36:27 ID:2Xv5UEnH
ハァ、、、ため息をつく彼は男盛りの40代
会社では、人当たりもよく仕事もできる人気ものの部長さん。
今日は部下の紹介で専門家に相談をしにやってきた。
「最近抜け毛が酷いんです」
一通り話を訊き終えると医師は色々カルテに書き込んで
『じゃあ、こっちへ来て下さい。とりあえず頭皮の状態をチェックしてみましょう』と促した。
診療台に横になり、「お願いします」と彼。
スコープが当てられる。そして、数秒後手は止められた。
『モニターを見てください』とは説明を始める医師。
『相当なダメージを受けていますね。一部では砂漠化も起こっていますし。このまま放って置くと近い将来最悪の状態になりかねませんね。』
「そうですか、、、」と俯く彼。
『頭皮の汚れも溜まってますし、そうとう微生物が繁殖して悪さしてますね』
俯いたままの彼に更に続ける
『ひとつお尋ねしますが、育毛剤やその類の物は使っていると診察で伺いましたがどの様なものをお使いですか?』
突然の質問に少し戸惑いながらも
「えっ、、と、通販で売ってた酸性雨Xっていう育毛剤と紫外線ライトを」
と、その途端、医師は矢継ぎ早に
『自分の身体に関わる大事なことなのに、試しもせずに買っちゃダメですよ!しかも、あなたが使われてるものは我々の学会でも有名な粗悪品です!今すぐ使用をやめてください!』
次々と告げられる事実に、彼は縋る様な表情で
「せ、先生、私はど、どうすれば、、、」
諭すように医師は言う。
『怒鳴ってしまってすみませんでした。でも、今の状態では元に戻すのは難しいと思われます。ですので、植毛をお勧めします』
「植毛、、、ですか?」びっくりした表情を浮かべるも、医師は続ける
『はい。そして、その後に頭皮の治療をしたいと思います。』
「因みにお幾らほどかかりますか?」気になるところである。
『個人差もありますが、地球さんの場合、相当な額がかかると思いますが、、、とりあえず、パンフレットをお渡ししておきますので、目を通されて、ご希望でしたらまた連絡をして下さい。』
診察も終わりパンフレットを鞄にしまうと彼は星を見上げ、ため息をひとつ、そして、思い出していた。
地球は青かった、と言われていたあの頃を。
860 :
『守人』:
森を守りたくば 空を守れ
見よ、あの変わり果てたの色を
空を守りたくば 大気を守れ
その呼吸は 毒気を忘れるほど鈍麻したか
大気を守りたくば 海を守れ
自浄を繰り返す波の嘆きを 見まごうその目は節穴と化したか
海を守りたくば 川を守れ
聞け、淀み濁り 渇きつつある流れの嘆きを
川を守りたくば 水を守れ
汚水を生み出す その手その足の容易きを止めよ
水を守りたくば ――――
「否。」
しかし守人(もりびと)は言う
「奢れる哀れな者達よ、
我々は
太古の昔より既に 森に守られている。」