〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 16th edition 〜〜
414 :
わすれもの:
リルケの言う神さまはぼくのお父さんだ
神さまは左手をなくされたけどお父さんは左手を持っている
お父さんはおちんちんを見せながらぼくの頭にふわりと手を置いて
神さまの左手のたましいはココに宿っているんだよ邪悪なんだよドス黒いんだよ
なるほどと納得したことを覚えているあれから10年が経つ
お父さんは帰ってこなくなった
風が吹けば飛んでしまうほどぼくのからだは軽いだろうし
お父さんのおちんちんとぼくのおちんちんは違う
秋になると寂しくなって風が重くておとうさんのおちんちんは黒かったことを思いだしたりして
ドタマと手足に分断されたぼくの感覚機能がうなだれているのを感じる
ぼくがひどく鈍感なのは
神さまの左手がどこかでひどく神さまに怒られているからに違いない