『僕式爆弾』
さっきからずっと
目の前に爆弾がある
それは爆弾の形じゃなくて
タイマーもついてないけれど
絶対に爆発する
さっきからずっと
僕の周りは騒がしい
みんな爆弾を解除しようとしたり
そそくさと部屋から出て行ったりする
無駄だよ
絶対に爆発する
お父さんが帰ってきて
お母さんから爆弾の話を聞いた
きっと解除する気なんだろうけど
父さん
あなたに僕の爆弾は見えないはずさ
ずっと気付かなかったんだね
心に傷をつけたら火花が飛ぶことに
ずっと気付かなかったんだね
痛みが凝固すれば爆弾になるってことに
すべてが終わったあと
パパとママの死体を眺めながら
僕はオナニーをしたんだ