1 :
名前はいらない:
どんなに駄作でもいいので、
一日一編、詩を書いてください
2 :
名前はいらない:2005/10/24(月) 00:09:23 ID:wYe8MWl7
ξ(・∀・;≡;・∀・)ξ キョロキョロ
少し寒くなったいつもの道を
犬と同じに白い息をはきながら
見上げた夜空に問うてみた
「どうすれば輝けますか」
犬は「ホレいくぞ酔っ払い」と僕をひっぱった
>>1 スレたて乙です
「バームクーヘンは笑う」
輝く月を見上げて ふっとため息をつく
とっても喉が渇いて 何か飲みたくなって
冷蔵庫を漁ると 残り少ないオレンジジュースがひとつ
コップに注いで 飲もうとした その前に
おやつも欲しくなって また冷蔵庫を漁る
昨日コンビニで買った
まあるいバームクーヘンを見つけた
それを果物ナイフで綺麗に三等分して
皿の上で 適当に並べて遊んでいたら
バームクーヘンは笑っていた
僕を見つめてくる 一瞬 目が合って 僕は目を逸らした
バームクーヘンが笑っていた
そしてバームクーヘンに笑う ぎこちなく
5 :
名前はいらない:2005/10/24(月) 19:20:07 ID:k73hzcMg
「いとなみ」
詩人は しこしこと 編んでいる
たたみ部屋 ちゃぶ台の前
膝をたてて 頭のてっぺんを掻く
手前のフケを払う
湯呑み茶碗を仰いで
一滴に満たない 茶をすする
肌寒い窓の 白い外を見る
居据わる空腹を感じるも
今日の糧のあてはなく
音の無い夕刻前に
ただポツンと座っている
編みものの形が見えてくると
詩人は ことばを書きとめた
6 :
名前はいらない:2005/10/24(月) 23:46:01 ID:/4k3AC0l
石鹸を丸く削って投げ上げよう
泡立った満月はオールヌードの艶めかしさ
零れ落ちる愛液にビバ!
鼻炎薬を撒き散らして蹴り上げよう
ケミカル臭の太陽は豊満な陰茎を見せ付ける
うさんくさい精液にビバ!
「稲穂」
しなやかに したたかに 実をつけて揺れている 稲穂の
横顔を一心に眺めてはため息をついている 稲穂が
この僕で 収穫はできないと言われてもめげずに
僕もまた 秋風のなすがまま意味もなく揺れている
そんな事ぐらいしかできなくて呆然と生きている
このまま 延々 呆けた暮らしを続ければ
やっぱり 段々 稲穂は枯れていくんだろう
風に堪えて 風に堪えて 耐え切れなくて 揺れてしまう
虚しいけど 悲しいけど 此れぐらいしか 出来ないんだ
×耐え切れなくて
○堪え切れなくて
10 :
名前はいらない:2005/10/25(火) 21:51:45 ID:vEcrn0zT
11 :
名前はいらない:2005/10/25(火) 22:41:41 ID:kWrvz/7v
「貪欲賛歌」
ガバチョ
いつの世も 人狩りで遊ぶことは 風流である
菰の中 妖しいにほひ 触れん虫を ガバチョ
蜻蛉が いつくしむ 雫玉を ガバチョ
衒い鎧の立派を誇る 輝きを刺して ガバチョ
子の親知らぬ 親の子知らぬ唖然を ガバチョ
戦いも混乱も答えの元 網間を抜ける魚を ガバチョ
あきらめ停止命令済 道端に林檎あれば ガバチョ
君臨の夢幻を ガバチョ
腹をすかせ むさぼり食う
のどの渇きに 塩水を飲み干す
手と目に余る遊戯王 ガバチョ
さすらう ガバチョ
白夜行
あやまちを撒きながら歩いていたら
薄日に照らされ
道
が
で
き
て
い
た
何処に向かっているのかま
る
で
解
ら
な
い
が
まず楽園ではない
の
は
確
実
で
ど
う
し
よ
う
か
と
悩
ん
だ
り
し
て
い
る
いつだって此処は薄暗く
い
つ
だ
っ
て
此
処
は
変
わ
ら
な
い
蛍光灯のような弱い光が
今
日
も
点
滅
し
て
い
る
それを直しながらずっと歩いている
>>11 すげー好きだ
「ガバチョ」が何か擬音っぽくて良い
17 :
11:2005/10/26(水) 23:31:06 ID:aOfJPMzd
>>16 ありがとです。し さんの詩、勉強になります。
>>17 ならないよ
全然上手くないし。深刻に下手でもないけど
白い流星群
勢いを前にして
理性は紙切れのように舞うしかなく
熱は加速して 脳は常夏と化す
踊り狂って 手の動きに翻弄される夜
あらゆる感覚が消えて
初めての僕は単純作業を繰り返すだけだった
それでも泉は湧いてきて 下らない感想を呟く
互いの言葉に酔いつぶれて 前後不覚に陥る
やがてただのリズムへと変わっていく
最後の最後 僕は動きを止めて 登りつめたんだ
白い流星群が未来を襲う
白い流星群が未来を襲う
でも 透明の盾が防いで ハッピーエンド
だが 何の意味も無くなってしまった
登りつめたんだ → 力尽きた
人間賛歌
脂の染み込んだクロスに
影が
ぱっぱっぱっぱっ
影が
ぱっぱっぱっぱっ
それは俺自身が
俺の息遣いや
汗や
俺の足の裏に伝わる畳の感触や
アイデンティティや
なんかそんな感じの色んなもんが
(俺自身が)
点滅しているんだろう
人生窓際族
台風の前の灯火
幸せな奴はみんな死ね
22 :
名前はいらない:2005/10/27(木) 04:07:20 ID:6JlCFR/Z
「詩のあるところ」
切断 痛く切ない、調和しているものが切られる幻
切断 追われ続ける、付いてないものを切る幻
切断 新しい絆、生まれるために縦横無尽に切られる幻
切断 舞踏会、リズムに合わせて相方と手を繋いで切る幻
切断 端から分け入って、クンクンする幻
高い空の 頭のうしろから前方へ
ジェット機が白線を引いて飛んでいく
両側の空は めくるめく 青へ 赤へ 伸びていく
温度も 感度も 意味も 耳も、青は青く 赤は赤く
切断
手にしたピザピースから垂れる熱々チーズは
うらみ膿の膠がからんだ襞にくっついて 空気を艶っぽくする
微塵のチップは 吹き込まれた生命力で 二進を三進すると
紙やプラスチックで包装された 金色の都市を建設する
切断
飲み込むことはせずに 縫合するいとなみが
ここにあるとおもう
「銀河」
新発見が囁いて
心の塀を飛び越えて
白紙の本能が吠える
天真爛漫な銀河が
周辺で渦を巻いている
フラフープを回すような
踊りを繰り返している
途切れる銃声のリズム
もう言葉にはならなくて
水滴が舞っていることに
訳もなく感動している!
流星を撃っていくたびに
何となく暴走している!
天真爛漫な銀河が
まるで蛇みたいに絡まる
無意識に体が動いて
真ん中に全てが集まる
「骨」
眼を背けて 瞳を閉じて 何も聞かずに
眉を顰めて 愚痴を唱えて 腕に抱えて
眼を開ければ 骨に変わっていた
耳をすませば 噂話ばかり
早く帰ろう と餓鬼が喚いている
どうにもならないことばっかりだ
どうしようもないことばっかりだ
風もなく 陽炎が 揺れている
ずるずると 何もかも 消えていく
窓の外 少しだけ 雨がふり
僕だけが 蚊帳の中 うずくまる
燃え尽きた 灰色の 骨を抱く
黒い森で 何もかもが 燃えていった
風が吹いて 砂のように 流れていく
「スーパーノヴァ」
あとちょっとだけ足らなくて
俺はひたすら焦っている
般若みたいな形相でいる
スーパーノヴァの光のように
ぴかぴか ちかちか 点滅している
のっぴきならない状況でも
カーソルは未来へと合わせておく
過去は振り返らない、と
独り言で呟いてみた
確かに狂っていた
どうしようもなく
自分に振り回されていた
雨が降って、嵐の予感
吹っ飛ばされたって、もう仕方ない
傘も借りられずに立ち往生
ほんの少しでいい
ほんの少しでいいから
貸してくれよ、って
頼むぐらいなら死んだほうがマシ
スーパーノヴァの光のように
今も点滅している
更に変幻自在に
矢鱈に加速していく
空中分解
宇宙船に乗るぐらいに
突拍子も無い言動
夢とかじゃなくて
そんな綺麗な計画じゃなくて
もっと薄汚れた未来
終いになってしまえば
後悔と懺悔の日々だろうね
僕だって
一応は大人だから
責任は取るつもりさ
数週間の紅葉のような
ありふれた躁病になりそうな感じ
言葉は既に空中分解している
理性もやがて空中分解していく
挙句の果てに大暴れ
野次馬は諦めて 夜明けを待っている
28 :
名前はいらない:2005/10/27(木) 21:05:03 ID:6JlCFR/Z
29 :
名前はいらない:2005/10/27(木) 22:22:55 ID:6JlCFR/Z
「山の小経」
風が
枯れ葉を
かさかさと
掃く
木々のように
寒さが身に沁みる午後
君に触れた胸と腕は
暖かかった
30 :
名前はいらない:2005/10/27(木) 22:25:21 ID:6JlCFR/Z
小経→小径
(無題)
橋を渡っていた筈なのに
いつのまにかぎりぎりの綱渡りをしている
ほとんど落ちて ああ 今 やっと落ちた
川は僕の頭を充分に冷やしてくれた
滲んだ夕陽と河原をさまよって
対岸に石を投げてみた
どうなったっていいのさ
ありふれた言葉に 大した感情は無いと気付いたから
僕はひとつ
積乱雲を吐き出して 夕暮れを駆けていく
32 :
名前はいらない:2005/10/29(土) 00:49:11 ID:8OXqqcJi
「行く末」
いつも通る道で
いつもより胸を張ると
世界を見下した気分になった。
道はその分 先へ伸びた。
死に様
とある作詞家は 刑務所で
とある漫画家は 泥酔して
とある政治家は すっ転んで
とあるコピーライターは覚せい剤のせいで
死を望む人なんて
よっぽどの物好きしかいないだろうけど
どうせなら好きなことをして
満たされた死に方が良いなあ
例えば 詩を書きながら
例えば 絵を書きながら
例えば ゲームしながら
例えば 読書しながら
なんだっていいや
とにかく つまらないことで死ぬのは嫌だな
僕は 一応 猟師だ
だけど 狩りなんてしたことない
でもさあ やっぱ 僕は さ
散弾銃を持っているんだよ
一体 何をするかと言うと ね
黒光りしているそいつを
ほら そこの たんすの横に置いて
じいっと見つめるんだ
それを何度か繰り返す それだけ それだけで
ゾクゾクするよ すごく 痺れちゃいそうになる
時々 無性に 撃ちたくなるんだ
お前を 誰かを 小鳥を すべてを 殺したくなる
でも 弾が無いから 撃てやしない
美術の時間
素晴らしい下書きを描く人
悪趣味な彫刻を造る人
それなりの文章を書く人
物真似を繰り返す人
笑えない皮肉を呟く人
嘆くだけで何もしない人
項垂れた草花を美化する人
上手いだけの絵を描いている人
工夫して気を引こうとする人
使えない道具を作る人
落書きをし続ける人
その中で 僕は一人 粘土を捏ねている
形にならなくて もどかしい
溶ける様に崩れていく
ゆっくりと崩れていく
快晴
今日は快晴で 何故か憂鬱で
純血の嘘さえも 真に受けてしまいそうで
ひどくまばらで 協調性に欠ける雲を
強引にかき集めて積乱雲を作りたい気分
そこに 俺の下らない感情を織り交ぜて
お前に 雨でも降らしてやれたら と思っている
今は ただ それが仕合わせって気がする
太陽の明るさ 雲のまとまり 空の顔色
どれを見ても 今日はどこか偏りがある
空が元気な時は 雲が病んでいるし
雲が元気な時は 空が病んでいる
今日は快晴 でも 全然快くなんかなくって
>4 D+
>7 D
>12-14 D−
>19 D+
>31 C−
>33 E
>34 D
>35 D
>36 C
>24 C+
>25 C
>26 B−
>27 C
age
白昼夢
おぼろげな知識とかすかな本能で
探り当てた情けない 真昼の幽霊
誰にも見えない 見せちゃいけない
汚れているのに 潔癖ぶって 隠しているのさ
寂しいなんてのは口実に過ぎなくて
実態はかなりひどく 時々 呆れてしまう
最初はてっきり白昼夢か何かだと思ったんだけど
それはずっと僕の世界に付き纏っているから
ああこれは違う、と 意外とあっけなく 気付いたんだ
そんな下らない白昼夢と俺は生きている
41 :
名前はいらない:2005/11/01(火) 02:03:09 ID:nItVtSrl
「秋」
柿が渋みを隠してたわわです
動機息切れに渦救命弾をください
雨降り 髪型 ぼさぼさ
朝方 布団で がたがた
個性の無い僕は 矢張り雨が嫌いで
惰性だけで僕は 髪を整えている
これが秋? いや違う冬だ
割と寒い いやかなり寒い
しかし外に出ると もみじが
妙だ
日記やんけ
「グミ・チョコレート・パイン」
『グミ・チョコレート・パイン』をしよう
ジャンケン・ポイ
グ・ミ
ぼくは早くあがりたいがために
チョキを出して 負けた
きみは二歩進む
ぼくはこのままで
ジャンケン・ポイ
グ・ミ
まただ またチョキで負けた
きみは二歩進む
ぼくはまだここにいる
それを何回か繰り返して
目をほそめないと見えない所まで
きみは行ってしまった
ジャンケン・ポイ
その手も今は見えないよ
そして きみはたびに出る
ぼくは ひとりチョコレートの手を背中に秘めて
呆然とたたずんでいるんだ
これは良い、、ような
そうでもない、、ような
46 :
名前はいらない:2005/11/03(木) 00:38:36 ID:l7/KwrG9
>>44 ゼッタイ良いよ♪
チョト手直しできそうだけど、それでも断然イイよ!
ていうか、好きかも…(笑)
「夜の森」
夜の森でガタガタ震えている
獣の遠吠えは 今は励ましじゃなく 恐怖
ガサガサ ガサガサ
闇の中で様子を伺っている何か
夜の森で猟銃を振り回す
しかし撃つと気付かれてしまいそうで 撃てない
コソコソ コソコソ
おれは一体何をやっているんだろう
夜の森をあてもなく彷徨う
狩猟に来たはずが 森に狩られてしまった
どれを撃てばいい どれがおれの獲物なんだ
なあ何処へ行けば おれはこの森を出られるんだ
煙の刃先
無気力な俺が だらしなく笑う
この姿を見て きみは苦笑い
見送り三振で 帰り道を行く
ためいきと共に 吐き出した 煙
形を成して すぐに 空中で霧散していく
またその様に 握った拳も 揺れる視線も
煙の刃先が 俺の呼吸を止めるんだ
肺が痛くて 何もしたくなくなった
雪に濡れながら 最後の力で
誰も居ない風景に 手を振った
詩より歌詞のほうが難しい
求められるものが多すぎる
詩は好きなように書けるけど 歌詞は書けない
さて、、。
月が昼を塗りかえて
人がかわってしまった
そして沈んでいく
朝陽が夜を塗りかえて
人がかわってしまった
そして浮かんでいく
太陽になって月になって
ずっと輝けたらな
だめだこりゃ
ポエ大優勝予想(投稿→
>>49)
・>714:[ネッシーマン]:練り物ハンター ◆CNzCJKVCcA氏
・>715:「痴呆病棟」:名前はいらない氏
正直解らないけど、この二つは好き
つか、ネッシーマンがふたつもあるんだが、、
太陽の昇らない街の話
その街は雲に覆われていて
さらに高い山に囲まれていて
しかも絶海の孤島です
太陽が昇ることは無く 夜と暮らしています
かすかに見える月だけが皆を照らします
しかし彼らは決して絶望などしておらず
一年に一度現れる青空と
十年に一度現れる太陽を
見るだけで歓喜し 興奮に涙しているのです
おわり
なんか某時雨沢作品みたいだ
様相も優勝も見事に外したwwwwwwうえwww
様相→予想
どーでもいいけど
赤く滲んだ世界
道路沿いにある窮屈な公園
草木の奥深くにある新大陸
夕焼けが照らす 赤く滲んだ世界
物好きなきみが誘っているのを見ました
ぼくはだれも見ていないのを確認して
そろりそろりと 近づいきます
少し迷って 案の定 連れて帰りました
そこにあった道に従えられるように
ダダダダーン とぼくは散弾銃をぶっ放し
そのあと虚しくなってきみを殴ってしまいました
ぼくは夕焼けに照らされて
成されるがままに赤くなっていたんです
ただそれだけなんです
衝動
ごうごうと川が鳴く
今 飛び込んで 殻を剥ぎ取って
ふわふわの匂い
かすかな光り
くるった衝動
舟は流されていく
歪んだ川の向こうに海はなく
乳白色の狭い街があるらしい
噂にあやつられて
集団心理でぼくらはすすむ
規制解除キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━コレ!!!
この調子で行けば1000まで2年以上かかるな、、
灯火
骨がコロコロと
そこらに浮かんでいる
波に溶けていく
泥舟に乗った気分
感傷に浸って 壊れていく
反動で笑って 突き進んで
青信号が点滅して赤くなる
当たり前のことを無視したくなった
今 ここで 価値観を逆転したい
真暗闇の夜
何も見えないのは嫌だ
全て見えちゃうのも嫌だ
豆電球 ちかちか ぼくを微かに照らす
冥王星から見た太陽みたいだ
視点をきちんと定めるために
真暗闇の夜 豆電球を点けた
67 :
名前はいらない:2005/11/11(金) 15:53:26 ID:qaHcZTqd
擦りあげる。
啄木鳥の、
クビ。
細い血管、組織の硬さ。精巧さ。
age
そろそろしんどい
残像
喉がカラカラになりそうなほど
白々しい泣き顔を見せている
おれはずっとそれを見ていた
写真がきみの笑顔を奪ったんだ
茶色の瞳は確かにおれを見ていた
色があるのはなんだか怖い
どうか白黒にしてほしい
きみが何度も蘇る
網膜に焼き付いて 剥がれない
やっと書けた、、
71 :
名前はいらない:2005/11/12(土) 02:37:21 ID:btEyowsA
三連が惜しいな、
三連は迷いました
ってか「見る」が多いよーな…
まあいいか、、
害虫のように扱われることに慣れてしまった。
おれは、そんな生活に飽きてしまって、いっそとことんまで、と自棄になってドブに飛び込んだ。
そうしたら誰も寄り付かなくなった。近づけば向こうのほうから自ずと逃げていった。
「孤独も悪くないな」と考えた。
一ヶ月もしたらその考えを改めた。
害虫になりたいと思った。
おれを殺してくれ、と呟いても、おれを見てくれ! と叫んでも、皆知らないフリをした。
汚れを必死になって落としたら、白い目で俺を見てくれた。
それがひどく暖かくて、害虫のようにおれは今、活発に動いている。
('A`)
相手にされなくて
言い訳を繰り返し
人を避けて高いところに上って
強引にすべてを見下して
自分こそが正しいと思い込んでいる
既に日課になっている堕落した行為を
見て見ぬ振りをして今日をやり過ごし
いかにも自分が汚れていないかのように振舞っている
誰が見ても偽者なのに本物に成りすまして
街の端っこで負けの決まった背比べをしている
('A`;)
合図待ち
「ようい 丼!」だとか
引っ掛けの罠を何度も発せられて
おれは何も出来ずにいる
お前の語彙が尽きるか 諦めるまで
おれはまともな合図を待っている
だめぽ(´・ω・`)ネヨ
「ビッグバン」
風船を少しずつ膨らませるように
屑を活力に変えていきたかった
なのにきみのどうでも良さそうな言葉が
無性に駆け出したくなる衝動を与えて
とんでもない情報量へと変化しようとしている
そしてそれは明くる日 遂に爆発した!
今度こそ寝る
等号
例えば おれは子供が好きだ
その立ち居振る舞い
その無邪気で純粋な質問
その白く透き通ったような体
その残酷で率直な言葉
それはおれを生かし また殺す
けれどもその繰り返しが心地良いのだ
だからきみを殺さずに生かしている
この関係は誰が見ても等号で結ばれている
恐らくは、きみとも、
先生とも、年寄りでも、
恋人だろうと誰だろうと
名も形も知らない誰かとも
例えぴったり嵌まらなくても 等号で結ばれている
ポエ大
結果出るのは来週っぽい
優勝予想
19
梁山泊
優勝予想
>434:噴出しますよ:ID:PlXh0bd2氏
>443:予知:ID:UjYpoQTz氏
>446:河:ID:NF7hm1KI氏
>447-448:赤池:ID:8obdtxLt氏
>451:60億色の赤:ID:X8Yj4ZZt氏
>453-457:記号の風景:ID:ugciLsrs氏
のどれか
強いて言うなら「赤池」かなあ
詩板で1000取り合戦とかってすっごく惨めな気がするのは俺だけ?
歌詞を幾つか
単純な色で描いた
月の光 やたら明るく
夜空の黒と コントラストしている
現代人は色盲と化した
本来の色を忘れてしまった
酔っ払ったって前に進め
兎にも角にも
期待は進行していくんだ
反抗的な太陽が
黒い影を かき消していく
加速し過ぎて 止まれない時代
倦怠、嫌気がするぐらいに
従来の道を見失っている
トチ狂ったって今は歩け
良くも悪くも
世界は変貌していくんだ
‘見直した’って言ったばかりに
どんどん自惚れて調子に乗る
過信はやがて暴徒に変わって その挙句
すっ転んだって意味はあるさ
風が無くとも
僕らは創り出していけるよ
「夕暮れ」
道なんてないんだ
あてなんてないんだ
ただ歩いているだけ※
歩道の端を綱渡りするように行く
意味は無いけど まあ 楽しいからなぁ
誰かの眼を気にしながら
信号機を見ていた
自意識を無理矢理破り捨てたい
価値なんてないんだ
夢とかじゃないんだ
ただ遊んでいるだけ
遊具の隅でいじけているようにあがく
何も無いけど まだ 諦められない
時間切れを知らせている
ベルの音は無視して
価値観の切れ目から抜け出したい
※繰り返し
騒がしさを笑いながら
夕暮れに生きている
いつの日か夜明けへと変わる景色
そいつを待っているんだ
そいつを→いつも
いつの日か夜明けへと変わる景色
↓
いつの日か朝焼けを見せて欲しい
まあどっちでもいいけど
>>66 D
>>69 C−
>>73 D
>>75 D
>>77 D
>>79 C
途中経過
>4 >7 >12-14 >19 >31
>33-34 >35 >36 >40 >42
>44 >48 >49 >51 >55
>59 >60 >63 >66 >69
>73-79 >81
あと九日で一ヶ月っぽい
>>82 (V)∧∧(V)
(´・ω・`) <折角だから、審査員になりませんか?
ノノ从从
>>92 どうだろ
何か審査したら反感買いそう(´・ω・`)
てるあきなんかと同レベルだし
とりあえず、今回はやめときますw
>3 C まあまあ
>5 C+ (・∀・)イイ!
>6 C− そこそこ
>11 C+ おいしそう
>21 C ちょっとあざとい
>22 B カコイイ
>29 D+ 普通
>32 C+ シンプルで(・∀・)イイ
>41 D+ 動機?
>67 ? 解らん
みんな上手いなあ
しかし一日一編書き続けてる俺の勝ち(`・ω・)
日常
機械的に揺れているおれの感情
どうにかして黙らせようと かなり焦っている
青空は目をかたく瞑って 見えなくなっている
雲の向こうへと 簡単そうに飛んでいく
烏やら雁やらの鳥たちを見上げながら
いつか追い抜こう、と決意して
それだけで また 今日が終りそうな気がしている
更に 無意味なのに何故か走っているおれが居て
そんなのばかりの日常が
わあわあ言ってるおれが
ざわざわしている風が ひどく恐ろしいのだ
我王
草原の隅の隅 誰も居ない湿原
ただ少しのおたまじゃくしが泳いでいた
仲間外れになってしまったライオンは 独り
ちっぽけだ、と知りつつその優越感に浸った
(こいつらはおれに食われるために生きているんだ)
(そうとも、おれは百獣の王なのだから)
そんなことを考えて がおっはっはっは、と笑った
しかし急に正気になって
何度も頭の中で存在意義について反芻した
(おれは王だ おれは王だ おれは王だ おれは王だ)
(我は王だ 我は王だ 我は王だ 我、王 我=王 我王)
・・・がおう!
漸く発したその声には虚しさが満ち満ちていた
>>94 ありがとうございます!
一日一遍は、無理でした。
負け認めます。
41からみでは燃料頂いてます。
今後もよろしくです。
しかしスレの趣旨からは外れてますね。
>>96 正気→不安
ちょっと自信あるんだけど、どうだろう
>>97 いいよいいよ
独りきりじゃ寂しいしね(w
100
ざわ
ざわ と ざわざわ と 広がる騒ぎ
跳ねるように驚いて
時間が経って やがて落ち着いて 支度を始めた
熱心に化粧をしている母親は明らかに狂っていた
つられて髪を整えるおれもやっぱり狂っていた
おさがりの黒服を着て おれはきみに会いに行く
過剰に泣いて 赤くなっている眼
立ち並ぶ黒とすこしの白
女の赤い口紅
遂にやってきた黒いマントの夜の使者
外にはきみを送るための黒い車
侵食されていく白
すべて 灰と骨に変えていく赤い炎
きみから滲み出していく黒い煙
白けてしまったおれの感情が
イメージの中で 歪にコントラストしていく
赤と黒と白のどんよりとしたお祭り騒ぎ
いつまでも変わらない
けれど すぐに終わってしまうこの感傷
結局 涙は出なかった
でも 誰よりもおれはきっと泣いていた
きみは何の為に生きてきたんだろう
おれは何の為に生きていくんだろう
違和感と不条理が渦を巻いている
どうだ!
ちょっとは良くなったと思うんだけど。
ってことでage
104 :
名前はいらない:2005/11/15(火) 16:43:22 ID:UaqveZsr
逆光
泣く泣く捨てたあれも
玩ぶ事を決め込んだ其れも
白も黒も分からなくなった
目の玉ならば
微塵も無く握り潰してしまおう
強すぎる光は
時折闇を見せる
「葬送」
狭い路地にたくさんの人々
外は馬鹿に明るいのに
中をちょっと覗いたら
鬱蒼とした密林のように暗かった
幾つも林立している黒と 対比している明瞭な白
誰かが何処かへ運ばれていく
黒い車には白い雪が積もっていた
見送りの人々の周りには
ひどく重い空気と たばこの煙が立ち込めている
雪はその途中で振り落とされてしまった
・・・子供の泣き声が聞こえる
もしかしたら悲しいんじゃなくて
恐ろしくて 泣いているのかもしれない
そうだ! きっとそうに違いない! と
勝手に決め付けて おれはまた道を歩いていった
歌詞菓子仮死
浅はかな考えで 踏み出した一歩
穴だらけの道
晴れの日であれば 良かったのに
真夜中の奥深くに逃げ出して
夜空を仰いだんです
輝けるのだろうか そんな期待が
不安を掻き消していく
ああ おれはきっと 此処で斃れてしまうのだ
深い穴に落ちて 出られない侭
直感だけで 前へ往く
ろくなことがない 知っていた筈だ
変わり映えしないこの景色を
呆然と 且つ確り眺めたら
不安を煽られました
もう壊れているのか? そんな疑問が
期待を衰弱させた
だが おれは此処で斃れる訳にはいかない
光が射すほうには まだ道が在る
ああ あがいている! 未だ諦めちゃいない
笑い声をあげて 狂ったように
さあ あと少しでおれは穴から抜け出して
夜明けを待ち続け ただ がむしゃらに
ああ
狂歌
私は待っている
きみが不死鳥になって帰ってくるのを
世紀の脱出マジックだ
ああ、しかし心配だ
そろそろ火を止めないと死んでしまうのでは?
皆、固唾を呑んで見守っているが……
何の音沙汰も無く、静かに燃えている
声も聞こえてこない
否、
私には聞こえる
呼んでいるような気がする
「助けて」と
何てことをしているんだ
早く窯から取り出し給え
特別な木箱から きみを 早く! 早く!
皆 気が違ってしまったのか
このまま放置して何が良いと言うのだ
見殺しにする気か?
帰って来なければ意味が無いだろうが
馬鹿
馬鹿
馬鹿!
お前らが逆に燃えてしまえばいいのだ!
人殺しの人でなしめ!
死ね
死ね
死ね!
あげ
白い雨
安全装置の付いていない拳銃を
得意げに振り回している
タンタタタタン
君に向けて 一度 引き金を引いた
その瞬間にすべてを後悔した
赤い川が流れて 白い雨が降り注いだ
蒼い顔が現れて 青い風が吹き抜けた
誰かにとっては恵みの雨だった
でも僕らにとっては悲しい雨だった
君のそれにつられて もの凄い重さに
嘔吐してしまいそうになる
たぶん 僕はきみを殺すことしかできない
それを悔やんだりすることしかできない
限りなく無力で 無責任だ 僕は
葛藤が今も決闘している
恥じるように赤くなった
信号に来るなって言われてる
だけど
スナイパーは逆に殺されて
本望も何もありはしない
慎重派はもう古いんだよ
猛吹雪のように降り注いでいる
サイレンの音を叫びで掻き消したい
殺到しているバットをへし折って
危うさ手に 突き進もう
もう何にも見えなくなっている
そうさ
スパイダーは逆に食べられて
本能も役に立ちはしない
この世界はきっと戦場だぜ
暴風雨のように降りかかっている
時限爆弾を素早く解除したい
歌詞なんですがどう見てもタイトルが思いつきません
本当にありがとうございました
115 :
名前はいらない:2005/11/17(木) 01:34:42 ID:LHf26IcY
何故だか急に
寂しくなって
世界で独り
取り残されたような
今が大切
「青」
青い決心の草むらが
風も無くガサガサ言ってたら
おれが潜んでるせいだ
自覚は無いけど たぶん
飛び立つ格好をしてる小鳥
イメージは出来てるのに
飛んでいくのが無性に恐ろしくなった
兎に角 何かやってたら
免罪符が貰える気がしていた
幻からやっと抜け出して
足音を遠くへ 響かせていく
白いゴミクズを捨てている
何となくで日々が過ぎていく
誰か笑ってるような
そんな気がしたんです
(つづく)
呑気に泳いでるおたまじゃくし
蛙になっていくけど
池が凍ってしまって出られなくなった
意味無く 待っていただけで
実を言うと何もしていなかった
足枷を粉々に砕いて
足跡を瞳に 焼き付けていく
青い決心の草むらが
風も無くガサガサ言ってたら
おれが潜んでるせいだ
自覚は無いけど たぶん
ピロウズの某曲を意識して書きました
まあ分かる人は分かる
「雲」
西の空に
もくもくと
白い大きな雲が
畜生、と叫ぶと
雲は
だまって吸い取ってくれた
121 :
練り物ハンター ◆CNzCJKVCcA :2005/11/17(木) 23:16:32 ID:zOIAN8CA
____∧∧
〜' ___( ,,^Д^)<ねりねり♪
UU U U
122 :
名前はいらない:2005/11/18(金) 01:00:59 ID:NLnIhflM
>>121 ねりねり♪
練り物の詩もいつか書きたいなー
冬の日
木はすっかり枯れて森は静かだった
積もった雪が僕らを待ってる
好き嫌いの線引き無しで
たくさんの友だちを連れて歩いた
木が僕らを見てる
何をするんだろう って
渇いた心で春を夢見てる
冬は誰のために来るんだろう
雪は誰のために振るんだろう
大人は嫌そうな顔してる
虫や熊は冬眠してる
皆 寒さを堪えて震えてる
僕らのためかなあって 考えて
それで もう どうでもよくなった
雪だるまを作ろうかな
雪合戦なんかも良いね
振る→降る だ、、
あーもう
バックドラフトにさえ拘らなかったら、、
あれじゃ確かに火事に見えるわ
…前後の関係で解らないかなあ
色々言われたりしたけど、あれ結構好きなのに、、
まあ確かに、火事と似通ってるところもあるんだよな
火事も赤いし黒いし、時々白い
前のはまあ火事ととられて仕方ないと思うけど
あれは流石に解るような、、、
描写しすぎて逆に駄目になったんかな、、
あーもう
最悪だ
黒い雲と青い空
友だちと遊んだあとの帰り道
黒い雲と青い空がにらみ合ってる
のんびりとした戦場を見たんだ
ずっとそこに居たかったけど
夕焼けの見えない夕暮れだったから
家に帰って晩御飯を食べた
そんなこんなで すっかり忘れちゃってた
夜になって思い出して 外に出た
うすい雲に覆われた満月を見た
雲は夜空に溶け込んでいた
月は知ってんのかな? どっちが勝ったか
明日は晴れるのかな?
ピロウズのサードアイむっちゃくちゃかっこよかった…
130 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:02:02 ID:3+jk/YvL
やっぱり
なんであれが火事場になるのか解らない
ちゃんと読み取ってさえくれればDでもEでも良いんだけども、、
くどいぐらいに描写したはずなんだけどな、、
もっと直接的な単語使ったほうが良いんだろうか
誰か教えて
131 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:04:34 ID:3+jk/YvL
132 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:07:52 ID:3+jk/YvL
おれにとってはやっぱ、評価スレで酷評されるより
ちゃんと詩を読み取ってもらえないほうが辛いよ
133 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:30:35 ID:3+jk/YvL
透明
ノイズを吸って吐いて
ため息を生産している
死ぬ間際のカートの声を聞いて
ほんの少し救われたけれど
まだまだ足りないんだ
枯れ葉がおれの前を舞って
ナイフの様に突き刺そうとする
右胸でも左胸でも お好きにどうぞ と
半ば自棄になって差し出した
しかしすり抜けていった
134 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:39:39 ID:H5b0gpkr
現実
地球と月との距離の
途方も無い長さのような
しかし届きそうな気がする
そんな夢
現実が刈り取りに来るんだ
おれはまだそれに応じれずにいる
幼さを振り乱して
下らないことばかり言っていた
陳腐な毎日を思い出して
笑い転げることができた
あの頃が懐かしい
135 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:41:07 ID:H5b0gpkr
むしゃくしゃして書いた
今は後悔している('A`)。o○(明日どうしよ)
136 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:47:23 ID:H5b0gpkr
最初は地下スレで細々と、とも考えたけど
別に常時ageでもいいや
そのほうがもっと緊張して書けるし
自然と推敲もするだろうし(たぶん)
137 :
し ◆FCXRNaWgHs :2005/11/18(金) 03:50:34 ID:H5b0gpkr
いや、やっぱだいたいageでw
参加者も募集
>>132 詩は文章な訳で、「書いてある」以上の事を読めってーのは傲慢なのな。
テレパシーなんぞ誰も持っちゃーいないから、あんたの内心や思い入れまでは汲めない。
読ませたかったら、読めるよーに書く。未熟を他人のせいにしない。そんだけ。
一日一編なんて余裕
とか言ってみるテスト
孫悟空
おれの周辺には
いつも黒い雲がたむろして
ざあざあと雨を降らしている
トンネルのような暗夜を抜けた
その先に在ったのは白夜だった
太陽はもう見れないのかもしれない
それでも
いつかは
あの集団をひと息で
吹き飛ばしてみたいのだ
筋斗雲に乗った 孫悟空のようになって、ね
あーげー
遺書
はい死にました
長い目で見れば大した悔いはない
だけどちょっとだけ悲しい
黒いのが蠢いて呻いてる風景が頭の中で浮かんだ
死ぬよりこっちのがよっぽど怖いね
ああ 良かった死んでいて
あれってさあ
誰でも内容が変わらないから
おれは大嫌いだ
一ミリでもいいから
違う感じにしてくれればおれ泣いて喜ぶぜ
死んでるけど
>>138 同じような言葉を
同じような詩を書いて同じような評価をもらって
同じようなこと言ったときに見た覚えがある
デジャヴュだ…!
145 :
http:2005/11/19(土) 03:05:31 ID:vzhtyZ6Z
今日も君に伝えたくない事ばかり繰り返す
僕が君に会えるのは、もう君が瞬きする時だけ
くしゃみとか 埃舞う強い風の日とか
きっと僕は
人並みの苦労を知らずに死ぬつもりで生まれたんだろう
それじゃ お先にさようなら
いつかまた
くしゃみとか 埃舞う強い風の日とか
投稿&採点では寸止めされてて
セン五と辛口は未評価溜まってて投稿しにくい
(´・ω・`)ノと書いた詩…スレに到っては機能してない、、
どうしろって言うんだ
>>147 セン5の未評価を自分で消す。んで詩を置く。はい解決。
その前に、何でそこまで評価にこだわるのか?と。
平気で3箇所くらい評価スレにマルチするし。
何が目標なんだい?賞賛?
誰に評価されたら満足する?
>>149 それができない
いや、できるけど、アンダー曰く、おれのは評価じゃなくて感想だから
>>150 マルチは悪くないと思うけど?
セン五で再評価再評価と喚くよりはマシでしょ
目標ねえ、、
単純に上手くなりたいだけだよ、たぶん
誰、、ってまともに見てくれる人なら誰でもいいっす
一日二編も三編も書くもんじゃないね、、
想像力が尽きない限り書き続けるべし。
書いてくうちに自分のスタイルは洗練され、確立される。
即興詩でない場合、言葉の選択を慎重に吟味すべし。
初稿の輝きを失わないように、単語や言い回しを何回か書き変えていくことによって、全体の繋がりが見えてくる。
映像的にイメージしやすいものを作る、斬新な比喩を表現する、造語を創造する、意外な展開をものにする。など、それらは作者のセンス次第で無限大に広がる。
評価なんぞ全くあてにならん。ほっておいても、いい作品には読者が勝手についてくるものだ。
地平線
アドリブの効かない戯曲に迷い込んだ
ありきたりなデジャヴュの中で
彼女は叫んでいる
きみはだまっている
おれは下を向いている
狭い部屋の中
冷たい機械とにらめっこしている
ざあざあ雨とざわざわノイズ
耳を通り抜けて やがて消えた
さあっと高まる緊張
ゆるやかなリズムを刻んでいた電子音が
地平線を描いていく
新世界
ごーん
ごーん
あーいつまで続くのか
おれ うずうずして時計を眺めた
秒針動いた チク
秒針動いた タク
秒針動いた チク
秒針動いた タク
秒針動いた チク
秒針動いた タク
カウント・イグニッション
ぱっ (チク)
ぱっ (タク)
ぱっ (チク)
ぽーん (タク)
新しい世界が始まりました
また2編かいちゃった☆テヘ
粘着は僕歌詞スレの暇人しか知らないなー
おれもあっちはそんなにレベル高くないと思う
あくまで小説がメインだしね
無題
おれの腹の中に身篭った
声に出せないどす黒い感情を
吐き出して
とにかく吐き出して
燃えないゴミの日に捨てたい
それができないのなら
きっと言葉にも変えられなくなる
それを
文字化けのような文字列に変えて
叫んでみたい
アナログからデジタルに変換する時
0から1の間の想いは
何処に行くのだろう
消えるのだろうか
圧縮されて1か0になるのだろうか
世界をデジタル化した時
僕はどうなるのだろうか
0か1として
残るのだろうか
それとも
無かった事にされるのだろうか
この想いも
この苦しい想いも
無くなるのだろうか
だとしたら
消えても良いかもしれない
162 :
腐れ外道 ◆Yrc5H4X6sM :2005/11/20(日) 18:22:51 ID:nSrs1oqe
破壊しろ!
破壊しろ!
破壊しろ!
自我を破壊しろ!!!
お前の本性を
お前の本性を
お前の本性を
暴くのは自分だ!!!
内へ向かって
自由を突き進め!!!
164 :
161:2005/11/20(日) 18:52:44 ID:E0oZprZ2
どもです
暗い詞しか書けない…
「すべてが疑わしいと信じていた」
みんなが何かに属さなきゃ
生きてはいけない世の中で
「自分自身を含まないものの集合」の集合だけ
何故、仲間外れにならなければいけないのだろう
「後ろの方で先生の声が聞こえない人は、遠慮しないで手をあげて〜」
そんな先生の呼びかけに
私はいつも聞こえないふりをして手をあげていた
無性にイライラして
「張り紙禁止」と書かれた張り紙を剥がしてまわった
あの頃の私は
すべてが疑わしいと信じていたのだ
詩作
一つの言葉を
頭の中で引きずり回して咀嚼して
やがて生まれてきたものを
風船のように膨らませて
粘土のように肉付けして
練り物のように幾度も練っていく
ちょっと苦しくなってきたのでsage
>>165 ブルーハワイさんの詩、おれ凄い好きです
作曲もできるし、ほんとに多才ですよね
書き込んでくれてうれしいです。
この詩もなんか好きっす
日常
砂漠の夜 おれ独り 震えている
またもおれは蜃気楼に出演して
電源が切れたら寒さが身に染みた
寝ようにも暖めてくれるものは何も無い
砂を布団代わりにして床につく
嵐が颯爽とやって来て
砂もろとも吹っ飛ばされて
夜空と青い風がおれを突き刺した
寒い寒い寒い寒い
砂漠の夜 おれ独り 震えている
なんだか揺れるようなほど
誰に見せるつもりなのか
ちょっと演技が入ってしまう
おれ ここで死ぬんかなぁ と
思いつつ目を閉じて また開いて
やっぱり閉じて眠りについた
朝陽が照らして 暑くなってきた
陽炎が周りを取り囲んでいる
逃げるふりして前へ進め
その先にオアシスが無いとしても
影の伸び縮みについて考えながら
おれはそれなりに生きているんだ
「屈折した白昼夢と蝶々並べ」
目をこすれ
目をこすれ
世界が捻じ曲がって見えるだろう
街は病んでいる
嘘に塗れている
街は狂っている
おれもお前も まともじゃない
誰もが笑っている
嘘のシャワーを浴びているんだぜ
誰もが萎びていく
占いに花を浪費しちまったんだ
なあ きみにも分かるだろうか
期待はずれなのに心地よい
この矛盾を
やっぱり
世界は捻じ曲がっているようだ
きっと白昼夢でも見てるんだろう
綺麗な蝶々を並べて 自己満足に浸って
ただ今日を終えていくだけ
それでいいんだ とおれは確信しているよ
age
>117-118 C
>124 D+ >128 D >133 C− >134 C−
>141 D+ >143 D
>155 C+ >156 C+ >160 D++
>166 D− >168 D >169 C
>120 C+ けっこう(・∀・)イイ!
>145 C+ せつない
>161 C− 暗くてもいいと思うよ
>162 C− スゴスwwww
>165 C+ 断然(・∀・)イイ!
172 :
名前はいらない:2005/11/21(月) 17:43:17 ID:mYpXqaP/
>>167>>171 めちゃめちゃ嬉しいです。ありがとう(^−^)
最近、俺が詩板にいる時によくこのスレが上がってて
なんかイイ感じのが出来たら絶対投稿するぞ〜って思ってたんです。
174 :
名前はいらない:2005/11/21(月) 20:07:30 ID:85rexfBC
空を見上げる
飛行機雲
蜘蛛の白糸の様に
青空を割りながら
進んでいく
その上を
歩けたらな
でも届かない
だから僕は
黄色く染められた
路地を歩く
心に
空より蒼い
憂鬱を持ちながら
蜘蛛の白糸より白い
虚しさを持ちながら
175 :
120:2005/11/21(月) 21:57:46 ID:qemBY5SU
【理想→抑圧】
「良い子になりなさい」
「そんな事止めなさい」
子供の
瑞瑞しい
産毛の生えた
白桃の心に
腐らせ
蓋をされ
ゴミ焼却炉へ
副産物
劣等感ガス
汚染
充満
公害
通過儀礼
きみへ言葉を吐き出そうとして
焦るあまり見失った
脈拍の恥じらいのリズム
能力が追いつけない感情
血管を走るチカテツ
早送りで過ぎる世界
爆発どころか不発に終わりそうだよ
繊細なドラマの残像が頭を過ぎって
お決まりの台詞がきみの声へと変換される
(在り来たりすぎて泣けてくる)
人影は消えて
おれは頭を掻きながら(首の後ろが熱い)
きみを待ち続けた
これは通過儀礼だ
ドアを開けてみる、という通過儀礼
中に何があるのかは誰も知らない
>>173 どもです。良かったらまたいらしてください。。
>>174 (・∀・)イイ!
おれ好きですこれ。
展開が綺麗だと思った。暗いけどw
>>176 暗っ。
でも良いな、うん。
あるあるw
…こっちで、良いかな?
え、と、モコモコさんに嫉妬をする必要は無い、と思いますよ。
し さんの言葉の密度は、確実に上がってきてるから。
やっぱりね、此処は「詩板」なんですよ。
どんな言動より、良い詩ひとつで認知される場所、なんです。
だから、大丈夫だよ。
などと偉そうに書いてみました⊂⌒~⊃。Д。)⊃
>>171 >>162を勿体ない位の評価していただき、ありがとうです。
『冷蔵庫ボヨヨン』
冷蔵庫に何か入ってないものかと、オープンクローズ。
わかっていた。
バターとジン、練りワサビしか入っていないことぐらい、開ける前から知っていたんだ。
だけど無意識に何かを期待していて、つい開けてしまう。
自分の記憶や財布の中身と同じ感覚で開けてしまう。
だから俺は冷蔵庫の扉にシールを貼った。
「DogFood」と書かれたそれは、自分への戒めだ!
>>179 ありがとう
鍵盤も良くなってると言ってくれたし
そう思っておきます
>>180 あるあるw
考えようによってはつまらないけど
おれは好きです
視神経から前頭葉へ
込められていく白い弾丸
おれは不良品
何処にも行き着かない
紙の壁に埋まるのが丁度似合っている
おれは言葉という精子
あるいは詩という精液
ひどくどうでもいい存在
見捨てられた溝川で必死に泳ぐ様な
ぶざまな姿を きみに視姦されたいんだ
散弾銃の弾装の中で
おれは確かに生きている
今に吐き出されるから
そこできっと見ていてほしい
街灯
渋滞の無い夜に
たばこなんか吹かしながら
するりするりと街を抜けていくのが
おれは仕合わせと感じる
でも前の車がゆっくりだと
それも台無しだ
一気に醒めてしまう
信号が止まれと言っているので
なげやりにブレーキを踏んで
暇つぶしに窓の外を覗いた
街灯が調子悪そうに
赤と白を交互に点滅させている
(誰か直してやれよ)
(誰か直してやれよ!)
そう念じながらも
信号が青に変わったのをいいことに
おれは強くアクセルを踏む
ぶううううん と エンジン音が鳴っている
「次の交差点を右折して下さい」
(敬語はやめてくれ)
無理だと知りつつそんなことを愚痴ってみた
うーん、、
「スーパーノヴァ」 ←書きすぎ
雨上がって月明かり見えた
あの光も過去から届いている
徐々に隠していた薄い膜が取れて
一番星が颯爽と現れて
星空へと形を変えていく
どの光も過去から届いている
おれが見ているのは今じゃない
きみが居なくなった時に
出なかった数滴の涙が
今更噴き出してきたんだ
超新星の光のように
ずっと後ろを振り返りながら
歩いていたからか
今何処に居るのか解らなくなった
もう星空を見るのはやめよう
コンクリートだって見ない
前を向いて歩こう
一応あげ
>>185 (・∀・)イイッ
星の光と過去を重ねている所がカコイイ
…さて
【RPG】
本を開く
物語が始まる
私が主人公
しかし
私は世界を救えなかった
戦闘を避け
悪魔に怯え
誘惑に負け
仲間を見捨てて
現実でも失敗してるのに
世界を救える訳無いだろ
悪魔が嘲る
本を閉じ
紐を用意しよう
私のスカスカな時の歩を
受けとめる事の出来る
丈夫な紐を
天国では巧くやれるかな
>>187 BUMPのsupernova意識して書いた
ありがとう
そして暗い
いや、暗いのは良いんだけど、ちょっと率直すぎる希ガス
>>188 題名から想像はついたが…CDが買えないから聴いてないだよな
後やっぱり率直過ぎたか
思い浮かばなかったんだよヽ(`Д´)ノウワァァァン
と、言う事で自分も余り気に入って無かったからもう一本
自分の成分の半分を助け損ねた
指を眺める
ささくれ
そっと掴み
一気に剥ぎ取る
一瞬の痛み
一滴の血
テレビで見た
戦争での被害者が流す
鮮やかな色とは違う
暗い赤
以前は心だった灰が
血に混じるから
黒いのだろう
焼き切れた心
感じるはずの無い
哀しみ
バランスを失った
飛行機
重りの取れた
弥次郎兵衛
堕ちるだけ
静かに
言葉の通じない種族と
心の疎通
難しい事だ
しかし
不可能では無い
犬と人が
友となれるように
100%解るのは無理だ
それは同種族でも同じ
たとえ程度の違いが在れど
僕達は分かり合える
全ては繋っているのだから
心は
心と
魂は
魂と
未来は
過去と
過去は
未来と
途切れる事は無い
wowowでbrotherbearを見て感動したから書いてみた
喪失
ちーん と高い音がして
空気が振動している
いつものように手を合わせて 目を閉じる
きみを何度もイメージしてみるけれど
結局この笑顔に集束するのだ
憎憎しい! と思った
あの音が
この写真が
この仏壇が
きみが居ないという事実が
憎憎しい! と思った
今 おれは前を向くべきなのに
きみにしがみつかれて
(あるいは、おれがしがみついている)
足を引っ張られて後ろを振り向いてしまう
(裏を返せばそれを言い訳にしている)
そんな気分
きみを殺せば抜け出せる と
知りつつそれをしないおれの怠惰
喪失感ばかりを追いかけて
どーすりゃいいのよ と
悩んでいるだけの気持ちの悪いおれ
>>190 面白いねー
しかし暗い(だが、そこがいい(?))
>>191 いつになく明るいなー
dめおこれはまた率直であまり面白くない
うあ、、
dめお→でも
195 :
名前はいらない:2005/11/24(木) 02:51:44 ID:VJo0LoAf
ロンリーオナニー
今という字
屋根の下にひとつのラ
ひとつの裸
今を大切にイキたい
なんて
言いたくない
小春日和
街を見下ろせる
坂を歩く
街はそこから見ると
ミニチュアの様で
少し胸を張って歩けば
王様の気分
降り注ぐ柔かい光の中
こんな事を考えている時間が
幸せの時間かも知れない
>>192 俺好み
男の女々しさが良く出てると思う
無機質
道路の脇の草むらに住む猫の
にゃおーん! という鳴き声は
タイヤと地面とが擦れる音で聞こえなくなった
高架下に住むホームレスのため息は
電車の圧倒的な質量と音で聞こえなくなった
十七歳くらいの少年の青臭い叫びは
沢山の人の下らない話し声で聞こえなくなった
すべて無機質に掻き消されていく
そして
何かの鳴き声も
誰かのため息も
ありがちな叫びも
やがて
無機質のような意味の無いものへと
変えられていく
たぶん、一ヶ月経ったんじゃなかろうか
早いもんだ、、。
>>195 タイトルがあれだけど
ちょっと好き、かも
>>196 二連はおれ好み
他はちょっと普通って感じ
>>197 おお、トリップつけたのね
ありがとう
おれもちょっと気に入ってる
でももうちょい抽象的に書いたほうが良かったかも
200
201 :
名前はいらない:2005/11/25(金) 03:47:58 ID:mJdXrNcP
し さんの詩は視点がイイ!
バームクーヘンのとかおもろいし。
あと意図的にそうしてるのかもしれんけど
全体的に説明文みたいでテンポが
いまひとつな気がする。
個人的には
>>120が一番好きじゃ
昨日の早朝
そのシンプルなひと声の
ドの音だったかラの音だったか
気分の違いで出た音で
コミュニケーションをとるらしい
ほんとかどうかは知らないが
生物学者の言うことにゃ
人類が滅亡した後は
奴らが天下をとるらしい
カアと鳴くのは電線の奴
鳴かれて見上げた空の隅
白く乾いた三日月が
安定しながら西に落ちる
残念ながら唾を吐く行為は不満を体内から排出する行為ではなかったらしい
ねっとりとしかし自分よりもはるかに早く土へ還ってしまった分泌物を羨ましいと思うかどうか
204 :
名前はいらない:2005/11/25(金) 09:24:57 ID:eq33ubCb
君の手が緩やかに塞ぐ口
瞳に注がれるのはエゴの毒
私は人形になる
酒精よ
私の心に
あなたの入り込む余地はない
>>201 何ていうかおれのは、アイデアありきなとこがあるからなあ
説明っぽいのは、やっぱ下手だからだろーね('A`)
>>202 いい、すごく良い
うまく説明できないけど
>>203 暗い、あ、でもちょっと良いかも
シンプルな感じで
>>204 人形になったら酔えない?
うーん、いまいち、、?
ナイフ
昨日研いだナイフを
ズボンに忍ばせて飛び出した夜
新しい真白の風景を探して
壱千の街灯を通り過ぎた
猫が笑っているのを見た
路地で絡まっているのを見た
羽がもがれているのを見た
手が汚れているような気がした
きっとそれは眼が濁っているせいだ
(理解していたのはそれだけ)
その後で
手を振ってくれたきみを
思いっきり殴って
無理矢理に連れ去ったのは何故だ
おれ お酒は飲んでなかった筈なのに
地面はきっちり 赤く滲んでいた
(その中で白いのが雨のように、ぽつりぽつり)
207 :
名前はいらない:2005/11/25(金) 23:11:12 ID:a7pXI06O
>>204 『あなた以上に酔えるものは無い』という解釈で読みました。間違っていたらすみません。
昔の詩人が書いたような雰囲気がいいと思います。
>>205 評価ありがとうございます。少しでも何か感じてもらえたら幸いです。
>>206 個人的に暗い詩は好きなので読んでて楽しかったです。
猫が笑って〜…っていう表現が面白いと思いました。
208 :
http:2005/11/25(金) 23:20:17 ID:J1T6AEJZ
曇りの土曜日
みんな立ったままテレビを観ている
日は暮れかけたが
誰も灯りをつけようとしない
私だけソファーに腰掛け
身動ぎしない家族の背中を眺めて
飽きてテレビに目を移せば もう砂嵐の時間
そう
本当は誰も居ない
20分てのは…あれですね
すごく…すごく短いですね
210 :
http:2005/11/26(土) 00:40:34 ID:yd/X4hwd
>>209 かの詩人は
「僕の目の前でアルファベットを投げてくれ
落ちてくるまで1篇しあげてみせる」
と言ったそうな
普段から頭に仕込んでおかないと無理
ムスタング
休ませるような羽は無いので
とりあえずはまぁ少し浮上して
出来ることなら空を下にして
頭の上の遥か前方
地上の彼方を思うのだ
空中空中空宙返って
回転回転反回転にて
エンジンの歌でプロペラ回して
大気の向こうの太陽の
そのまた向こうを思うのだ
物置の中
汚れた雑誌の写真を眺めて
物思いにふける振りをする
頭の中は物置のようにぐちゃぐちゃ
もしその景色を実際に見て
イメージしていたのと違ったら、とふと考える
おれはきっと
ひどい罵言を吐くだろう
「そんなんじゃなかった」とか云々
でも
すぐに開き直っておれは夕焼けを見る
そんでもって駆け抜けていく
何も分からなくなって
やがてかすんでいく
高くなる音とリズム
言葉は聞こえない
そこでおれは散弾銃をぶちまける
結局いつもと変わらないことに気付く
213 :
http:2005/11/26(土) 00:47:45 ID:yd/X4hwd
何か偉そうな物言いで あいすいません
>>208 ホームシックのあまり蜃気楼を見たって感じかな
立ったままテレビを見ている ってのが何か好きです
>>210 ですね。
即興詩ってやっぱ難しい。。
>>211 (・∀・)イイ!
エンジンの歌 ってのが良いな、と思った
何かアレなのでコテを…
>>208暗くて湿っぽい感じ。それがいい。
>>212暗い中に散弾銃がいい感じにインパクトになってるなぁ…と。
>>214昨日からしさんには評価していただいてありがたく思います。
昨日の202-203でした。
>>216 うい
やっぱコテのほうが解り易いですねw
溜め息
白く染まる
そんな夜
街は静まり
星は瞬く
月の光に
身を委ねる
太陽とは逆に
凍えそうな
白い光
老木は光に震え
土中の種は月を夢見る
今、老木の根元
歳老いた猫が
眠りについた
やがて雪が舞い
猫を隠し
老木を腐らせる
月の光に似た
冷たく白い雪
若木は萌え
老木は倒れ
猫は無機物へ
種は猫を食い
萌え出す
春の到来
俺を作文にしたら
原稿用紙半分と少し
そんなもんだ
俺が素晴らしい訳がない
雲に叫んで見たって
帰ってくる物はない
そんなもんだ
俺の声は届かない
線香あげるにも
作法が全く分からない
そんなもんだ
俺はマナーを習ってない
小さな達成感も
後悔の念で掻き消される
そんなもんだ
奴は良い奴だったから
真人間になりたくても
気付くとまた…
そんなもんだ
俺は嫉妬深いから
ひっそり暮らしたいが
世間が許さない
そんなもんだ
俺は狂っているらしいから
俺が口から出した意見は
人の耳に入らず
空に溶ける
虚に霧散した意見は
やがて雪となり
人に染み込むだろうか
体温を奪い
脳に刻みつける
拭っても拭っても降り注ぐ
終り無き主張
しかし俺の心は弱々しいので
雪に混じる事も
拒絶されるだろう
空と宇宙の境目をさ迷う
俺の主張
降りてくる事はない
いっその事
宇宙人にでも持って行って欲しい
それがあるから
空を眺める事が出来ない
────────────────
いっちょまえにスランプ(?)
苛々する
俺の命は
木々に吸収されるだろうか
絞首台に立ち
そんな事を考える
顔に布を被り
まるで黒子の様だ
執行人が最後の言葉を尋ねる
俺は墓の上に木を植えてくれ
と頼む
ガタンッ
一瞬中に浮く
首に
体重+重力がかかる
軋み
折れた
俺は木々に吸収されるだろうか
空に霧散するのだろうか
伝染病
朝の街はだいたい死んでいる
光に照らされ音が染みていく
カタン 新聞配達の音
ジリリ 目覚ましの音
今日はいつもより早起きなのだ
と言ってみたところで
新聞屋さんには敵わない
目を細めて 外に出ると
その音は伝染・拡大していく
ビルとビルの隙間から
少しだけ見える朝焼けが
その音を応援しているのだ
影を消していく
二度寝の抵抗を振り払って
白い光で今日が加速する
>>218-221 スランプっすか、、
苛々しようとしまいと書くしか方法ないとオモ
がんがれ
おれは、そんなに悪くはないと思うけど、、
>>223 サンクス
やっぱり解決方法は書くしか無いか
飼い猫が言う
自由が無い
と
野良猫が言う
幸せが無い
と
しかし飼い猫に
幸せが在るわけでも無く
同じく野良猫に
自由が在るわけでも無く
さほど違いは
無い
ただ野で猫らしく死ぬか
ただ家で牙を抜かれ生きるか
それだけの違いである
だとすれば
俺は野で死にたい
だが
家で生きるだろう
まんぞくしないものを書いてるうちに
本当に嫌になってくる場合もあるぜ
俺はないけど
>>225 そうなる前に飽きる希ガス
君と僕の会話が噛み合わないのは
偶然ではなく
別の個体で在ると言う
必然な訳で
ならば僕が君の心を知りたいと考えるのは
全くの無駄であり
時間の浪費なのです
それくらいなら
いっその事根堀葉堀訊けばすっきりするかもしれないけれど
やっぱり言葉では伝えられない微妙な所も在り、第一そんな事をしたらウザがられて嫌われるかも知れなく
結果的に
日々悶々するしか出来ないのです
しかし
もし人が心を共有出来るように
個体同士の間が曖昧なったとしたら
僕や君の考えはだだ漏れになって君が僕を嫌っている事を知ってしまった瞬間
僕の心は再起動が不可能なほど破壊され兼ねなく
それだけで無く
君と僕の手と手を繋ぐという人生の重要な行為も出来なくなりかね無いため
僕は
君の心の全てを知る事が出来ない事に
君と別の個体で在るという事に
君と手を繋ぐ事が出来る事に
ホッとするのです
暗夜行路
夜に魅入られて
見透かされたその未来が囁いてくる
何となく笑うおれがいた
裏路地をゆけば最後
出口は閉ざされて出られない
何故鼓動が早くなるのだ
風が騒ぐのなら耳を塞げ
雨が殴るのなら傘を差せ
転ぶ前に手を突き出すのだ
がむしゃらに 暗夜行路をひた走るおれを
誰かが見ていたような気がする
229 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/28(月) 21:11:07 ID:ZdBRWZxK
>>227 何だかその詞を見ると不安になりますな
自分の行いが全て見通されて居るような…
ストレスが脳を侵し
耳鳴りが止まらない
そんな僕は月を見て
虎になった男を想う
黒蒼色に浮かぶ
歪な球体
その光に体を焼かれる
全ては沸騰し
凍る
僕の淀みも例外では無く
沸騰し
凍る
その凝縮された淀みは
意識下に沈み
覚醒を待つ
淀みが解き放たれた時
僕は虎になる
理性もない
感情もない
一匹の野獣に
230 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/28(月) 21:29:30 ID:ZdBRWZxK
恋人が死んだり
国が崩壊したり
犬に笑われたり
そんな死にたくなる事が有っても
朝になれば勃起する
卑しく
浅ましく
生(性)を誇る
所詮俺は
理性の利かないオス
なら俺を笑った犬は
俺の兄だろう
231 :
名前はいらない:2005/11/28(月) 22:00:28 ID:wpSSzY93
わたしはいつも
わたしらしさを
求めるとき
わたしのなかに
ないものばかりを
望んでいる
蝶の羽根を
手のひらの青い
血脈にそって広げた
死んだその虫は綺麗だった
わたしよりもわたしらしい
その虫の死骸を
握りつぶしてしまうと
布団にもぐりこみ
わたしを握りつぶした
訂正
わたしはいつも
わたしらしさを
求めるとき
わたしのなかに
ないものばかりを
望んでいる
蝶の羽根を
手のひらの青い
血脈にそって広げた
死んだその虫は綺麗だった
わたしよりもわたしらしい
その虫の死骸を
握りつぶしてしまうと
こんどは
布団にもぐりこみ
わたしを握りつぶした
訂正
わたしはいつも
わたしらしさを
求めるとき
わたしのなかに
ないものばかりを
望んでいる
蝶の羽根を
手のひらの青い
血脈にそって広げた
死んだその虫は綺麗だった
わたしよりもわたしらしい
その死骸を
握りつぶしてしまうと
こんどは
布団にもぐりこみ
わたしを握りつぶした
仏のとなりに一匹の豚がいた
その豚は悲しみばかりを垂れ
大きな醜い鼻を収縮させていた
みなは噂する
なぜ仏は豚を傍におく
豚はなぜ仏の後をつく
仏はにっこりと微笑むばかりで
なにも答えなかった
豚ばかりが雄弁に
肉のたるみを
よだれ潤沢たる租借伴い
嘆き続けた
誰が仏で誰が豚
瞑々各々小さな赤子
おもいおもいに
アンヨちぢこめ
廻る廻るは母の胎
産まれてみるまで
わからない
誰がわたしの母なのか
往生輪廻に現世の業
誰が仏で誰が豚
仏がわたしの母だったなら
私はいったい誰だろう
豚の悲しみ誰がしる
仏の悟りたが責める
このスレッドはコメントがもらえるシステムなんですか
知らずに失礼しました。
237 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/28(月) 23:12:51 ID:ZdBRWZxK
>>235 タイトルかぁ
なんかつける程大それた物書いてないしなぁ
後タイトル着けるのが本文書くより難しくて…
敢えて着けようと努力すると
>>229 【中に棲む物】
>>230 【欲は心[シン]よりも強し】
…('A`)
だから
つけません
239 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/28(月) 23:37:27 ID:ZdBRWZxK
嫌に頭がクラクラすると思ったら…
ストーブ不完全燃焼
一 酸 化 炭 素 大 発 生
危うくこの世から居なくなる所だった…
>>238 やっぱりシンプルの方が良いね
妙に気取ると外すね
銀玉
玉は舞い踊る
たばこの煙の中で
おれを嘲笑うかのように
当りクジを通り過ぎてしまう
枕を蹴ってさじを投げて
早足で逃げてしまえば良かった
昼に放射状に走る
その様を延々と眺めていた
おれは未だここで
がちゃがちゃと遊んでばかりいる
242 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 00:41:44 ID:9rtPGM0j
243 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 00:54:46 ID:77XYzw7w
『恋心』
こんな気持ち初めてなの
貴方の事を考えるだけで胸がドキドキして幸せな気持ちになれるの。
ねぇ貴方は私の気持ちに気付いてないだろうけど
私は貴方の事が好きよ。
只の好きじゃないわ
心の底から貴方が好きなの。
ねぇ貴方と目が合う度にドキドキするの
その瞳でずっと私を見つめて捉えて欲しいの
1秒でも1分でも貴方と長く見つめ合いたいわ。
髪に触れられる手はとても優しくて
貴方があったかくて優しい人だって伝わるの。
もっと私に触れて。
貴方になら私の全てを捧げても良いと想っているの。
私は貴方の事で頭が一杯でパンクしそうになりそうだわ。
こんなに人を愛しく想った事は多分無い。
貴方が一番最初で最後の運命の人。
>>241 本当に危なかった…
>>243 甘ったるくベタベタな詩ですな
全てが妄想じみていて
でもそんな恋をしてみたいですな
森で狐に会う
狐は一言
コーーンッ
と鳴き
空へ昇る
尾は月の光を弾き
眩く輝き
その光子は
俺の心を見透かす
そして濡れた瞳で
惑わせ
狂わせ
壊す
246 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 01:25:51 ID:77XYzw7w
他人に自分の弱さを見せたくない
涙なんてもっと見せたくない
誰にも言えなくて素直に泣けなくて1人で溜め込んで
どうして、助けてって簡単な言葉が出ないんだろう
でもずっとこれでやってきた
苦しさも辛さも慣れてるから平気
そう想っていてもやっぱり無理な時があるの
大声で泣き叫んで声が嗄れるまで吐き出したい
誰かに大丈夫だよって抱き締めてもらいたい
何処にも安らげる場所なんてなかったよ
何をしていても笑えなかった
笑う事が辛かったの。
本当は無理をして頑張ってたの。
自分を変えたくても変えられなかった。
私は何も出来ない価値の無い人間
生きてるだけで邪魔な存在なの。
そんな風に今まで想っていたの。
人の視線が気になって
外に出られない。
男の人の自分を見る目が怖い。
人の表情が怖い。話しをする声はもっと怖い。
もう何も見たくない、聞きたくない。
この世界から今すぐ消えて楽になりたい
そう想って全部人の所為にしてた
247 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 01:27:37 ID:77XYzw7w
あああああああああすいません。
間違えて2つ投稿しいゃいました;
今度から気をつけます(汗)
あと、レス有り難うございました。
個性あで人の心に響く詩が書けるようにいりたいです。
248 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/29(火) 01:34:24 ID:jzEyYqjl
>>247 そこ気にするな(?)
俺もしてるから
後
>>246の詩はわざとかも知れないが
余りにも直線的に書きすぎてると思う
それの良し悪しは判断出来ないが、もう少し比喩とかを使って見ると格好良くなるかも…
と、シロートが彼方で申しておりました
249 :
パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2005/11/29(火) 03:03:49 ID:eZ3pEX6W
28日の日記
天気はよかった
日光に膝だけ暖められた
昼間からパジャマ
小児科の子供の独自のファッション
水槽の泡が気になって
ラジオを聞く気はなくなった
体内時計は狂っているし
親指の爪も割れてしまった
風呂上がりのタオルのありがたさ
体重は一定を保っている
仙人みたいな生活に憧れる
でもきっと白骨化する
天気は悪くなった
季節外れの嵐になった
250 :
http:2005/11/29(火) 03:06:56 ID:7brrvrmJ
空を自由により 君に もう一度
この地味な空想違反
警笛を乗せた風に顔を上げる
ゆっくりと降りていく遮断機
ほら、忘れていない
君がいた場所に 僕が立っている
レールを軋ませながらやって来る
二輌目の窓から見えた
何よりも大切だった一瞬
遮断機の向こう側に
自転車の君は、もういない
それでも電車は通り過ぎて行く
吊り革に揺れた思い出を乗せて
>>250片想…い…かなこれは…?爽やかな切なさを感じた。
勝手な解釈でスマソ…
252 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 03:23:03 ID:5+qiqRII
入る勇気がなくて入り口付近を行ったり来たり・・・・・・
・・・・・なんちゃって通話もだいぶ板についてきたんだなぁ
み ⊃ を
253 :
http:2005/11/29(火) 03:31:11 ID:7brrvrmJ
>>251 ある曲への、自分なりのオマージュだったりします
今風に言えばインスパイヤか?
詳しい事はメル欄のアレでググッて下さい
254 :
パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2005/11/29(火) 20:23:48 ID:eZ3pEX6W
255 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/29(火) 22:09:13 ID:jzEyYqjl
[いた証拠]
静かな日溜まりに男が独り
体育座り
周りは暗黒
徐々に侵蝕する
時は流れ
暗黒の中に男が独り
体育座り
光など届かない
時は流れ
暗闇の中は無人
男のいた所は
仄かに暖かい
その暖かみも
徐々に薄れ
消えた
256 :
パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2005/11/29(火) 22:27:26 ID:eZ3pEX6W
イヤホンビート
満員電車 扉の前で
耳にはイヤホン なにくわぬ顔
バリアを張ってるんだ
バリアを張ってるんだ
ギャルズのべしゃりも
オヤジのくしゃみも
ダッタッターラ♪
ダメージは効かない
ダンターラッタ♪
無敵なのさ
いつもより強気
横断歩道 信号は赤
イカしたイヤホン 目線は上
バリアを張ってるんだ
バリアを張ってるんだ
教科書ドリルに
会議の資料も
ダッタッターラ♪
周りの奴らが
ダンターラッタ♪
馬鹿に見える
いつになく強気
リズムに合わせて
靴音鳴らして
イヤホンビートを刻め刻め
[喪失]
ど□やら僕は
事故で
少しの□憶と少しの言葉を
無くしたよ□だ
事故で誰か亡くな□たら□い
胸がズクズクするが
なぜだかわからない
思い出せないのに
車の中で言われた一言
「□□□□」
が
頭から消えたらしい
ただ考える度に
胸がズクズクする
259 :
名前はいらない:2005/11/29(火) 23:10:52 ID:AL3NaLQE
age
>>256 お気に入りの曲を聴きながら街に出るとそんな気分になるね(´∀`)
>>258 サンクス
[緑の公]
緑茶に恋をする
紅茶でも
烏龍茶でも
ましては
麦茶でもなく
緑茶に
この深緑
この苦味
この香り
もう離せない
離さない
君は風邪の特効薬
──────
なんだこれww
262 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/29(火) 23:53:18 ID:jzEyYqjl
>>261 その通り。
冬のFavorite-Drink
ラスト一個
【迫害】
朧月夜
うつむいて歩く犬
足を引きずり
口端を歪ませながら
排廻する
あてどもなく
何かを捜す訳でもなく
染みる月光に
身を委ねる
自虐的に
口端を歪ませながら
そして後ろの角の人影が踊り出したら
来た道を戻れ無い事を知り
そこで初めて
新たな塒を捜し始める
月明かり
丘の上で
狼が月に吠えている
これといってすることもなく
けもの道を抜けて
あくびのような気の無い声をあげる
下らない自由
つまらない誇りを背中に乗っけて
森の中を駆け抜けていく
今日も同じことしている
ひょっとして
台本でもあるのかしら
お色直しを済ませて
月明かり射す場所で
もう一度 月に吠えようとするけれど
吠えてないで飛びかかれよ
そう思うのはおれだけだろうか
264 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/30(水) 19:39:46 ID:QNEj+swB
【取り替え可能】
枯れ葉舞い
地を覆う
しかし雪とは違い
暖かく
寂しい
灰色の道に
黄色が映える
森の中から月を見る
葉のない腕が
月を掴む
やがて
雪が舞う
道は白く凍り
落葉を完全に覆い
春に腐らせる
新芽は兄が居る事を知らずに
ただ誕生を祝い
兄を殺した幹に有機物を送る
冬に殺される事を知らずに
【酸性雪】
僕と君の会話は
空に昇るでしょう
やがて空気中の汚れと混じり
酸性雪になり
木々を枯らし
僕を溶かし
静かに積もるでしょう
君の怒りは
僕を許すつもりなど
針の先程も無く
容赦無く
僕の全てを
消化するでしょう
しかし
今の僕には心地よく
溶けた僕は
地中に沈み
空に羽ばたくでしょう
そして僕も
酸性雪になるでしょう
267 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/30(水) 23:18:21 ID:QNEj+swB
>>265 ありがとう
作曲もしてみたいな
音楽全く知らないけど('∀`)
269 :
◆zABAZSBt06 :2005/11/30(水) 23:43:51 ID:QNEj+swB
トンネルに居るのは僕らだけ
時折やってくる風に身を任せて
光目指してぺたぺたと探り当てながら
飽きずに反芻される名前
僕を呼んでいるんだ
しわくちゃのセリフに過剰反応している
抜けるのが名残惜しくって
ゆっくりになる歩み
でも もう終わりみたいだよ
言葉が無くなって音だけが続く
どろどろの沼の中で 確かに息づいている
271 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/01(木) 19:24:30 ID:x0pQvc/N
>>270 人の成長と少年から大人への変化に対する躊躇いかな?
まぁなんにしても(゚∀゚)イイッ
【先の】
木枯らしが枯木を鳴らす夜
その風を切って
猫が走る
追われて居るのか
追い掛けて居るのか
捜して居るのか
迷って居るのか
ビュービューなる暗闇の中
走り転げる
行く先は暗い
何度も壁に打ち当たる
なのに走る
体はベコボコ
なのに走る
しかし
顔は先を向いている
しっかり見据えて居る
ビュービューなる暗闇の中
先に何が見えているのだろう
願わくは
幸在らんことを
シャケが喉を通らない・・これって恋かな
随分とがった恋が喉にお詰まりのようで…って骨じゃん
274 :
ぐどん:2005/12/01(木) 22:26:29 ID:k5Ya+P8B
「 わからない 」
悩んで悩んで 苦しむキミを見るたび
ボクは思うよ
"ワカラナイ" が答えの時だってあるのさ
"選べない" が選択肢の時だってあるのさ
キミにはそれでいい時の方が
きっとずっと多いって
ボクはいつも思うんだ
275 :
ぐどん:2005/12/01(木) 23:00:18 ID:k5Ya+P8B
ゴメンナサイ。。。
>>274 誤爆しちゃいましたm(__)m
【ユグドラシル】
色のあせた街角
落葉樹が一本
誰にも気付かれず
ひっそりと
しかし
堂々と
葉を散らす
葉は天を舞い
まるで
天使のよう
しかし誰も気付かない
核の爆風もその木を忘れ
世界の中心に木が一本
何も無い中
ひっそりと
しかし
堂々と
おにごっこ
おれはいつもオニになる
やみくもにおいかけて
いきがきれて、さようなら
きみはどこかへにげていく
おなかをおさえながら
めでおってみるけれど
もうどこにもいない
これじゃかくれんぼだよ
ぼやきつつさがす、さがす、さがす
ゆうやけがあらわれる
そのときまでにきみをみつけなきゃ
278 :
ぐどん:2005/12/02(金) 04:03:46 ID:SeP7fKgB
>>276 何かがキレイ、すべてがキレイ。でも軽くはない。好きかも・・・♪
>>277 何かが素直、背伸びしないてない素直さが、好きかも・・・♪
で、
>>275 は撤回して、ここに置かせて頂きますm(__)m
どうぞヨロシクお願いします(笑)
279 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/02(金) 19:17:07 ID:fe6yinHG
【雪夜】
闇の中
粉雪が舞う
人の心を
惑わせるように
黒猫は雪夜を駆け回り
コタツの中には闇が蔓延る
全ては狂いだす
男は煙草のフィルターに火を付け
苦すぎる煙を吸う
雪夜に
吐き出す煙は黒い
白と黒は混ざり
黒と白は混ざり
雪夜を覆う
呑んで 呑んで 呑まれて 呑まれて
【意識-無意識】
電球が点滅する
無からのSOS
読みかけの本を破り
頭から布団を被る
枕を噛み締めると
懐かしい味
情報は遮断され
夢で円周率を求め続ける
空腹からの目覚めは
世界に殺意を芽生えさせ
電球は
もうSOSさえ送れない
反射的にスペアを右手に持ち
死骸を左手で握り潰す
破片は骨まで達して
現実を知らせる
SOSは内からの叫び
ストレスは血に溶け
左手から流れる
やがて点滅する
ろうそく
真夜中2時過ぎ
電灯を消してマッチを擦って
ろうそくに火を燈す
まるで眠れないのだ
蝋がゆるりと垂れて
零れる様子を見つめている
肥大化するイメージでもって
にやにや笑いだすおれ
少し 目が冴えてしまった
最近、全然だめだ、、
>>285 ドンマイ
思い詰めるとスランプの無限ループに嵌るから深く考えない方が良いよ
【檻】
街の餓鬼のでかい声に
俺は拳を握り締める
振り上げられもしないのに
血が出るほど強く
己の内に居る野獣
檻を壊す勢いで暴れる
胸を抱き締め
衝動に耐える
ぶつかってきた餓鬼が
何かを喚き散らした
檻は弾けた
裏路地を走る
白いセーターは
赤黒く染まる
拳はもう使い物にならない
世界はサイレンと
赤い点滅に溢れる
妙に静かな野獣と
俺は顔を歪める
287 :
パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2005/12/03(土) 23:51:14 ID:p28FMNEw
>>265 ども。何て言うか、読みやすいリズムにしたら自然と歌詞になるようです…。
>>286 満員電車の中とか…こういう気分になります。
とりあえず檻は保ってますが…。
適当に作った曲の適当な歌詞ですまんけど、使わなそうなんで書いてみる。
歌詞なんで、改行うざかったらゴメン。
「FAIRYTALE」
俺のかわいい
あの娘はとても
恥ずかしいくらい
俺に優しい
疲れていても
どんな時でも
恥ずかしいくらい
優しい笑顔で
星降る夜は
まるで何かの
映画のように
君と恋を
月が墜ちても
天使はうたう
かまいはしない
君と二人
溢れる想いを綴ろう
二人だけの秘密のフェアリーテール
289 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/04(日) 01:28:47 ID:ZdmjjE+C
降り頻る粉雪
手を差し延べる
つん とした冷たさ
ふるりと消える
色と形
静から流へ
移り変わる様は
万物の根源
儚さの中に
確にある
存在の雄叫び
聴き漏らさないよう
手をきつく結んだ
>>288 ごめん、読んでて痒くなる
【息吹】
太い枝は
雪に耐えられず
折れた
べきべき と
それでも雪は
無情にも
降り積もる
しんしん と
そして熱を奪う
凍えた樹木は
軋んだ
ぎしぎし と
太陽が登り
凍てついた大地から
息吹が聴こえた
こんこん と
やがて
樹木から新芽が
顔を出す
もこもこ と
そして
世界は生命が
溢れだした
ふつふつ と
生ゴミ散らばる
裏路地に
闇に紛れて男が独り
ただひたすらに
闇から逃げる
追われてる
追われてる
奴らは近い
奴らは男から全てを奪う
捕まった時に
全ては終わる
追われてる
追われてる
奴らは背中に
肩を掴むは
漆黒の闇
男は闇へと
融かされた
追われてる
追われてる
逃げ切れ無かった
言わなきゃ分からない奴 言っても分からない奴
使えねえ 使えねえ と繰り返しても 右から左
通用するのは やたら綺麗に見えるここだけ
なあに、まだ左手がある
嘲笑
夜が静かに唸っている
車とアスファルトが擦れる音
部屋の壁をじっと見ている
指先で何かを描いて
不気味に笑う
空白が蝕む
ケタケタと窓が笑う
嘲笑のアンサンブル
眠ったら朝が来ない気がして
今日は徹夜で壁とにらめっこ
霙(ミゾレ)が重たげに舞う
薄暗い森の中
一片の譜面
風に舞う
この世に戻る事は無いだろう
伝えたい気持ちは
譜面の中に
譜面は空虚に消え
空を仰いで
ピストルで胸を撃ち抜いた
霙(ミゾレ)は絶望を吸収し
紅く発色する
【責任転嫁】
晴れわたる空
優しい青
空は汚れを
地面に押し付けた
ぬかるんだ大地
溶けた彫刻
地上はくすんだ
脱け出したくて
ロケットを造る
空は嘲笑い
ロケットを融かす
空から鳥は消えた
原因は
未だ解明されない
しかし誰もが知っている
夜行
剥がれないステッカーを
貼り付けられて笑っている
サンダルを履いたら
繁華街へ行くのだ
壊れない金棒を
何処に棄てたのか忘れている
シンバルを鳴らして
月を眺めている
届かない言葉だって
意味があるような気がしている
混んでいるけれど
わざと乗り込んだ
座れない夜行バスで
眠れる夜を過ごしている
トンネルを抜けたら
もう朝が待っている
うはwwwwwめちゃテキトーwww
298 :
鮫肌詩人:2005/12/05(月) 18:12:17 ID:F3ZI8r8e
他人を知れば知るほど不信感が漂う
積極的に知ろうとしない努力が必要で
299 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/05(月) 19:15:30 ID:lMTEB2KX
電車の旅
車輪の不協和音
駅弁の梅干
流れ行く景色
うたた寝
船の旅
包みこれる青
海の中の闇
水平線と交わる太陽
船酔い
空の旅
体に感じるG
窓からの斜めの地面
大気と宇宙の境目
時差ボケ
旅に出たい
300 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/05(月) 21:17:49 ID:lMTEB2KX
どんよりとした
窓の外
縁に肘をたて
眺める振りをする
さっきまでの粉雪は
重たげな霙に変わる
湿った霙は
野良猫に積もり
古傷をウズかせる
猫の溜め息と
僕の溜め息は
混じり合い凍る
小春日和は偽りの暖かさ
油断した心を
容赦なく凍てつかせ
握り潰す
空の月は
何も知らずに
地上を照らす
暖かさの無い
真実である偽りの光で
沈殿すくい
酸性ー雨ーでー溶・け・た
駅まーえーの・銅ー像ーが
無ー邪ー気ーに・わーらって
こっちを見ーてーるー
不眠症はーわ・ざ・と
夜行性ーは・ほ・ん・能
こ・んー夜・もーひ・と・り
沈殿すーくーいー
必要最低限なんて
夢のーまーたーゆ・め・だ
無駄がーお・お・す・ぎ・て
嫌ーにーなっちゃったー
不眠症はーわ・ざ・と
夜行性ーは・ほ・ん・能
こ・んー夜・もーひ・と・り
沈殿すーくーいー
心臓ーのーな・か・の
よーごーれーたーう・み・で
こ・んー夜・もーひ・と・り
沈殿すーくーいー
星も無く月も無い夜
はぐれ猿と踊る
街灯に照らされて
不気味に笑っている風と
あぐらをかいている黒い空から
逃げるように
だめだなーおれ
305 :
D:2005/12/06(火) 05:08:53 ID:CfGmu+Ff
この世界にある無数の箱。
そのうちのひとつが、俺のための箱だ。
それがどこにあるのか俺は知らない。
薄暗い午後五時ちょうどの1分間だけ。
俺は、その箱の中身を想像することができる。
一辺10cmたらずの小さな箱。
その中に入っているものを書き記すことはできない。
俺自身を書き記すことができないように。
夕暮れの白い三日月を見上げながら
俺は、その箱のために一本の煙草を吸う。
( 'A`).。oO(俺の箱にはガラクタしか入って無いだろうなぁ)
【隠坊】
月無夜
校庭の隅で
かくれんぼ
見付からないよう
サッカーゴールに
身を隠す
独りぼっちの
かくれんぼ
誰も俺など見ない事
知りたく無いから
かくれんぼ
サッカーゴールから
顔を出す
見付けてほしい
かくれんぼ
鬼などいない
かくれんぼ
307 :
鮫肌詩人:2005/12/06(火) 19:03:09 ID:hgBX0TZO
男2人でボーカルが女の3人組
ボーカルがブスって意味ねーじゃん
308 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/06(火) 19:47:12 ID:tIACM1kh
【純心】
屋上に子供
遥か下を眺める
体をのめらせ
ひたすらに
意思とは反し
重心のおかしい
ヤジロベーのように
アスファルト
赤い花が咲く
彼は世界を見ていただけ
彼は問いの答えを捜しただけ
マスコミは
少年の死を曲げ
心の闇と騒ぐ
彼は世界を見ていただけ
彼は問いの答えを捜しただけ
曇り無き眼で
ただ
309 :
鮫肌詩人:2005/12/06(火) 22:20:57 ID:hgBX0TZO
本の中から飛び出した 黒い意味が瞼に溜まって
既存の答えは分解されて モヤモヤが残る
ゴワーンと妙な音が私を別のところに運ぶ
戻ってきた後 左斜めに首を傾けると 何かが残ってる
310 :
レト ◆iyL89LM.Xs :2005/12/07(水) 00:15:40 ID:V+XyKegd
好きだよ
初めて言うとき胸が張り裂けそうでした
好きだよ?
信じてくれないから繰り返しました
好きなのに…
あなたは何も言ってくれません
私の心には穴があきました
いつも寒くて寒くて淋しいの
泣きたくなるの
好きだよの言葉もなくなった
あいた心の穴を塞ぐには
あなたが抱き締めていてくれなきゃなの
お願いお願い抱き締めて
テストなんで暫く(一週間ぐらい)書き込めないかも
312 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/07(水) 01:22:00 ID:9OqOt092
黄色のコートの
旅人は
風に舞った
親元から離れ
安息の地を求めて
固い体に秘めた
魂と引き替えの
小さな暖かみは
小さき物達を
癒した
狐の息が白く染まる頃
コートは焦茶に様変わり
体も完全に固まった
しかしその顔は
静かに笑みを浮かべていた
癒された物達は
暖かみを返す様に
亡骸優しくを包みこみ
大きな流れの中心に
旅人を還した
>>311テスト終わってスッキリして余裕できたら、いろいろゆっくり考えて、スランプ抜け出せるのでは。
皆テストガンガレ
316 :
鮫肌詩人:2005/12/07(水) 20:14:00 ID:Yczz+LqW
ニートがいつから犯罪になった?
AV女優がいつから犯罪になった?
マスコミ操作おそるべし
雪降り頻るアスファルトの迷路
道の左右は高い壁
先の十字路
左端のすすけたミラーの根本
壁のヒビ割れの近く
漆黒の闇
否
漆黒の猫
灰の様な雪の中
たしかに
存在した
決して他と混じる事の無い
黒
それは
猫の意思だろうか
それとも
業
だろうか
カンキョーハカイダーのテーマ
「遺伝子組み変えによって生まれ、ジャンクフードで育ったアイツ、その名はカンキョーハカイダー!」
黒い雲が世界を覆う
きたぜ異常気象
吐き出す二酸化炭素とフロンガス
エアコン・テレビ使いまくり
コンセントは抜くな
(降れ!)酸性雨
(汚せ!)廃棄ガス
未来のオスはメス化メス化メス化メス化
カーンキョーハカイダー
素肌が焼ける強い日差し
オゾンホール
溶け出す巨大氷山と化学物質
ティッシュペーパー使いまくり
躊躇はするな
(棄てろ!)無断投棄
(使え!)殺虫剤
ごみの分別出来ない出来ない出来ない出来ない
カーンキョーハカイダー
「リサイクル…?金と石油の無駄使いだろ?」
カーンキョーハカイダー
スランプ記念ということで
過去作投下
「スランプ」
空に月が仁王立ちしているような
ありふれた風景が目に映る
歯車が合わなくなって
ギコギコと何か嫌な音が鳴っている
目に毒な初期衝動にあてられて
気が狂ったように書きなぐる
そして消す 書いて 消して消して消して
白紙がおれを嘲笑うかのように佇んでいた
上下に動くばかりの手が
消しゴムを床に叩きつけた
やがて筆を捕まえて
紙飛行機を飛ばすように
窓の外へ投げつけて
不貞寝して
脳に滞るものをすべて消し去っていく
323 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/08(木) 18:28:15 ID:I/e7KK3t
屋上の端で見付けた
純銀製の古ぼけた鍵
廊下で会った 友に尋ねた
「いったい何の鍵だろう」
友は笑って僕の背後に回り
鍵を後頭部に突き刺した
と、思ったら
鍵はスルリと入り込み
カシャッ──
──バタンッ
異常は全く有りません
友の顔には営業スマイル
僕の頭は妙に軽い
そして何かが狂いだす
友よ
何でいつも営業スマイル?
友よ
何でお前の名前を思い出せない?
友よ
何で僕はブリキで出来てる?
友よ
僕は何物ですか?
324 :
鮫肌詩人:2005/12/08(木) 20:55:53 ID:tahDFqQb
ノーリスクハイリターン
あー気が付いて買っておけば
祭りとは参加するためにあると思い知らされる
325 :
鮫肌詩人:2005/12/09(金) 00:43:39 ID:msd66cL0
道徳教育に対する怒り
326 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/09(金) 19:12:18 ID:SnxHQSUo
【融解実験】
ストーブ
の上に
蒸発皿
の中に
かまくら
の側に
君と僕
の間に
憎しみ
の隣に
悲しみ
に散る
喜び
熱で全てが溶け出す
君と憎しみが混ざり
かまくらと喜びが混ざり
僕と悲しみが混ざる
それもやがて一つになる
そして僕達は沸点を越えた
混合胎は空の結晶に変わる
327 :
花見:2005/12/09(金) 19:55:09 ID:WsBIKX3H
桜の木を探した。
皆で花見がしたいから。
しかし冬に桜の花は咲かない。
花屋なら桜の木を年中置いてないだろうか?
私も皆もこれほど望んでいるのだから置いてるだろう。
しかし私は桜の木を置いてる花屋を知らない。
桜の木を置いてる花屋はどこにあるのだろう?
私は桜の木をみつけたい。
私は桜の花がみたい。
皆と花見がしたい。
328 :
花見:2005/12/09(金) 19:56:42 ID:WsBIKX3H
この冷え切った冬も
冷え込みが緩み雪が融けだす春先も。
花見の季節は勿論、
暑い暑い夏も海水浴より花見をしていたい。
紅葉の秋もむしろ花見を。
そうしてまた冬がくる。
その時は一年の締めくくりに盛況な花見を。
そしてまた季節は同じく巡ってくる。
皆と共にまた四季を巡る。
翌年もその次の年も…
329 :
花見:2005/12/09(金) 19:58:00 ID:WsBIKX3H
私は花屋を探してる
桜の木が欲しい
桜の木はどこにある
桜の木を見つける術はあるのだろうか
私はそれが知りたい
お弁当もシートもトランプも花札も既に手元にあるのに
そろそろ埃がのってきた
埃を払って花見をしよう
明日にでも、明後日にでも花見をする準備はある
しかし、肝心の桜の木がみつからない
人知れず、こっそりと桜の咲いてる河川敷はどこにあるのだろう
桜の木を探して私はさまよっている
花見ができる桜の木は、桜の花はどこにある
ヤフー。
ヤフー。
花屋知ってる。
桜の木を探す術を知っている。
私は桜の花火。花見に協力するよ。
ヤフー
ヤフー
上の3つにあてはまる花見客と桜の花
ストレートに言えないですよね
ヤフー
ヤフー
で、いざ花見の用意の手伝いを
願い、願われ、願います
蜃気楼
研ぎ澄ました強がり
言い聞かせている言葉を信じている
猫がうじゃうじゃ動き出す
眼を光らせてニャーと鳴く
空を仰ぎ見たら
雲の中で月が死んでいた
おれはうつむいてアスファルトを睨んだ
公園の時計は午前5時を示す
星空は加速する
蜃気楼を見ているような
変な感じがここんとこずっと続いている
もう外は明るくなって
生暖かい風が吹いている
おれには夜しか見えていない
夜に生きている
書けた(@∀@)ノ
あげ
334 :
http:2005/12/10(土) 02:04:58 ID:2tJU09gD
もしも、もしもね
いるの? それじゃあね
近いけど、私には見えないまま 見守ってくれるより
遠くても構わないから
もう一度、産声を上げてほしいの
今はハートの形も、忘れてもいいから
これからのあなたが、また誰かを愛する時まで
一つだけ お願いがあるの
もしも、もう一度
あなたが悩みにぶつかった時は
遠いそらを眺めてほしいの
その時は、私が見守っているから
きっと、きっとだよ
335 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/10(土) 13:56:04 ID:VjKSsa+O
>>331 カコ(゚∀゚)イイッ
特に4連が好きだ
釣られて俺もひとつ…
【内】
布団にくるまって
外界の冷たさと
隔別する
雪は部屋の中にも
容赦無く吹き込む
布団は
冷たさには耐える
しかし
雪の重さには
余りにも脆く
潰れた
外界の吹雪は
僕の中にも吹き荒れ
最早布団さえ
意味を成さない
街には難民が溢れていた
338 :
さざめ雪:2005/12/10(土) 18:51:49 ID:p0gD4INg
雪は水になり水はなくなり
どこかに消え
それでも何も変わらず
それが日常となり
なんのためにしぬのかさえ
いみがわからなくなるのだ
>>337 wうはwwwwぉkwwwwwwwサンクスwwwwwwwwwwwwwwwうぇwwうぇwwwwwwwwwww
で、それなに?
↑に同じく
電話ボックス
気分のいい日は 扉開けてる
うるさい奴来たら 扉閉めてる
様子見ながら また閉じ籠る
たまに外に出て パズル手伝ったり
一日中 扉閉めてみたり
扉叩かれても 怒鳴る勇気ない
かかってくるまで黙ってる
かかってきたら直ぐに切る
「もっと喋りなさい」とよく言われる
けれどたまに受話器をとって
ただ気まぐれにボタンを押して
1234
回線を繋ぐよ
その時は誰か 受話器をとってよ
もしもし もしもし
カードがきれるよ
もしもし もしもし
もしもし もしもし
>>341 なるほど
関係無いが、そのサイトに在る「ハギ」ってコテを違うサイトで見たな
そこにのっているのかは知らないが
やっぱり良い詩を書いていたな
「二人だった」
ただ、目の前にある果実に手を伸ばし、食っただけだ。
果実はあまりにも瑞々しく、甘く、豊かに実る。
実った果実の名は、あまり人には知られていない。
貪る姿は無邪気そのものだ。
罪など知らない。赤子のようだ。
だが、それを嫌悪する者がいる。
罪だ。禁忌だ。蹂躙だ。
知ってはいけないと言う。食べてはいけないと言う。
そこに、ただそこに無造作に置かれているのに。
食べてくれと言わんばかりに。
なぜ君は食べないのか。
汚れているからだ。
こんなに綺麗な実の、どこが汚れているのか。
外見は綺麗でも、食べた者の胃袋でどす黒く変色するのだ。やがてそれは内側からお前を蝕む。
ひどい。どうしてそんなでたらめを言う。
こんなにすばらしいのに、どうして悪く言う。
お前がそれを庇っているのは、お前がそれの虜になったのと同じだ。
まるで、私が踏みつけようとしているその実に覆い被さって守っているようだ。
反吐が出る。こんな物を護ってはいけない。こんな物の為に傷つくな。
君こそ何故躍起になる。このことを黙殺すれば、いままで通りでいられる、それなのに。
この実に振り回されているのはむしろ君だ。黙殺したまえ。これからも仲良くしよう。
詭弁だ。話にならん。お前もその実の魔力に飲まれてしまった。
もう救い出すことなど出来はしない。
救い出す、笑わせる。僕が君の主張に合わせることで、むしろ君が
安心し、救われるの間違いではないかね。
そうかもしれん。それでもいい。いままで通りに戻ろう。そのために私を救ってくれ。頼むよ。
―――君は僕じゃない。僕は君じゃない。
そう言ってあいつは去っていった。畜生。こんなもんのために。畜生。
ごめん。長すぎた。
>>346いや。逆に長い方がよかったり…重い感じで(個人的に)
348 :
◆zABAZSBt06 :2005/12/10(土) 22:52:10 ID:VjKSsa+O
【勘違い】
「そんなもんだ」
なんて口にするお前は
世の中を知っている
そんな勘違いをしている
お前が何を知っている?
野良猫の行く先は?
流された血の臭いは?
焼けた肉の色は?
娘の手の中の薬は?
お前は生恥の償いに
口にショットガンを突っ込み
続けて二度
引き金を引く
一発は自分に
一発は世界に
ショットガンなんかで
世界は変わらない
そんなもんだ
お前は膝から崩れた
世界は青く繁った
俺はステーキが嫌いになった
押入れ
骨折り損を嫌って
妄想の中で過ごしている
一にもニにもならないけど
満足げに にやにや
薄笑いでずっとひた隠す秘密がある
弱火で軽く焼いて生のまま食す
ゴミと化した言葉を
吐き出さず表に出さず
陽にもあてずに
押入れの奥におしこんでしまう
静かに汚れて 書き換えられて
少しずつ事実とずれていく
そんで食あたりですっかり飽きた
「にんげんが通る」
知識を忘れる。剣が弾かれる。
学歴を疑う。鎧にひびが入る。
仲間を遠ざける。衣服がほつれる。
家族を失う。皮膚をはがされる。
名前を捨てる。肉を削がれる。
戦場をよろめき歩く自由の戦士。
やがて階段に腰を下ろす。
意識がゆっくりと遠のいてゆく。
次のステップへ。次の世界へ。
おそらくはまた、戦場なのだろう。
歪んだ道の移動に酔い
ドアを開け
流れるネオンに吐いた
ネオンは黄色く染まり
悪臭を街にばら撒く
これはテロだ
誰かが叫んだ
思いは伝染した
俺はテロリスト
棲み家は空爆
隣家も巻き込み
辺り一体
阿鼻叫喚
笑えよ
俺のゲロは人を殺した
顔に笑いを張り付けて
街をさ迷う
還る場所も無い
逝く場所も無い
野良犬にも混じれ無い
予告された隕石の衝突を怯えながら待つよりは
いきなり見ず知らずの人間に刺されたほうがいいのかもしれない
そんなことを三年前の自分に言えば
明らかに軽蔑される
「人は変われる」
それはきっと正解
どうしようもない
体細胞は日々死んでは造り変わっているし
三日前何を食べていたのかもよく思い出せない
昨日舞い上がった心が
今日どん底で潰れていたりする
それはおかしくはないことだ
一階から屋上へ駆け上がるのがサイコーで
屋上から地面へ飛び降りるのがサイテー
つまりそういうことか
しかし
何度も何度も飛び降りて痛い思いをしていたら
いつの間にか背中に羽が生えた者が現れた
羽のおかげで緩やかな上昇と下降が可能になり
全くダメージは受けなくなった
すばらしい適応能力である
だか人間には羽がないのが当たり前なので
やはり人の目は感じの良いものではなく
これは行くべきところへ行かなければならないと
彼らは天国へ向かうことになった
神の領域にたどり着く者もいた
しかし大半が地上の人間に撃ち落とされた
赤いランプが回転する白い部屋へと入れられて
上昇も下降も出来ずに羽は退化する
そしてまた地上の人間と同じようになり
再び
駆け上がりと落下の日々に戻される
目が覚める。
さっきまでの憤りは何処へ消えたのだろう。
さっきまでのやるせなさは何に変わったのだろう。
眠る前の自分とは明らかに違う自分が、そこには居た。
きっと、眠っている間に疲れきった僕の精神は新品に取り替えられたのだろう。
眠る前の僕はいまごろ亜空間の粗大ごみ置き場に捨てられているに違いない。
寝ぼけ頭にそんなことを思った日曜日の夕方。
【乗車率800%】
電車に押し込まれた
乗車率は過去最高です
レポーターが唾を飛ばした
僕とリーマンの間で
子供が死んでいる
腹の中をぶちまけて
ペチャンコになって
電車が動きだした
Gで更に5人潰れた
雲の上の奴等は
必死な顔に大爆笑
356 :
鮫肌詩人:2005/12/11(日) 20:00:03 ID:qKpQvKrE
精神的圧迫 逃げる世界
やたらと疲れた一日
ふと涙目になる。
きっかけなんて本当に些細だ。
動悸も激しくなり、胸の中に虫が這う。
助けてくれ。誰でもいい。聖者でも狂人でもいい。助けてくれ。
ただ苦しくて訴える。叫ぶ。叫ぶ。
吐き出した想いは受け手には記号の羅列となり伝わる。
奇妙な記号の羅列を吐き出す男に人々は気味悪さを覚え、やがて拒む。
男はそれを知り、いつしか諦める。
心に虫を這わせたまま薄汚い壁に寄りかかる。
願いは、届かない。願いは、誰にも聞こえない。
僕は二度と覚めない事を願いながら眠りに落ちる。
それさえ叶わぬことに安堵と憎しみを感じながら。
【幼少の決意】
まぁ
その時僕は
見上げたんだ
永遠に
広がる
紫を
僕は
決めたんだ
紫が
黒に
染められた
その時に
僕は紫でいる
空に
叫んだんだ
男は私に
そう呟いて
消す事の出来ない刺青を
自嘲気味に眺めた
359 :
鮫肌詩人:2005/12/12(月) 01:24:21 ID:AqyY1P8U
とことんジョンレノンが大嫌い
とことんカートコバンが大嫌い
とことん死んだ人が大嫌い
いつでも正義で どこでも良い解釈しか与えない
文句も言えない
もし生き返ったとしたら言ってやりたいことがある
君ら大したことないよ
砂場の奥底に言葉が沈没している
息づく声がかすかに聞こえる
そこへ手を伸ばしてみる
するする滑る
するする滑る
あり地獄を探検する
酒場のカウンターで
ただ愛想笑いを浮かべる人を
羨ましく思った
くるくる回る
くるくる回る
底なく続く
誰かの秘密は気になるけれど
ハッテン場のひそひそ話は
絶対に知りたくないのよ
ぬるぬるしてる
ぬるぬるしてる
触って舐めろだなんてそんな
遥かの彼方の何とかかんとか
もういい加減に飽きたので
そろそろ家に帰って寝てしまおう
うるうる潤む
うるうる潤む
街灯が爆発する
はやくお年玉がほしいです
川
●
ヽ(`Д´)ノ
ワロタ
【隣人の発狂】
彼の掌の鈍く光るステンレスは
意図も容易く
塞ぎ込んでいた僕を
貫いた
何度も 何度も 何度も 何度も 何度も
何度も 何度も 何度も 何度も 何度も
くすんだ銀色は
赤黒く染まり 脂でぬめり
彼のお気に入りだった白いパーカーも
汚れた
僕は申し訳ない気持ちになった
ステンレスが体をえぐる度に
腎臓も肝臓もすい臓も小腸も
デロデロに混じり
隔たりが無くなり
安心した
穴の空いた心臓は
最後の体液を絞り
役割を終えた
息苦しさ 鈍痛 安心感
全てが混じり
やがて点に還った
365 :
鮫肌詩人:2005/12/12(月) 23:37:19 ID:AqyY1P8U
やたらと排他的で話題をふって採用したなら
ふった本人スルーして他と話すなと
暗黒だなこの板 ただただ薄黒いオーラが漂う
それとなく知ってはいたのだが
>>362 良く解らん
あとポエ大優勝おめ(´・ω・)
>>366 ありがとう
でも…
評価は気が重い…
なんでストーブなんかにしたんだろ?
ちょっと考えれば恋物が増える事位分かったじゃん…オレノバカ…crz
恋の詩は評価難しいよ…
未だしたこと無いから…
後
>>362は気にしないで
陽炎
寒さが記憶を覆い隠していく
音楽を聴いて逃げ出そうとしている
校門を抜けて 擦れた空気が突き刺さる
五感を殺そうとして逆に研ぎ澄ましてしまう
ガラガラ ドアを開ける音が響き渡る
机の上に置いてある花を
見ないようにして自分の机に鞄を置く
頭の中で血反吐を吐き散らして
必死にあいつの名前と顔を思い出す
教室の中でひっそり
陽炎が揺れている
ストーブが燃えている
(あの牢屋の中で、)
手を擦り合わせて炎に浸る
窓を閉めて窓を閉めて
ストーブにもたれかかる
薄汚れたマフラーに引火した時の
焦げた匂いを嗅ぎたくって仕方ないんだ
おれなんか燃えてしまえば
(あいつは本当に消えてしまった)
燃えてしまえばいいのに
どうにかなっちゃいそうだ
◆zABAZSBt06 の気持ちを配慮して恋愛ものじゃないものにした、
というか恋愛物が全く思い浮かびませんでした
本当にありがとうございました
>>369 おまいのその心に乾杯
俺が全身全霊を掛けて完璧な
評価出来たらいいなぁ…
しかしガンガルよ
ガンガレ俺
【照らす光】
いつか 見た
紙ヒコウキ
風に舞い
消えた
でも
見付けた
雪の下
クシャクシャで
ビシャビシャで
ストーブの前で
乾かそう
僕の決意
貫けなかった
僕の決意
書きとめた
紙ヒコウキ
ストーブは
優しく照らした
乾いた
紙ヒコウキの
行く先を
【貰えない物】
産まれた頃
いつでもどこでも泣き叫んでいた
幼稚園の頃
いつも他人にちょっかいを出した
小学生の頃
在りもしない自慢話ばかりした
中学生の頃
常に流行の先端を追いかけていた
高校生の頃
必死に面白いキャラを作ろうとした
産まれた時から今まで
対して進歩していない
探し求めている物は
変わらない
そして
今も手に入らない
いつも
周りには溢れていたのに
自ら
手に入れる資格を弾いていた
もう
手に入らない
【遷移】
裸の荒野を
苔が覆い
その上に
雑草が根張る
それを押し退け
低木が生え
それを踏み潰し
陽樹が誇り
光を奪って
陰樹が栄えた
それを容赦なく切り倒し
ビルが世界を埋めた
次に来るのは何か
ビルはそれに脅え
真綿で首を締め付ける
少しずつ
374 :
鮫肌詩人:2005/12/13(火) 21:40:23 ID:axgvxjXR
何度も何度も「もうやめる」の繰り返しで
実際やめた事ないじゃない
挙句の果てに「風邪みたいなもん」って
反省なんてしないんだからポーズとるなよ
375 :
鮫肌詩人:2005/12/14(水) 01:47:58 ID:I19uXIpT
パワーダウン中で充電中)
それ 疲れっぽいね
「そんなときもあるよ」 自分に言い聞かせる? ありえない綴り
不信感を植え付けた君が不幸になってくれたらと
願いながらに開けた窓が夜風を侵入させる
そいつがやけに肌をヒリヒリさせる 呪いの正体を見た気がした
・散歩
雲に引き籠もっていた月が
とぼとぼ うつむき加減に歩いている
横歩きする蟹みたいだ、って
おれがまさにそうだった
あげ
・散歩
>>376修正
横に歩く蟹のようなおれの目の前で
雲に引き籠もっていた月が
とぼとぼ うつむき加減に歩いていた
短詩は無理だな、、
ダイブAM0300
冷戦中のタイルの上で
途方にくれて30分
午前3時の潜水士
温く沈む後頭部
鼓膜の振動完全停止
代理の心が振動中
午前3時のサルベージ
水面上現実歪む
暗い
深い
何もないない
ダイブダイブする
中心にダイブする
まだまだまだまだ
まだまだまだまだ
足つかない
【絶壁ダイビング】
絶壁に立ち
下を覗く
数え切れないほどの
土左衛門
沸き上がるガスに
吐気を催す
その時
背中を押された
優しく
縁で踏ん張るが
俺は腐臭の真ん中に
墜ちた
臭い水は粘り気をおび
離さない
深海魚の人工呼吸と
生暖かい粘液の中
妙に懐かしい気持ちになり
そっと目を閉じた
遠からず
俺も奴らと同じになるだろう
夕焼け
機能停止の音の感じが
耳にこびりついて離れない
体温が下がっていく感じが
手の中で繰り返される
薄い雲に赤い色が感染していく
それが妙に美しく思えた
水溜りに潤んで揺れる
蹴っても蹴っても変わらない
何か意地になって揺れている
そんな気がして
通り雨に濡れて滲んで沈む
雨上がりにつれて霞んで消える
夕焼けをじっと眺めていた
おれも一度ポエ大で優勝したことあるけど(まぐれで)
審査はほぼ好みで決めたっけなあw
あんまり気負うなよ
荒んだ歌を歌って
どんどん陽気になるおれの
遥か後方で月夜が踊ってる
しゃんしゃんしゃん 鈴が鳴って
猫が前を横切っていく
黒いネズミを追いかけて
積年の恨みを晴らす
そんな人生も悪くない
バーンアウトから突き抜けて
今一度炎を燈していく
ありったけの酸素を吹きつけて
漫画のように甦る
明るい歌を歌って
みるみる陰気になる彼の
遥か前方で朝陽が揺れている
さんさんさん 光浴びて
影の色が濃くなっていく
黒い背広はバスに乗り
望まない日帰り旅行
そんな人生は嫌だから
バーンアウトへと駆け抜けて
無理矢理に炎を燃やしていた
ある限りの酸素を吹きつけて
蝋がどろどろ溶けていく
バーンアウトから突き抜けて
今一度炎を燈していく
ありったけの酸素を吹きつけて
漫画のように甦る
久しぶりに歌詞載せてみるてすと
電話が鳴る、犬が騒ぐ、親父が怒鳴る。
それぞれの雑音が散弾銃のように飛び散り、辺り一面を不愉快な色に染める。
バカヤロウ。静かにしろっ。俺の放った言葉は水鉄砲ほどの勢いも無かった。
頭に来た俺は秘蔵のロケットランチャーを担いだが、はっと気づく。
これを使ったならば俺はあいつら以上の公害になっちまう。
なんだか馬鹿馬鹿しくなって頭を冷やすために煙草を一本だけかじって夜の街へ旅に出た。
外は少し肌寒いが体内部のほてりと混ざって丁度いい。
風に曝されてかさかさになった両手の感触が熱くなっていた気持ちを静めた。
まあ、いいや。そんなことをあさっての方向につぶやいて、とぼとぼと歩く。
帰るのがめんどくせえなあ。
388 :
鮫肌詩人:2005/12/15(木) 20:52:28 ID:/NVfQsRS
眠い眠いひたすら眠い
それにしてもこの板にはガキが多いと思う
まともな人もいるけど明らかに少数
構ってチャンは放置しましょうよ、という暗黙のルールがわからないと見える
どうでもいいからセン5の評価しろよってこと
え…と
取り合えず…
身の丈合わない事やるととてつもなく苦しい………orz
皆詩巧すぎるし…
もう疲れたぽ…(´・ω・`)
【誤差】
ウィリアム・テルごっこで
誰かが誰かの頭の上の林檎を
射ようとした
林檎は更に赤味を増した
街の口からは
誤差です 誤差です 誤差なんです
ならしょうがねぇな
俺はまた林檎の下に狙いを定める
その時
俺の林檎が真っ赤に熟した
街の口からは
的中です
俺は林檎だったらしい
391 :
鮫肌詩人:2005/12/16(金) 01:06:48 ID:enj65nb9
___
ノ ヽ
/ (・) (・) |
| ( _●_) |
| |∪| | 某株で人のミスに付けこんだのがズルイと言うような報道を見た
| ヽノ | これだから道徳教育は笑える 優しさでメシが食えたら苦労は無いな
| /
>>388セン5関係のスレ荒れてんなぁ…。
ここは平和だ…、書くも評価も自由だし。
評価無かったら無かったで、次は評価貰えるようなものを書こうと思………
なんか…グダグダ長くなりそうなんで止めとく…。
その…なんだ、このスレは居心地がいいと言うことが言いたかった。
('A`)カタルノマンドクセ
ハリボテの世界
ハリボテみたいなので出来た
青い空の世界を歩く
雲は動かない
ずっと昼のまま
お偉いさんは国民の不満をふまえて
システム開発を検討しているんだってさ
馬鹿みたいだね
皆 論点がズレているよ
歳の割に小さい身体で走る
八月ですが暑くもなく台風もないので
楽園っちゃ楽園なのだが
それはそれで困る
何不自由なく暮らせる、ってのはつまり
不自由なことなのだろうか
まあどうだっていいことだが
きっと明日が待っている
今何時だっけ
395 :
鮫肌詩人:2005/12/16(金) 03:15:13 ID:enj65nb9
珍しく眠れない 嫌な回想、捨てたはずの何か
より動物的に それにしても まいったなあ
>>394 〉主題が似てる
それは俺がインスパイアしたかr
>>390は勢いで書いた
林檎って漢字さえ有れば何でも良かった
今は反省している
なぞ
世界はつまらないと
きみは言うけれど よく考えてみて
世界はなぞだらけだよ
例えば、空はなんで青いの
ぼくはいまだにわからない
例えば、夕焼けはなんで赤いの
空の下のほうには赤くなる仕掛けでもあるの
なんでぼくらは生きてるの
歴史をずーっと遡っていくと
なんで宇宙が出来たの、ってとこまで行き着くでしょ
そんなことを思うとすごく楽しいよ
【俺は白鷺でなく烏で在りたい】
スニーカーで外に出た
道に積もった黒いゴミは
白いゴミに覆われて
白いゴミの振りをする
白いゴミに俺は覆われそうになり
慌てて身体中を叩いて
ただ擦りこんでいた
足元には白いゴミ
スニーカーは白いゴミに
脱ぎ捨て 投げた
全てが白いゴミに覆われて
空と大地の曖昧な境界に
真っ白な和紙に
一滴の墨汁
ピンと張った 足の小指の痛みで
俺は黒いゴミのままで居られる
【三日月夜】
雪が仄かに光る夜
ピンと張った空気の中
俺は池の畔に佇む
遺書は靴と一緒に
横に並べた
ポッケには石を詰め終えた
──クスリ
微かな笑い声が
澄んだ空気を震わせた
音源を確かめるため
正面を見据えた
空と池に笑われていた
──クスリ
あぁ 同じだ
笑い声はいつまでも付いて来るんだ
裸足で森へ駆け出した
服は重さで破れた
空の笑い声はいつまでも付いて来た
──クスリ
──クスリ
はいはいはいはい
400get
不眠症
雨で窓がぶつぶつ愚痴を言う
風でドアががたがた震え出す
ドーナツ被った幽霊が
腹を抱えて笑っている
ピーナツ齧ったハムスター
全部抱えて走っていく
夜 おれはいくつもの夢を見る
眼を開けたまま
ずっと誰かの気配を探している
今日もまた
402 :
鮫肌詩人:2005/12/17(土) 14:58:15 ID:gLzxGfsE
そこそこ以上の見た目とほんのちょっとの運だけで幸せに生きていますが何か?
【最近考えた事】
罪とか悪とか善とか
ピンと来ないから
俺は
罪を犯し悪に憧れ善を笑う
しかし時には
罪を憎み悪を棄て善に縋る
ようは好き嫌いの問題で
ショッカーは好きで
正義の戦隊は嫌いで
殺人者は嫌いで
馬鹿者は好きで
暴力は嫌いで
暴言は好きで
まぁつまりは
弱い立場の少女を殺した
殺人者は死刑になれば良いな
404 :
鮫肌詩人:2005/12/18(日) 00:03:11 ID:30i+CXTw
強く生きるということ
私は私ではなく第三者であり、私以外のすべてです
708 ◆zABAZSBt06 sage 2005/12/18(日) 01:40:15 ID:mAMmFjj6
くっきり くっきり
テメー何やってんだ
穴
森のようなそこは洞窟だった
良く解らない入り口をちくちく探る
ざーざー降る 雨が ざーざー
ざーざー降る 雨が ざーざー
かと思えばそこは少し渇いていて
ぎちぎちといやな音がするのだ
ぎーぎー鳴る 世界 ぎーぎー
ぎーぎー鳴る 世界 ぎーぎー
おれを遮った壁は意外と脆くて
少しだけ道が広くなる
やめときゃいいのにおれ 進んでいく
はーはー吐く 白い はーはー
はーはー吐く 赤い はーはー
白い雲に濡れる赤い夕暮れが
脳裏に焼きついて離れなくって困る 困る
わーわーわあ うわあ わーわー
わーわーわあ うわあ わーわー
冷たい空気を腹いっぱいに吸い込んで
旺盛な食欲をすり減らす
>>405 (゚д゚)?
あのスレは書き込み禁止なのか?
そんな事書いてなかったと思うが
もし書き込んだ内容に反発しているなら
俺は悪いと思ってないし
あやまる気も無い
大体2ch建ててあるスレなんだから基本的には誰が何を書き込もうと勝手では?(まぁ、犯罪予告や嵐は別として)
もし誰にも書き込んで欲しく無いなら、自分の日記帳にでも書き込めば良いし
それが嫌なら「〜〜」以外書き込み禁止。とか書かれる前に釘を刺すべきでは?
それも無く、しかもスレ主でも無いあなたがに書き込む内容に制限を掛けようなんて何様のつもりなのか?
世界はあなた中心に回ってる訳では無い
いやそうだが
ちょいスレ汚し気味だったんで
気に障ったのならすまん
おれあのスレ好きだからさ
>>408 初めからそう言ってくれれば此方だって悪かったなって反省もするよ
だけど
いきなり喧嘩腰でしかも
〉テメー何やってんだ
テメー?
顔も見たこと無いような殆んど他人の様な俺に対してテメーですと?
そう来たら俺だってムカつくしムキにもなるよ
まぁでも俺も流れを豚切りにしてスレを汚した事は言われて少し反省したよ
スマンネ
410 :
鮫肌詩人:2005/12/18(日) 14:38:23 ID:30i+CXTw
君ら、落ち着きたまえよ
12月なんだから
こんな強風なのだから
師走なので感情もそーろーなのです
>>411 罰として
クリスマスに年賀状が届く様にフライングする刑
クリスマスはケーキじゃなくてイモヨウカンで我慢する刑
そして必ず紅白歌合戦はつまらなくてもオリコンチャートから目を離さない刑
以上三つの刑に自ら執行する事
・そもそも年賀状は出さない
・だが断る
・よく分からんがやってもいいよ
414 :
なると:2005/12/18(日) 17:14:13 ID:LQ+BCcFd
[ある晴れた冬の日に (Ver.2)]
突然に寒波が襲来した。
街はにわかに白化粧し、華やかな淑女が静粛な聖女に着替えたかのよう。
街を行き交う人々は、身をかがめ、重い荷物を背負ったかのよう。
街はまるで修道場のように静まりかえる。
私は独り、その中にたたずむ。
あなたを探しながら。
いなくなったあなたを探しながら。
やがて、日が沈む。
純白の街が、朱に染まり、そして次第に、紺色に変わっていった。
紺色に染まった澄み切った空には星が瞬く。
遠く、幾億、幾万、幾千光年かなたからの光が瞬く。
今あなたの魂は星のかなたにあるのでしょうか?
遠く、幾億、幾万、幾千光年のかなたに。
今飛んでいけるのならば、光より早く飛んでいきたい。
遠く、幾億、幾万、幾千光年のかなたに。
そして、満天の星の下、私のほほを冬の風がなでていく。
一条の光がダークブルーの空を駆け抜けていった。
【人類滅亡】
凍てつく空の下 襟を立てて街を行く
太陽は死んだらしい
外は寒さばかり増し
通り魔の様に野良猫を殺す
その上を 足を引きずる様にして
凍った亡骸を崩して遊ぶ
世界に氷河期が訪れたと
ニュースレポーターは
脱出不能のビルから最後の中継
街にはリーマンが溢れる
皆疲れた笑いを張り付け
そして皆 亡骸を崩して遊ぶ
そして街に猫が無くなった頃
世界は氷に閉ざされた
匣船には脂ぎった金持ちが乗り
酸素ボンベを持たず飛び去った
世界の全ての木の枝には実が揺れ
全てのビルの下には赤い絨毯がひかれた
そんな事はどうでも良く
俺は襟を立てて街を歩いた
世界がこうなる前から
行く場所なんて無く
ただ猫の様に死期を悟り
死ぬ場所を求め
ふと母の顔が脳裏を霞めた気がしたが
吹雪に混じり消えた
416 :
鮫肌詩人:2005/12/19(月) 00:54:09 ID:Rd9TTfcQ
TBSで面王なる番組の番宣がやっていた
しかしVIP食材で豚肉はともかくとして蟹、マグロは
ラーメンに使えないだろう、と言うスタンス
蜘蛛の巣
入り口で右往左往
きみの視線が揺れる
ハリボテみたいに脆い
付け焼刃の嘘が破られていく
やっぱり
蜘蛛の巣の向こうは
まだ綺麗なまま残っていた
ゆっくりドアを潜ると
切り裂かれた声がした
ピンクのバギー なかなか綺麗だ!
はぐれ猿が不気味に笑っている
きみの涙で
世界に激しい地割れが走る
化けの皮が剥がれて
三畳一間の狭い君の部屋は赤く染まる
汚してしまったら
さぞかし引っ越しし辛いだろうなあ
そんなことを考えながら
水鉄砲をばら撒いていた
まったく状況の分かってないパトルイユが来ましたよと
不安X
よく分からないけれど
たまに
突然に心の底から不安になる
ノストラダムスの予言を聞いたときの
あの気分になる
もしかすると
動物的な感覚で
世界の終りを察知しているのかもしれない
もし本当に世界が滅亡するなら
隕石がいい
カウントダウンが始まって
世界が絶望とか祈りとかに包まれてる間に
一人家の屋根に登って
カウントダウンが0になった瞬間に
屋根から飛び降りる
ヒャッホウ
とか言いながら思いっきり
そしたら本望
でも実際
そんなことは無いわけ
いまはっきり分かることは
昨日かったジャムが明らかに不味いということ
と
それが延々と台所に存在し続けるだろうな
ということ
だけ
だった
残念ながら
420 :
パトルイユ ◆hRJ9Ya./t. :2005/12/19(月) 15:58:39 ID:la7YtBWC
うああうあうあ
幼稚すぎるやってられるか
とりあえず笑っておいた
屈服させるには小論文
そんなこと考えてる時点で
これもまた幼稚の仲間入りだろうよ
こうなったら餓死してやる
そう思った矢先に食欲に襲われて
素晴らしい生き方とはやはり
本能的に生きることだろうか
なんて
ああ
人間的にレベル高くなりたい
頭掻きむしると
なんだか負けたような気分になる
だから紅茶をぶちまけてやった
小さな反抗
小さい情けない
そんな人間です
それでも生きて貴重な資源を使っている
この世は無駄だらけだなまったく
それならば無駄に生きて石油食い潰して
一生をかけてこの世に反抗してやるからなと
笑っておいた
とりあえず
【ゲーム】
ただなんとなく
互いに殺し合う
戦争は反対だと
駅前のフォークソング
銃声に撃ち抜かれた
ミュージシャンは
ギターをショットガンに持ち変え
平和を歌った口で罵声を吐く
俺の手の内のリボルバーは
硝煙の臭いが染み付いた
闇夜に殺意が響く
手は赤黒く汚れる
撃ち出した弾数だけ
人は死に
心に穴が空く
殺されないようもがいただけ
死にたく無いから殺すだけ
そんな言い訳が
心の穴を拡げた
冬の隙間風は冷たく
穴に絡まり笛の様に哭いた
ポエ大が進まないのは誰のせい
白い蛇
投げ遣りに繰り返して
無理矢理に入れてやる
それなりにおれなりに
訳解らなくなって
三秒で脳が液体になる
手に持っていたドームはベッドの下で永眠
息が踊る 声が揺れる
風が吹いて雨に濡れる
擦りガラスを突き破って
白い蛇が動き出す
雨水が二人の夢を焚きつける
窓が開く
空が見える
到達前の数分間に僕は宇宙を旅する
太陽を背に月を目指すんだ
いぷ っていうコテと
【梁山泊で優勝できなかったら罰ゲーム】という密約を交わしていて
無事(?)両方優勝できなかったので、
おれ→一日二編/5days(テラシンドスwwwww)
いぷ→一日一編/5days
という罰ゲームを敢行致す。
おれは(たぶん)明日から。
いぷは暇を見てやるらしい。
>>422 ドンマイ
ちょっと歌詞はムズいから仕方ないでしょ
気長に待ちませう
>>424 ガンガレ2編…
426 :
いぷ:2005/12/20(火) 10:33:41 ID:JcGtXUh+
パソコンのアク禁解けたらやります。
めんどくさ(´∀`;)
427 :
鮫肌詩人:2005/12/20(火) 12:30:29 ID:F0iKbwhn
人よりほんの少し強い運を常に持っているだけで
どんな人間でもどこまでも登っていける ララバイ
【探し物】
豪雪の夜道を ひたすらに行く
既に雪は衣類に染み込み
溶け散る時に命の灯に息を吹きかける
吐く息の白さも 体に積もり
体温の維持を邪魔する
心に出来たササクレに
雪は溜り 固まり
心は冷たいフォアグラの様だ
来た道を戻ろうかと振り返る
足跡所か 正にホワイトアウト
仕方なく 微かに見えた気がした
光をまた探し求める
幻覚で有る事は知っているが
いつからだろうか
顔は寒さからのこわばりでは無く
野良犬が良く見せる
力無い笑いがくっついていた
歩く力なんて物はもう無く
前のめりに冷たい布団に倒れた時
また 光が見えた気がした
それが幻覚で有る事は知っている
俺の求めた光はもうこの夜には無いのだから
…今さっき
詩を書こうとケータイ向かい
ペコペコと文字を寝不足の頭を使って打っていたのだが
ふと気が付いたら寝ていたらしく
また ふとケータイの画面をみたら…
日頃のストレス
名指しで嫌いな奴の悪口
死をほのめかす様な事が
1024文字一杯(しかも半角でギッシリ)に書かれていた……
なんか本当にストレスが溜ってるのかな?
懐中
ブラックホールの入り口で
引力に逆らっている
コンビニ店員の笑顔が
少しひきつっていた
ぎりぎり ぎりぎり
ノコギリを引いて 糸を断ち切って
少年ジャンプを懐に秘めて
昔を思い出しながら死地へ赴く
刺されないように
刺さらないように
防弾チョッキも買っておきましょう
痕跡
まだ残っている痕跡が
消えないので塗り替えて
ぬけがらを投げ捨てて
急な坂を自転車で登りきって
奇妙な達成感を得ている
べりべり剥がれる
猫の爪が悪戯を始める
知らない振りして ただ独り
空を仰いで大の字に倒れた
月
水面に浮かぶ月を見下ろした私の目は
連綿と練られた闇の中で白濁してはいないか
山際を越えてくる銃声に耳を塞いだ
肺を突き刺す冷気に息を止めた
目だけを見開いて今私は月を見ている
私は月を見ている
魚が跳ねて そして跳躍する
木葉が落ちて そして波紋する
風が吹いて そして蠕動する
そして位置を保とうとして崩れる
今 私の黄色く薄く短いアイデンティティは
錆付いた意識の蓋の奥底で微睡してはいないか
故郷を忘れて
自らを穿った銃剣を抱いて眠る人よ
どうか どうか
静寂を強いて突っ伏した私と同じ夢を見てくれ
左目は失って久しい
今は右目だけが月を見ている
スレの皆様、お邪魔してます。
アクセス規制が解けたみたいなので始めますよ。
>>429 それはマジだったらなんかやばいぞw
カウンセリングでも受けてきたら?
>>433 うい
まあきみなら五日程度ちょろいもんでそwww
寧ろ、歌詞を一日一編とかのほうが難しそうだな…(こりゃ名案だ)
>>434 まぁ後三ヶ月も我慢すれば…
て事で朝から一編
人の睡眠は夢を見る時間帯と
見ない時間帯が有るらしい
人の夢を見る時間帯は
眼球が高速で動くらしい
見ない時間帯は全く動かないらしい
夢を見ない時間帯
人は何をしているのだろうか
ただO2を吸い込み
ただCO2を吐き出す
ただそれだけなのだろうか
ならばその時間帯には
生きている価値は無い
全てのNORAM睡眠に
世界の循環を司る物が
今 鉄槌を下すだろう
夢の無い人生など
ただ惰性で続く恋の様な物
価値は無い
と
いつの間にか
「一日一編書くこと」が目的になってて
何か嫌だなあ、と思う今日この頃
ポエ大停滞中、、
【日常】
それは
笛の様に澄み
高い 高い
叫び声だった
街の名産品
鶏の雄叫びに似た
鉛のめり込む音に
叫びは呑み込まれた
また今日が始まる
ニュースでは
雪の到来だけを告げた
438 :
鮫肌詩人:2005/12/21(水) 23:40:02 ID:MZ0Au4c4
むやみやたらに他人に対して怒りをあらわに表して
超えるべきだった 高波を 疲れた目で凝視すれば
チャコーグレイの海が空にまで写り込む
ああ ここは電卓の上 全ては数字の上での話
君はそれでも幸せだと言う ぼくも連れて行ってはくれまいか?
失踪
何も考えず強がりを言って
山の頂上を睨んでいる
テレビが吹雪を報せる
その声を手で覆い隠して
足音が雪に殺されても 尚 進む
三日月が斜めに気取って 笑う
重低音で足が凍る
またひとつ
叫びが雪崩に飲み込まれて
深海魚が生まれる
グミ・チョコレート・パイン 〜パインver〜
『グミ・チョコレート・パイン』をしよう
ジャンケン・ポイ
チ・ヨ・コ・レ・イ・ト
きみはきっと慎重なので
パインで勝てると思ったのに
ジャンケン・ポイ
チ・ヨ・コ・レ・イ・ト
そんなに大足で行かなくても
ぼくは追いつけやしないよ
ジャンケン・ポイ
曲がり角を曲がって
片手だけがぼんやり見える
浅い考えはことごとく読まれて
パ・イ・ン
グ・ミ
チ・ヨ・コ・レ・イ・ト
やがてきみは消えてしまう
ぼくはただひとり空回りを続ける
ポエ大、間に合わなかったにょ(ノ_・。)
残念だったにゃ
曲先で 音に乗せてみるつもりだったけど
意識しすぎて テーマがボケボケ
結局 書けず投下できず
残念だったにゃ
なんだかんだ言っても
審査お疲れさまでした!
【欠陥】
理科室の
頭蓋骨に張り付けた
ゴム製の皮膚が歪んだ
トイレで売春をする
いかれたズベが
今パンツを脱いだ
体育用具倉庫で
大人を気取るニキビ面が
紫煙の輪を吐いた
パワーショベルが
拳を振り上げ
壁に叩き付けた
不良品の建物は
不良品を抱え
地に膝をついた
不良品の学校が
最期に
学校らしい事をした
宝物
ぴんと撥ねた
輪ゴムが緩やかな曲線を描いた
その軌跡と水平線の交わるところに
僕は吸い込まれていく
あの海の向こうに
僕が狙いを定めた
宝物が埋まっているのだ
しんどいって
いちにちにへんは
ラララ
虫食いに消えた文字を
望遠鏡で密かに探している
拭おうとした現実はネバネバ
へばりついて二次災害を起こす
砂漠の中のサソリでチクリ
寝袋みたいなジャンパー着て夜を明かそう
散乱する銃器の隅で
寝泊り
氾濫する隆起の上に
寝転ぶ
今酸素が入ってきたら おれ
バックドラフト現象起こしちゃうよ
まあ入ってこないだろうし
おれは燃え尽きて死ぬだけだが
たまにそんなこと思うよ
ラララ
言ってみただけだよ
wうはwwwwぉkwwwwwww今日受験wwwwうぇwwww
448 :
し@規制中:2005/12/23(金) 14:55:12 ID:VWH1MTn+ BE:2715438-#
ウヘヘヘヘアクセス規制されたので一日二編は無理ぽい
ウヘヘ(´∀`*)
>>448 レス代行の失敗でBe IDが出てる…
すてき!
450 :
鮫肌詩人:2005/12/23(金) 21:54:36 ID:bELA0au2
損得勘定で友人を選ぶことは悪だろうか?
君の批判には疑問符が付く
【不変】
今日もまた月は子供の墓の影を伸ばす
昨日のぶん
月
街は光る
おれは無重力
浮いて浮いて浮いている
部屋の中をさまよう
カーテンを閉め切って
鍵を閉めて
電気を消して
おれは月になる
太陽も無いので光ることはないけど
つまり穴ぼこだらけの岩というわけだが
とにかくおれは月になる
四畳半の風景と一体化した 月に なる
今日のぶん?
黙れorz
枯渇
引越ししたあとのように
もうここには何もない
砂漠にもオアシスやらサボテンやら
色々あるけれど
ここには何一つない
あるのは埃ぐらい
栄養のない石を無理に齧って何になる
水分がない雑巾を延々絞って何になる
ぺたっと座って
ティッシュを毟り取って鼻かんで
堅い床に倒れこむ
【終劇】
部屋のドアや窓から先は
呼吸を辞めた光が
闇に姿を変えた
必死にストーブの焼けた金属で
壁に自分を投影した
まだ 消えていない
まだ 生きていられる
まだ まだ
灯油は 残り僅か
部屋は暖かくは無い
ドアは闇が外側から押して閉まらない
少しずつ 箪笥の裏に引っ掛かっていた
光が闇に変貌を始めた
開けた物は閉まらない
閉じた物は開けたくない
開けたら飽和した闇が飛ぶ
ストーブは冷たくなった
光は熱を奪い闇になった
僕は硬く凍り塵になった
それから先の事はしらない
赤いハチドリ
引きずるようなステップ
割れたグラス踏みにじっている
今夜
睫の毛先に人生をのせ
ミラーボールくわえて
溢れたワインをすすりに行く
黒のカーペットに
赤い線をたどれば
ああ
口にチャックを
目にはホチキスを
流し目の先
赤いハチドリ
ワンピースが揺れる
ハイヒールが折れる
>し
罰ゲーム、しばらく書きに来れないので年明けにでも時間見つけて最初からやり直すよ。
おれももう書けそうにない……
一日一編もちとしんどい
しばらく休む
>>458 ガンガレ?いやガンガらなくて良いか
詩なんて書きたい時に書く物だから
書きたくなったらガンガレ
【雪降ろし】
ビルの上から
雪を棄てている
道の真ん中は除雪され
雪に変わり塩化カルシウムが
泥の中で白く光る
脇の雪には泥が混じり
茶色く淀んでいる
少し赤黒くもある
ニュースではまた一人
雪に殺されたらしい
白い雪の中なら死んでもいいな
つらつらと
羽の生えた思考を眺めながら
重さで軋む街を眺めた
町中のビルの除雪作業員は
道路に氷の塊を落とした
揺れる僕とすり減った靴は捨てて
屋上に昇って 空を見てやるんだ
何もなくたって 晴れじゃなくたって
どこにだって行けるさ
僕を眠らせる陽炎を飛び越えて
目を瞑って通り雨を消したなら
いつもの様に雲が満ちてる空
淡い不安が風になって吹き付ける
だけどだけど 僕は飛ぶんだ
その奥にブルーが待っている
滲む朝が切り立った崖を映す
無理だと決め付けて うつむいていたのさ
意味がないなって 愚痴を吐いたって
何にもならないんだ
僕を燃やしていく炎を掻きわけて
耳塞いで強い風を消したなら
空には黒い雲が塞がってて
白い言葉が雨となって降りかかる
だけどだけど 僕は飛ぶんだ
その奥にブルーが待っている
黙れ黙れ! 僕は飛ぶんだ
その奥にブルーが待っている
そうだそうだ 僕は飛ぶんだ
空に飛び込め!
代わりに歌詞、、
【静々】
静々
静々
ゆきのつもりゆく
静々
静々 静々
はいそんのむら
静々 静々
静々 静々
ゆきのつつみゆく
静々 静々
静々 静々 静々
はいそんのむら
静々 静々 静々
静々 静々 静々
やがてきえてゆく
静々 静々 静々
静々 静々 静々 静々
はいそんのむら
静々 静々 静々 静々
静々 静々 静々 静々
なんだこりゃ?
もう駄目だ今日は辞めよう
ほとんどのレスが詩じゃないな。
もうちょいがんばれ。
465 :
鮫肌詩人:2005/12/27(火) 01:05:51 ID:6J3z5WsQ
つまらない詩に対して
あーだ こーだ と意味付ける 中身の無い感想文
僕に 君は 求めているけど
とてもじゃないが 無理無理無理
一言の 余韻の中で つまらない
これじゃ足りんか 尊し君よ
猫人間
猫のようにはなれないぜ
だっておれは人間様だからな
しかし何にもありゃしないので
どっかへ出かけるとしよう
商店街はシャッター街になって
がらんどうの通り道
つまらないけど仕方ない
買い物は明日にしよう
青臭いバンドの青臭い歌を口ずさんで
手ごろな喫茶店を探している
見つけ出したのは午後三時
生まれて初めて行く店で
カウンター席に座り
‘いつものやつ’を注文して
運ばれてきた何かを躊躇なく口に運ぶ
図星の言葉を否定しても
意味がないことを知っているので
おれは暇人であることを否定しない
ブラックコーヒーを何度も嚥下する
胃がもたれても構わないと考えるが
脳の信号は赤く染まっていく
ああ暇だ
明日は曇りだね、間違いなく
ビャッて書いた
特に反省していない
梁山泊コテ当て
>646-647:世界は日の出を待っている ID:T/xIq9ct氏 =んなこたーない さん
>653-654:一刻… ID:jUs2uWP4氏 =ミミン さん
これは間違いないと思う
あと微妙なのは
>668:シンプルに旅 ID:Nkn1iCaa氏 =やわらかい蟹 さん?
>667:寿司食いねぇ ID:w8K54KcT氏 =長介ジュニア さん?
あとは解らん
優勝も解らん
いーけどさ
審査終了前にバラすの止めたら?(
>>417)
つか2回目だと思うんだが、それやるの。
>ふざけて書いたのでまあ点数貰わなくて良かった
結局、他人の言葉なんぞ聞いてないんだな。
その文が、真剣に審査してくれた人に対する言葉かい?
失礼だと感じないほど鈍感なら、もう詩なんて書かなくていーんちゃう?
470 :
◇PLAYBOYc7c ◆VGMdSbKWD6 :2005/12/30(金) 01:48:05 ID:Uc5KEfAs
夜中の猫
ながぁい巻き巻きミニスカ姉ちゃん
夜中の猫の目ひかる頃
夜の看板、光ります
コンビニ通いのミニスカ姉ちゃん
極短ミニスカ 白い足
しなやかに夜闇に伸びれきれば
『おでんお願いします。このながぁい奴でしょ、大根、厚揚げ、三角こんにゃく。それと、タマゴないの?んじゃ、それだけでお願いします。』
ながぁい巻き巻きにチャンスロス
ミニスカ姉ちゃんにチャンスロス
夜中のコンビニの負け戦
在庫がなくてチャンスロス
夜の世界は虎視眈眈
みじかぁい腰巻きミニスカ姉ちゃん
夜中に輝くコンビニ看板
あせらずさわがず虎視眈眈
常に獲物を利益を逃さぬように
在庫を切らさず、フル装備、フル活動、フル発注、
盛って盛って明日の夜も
にゃあと鳴く
>>469 だって書けなかったんだもの
まあこれから気をつけるよ
>ふざけて
はおれとしては一応、自虐の意味で書いたんだけど
ageましておめでとう。
そんだけ。
てs
傍観者・逃亡者
何かとせちがらい世の中ですが
金属バット振り回す勇気はないです
社交事例のお喋りが始まると
「うんうん」とことん聞き手です
もしも今目の前で
デパートが大爆発したならば
双眼鏡持って
傍観者になろう
見るだけ見るだけ見るだけ見るだけあー
見渡して気が付いた
世界はこんなに広いのか!
何かとせちがらい世の中ですが
エリート気取って着こなすスーツも無いです
たとえボタンかけ違っていても
新しいファッションと考えます
もしも今目の前で
通り魔が大いに暴れていたら
全力失踪
逃亡者になろう
逃げるよ逃げるよ逃げるよ逃げるよあー
走ってみて気が付いた
風がとっても気持いい!
夢の中にナイフが出てきたからわーって
なっちゃったの。そんだけ。そのあと二
度寝したんだけど夢の続き見れなかった
。竹馬だっけ?あの足跡は竹馬だきっと
そうに違いない夢の中に竹馬に乗ったお
兄さんが「ひゅー」って言いながらナイ
フ振り回してたんだ。てかお兄さんすげ
ーよ。手で竹馬支えずに竹馬乗ってんの
。萌えーよ萌えー。竹馬に乗ってるとこ
落として押し倒したい。あがあああああ
ああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああ
あああああああちょっと自慰してくる。
>>477 どう見ても金原ひとみのAMEBICにインスパイヤです。
本当にありがとうございました。
スレの皆さん、あけましておめでとうございます。
罰ゲーム再開します。はじめっから。
とりあえず今日の分↓
「めぐるチカテツ」
窓の底の暗がりがネジクレタ動脈に蓋をする C6H5NO2その向こう
ヘッドライトに群がり巡る巡る たましいは漏れ出し遠くしらない土地を走る
連結を跨いで交尾する男女 手摺には昨日みた映画の残影 縦に割れるチカテツ
カタカタと鳴っているのは優先座席のパーカッションアンサンブル
俯いているのは残業明けの悪意 あたまがわれそうだ C6H5NO2その向こう
中吊りの数列 吊革の揺れかたは記述不可能なテクスチャー ホームとチカテツの摩擦音
イヤホンから溢れるHey Jude〜♪ たましいは漏れ出し遠くしらない土地を走る
携帯電話のひめい 子ども達のおえつ 最後に初老の肉体労働者が呟いた
それは悲しくも愚かな夢だ おまえはここからでていけない
ペラグラ患者はそこでとうとうチカテツのうたをきいた
俺にナイアシンをくれ チカテツのうたをきいた チカテツのうたをきいた
チカテツのうたをきいた あたまがわれそうだ
ナイアシンをください
まわるチカテツ
白んだ夕焼け見て
温い音を鳴らして鼓動している
眼球の裏が冷めた目で僕を見ている
揺れる揺れるチカテツは揺れる
まわるまわるチカテツがまわる
平然と踏みつけているこれは
唯一友人と言える存在であり
僕を何処にでも連れて行ってくれるんです
いつもと違う景観の感じが
みしみしと音を立てて訴えかけてくるけど
僕はそれを無視することを生業としているんだ
何も言わずにチカテツは揺れる
ただ淡々とチカテツはまわる
夕陽が僕を追いかけるのをやめた時には
きっと僕は家路に向かうべく準備をするだろう
>>479 けけけ!真似してやったぜ
ところで一日二編、、五日じゃなくて三日にしてくれたら
たぶん書けると思うんだけど、どうだろう
アルバム
車に乗ってきみは何処かへ
見送っていたおれは真冬なのに流刑
水も飲まず何も食べず 眠って
ぶつ切りの夢を何度も見る
黒い煙の包囲網が
脳の奥のほうで密かに再生されて
いっそ発狂したかったのに
逆に落ち着いて深呼吸をした
アルバムをめくって
写真を眺めていると
きみの影が心臓めがけて乱反射する
その度におれはアルバムを閉じて
しかしきみのことを考えていないと
どうにかなってしまいそうで
またしても開いてずっと繰り返してしまうんだ
タイトルがいまいち、、
○△月□×日 くもり
きょうぼくはうちゅうをたびしました
というか、うちゅうをつくりました!
ぼくはかみさまかもしれないです
(冬の寒い日に僕は宇宙を作った
そして旅をした
ハロゲンヒーターをつけて
その輝きが太陽に見えたので
地球儀を持ち出して
テニスボールや野球の硬球
ビー玉、スーパーボールなどを
惑星の並びに見立てて一直線に並べた
うなぎの寝床の一間が宇宙で埋まった
そこを何度も何度も歩いた
『宇宙って狭い』
あまり知識のない僕はそう思ったが
姉に教えられてこの倍あることを知った
僕は宇宙のある部屋とない部屋を往復した
太陽のまわりを惑星が回っていることを知って
こんなトコじゃ回れないな、と思った
「じゃあ広いんだね、宇宙って」
ぽつりと発した言葉に姉は
「そうだよ、宇宙はとっても広いんだ
この部屋なんてゴミみたいなもんだね」
こう言ってけらけら笑った
僕は「そうなんだ」と呟いて
ひどく狭い宇宙を飽きるまで旅をした
ハロゲンヒーターがやたら暖かかった )
……とてもたのしかったです
またやりたいなあ、とおもいました
おわり
「うそ にせんろく」
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
たけしくんはぽりふぇのーるのうたごえをきいた
たろうちゃんはばっくすぺーすこゆびのほうそくでとっきょをとった
それぞれがねんがじょうにあぶりだしでかいていたこと
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
たかしくんはかなりまえからすきますいっちとなかがよかった
たけしくん(やまだのほう)はみぎてのあくりょくがひゃくにじゅうある
それぞれがねんがじょうにぷりんとごっこでしたためたこと
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
みすたーてぃーのうそがかたまったよ
とーますさんはふでぺんでていねいにねんがじょうをかいた
それはうそですね あけましておめでとう
それをみたたまきさんが
とーますさんあなたもちゅうだといってませんでしたっけといった
>>487 ありがとう
まあ梁山泊で二点貰ったことだしね
記憶喪失
夕陽が無抵抗に沈む
その様子を無心に眺める
僕の眼はグレーのまま
白と黒を行ったり来たりしている
思い出は無果汁のジュースみたいにカスカスで
長い間コインランドリーに放置しておいたから
もうすっかり乾ききってうまく原型を思い出せない
彼の家は何処にあったっけ、と
探して見ても日に日にそれは薄れてぼやけて
遂には何にも見えなくなるので
僕は街を徘徊する浮浪者だときっと思われている
まあそんなことはどうでもいいことで
とにかく何かを探そうといつも懸命になる
けれどいつも掴めたのは汗だけだった
今日でそろそろ一ヶ月だ
何だか手が荒れてきたのでハンドクリームを塗ることにする
490 :
鮫肌詩人:2006/01/06(金) 15:57:07 ID:YuvHA4w2
理解のあるフリをする人間が一番理解してないわけで
世の中うまくまわってます
明日用事(お年玉関連)あるから8日に二編書くお(^ω^;)
ディアテディ
テディ
元気かい
鳩が空を飛ぶよ
踏み切りが鳴っているよ
テディ
世界はいまだに夜と昼の中
人は何かを考えながら歩き回っているよ
テディ
見えているかい
テディ
名前をつけられたもの達は
意外と上手く生きてる
テディ
ほらまた何かが土になった
神のサイクルはまだ動いている
テディ
テディ
聞こえているかい
宇宙とかまだよく解らないけども
俳句の良さはなんとなく解った気がしたんだよ
テディ
ねえテディ
子供が空は青だと言ったよ
あれが青だって
そう言ったんだよテディ
テディテディテディテディテディ
ところで
テディって何
「アカルイミライ」
アカルイミライは白くて大きい
アカルイミライは暖かくて静か
アカルイミライはいつも眠っている
アカルイミライはミルクが好きで
アカルイミライは蜂が苦手だ
アカルイミライはいつも僕らの先に行き
アカルイミライはいつも振り返って笑う
アカルイミライは人懐っこく
アカルイミライはすぐに転がる
アカルイミライが病気になったとき
アカルイミライに触ってはダメと先生は言った
アカルイミライは車に乗せられて
アカルイミライは最後に小さくないた
アカルイミライ
アカルイミライは
アカルイミライはたぶん死んでしまったけれど
アカルイミライは――
アカルイミライは君の好きだった犬の名前 名付け親は僕
494 :
し ◆FCXRNaWgHs :2006/01/08(日) 01:55:41 ID:pHUDw+el
書けない
ので
誰かお題(具体的でない)を2つください
495 :
19 ◆gwnULb/9mw :2006/01/08(日) 01:58:53 ID:5l1AnQm9
・お題「寒さ」と「BGM」
496 :
◇PLAYBOYc7c ◆VGMdSbKWD6 :2006/01/08(日) 02:01:35 ID:4LqOzES7
さむいよー
ビューって聞こえる
ため息のBGM
ヒューって
あ、すいません。途中で書き込んじまった
お願いします
「逆回転」
僕の耳からBGMが吐き出されて
イヤホンから黒いコードを伝って
ソニーのCDプレイヤーへと到達して
無意味に回転していたそれはあっさりと停止したので
拾い上げてケースへとしまった
(何故か疲労感を感じた)
こたつでぬくまるより外へ出かけたほうが有意義だ、と思って
僕は春を夢見るため息を吐きながら後ろ向きで散歩へ出かけた
(´・ω・)
通り雨
淋しい雨が窓に打ち付ける
ひっそり鳴る音が変に心地良い
のんびり屋の僕を助けると思って
どうか洗濯物を濡らしていってください
君は友達が居ないんだろう
だから少ししか降らないんだろう
きっと通り雨なんだろう
君のことよくは知らないけれど
きっとそうなんだろう
ぽつぽつぽつぽつ
しとしとしとしと
どうせならもっと派手に散ればいいよ
そしたら僕だってちょっとは慌ててみせるから
ヽ(・ω・)ノ
504 :
19 ◆gwnULb/9mw :2006/01/08(日) 03:56:09 ID:5l1AnQm9
ありがとう!
逆回しが新鮮で巧かった
巧い、てのが正直な感想です
爪をパチパチ切ってぴょーんと飛んで行った欠片を見て
爪の細胞に生まれなくて良かったと思った
あの欠片の細胞は死への恐怖に震えてたかもしれない
ごめんよ
でも爪を伸ばしているのは慈悲とかじゃなくて切るのが面倒だから
だからまたいつか気が向いたら爪を切ることにする
「パスワード」
((カチッ))
((パスワードを入れてください))
<<あ_>>
…
<<あい_>>
…
<<あいし_>>
…
<<あいして_>>
…
<<あいしてる>>
…
((カチっ))
((アクセス中……))
((アクセス中……しばらくお待ちください))
……
……パスワード ガ ガッチ シマシタ
セイコウイ ヲ カイシ シマス
ヨロシイ デスカ?
OK.
ちょっと前に諦めたことを
夢の中の自分は必死こいてやろうとしていた
音楽
メッセージソングを唄えば
誰かが反応するけど
世情にはまるで反映されず
それでも白痴のように唄う
それがポップス
(お金さえ在ればそれでいいんです)
メッセージを唄うのは阿呆らしいから
ただ自分の為だけに何か叫んでみて
それで誰かが共感したらいいや、と考える
それがロック
(結局はほら、自己満足なんだよな)
そんなこととは全く知らず
野原で大の字になって
うららかな午後を過ごす
それがジャズ
(もうとっくに諦めているよ)
遂には考えることをやめて
地球から遠く離れた宇宙の何処かで
漂って静かに眠りにつく
それがクラシック
(死を享受しちゃったのだ!)
授業中の自動記述(授業受けろよ)
テラワロシwwwwwwww言うまでもなく私は理解することが困難な
人間である。あーどっちの意味?萌えっていうのはね、草花が萌え
るように恋が芽生えることだよ(違)困難にして電波。電波にして
レキソたん。電波とデパスって似てますよねそうですよね。私はこ
こぞとばかりにデパスをスニッフしていた某女の子を思い出す。赤
文字は血文字。三角定規で人を刺したなら青色の血が出る、ことは
ない。ああとても残念だ。どうして二人は出会った?さっきから「
出」っていう漢字使いすぎですねうふふーーー。似つかわしくない
ふさわしくない、あと一年遅かったなら…………。私は上手。あな
たは下手。はいきみは下手から私は上手から出てくるからねせーの
パン。クラムボンはこわれたよ。こわれてしまったものなどいらな
いよぜんぶすてるのって言って捨てることができたなら私は死なず
に済んだのに。最後のラヴレターは破り捨てて。創作の種子だ!君
が私の思想であるかぎり私の水は涸れることがないだろう!衝動・
崩壊・すべからくして・好意持って生まれた思想、君の思想ケつゴ
ウシテあなタノあしゆび、狂っていった言語とダンスして。接触す
るスタッカートとテヌート「どこに行ってしまったの?あとさんか
げつでしょう逃げるな」
「絵に詩」
サア、
すーすーざーすー とんきゃきゅ しゃーしゃー
ずぶーんざ じゃんばり ざーざーじょーじょー
ウム、
うじゃじゃで てんそふ ぱくさね とんとす
くぁもきゃん えいひぎ おああぬ こぽさむ
ハテ、
ぬわも ゆえてそ てけとん ぱんえ
りせぬ かてすえ とんぐる てにす
こすや ういなん すれきさ そそかな
ヨシッ、
のののずずず だだだぎぎぎ ごっぐりがごっぐりが
けけけととと きききははは ずーがら ふら ど ずにょ
デハッ、
ちゅん しゅん とん
とん とん ぱん
ぱん
デイッ。
いつまでたっても
眠たい
眠たい
いつまでたっても
寝れない
寝れない
いつまでたっても
眠たい
眠たい
いつまでたっても
寝れない
寝れない
頭すっきり閃く
また白昼夢の常連
後に悔やむから後悔で
タイムマシーンに乗ったらいいじゃん
でも三次元ね
遠い音が来る
今日も撃沈するでしょう
いつまでたっても
いつまでたっても
眠たい
眠たい
寝れない
寝れない
工学及ばぬは目的あrず
514 :
513:2006/01/28(土) 22:23:36 ID:Cx+ATRRP
誤爆スマソ
キーボードのsとiを押すだけなのに書きにくいとはどういうことだ、、
ショック><
そらあんた、その名前を「名前」として扱う時の問題。
・わたしの名前はしです
これ読んで「名前が“し”」って分かる奴居るか?
ひらがな一文字を名前として認識させるのに、文体や文脈を考えて
「」とか“”、スペースで分離せんと駄目な訳やん。
つーかそれはθで言ってw
まあ、そうね
それに関しては思い当たる節がいっぱいあるよw
元々のHNの頭文字から「し」にしたんだけど、それに変えようかな。。
一日一編ルール
参加者:し
・一日最低一編の詩を書く
・詩になって無くてもゴミでも書く
・テスト期間中は免除
・詩的であれば歌詞でもおk
・もし書けなかった場合は翌日に繰り越し
・最低一ヶ月は続ける
二月からがんばるます
不幸なのは今は三学期で中間テストが無いということだ
「僕の歌」(inst.)
(インストゥル・メンタル化される僕の存在)
ミュート
時折金切り声をあげて
喉を潰すのが青春の正しい姿だとする
それに対して
僕は岩陰で独り善がりにふけって
薄く千切りにされた言葉をそこに不法投棄する
清掃局からの苦情を銃声でかき消していく
そして今もまだそれを続けている
もし僕がそんな声を出したら
きっと三秒も持たない
この喉は潰れているも同然なんだ
きっと大音量じゃないと聞き取れない
仮に声を発したとして
意志の残りかすを吐き出すだけだろう
目が覚めたら老子の言葉を理解していた
何だか今日は寝起きがいい
…最近ナルコレプシーじゃないかと思うぐらい眠い。
「」
映らなくなったテレビのノイズ
耳に突き刺さって抜けないまま
噂好きの彼女は今日も誰かと何かを話している
その姿を見てしまった
「 」
「 」
「 」
(聞き取れない/聞きたくない)
ざあああ ざああああ ざああああ
ぽつぽつ ざああああ かんかん
がちゃ ざあああああ
とんとん ずどん ざああああ
わあわあ がやがや
どかどか ぎゅいいいん
ざああああ ばんばん
ざああああ しゃあしゃあ ざああああ
脳裏に浮かぶ生活音が耳の中でフラッシュバック現象
そうやっているうちに彼女はゲラゲラ笑い出して
僕のほうにつかつか歩み寄りこう囁いた
「君にも教えてあげるよ」
ハムスター
小さい頃ハムスターを飼った
ちゃんと世話をしていた筈なのに
よく解らないうちに死んでしまった
それから何年か経って
僕はお酒を飲んでいた
昔の夢やら何やらを肴にしながら
すっかり酸化して黒ずんだ瞳は
四畳半の惨状を映す
迷った時の道しるべみたいにして
大事なものを落っことしてきた
残ってるものをかき集めても
少しずつ零れてしまうんだ
なあ
あの頃のハムスターみたいな僕は
まだ僕の中で生きているかな
それとももう消えてしまったかな
得たものもあるからいいだろ、って
んな簡単に割り切れるかよ
そういう問題じゃない
そういう問題じゃないんだ
「零戦ライダー」
ある日
家の蔵の中で零戦の設計図を見つけた
[19XX年□月△日]
田舎で上空を飛ぶ戦闘機をみた
それはB-29というものだと知る
銀のボディが光って綺麗だ
なんて言うと殺されるらしいので黙っておこう
[19XX年×月○日]
零戦が完成する
テスト飛行成功
あのB-29と戦ってみたい、と思う
[19XX年△月□日]
遂にこの時が来た
これから僕は零戦に乗ってB-29と対戦する
[19XX年○月×日]
それはほとんど一方的なものだった
僕の初フライトの時間である1時間13分までは努力してみたけれど
やはり適わず翼に銃を当てられ撃沈してしまう
しかし何とか海に不時着することに成功した
そこから折れた翼をサーフボードのように使って
何処かは解らないがとにかく陸に漂着した
***
今、僕はその無人島に独り暮らしをしていて
何故か生きる意味について毎日考えている
薬
薬
薬
薬
薬
ageてみる
劣等感フライヤー
雑踏の中を
誰にもぶつからないように
誰にも気付かれないように
泳いでいく ってのは一苦労さ
どんな声もどんな音も聴きたくないから
CDプレイヤーを大音量で再生するんだ
それでも外の音は耳に入ってくる
だからと言ってこれ以上ボリュームは上げられない
仕方なしに繁華街をそのまま歩いていく
どうせ僕はストレンジャー
護身用にスタンガンを購入してポケットに忍ばせて
膨らまない風船を何となく大事に持ってる
錆びたナイフはスーパーマンを殺す為にとって置いてあるよ
いつか僕は
この折り重なるように増えてきた劣等感を
山のてっぺんまで積み上げて
そこからお手製の人力飛行機に乗って
空を飛ぶんだ
だから脚力を鍛えておかなきゃいけない
部品も集めていかなけりゃいけない
ありきたりな歌
今日も愛が世界を救うよ
君と目が合うと胸は高鳴って
君をいっしょう守りたいんだ
結局何が言いたいかというと
戦場の子どもの目はとてもきれい
武器を捨てよう
きっとわかりあえるさ
何だってできるよ
空を見上げて手を繋ごう
みんなで歌おう
助けあおう
人はみんな平等だ
ああ
なんて
気持悪い
「死んだふり」
森の中オオカミの急な遠吠えを聞いて
驚いた俺のスニーカーの靴紐が解けて
いるうちに蜘蛛が垂れてきて俺は絶叫
するその音に気付いて黒い影がのろの
ろ姿を現していくわけだが俺はそれを
見て思わず失神するフリをして後ろへ
とばたりと倒れ寧ろ死んだように見せ
かけたのだいう事をあの熊は知らない
(薄目を開けて/耳を傾け/息を潜める)
このまま眠ってしまいたいけど
何だか食われてしまいそう
どうせなら熊と握手を交わして
森の住人になりたいんだ
カサリ
指が動いて
瞳に光が宿る
縛られちゃあいかんよなぁ
縛られちゃ
分かってんだけどなぁ
息苦しいんだわ
まぁ
本一冊読み終る頃には
すたすた
歩けてるんだろうけど
淀んでんなぁ
濁ってはいないけど
うん
それが唯一の救いだわ
わたしが思うに
美しきこと
自然に身をおいて命するもの
花や草木、そこに生きるもの
美しきこと
季節の移ろい、その狭間
春夏秋冬、十二個の月、二十四節気
美しきこと
新しく産声をあげる芸術、美術
絵画、音楽、文学など
美しきこと
生き残る強さ、守り抜く我慢
文化、技、業、謡、道
美しきこと
刹那に輝くこと、もの
花火、朝日、夕日、流れ星
美しきこと
助け合える関係、そのとき生まれるもの
友情、信頼、感謝、涙
美しきこと
重ねた年輪を笑いあえること
あなたとわたし
この世は美しきことで満ちている
死にたい死にたい死にたい
って呟くこと自体が生を渇望している証拠だと思う
僕はきっと一生死ねないだろうし
割と真面目な人生を送るんじゃないだろうか
(もし世界に何の不備もなかったら
もし僕が馬鹿なんかじゃなかったら
僕はすぐさま死んでいるに違いない)
僕がまるで駄目なことについて
世界がまるで駄目なことについて
僕は誇りに思うよ
びみょう
あ
まあいいや……
おんなじ文字見てると何コレってわけわかんなくなるあれ、あれね、ゲシュタルト崩壊とか何とか言うんだわ、おんなじもの見てるとわけわかんなくなるんだわ、
おんなじものはいっつも見てるよ、毎日見てるよ、だからもうわけわからん、あれ、何あれ、うじゃうじゃ、ズゴーウアーって
何あれ、気持悪いなぁあ、やめろよもお、うるさいよーあああーああああああああ、今そんなんだよ、そんなん、はああ、もう崩壊しまくりだよこりゃ、
でも保持してんだよ、保持してんだよこれでも、うるせ、いや、すみませんでした、ああ、
バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ
はぁ
「発声練習」
えーと
なんだ、その、ごめんなさい(いや違う)
詳しい経緯は省略するけれども
とにかく僕は君にお礼を言いたいわけだ
しかし、まあ、何だろう
結局機械に頼ってしまったわけだけど
こうやってタイピングするのも大変で
僕のディスプレイは何やら叫んでいるんだ
(あ、あ、あ、あああああああああああああああ)
結局僕は何も言えないかもしれない
その時は笑って許してほしい
無理かな、まあ無理でもいいよ
(あ、あ、あ、あああああああああああああああ)
オリゴ糖じゃ駄目かな
駄目だよなあ
何かここまで引っ張っちゃうと
いっそ書かないほうが格好良い気がしてきた……
ありがとうってなんでこんなに気恥ずかしい言葉なんだろうね?
(あ、あ、あ、ああああああああああああああああ!!!)
何だかな
一日
起床、圧力、朦朧、憂鬱、排泄、嫌悪、食事、移動、
歩行、確認、接続、傍観、妄想、願望、疲労、停止、
挨拶、落胆、会話、緊張、視線、騒音、反芻、逃避、
思考、空腹、間食、秒針、天候、睡魔、適当、欠伸、
帰宅、衰弱、崩落、矛盾、徘徊、入浴、情報、苦笑、
天井、低温、遠方、静寂、記憶、遮断、暗転、睡眠
キャンディーマンの噂
その日その男はありがちな家族愛を描いた映画を見た後バスタブの温い湯の中に耳までつかったそのとき男はバスタブの中で立派な鼓動を聞いた
男は自分の心臓に感動したが実はそれは隣の部屋の洗濯機の音で数秒後には虚しく停止してしまった
ショックを受けた男は風呂からあがった後台所にてレモンティーに液体洗剤を混ぜて飲み干したその味は昔男が誤飲したシャボン液の味と同じだったので男は子どもの頃に潰した蟻のことを思い出した
男は骸骨の死神を待っていた骸骨の口にキスしたら眼窩の空洞からシャボン玉が飛び出すかもしれないと期待していたしかし一晩待っても男の家には何も来なかったので男はとても悔しがった
次の日の朝男はテレビを見ながらキャンディーを大量に食べたそのキャンディーの包み紙に一つずつ丁寧に弾丸を包んでポケットに詰め込み家のテレビをつけたまま意気揚々と街から姿を消した
だから夕方に子供だけで遊んでいるとキャンディーマンがやって来るから早く家に帰らないといけないよとお父さんとお母さんが言った
し ってひょっとして毎日かなり暇?
割と暇ですが何か
その後の話
潜り込んだコタツは寧ろ暑かった
ホラー映画の赤はなんだかなぁ
エントロピーの法則で昼寝は出来たか
夢のコントラストは午前の記憶
意外と平凡な限界が見えた
役に立たない脳内シュミレーション
ヤカンの悲鳴を今日も聞き逃した
空は空色より青かった
たったら
一歩前進
右折
オーライ
ここは何処だ
何処だったら
一歩後退
左折
アクセル
ここは何処だ
何処だ
たらったらったらっ
たったらー
ああーああー
耳を澄ましたって何も聞こえない
呟いた言葉で窒息した
たったら
549 :
鮫肌詩人:2006/02/13(月) 23:42:14 ID:l666uaEU
ニュース速報板を見ると鬱になる
なんて暗くてメリハリのない世界なのだろう
黒い霧の中を歩いているような感じだ
未来を確信している者はおらず
ただ誰もが過去の栄光と現在への嘆き
そして未来と言う闇を愁う
近い未来に確実にやってくる絶望の事実
後から見ればきっと なんて馬鹿馬鹿しいこと
しかしそれすら皆が気がついていない
恐ろしい 恐ろしい 恐ろしい
今日はナンセンスに生きた
明日もナンセンスに生きる
三日目の夜更かし
絵を描くように
噛み砕くように
夜中に吹く風を吸い込みつつ
受信するように
染み渡るように
見えない星を想像し
摘み取るように
固定するように
奥底のヘドロを掘り返す作業を
ただ淡々と
淡々と
552 :
てと:2006/02/19(日) 14:36:42 ID:i80NmHVY
「その日」
それは暑い日、寒い日
静かで騒々しい日
雨が降って晴れて雪が落ちた日
たくさんたくさんの日
僕が死んだ日
散々引きずり回された斜陽が
気だるげにアイボリーの壁を登る
もう埃も見えない明るさは
夜気を感じた頬を震えさせた、だけど
僕の手はぐったりしたまま
頬なんて、冷たくなっちまえばいいんだ
だらだら濡れる頬なんて
冷たく、冷たくなっちまえばいいんだ
僕は僕が酷くゆっくりばらばらになっていくのを思って
畳んだタオルを窓から投げた
それは、
僕が生まれた日
セピアのバス
頭の中というのは全く色水のようで
昨日の泥水は耳から流れたか本日の透明感
夕方のワンマンバス
西側の座席にて
電線に絡まった言葉を解いて川に流すことを思い付き
空を横切る高速道路の行列の平和を願ったりする
どうしたことか
どうしたことか
セピアのバスに揺られながら
すっかりセピアの頭を抱える
でろでろ
潜る
でろでろ
でろでろ
何か
見付かりましたか
いいえ
何も
でろでろ
でろでろ
透明
ノイズを吸って吐いて
ため息を生産している
死ぬ間際のカートの声を聞いて
ほんの少し救われたけれど
まだまだ足りないんだ
枯れ葉がおれの前を舞って
ナイフの様に突き刺そうとする
右胸でも左胸でもお好きにどうぞ、と
半ば自棄になって差し出した
しかしすり抜けてしまう
瓦礫を持って投げて
砂利道を創作している
水際にてルーツを辿っていくと
意味がすべて奪われて消えた
新芽は生えないんだ
未来がおれの横を通り
バールのようなものを振り下ろす
右腕でも左腕でも勝手にしろよ、と
半ば自棄になって差し出すも
やはりすり抜けてしまう
透明のまま今が通過していく
556 :
てと:2006/02/25(土) 23:22:46 ID:k6uvwtNS
「平日」
ふつふつと、僕の生が湧き上がる
それは酷く濁り凝ってみすぼらしく哀れで
けれど湧き上がっては、ふつふついうので
ほっぽり出してやるわけにもいかず
僕は零れた灰汁までもかき集めて
ぎゅうぎゅうにぶち込んで
ぐつぐつと、煮溶かしてやる
凝りを蕩かして、濁りを濾して
どうにか一端の僕と言えるように
それは酷く手間が掛かって煩わしく億劫で
目覚めと共に湧き上がった生を
一日掛かってしゃんとして
ようやく僕は床につく
どろどろと夜を過ごし
また朝方には湧き上がる下らない生を
どうにかしてやらなきゃならない
だからまぁ
日曜日くらいは、僕は、生きてない
557 :
鮫肌詩人:2006/02/26(日) 01:24:31 ID:AbZ3xsNk
「かしこまり〜」響く声がやけに涼しい
実況
「ゲームのルールは簡単、陣地取りです。世界制服が完了すれば勝ち。それだけです。
プレイヤーは『神様』といって、それぞれ形の違う駒を使って戦います」
「とても簡単ですね。そこがこのゲームの人気の理由でしょうね」
「そうですね。ところで最近の戦況はどうですか」
「やはり植物の神様が圧倒的な強さを誇っていますね」
「やはり植物は強いです。しかし最近は人間の神様も目が離せません」
「そうですね、この動きは伝説の三葉虫の神様を思い出させます」
「最近私はミミズの神様にも注目しているんですけどね」
「ほう、と言いますと」
「ミミズは泥を食べるんですね、それが…」
「ああっと!ここでイナゴの神様が駒を置いた!」
「植物には痛い攻撃です」
あ、詩じゃない気がしてきた。
まぁいいか。
560 :
てと:2006/02/26(日) 13:14:38 ID:Fl+e99rg
「郷愁」
初秋の風が私に満ちて
小石の輝きにも揺れる
鼻腔から、胸へ
日差しは日溜りへ変わり
とぐろを巻いた猫が毛を撒く
眼窩から、胸へ
かさこそとした囁きに振り返り
足裏を見る、熱の遺骸
外耳道から、胸へ
花を食む私の腕
臼青い黄昏を追う暁
打ち撒かれた郷愁
胸部の凝り、つきん、つきん
つきん、つきん、きん
「ベジタリアンと肉食動物」
こんにちはベジタリアン
とてもまずそうだ
吐き気がする
ベジタリアンよ俺に惚れるな
っていうか近づくな
え? あ、ごめんなさい黙ります
あなたの頭はキャベツに似ているね
すこぶる脳のなさそうなところは好感が持てるよ
あなたの腕はまるで大根だ
間違っても俺に技をかけないでくれよ
あなたの指はごぼうに似ているね
どうやったらそんなに細くなるんだか
あなたの胸はまな板に似て
いやあのその
あなたのお尻はすいかに似ているね
あなたの局部はトマトに似ているね
でも俺は肉食動物だから
あなたを食べられない
僕はきっと早死にするだろうから
生まれ変わったらベジタリアンになるように頑張るよ
それまで待っていてほしい
分かった
最後の連への行き着き方が駄目なんだ
な〜る
あーでも
そうでもないような
分かんねーーーーーーー
つーかこんな露骨なの初めて書いたぽ
六連なんか書いてて恥ずかしかった
肉スレに出したんだけど
何か言われそうで怖い(´・ω・`)
最後の最後で「俺」が「僕」になってる件について
569 :
てと:2006/02/27(月) 23:30:00 ID:kZmBAahg
「執着」
こつこつ、とした静謐の底
私はただ、ただただ、髪を梳る
根元から毛先へ、根元から、毛先へ
阿呆のように、丁寧に一人で
私はただ、ただただ、髪を梳る
根元から毛先へ、根元から、毛先へと
手にした鼈甲に纏わり付く
数本の黒髪、細い、梳られた私
根元から毛先へ、毛先を離れて、空へ
音頭
狂うバイオリズムの中
僕は砂漠の夜に憧れて
冬なのに冷房をギンギンに効かしている
ダン ダン ダダ ダン
ダン ダン ダダ ダン
揺れるドラムビートの中
僕はイラクの風に苛まれ
馬鹿な歌うたいながら燦々と暮らしている
デン デン デデ デン
デン デン デデ デン
消えるスラムアートの中
僕は世阿弥の弟子になりたくて
マイナーなコードだけジャカジャカと鳴らしている
ドン ドン ドド ドン
ドン ドン ドド ドン
ご清聴ありがとうございました
おいてけぼりイマジネーション
あの日
トンボの空中戦の最中
ザリガニの水槽で
メダカはショック死した
タオルケットを引きずる
昼は不眠症
洗剤の臭いが好きで
蟻はクモの巣が似合っていた
あの日
オタマジャクシは干からびて
甘い汁の花を貪り
ダンゴムシの抵抗から
畳の隙間に貯金すれば
チューリップが嫌いで
積み木は凶器で
走るのが得意だった
あの日
風の読み方を知っていた
新聞紙のマントをひるがえし
命は命でなく
理不尽が大好きで
本能に忠実に
緑の着色料に惹かれ
目はいつも輝いていた
まるであれは
夜空に消えるスペースシャトルが
空中で捨ててしまったエンジンのように
地球の周りを漂って
いつか自分に落ちてこないかと
笑いながらも心配している
後天性自己防衛
私がいきなり口ずさむ癖
あれは防衛してるんです
耳塞げないとき
さりげなく
あなた「いい歌」と言うけれど
その顔蹴りたい思いきり
ああ
私が人よりよく笑うのは
あれは抑制してるんです
どうにもできずに
仕方なく
あなた「楽しそう」と言うけれど
本当は泣きたい人前で
ああ
哀しきかな自己防衛
気付いているのか社交辞令
朝日が昇って日が暮れて
今日も私は神経衰弱
今は教えて欲しくない
今晩の方がいい いや
今夜ゆっくり教えて欲しい
胃が痛い
眠りの精がいつ死んだかは知らないが
とにかくうるさいのが駄目なので
テレビのカラーバーが憎くてたまらず
オレンジの暗闇で今日も
新聞配達を待っている
ここ最近ずっと
待っている
胃が 痛い
胃が 痛い
胃が 痛い
痛い 痛い 痛い
頭ん中じゃ
毎度のように
コンクリの壁に
頭ぶつけてるよ
何か喚いてるけど
知らね
何言ってんだか
わかんね
頭ん中の自分は
実は自分じゃない
気がするけどじゃあ
この頭ぶつけてる人誰だよ
夕焼けだけ
改造されたバイクの音は
どこまでも不躾に入り込んでくる
だけど僕は
文句を言うことも出来ずただ黙り込んでいる
部屋には陰が散乱していて
僕はまだそこに溶け込めてはいない
埃っぽいエアコン
そろそろフィルターを掃除しなきゃなあと
思っていても掃除機なんか無くて
ふと周りに目を向けると
部屋にはゴミ以外何も無くて
裁ち鋏で切り刻まれたカーテンから微かに漏れ込む
夕焼けだけが僕を 僕の部屋を照らしていた
たまらなくなって明かりを点けてみるけれど
それはもうとっくの昔に壊れていたんだ
「花粉症」
―いやあ春ですねえ
そりゃどうも
―春ですよ
ええ
―あのシーズンですね
何でずか(ずず、)
―おや、もしかして
何でずか、どうかじまじたか(ずず、)
―あれでしょ?
はっきり言ってぐださい
―だから、花粉症ですよね
いいえ
―いやあ、どうみても花粉sy
これは慢性鼻炎でず(ずず、ずず、)
―嘘だあ
花粉症はもっとびどいと聞きまず(ずずず、ずず、)
―いや十分ひどいですよ
しづこいでずね、慢性鼻炎だど言っでるでじょうか
―解りましたよ、じゃあそういうことで
ぞれでば!(ずずずずずずずずっ、ずずっ、)
―お大事に
拳銃持って立てこもってる妄想をしてみたり
帰りの電車の窓ごしに飛行機雲を見付けたり
幸せか
夜中のテレビの呟きを聞き流してみたり
睡眠不足の朝方に人間不審になったり
幸せかもね
幸せの公式を習ったのはいつだったか
あの頃はただ
右と左を疑っていただけだった
忘れてしまった
忘れてしまったなぁ
この幸せは間違っているかもしれない
寝言
沈殿した真夜中の
暗くもない暗闇に
記憶は常に早送り
スクリーンがグレーだから
絞れば黒い汁が出る
嗚呼まるで雑巾
分離した部屋の気は
月夜の日の鎮静剤
潜水だけ妙に得意
浮上はいつも苦手
動悸と息切れ立ちくらみ
嗚呼ここは深海
朝日はきっと天敵
水中で避難訓練
逃げおくれの常習犯
聞こえる目玉の悲鳴
0%の検挙率
嗚呼やはり混沌
行方不明
ラジオの音は
かすれているから救われる
ノイズでも無いよりかは
さっきから見えてる頭の中の花畑は
どことなくスイスのような気はするが
行ったことはない
アメリカだって
行ったことはない
目の前は黄色い花が盛り
ラジオの音が聞こえる
草原の真ん中で
かすれた音楽が聞こえる
煉瓦と木の家の前で
知らないお婆さんが笑っている
詩が書けない、書きたい気分じゃない
でも詞は書けるので置いときます
「それなりの涙」
浅い川べりに自転車ひとつ
かすかに濡れた学生服が
僕を退化させようとしている
ずっとこうやって
無意味にぼーっとしていても
胸張って「幸せだ」なんて言ってた
そんな昔のことを 今 夢見てる
雪崩れ込んでくる春に
僕は目を開けていられない
白く渇いた夕暮れに
砂山の日々は少しずつ消えてゆく
誰もが通らなきゃいけない
分かれ道のトンネルの中で僕は生きてる
涙はそれなりにしか流れず
心がぼんやりと痛み出した
暗くなってく空を見て
僕はとりあえず 帰り支度をしてる
さようなら生徒番号3562
これからは受験番号2479
もしもし、明日は晴れになりますか
(つづき)
橋の真ん中で自転車走る
遠出になんて行かなきゃ良かった
風が吹いて思わず立ち止まる
僕はいつだって
強がるポーズをしているよ
ややあって「大丈夫」って呟いた
そんな言葉だけでも 立っていられる
駆け足で過ぎる冬に
戻りたくって仕方ない
紺に染まった大空に
ぽつぽつと星が浮かんでは光ってる
いつかは通らなきゃいけない
ざらついたシャッター街の中で僕は生きてる
涙はそれなりにしか流れず
心がぼんやりと痛み出した
星になってくことを知り
僕はなんとなく それを感じている
さようなら生徒番号3562
これからは受験番号2479
もしもし、明日は晴れになりますか
もしもし、世界は晴れてくれますか
かたつむり
慣れない街では風がうねってて
目まぐるしく僕を迷わせる
どれほど背中を押されようとも
ブレーキは踏んだままなので
意味が無いんです
傷だらけの中古車は駐車場でたそがれて
夕陽に照らされて眩しく光る
帰れそうにないけど
帰らなきゃなあ
くらくらつぶやいて
サイダー飲みながら日没を待ってる
そうしてるうちに街は融けてゆく
ほろ
ほろ
ほろ、と涙のように
おかしな笑いを発しながら
かたつむりのように僕は歩きだす
Yahoo!ゲームでオセロやったんだけど
5、6回やって全部負け
圧倒的じゃないかわが軍は
「ひとみの瞳」
ひとみちゃんは女の子で
ひとみちゃんの瞳(わたし)も女の子なので
お洒落がしたくてたまらないんです
『からあこんたくと』を着てみたいんです
赤はちょっとこわいから いや
青は何だか似合わないし いや
緑がいいかしら? うーん 迷うわあ
ひとみちゃんはどれがいいと思う?
どれが似合うかな?
『てれび』のおじさんが言うような
日本情緒など 知りません
わたしはただ お洒落がしたいんです
化石の夜
光を閉じ
暗闇の底で
ただひたすらに
無駄を削がれ
延々の一瞬の
原子の動き
無限を漂う
星の傾き
世界の声を聞き
残すのは流線
空の中には
何を秘めたか
ふと憧れる
化石の夜
「日曜日の理性」
a:日曜日の朝はひどくむず痒い
b:私は雲である
a:なぜなら明日が月曜日だからだ
b:明日、雨を降らせたいのである
a:僕はこう、のうのうとしていていいのか、と思って
b:できれば大雨がいい
a:やりきれなくなるのだ
b:可能なら大嵐がいい
a:だがしかし明日は来る
b:台風を呼び寄せたい
a:どうあがいても明日は来るのだ
b:憂鬱な月曜日をさらに憂鬱にしてやりたい、と
a:そう言い聞かせながらサザエさんを見ている
b:私の黒い部分が囁くのである
a:こうやっているとそろそろ諦めが僕を満たすわけだ
b:だがしかし私は堪えねばなるまい
a:そうだ、行かなければ
b:彼らの平穏なる月曜日を守らなければなるまい
a:僕が行かねば誰が行くというのだ
b:ああ、しかし
a:よし、行こう
b:やっぱり我慢ならんのである
a:朝が来た
b:黒い部分が私のすべてを埋めてゆく
a:テレビをつけよう
b:雨を、大雨を、
a:天気は、と
b:思いっきり降らせるのである
a:……嘘だろ
b:ふははははははははは
一日一編の成分解析結果 :
一日一編の49%は白インクで出来ています。
一日一編の25%はスライムで出来ています。
一日一編の19%は明太子で出来ています。
一日一編の4%は保存料で出来ています。
一日一編の3%は花崗岩で出来ています。
なんかにちゃにちゃしてる感じ?
>>590白いネバネバの中にピンクのツブツブとジャリジャリが入っている。そして腐らない。
気持悪いwww
きれい
ビーズの腕輪
たんぽぽの飾り
キレイ
長いまつげ
流れる金髪
綺麗
秋の夕暮れ
河原の桜
切れい
悪い大名
屋根裏の忍者
もぐら
暗いところが大好きで
沈んでくのが気持いい
キラキラしたのは目が痛い
掘り返すのはやめてくれ
ららら
ららら
外を見る
先を見る
るるーる
るるーる
喋るでない
笑うでない
てって
てって
旅に出たい
勇気が無い
ビビャビャ
ビビャビャ
明日は明日
いつかはいつか
生活習慣病
俺の寝室は昼の残滓ばかり
そう簡単に回転なんてできない
夜の街は俺をあっさりと出迎えてくれる
それは誰もいないからだけど
俺の瞼の都合でもある
きっとペースメイカーは俺を怒鳴りつけるだろうけど
そっぽを向いて遊んでいれば
その声もいつしか小さいものに変わっていくんだ
たまに朝早くに起きると
高層ビルの裏からかすかに見える朝焼け俺を笑っていて
するとなぜか朝のニュース番組を見ずにはいられなくなる
そして何かを確認するとまた眠る
さらに昼 また起きて 卵焼きとハムを口に放り込んで
まあどうでもいいや、と思えれば俺の勝ち
……書けない時に書くもんじゃねーな
パトルイユさんも無理して書くなよー
詩板だし、どうせ放っといても落ちないからさw
うん。
無理して書くと何か、くだらんもんしか残らん。
最近の自分の詩あんま見たくないよ、あーあ
俺も出来ればあぼーんしたいぐらいの詩がいっぱいあるわw
つまり、まぁ…一日一編はダメージがでかいww
詩も休み休み書けと言うことか。
因果応報は始まっている
とっくの昔
とっくの昔
砕け散って流れた先が
カフカの精神世界だったらいいな
心ここにあらず
そのへんに転がっているが
この小さな頭は一体
世界の何%を知っているのか
世界が回る実感すら
未だに掴めていないのに
因果応報は始まっている
とっくの昔
とっくの昔
蘇生
歌を数滴
耳に流し込むだけで
僕は簡単によみがえる
3029円が僕の生命線
蘇生
いつもの歌を毎日
耳に送り込むだけで
僕は意識を取り戻す
青いCDウォークマンが
僕の生命維持装置
新しい歌を数滴
耳に流し込むだけで
僕は簡単によみがえる
3059円が僕の生命線
3029円→3059円に修正
一連追加
二連だけのほうが良さそう
「氷に蝋燭」
最後のチャンスが飛び去って
置き去りにされる俺のようすが
鏡にぼんやり映っていた
キリギリスの様にないてみたって
誰も振り向かない
震えた指先の向こうにいる
彼女は見事に凍り付いている
南国に行きましょうか、という不躾な誘いにも
身動き一つしないで
遂に俺の存在を認めなくなった
情けない蝋燭から流れ出る
白い蝋をもし垂らしたら
この氷は融けてゆくのか
いや仮に融けたとしても
「何を今更」という表情をして
軽蔑の眼差しを向けるだけかもしれない
606 :
#:2006/05/01(月) 16:54:36 ID:QLGP2Ero
てすと
#だけじゃ鳥になりませんぜ
世の一春に
しなやかに
頭を擡げる
たんぽぽは
喧騒誘わず
寂寥纏わず
そよぐ風に
身を委ねて
耳を澄ます
旅人の心に
枯れぬ姿を
明るく映す
天地が潤う
恵みの時に
漂い浮かぶ
たんぽぽよ
「路地裏の零戦」
路地裏には翼の折れた零戦がたたずんでいた
死んでしまった零戦の歌
砕けたプロペラが扇風機のように廻っている
(やはり寝台特急は今日も眠らずに走っているのか)
強制スクロールする夕時の
僕の足が動かなくなった時
心臓に向かう血液が何かを訴えているのを聞いた
うるさい そんな僕の一喝も空しく
心筋はいつだって休むことを知らないのだった
(・_し)なんだこれ
(・_し)あと389か……次スレへの道のりは遠く険しい
ささくれた唇で
何を仰いますか
あなた
冬の風を吸い
それでも言葉は滑らかに
時折舐める上唇
とうとう赤が滲出す
舌舐めずりで紅をさし
あなた
血の言葉で何を仰る
「あめ」
白い机の上に
ひとつひとつ
包まれた
飴が光っています
黄色い光 青い光 白い光
ゆらゆらと光っている
どれもこれも
先の夢
慣れ
恐ろしいものだ
変化に気付きつつ
その差を埋めることもせず
何故そこに段差があるのかすら
気にも留めなくなり
跨げば越せると踏み出した足が
危うく奈落をかすめていたことは
きっと
奈落の底で知るのだろう
616 :
てと:2006/05/28(日) 11:39:29 ID:2r+Ypx59
「きみのこえ」
降る
降る
雪のように
僕の中に積もる
根雪は
きみのこえ
18歳になりましたよ
mixiに加入できるわあんなこんなこともくぁwセdrftgyふじこlp;@:「」
離島の零戦
離島にて 大嵐
観光気分も吹っ飛んで
僕は
行くことも戻ることもできぬまま
手作りのパラソルの下
じいっと雨宿りをしている
もし不時着した零戦が
この浜辺に流れてきたとしても
まともな応対も出来ずに
僕は
ただ彼を見つめているだけだろう
白と黒
いつもより白い肌をさらして君は眠っている
僕は日光を吸い込んだ黒い服を着込んでいる
なんだか僕らが並んだみたいに
壁の模様も白と黒に飾られている
君はきっと黒い車に乗せられて
炎に焼かれていくんだろう
やがて白い骨になっていなくなってしまうんだ
僕は眼を充血させて
まるで眠れないまま朝を迎える
夜が明けた頃の空は
昨日の白と黒が混ざったような灰色で
何故か眼が痛み出した
「雨」
「「雨、」」
「「「「雨だ」」」」
誰かが呟いた声が
幾つも連なって 空に風穴を開ける
そこから零れていく雨は
とても 冷たい
僕は案の定嫌な気持ちになる
子供は 水溜り踏んづけて
少し楽しそうだけど
僕がブルーになればなるほど
空は白く黒くなっていく
雨に黄色い声援を送る人は
あまりいない
多くは 空を渇望するような 青い声だ
久々あげ
622 :
てと:2006/06/28(水) 23:36:41 ID:drdP+l2q
「あめ」
ぼくの
カンロ飴
いつでも一つ
ぽっけの中に
ぼくの
カンロ飴
へこんだり
しずんだり
うつむいてしまったり、して
飛べない日には
クシャリと鳴って
ぼくの
カンロ飴
含めばきっと甘い
疲れているならなおさら
でも
ぼくは、クシャリだけで
十二分なきもちになる
正しく、いつも側にあるんだって
じんわり思う
ぼくの
カンロ飴
623 :
てと:2006/06/30(金) 01:00:10 ID:5H3Kejnx
「僕は」
僕は
きみを思うんだ
目覚めてやけに乾いた瞼や
薄暗い部屋を切り取るように差し込む光に
きみを思うんだ
吐き出す息の白さと吸い込む空気の清廉さ
凍えるドアノブの真鍮に
きみを思うんだ
親しげに美しさを閃かせる空と
日溜りの柔らかな温さに浸りながら
きみを思うんだ
足裏を弾く硬い地面と
押しつぶされるような夕暮れに
きみを思うんだ
馴染んだ毛布を手繰りよせながら
世界を閉じる瞬間に
それこそ生まれ変わるように
僕の頭の中を瞬く意識が
僕は
きみを愛していると思うんだ
「海水浴」
ウキウキわっか
燦々と
熱うて潜れば
冷んやりプカプカ
水音つつんだ
父さんどこだろ
「ひがなひねもす」
覚めてひとりは覚めぬ夢
けふもかそけき かすみふく
ゆかしすみれは かくれかの
暮れて久しと夢を見ん
「上昇気分」
落下するリンゴを置いてきぼりにして
リンゴが止った世界を昇る
スースイ上昇
スイグイ上昇
生まれる前を大地が押して
生まれてこの方大地に押され
足並みそろえて宇宙へ光速
手をいっぱいに空へ伸ばさなくても
光
627 :
てと:2006/08/14(月) 00:30:18 ID:jYFGDdZh
「やじろべえ」
ゆらゆらと感情が震える
僕はやじろべえ
不安がり寂しがり
細い足場でぐらぐらぐらぐら
いっそのこと、
いっそのこと、つっころばしてもらえたら
地面にべたんと寝転がり
揺れも震えも消えちまうのに
ああいっそのこと、つっころばしてもらえたら
いっそのこと、いっそのこと
つっころばしてもらえたら
628 :
てと:2006/08/18(金) 16:40:21 ID:6B+9MCqA
「きみ」
僕が、初めて愛した人
きみ
笑ってもえくぼが出来ない
きみ
仕事が辛いとすぐ愚痴を零す
きみ
一重を酷く気にする
きみ
感情を抑制することに長けていない
きみ
足首の太さが気に入らない
きみ
そんな色々を僕に見せることが嫌だと
時折本当に俯いてしまう
きみ
もう何度も話したのだけれど
まだ何度でも話したいんだ
きみが気にしているきみの全てが
僕の目にはどれほどのこともなく
むしろ素晴らしく美しく
そして愛おしいものであるのか
もう何度でも、言うよ
きみ
僕の、最後に愛する人
「まあるい夜」
まあるい夜
ぼくはうずくまっている
夏の太陽みたいな雰囲気がいやで
カーテンを閉じて電気を消して
だまりこんでいる
マッチでローソクに火をつけて
それをいつまでも じいっと見つめている
13にも42にも興味ないけど
なんとなく気にかかるので
こうやってなにも考えないように
なにもしなくていいように
こんなふうに ぼうっと ぼうっと
そんなぼくを見て
部屋を照らすほのおが
ゆらり 首をかしげる
630 :
名前はいらない:2006/08/27(日) 18:22:08 ID:jWERlR0P
一日
>>630 一日一編……なんでこんなスレタイにしたんだろう……
一ヶ月とあとちょっとで一周年
「紅葉」
雨あがりの古びた公園
枯れ葉の匂いが目にしみる
火傷したように赤いからだを
ぼんやり 揺らす
それも ほんのひと時のあいだ
優しいふりしたお日様が
ふいに悲しい風を運んできて
僕らは 静かに萎びていく
どうか明日も 明後日も 秋になりますように
「バースデー」
地球の誕生日は
お月様の誕生日は 何月何日なんだろう
約46億年前とか その一億年後とか
そういうのじゃなく
365日 誰かの誕生日
誰もがきっと楽しんでるけど
彼らはそんなの まるで知らずに
ずっと廻り続けている
もし この先もわからないなら
とりあえず今日
今日ということにして
ハッピ・バースデー アース
月の誕生日は 明日かな
長い目で見れば 一億年なんて このくらい
ならば 一足早く
ハッピ・バースデー ムーン
誰も知らない 秘密のバースデイ
ケーキの代わりに 種をまこう 水をまこう
ハッピ・バースデー アース
ハッピ・バースデー ムーン
こんばんは、しさん。「雲」はここに書いてますヨ。灯台元暗し。
ついでにひとつ置いておきます。
「布団」
布団が俺を抱きしめる
夏にはさっぱり、冬にはほっこり
朝まで優しく抱きしめる
>>635 そうでした、ここでした
何か印象に残ってたもので……
もしかしてあれはnoteさんが書いたんですか?
>>636 そうデス。憶えていただいてありがとうございます。
「みんなで」
やがて 太陽がいなくなると
星は蛍のように
空を覆いつくして
まるで蛾のように
5本の指を 光に絡ませて
僕は 月や星に 手が届くことが
とてつもなく素晴らしいことだと 思い込んでる
だけどほんとはきっと
遠い惑星で一人きりで 小さな太陽を眺めるより
この街で みんなで見る朝焼けのほうが
ずっと ずっと 素晴らしい
それを知りながら
今日も 星空へと手を伸ばしてみる
君は
生き急いでいた
僕はぜぇぜぇ、と息を吐きながら
懸命に追いすがっていた
君は
前ばかり見ていた
僕は
蜃気楼を眺めていた
ようやく追いついたと思ったら
身長より ほんの少し 高い壁
君は
僕を踏み台にして
そのずっと先へ 飛び越えていった
君の運動靴の 変な足跡
謎のミステリィサークルみたいに
謎のミステリィサークルみたいに
まだ この胸の砂地に 残っているんだ
タイトル↑ミステリィサークル
641 :
名前はいらない:2006/09/24(日) 00:28:27 ID:/4lx1Sjg
642 :
名前はいらない:2006/09/24(日) 09:30:38 ID:fgvyRp2I
うさみみバンドは気持ちいいんだ
きっと傷の治りも早い
雪の中で抱きしめられたうさぎはすくすく育つ
そうじゃなきゃ怒ってやる
怒りの熱で抱きしめてやる
誰か拾ってくれ
「なんとかなるさ」
って言葉で誤魔化す
根拠のない前向きな考えは
なんだかすごく絶望に似ている
「無力」
雲の上で過ごしていた僕は
地面の上では何も出来ない
魔法がなけりゃ魔法使いなんて
ちっぽけな虫の姿に戻されました
そう もともとの自分の姿に
太陽僕は自由の子
失うことや間違いは恐れない
明るい方へ楽しい方へと行く
歌イカレタ歌
ブルースマンの錆びたギター ブギー
ダンス
へべれけで僕は眠っているのか起きているのかも分からないよ
黒い箱
ここはまるで黒い箱のなか
月が浮かんでる
月だけが見える
ぼくだけが月を見てる
月だけがぼくを見てる
ぼくと月だけ
月とぼくだけ
ここはまるで黒い箱のなか
外はきっと明るい
ただ月とぼくだけが揺れるように
どんな夜よりも夜に似た空
月だけがぼくの味方だと
とても短気な発想をしてみたりする
ここはまるで黒い箱のなか
外はきっと明るい
「点る一会」
眼差しも
声も
香りも
知らない
ひとときの友のことばは
あたたかく
まるく
うごかない
こたたねこ
648 :
てと:2006/10/28(土) 23:58:34 ID:8lePWcNK
「手料理」
黒いのかも知れないし
白や茶なのかもしれないけれど
間違いなく本当は赤く
だから僕は酷く痛い
血と心の別離のダンス
星が気づく前に
頬張ってみればいい
食べるのにだって手が掛かるんだ
649 :
てと:2006/10/30(月) 01:08:58 ID:EzutV76S
「まるで思い付きのように」
ふいに深く
暖かく
君は僕を陽だまりへ導く
凍えていることを知らないまま
融け出した体を
ふいに深く
暖かく
君はただ抱きしめて笑う
僕は
凍えていたことにようやく気づくけれど
それは日の内に戯れのように
幾度も
幾度も繰り返されて
君の笑顔でかき消される
僕はまた気づかないままに
暖められて融けて笑う
それはまるきり君の
ただの思いつきのように
650 :
てと:2006/10/30(月) 22:52:00 ID:EzutV76S
「日々」
温い水底を歩く
まとわりつく泡と景色
きらきらしい空が恋しくて恋しくて
膜を張った目を瞬かせる
歪んだ水の空は
それでも、苦しい程美しかった
「無題」
裏腹に見えない
真実
探したとて
盲目
触れども
幻想
掴めど
逃避
暖かなくも
冷淡
喧騒におり
静寂
行けども
行けども
鉄壁
されど
前進
652 :
てと:2006/10/31(火) 21:38:54 ID:RTSGfiRK
「落下点」
転がり落ちてゆく林檎
削られ、剥ぎ取られて
石の上に鮮血を刷いた
それは痛々しいけれど柔らかく
枯れ葉に抱かれて腐る僕を
ごく小さく、笑っていた
653 :
てと:2006/11/02(木) 00:02:58 ID:Xm92xpTq
「毛糸」
今は君の暇つぶしの友で
いずれ僕の冬の親友になるだろう
柔らかな淡い緑色の毛糸玉
愛情も編みこむのだなんて陳腐な台詞が
どれほどに優しく響くかなど
17の僕は知りもしなかっただろう
君はその年に愛を知り
僕はこの年で何も知らなかった
狭いアパートの一室で
僕は世界一豪華なセーターが出来上がるのを待ち
同じだけの時間をかけて
君に愛情を編み上げようと思っている
羊が風邪を引かないように
僕の編むセーターは
ウール0%愛情100%
臭い台詞が詰まっているから
着用時には、可愛い鼻をつまむこと
654 :
てと:2006/11/02(木) 22:33:12 ID:WHMI+Ixv
「服用義務」
ぐっと詰まった頭を振る、振る
もうとうに、しゃりとも言わない
眠りを恐れずにすんだのは
19の夏までだった
アルミニウを打ち破って
だくだくと詩を取り零しながら
迷走する足は
いつか頭を踏み殺す夢を見る
655 :
てと:2006/11/04(土) 00:13:22 ID:P0W5YzXO
「痛み」
おどけた風を装って
僕は痛みに耐える顔をする
瓶詰めされた苦痛の塊を
そっと抱き締めた顔をする
ラベルに 僕 と大きく記し
苦しいけれど、苦しくなどない顔をする
ひんやりと伝わる硝子の熱は
ああ、
ああ、全て
君の流した涙だというのに
656 :
名前はいらない:2006/11/04(土) 03:21:03 ID:FS7oXTl8
任務
657 :
名前はいらない:2006/11/04(土) 03:24:53 ID:o7l5tpxA
△さんちの子、さんかくだったって。
658 :
名前はいらない:2006/11/04(土) 03:40:17 ID:E3xUfXvZ
オマエ誰だ?
そんなにうまく歌えないはず
付け合せの福神漬け
赤い色やめたら好きになるのに
市販されてるタラコ
そんなに鮮やかじゃなくても美味しいのに
660 :
名前はいらない:2006/11/04(土) 04:44:24 ID:E3xUfXvZ
風船おれじゃね
あのひとだ、あのひと
661 :
名前はいらない:2006/11/04(土) 16:06:01 ID:8fbIPhpH
ひつぜんではなく
ぐうぜんにであうあなたは
いつも わたしを うつろにみつめるだけ
そのひとみがかなしすぎて
わたしは せつな とうめいにんげんになる
なにそれ
あ なにそれ
おまえが彼女を否定した
わかったこと
・おまえは囲われて俺の情報を詰め込まれていること・その女の子を否定しても俺が一時立ち止まりそれが正しいのではなんてかなり珍しい発想をさすこと
普通なら否定した時点でお前否定に入るから
つまりお前正しいの?あれなんで?なんでこんな風に考えるんだろ
みたいなつまり珍しい存在であること
やっぱり、そういう面でも若干ムカツク
663 :
てと:2006/11/05(日) 09:41:47 ID:OjOc6L2C
「空想」
数多の言葉が氷雨のごとく私を打ちのめす
面を白けさせたままのそれはまるで能面のようだ
蠢くものを押しやったそれはまるで澱んだ川のようだ
ひんと張った静寂を流すそれはまるでこの部屋の空気のようだ
震えることの無い埋もれたそれはまるで死のようだ
ああだけれどそれは決して崇高ではない
埋もれたそれ、それはまるで灰のようだ
一つの点から湧き出るそれはまるで蟻の巣のようだ
蹂躙し、収縮してゆくそれはまるで人の子のようだ
悪意の内にも善意の果てにも強かに私を打ちのめす
ああそれはまるで数多の言葉そのものだ
664 :
てと:2006/11/05(日) 22:41:10 ID:OjOc6L2C
「ふと気付く」
ぞんざいに伸ばした足に
掛かる重み
暖かさ
柔らかさ
それは、僕の幸福の重さ
繰り返してください、
その喉にとじこめられた、
響きという響き(ph)解き放って
繰り返してくださいさあ、
すう、息を吸い
はあ、息を吐き
繰り返してください、
病的に病的な病的の響き(ph)を
どうか繰り返してください、
(すう はあ と なにも
きこえ ない)
繰り返すのは、夢
そう夢です
響き(ph)は潰れてしまった真夏の太陽が焼いたんだ
666 :
てと:2006/11/06(月) 22:03:13 ID:m66yjqRX
「雷と」
臼曇の空に
ひらりひらりと
瞬く、瞬き
心音がとくと跳ねて
瞬く、瞬き
ぬるい風が頬を滑る
臼曇の空に
肩を打つ水の粒
ほう、
あれ、
一変、頭上は
曇天へと
雨の滝
心臓に悪いのは
光でしょうか
音でしょうか
それとも
思わせぶりに叫びやがる
声なのでしょうか
霞む息の、
方向 が、
見えません のです
盲いた鳥の
ように、
あしさきからくずれる石(縊死)
霞んで、
本当に見えないの は
あなたの
喉元 で す
668 :
てと:2006/11/08(水) 22:47:11 ID:qQNTn+ip
「罰」
全てが
全てが、悄然としているのは
僕への、罰なのでしょうか
足を焼く白さを踏みにじり
繰り返しただだだをこねて
俯き、頭を振り続けた
僕への、罰なのでしょうか
湿った土と草の匂い
じゅくじゅくと疼く木肌
膨張しきった命の中へ
戻りたいと思い
帰りたいと願う
僕への、罰なのでしょうか
小さな くたびれた アルミ缶
とうに
とうに 膨れて
しがらみは 中身ではなく
恐らく
こちらの方なのでしょう
そうなのでしょう
けれど それが
はっきりと 罪なのでしょうか
全てが
全てが、悄然としているのは
もはや、罰なのでしょうか
669 :
てと:2006/11/08(水) 22:49:38 ID:qQNTn+ip
「つれそい」
どうにか、どうにかと
片言の言葉をぶちまけて見る
60過ぎても「ふふ、」と笑む貴女が
いいんじゃない、とおっしゃるような
どうにかをと
学識人ぶるつもりもないや
手当たり次第にぶちまけて
カタコトカタコト
あっとしなくても
ほろとこなくても
60過ぎても愛しい貴女が
いいんじゃない、と笑えるような
どうにかをどうにかしてやりたくて
カタコトカタコト
べぇ
670 :
てと:2006/11/09(木) 22:38:30 ID:dDzpVJms
「罪」
すり抜けて
すり抜けてしまう
殺してくれ
殺してくれ
僕は
もう夢も見ずに眠れてしまう
貴女がほろほろと零れ落ちているのに
殺してくれ
殺してくれ
僕は
もう薔薇に痛みを感じられない
貴女がくるくると零れ落ちてゆくのに
殺してくれ
殺してくれ
僕は
もう寂寥に息を詰まらせることがない
貴女が、貴女が
ああ
だけど、
貴女は僕に、懺悔すらも、赦しはしない
赦しは、しなかった
「忘葬」
ぼくは恐れている
いつか、君を忘れてしまうのじゃないかって
そろそろぞろぞろと皆動き出して
黒い夜を越えてみれば
何もかも終わったみたいに笑ってた
もうぼくと、君の家族以外は
涙ひとつ流してはいなくて
君は見えないところで燃えていた
知らないあいだに燃えていた
明日になれば
輪郭も、鼻の形も、えりあしも、
髪型も、口の動きも、何もかも、
忘れていってしまうのかな
へたくそなぼくの絵で
きみの顔を描いておけば、大丈夫だろうか
「辛い思い出など、忘れたほうが良い」なんて言われて
母親が勝手に物置に仕舞ったり、しないだろうか
肉体からほろほろと剥がれ落ちる、
そういえば僕の好きになった女性はウグイスでした
喘ぎ声だけひどく鬱陶しかった
夜明けになれば服を着込む
僕は裸のままでいるけれど 別に寒くはない
浮遊灯の夢を見ている
僕はいつまでも鳥に勝てずにいて
かと言って洗濯物はこまめに取り込む
そんな僕はやっぱり臆病なんですね
捨てられないコンドームに呟く
浮遊灯の夢を見ている #0.5
夜明けの寒さに堪えきれなくて
日の出を待たずに
僕は鳥に勝ちました
ほろほろと剥がれ落ちる塩化ビニルの群れ、
だけです、少なくともそれだけ
673 :
てと:2006/11/10(金) 22:28:48 ID:iefg5dDE
「貴女は」
悄悄と、色褪せてゆくのです
トケイソウを一抱え抱いて
僕に微笑まないで下さい
眩いものでないとしてもです
切り刻んで、煎じて
硝子のポットでくるくる踊る
トケイソウを一抱え抱いて
僕に微笑まないで下さい
暖かな草木の香りが、口中から癒してしまう
イェイツの詩集に挟まれたままに萎れる薔薇
きみはその輝きを知らずに清んでいる
トケイソウを一抱え抱いて
僕に微笑まないで下さい
ああもう悄悄と色褪せてゆくのです
674 :
てと:2006/11/11(土) 00:11:25 ID:KQ/UBhvW
「寄る辺」
血を取り零しながら
馬鹿みたいに詠う僕を
きみはどう思うだろうか
枯れた薔薇の棘はなお固く
僕は馬鹿みたいに握り締める
痛みなどもうとうに血と共に流れたのだ
ああ、きみはどう思う
花は無いだろう、色も
そう残り香すらも
貴女は残してなどいないだろう
馬鹿な僕は分かりきっていることに、きっと呆然とする
ああ、ああ、きみはどう思うだろうか
僕は
どう思われれば良いだろうか
675 :
てと:2006/11/12(日) 12:54:05 ID:fEs4sjrX
「何も無い」
明け方に見た夢だった
薄闇を食む 薄闇を食む
青い背中には平坦な皮と嗚咽が浮いている
羽の痕が無いのは
恐らくきのうの嵐のせいだろう
酷いものだった
酔っ払いだった
ごうごうと、叫んでいた
渦は其処、此処、彼処に
残っている、昼過ぎてもだ
酷いものだった
彼女よりも、彼よりも
彼女こそが、嵐だった
目だった
だからこそ凪いでいた
けれどもそれらは全て
明け方に見た夢だった
676 :
てと:2006/11/13(月) 20:22:52 ID:TwYX0gNC
「芯」
空想が楽しそうに紙の上で跳ね
僕はそれが何より嬉しい
明朗で快活で
空想には穢れが無い
けれど風は
僕の空想を全て吹き飛ばした
残ったものは
痛みと光だ
677 :
てと:2006/11/14(火) 01:11:23 ID:9C78qQpr
「赤」
赤です 朱金です
陽も暮れようかという頃合です
僕の胸はやけにぎゅうとなり
目がぽろりと零れました
赤です 真紅です
腕も捥げようかという痛みです
僕の頭は僅かに苛立たしいので
少し、項垂れてしまいました
赤です 紅色です
幸福も溢れようかという微笑みです
僕の声はやけに清々して白々しいでしょう
おめでとうございます、ですよ
赤は好きな色じゃあありません、ですよ
「くるりん」
くるりんと回ります
顔はスッと上
胸をパンと斜め上
横へピンと伸ばして
前へパッと広げて
くるりんと回ります
ゆったり息をして
右回りでも左回りでも
屋根の下でも
倒れないように
くるりんと回ります
めぐる時間が天から注がれて
つつむ空は地球から贈られて
回ることを大地に支えられて
くるりんと回ります
679 :
てと:2006/11/15(水) 20:33:26 ID:MtrLpWK3
「歌」
悄然とした空に 僕は歌を歌っている
梢を揺らす水の様に 僕は歌を歌っている
口先から滑り落ちてゆくのは
歌でしょうか 声でしょうか
僕は歌を歌っている
ぼんやりと梢が鳴る
植えられた木々のぐるりには
囲いがあったのです
枝は触れなかった
根は、届かなかった
梢は歌っている
僕は夢を見たのでしょうか
梢は確かに歌っている
僕は夢を見たのでしょう
680 :
てと:2006/11/16(木) 23:04:25 ID:ALCrwyQH
「リピート」
発車のベルをゆっくりと踏み潰すと
靴底でそれは雑踏へと変わった
黒と茶、あるいは白と灰を
沸き立たせるつもりで
僕は手にした鞄の、持ち手を撫ぜた
腹一杯といった様相の鉄屑が
眼前に滑り込んでくる
そ知らぬ顔のそいつを踏み潰すと
革の靴底でそれはTVショウへと変わった
不偏的なものがあるとするならば
まさしくこれではないだろうか
漠然とした囁きを噛み潰して
僕は革靴をホームへ落とした
681 :
てと:2006/11/17(金) 23:13:24 ID:UcKL/o1b
「いくじなし」
たとえば、手を失えば僕は
手などなんだ、と 吐き捨てて
夜にすすり泣くだろう
たとえば、足を失えば僕は
足がどうした、と 息巻いて
朝に、項垂れるだろう
実際のところ、五体満足で
欠けているのは、頭のあれだけだけれど
未だに僕は
それがどうした、と 一笑に
出来ないでいる
682 :
てと:2006/11/20(月) 23:22:09 ID:Dl1zaksj
「一つきり」
僕は分かりません 賢くはないので
僕は分かりません 色のあるなしすらもです
振り上げた拳の硬さも 抱く腕の柔らかさも
僕は分かりません 僕は分かりません
茫とした海辺は どんより青く
しょっぺえ風の吹く向こうに
望郷だの、郷愁だのが隠れていましょう
けどそれすらも、僕は分かりません
僕は分かりません
殿を務める心持ちで
僕は置いてきぼりをくいました
さして賢くもない僕には
でっかいことは分かりません
潮風に錆びて 埃被ったかぼちゃ頭で
賢くもない僕の中には
おかえり、だけが残っております
僕が分かることなんぞ、全く
そいつで、全てなのです
683 :
てと:2006/11/20(月) 23:23:49 ID:Dl1zaksj
「ダンス」
暗い影とダンス 手を繋いで
きみは弾けるように笑う 僕とダンス
とねりこの枝が震え ぱちん と 揺れる
きみはダンス 暗い影は靴の下
そういえば僕は、きみの手が魔法のように
緑のセーターを編み上げたのを 知っているよ
暗い影とダンス 少し荒れた手を繋いで
土になんて触れさせるべきじゃないと思っていた
きみはいつも笑っているね 僕とダンス
少し赤い手はだけど とても愛しいんだね
そういえば萩の群れは何処へ行ったの
とねりこの枝が揺れて ぱちん と 笑う
きみの魔法で出来た靴下、暖かいよ
また少し手が荒れたね きみとダンス
暗い影は靴の下、萩の群れは彼の家
少し赤い手は結局、ゴミ箱の蓋を閉めちゃった
そういえば僕は、きみの手が魔法を使えること を
知っているよ
とねりこの枝が笑い ぱちん と 弾く
暗い影を、そうして僕を
684 :
てと:2006/11/20(月) 23:25:00 ID:Dl1zaksj
「今更」
精々派手に泣くといいよと
くたりと萎びて貴女は笑う
どれほど馬鹿馬鹿しいのだか
すっかり分かっているようだった
ああまた今日も雨みたいだねと
枯れて掠れた貴女が笑う
ましな言葉はそれっきりで
ちっとも面白くなんてありゃしなかった
安いオレンジジュースを飲み干しても
僕は
嗚咽ひとつ漏らさなかった
まるきりがらんどうだったからだ
差し出されたハンケチが震えて
結局叔母の手に帰った
精々派手に泣いてやりたかったさ
泣いてやりたかったのさ
体の何処かに穴でも開いて
全部流れっちまったのか
僕は
嗚咽ひとつ漏らしてやれなかった
それが今こんなに
口惜しくて仕様がないんだ
685 :
てと:2006/11/24(金) 00:38:48 ID:LA4HyjRZ
「天恵」
俯いたままで歩いてた
泣き顔を見つけられるのが怖くて
恥ずかしくて
見つからないように黙ってた
涙で曇った目で
足元すらもぼんやりで
それでも、必死に歩いてた
行く先も、来た道も
分からないまま、一人きりで
差し出されたハンカチから顔を背けて
俯いたままで歩いてた
僕に
届いたのは、きみの声だ
686 :
てと:2006/11/24(金) 00:39:46 ID:LA4HyjRZ
「繭」
暖めないで欲しいんだ
凍えたままなら、何一つ
辛いことなんて無いって、気づいたんだ
優しくしないで欲しいんだ
初めから、知らないままでいたら
二度目を望んだりしないって、分かったんだ
どうか僕をそっとしといて
冷たい繭の中で、眠ったままでいたいんだ
いつか
きみの柔らかなナイフが、そっと繭を裂き
臆病な僕を引き擦り出すことを知ってるよ
だからいまは、
眠ったままでいたいんだ
687 :
てと:2006/11/24(金) 00:54:08 ID:LA4HyjRZ
「これって」
世界中の人々の大半が
昨日と変わらず過ごす今日が
僕にとってどれほどに
輝かしいか分かるだろうか
きみの生まれた日だ
奇跡の日、喜びの日だ
僕は阿呆みたいに浮かれて
きみは僕の様を見て笑うね
小さな部屋の中
小さなケーキと
小さな僕らは
今日一日、海を飲み干すほどの
大きな心で過ごしたよ
きみと過ごす365日分の感謝を
一日に濃縮して
大きな心で過ごしたよ
そしてね、確信したんだよ
幸福っていうのは、きっと、これだ
688 :
てと:2006/11/27(月) 23:20:55 ID:/meD/qi0
「駆け去る」
靴音は軽く石畳を弾く
しゃりしゃり鳴る枯れ葉と
僅かに重い草の呼吸を
靴音は軽く弾いてゆく
初冬の風に揺すられて
かさ、ささ、舞い上がる
小さな旋風を掻き分けて
靴音は軽く弾いてゆく
立ち尽くしたまま、葉を捥がれる僕には
靴音を引き戻す声も無い
願いをしたためる一葉も
風に攫われてしまった
落ち葉が苛立たしげに吹いてくる
靴音は軽く弾いてゆく
689 :
てと:2006/11/27(月) 23:23:04 ID:/meD/qi0
「秋の日の午後」
音の無い日差しが
しとしとと降り積もってゆく
僕の足跡が途切れることなく伸びて伸びて
きみの隣で平行線を描く
錆びた影と壊れる息
しとしとと降り積もってゆく
熱の無い日差しは
まるきり秋の日の午後のものだった
690 :
てと:2006/11/27(月) 23:23:59 ID:/meD/qi0
「静止」
青くて清かな夢を見る
死んだ林檎
種も朽ちてもはや土にも孵れない
錆びた茶色
暖かな日差しに腐り
冷たい月明かりに沈み
ただ夢を見る
死んだ林檎
691 :
てと:2006/11/27(月) 23:24:49 ID:/meD/qi0
「波」
泣いてしまいたい
泣いてしまいたい
色のある物全て叩き壊して
泣いてしまいたいんだ
出来の悪い絵画のように佇んだ景色が
冷ややかな日差しに晒されている
僕は幾度も枯れ葉を踏む
昨年も、今年も、来年も、恐らく十年後も
僕は幾度も枯れ葉を踏む
草臥れてゆくのは、靴底だけだろうか
声を上げて、叫ぶみたいに
泣いてしまいたいんだ
泣いて、全部押しやってしまいたいんだ
空っぽにしてやりたいんだ
何一つ変わらないだなんて、それは
貴女が吐いた物のうちで、最も最も酷い嘘だった
692 :
てと:2006/11/29(水) 23:07:34 ID:GUY1IbSS
「結局」
笑った顔のままで泣く
器用なピエロが好きだろう
僕らは生臭い人間で
だからそんなことも出来る
死んだ振りして微笑んで
明日が押し流すのを待ってるんだ
それで時々溺れて見るんだ
僕らは泥臭い人間で
だから泳ぎは得意じゃない
頭が鉛みたいに重たいんだろう
懊悩って言うんだ、つまり悩んでるんだ
脳みそを風呂敷見たいに押っ広げて
語彙を掻き集めて見たってさ
吹き飛ばす風になんてなりゃしないんだ
笑って泣いて怒って拗ねる
不器用な道化でいたいだろう
僕らはどうしようもなく人間だ
だから、そんなことも出来るんだ
693 :
てと:2006/11/29(水) 23:08:53 ID:GUY1IbSS
「決ーめた」
精一杯大切に抱え込んできた
しがらみを全部、ぶちまけることにしたよ
砂時計みたいにじんわり降り積もってきた
過去とか思い出とかを全部
ひっくり返すことにしたよ
驚かないで欲しい
喜ばないで欲しい
泣かないで欲しい
そのままで染み込ませて欲しい
僕を僕で居させて欲しい
そして、黙って殴って欲しい
「蜃気楼」
相殺された躁と鬱が
外と ぼくのこころの かすかな温度差が
夜の顔をした蜃気楼を生み出した
生み出し続けた
その日から 星はメトロノームと化して
月はぼくを睨み続けている
でも きっと時計の針は進んでいる
もしもそうじゃないなら
夜行列車は もう日本を三周ぐらいしているのだろう
定時制高校の生徒は 働きもせずに勉強しているのだろう
公園では 猫の井戸端会議が延々続いているのだろう
だけど そんなことはない
ぼくだけが塞ぎこんだ夜のなかで置き去りにされていて
明ける気配もないのに太陽が昇る方向を見つめ続けている
悪夢のような風をうけて
少し身震いをしながら ぼくはひとつあくびをしたよ
695 :
てと:2006/11/30(木) 23:54:03 ID:sMPlFkhI
「告白」
やんわりと僕を包んでゆく
この旋律がきみなら
きっと何者も僕を苛まない
雫は
酷く重たくて、塩辛くて
ほたほたほたほた
途切れなかった
間の抜けたような響きで
途切れなかった
まだ苦しむだろうし
まだ痛むのだろうけど
きみの旋律があやすように僕を包むから
きっともう僕は
僕を苛まない
696 :
てと:2006/12/02(土) 23:38:55 ID:rfCzZ2Zf
「歌う」
掬い上げられるような高揚感が
星を照らして
囁きは町中に響いてる
血の奥、魂の底に
纏わり付く靄なんて
跳ね飛ばして
土埃を踏みしだきながら
飛べばいい
月を殴るまで
歌えばいい
血の色、魂の声
救い上げられるような高揚感を
歌えばいい
697 :
てと:2006/12/02(土) 23:39:37 ID:rfCzZ2Zf
「刈田」
裸の田にぽつぽつと
藁の塔、藁の家
ざくざくと霜のように
踏みしだき、ただ歩く
しがみついたままの米粒を捥ぎり
雀を呼ぶ、ただ呼ぶ
鄙びた命はよほどに生きている
僕は藁になりたい
698 :
てと:2006/12/03(日) 23:45:00 ID:2ribYEsx
「雫」
じんわりと零れ落ちてゆく
温もりとか優しさみたいなものが
まるで知らない誰かのもののように
僕には思えてしようがないんだ
歪な抜け殻ばかりを集めて
それでも無邪気に笑っていられた
裸足の足は土を厭わずに
風にも目を背けられなかった
掬っても掬っても
指先には滑る感触しか残らずに
うろたえながら呼び続けた
駆け去る空気しか見えてもいないのに
それから、泣いてることに気づいたんだ
じんわりと、零れ落ちてゆく
欲しかったものの全て
探し続けたものの全てが
僕の中から零れ落ちてゆくんだ
きみが差し出した手の中に
掬われた僕を見る
まるで知らない誰かのもののようだったけれど
でもきみは間違えない
それは、僕なんだ
699 :
てと:2006/12/04(月) 22:51:23 ID:/JciMiD2
「幸福の制限時間」
情けない程に酔いどれだ
僕のうらぶれた四肢は
冷たい畳に貼り付けられている
胃の中はとうに空っぽで
吐き出すものはただ
静かな思慕と侘しさくらい
ぽそぽそと嘔吐を繰り返して
けれど、でも明日には
アルコールと一緒に抜け落ちちまい
しゃんとしない頭と
がらんどうの魂だけが残されるんだ
そうして夜にはまた
僕は情けない程に、酔いどれる
700 :
てと:2006/12/05(火) 23:22:23 ID:x9xDoI5G
「静けさ」
どんどん崩れていってるんだ
エンドルフィンなんて死んじまえ
そんな大層な名前を寄越さないでくれよ
どんどん壊れていってるんだ
小指の先ほどの囁き一つをさ
分類できる奴がいるんならぶん殴るよ
どんどん毀れていってるんだ
網膜に映りこんだ天使は違法かな、だったら
そんな大層な名前付けないでいてやるよ
口を噤んで喚いてるんだ
砂みたいに流れてゆくんだ
今日の次の今日が箪笥の奥に引っかかってる
羽の付け忘れだってアリだよ
どんどん崩れていってるんだ
701 :
てと:2006/12/06(水) 23:41:35 ID:FfNfeUwi
「冬に」
陽だまりでも
ストーブでも
こたつでも
もちろんハロゲンヒーターでもなくて
かじかんだ僕を暖めたのは
きみで
僕は思わずあかぎれた
幸福なんか、と
一絡げにされるのは心外だ
702 :
てと:2006/12/08(金) 00:30:28 ID:QowCFPus
「餞別」
僕の罪が裁かれる日には
世界は酷く沈殿してしまっているだろう
野苺を摘んだ山は赤々と燃えて
井戸からは重い腐臭が漂うんだ
粘土から汲み上げられた僕らは
精練された幻を見ていたのかも知れない
罪が裁かれる日には
全部の罰がスポンジケーキみたいに膨れて、膨れて
型枠から宇宙へ零れ、落っこちちゃうんだろう
端っこを欠いた世界は回りながら飛沫を振り切る
嘆きそのものが追いついたりしないように
僕の罪に汚されることのないように
703 :
てと:2006/12/08(金) 00:44:20 ID:QowCFPus
「浸透圧」
きみのこと、を
思わない日があるなんて嘘です
雨が降ればきみの、傘を差し出す手を
晴れればきみの、洗濯物を抱いた胸を
曇りならばきみの、錠剤を飲み込む喉を
何かがあればきみの、小さな小さな仕草を
何もなければきみの、退屈そうな欠伸すらも
風の音に、光の匂いに、夜の虚に
思い出し、思い出し、
僕はゆっくり壊死してゆくのです
ああ、幸せです
704 :
てと:2006/12/09(土) 01:24:56 ID:4169Xlg3
「選択」
信じるものの為の死を考えると
苦痛と焦燥が、僕の魂をちりちりと捥いでしまう
愛するものの為の死を考えると
ただただ愛しさだけが、僕の涙を押し流してしまう
どちらを恐れるべきかなど
僕には知るすべもない
705 :
てと:2006/12/10(日) 01:58:26 ID:5OpxlJqE
「道程」
日が落ちても雲の白む空
まるで夜など忘れたように
鳥が鳴く
僕の足は逸る
若気の至りで済まされるようなことを
全部置き忘れてきてしまった
僕は完全な少年期を亡くし
素晴らしい青年期を得損なった
今また凡庸な中年期に向かう道を見失い
薄青い雲へと歩んでいる
明けの朱色は欠片も見えない
鳥が鳴く
僕の足はただ、逸る
706 :
てと:2006/12/10(日) 02:18:55 ID:5OpxlJqE
「残照」
大きい事を何か、言って上げたいんだ
きみが
この先十年、笑って暮らせるような
そんな嘘をついて上げたいんだ
どれほど足掻いて見たって
僕は日めくりで格言なんて残せない
虚勢でデコレーションした粗悪品なんだ
でも逆立ちして、思いを絞る僕を見て
きみが
この先十年、笑い続けてくれるなら
消しゴム粕になるまで、絞り続けたっていいよ
707 :
てと:2006/12/12(火) 00:02:05 ID:W4t7VGeg
「喪失」
失ってしまうかも知れないという強い恐怖を感じた日に
僕は呆然と空を見た
その相手を探し出せなかったからだ
全てが過ぎ去ったが
結局何一つ奪われることなどなかった
ただ微かなしこりだけがゆっくりと苛んでくる
僕は幸福なのだろうかとかさついた枕に呟いた
返事は当然無く
だけれど答えを今日知った
声を上げて泣いたのは初めてで、例えこれが最後にならなくても
もう構いやしないんだ
708 :
てと:2006/12/14(木) 01:07:16 ID:n5YR/fXA
「触れる」
それは酷く生生しく
脆弱な僕をいつも怯ませる、震えさせる
裂けた肉の香りすら感じてしまうんだ
どうか、近寄らないでおくれ
か細い南方の雪のように
土の上で砦を築くことも叶わない存在でも
僅かな染みを残すのはどれほどに容易いだろう
どうか、近寄らないでおくれ
ひんやりとした机に寝そべって
僕は固まったものになってしまいたい
連れてゆく温もりは
右手の鉛筆だけで十分なんだ
どうか、
どうか、
709 :
てと:2006/12/17(日) 10:53:15 ID:t+AZ90cV
「共」
なんだか泥のように重くて
冷たい荷を背負ってるんだ
もうずっと、ずっと
きみは少し先から
僕を呼ぶ、小さく、大きく
僕は荷に足を取られ揺れる
柔らかな手に、温かな手に
触れさせたくなんてないんだ
一緒ならば軽くなるって
それは魔法じゃあありゃしないんだ
きみは少し先から、僕を呼ぶ
僕は荷に足を取られ震える
きみの声が僕を呼ぶ、小さく、大きく
そうだよ
それこそが、魔法なんじゃあないだろうか
710 :
てと:2006/12/17(日) 10:55:10 ID:t+AZ90cV
「相互理解」
靴底に転がり続ける小石を
放り出してしまわない訳
そんなもの分かりたくなんて無いだろうけれど
それでもきみは、噛み砕いて飲み込んだ
僕が唯一分かって欲しいことは
そうじゃないってことだけだよ
711 :
てと:2006/12/17(日) 10:56:24 ID:t+AZ90cV
「そういえば」
僕は
きみの熱を知らない
きみの柔らかさを知らない
きみの甘さを知らない
僕は繭の中から
ぼんやりと透けて見えるきみの
外郭だけしか知らない
不可解なだけのきみしか知らない
きみは
僕の冷淡さを知らない
僕の固陋さを知らない
僕の酷薄さを知らない
きみは繭の中に篭る
僕の僅かなうわ言しか知りはしない
愛しているよと繰り返す
僕の僅かなうわ言しか知りはしない
712 :
てと:2006/12/17(日) 10:58:41 ID:t+AZ90cV
「感性」
僕が何処かへ行っちまった
僕が何処かへ行っちまった
僕一人を残して
僕が何処かへ行っちまった
いつだって僕は僕を取り落として
どうにか取り返そうと喘ぐけれど
まさに東奔西走喚くけれど
本当のところは
僕はいつだって何処かへ行っちまっていいんだ
結局それは正しいんだ
一人残った僕は、ちゃんとやっていくよ
じゃあ何で焦ったふりなんてするのかというと
居なくなっちまった僕への敬意というか
ポーズだというか
まぁ、そんなもんなんだってことにする
というそれもポーズな訳だけど!
ばいばいっ
713 :
てと:2006/12/19(火) 18:18:58 ID:2n2HXgeY
「安堵」
黄昏、暁、真昼、黄昏
僕は繰り返して、繰り返して
ただ不安を探し続けています
ちりちりとした焦燥には、いつだって
苛立ちしか、覚えていなかったはずなのに
まるで他愛も無いように
微笑むことが怖いのです
朝靄に輝く空が
どうして僕のものだなんて思えるだろう
掌に掬い上げた泉ですらも
抗い、零れていってしまうのに
僕は繰り返して、繰り返して
湿った枕に埋もれている
不安を必死に探しています
どうにも、僕はまだ
まるで他愛も無いように
微笑むことが怖いままです
714 :
てと:2006/12/19(火) 18:29:43 ID:2n2HXgeY
「本質」
それは、古惚けた台所で
僕の手は蛇口に掛かってた
朝だ
一晩で澱んだ面を引っ叩く為に
僕の手は禿かけたメッキに掛かってた
ぐいと手首を捻ろうと
僅かに力を込めた瞬間
小さな黒い点が、目に飛び込んできた
蜘蛛だ
そいつはよりにもよって蛇口の真下に居やがった
おい
おいおいおい
ひくりともしやがらない、蜘蛛だ
特別昆虫好きな訳じゃないが
気がつくと
僕の手は蛇口を滑り降りていた
まぁ
仕様が無いさね
僕は洗面所で顔を洗い
仕事へ向かい働き家へ帰り
つましい食事を作った
水は、風呂場から調達した
蜘蛛のやつは、僕が出かけて帰り飯を食い眠り
している間もずっとそこに居やがった
715 :
てと:2006/12/19(火) 18:30:40 ID:2n2HXgeY
↑続き
一人暮らしの僕は
どういうわけか蜘蛛の奴に
愛着みたいなものを感じてしまったらしい
僕は洗面所から水を得て
古惚けた台所は
ますます、古惚けていった
二週間が過ぎようとしていたある日
ある、寒い日
僕の家の電話が鳴った
しゃがれた、懐かしい声が電話を鳴らした
僕の部屋は瞬間的に寒さを増し
震えを追い払うために、
僕は台所で薬缶に水を汲み
火にかけた
暖かな
暖かなガスレンジの前に
手を突き、俯いて
しゃがれた声の主を思った
そして
ふと、台所に目をやり
そこにあの蜘蛛のやつが居ないことを知り
二週間前に分かれを告げた彼女を思い
彼女と飛び出した家が浮かび
電話のベルがまた響いた気がした
ああ
僕は、ただただ愚かだった
716 :
てと:2006/12/21(木) 00:19:41 ID:03JjtC+T
「回答」
昨日
弟と、昔住んでた家の前を通ったよ
そんな大きくもない二階建てだった
まぁありふれたただの家だった
本当はさ
もっと驚くべきだったんだろうけど
実はもう何度も通ってるんだ俺
俺こっそり一人で通ってたんだ
弟はさ
十数年ぶりに見るそいつを
疎遠になったけど時々思い出しちまう友人みたいに
感じたりしたんじゃないかな
俺は
そいつの最後に、足を踏み入れなかったんだ
腹いっぱい他人を抱え込んで、ふぅふぅ言ってる最後に
足を踏み入れなかったんだ
だから俺らを吐き出しちまったそいつを見ても
全然平気なままだった
泣いたけど
全然平気なままだった
沈んだりしても
浮いたりはしなかったよ
俺って正解
ガキの頃は背が届かなかった塀に右手を乗っけて
笑ってる弟を見ながら
お前も正解かって
思ったよ
それだけ
717 :
てと:2006/12/21(木) 01:42:48 ID:03JjtC+T
「秋風」
灰色の陽だまりを泳いでいる
音は無く
雫だけがつるつると滑る
苦しいんだ
苦しいんだと
雫だけがつるつると滑る
何処かがぎゅうぎゅうと締め上げられて
苦しいんだ
苦しいんだと
僕だけがつるつると滑る
締め上げられて、溢れて、溺れて
秋だけが、つるつると滑る
718 :
てと:2006/12/24(日) 01:08:22 ID:lm0ispUb
「一人の夜」
僕の呼吸が染み付いた部屋を
斜陽がゆるゆると撫ぜてゆく
群れを成して訪れる疎外感に
薄ら笑いくらいしかくれてやれない
掛け違えたボタンを
そのまま毟り取ってしまうような人間です
朝と昼だけで世界が再構成されるならば
真っ先に死に絶えるような人間です
住人よりもずっと日焼けした部屋に
夜露がふらりと寄ってくる
行儀良く並んだ孤独感を
僅かばかり潤してやる為にだ
よろしければ
隣に置いて頂けませんか
719 :
てと:2006/12/24(日) 01:52:15 ID:lm0ispUb
「同じ空の下の違う陸の上」
消え去る最後の瞬間に
きみの姿なんて見たくはないんだ
どんなにやっきになったって
抱きしめられない姿なんて
見てしまったりしたくはないんだ
ありったけの言葉を
口にする代わりに
心をまるごと置いてきたよ
だから空っぽの抜け殻のことなんて
少しも気に掛けないでいいんだ
僕は涙を持っていくよ
世界で一番綺麗なものだよ
720 :
てと:2006/12/24(日) 01:52:48 ID:lm0ispUb
↑続き
空は晴れているよ
陽だまりは変わらず暖かいよ
きみを愛しているよ
空洞の体はとても寒いんだ
きみを愛しているよ
残してきた僕の心が
きみを暖めているといいんだけれど
僕はもうどうしたってきみを
愛しているよ
最後の最後の瞬間に
きみの姿なんて見たくはないんだ
抱きしめられない、触れられない
きっと泣いてしまっているだろうきみの姿なんて
見てしまったりしたくはないんだ
きみを愛しているよ
きみを愛しているよ
721 :
てと:2006/12/24(日) 01:56:24 ID:lm0ispUb
「祈り」
もしも、もしも、
貴女が僕に出会ったのなら
きっと僕らはもっとずっと幸福で
微笑と優しい言葉で、満腹になれただろうに
もしも、もしも、
僕が貴女に出会わなければ
きっと貴女はもっとずっと平穏で
温もりと甘やかな腕で、万福になれただろうに
終始熱病のようにぼやくのはよそう、
よしてしまおう、もう
無神経な秒針を叱り付けたって
遠のいた全ては戻りやしないのだから
後悔と懺悔を吐き散らしたせいで
胃の腑が馬鹿に熱を持ってる
どんな道を這い回っても
結局僕は、狂っちまうんだろう
それでも
貴女の幸せを、願っていないはずはないんだ
722 :
てと:2006/12/26(火) 01:03:03 ID:meod8ANn
「浮かぶ」
真っ暗な夜に漕ぎ出した朝
僕はくらりともしなかった
ただ指先を掠める長い尻尾が
どうしようもなく青々として
ぼんやりとしてしまった
鍵を掛けて海に沈めたって
手は塩辛い水に濡れたまま
炭酸の抜けた甘さよりも
ごまかしようのないことで
僕は酷くぼんやりとしてしまった
痛みのある真実と
無風の現実の間で
棒切れ持って立ち尽くして
ぼんやりとした僕の横を
朝はとうに過ぎ
昼すらも捕まらなかった
僕の横にはもう
足並み揃えて待っている
真っ暗な夜だけになってしまった
溺れたように目が覚めて
沈んで行く空の船を蹴った
救い上げられた空気よりも
夜の海の中、ぷかりと浮かぶ心細さに
僕はもうどうにもまた
ぼんやりとしてしまうんだ
723 :
てと:2006/12/26(火) 01:56:26 ID:meod8ANn
「冬の夜」
羽音の軌跡を見たんだと思う
小さな火の下で
ちらちら、ちかちか揺れている
羽音の軌跡を、見たんだと思う
肌の上に滑らせた爪痕みたいに
微かで儚い光を見たんだ
熱に触れた指先が
火ぶくれを作ってる
爛れた皮膚が無かったら
酒量を疑う僕なんだ
冬の空に舞う羽を見た
星の火の下で
ふわふら、くるくる震えている
欲しいものはただ
小さな一つの火だけなんだ
724 :
てと:2006/12/28(木) 01:06:53 ID:Ss2ezgP0
「覿面」
傷んでゆくことはあっても
壊れたりなんてしやしません
気遣いなんて無用なのです
垂れ流すキチガイじみた音節は
全て感触です
取扱注意の札はケツにでも貼って
気遣いなんて無用なのですよ
しおらしいふりをして
情を誘ってみたりする
そういう年頃なのです
僕なんて一人称は感傷的ですが
俺と言い張るには経験不足なのです
波間に浮かぶ水母の群れに
とうてい箸などのばせない
だからってポテチの袋で捕獲ですか
本当に、気遣いなんて無用なのですってば
725 :
てと:2006/12/28(木) 01:09:21 ID:Ss2ezgP0
「ちょうしんせい」
弾けて消えたりするような
そんな強さで思えればいい
残ったものは見えなくても
分かるだろう、それを笑ってほしいんだ
昨日までの僕の居場所に
明るい未来なんかなくて
ただわだかまる質量を
僕らしい、なんて笑ってほしいんだ
真昼の光の中で
誰にも気付かれない内に
きみに、気付かれない内に
弾けて消えてしまうような
そんな強さで思っていたんだ
残ったものは見えないだろうけど
馬鹿馬鹿しい程の自己主張を
せめて、笑ってほしいんだ
726 :
てと:2006/12/29(金) 01:33:09 ID:oW7iJXUe
「かさ」
たとえば僕が一握りの罪を
凍りついた拳に埋めていたとして
僕自身より少しかさの増した体を
きみは笑って抱き締めてくれるだろうか
それとも
凍った右手を叩き壊して
僕自身より少しかさの減った体を
笑って、抱き締めるんだろうか
727 :
てと:2006/12/31(日) 01:41:38 ID:pNCTugod
「卑屈」
どうだっていいことなんだが
粉々になった僕の欠片は
まだきみの柔らかな裾に
ひっかかったままだろうか
きみを痛めてしまわなかっただろうか
ほつれさせてやしないだろうか
叩き落とされてやしないだろうか
どうだっていいことのはずなんだが
窓枠を滑り落ちてゆく結露が
冷ややかに描く細い線のように
折々の僕のつま先に
ぽつんと涌き出てくるんだよ
僕に突き立ったきみの欠片は
全部瓶に詰めて残してあるよ
小さな痕は無数にあるよ
幸せなことだと思う
何より望んだことだから
でもそんなのはきみにとっては
どうだっていいことなんだろうけど
728 :
てと:2006/12/31(日) 01:43:35 ID:pNCTugod
「いつものこと」
砂糖菓子を含む、甘い、優しい
僕はもううっとりとしてしまって、瞼を閉じる
ふいに、残しておきたい、などどいう
傲慢な思いにかられてしまう
だってこれほどに、甘く優しい
僕は慌ててペンを探す
ペンが無い、ペンが無い
口の中の砂糖菓子は、あと半分
ペンが無い
闇雲に辺りをひっくり返して
クロゼットの中、掛けっぱなしだった上着の
ポケットから転がり落ちたペンを掴む
口の中の砂糖菓子は、あと半分の半分
そこで僕は再び慌てて、紙を探す
紙が無い、紙が無い
口の中の砂糖菓子は、あと半分の半分の半分
紙が無い
僕は自棄になって、先日買ったばかりで、
今日袖を通したばかりのシャツを脱ぎ捨てると
白い背中にペンを付ける
そこで僕は再び慌てて
言葉を探す、残す言葉を
そうして気づく
口中の砂糖菓子
ああもう後味すらも、無い
729 :
てと:2006/12/31(日) 01:46:27 ID:pNCTugod
「岸辺で一生を生きよう」
薄闇と光がくるくる回る
深く浅い水の底だ
僕は水を掻いた
溺れる人間のように掻いて、掻いて
ぶぶ、と散る泡の中に
薄汚れたダンボールの中で、震える子犬を見た
僕の犬だ
両手が鉛に変わるのを感じながら
僕は水を掻いた、がむしゃらに
泳ぎ着いた岸は凍える程に寒かった
けれど、
乾いた砂利を踏みしめて、僕は踊った
足裏についた傷は声になった
濡れた体はすっかり乾いたけれど、ぐんなりした髪は、そのままだった
僕は脱ぎ捨てる為に溺れたけれど、ぐんなりした髪は、そのままだった
一日二回、服用しなさい
一生ですか
一生です
僕は乾いた手で、薬と写真を受け取った
僕の犬の写真、僕の犬だ、僕の犬だ
もうどこも欠けてやしない、僕の犬だ
溺れる恐怖を跳ね除けた、僕の犬だ
眠る前口に含んだ薬は乾いていた。
僕は犬の湿った鼻を思って、飲み下した。
どうぞ明かりは消さずに置いてください
730 :
てと:2007/01/05(金) 01:44:27 ID:KPprtJLd
「あけましておめでとうございます」
滲んで融けてゆくのが
意識なのか思いなのか
どうだっていいだなんて
そんな強がりは言えやしないんだ
転がり込んだ夜は
一人では冷たすぎて
声が凍りつくほどだった
鼓動はすでに泣きもしない
アスファルトが焦げて
弦は震えて笑う
跳ね回る声を追いかけて
揺らめくバターに浮かんでみる
僕の知らない間に
世界は一つ年を取った
蹴りだされた暗がりに身を潜めて
海に沈んだ祝福を舐めた
731 :
てと:2007/01/05(金) 01:45:23 ID:KPprtJLd
「同窓会」
踏み潰した上履きは
まるきり僕のままだった
切り崩した制服も
やっぱり僕のままだった
笹舟みたいに浮かびながら
流されることに必死だった
膨れ上がった薄墨色の三階建が
砂に変わる夢ばかりみていた
そんなふうに生きてきてしまった
そんなふうにしか生きてこられなかった
だから
泣きたくなる程に懐かしいお前らが
誰だったのかも、思い出せないんだ
732 :
てと:2007/01/05(金) 01:47:50 ID:KPprtJLd
「方法」
世界を失った日
一欠けらでも残るものがあるのだとすれば
僕は怯えずにすむのだろうか
祖母が愛していた銀木犀を置いたまま
僕らは遠くへ歩いてきた
代わりに小さな薔薇の鉢を一つ
抱きしめて歩いてきた
今は薔薇も無く
ラケナリアも
コスモスも
とうに枯れさせてしまった
僕の手は花を殺し
僕の言葉は思いを草臥れさせた
僕らは僕になった
バックパックの底には土くれもなく
ひび割れた皮だけが横たわる
洋箪笥に残してきた内掛けを
灰にして詰めておく隙間だけが
僕の底に横たわる
もう僕には
怯えながら生きるより他にはないのだろうか
733 :
てと:2007/01/06(土) 01:04:11 ID:Hqx2TFTy
「踏んで」
土になりたい
土になりたい
いつかきみが
俯いた日に
僕を見下ろして
泥まみれの滑稽な姿を
笑ってくれるように
そうして僕の
見っとも無い無様な姿に
頤を跳ね上げてくれればいい
僕はもう心底
土になりたい
734 :
てと:2007/01/14(日) 09:03:16 ID:9AhP9Uf8
「雨」
雨空、しとどに濡れております
僕は阿呆のように立っております
点であった雫は、既に線となり
暖かかった服地は、重く、冷たくなりました
雨空、しとどに濡れております
僕は阿呆のように立っております
倫理や道徳が、雨粒と一緒くたに
弾け、弾け、足元で騒いでおりました
雨空、もうとうに曇天です
僕は頭を仰向けて、ぎんと睨んでやりました
もったりと孕んだような雲をではなく、です
雲なんざ、箸にも棒にもかかりやしませんから
雨空、行儀良く下手へ下がって行きます
僕は阿呆のように立っております
指の先、爪の先を引き攣らせながら、立っております
両手をぴんと伸ばして、立っておるのです
雨空、、、、、雨空、雨空、どこにも居やがりません
居やがりません、ああ
ああ、黒雲を引き寄せて
不躾な青色を、もう一度押し込めてやれたらなぁ
ぼつぼつ唸る雨垂れを追いかけながら
僕は阿呆のように突っ立っておりました
735 :
てと:2007/01/14(日) 09:08:51 ID:9AhP9Uf8
「頃合」
そういえばもう竜胆も終わりだろうか
借家の畳も随分と枯れてきた
金魚は緑色に厭きやしないだろうか
いろいろと、頃合いなのでしょうなぁ
ザリザリといつまでも足裏に残る感触
掃除の下手な住人にきっと家も辟易しているだろう
天井の隅には蜘蛛の巣みたいな綿埃
いろいろと、頃合いなのでしょうなぁ
そういえば貴女はいつも僕を呼び捨てになさった
先日きみに付けられた愛称はまだしっくりこない
金魚は視界がクリアになって
部屋はようよう、落ち着いてしまった
はぁ、もう頃合いなのでしょうなぁ
736 :
てと:2007/01/14(日) 09:11:19 ID:9AhP9Uf8
「散歩」
輝度の低いディスプレイの先には
美しいコペンハーゲンの景色
背の高い木の肌、鮮やかな家々
静謐な空
絵画のような文字の看板
ぶしつけでない日差し
緑、緑、
涙
みどり
僕はためらうことなく、ローゼンボー離宮の扉を開く
ニューハウンで波に揺られる
スモーブローに舌鼓を打つ
寂しげな人魚姫に微笑み
澄んだ空気で肺を満たす
僕は泣く
かさこそとした囁きが僕の中に満ちる
世界はどれほどにも美しく眩いというのに
輝度の低いディスプレイに満ちる自由
素晴らしい欺瞞、崇高な瞞着
世界はどれほどにも輝き麗しい!
乾涸びたベルガモットの香りを踏みしめながら
僕は鈍色の小さな空虚へ、心の底から反吐を吐いた
737 :
てと:2007/01/14(日) 09:12:21 ID:9AhP9Uf8
「高揚」
黒馬、黒馬よ
陽炎のように迷走する黒馬よ
お前の毛並みはまるで汚れた病衣
なぜだ!
お前の瞳はどろりと澱んでいる
なぜだ!
かつてお前の艶やかな背は
切り取った影そのものだった
かつてお前のつぶらな眼差しは
熾き火の燻りを絶やさなかった
お前は何よりも疾駆し
世界の全てを身内に焼き付けようとしていた
崇高なる志と、深い愛情が常に前頭葉を占めていた
お前は美しかった!
だが、もう過去なのか?
甘い飼葉は胃に苦く、
柔い寝床は悪夢を呼ぶ
強くそれらを跳ね除けた
お前の嘶きは枯れ果てたのか!
黒馬、黒馬よ!
澱の中を猛進する黒馬よ!
駆けるがいい、足が折れる程に!
738 :
てと:2007/01/14(日) 09:14:19 ID:9AhP9Uf8
「水」
きみを連れ去ったものが 何であったのか
もう 僕には分からない
739 :
てと:2007/01/14(日) 14:17:38 ID:9AhP9Uf8
「僕の詩」
僕の唾液は腐っているようだ
含んですぐに吐き出した方が
良い香りがする
噛めば噛む程
死んでゆく
740 :
てと:2007/01/14(日) 14:21:03 ID:9AhP9Uf8
「その日」
僕は笑った、その日。
僕は、僕を構成する要因が、
僕以外に無いのだと信じて疑ってはいない。
僕は、僕を酷く大切なもののように扱い、
僕と僕以外を常に区別する。
僕は、友人を欲したけれど、親友になろうとする者は敬遠した。
僕は又抱擁を欲したけれど、受容されることには拒絶を示した。
僕は、僕の中身を十二分に理解しているつもりでいる。
僕の中身は安いインスタントコーヒーと腫瘍と幾許かの本の切れ端で全部なのだと確信する。
僕は笑った、その日。
僕は、そういった気分だった。
741 :
てと:2007/01/14(日) 14:24:28 ID:9AhP9Uf8
↑続き
僕は、僕の器を構成する要因を持った存在に対して、
僕以上に価値が在るようには考えていなかった。当然、以下でもない。
僕は、僕以外の人間の感情を読み解くことに決して鈍重ではなかったけれど、
僕自身だからといってそれが歓迎されるものでもないと理解していた。
僕は、幾度かそういったことを試みたことがあり、
僕が思うような結果を得ていた、だがだからなんなのだろう。
僕は、彼に対してもそれを試みることが出来た。
僕が思うような結果になるかもしれない、いやなるだろう、それは酷く恐ろしかった。
僕は、読み解いてばらばらになった彼の中に、同じピースを見つけるかもしれない。
僕は酷く恐ろしかった、恐ろしい、それは恐慌をきたす程の恐怖の塊なのだ。
僕は笑った、次の日も。
僕は、そういった気分なんだ。
僕は、結局そこには行かなかった。行かなかった。
僕を見て彼女は俯いた、泣いていないことに、僕は少し躊躇った。
742 :
てと:2007/01/14(日) 23:39:08 ID:9AhP9Uf8
「食パン」
柔らかな腹を差し出せだなんて
そんな態度をどうして取れよう
もちろん僕には耳が好ましい
丁寧に袋詰めされて
サンドウィッチに目もくれず
「パン耳」を選んだきみ達を
僕は丁寧に揚げて
砂糖とシナモンで飾ろう
サクリサクリと噛み砕いて
僕にしか分からないだなんて
悦に入るんだ
ありがとう、一袋50円のうまし糧よ
743 :
てと:2007/01/16(火) 00:38:40 ID:ZTKUoq0y
「眠りたくない」
針の先のような
ちりちりとした傷みが降り注ぐ
今この瞬間に僕の魂は眠り
明日の陽と共にまた目覚め
薄い恐怖を貼り付けたまま
昨日を懐かしむことで
恐れを宥めて、生きるより他ない
願わくば
卵の殻よろしく
つるりと剥け落ちてくれやしないだろうか
744 :
てと:2007/01/16(火) 23:33:40 ID:ZTKUoq0y
「明日へ」
なだらかな下り坂を
ゆっくりと昨日が滑り落ちてくる
今日の僕を尻目に
すいすい、すいすい
下り落ちてゆく
すれ違いざまにくれた目配せが
なんだったのか
分からないまま、また
今日の僕が、滑り落ち始める
745 :
てと:2007/01/18(木) 02:40:17 ID:onY36KIl
「吐きたい時ほど嘔吐出来ない」
小さくてくだらないことで
僕は簡単にささくれる
睡眠時間をギネスにくれてやり
ディスプレイの中をふらつく
本当に欲しいのは
便利な錠剤なんかじゃないのだけど
水もなしに引き攣った喉は
ごめんの一言も飲み込んだ
746 :
てと:2007/01/18(木) 23:19:52 ID:onY36KIl
「今日のメニュー」
煮込んで煮込んで
ほつれた僕を
どうぞ召しませ
きみにはとびきり柔らかい
当たり障りの無い場所を
「僕」だよって差し出すんだ
排水溝に引っかかってる
灰汁には
発言権無し
747 :
てと:2007/01/19(金) 23:06:01 ID:9bN/25ki
「錯覚」
濁った目に目薬を
ひんやり落とす
たちまち世界が美しくなったみたいな
とたんに視界が開けてゆくような
僕は馬鹿だ
世界はいつでも美しい
僕の目はいつだって見やしない
748 :
てと:2007/01/21(日) 00:04:04 ID:NI9Jaq0y
「好物」
苺を落っことしちゃった
ショートケーキはふんわり甘い
僕はうろたえることが恥ずかしくって
ショートケーキも落っことしてみせた
空っぽの皿を
震える手で握り続け
舐めた空気は
ふんわり甘かった
いろいろなものを
落っことして、踏んづけて
タフな自分を気取ってきたけれど
残ったものはこれだけで
つんとした空気は
それでも、ふんわり甘かった
749 :
てと:2007/01/21(日) 00:32:07 ID:NI9Jaq0y
「変わらない」
埃被った暗闇が
部屋の片隅に横たわる
笑い声だけが風を起こして
ゆっくりと雪を降らせる
両手一杯の思い出は
全身に波打ってる
歌えば零れてしまうから
息を詰めてうな垂れる
世界の端っこを
ぼうりぼうりと貪りながら
残滓を吐き散らしてゆく
正しいのは常に昨日なんだ
750 :
てと:2007/01/24(水) 01:06:32 ID:ULRL8hgT
「昼下がり」
林檎の香りの紅茶を入れて
ベランダに寝転がる
隣には40mの自由
いつだって飛べるんだけど
紅茶が冷めてしまうから
今はまだ寝転がったまま
頭の上では笑い声と
ベルガモットの香り
いつだって抱き締められるんだけど
紅茶を冷ましてしまうから
今はまだ、寝転がったまま
裸足の足が僕を突付き
羽を踏み潰してしまう
冷めた紅茶を飲み干して
僕は自由にさよならを
きみにこんにちわを
伝えて、小さな巣へ帰る
751 :
てと:2007/01/27(土) 03:33:57 ID:fClHVaRL
「不法投棄」
ほつれてしまったぬいぐるみは
放り出されて捨てられた
吐き散らされた白い綿は
恨むこともなくちりちり泣いた
そんなふうにして日々
放り出して捨てたせいで
僕の庭には白い灰ばかりが残った
舞い上がる小さな粉は
僕の中にも残った
使われることのない針と糸を
握り締めたまま
窓の外に積もる
僕を思って泣いた
752 :
てと:2007/01/27(土) 03:45:05 ID:fClHVaRL
「散歩」
すすきの海が揺れて
鳥が発つ、乾いた音
足元の地面は湿っていて
隣で誰かが歌っている
椎と団栗がちゃらちゃら
艶やかな身、様々な茶色
足元の地面は湿っていて
隣から楽しそうな歌が聞こえる
半分低い青を見ながら
隣から流れる歌を聴く
同じ景色を見ることの無いまま
歌声は発った、乾いた空へ
753 :
てと:2007/02/02(金) 22:26:33 ID:szyJtfQm
「うん」
腹の上で、猫が寝た
僕はひっくり返って
ただ生きていた
差し出せたのは
心音と、体温くらいで
僕の腹の上、猫は眠った
それで全部だったんだ
明日
きみに電話するよ
754 :
てと:2007/02/04(日) 11:34:25 ID:icEpJTPZ
「夢」
悲しい夢を見て
目が覚めた
乾いた眼球が瞼に貼り付いて
ひりひりと痛んでいた
幸せな夢を見て
目が覚めた
枕の冷たさに、頭が跳ね上がった
僕は
何もかもが恐ろしいんだと知った
755 :
てと:2007/02/04(日) 11:45:53 ID:icEpJTPZ
「寝起き」
一人きりの熱が篭った毛布が
僕を眠りから追いやった
湿った頭は夢の残滓をくっつけたまま
僕をベッドの外へと追いやった
冷気の膜が素足を包んで
清清しさを感じさせようとするけれど
ぼたぼた零れる夢の残滓が
温かかった毛布を掘り起こしたせいで
吸い込む空気は酷く澱んでいるように思えた
熱は僕を蔑んで、追い詰める
欲しいのは、温もりなんだ
756 :
てと:2007/02/06(火) 21:21:21 ID:czZ+WSsQ
「ぴったり」
いつの間にか、足掻いたり
空回ったりしなくなったね
すんなり隣に座って
時々の会話と
時々の笑顔で
湯船に浮かんでるみたいに
ふわふわ幸せでいられるね
欠けた痛みと
歪んだ涙を
ちょっとずつ持ち寄った優しさで
補い合って
丁度ぴったりになったんだ
不安だったり
寂しかったり
一人ぼっちを繰り返したけれど
ぼくらは、
ようようぴったりになれたんだね
757 :
てと:2007/02/06(火) 21:47:29 ID:czZ+WSsQ
「言うほどの言葉じゃないので」
なんでもないけど、嬉しいんだ
きみが僕の話に、笑ったりするからさ
なんでもないけど、楽しいんだ
きみが僕の視線に、頷いたりするからさ
なんでもないけど、幸せなんだ
きみが僕の隣で、眠ったりするからさ
言葉にするとつまらないだろうから
きみの中には残さないよ
でも
きっといつか僕が、
嬉しくも、楽しくも、幸せでも無い時に
僕を支えてくれるだろうから
どうにか僕に刻んでおきたいんだ
なんでもない、ただ普通の今日を
「キャンバスライフ」
世界のどこか、あるいは異次元で
僕というキャンバスと、絵筆を持った絵師がいて
きっと彼がマンネリに悩んでいるから
僕の日々がこんなにもつまらないのだ と
言い聞かせてみたところでどうなるわけでもない
「午前0時をお知らせします」
空っぽの明日に
ストーカーみたいに尾行されている
まだ異次元の絵師は沈黙を続けている
もっと違う色 違う景色を 描いてみてはどうですか、と
言ってみても彼は言葉を濁らせるばかり
そして 晴れていた空を溜め息の雲で塗りつぶしていく
そんな夢を見た
窓の外は 見事な曇り空
「虹」
いつもの様に傘を差す
振りまくように回しながら
見下げた地面で 雨は跳ね飛んでいる
「陰鬱」を書き続けるような
熱帯雨林に迷い込んだような
隠れる様に傘を前に傾ける
信号機の色も掻き消してしまう
例え雨が上がっても
どうせ僕が思うようには晴れ渡らない
だから「虹」と比喩できるようなことは起こらない
足元には水溜りが佇んでいる
蹴って 散らして 濡れる爪先
見上げた空には 雨 雨 雨
そんな時に
無駄にカラフルな傘を差した誰かとすれ違って
その女の子を 何故か僕は目で追っている
あぁ なるほど
今のが虹なんだな
「あかい神様」
要するにぼくは爆弾を抱えている
もうすぐ何か起こるらしい
でもねだからって 水を差さないで
こいつを解き放つのが ぼくの役目なのだから
小さな神様 逃げている
ぼくの神様 逃げている
その名はカゲロウ もうじき消えるんだ
まるで自分の子供のように慈しみながら
ずっと眺めているよ
その姿を 色んなところから
真っ赤な神様 光っている
ぼくの神様 光っている
真っ赤なお星様 ぼくのお星様
楽しそうに光っている
ぼくにしか見えない
その名は
761 :
てと:2007/03/07(水) 00:14:17 ID:g0qEB8JK
「日々」
足元に何がある?
日常だ
その下には何が?
幸福だ
より下には、何?
後悔だ
潜って見ると?
不安だ
それを剥いだら、どう?
空っぽだ
762 :
てと:2007/03/07(水) 00:15:35 ID:g0qEB8JK
「羽」
僕の羽は少し脆い
飛び続けてはいられない
折れてしまいそうで、いつも怖い
僕の心は、もっと脆いから
763 :
てと:2007/03/07(水) 00:44:04 ID:g0qEB8JK
「お願いだから」
誰よりも上手に自分を慰められるようになったよ
僕を、愛してくれないか
ブラウン管の向こうに見るような
きちんきちんと整った
お手本通りの愛が欲しいんだ
微かでもなく
目立ち過ぎず
きちんきちんと身の丈に
副った正しい愛が欲しいんだ
保障も見返りも
不安も懸念も必要ない
誰かに問われればすぐさま
これだって差し出せるような
そういうものを探してるんだ
量る尺を持たずに来て
今更教えも乞えないんだ
いつだって優しく触れてくるのは
自分の掌だけだった
苦痛を宥めてくれるのは
小さな錠剤だけだった
ほんとうに、今更だけれども
どうか、僕を愛してくれないか
764 :
てと:2007/03/07(水) 01:02:46 ID:g0qEB8JK
「眠る前に」
ちりちりとした痛みを伝えてくる
傷はあまりに小さくて、僕はそれに気づきたくない
丁寧に流してゆく日々を凝らせることは恐ろしい
幾度も溶いて押し流して
香りすらも残さないように
明け方白む空が瞼を叩き壊すように
丁寧に丁寧に、僕は日常を作り上げている
そんなことをまるで意に介さずに
投げ込まれるおがくずは
僕をじわじわささくれさせる
真綿の海で溺れるように
僕をゆっくり眠らせる
澱みはまだ蟠り
僕は明日を迎える為に
全てに、気づきたくないと祈るんだ
765 :
てと:2007/03/07(水) 23:38:26 ID:g0qEB8JK
「本日」
日も暮れて、空は薄ぼんやりです
泣くには良い頃合いじゃないでしょうか
とつとつと語る口はもう草臥れて
泣くには良い頃合いじゃないでしょうか
部屋はひんやり震えていて、
カップ酒の湯気まで食っちまう
泣くには、良い頃合いじゃないでしょうか
嗚咽を肴に一杯飲んで
ろうろう歌って
死んでしまう
僕には、良い頃合いじゃないでしょうか
766 :
てと:2007/03/07(水) 23:42:36 ID:g0qEB8JK
「だから」
くたばっちまった熱には
下水に沈んで頂こう
まだ燻ってる熱さには
ベランダからのダイビング
出遅れるのはいつものことで
出過ぎちまうのは今日かぎり
ぐるぐる唸る温さだけ
おいでよ、抱きしめてやるんだから
767 :
てと:2007/03/09(金) 00:34:43 ID:Rcke/R57
「思い出」
一番あったかな幸せの中に
駆け込んで
隠れて
ドアを全部閉じて
窓を全部閉めて
まどろんで
眠って
少しずつ
少しずつ
空気が澱んで
息苦しくて
目を覚ます
生きているから
浸りきれない
768 :
てと:2007/03/09(金) 00:35:18 ID:Rcke/R57
「全力」
走りつかれてくたばって
沢山だって叫んでみても
どうだか、すぐに
物足りなくって
物欲しい
正真正銘、混じり気なし
純度100%の
馬鹿で出来ております
769 :
てと:2007/03/14(水) 01:33:48 ID:89s17iow
「きみのこえ」
歩いていた僕と
躓いた僕と
俯き、沈んだ僕と
溺れて泣いた僕と
浮かんで、泣いた僕と
乾いた僕と
歩いてゆく僕と
同じだと信じさせるのは
沁みこんだ
きみのこえ
770 :
てと:2007/03/14(水) 01:34:26 ID:89s17iow
「きみのこえ」
吐く息は白くも無く
やけに黄色い日差しが窓を舐めていた
僕は温い僕自身にすら怖気づく
午後
部屋の眩さが、静かに目を焼いていた
訪れる靴音に
胃液が鼻を抜けて
立ち去る足音に
ただ震えが止まらなかった
飛び去る衝動を叩き壊したのは
酷く控えめな一音で
僕の中の諦めは恐れに摩り替わった
午後
部屋の眩さが、静かに僕の目を焼いた
771 :
てと:2007/03/16(金) 00:29:54 ID:v7so9rz2
「春」
めぐりめぐった春の今日が
静脈からとくとく流れ込む
薄い皮膚に透ける景色は
どこか置き去りにされた不平のつらだ
型通りに差し出された橙色を
打ち壊してまた、春はめぐる
772 :
てと:2007/03/16(金) 00:30:37 ID:v7so9rz2
「歩」
蚯蚓の腹の中を
足引き摺りながら進む朝
溢れかえる光の床に温度は無く
眩さは美しい限りだが
リノリウムの嫌な柔らかさは
酷く神経を逆撫でる
転んだりしやしない
転んだりしやしない
773 :
てと:2007/03/16(金) 23:46:01 ID:v7so9rz2
「初春の雨」
桜の蕾も
いい具合に冷えて
灯油の切れたファンヒーターと一緒に
晴れない空に歌います
春を蹴っ飛ばしたやつ
僕ぶっ飛ばしたい
774 :
てと:2007/03/16(金) 23:58:36 ID:v7so9rz2
「割合」
これまでの人生の
八割強
自分をころしたいのです
恥さらしで
厚顔で
クソッタレている
残り二割弱
愛しています
775 :
てと:2007/03/17(土) 22:12:03 ID:98IHnK0Y
「静謐」
酷く透き通った青さが
あちらこちらに横たわって
もつれる足を振り払う
こんなに全てが艶やかでは
腹の底まで爛れてしまう
閉じた瞼にも陽は透けて
僕はもはやどうしようもない
776 :
てと:2007/03/17(土) 22:13:01 ID:98IHnK0Y
「春の日」
調子外れたガタガタが
ゆっくりと胸に折り重なる
春の日は杳として
上澄みだけが晴れ渡る
777get
778 :
てと:2007/03/19(月) 01:06:59 ID:9hZKbcdP
「酔っ払い」
酔っ払って帰り
冷め切った布団に包まって
冷たい枕の上で考える
朝炊いた飯はまた朝飯にしよう
干しっ放しの洗濯は明日も干しておこう
ローンの支払い日まではまだ3日ある
牛乳はもう飲めない
そういえば親父の奴は
酔った日には必ずに
家につくなり怒鳴りまわして
僕らの平穏を打ち壊してくれていた
どうしようもない奴だと
酷い乱暴者でがさつな男だと思っていたが
今夜一人
酔っ払って帰り
冷め切った布団に包まって
冷たい枕の上で考えてみると
どうして
なんだ、随分繊細な奴じゃあないか
そんなことなら
素直におかえりをくれてやれば良かったよ
779 :
てと:2007/03/19(月) 01:07:41 ID:9hZKbcdP
「いずれ」
死が
死が、酷く傷みを伴うものであればいい
のたうち叫ばずにいられないものであればいい
苦痛だけが僕を包んで
哀しみを追いやって
残されたものを痛む苦しみを
かき消してしまえばいい
臆病で利己的な
僕に相応しいものであればいい
無様に喚く様に
愛想をつかしてくれればいい
何も言わず
白い棺から立ち去ってくれればいい
きみを愛せてよかった
きみに愛されなければよかった
780 :
てと:2007/03/19(月) 22:29:54 ID:9hZKbcdP
「憔悴」
僕はもう 眠りそのものが重苦しい
冷えた枕に蟠る 汚泥の詰まった風船を
なだめすかして 夜が更ける
夜明けの声を聞くたびに
腐った体が戦慄いて
薄い鎧は跳ね上がる
陽を
追いやって
追いやって
僕はもう 目覚めまでもに打ちひしがれ
護るものすら持ちえずに がらんどうな心臓を
蹴飛ばしながら 日を過ごす
僕を
追いやって
追いやって
追いやって
781 :
てと:2007/03/19(月) 22:30:33 ID:9hZKbcdP
「空」
春の空は
夏のように固まらず
秋のように移ろわず
冬のように遠くなく
燦爛として美しく
淡く柔らかであるくせに
ひどいぐあいに不人情
どうして
愛さずにいられようか
782 :
てと:2007/03/20(火) 23:59:51 ID:4zpxHpU1
「酔い」
宵闇を道連れに
どうどう歩いて
迷い込む
暗がりとは親しくて
僕は怯むことなど無いよ
肌を滑る風は心地良く
思考はふらふら飛び回る
酔った世界はぼんやりと
輝く皮膜を纏っている
やあ
こんにちは、世界
ぼくは、げんきだよ
783 :
てと:2007/03/21(水) 00:16:15 ID:Qpd6s4jn
「思い出」
朝の日に笑っている
湧き出る露のようなもの
僅かに潤して
昼にはもう居ぬ
ふとした空気の温度にも
シナプスは無駄に跳ね回り
そこいら中をざわめかせる
乾いた洗濯物の香り
陽だまりで暖められた畳
二人分の食器を洗う音
日常に転がる幸福
僕を潤して
今はもう居ぬ
784 :
てと:2007/03/21(水) 23:46:26 ID:Qpd6s4jn
鼻血と海を足したような
空が、ぼんやり浮かんでいる
少しだけ冷ややかな空気に
たたらを踏んで振り仰ぐ
とてつもなく大きな落し物を
いつだって抱えている気がするんだ
海の底から声を吐く
いつだって、いつだって
785 :
てと:2007/03/21(水) 23:57:43 ID:Qpd6s4jn
↑「6時21分」
「7時02分」
ただいま
にっこり
おふろ
ほっこり
てんぷら
たっぷり
おくすり
しょんぼり
ごほうび
ふんわり
ふたり
まったり
おやすみ
にっこり
786 :
てと:2007/03/24(土) 00:31:38 ID:EtX1m70q
「タイミング」
遠い日、音も無く閉ざされた扉から
ゆっくりとした問いが響く
それは長い長い間僕が待ち
望み続けていたもので
決して得られないとも思っていたものだった
僕の手には捥ぎ取られたノブが転がって
ノックは優しく響き続ける
人生なんて、こんなもんだ
787 :
てと:2007/03/24(土) 00:58:20 ID:EtX1m70q
「帰郷」
あの煤けた壁は真っ白でした
僕は十を数えたばかりでした
あの錆びたブランコはぴかぴかでした
僕はまだ小学生でした
あの裏山はもっともっと青々として
僕はようやっと人生なんてものの
しょっぱい部分を理解し始めていました
風に吹き飛ばされるように
たくさんのものを引っ攫われて
駆けずり回って喚いて泣いて
どうにか帰ってきたけれど
他人面する故郷の中で
誰に「おかえり」を乞うたら良いのか
何に「おかえり」を乞うたら良いのか
途方にくれて今もなお
「ただいま」だけを、後生大事に抱えております
788 :
てと:2007/03/31(土) 00:53:50 ID:dFIsrKjN
「こんにちは」
気が付くねって誉められるのは
ちっとも嬉しくないんだ
人の起伏が見えるのは
僕が平坦だからなんだ
つるつるのぺったんこ
だからね
皆の棘もそぎ落として
平坦にしてしまいたくて
だから誉められるんだよ
だから、嬉しくないんだよ
789 :
てと:2007/03/31(土) 00:54:33 ID:dFIsrKjN
「睡眠不足」
喉の手前に引っかかって
うんせうんせ頑張っている反吐は
夜に浮く月の揺らぎも知らず
うんせうんせ頑張っているんだ
砂を蹴っ飛ばして
仰向いた面に
夜の雫がぼとぼと落ちて
僕はそいつの重さを借りて
うんせうんせと反吐を飲む
ああまた
今日も終われない
790 :
てと:2007/04/01(日) 22:03:58 ID:0oGSEx7q
「見えないものは無いもの」
明日から目隠しをして過ごそうか
なくす恐怖をなくすように
いいわね、なんて笑わないで
もっと深刻に聞いて欲しいんだ
林檎が落ちるのを止めるには
重力の無い場所が必要だけど
僕は宇宙飛行士じゃないし
お金も気力も持ってないんだ
だけどほらこうやって
目を閉じるんだそうしたら
僕の林檎は落ちてない
いいわね、なんて笑わないで
もっと深刻に聞いて欲しいんだ
どんな顔してるのか自分で分かってる?
今日の空より酷く暗いよ
明日から目隠しをして過ごそうか
だってそうだろそうしたら
君の涙も落ちやしない
いいわね、なんて笑わないで
きちんと泣いて欲しいんだ
でないと慰められないだろう
でないと、抱きしめられないだろう
791 :
てと:2007/04/03(火) 01:16:33 ID:XcFBN05M
「ぴんく」
むせ返るような色だ
まるで、幸福のような色だ
ひけらかして、見せ付けて
無邪気な悪意の色だ
温い風に瞬く光を
僕は掴もうと、掴もうと跳ね回り
結局拳に残るのは
草臥れて項垂れた薄紅だ
僕の目の前で育ち、膨らみ
これ見よがしに咲き誇り
欠片も残さず立ち去った
まるで、幸福のような花だ
「メインストリート」
うふふ、と笑う女、
と、わはは、と笑う男、
の横を通る、音漏れの激しいヘッドフォンで、爆音のハードロックを聴く男、
を睨みながら、忙しい忙しい、と言い訳する初老の男、
に目もくれず、公園で、きゃあきゃあと嬌声をあげて駆け回る子供、
が耳を塞ぐほど、五月蠅すぎる選挙カー、
に声援を送る人々、
に混じって、密かに心の中で毒づく少年、
に「清き一票を」という騒音をまき散らす政治家、
から逃れたい一心で、信号を無視して駆け抜けようとした女、
を怒鳴りつける運転手、
その光景を、驚いた表情で観ている新社会人、
を懐かしい想いで見つめているサラリーマン、
を眺めて、わはは、と笑う男、
と、うふふ、と笑う女、
793 :
てと:2007/05/05(土) 00:14:13 ID:pIE9T+xK
「返信」
びっくりするほどに僕が
落ち込んで、悩んで、苦しんでいるんじゃないかと
気にかけてくれてたんだろう
知ってたよ
でも、何てことないんだ
ほんの少し眠る時間が減ったくらいで
食欲があまりわかないくらいで
終始落ち着かないくらいで
でも、何てことないんだ
ちゃんと息はしているし
昨日は洗濯だってしたし
週末には映画まで見に行ったし
ほら、何てことないんだ
大丈夫なんだよ、まだ少し
視神経は弱いままだけど
一人で立って歩けてる
見えなくなんてならない
見えなくなんてならない
そうだって、知ってたよ
794 :
てと:2007/05/05(土) 00:14:46 ID:pIE9T+xK
「そばに」
いくじのない僕の胃は
どうしたって飲み込めない
湯気の立つチキンスープと
暖められたミルクのカップ
脇に挟み込んだ冷たさよりも
額に触れる温もりが
どんどんと熱を追い払い
どんどんと僕を追い払う
暗い夢を繰り返し見るのは
39度2分のせいじゃない
どうかそのままにしておいて
どうかこのままでいさせておいて
どんどんと熱は追い払われ
どんどんと僕は追いやられる
目が覚めたら、もう一人
795 :
てと:2007/05/05(土) 00:32:04 ID:pIE9T+xK
「敬遠」
恐怖が
枷になり、僕を生かし
盾になり、僕を許し
槍になり、僕を守り
剣になり、僕を殺す
全て、望むべくもあらず
796 :
てと:2007/05/05(土) 00:32:42 ID:pIE9T+xK
「枕の上」
灰色は、今日来る
朝はまだ来ない
灰色は、明日も来る
朝はまだ来ない
灰色はずっと来る
朝は、
もう来ないかも知れない
797 :
てと:2007/05/05(土) 00:33:42 ID:pIE9T+xK
「残さないで」
吐き出してしまいそうで怖いんだ
燻っている汚れたものを
げえげえと叫んで暴れて
もしそれで
何一つ、まともなものが残らなかったら
燻っていたのが僕そのものだったら
僕そのものだったら
だったら
怖い
798 :
てと:2007/05/05(土) 00:39:24 ID:pIE9T+xK
「時折であれば」
瞳を閉じる瞬間に
夜でなく、闇でなく
もっとずっと暗く遠いものが訪れて
ゆるゆるとした波に押しやられる
閉じた瞼から、耳から、鼻から、口から
皮膚の全てから
沈んだ冷ややかさが染みとおり
音もなく浮かんでゆく
朝日に焼き尽くされる目覚めは
いきも出来ない
799 :
てと:2007/05/06(日) 21:01:21 ID:z9nceYfL
「あげる」
憤るほどの思いも無く
俯くほどに成したものも無く
泣くほどに生きても居ない
僕は
僕の命に、笑ってしかやれない
800 :
てと:2007/05/06(日) 21:10:29 ID:z9nceYfL
「昨日の続き」
かすかに残る傷跡が
ふいに、引き攣れ痺れるように
思いの底に沈んだ欠片が
ふいに、存在を叫びだす
消えてなんていない
忘れてなんていない
僕は
変われなんてしない
「待ち合わせ」
五月のありふれた憂鬱に
からみついた幻
信じ切れない言葉が
ぼくの足首から離れたら
待ち合わせの場所で
君を待つとしよう
電線で休んでいる鳥は
手招きをするように
羽を広げ 羽ばたこうとする
それはまるで ついてこいと命令しているよう
しかし ぼくはここに留まったまま
それを見ている
絶え間なく動く人波の
真ん中で
それを見ている
君を待っている
802 :
名前はいらない:2007/05/07(月) 06:28:45 ID:cF7M1bkg
ぎ、ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
べ、べっどに
キャベジンが!
803 :
てと:2007/05/07(月) 23:48:34 ID:LzqQjyrT
「雨降り」
重く降る、銀の糸
ゆっくりと砂を縫い付けて
公園にはもう誰も居ない
足元のぬかるみに目もくれず
頑なに柄を握り締める姿は
しなやかなトネリコに似ていた
詰まる葉が姿を隠し煙る
雨音から逃れ去った僕には
墨色の硬さは解らない
ただ頑なに柄を握り締める姿が
その冷たさを知らずに居ればいいと思う
公園にはもう、誰も居ない
「魔法へ」
叶わない夢なんかじゃないよ
終わらない夢なんだよ
805 :
てと:2007/05/09(水) 23:37:07 ID:IwnmcxcU
「スペア」
ザラザラした蕎麦殻の中に
僕を一人隠してるんだ
とびっきりスペシャルな奴だ
戸惑ったり迷ったりしない奴だ
いつだって飛び出せるし、いつだってハイな奴だ
ザラザラした蕎麦殻に埋もれながら
奴は最高にいかれた顔で笑ってる
そんな心持で今日も
生きていくつもりなんだ
806 :
てと:2007/05/09(水) 23:40:21 ID:IwnmcxcU
「不変」
こんなに苦しいのは
生きているからでも
人間だからでもない
僕だからだ
807 :
てと:2007/05/09(水) 23:54:30 ID:IwnmcxcU
「使い道」
目の奥からゆっくりと
蓄えておいた水分が
無駄になるために溢れてくる
赤く濁って引き攣れて
痛みばかりが押し寄せる
立ち枯れた腕に
触れてくれるなら
君の為にも泣くよ
夢でもいいんだ
808 :
てと:2007/05/09(水) 23:55:57 ID:IwnmcxcU
「僕です」
世界の端っこを
ぼうりぼうりと貪りながら
生きてる!
こんにちは
僕、害虫です
「gdgd」
けたるい ほまいら
gdgd しやうせ
やらうせ gdgd
ほまいら けたるい
gdgd gdgd
gdgd gdgd
gdgd gdgd
gdgd gdgd
gdgd gdgd
gdgd gdgd
腰振れ gdgd
面はれ gdgd
満員電車で gdgd しやうせ
鬱なら gdgd
躁なら gdgd
並ならなおさら gdgd しやうせ
足りない 足りてる
どちでも ええやん、
gdgd gdgd
gdgd gdgd しやうせ
gdgd gdgd
gdgd gdgd しさらせ
gdgd gdgd
gdgd gdgd gdgdっ、
どなんやねん?
「空を知らない」
空を知らないぼくは
うまく空というものを描けない
ぐるぐる巻きのパー
あれを太陽だと信じているから
漫画の吹き出しみたいな形
あれを雲だと信じているから
今日も空っぽの卵の中で居候している
半人前だって主張している
いつだって空は
窓と 分厚いカーテンの向こう側
「陽のあたらない街」
ぼくが辿り着いたのは
陽のあたらない街
揮発性の感情が歩かせた
その道の果て
夜行性の衝動に走らせた
くだらない羽
五月雨が心を伝う
晴れの予報は外れたが
午後には晴れた …らしい
それはきっと
虚しさを忘れた証
もうそろそろ
蒸発してしまうのだろう
ただいま
ぼくが辿り着いたのは
陽のあたらない街
おかえり
陽炎が静かに揺れていた
812 :
てと:2007/07/04(水) 23:38:22 ID:tuyGyN65
「ゴミ箱」
大事な物を一つ一つ
拾いあげて、抱きしめて
僕の押入れはぎゅうぎゅうになった
何一つ取りこぼしたりしたくなくて
拾いあげて、抱きしめて
僕の棚もぎゅうぎゅうになった
つまらない物なんてありはしないって
ベッドの上まで溢れかえった
箪笥の中も上も前も横も一杯で
窓は閉じっぱなし
取っ手まで、辿りつけないせいだ
僕は息苦しくて笑った
空気よりも大切なものに埋もれて
息苦しくて笑った
ついに昨日
僕の部屋のドアが開けられなくなった
控えめな声が薄い板の向こうで響く
声は薄い板の、向こう
僕は、こちら
ああ
僕は、こちら
813 :
てと:2007/07/04(水) 23:40:53 ID:tuyGyN65
「感情」
苦しいさ
悲しいさ
切ないさ
いいことなんて、今日もないさ
泣いてるよ
怒ってるよ
痛いんだよ
いいことなんて、明日もないよ
愛してるんだ
愛してるんだ
愛してるんだ
いいことなんて、ずっと無いんだ
だけど、愛してるんだ
なじったって
愛してるんだ
814 :
てと:2007/07/04(水) 23:46:55 ID:tuyGyN65
「初秋を思う」
僕の揺り篭で一人
眠ることにするよ
もう夢は追いつかない
僕は追いすがらない
両手に溢れた喜びは
立ち尽くしてぽかんとしている
雪は降るだろうかと
早すぎる期待に僕は
立ち尽くしてぽかんとしている
青々とした輝きを取り払って
秋の木立だけを思い描く
もう夢は追いつかない
僕は追いすがらない
だのにただ遠すぎる思いに僕は
立ち尽くして、揺れている
一人きりで
いき、
かえる
京都タワー
ぼくが想像した通りな空の手前に聳え立つ
東京タワー然とした京都タワー
そのてっぺんに何かの星が
ヒーローみたいに立ち上がった
ぼくはそれを見つめながら
最終バスを待つ
バスに揺られながら
ぼくは音楽を聞き
そして眠そうな目を必死にこすりながら
ひたすら絵のことを考える絵のことを考える
詩のことなんて考えない詞のことなんて考えない
絵のことだけを考える絵のことだけを考える
ぼくはそれを忘れなきゃいけない
いや忘れなくてもいいけど忘れたほうがいいような
そんな気がしてならない
変わり果てた冬の木々のような面持ちで
プライドだらけの京都タワー
僕の遥か後ろでまだ威張ってやがる
お前解ってるのか?
お前なんか、東京タワーの足元にも及ばないんだぜ
おい本当に解ってるのか?
自分に問いかけるようにひとり呟いた
なぜやくの
ねぇなぜやくの
とその子は呟いた
傍らに居る女はその問いに
何とも答えず
答えられず
ただその場に立っている
その子は泣きじゃくりながら
鼻水を垂らしながら
再び言う
ねぇなぜやくの
みんなぱぱのこときらいだったの
ぱぱをいじめないで
かわいそうだよ
女は堪え切れず
その子を強く抱きしめて
その子と同じものを流した
僕は二人をただ見つめて
あのひとをなぜやくのか
考えて
ひとしきり考えて
辿り着いた
あまりに下らない結論に
思わず
涙がでた
なぜやくの
なぜやくの
その声はしばらく
僕から離れることなく
響き続けていた
818 :
てと:2008/03/21(金) 00:53:29 ID:aV2Dumlw
「未定」
痛々しいのはあなたの声で
叫びはそこらにおっこちてる
裸足の床はひんやり死んで
もう口角も持ち上げられない
諦めを呟く目は
口に出すのを恐れている
今日は何も変わらず
今日は何も変わらず
僕はまだ、嘆くべきかを迷ったままだ
819 :
てと:2008/03/22(土) 01:29:48 ID:NhHvzzeN
「歩き方」
不器用な僕の手は
削ぎ落とすなんて出来やしない
いつだってぎこちなく
大事なものを引き千切る
引き伸ばして捻じ切って
歪に小さくなってゆく
今日も明日も
さようなら
820 :
てと:2008/03/23(日) 23:46:54 ID:ql0fZaxJ
「日暮れから」
錆色の空にトタンの歌
太陽はとても大きく静かで
しょげた屋根を押しつぶすように
ゆっくりと滑りさる
銀の靴底はとうに落っこちて
冴えない僕を置いてゆく
ああ、
今日は
今日は、物凄い速さで通り過ぎる
乾燥しきった陽気さだけを放り出し
今日は物凄い速さで、通り過ぎた
ほんのりと青く輝く全てが
冷気を吐きながら見詰めてくる
選び取ったものや
与えられたもの
忘れたもの
失ったものの
全てが、凍ったバナナのようだ
空は回る
燻った闇と街灯の瞬き
月はおそろしくわずかに叫び
しとしとと煌めきを振りまきながら
どこかへすんなり溶けてゆく
意識の澱だけちりちり火照り
眼窩から僕を追い立てる
ああ、
明日が、
明日が、ことさら静かに押し寄せた
びしょ濡れの眠りだけを踏み潰し
明日がことさら静かに、押し寄せる
821 :
てと:2008/03/24(月) 00:03:04 ID:sSGYh0Gl
「追懐」
やぁ、どれくらい経ったっけか
僕らが、追いかけっこを止めてからさ
空気の抜けかけたボールや
錆びて傾いたゴールポストなんかを、うっちゃってきてからさ
そういや俯いた目に入ったあの時の影は
なんだってあんな不思議な色だったんだろうね
そう、どれくらいだろうね
僕らが、図書室の森閑を去ってからさ
折れて汚れた詩集や
阿呆みたいに何度も読んだ伝記や小説だとかを、本棚にしまいこんでからさ
そういやいつも整列しきれてなかった背表紙達は
なんだってあんな切ない匂いがしたんだろうね
うぅん、どれくらいだっけかな
僕らが、ガタのきた引き戸を閉めてからさ
深緑には戻れっこない黒板や
置き勉でぱんぱんになった机や椅子の落書きを、消してしまってからさ
そういや放課後の窓から溢れる残光は
なんだってあんな柔らかい輝きだったんだろうね
僕らが、終わりの始まりにはしゃぎ回って
確定してない未来に希望を持ち寄って
不安を蔑ろにして、別離を誤魔化して
ただ馬鹿みたいに興奮して怒鳴って
蹴躓きながら柵を越えて走ったのは
ぎゅうと凝縮された人生の数年間が、
惜しくて惜しくてしようが無かったからだっけ
世界の全てがきっと恐ろしく変化するのだと
僕らはやたらに脅えて期待したけれど
学生服を脱いだからって、息が詰まったりはしなかったし
自動車のハンドルも、気づいたら手に馴染んでたよ
人生の濃度が著しく下がってしまったきらいは
そこはかとなく感じられるけれど
それだって生きて行けるんだと天啓を受けてしまってから、
ねぇもうどれくらいの時間が過ぎたんだろうね
822 :
てと:2008/03/25(火) 16:23:45 ID:Pl6URvaC
「現状」
ぼんやりと浮かびながら
少しだけ眠る
二度と目覚めない夢を見て
目覚め
残念な自分に笑う
とぼとぼと生きてみては
立ち止まり、泣き
不眠の妄想に憑かれながら
眠る
全く持って、申し訳ない
823 :
てと:2008/03/26(水) 23:38:45 ID:LIA36Wmd
「嗚咽」
あてもなく夜を行く
僕は死んでしまいたいのかも知れない
石に蹴られて躓き
足を痛めて思うんだ
僕は、死んでしまいたいのかも知れない
草は酷く冷めた目をして
水面は硬く拒絶を示す
虫の声はやけに遠く
あてもないまま夜を行く
誘蛾灯に群れるように
ふとした灯りに立ち寄って
僕のためでないそれに
苦しくなる
静かな夜には嗚咽も漏らせず
あてもないまま
そうして、僕のための
何もかものための
光が小さく滲むのを見る
僕は
どうやったって、死にたくない
824 :
てと:2008/03/27(木) 22:25:02 ID:bzyQQuUB
「今日の日」
幹線道路を挟んだ向かい
だだっぴろい駐車場で
車のドアを開いたり閉じたり
降りたり乗ったり走ったり歩いたり
話したり笑ったり怒鳴ったり
生きてる音が繰り返し繰り返し
薄い窓硝子をすり抜けて
きらきら僕へと突き刺さる
いいさせいぜいひけらかせ
リネンに包まる小さな僕に
もうさんざんにみせつけろ
そうして僕は何もかもを
踏ん張る力にすりゃあいい
この春を乗り切っちまう
些細な力にすりゃあいい
くそったれたさようならなど
二度とは言わない
825 :
てと:2008/03/28(金) 23:54:59 ID:79ntoT12
「寒くない」
雨に
追いつかれて、濡れるのが嫌なら
僕とボロの中古車に乗って
走り回ろうよ
誰も追いつかない
誰も追いつけない
ガソリンは君の歌
排気は僕の反吐で
どうかな?
最高にいい気分になって
走り回ろうよ
雲はずっと後ろで燻ってる
何も追いつかない
何も追いつけない
幌の壊れたコンバーチブルと
永遠の青空
もう辿りつかない
もう辿りつけない
だから、僕と
走り回ろうよ
826 :
てと:2008/03/29(土) 23:35:36 ID:+L0iKf2l
「待つ」
幼い日の自他に対する盲目的な信仰が今ここにあれば
それこそ僕は天使にすらなり
微笑んで過ごせたろう
伸びた身長分広がった世界は
けれどいつも澄み渡らず、見渡せない
僕は濁った水に溺れる藁だ
827 :
てと:2008/03/30(日) 22:40:41 ID:IuhQfff1
「原風景」
茫洋たる空を抜けて
落ちてゆくよ明るい夜の底
僕は陽気に駆ける、それは
ほとんど水色の草の群れだからだ
うんうん下がってゆく
明るい夜の底の底
僕は陽気に駆けてゆく
ぬかるんだコンクリートのささくれ
僕はうんうん下がってゆくよ
低気圧にバニラエッセンス
亡羊のごとき夜を抜けて
暗い空の蓋を叩くまで
僕は陽気に駆け抜ける
828 :
てと:2008/03/31(月) 10:17:54 ID:1e3CnoT9
「おでんの卵」
例えばベッドの高さとか
僕を覆うカーテンの色だとか
確かに目にしていたはずだけれど
まるでゆで卵の殻のように
つるりと剥け落ちてしまっている
ただじわりと染み込んだ不安と
べったり後付けされた幸福感だけが
僕の上に残る
泣きたい
829 :
てと:2008/04/01(火) 21:42:49 ID:jsXOTR7m
「空腹」
まぶたを押し開けて
走り去った水が
世界の果てで蒸発した
取り残された僕は
ぽつり、ぽつり
後生大事に抱えてきた虚を
つむじから爪先までを吐き出して
もう戻らない
830 :
てと:2008/04/02(水) 22:22:39 ID:Dsz5bvpV
「不幸の元」
ゆっくり浮遊する日は
世界中が晴れ渡り
暖かな日差しに
微笑みだけがまどろんで
幸福だ
それが全てであるならば
831 :
てと:2008/04/03(木) 00:18:36 ID:IYH0DRld
「もっともな恐れ」
張り詰めて
張り詰めて
突然の解放
まるで宝物のようにゆっくりと蓄積してきた不安や自責が濁ったもろもろが
やけに乾いた音を立てて弾け飛ぶ
突然の
僕は
持ち上がったままの腕を振り上げて
弾け飛ぶ
痛い
怖い
832 :
てと:2008/04/03(木) 22:38:08 ID:IYH0DRld
「どうすれば」
くたびれ萎れる花ならば
思い出だけを置き去りに
静かに立ち去れるだろうか
鈍く輝く指輪なら
白い指へと飾られて
じっと黙して居ぬだろうか
もてる限りの言葉なら
零れる吐息は朝に散り
ふわりと消えてしまえるだろうか
心のずっと底の底
気づかれないでしっかりと
ぼくを残してゆきたいんだ
833 :
てと:2008/04/04(金) 22:37:15 ID:UOtEN3e6
「続く何か」
僕の僕自身よりもくたびれた中古品のズボンの、
崩れかけた左のポケットの中に
星屑が一つ、ちんまりしている
土くれなんかじゃなくて
空の煌煌しいやつ
あいつが一つ、ちんまりしている
熱くも無くて冷たくも無くて
だから僕は別に追い出すでもなく
放ってやってるんだけど
時々、両手をグーにした時とか特に
そいつをぎゅってしたくなる
僕は徐に左のポケットにグーを突っ込んで
パァにして、星屑を掴んでやろうとするんだ
でもね、出来ないんだ、出来なくて、もっかいグーにして
手を引っ張り出すんだ
くたびれたズボンの、崩れかけた左のポケットは
その弾みで糸がぷつんといったりするけど
星屑はまるで何もなかったみたいに
大人しく、ちんまりしている
僕のズボンは
何処かの誰かのお下がりのお下がりのお下がりとかで
きっとたくさんのグーがパァになってグーになって
それで星屑のやつはずっとちんまりしていられるんだと思うんだ
僕は二学期で3センチ身長が伸びてしまったから
母さんはズボンの解れを繕い始めてる
もうすぐ左のポケットも直されて
また薬屋さんの向かいにある、中古品の店に売られてしまうんだろう
僕は別に星屑のことなんかどうだっていいけれど
でも別に嫌いだったりもしないから
ずっとずっとちんまりしていられればいいなぁなんて考えてるよ
大分痛んだ布ごしに星屑のやつを撫でながら
僕はそんな風に考えてるよ、少しだけ真剣な顔になってる気がするよ
そしたらなんだか僕が大きくなったような気分になっちゃったけれど
星屑はまるで何もなかったみたいに
大人しく、ちんまりしていた
834 :
てと:2008/04/06(日) 23:48:54 ID:9sM7mYxi
「嘔吐」
体を折って吐き出す全ては
嗚咽でも無く慟哭でも無く
ぐるぐるぐるぐる
渦を巻いて
辺りを漂い続けている
スタンドを用いないのは
赫赫たるそいつが
恐ろしいからだ
僕の輪郭は崩れかかっている
全くの夜の中で
一人きりで
泣いていて
何かも分からないものに急き立てられて
嘔吐こそ僕に出来る全て
835 :
てと:2008/04/06(日) 23:49:43 ID:9sM7mYxi
「眠り」
どこかに暖かい光を探して
しんしん冷たい夜を泳ぐ
梟が首を埋めて
小さく一つほうと鳴く
踵の潰れた靴を見て
小さく小さくほうと鳴く
ふかりと沈む夢の洞
しとしと重くて悲しいよ
野良犬が身を竦めて
もう、声も上げない
裸足の足に小石が刺さり
ああ、もう声も上げない
ふらつき流れる夜気を飲み
しくしく痛む胃をさする
僕は転がり落ちた先で
わあわあ、一人歌っている
擦り切れた靴下を握り
わあわあ、わあわあ、歌っている
836 :
てと:2008/04/07(月) 00:14:13 ID:5mKr7HbY
「味覚」
苦味なら
一人で飲み下したい
甘味なら
分け合いたい
きみからならば
毒であっても
837 :
てと:2008/04/07(月) 00:36:35 ID:5mKr7HbY
「あああああ」
なんて叫べばいいのか分からない
僕はしゃんと立てているだろうか
足の下には堅い地面があって
朝には仕事が待っている
携帯電話には着信の履歴がある
再来週分までの薬もある
だのに僕は今すぐにでも
何かに変わってしまいたい
涙腺は詰まることなく
ただ反吐が喉に膜を張って
僕は
なんて叫べばいいのか分からない
だけど、叫びたいんだ
叫びたいんだ
838 :
てと:2008/04/07(月) 00:39:19 ID:5mKr7HbY
「呟く」
痛みがぽそぽそ降り積もり
もうすぐ声も出なくなりそうだ
最期の賭けを負けに決め
ただ目を閉じてしまいたい
頭蓋から零れた様々を
全部無かったことにして
すっかり忘れてしまいたい
ばいばい僕
泣かないで
839 :
てと:2008/04/10(木) 00:06:52 ID:P6ECuPaI
「まどろむ」
不安な夜も
痛みも
遠くにいて
僕を置いてゆく
阿呆みたいに口を開けて
立ち尽くし
ぐるりを見る
彼方にある、白い腕
雫は
ひどくゆるやかに満ちて
下らない僕は
幸福へと、流される
眠りたいのか
目覚めたくないのか
しおり
し、しぶとい……
842 :
てと:2009/04/05(日) 21:51:56 ID:xIkimw9u
「思い込み」
両手に溢れるほどに
掬い上げた花びらは
ゆっくりと色を失い
もう一度枯れた
いつだって掬い上げられると思い込んでる僕の足元で
全てが、もう一度、枯れた
843 :
てと:2009/04/06(月) 23:50:12 ID:w9x7I9hc
「業務」
使い古した風景が
目の前で転がりながら
従順さをねだる
押し付けられた不安にただ頷いて
僕は
マウスを握りしめた
844 :
てと:2009/04/08(水) 22:40:43 ID:KNSInOx1
「きょう」
もう日が暮れて
ぼくは、きみを呼んだ
845 :
てと:2009/04/08(水) 22:41:52 ID:KNSInOx1
「制服」
おざなりに磨かれた木の床から
ぼんやりと浮かび上がる景色は
色を忘れて、転がったまま
窓枠をこぼれ落ちる光が
洗うのに、身をまかせている
きちきちという足音に
揺れて纏わりつく囁き声と
等身大の世界
茜色
薄く舞い上がる埃の幕
静止した白い言葉
よどんだ音
小さく砕けた硝子の欠片のように
足裏に突き立つ時間
自転から振り落とされた様々
僕
僕
846 :
てと:2009/04/09(木) 22:15:13 ID:Iyz69wqA
「小さな日」
はだしの僕に触れる
小さな羽に埋もれた
冷たい土
むき出しの命と綿埃
きみ
しとりと塗れた幹から
剥がれ落ちた樹皮
青臭く
濃い、濃い
あたたかさ
冷たさ
いたみ
今日
明日
先にある、小さな日と
夜
はだしのきみ
847 :
てと:2009/04/11(土) 08:59:20 ID:nXSM1GDX
「暴飲暴食」
さんざんに繰り返し
もう足の踏み場もない
足を踏み込む者もない
枯れた紙の芳しい香りで満ちた
僕だけの棺桶
848 :
てと:2009/04/11(土) 09:13:04 ID:nXSM1GDX
「帰宅」
駅前は酷く寂れて
人はまばら
高速道路のせいか
郊外の大型店のせいか
自動販売機で求めた缶コーヒーにすがりつきながら
なるようにしかならない事を考えては
うつむいて足を止める
僕の無意識を汲み取るきみは
きっと今日帰ってこない
それに安堵する自分が嫌で堪らなくても
なるようにしか、なれない
849 :
てと:2009/04/13(月) 22:51:16 ID:921XkoUZ
「うた」
空腹にせきたてられて
叩き潰した音源が
うたう
850 :
てと:2009/04/13(月) 22:57:17 ID:921XkoUZ
「みち」
零れ落ちた光をたどり
回る
遠い空は雨を孕み
風を追い立てる
きらきらしい小石につれられて
朝を行く僕は
青嵐を待ち望む
851 :
てと:2009/04/14(火) 15:08:17 ID:98oiHSi4
「おやつ」
重たい緑を踏んで
ずしりと空気が歩く
久方ぶりの澱みに
針も進まず
しきりと尾を舐める静謐が
ただぼんやりと過ぎる
水分の多すぎる部屋での呼吸は
酷く滑稽で切実だ
眠りたい
852 :
てと:2009/04/17(金) 21:37:33 ID:T1tTdWGH
「あいしてる」
使い古されて
草臥れて
錆びの浮いたそれを
繰り替えす
僕は壊れたレコードプレーヤーで
君を削り続ける
えいえんに
853 :
てと:2009/04/17(金) 21:38:14 ID:T1tTdWGH
「今日の歌」
うずくまった夜を
闇雲に歩く
ただ震えて
僕は歌った
いつかを
いまを
引きずりながら生きて
泣いた
部屋は暗く
朝は昨日死んだ
ベランダの柵を越えて
窓枠にこびり付いた日暮れに手を振り
朝は昨日消えた
背中伝いに這い上がった靄が
整った髪をだめにしたせいで
朝は昨日飛んだ
叩き落してやろうと
振るったバットは
ホームランだった
だからぼくは
うずくまった夜を
まだ、闇雲に歩き
歌う
854 :
てと:2009/04/17(金) 21:51:27 ID:T1tTdWGH
「腐りおちた日々」
稜線を昔日がすべり
過たず鳥は立つ
柔らかな草の芽に足をとられ
笑う
彼方には音があり
声は全て密やかに響く
夜が何一つ抱かず訪れ
寄せる風の穏やかさに
嫌悪だけが残る
855 :
てと:2009/04/18(土) 11:20:23 ID:Uv5EaduS
「季語」
思いつく限りに飾りたてた屑が
町中を練り歩く
ごらん
ろくでなしだよと囁く良心に
手なんぞ振りながら
どうしようもねぇなとこぼす上役に
白い歯なんぞ見せながら
そうですよ
春なんです
856 :
てと:2009/04/20(月) 00:33:53 ID:b/j2MN6T
「つらい」
目が覚めて
その事実に
夢で泣く
もう僕は声もない
どうして
どうしてって
問う、声もなく
擦り切れた自分の
いるべき場所ばかり探して
立ち止まれない
思っているよりずっと
丈夫にできてた愛情が
全部塵になるまで
立ち止まれない
857 :
てと:2009/04/22(水) 09:52:26 ID:l8iQsXNC
「書き込めない」
僕の朝は酷く陽気で
ばかみたいに裸でアスファルトに寝そべっている
鬱鬱とした湿度など
端からなかったもののように
歌い踊り日向で微睡む
死んでいる
858 :
てと:2009/04/22(水) 09:57:42 ID:l8iQsXNC
「不協和音」
きみ
と
ぼく
859 :
てと:2009/04/22(水) 10:10:41 ID:l8iQsXNC
「回帰」
日溜まりの匂いがする路地を抜けると
薄く潮の香りが訪れる
水音に尿意を覚える僕だけれど
不思議と波には安堵するんだ
カナヅチで魚も捌けないが
ここにいたい
860 :
てと:2009/04/22(水) 11:52:58 ID:l8iQsXNC
「滑稽」
雨が降っていた
取り返しのつかない不器用さで
ハンドルは滑り
事実
僕は辿りつけなかった
開け放された扉の向こうはがらんどうで
空気すら残っていなかった
涙するためのものは全て遠ざけられ
僕には雨音以外に何も
残らなかった
861 :
てと:2009/04/24(金) 09:40:27 ID:3ZNT0B5q
「僕」
明るくない空見上げて
外れたってぼやいて
笑う
僕はくだらない生き物で
いつもきみはがっかりしてるだろ
情けない顔がデフォルトで
ろくな言葉も知らなくて
困ると笑う
僕はどうしようもない生き物で
いつもきみはがっかりしてるだろ
出来もしないことばかり
吐きだして苦しくて
本当はただ
抱きしめたいだけなんだ
だけど怖いよ
どうぞなんて差し出すないで
本当だけのきみの笑い顔は
濁った僕には明るいから
消えちゃうよ
こわばる腕で抱きしめた体は
涙の匂いで膨らんだ
僕は何も無い生き物で
ただきみを愛している
862 :
てと:2009/04/24(金) 10:07:57 ID:3ZNT0B5q
「にゃー」
ありきたりな出会いの物語を
思い描いてた
降り出した雨
きみ
途方にくれて
差し出される傘に
笑顔
柔らかな空気
暖かい体温
僕らだけ
そんなふうな
幸せ
現実は
突然の豪雨、取り残されたきみ
パチンコ屋の影で震えて
傘のない僕
ずぶ濡れのパーカー
なりふりなんて構えない
必死に包み込んで
一緒に凍えた
風邪でもひいてれば
温めてあげられたのに
不器用でかっこ悪くて
底辺の人間だけれど
その日、僕は守れた
ありきたりじゃなくてもいい
今隣にいる、幸せ
863 :
てと:2009/04/30(木) 11:10:01 ID:rGXQ/GoW
「からっぽ」
こころがうごかない日は
うたもない
864 :
てと:2009/04/30(木) 11:14:40 ID:rGXQ/GoW
「道化」
がらくたをはきだして
ぴえろ
ひぐれをあるく
あかねいろのながいかげと
まっくろのえがお
ろーぷからおっこっても
おけしょうがおっこちないと
なけない
865 :
てと:2009/04/30(木) 11:20:46 ID:rGXQ/GoW
「晩ご飯」
おさかなはぐろてすくだなんてしらない
とれいにらっぷ、つまといっしょに
およいでいるんだ
それをたべるんだ
すいぞくかんにいるみたいなのは
かんしょうようなんだ
866 :
てと:2009/04/30(木) 11:24:31 ID:rGXQ/GoW
「無駄生産工場」
ぼくのけいたいでんわは
ぼたんがかたくてつかれる
いっしょうけんめいうちこんで
がらくたをつくる
これなんてぼくのじんせい?
867 :
てと:2009/04/30(木) 11:34:48 ID:rGXQ/GoW
「正気」
あるこーるのないぼくはさんぶんのいち
かふぇいんのないぼくははんぶん
しごとのないぼくもはんぶん
きみのないぼくはぜんぶ
ゆめのなかではぜろ
868 :
てと:2009/05/01(金) 13:59:54 ID:PfXNF18n
「価値」
いらいらするひは
ぼくのことをかんがえる
そんなしかくがないってきづけば
いらつけない
ちくしょう
869 :
てと:2009/05/01(金) 14:07:05 ID:PfXNF18n
「静けさに」
酷い具合に騒々しい夜が押しやられ
僕は静寂にひたひたと満たされた眠りを見た
闇は闇よりも暗く
腐臭がするほどに濃いものだった
声はただ、頭蓋を揺さぶるに過ぎず
全くの無音が足元に横たわる
訪れるものは無い
それは夜半であるからでは無い
湿度を含んだ夜具に蹲り
寒気が窓を蹴破るのにまかせると
僕の頭と心は落ち着いた
今この部屋の空気を震わせるものは何も無く
今僕の頭蓋を奮わせるものも何も無い
ただ重苦しい静けさだけが横たわる
それは夜明けであるからでは無い
870 :
てと:2009/05/01(金) 14:22:58 ID:PfXNF18n
↑続き
不躾な光が幾重にも重ねた皮膜の僅かな隙間から
僕の部屋を覗き込み、嘲笑う
遠ざけるべきは枕の上に蟠るそれであり
今僕の肩を強ばらせた単純な冷たさではない
朝ではない
静謐が崩れ落ちる音をじりじりと待つ
来ることの無いそれをじりじりと
凪ぎは訪ねることを忘れ
叫びの詰まった風船が枕の上で蹲る
分かり安く薄汚い穢れだけが横たわる
ぼんやりとした靄のように非現実的で
歓迎するに値しない全てが
右足の折れたベッドに横たわる
それが僕であるのだ
871 :
てと:2009/05/01(金) 14:38:55 ID:PfXNF18n
↑続き
今こそ甲高い声を上げ
繁みを破る音が響いたというのに
物陰から飛び立つ悲鳴を聞いたというのに
どうだろう、この部屋の無関心は
待つ衝動は傲慢な程に選別する
どうだろう、この僕の体たらくは
散々に降りかかる日差しに泣く様は
最も暖かなものの気配にさえ口を閉ざす
どうだろう、この静けさは
872 :
てと:2009/05/01(金) 15:10:45 ID:PfXNF18n
「笑って」
おれんじ色の歌の束を
配って歩く
くたびれたって構わない
明後日の方向にも邁進する
だってそうやって生まれてきて
どうやったって死んでゆく
せめて寂しいなんて月並みな感情を
溝に捨てて笑えるくらい
歩いてゆくよ
きみは笑えばいい
水芭蕉の群生を
描いて歩く
下手くそだって知りやしない
玄関先にも貼り付ける
だってこうやって辿りついて
どうやったって留まれない
せめて下らなすぎるほどの思い出ひとつ
抱え込んで暮らせるくらい
描いてゆくよ
きみが笑えばいい
873 :
てと:2009/05/02(土) 13:50:49 ID:ANy3SvAT
「処方箋」
ずつうはつねつひろうかいふくそのたもろもろのしょうじょうおよびさみしさに
きみ
874 :
てと:2009/05/07(木) 10:48:00 ID:/5rXXWZW
「繰り返し」
ぼくはあたまがわるいから
おなじことばしかいえないんだ
ありがとうのかわりにあいしてる
ごめんなさいのかわりにあいしてる
それいいねのかわりにあいしてる
あいしてるのおおやすうり
で、おぼれた
875 :
てと:2009/05/07(木) 10:56:34 ID:/5rXXWZW
「言い訳」
もう空は茜色
きみの横顔も染まる
指先の湿った温もりだけが
僕を凍えさせない
さようなら
部屋の冷気に息が詰まったら
また会いに来てもいいかな
いい加減古くなった携帯じゃ
長文を打つのは辛いんだ
だからさようならだけ告げて
予告はなしで会いにゆくよ
876 :
てと:2009/05/08(金) 08:58:41 ID:qCYtlqyY
「探さない」
あなたがすきだったうたをみつけた
くるまのとらんくにころがってた
ひどい
しゅっきんまえなのに
877 :
てと:2009/05/08(金) 10:59:22 ID:qCYtlqyY
「馬鹿」
薄墨色の海を、海月よろしく漂って、流れつきました
音はございません
中身の無い部屋が、僕を眺めていました
ぽかりと開かれた扉から、じわりと溢れ出す空気が
ただもう恐ろしく思え、僕は立ち尽くしておりました
このまま柿の木になってしまいたい
首にすわったガラクタは、そんなことばかり考えておりました
そこに好物があることの不思議を
考えなかった罰でしょう
気の利いた一言も無しに、滞在時間は十分程度
明らかに見通せる様に怯えて
けつをまくって逃げ出した
僕への、妥当過ぎる処遇でしょう
愚かでした
けれどもうどうしようもないのです
残ったものは白く、静かな穴だけです
僕のど真ん中にうがたれたそれは、涙で満ちることもなく
今も現実感を伴わず、爛れております
ああ、どうしようもない
薄墨色のあなたが空へ上る様に
一発、叫んでやれば良かったのだと
いまさらながらに口惜しく、情けなく
けれどもうほんとうに、どうしようもないのです
878 :
てと:2009/05/09(土) 15:34:29 ID:sDgEJyTp
「匂い」
よるがこない
いつもまっしろで
あなたのにおいがする
あるいてても
たべてても
わらってても
だれといても
きみといても
あなたのにおいがとれない
ねむれない
なけない
いたい
879 :
てと:2009/05/11(月) 11:34:53 ID:FByMAMcx
「熟成中」
しっかりと青いガラス瓶に
ぐずぐず唸る僕を放り込んで
蓋をした
また会う日まで
880 :
てと:2009/05/12(火) 11:24:39 ID:SVmoGtMU
「ぺっ」
いらだちをそしゃくして
はきだすあいそわらい
きたない
881 :
てと:2009/05/12(火) 11:30:17 ID:SVmoGtMU
「距離感」
にめーとるたらずにきりぬかれたふうけいが
ひるのぼくのせかい
ひととくるまとすこしのみどり
ぜんぶながめるだけのせかい
ひとりぼっち
882 :
てと:2009/05/12(火) 14:55:19 ID:SVmoGtMU
「反射」
あすふぁるとがまぶしくても
ひかってるのはおひさま
きみをおもうきもちが
かげろうみたいにゆらいでこわい
883 :
てと:2009/05/14(木) 13:57:52 ID:zDkvGvqW
「不足」
鉢の中の金魚みたいに
はくはく口を動かして
声に生らない泡だけを
誰も居ない部屋に積み上げる
空気清浄機欲しい
884 :
てと:2009/05/14(木) 14:02:12 ID:zDkvGvqW
「飽和」
晴れた空に、眼底を殴られて
僕の水風船がばしゃんと揺れる
溶け損なった錠剤は
不快そうだ
全部、濁っている
885 :
てと:2009/05/15(金) 11:50:24 ID:uJopoyi6
「中途半端」
十分に背伸びして届いたって気分になって
笑って口笛を吹いた
打ち付けた足の小指を庇わずに
大人になったふりをし続けた
くたくたになって蹲まってる幼心を
情けない奴だと決め付けて
2mを飛び降りた自分が
世界を飛ぶ夢を見ていた
なんなんだそれは
1mと72cmぽっちのサイズで
55kg分の量しかないってのに
俺凄いなんて
なんなんだそれは
根拠の無い思い込みで
今日も窓から空気を投げる
886 :
てと:2009/05/15(金) 16:57:31 ID:uJopoyi6
「幸い」
鏡越しの姿に安堵しようと
躍起になって背面を探るけれど
ひやりとした灰色は
実際のところ、何一つ写してはいない
恐ろしい程に静かな僕の庭には
もう思い出せない程遠くから来た柿がいた
甘くもない実を、一つ、二つ
こぼすだけの、老いぼれた奴だ
それでもその朱色の実は
静寂を揺るがせる優しさを持っていた
雨の音が嫌に耳につく夜だったか
溢れる湿度に唸る朝だったか
声も届かない向こうで
薄茶色の幹は折れた
今年の実もまだだというのに
僕が枝からぶら下げた手鏡は
割れることもなく幹にそい
眠っていた
まるきり自棄になったように
まるきり灰色だと言うように
何一つ知らされなかった僕に幸あれ
庭では今年も金木犀が甘く香る
雪のように、静かに積もる橙色
柿も、鏡も
朱も、灰も
雪のように、静かに埋もる
無知に幸あれ
887 :
てと:2009/05/15(金) 17:13:05 ID:uJopoyi6
「スキャン」
だいじなとこだけ
てばやくかくにん
おもうにぼくのなかの
ぽかんのあなは
だいじなとこじゃなかったのだ
うん
へどがでそう
888 :
てと:2009/05/16(土) 14:01:18 ID:GsnqV0GJ
「変化」
しろくうきたつなみが
しょっぱいくうきをはいて
あおくなる
でもしょっぱいまんまだ
ぼくだってそうだ
889 :
てと:2009/05/16(土) 14:18:54 ID:GsnqV0GJ
「熱中症」
削り落とせない僕という質量が
木陰でぐずり、嫌な音を立てている
午後
鈍い光を投げかける空の穴は
馬鹿みたいに暑い
汗をかき疲れた紙コップが
その役目を僕にくれて死んだ
ひしゃげた様の、美しいことよ
茹った髄液がバランスを変えて
僕は痛みを認識できない
怖いんだ
死んだ方がいいのかも知らない
890 :
てと:2009/05/18(月) 10:48:58 ID:VaR7kCWv
「寂しい」
一個で十分なガムシロップ
今日は何だか苛ついて
二個
ぶちこんだんだ
小さ過ぎる自己主張は
情けなくて
甘くて、いっそ
死んじまえ
こんなときにまで
きみがいつもつけてた香りを思い出せる僕は
死んじまいたい
891 :
てと:2009/05/19(火) 09:31:41 ID:NxZeyhh9
「もろもろ」
やたらに加速していくきみへの愛情が
おぼろ豆腐みたいに
ぐずぐず
でも食べてみて
捨てないで
892 :
てと:2009/05/19(火) 09:34:21 ID:NxZeyhh9
「軽蔑」
ちいさなこおりのかたまりを
のみこんだときみたい
のどをじわりとおちていって
ぼくをひんやりさせる
はきだしたくても
きえてる
893 :
てと:2009/05/19(火) 09:48:04 ID:NxZeyhh9
「自己嫌悪」
ごめんね
だれもしあわせにできない
ぼくなんていないほうがいいって
みんなしってるのにだよ
ごめんね
でもそらをみればきれいだとおもってしまうし
さんしょくおなかがすくんだ
きみとおなじことばをはなすけど
りかいはできないみたいに
ひととしてのぱーつはそろっているのに
かけているんだ
ごめんね
たくさんこえをもらったけど
ひとつもしみこんでいかないんだ
ぜんぶこぼれて
いつかきみをおぼれさせるんだろうけれど
ごめんね
それすらぼくにはわかれないんだ
894 :
てと:2009/05/20(水) 11:17:23 ID:hMrkr0ah
「わくわく」
にじんでしまうと
もどせない
ぬりつぶして、
ごまかして
おっけーってふりをする
いつかはがれおちて
だいなしになるひをまってる
895 :
てと:2009/05/21(木) 10:53:10 ID:qYxadL2d
書きかけ
もったりと孕んだ灰色雲の下
鬱鬱とした気分を隠すことも無く
投げ散らかされた書物が
無様に白い、あるいは茶色い腹を晒し
横たわっている
微かな光を求め窓際に寄り添う人の群れを
私を
嘲笑うように、哀れむように
木々は凍る
じっと黙しているのは、恐ろしいからだ
胃の腑に転がる不安を曝け出す過ちが
恐ろしい、私は書物ではない
手にとり開かれることを望んではいない
読み解かれ蹂躙されるのは彼等であり
怯える私ではない
五月の空はけれど暗く
臓物を引きずり歩く私を照らす
失われた私の神を照らす
896 :
てと:2009/05/21(木) 14:36:16 ID:qYxadL2d
「くじ」
ちいさなきぼうで
じんせいをさきのばしにして
ようやくわらえる
897 :
てと:2009/05/22(金) 14:23:16 ID:8i/GexKT
「幼さ」
やねから
ためらわずとべたかつて
ぼくのこころはむきだしで
ごろごろころがり
はね、すべり
たくさんのいたみとよろこびで
きずだらけだった
いま、あついかさぶたにおおわれたそれが
いずれまたきずだらけになるひを
ねがってやまない
898 :
てと:2009/05/23(土) 11:21:04 ID:OsQ3/VxX
「無為な休日」
起き上がることを躊躇う程に
重たい塊が、僕の上に投げ出され
唸る
開かれたままの窓ガラスは
陽気な十一時の日差しにうつつをぬかして
まるで僕をかえりみない
眩しさに目を伏せて
僕は世界で一人きり
積もった不安を喰って眠る
899 :
てと:2009/05/25(月) 18:34:54 ID:N6iIqiSe
「空腹」
ゆうげのにおいがはなをつき
こんなときばかり
ぼくはおもいだす
ひきょうだって
ののしって
900 :
てと:2009/05/26(火) 10:35:54 ID:ndBlh2hx
「エコ」
無作為に選ばれた精子より
誕生いたしました
優れた所なぞありませんが
貴重な酸素を貪って
ここにおります
僕の死は間違いなくエコ
きっと地球も夢見てる
でも誰か止めて
901 :
てと:2009/05/26(火) 10:39:53 ID:ndBlh2hx
「労働者」
つかれたかおして
ためいきばかりついてるぼくが
いちばんはたらいてない
きみのえがおはだいたいいたい
ちくちくえぐって
きずつけない
902 :
てと:2009/05/27(水) 09:01:18 ID:qj+xxanv
「適材適所」
ひきこもって
みみをふさいで
だれにもなにもしないし
してあげない
ぜんぶじこせきにんでおねがいしますっていって
おきづかいはけっこうですのでっていって
ぜんりょくでにげる
きみにであわない
ぼくがかみさまだったなら
903 :
てと:2009/05/28(木) 09:07:08 ID:wFEff/8Q
「順応」
腹の中から順番に
消費期限を迎えた僕が
本日めでたく
一目瞭然の
腐敗した何か
へと進化いたしました
地球大歓迎
環境に最強にやっさしーい
無駄飯食ってたかいがありました
みたいな夢を見た
残念でした
904 :
てと:2009/05/29(金) 09:02:43 ID:ljn1mRSS
「青い朝」
まだ明るさは感じられないけれど辛うじて朝と分類されるだろう時刻から
多少昨夜の名残か湿度を纏った窓際に手を掛けて
愛を叫ぶ
雨の中開かれたままだった窓、枠から硝子や役に立っていなかった鍵と存在した空間全てが
堪えかねたように、
もろりと崩れた
まだ日は昇らない
905 :
てと:2009/05/29(金) 10:13:26 ID:ljn1mRSS
「しあわせ」
きみがおとしたひげが
ながくてくろくて
つやつやぴかぴかのひげが
ぼくのあしうらにちくんとささった
ぼくはひびしあわせになっていく
906 :
てと:2009/05/30(土) 09:44:00 ID:RWrqEic6
「混乱」
かつてうやむやにされたさまざまが
ちんとならびぎょうれつ
くつにぼんどをぬったちょうしょくだったので
ぼくは
ころがった
とーすとのにおい
907 :
てと:2009/05/30(土) 09:55:01 ID:RWrqEic6
「困惑」
先延ばしにしていた明日が
突如として現れた
朝食を取るべく訪れたキッチンでのことだ
僕は手にした新聞紙に感謝を述べ
何喰わぬ顔で椅子へと腰を下ろした
そして軽く放屁してやった
何のことはない
逃げていたのは怠惰でなく
恐れであるのだから
溶けたバターは嫌に塩辛かったが
何のことはないのだ
もう明日はいない
908 :
てと:2009/05/30(土) 10:41:29 ID:RWrqEic6
「宝」
ドリームジャンボは必ず買います
こずかいでなんとかなる、バラ十枚
そいつを握り締めて
親父の墓場と神社に行きます
掃除して手を合わせ
どうかこれからもあいつと犬が健康で幸せでいてくれますように
って渾身の力で祈って、墓場には花奮発、神社で賽銭奮発、気分爽快意気揚々
で、帰り道、ドリームジャンボのことを祈り忘れたと気付いて
なんだ、僕幸せなんじゃん
って再確認したいから
ドリームジャンボは必ず買います
909 :
てと:2009/06/01(月) 11:45:13 ID:GEzp1vTp
「家」
あおった侮蔑が薄い腹の底でくだを巻いている
やけに冷える夜だが暖まった布団には不快感が濃い
裸のままで夢遊病者のように意識なく歩いた
昼の名残を探し
朝の気配を求めて
さ迷う
とうに凍えた足が辿りついたのは結局温い布団の前で
音も無く持ち上がるその裾に
すがりついて泣いた
910 :
てと:2009/06/02(火) 10:35:09 ID:hlMOiKos
「道標」
するするとながれでたなみだは
ぼくをこのうえなく、
わかりつくしているくせに
つんと、まるきりにしらんふりをして
ほほをかけさった
ひんやりとひかるえんぶんに
ぼくはなめくじをおもいだす
911 :
てと:2009/06/03(水) 13:11:20 ID:eQ1phuiC
終始薄暗い日の始まりに
彼女は紅茶の用意をしてながら僅か
息をついて空を見ていた
小さな窓から覗く灰色の切れはしに
小さく口角を持ち上げた
912 :
てと:2009/06/05(金) 10:39:56 ID:He3VAJbP
「疲れ」
忙しい一日に
ちくちく溜まる神経疲労
吐き出せない言葉を
まともに考えられないまま
おもらしした
汚い
913 :
てと:2009/06/05(金) 11:35:56 ID:He3VAJbP
「思い出」
まだ僕が
カリカリのトーストだったころ
芳ばしさにまろく笑い
空腹を忘れて過ごした
空には泥一つなく
ぜんぶ凪いだ
やはりくたびれていた革靴さえも
ちいさいねずみみたいに
鼻をひくつかせたりした
晩御飯はずっとカレー
じゃがいもがやけに大きくて立派だから
肉なんか無くたっていいくらい
それはもうずいぶん遠い
僕がまだカリカリのトーストだったころ
914 :
てと:2009/06/06(土) 09:14:07 ID:XQnlhR9w
「のろけ」
漁師が一人いる
僕の友人にだ
朝をまるでいとわない彼は
毎日を網で捕まえる
腹ぺこを満たす勇者
看護師が一人いる
僕の知人にだ
疲れを上手く宥めて過ごす彼女は
苦痛を槍で追い払う
そして可愛い、まさに天使
事務員が一人いる
いままさにここにだ
惰性で生きて、命をくいつぶしてる
いつも何かになりたい
ただ犯罪とは無縁の一般人
そんな僕の神様は
多分今掃除を終えて
洗濯物が洗い終わるまで一時
昨日一般人が献上した緑茶を
お飲みになられているはずだ
幸せだなぁ
915 :
てと:2009/06/08(月) 10:45:28 ID:/j7VZNtQ
「自慰」
ちいさなあたま
ちいさなてでなでる
いっしょうけんめいのばしたうでが
かわいくって
さみしい
916 :
てと:2009/06/08(月) 10:49:40 ID:/j7VZNtQ
「判断」
多少乾燥した部屋の中に
一人
取り残されたころ
まるきり昨夜の雨など知らんふりで
日は中天にかかる
眩いそれは完全に公平だ
僕は自分を責めるよりない
917 :
てと:2009/06/11(木) 10:23:17 ID:l0URkJ+k
「熱情」
あめにうたれているあいだ
ぼくの
やくにもたたないねつは
なりをひそめて
くすぶっている
すっかりひえきったあめあがりに
ぼくをころしちまうこころづもりで
いつだって
いつまでだって
918 :
てと:2009/06/11(木) 10:32:23 ID:l0URkJ+k
「飼う男」
犬を飼う男は
毎日を欲しいもので一杯にしながら
静かに黙々と働く
自由な時間を
自由な食事を
自由な睡眠を
夢見
ぼかりと空いた時間を
膝に重みの無い食事を
熱が妨げない眠りを
現実に想像して
震える
夢は夢のままがいい
919 :
てと:2009/06/12(金) 10:09:46 ID:4v3h/8Je
「不相応」
はれまにのぞくあおさが
めにいたい
ぼくのそらはくもってこそなんぼ
920 :
てと:2009/06/12(金) 10:14:18 ID:4v3h/8Je
「朝、一人」
露を含んだ葉が揺れ
ぱらりぱらりと小雨を降らす
熱の孕まない夜の名残に
僕は
泣く
921 :
てと:2009/06/15(月) 11:27:28 ID:s97SESo/
「欺瞞」
夜半に
きみがこぼしたばけつ雨は
じっくりと時間をかけて
僕の肺を役立たずにしてくれた
呼吸ほど無駄なものはないからね
なんて
どの口が言うのやら
922 :
てと:2009/06/15(月) 11:29:10 ID:s97SESo/
「矛盾」
晴れの日が大好きなきみは
でも同じくらい
てるてるぼうずが大好き
だから、僕と一緒
923 :
てと:2009/06/15(月) 11:35:28 ID:s97SESo/
「焼けない」
温度の無い光が
アスファルトに寝そべって
歌い
その場所を様々な様々が
歩き、走り、転び
地団駄を踏み
ピィピィなる小さな靴なんぞは
それだけではあきたらないとでも言うように
お漏らしまでする
ようやく温くなった光は
様々に知らん顔をしながら
つるりとアスファルトを滑ってゆく
夏はまだ先だ
924 :
てと:2009/06/16(火) 09:45:39 ID:Qd4Roz/b
「自業自得」
片隅から世界へ
ぶつぶつと転がし続ける衝動が
まわりまわって
後頭部がはげた
ひどい
涼しい
925 :
てと:2009/06/17(水) 11:49:52 ID:3pbheA0M
「晴れ間」
陽気が
ひっそりと湿り
ぶらんぶらんと
歩いてゆく
汗一つ浮かばない背中は
やけに白い
そこここに微かな血液が
透けてみえ
文字通りの静けさで
何もかも流してゆく
まだ六月
926 :
てと:2009/06/20(土) 13:46:23 ID:pfLEshe6
「羞恥心」
きみの中で飽和した僕が
思うように笑えず
やけにひきつってる
一生分叩き壊した窓硝子さえも
同情的な
穏やかな眼で
僕を殺そうとしてくる
死んでなんかやらない
927 :
てと:2009/06/22(月) 10:58:18 ID:fk/7RRDb
「気配」
ぼつぼつとうなっていたやつが
しつどをおきみやげにして
だいぶんとおざかっちまった
ぬかるんだなんやかやが
ぼくのすそをひっぱって
うっとおしくて
いとおしい
928 :
てと:2009/06/24(水) 13:52:47 ID:FYx8ZWDe
「思考」
みちでひろったこいしを
つやつやしてきれいなこいしを
きみにおくった
きみはぼくがこいしにめをとめたしゅんかんをうけとって
ありがとうとわらい
こいしをすてた
929 :
てと:2009/06/24(水) 13:56:43 ID:FYx8ZWDe
「寝床」
蒸し暑い夜に
星を投げた
無造作に転がったそれは
いるべき場所に安堵するどころか
暴投だと罵った
恩知らずめ
愛してやる
930 :
てと:2009/06/26(金) 09:19:51 ID:+d1B5jia
「一部分」
輪郭のはっきりしない影が
今日も笑いながらかしずいて
盛んに僕の足を取る
僕が転んでも
自身になんら不都合などないみたいに
それがまったくの事実であることがしゃくで
僕はうつ向いた
931 :
てと:2009/07/22(水) 10:06:13 ID:IJYIBZuz
「不安定」
昨日壊した腹が
まだ痛む
とっくに期限の切れた苦しみに
思わず笑った
932 :
てと:2009/07/22(水) 10:11:19 ID:IJYIBZuz
「不安定」
頭上から降り注ぐ不安が
僕の全身を潤わせ
拭われることないそれが
端からじわじわ
錆びてゆく
晴れはない
933 :
てと:2009/07/22(水) 10:20:39 ID:IJYIBZuz
「不安定」
雨天
足元に触れる湿度
項垂れた頭髪
後頭部の錘
眼底に貼り付く不安
さようなら
934 :
てと:2009/07/23(木) 09:10:36 ID:UqQHYlDm
「泣かないで」
あからさまに過ぎる嘲笑に
早朝から僕は呼吸をひきつらせる
見た目ほどには丈夫に出来ていないことを
きみに失念させた僕の落ち度だ
ごめんね
935 :
てと:2009/07/23(木) 09:20:42 ID:UqQHYlDm
「泣かないで」
土は火傷しない
アスファルトみたいに茹だらない
そうなりたい
936 :
てと:2010/03/20(土) 21:14:18 ID:zeovgbdp
「将来性」
影を残して飛び立つ鳥が
重たい夜を歌う
僕が笑い続けるのは
欠けた視野にきみを感じるからだ
見えなければ不安に思い
見えてしまえば不信に黙る
与えられてばかりの意気地なしは
道化になるより他に無い
中ではパーティー
わたしは廊下で荷物番
母がわたしに任命した係り
母のこういうところが嫌いだ
でもこの廊下にいることはそんなに嫌ではなかった
一掃された大地に変形した植物が並ぶ
墓標だといっても疑わない
生きる資格を失った魂での命乞い
太陽は従順に変貌したのだ
ひとであったころは一度だけの昔話
いつもより長めに電車に乗って
いつもより長めにバスに乗った
初老の夫婦が気さくに声をかけてくれた
こんな感覚いつ以来か
山を駆け足で登ってみた
半分で心臓が焼き切れ寸前
出来たての酸素を頂いてしまおう
頂上で何も考えずぼーっとする
さて、もうちょっと頑張れそうだ
コンクリートのまちに帰ろう
ピンクグレープフルーツのシャーベットを青いリキュールに溶かす
僕が溺れる様子を見てて楽しい?
純粋の名を持つもの
ひとりで泡になることは許さない
理路整然と並んだこの世限定の「生きる意味」が全て正解なのは分かるけど
君の存在ぐらいで全てを台無しにしてしまうから
君がひとりで泡になるくらいなら僕がひとりで泡になる
豆腐をつまようじでチビチビ食うようなものだ
ぐずぐずになって完食前に腐っちまう
片付けられない病です。
診断が下ったらその症状を演じればいいわけだ
お薬はキャラメルです。一生これなめてなさい。
先生の心から面倒くさいというお顔が私にとって一番の薬です
カーテンも電灯もない何も無い部屋
ひとひとりと本一冊が転がる部屋
横たわれればそれでいい
僕になってしまわないように物はいらない
なにもいらない
昨日より500gぼくが消えた
今日も消して
だんだん消せばいいんだとおもった
選択は正しかった
どんなに威嚇されようと何も起こらない
そんなものは慣れるから
くだらない迷いが消える
これまでもこれからも喋らない
霧に見え隠れするその丘には 白い樹木の脇にたつ白い馬
近づけば遠のく
白黒の世界に白と黒はないんだった
浮かび上がる影がつくる物事に示されたい
きっと耐え難いほどの事実でやっと生きられる気がするから
午前三時の屋上は無人島
地上から浮く赤い波はなにかの前兆に似ている
青白いトゲトゲの細かい星を一握り炭酸水に混ぜて飲みたい
20%くらい凍っててキンキン喉も頭も痛くなる程冷たいやつ
まったくもって夜行性動物の習性はどうしようもないな
もっともっと正論をください
心地のいい絶望が欲しいのです
きれいな水を両手にためて
そこに映る醜いものを絶望させてください
絶望に望みを託すこの大馬鹿者が絶望そのものでした
948 :
てと:2010/07/19(月) 23:11:04 ID:qHCG9hqN
「現実性」
日暮れに落ちる鳥の声
ぽつぽつと転がる嘆息
闇に浮く空
零れるほどの湿度を孕んだ風が
壊れたサッシから覗き込んでくる
あした
靴を買おう
鍵が半分開いている
出来事はいつも短い時間に起きる
鍵をかけることに疲れるか、開けっ放しに慣れるか
そんなことを考えたのはつい最近の昔のことで
今はかつての宝物がガラクタに見えてしまうんです