211 :
bottom in the depths ◆hmvCcJH4do :
ありもしない
最果ての朝
明かりのないへや
ちっちゃな、ちっちゃな
おもちゃのぴあの
少女かかえていた
かなしい煤のにおい
つたない動悸のような音色
きばんだ白鍵
シの音がでない
うすい壁ぶつかって
かさなってゆく振動
でもシの音がでない
さもない
最果ての夜
明かりもないへや
ちっちゃな、ちっちゃな
おもちゃのぴあの
少女いなくなって
かなしい空気の濃さ
消えうせた動悸のなごり
きばんだ白鍵
ひとりでに
シの音をかなでて
シの音しかでなくて
うすい壁ぶつかって
かさばってゆく振動
でもシの音しかでない
シの音しかでない
少女がかかえていた
おもちゃのぴあの