「うみかぜのうた」
風がふきて海を抜ける 木々のようにざわめく心
想うことを 願うことを やめては波にさらわれるだろう
雨が降りて葉を濡らす 死に石にも染み渡る
心揺らす風にふかれ 夢を濡らす雨に打たれ
堅い岩にも根が巡る 芽をつけやがて花も咲かす
日々の重荷を糧とするか ただ傷と目を背くか
風にふかれて流れるか 風を操り渡り行くか
心捨てて 涙消せば やがては泡と消えゆくだろう
黒い心は海に流せよ 海鳥たちが啄んでくれる
海をつたい陸をつたい 渡る鳥の澄んだ瞳よ
我らの旅もまだ終わらぬさ たとえ先に何もなくとも
笑え 笑え 歌えよ 笑え 大声あげろ 心無くすな
泣けよ 泣けよ あぁ泣き叫べ 優しい人におなりなさいな
海風はいつもお前とともに