609 :
名前はいらない:
自作詩『hello,earth』
僕の中の宇宙の暗闇に 青く透きとおったひとつの星があって
僕が部屋の中で窓叩く台風を退屈に待っている時は
僕の中の瑠璃色の星にも 渦巻いた雲が 毛虫のように這っていく
僕が大きな風に吹かれて 思わず目を瞑る時には
やっぱり僕の中の星にも 大きい風が吹いている
そこでは花が 絵が完成する前のパレットのように 溶けて揺れていたもので
もしかしてと瞑った目を開けてみたら やっぱり色とりどりの花が 咲き乱れて揺れていたよ
僕がCDを一枚選んでスイッチを入れる時には ベットに寝ころんで 楽しそうに音楽を聴いている僕がいる
なぜだか僕は 僕の中の地球に住んでいる僕に 逢いにいこうと思って 心の中を潜っていった
迷ったり見つからなかったりするのかと思っていたら すぐ目の前にドアが現れた
ノックをして 音楽を忘れて 振り向いた僕と ドアを開けた僕
目と目が合った時 瞳の中には やっぱり僕がいたよ
だけどその瞬間 もうひとりの僕は 言葉に出来ない 姿に変わった
それは神なのかもしれない それは永遠なのかもしれない 静かに微笑みながら・・・