〜〜詩で遊ぼう! 投稿梁山泊 15th edition 〜〜

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268二人鬼
夕暮れの光が
ぴらぴらと
くさのうえで燃えあがる
色にだまされ
つめたいはずのかぜが
ちりりと肌を焼く

夕焼けの旬は秋ですねえ
などと 背を丸めていうおとこが
おなじこえで
おれは鬼です
と いった

とはまた壮大なイメージ
みれば夕日に赤くそまって
紅蓮のほのおにたつ赤鬼
なるほど おれとはちがう
おれのあしもとは影さして
まだらに赤い色もうすぐらく
さながら ちまみれの
幽鬼

鬼どうし

幽鬼のおれが軽薄にわらったが
赤鬼のおとこはわらわなかった
斜光でひだるまになりながら
意思のちからで それを
ぬぎすてようとしていたのかもしれない