二段階評価スレ(仮)

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61リーフレイン:2006/06/02(金) 19:51:38 ID:VOelT2rP
>>43 長介ジュニア ◆kuJg2yitX6さん
突然失礼いたします。
詩板本 2冊目 スレにて、板の詩の本を編集しています。(2005年投稿分)
つきましては、梁山泊に投稿された いかりや長介の作品を是非掲載したく、
掲載許可をいただけませんでしょうか?(申し訳ない、原稿料は出せないんですが。。)
62名前はいらない:2006/08/21(月) 22:31:22 ID:QHmsjASf
ノシ
63s ◆r2ORk.p0PA :2006/09/10(日) 22:42:31 ID:NOWSBkK1
t
64s ◆TCNnbZb.kc :2006/09/10(日) 22:44:13 ID:NOWSBkK1
65s ◆JqqYc8cehA :2006/09/10(日) 22:50:15 ID:NOWSBkK1
e
66s ◆mszflcyTKY :2006/09/10(日) 23:05:32 ID:NOWSBkK1
・・・
67s ◆jWXORfs9i6 :2006/09/10(日) 23:08:38 ID:NOWSBkK1
68s ◆bLOSf2.kGc :2006/09/10(日) 23:10:20 ID:NOWSBkK1
a
69s ◆xFy/V8wehE :2006/09/10(日) 23:11:03 ID:NOWSBkK1
y
70s ◆vPGSxyaeQs :2006/09/10(日) 23:22:33 ID:NOWSBkK1
s
71s ◆p5CHNX570g :2006/09/10(日) 23:24:09 ID:NOWSBkK1
a
72名前はいらない:2006/09/11(月) 23:32:34 ID:cWgibgu+
>>1,3,5

>>1.3.5
73名前はいらない:2006/09/14(木) 05:46:35 ID:loPf03BY
二段階で評価しますよ
74  ◆UnderDv67M :2006/09/18(月) 01:45:11 ID:FLOgszKV
それじゃぁFort Minorのリリックを全て二段階評価してください
75長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/09/22(金) 21:15:16 ID:0DJuVLBb

失われつつある職人技を求めて(6)〜コントたらい〜

今は見かけることもなくなったが、一昔前までのコントでは
頭に「たらい」が落ちてくる終わり方が、よく見られたものだ。
じつはあのたらい、家庭用ではなく、コント専用のたらいで
あったことを、どのくらいの方がご存じだろうか。
たらい職人が、ひとつひとつ、コントのために手作りしてい
たのである。

現在日本に、コント用たらいを作っている職人は、一人しか
残っていない。小田原市で「孫田金物製造所」を営む
孫田銀一さん(67)さんである。
「とは言っても、もう十年は作ってません」と、さびしそう
に語る孫田さんは、昭和50年代には、コントたらい製造の
第一人者として広く世に知られていた。
「よく、ビートたけしなんかも、ビール下げて遊びに来てく
れました。<おっちゃん、このタライ、いいな。オレの頭に
ぴったりだよ>なんて言ってね」と目を細める孫田さん。
「最後に来たのはとんねるず。ウッチャンナンチャン?
来ませんねえ…。もう、コントたらいの時代じゃない」

さて、コントたらいは、普通のタライとどう違うのだろうか。
「軽く薄く、が基本です。素材はアルミニウムの合金」と孫
田さんは語る。「大事なのはまず、きれいにヘコむことでし
てね。底を当てたらきれいにヘコむたらいを作るのが、まず
職人の技です。底の金属を極限まで薄くする。機械で作った
んじゃ、どうしてもへこみ方に風情がないんですよ」
76長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/09/22(金) 21:16:19 ID:0DJuVLBb
しかし、良いコントたらいの条件は、それだけではない。
「頭に落ちたときの衝撃を和らげるために軽くするけれども
同時に、重たそうに、きれいに落ちなきゃいけない。これが
難しくてね。業界では、<へこみ十年、落ち一生>と言われ
ていましたね」

孫田さんによると、コントたらいは作るのも難しいが、落と
すのも難しいという。「昭和の頃は、各テレビ局に、たらい
を落とす専門の人、いわゆる落とし師がいましてね。
落とし師ひとりひとりに合った重心のたらいを、作ってたも
のです」
時には、人気コント番組を支える落とし師と、つかみ合いの
口論をしたり、たらい落ちの美学について、夜を徹して議論
したりもしたという。

「熱い時代でしたよ。やはり、コントたらいは、美しく笑い
を取るために、どうしても欠かせない。
今はすたれていても、いつか復活すると思いますよ」
孫田さんの情熱は、少しも失われていない。
しかし、現在、後継者のあてもなく、昭和を彩った小道具、
コントたらいは、日本から失われようとしている。
77長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/09/27(水) 22:03:48 ID:lfSvXdH9
「サンリオピューロランドで会おうぜ」を読んで衝撃を受けた。
あんな詩は一生かかっても俺には書けない。
重々わかっちゃいたけど、やっぱり俺は本物の詩を書く人間じゃない。
そう負けを認めることから始めよう。
しかし少し作風を変えるトライをしようと思う。
78長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 20:28:07 ID:hhpzkJhv
酔って話す 長い長いグダグダの詩を書こう
79長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 20:29:58 ID:hhpzkJhv
「酔って話す」


なにか話してよ って言うけど
何も話すことはないよ

愛用の のど飴について話そうか
それとも戸籍謄本の取り方について
のど飴について五時間語れたら僕は本物だ
なぜなら僕はのど飴を愛用していない

うん 僕は希望も絶望も抱えたりしてない
世界の秘密も
ラジコンカーに情熱を燃やしていたりもしない
膨大なほぼ無価値の個人情報と
重たい身体を持って ここにいるだけだ

ここというのが
どこなのか
よくわからないけどね
80長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 20:31:24 ID:hhpzkJhv

そうだ きみは
泣く魚がいることを知っているかい
オホーツク海をすごい数の群れで遊泳する
マイワシのなかに ごくまれにいる
百万匹に一匹ぐらいの割合でね
生まれつき彼は泣く機能を持っている
天才なんだ
仲間たちにまぎれて泳ぎ続けながら
彼は開きっぱなしの眼からずっと涙を流しつづける
でも 誰もそのことに気づかない
彼の涙は海水と同じ濃度だから

僕はおとつい 糸魚川漁港の埠頭で
水揚げされた彼を見つけたんだ
彼は横たわって 曇り空を見上げていたけど
籠に乱暴に押し込まれて どこかへ消えた

うん もちろんぜんぶ嘘だ
僕には語るべきことなんてなにもないんだから
三分前にもそう言ったよね

それにしても
ここは どこなんだろうね

誰にも見られないもの
誰にも知られないもの
誰にも語れないもの

そんなものに価値なんてないんだ
たとえ僕が泣く魚の夢を見たとしても
夢の終わりはいつも加工工場さ
81長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 20:50:50 ID:hhpzkJhv

僕の高校時代の友人に
開かずの弁当を持っている男がいたよ
学級机の奧の奧にそれはあって
半径五十センチ以内に近づくことは
教師でさえ許されなかった
三歳のときに母親からもらったそうだ
いつか彼が 司法試験に合格したとき
亡き母のためにそれを食べるんだと
修学旅行の夜にこっそり教えてくれた
彼は卒業の二ヶ月前に交通事故で死んだ
太った母親が通夜で大酒を呑んでいた
机から弁当箱は見つからなかった

嘘でしょうって そりゃ嘘さ
本当の彼はいまごろ
青年会議所で馬鹿笑いしてる
もちろん僕は彼と会ったこともない

誰かの 誰かの
秘密の生涯
そんなものがあるだろうか
ああ あるかもしれないね

それはたぶん この僕の生涯のように
ただ 語れないというだけのしろものさ
82長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 21:02:27 ID:hhpzkJhv

なんだい 退屈かい
きみの声をきいていると
つい 愛していると言いそうになる
だからこうしてしゃべっているのさ
きみの声は
どうしても思い出せないけど

きみについて話してほしいのかい
そうだな
きみは二十四歳で
パソコンに向かうときだけ眼鏡をかける
えんじ色のツルの細いやつだ
好物はきのこのパスタだ
日本酒はかなりいけるが
ワインを飲むと頭が痛くなる
笑うと声が裏返るのを気にしている
父親がけっこう好きだが二月前に話したきりだ
股関節が固いからセックスのとき少し痛い
愛してると言われたことがいままで二回ある
さっき食べたスナック菓子のかけらが歯にはさまってる
ああ なんてことだ

さて きみはだれだろうね
きみはそれを知ってるかい?
笑いごとじゃないんだよ
声なんか裏返ったってかまわない
83長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 21:25:12 ID:hhpzkJhv

まあいいや
きみが誰か きみは知ってるようだから
僕は知らなくても安心というもんだ

ところで 壁と壁のすきまについて
考えたことはあるかい?

ヨセミテには重力異常の場所があるけど
世界にはもっと不思議な場所がある
誰も 足も手も踏み入れたことがない空間
この世が始まって以来 生きたものは誰も
人間も猫も蚊もわらじ虫もね

それは三鷹市の郊外の佐々木さんの家の二階にあるんだ
世界で確認されてる唯一の完全デッドスペース
壁と壁の間の三十センチぐらいの隙間だよ
ウイルスさえそこをよけて通るのさ

それから?
それだけだよ
別にそこはブラックホールでもなんでもない
ただ隠れたら二度と見つからない場所だというだけのことさ
世界にその場所を知っている人間はいない

なら なぜ僕は知ってるんだろうね
不思議な話だと思わないか

たぶんいつか ひんやりした壁にはさまれて
そこで眠った夜があるんじゃないかな
僕か もうひとりの僕か さらにもうひとりの僕が
84長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 21:46:31 ID:hhpzkJhv

うん そろそろ酔いもさめてきた
ほんとだって
ここはひどく暗いけど
ここはひどく暗いんだ
歩きながら眠り込みそうなほどね

「ぼくらがひとつの始まりそして終わりになるために
どんなスポーツシャツがどのくらい必要なのか」

つい三十数年前に ひとりの詩人はこんなことを書いた
それにしても詩を口ずさむなんて正気じゃないな
僕もひとつの終わりってやつが近いのか

詩人はどのくらいスポーツシャツを集めたんだろう
ひとつの始まりそして終わりになれたんだろうか
僕は毎晩 夢で幾多の生を生きるけど
スポーツシャツの夢は見たことがない
不勉強にもほどがあるね
僕の生涯はいつもマンションの4階のベランダから
落ちてジエンドと決まってる
笑うなよ 高所恐怖症なんだ

ああ まだ切らないでくれ
僕の酔いはまださめていないみたいだ
ここは少し風がふいてて僕は震えてる
話すことは何ひとつないけど
この次はもう少し楽しい嘘をつくからさ
85長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 21:48:13 ID:hhpzkJhv
(というわけで この詩はまだ続く
しかしこれは詩じゃないね)
86 ◆L4LyBSss3w :2006/10/14(土) 21:54:26 ID:g7a9Wfwb
詩ですよ。とびっきりの。
87長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/14(土) 22:08:27 ID:hhpzkJhv
(あ どうもありがとうございます>>86
まあリハビリなんでてきとーに読み流してくださいませ)
88長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/15(日) 23:36:22 ID:kd6HfZKJ

やあ 三分ぶりだね
その後どう?

それにしても ここは
どこなんだろうね
とうもろこしの匂いがするよ
かすかに

僕が僕の分身のことを考えてしまうのを
ロマンチックな妄想と思わないでくれ
僕は希望も絶望も抱いていない
分身もきっと抱いていない
僕と同じように
寝るときは枕を右手で抱くだろうけどね

枕のなかには ときどき
ラッキーカードが入っているんだ
埼玉の職人にだけ伝えられてきた技さ
二センチ四方の小さなプラスチックで
三百四十一個にひとつの割で入ってる

僕は十四歳のときに当たったんだ
古い小豆入りの枕でね
人を殺したい夜に破ったら出てきた

こう書いてあったよ
ラブローション割引サービス

その瞬間 僕の運命が定まった
ラブローションの革新に一生を捧げる運命が
89長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/15(日) 23:48:53 ID:kd6HfZKJ

うん もうわかってるよね
どうも低調で困っちゃうな

僕には語るべきことが何もない
なぜだろうね?
きみ 冷ややかにわらってるね

僕の叔父は九州のヤクザの親分だった
ストリップ劇場をやっててね
ワゴン車の後ろにいつも半裸のおねえさんが詰まってた
八歳の僕はおびえながら
むせかえる化粧の匂いの中でうずくまってた
叔父は前の助手席で大声で笑ってたよ
金払っても替わりたいもんだ なあ坊主

叔父は五年で零落した

叔父の顔は思い出せない
どうしても
あれは僕の思い出なんだろうか
おねえさんに頭を撫でられた僕は僕だったんだろうか

うん これも嘘だよ
嘘ということにしておいてくれ
かすかに胸が痛い
90長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/16(月) 00:04:22 ID:kd6HfZKJ

ねえ
きみは だれなんだい
きみの股関節は本当に固いのかい

知ってるかい
僕のための箱があるんだ 世界のどこかに
死んだ後のためのあれじゃなくてね
両手で持てるぐらいの小さな箱さ

そこには僕の全部が入るんだ
とっちらかった僕の全てが
僕の陰茎も 僕の悔恨も
僕のそろばん二級も 僕のフォアボールも

僕のすべての分身もね

たぶん 箱はいま
信濃町の裏路地にある雀荘の前あたりの
地面に転がってるんじゃないかな

もしかしたら 僕はもう
その箱の中に入ってしまっているかもしれない
うん たぶんそうだ
火曜日には清掃車が回収してくれるね

そう考えるとしあわせになる
そうじゃないかい?

ここは寒いな
91長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/16(月) 00:27:15 ID:zac4oou2

2ちゃんねるという匿名掲示板があってね
時計・小物というカテゴリーでスレッドが立った
時計と小物でしりとり というスレッドさ

2004年の11月3日 そのスレの183番のレスが書かれた

たすけてよ

誰も反応しなくてそのスレッドは1ヶ月後に読めなくなった
それだけの話 それだけの嘘だ

僕は言葉と身体で出来ているけど
言葉は僕のものじゃないんだ

どこからか響いてきて どこかへ消える
追悼もされない言葉たち

言葉を発しながら 言葉を聴きながら
僕は分身を生み出してゆく
誰にも聞いてもらえない言葉とともに
一瞬のちにはどこかへ消える分身を

かれらは うつろな記憶と小さな幻をかかえて
いまも背を丸めて歩いているんだ

僕のようにね

きみには見えないだろう
夜道ですれちがっても
僕も 僕の分身も
92長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/16(月) 00:45:47 ID:zac4oou2

ねえきみ
きみは僕を知っていると
あるいは 僕を知らないと言ってくれ

そうしたら 僕も
きみを知っている
もしくは きみを知らないと言ってあげよう

僕は死んでいると
または 僕は死んでいないと言ってくれ

もし僕が死んでいるなら
きみが恋しいと きみに告げよう

ゴミ袋の口を縛るのに高確率で失敗するきみ
右足の薬指が少し腫れてるきみが恋しいと

そんなに憤慨することはないさ
ほんとうにゴミ袋がうまく縛れないのかい?

きみのささやかな情報を集めに集めて
きみというタグを結びつける
そうして 僕はきみに恋をする
恋をする予定だ 二分後には

僕らには そういうことしか
出来ないんだから
93名前はいらない:2006/10/16(月) 00:55:10 ID:hfLCWU7h
凄いけど
サンリオの匂いがきつい。
94長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/16(月) 01:02:56 ID:zac4oou2

どうやら 着いたようだ
きみも そうとう
眠そうだね

僕に語ることが何もないのは
僕も 誰かの分身だからさ

言葉が尽きたら記憶は消える
記憶とともに感情は消える
僕は夜の中に消える

さようなら 世界と世界のなかのきみ
明日になれば誰かが眼をこすって起きてくるだろう
僕のかわりに
それが誰なのか僕は知らない
体重が65キロだってこと以外はね

きみに恋することができなくてごめん
でも仕方がないんだ
ここは何一つ物音がしないし
僕はきみの声が思い出せない
きみがだれだか知らない

そして 僕は
きみと電話していない
携帯電話を持ってないんだ

じゃあね
おやすみ
95長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2006/10/16(月) 01:08:27 ID:zac4oou2
いちおうこれで終了。予想以上のグダグダでした。

>>93
やっぱり…。ま、いまサンリオショックのまっただ中なので
大目にみてください。
96長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/01/14(日) 19:34:49 ID:af5KkQ25
さて、新年もはや14日。
拙者は詩など作れる状態ではとてもなし。雑談する気分でもなし。
加えてこの場も閉鎖されるかもしれぬ、という状態。
さてどうしようか。
97長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/01/14(日) 19:40:00 ID:af5KkQ25
過去に書いた駄作を改作してみる。そのあたりから年をはじめようか。
リハビリ期間がずっと続くなあ。
98長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/01/14(日) 20:21:02 ID:af5KkQ25
「二度目の冬に」


あたたかいだろう?
でも 近づきすぎてはいけない

手を出したらだめだよ
とても あぶないものだから

あれは ぼくたちにはふれられない
あれくるう力のかけらなんだ

おもしろいうごきの炎に
さわってみたくて

きみはいま なみだをためて
じだんだを踏んでいる

でも あれを手にとることができる日は
ぼくたちには やってこないんだ

そのことに気づく日
きみが きちんと絶望するように

けれども 絶望しすぎないように
いのっているよ

いまは ねむくなってきたきみのために
ちいさな声で一曲うたおう
99長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/25(日) 05:35:18 ID:ugINqwdN
1ヶ月ぶりか…おそらく誰も見ていないこのスレだ。

仕事柄か、どうも俺は人に読まれるという意識から脱却できない。
自分一人のためのテキストですら。
せめてここでだけは、ワガママ放題に書かなきゃなあ。
ここも人に読まれる場所じゃん、というセルフツッコミはあえて無視だ。
クセになったあの不気味な口調もここじゃナシだ。
100長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/25(日) 05:57:12 ID:ugINqwdN
「記憶から半歩ずれて」

記憶から半歩ずれて ごろりと寝ころぶ
猫の眼には暮れかかる街
サルート!
どこかで泡まみれのオヤジが叫んでいる

いま僕らはここで安らかだが
パリンとガラスを割る音が聞こえたら
それまでさ
唐揚げを喰っているヒマもなく全てが消える

紙を数える仕事は僕たちを数える仕事に似てる
幸福から半歩ずれて僕たちは薄い
手を切るなよ
ゆっくりと揃えるんだ 世界の端を

あたしたちに身体なんてものがなかったらね
と 鴉のような僕の恋人は言った
だから地面に横たわり
記憶から半歩ずれて空を見上げているんだ

「思い出さないで 私が誰か
思い出さないで 私が何か
思い出さないで…」

繰り返す歌 繰り返す声

このままここで
夜が来るのを見ているんだ
101長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/25(日) 06:03:28 ID:ugINqwdN
「クレマチス」

ああ
クレマチスについて僕は何もしらない

「世界は暮れて」

おそらくそれは花なのだろう
遠い

遠いところに咲いているんだ
僕から

「わがにがき心のうちにレモンひとつ」

東北なまりの かの詩人が手に取り
痛ましい眼でタバコの煙を吹きかけた
(かもしれない)

クレマチス

「育ちゆくとき世界は暮れて」
102長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/25(日) 06:20:35 ID:ugINqwdN
「そんなに人間が」

そんなに人間が好きかい?
と 彼は言った

目に映るのがいつも人間ばかりで
閉じこめられてると感じたことはないかい?

閉じこめられてるさ もちろん
だって仕方がないじゃないか
俺たちは人間から来て人間に帰るんだ

草や河や象を歌っても
俺たちは人間の容器の中さ
どうしろっていうんだい?

なに簡単さ その皮をぴりぴりっと剥いだら
俺と同じような何かが出てくるのさ

と 彼は言い
出された団子をぱくりと食べて

そして脚をふるわせはじめる

さよなら 賢い小さな君
またいつか もっと
とりとめのない世界で会おう
103長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/25(日) 06:41:27 ID:ugINqwdN
「徹夜明け」

徹夜明けの朝

飛ぶ鳥の影
を 
見ても
信じてはいけない

鳥はいない
こんな真空には

眠る機械
のよこを
しずかに通り過ぎて
どこかへ行こう

開かずの踏切の前で
老婆

遠い目をしている
街の
無人交番で

泣き叫ぶ子供

抱きしめ
抱きしめ
眠るんだ
104長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/26(月) 04:22:56 ID:w5NcE7YU
「さびしい小鳥」

さびしい小鳥の羽音は誰にも聴こえない
真空のなかを雨が降る

さびしい小鳥はひっそりと濡れる
飛び立ち 墜ちながら

空のなかに嵌め込まれ
さびしい小鳥は眼をひらく

ゆれて遠ざかるすべてのもの
だが どこへも行けない

さびしい小鳥のなかを時間が流れ
凍りついた雲が視界を流れ

眼下の大河を夢見て
さびしい小鳥は聴こえない歌を歌う
105長介ジュニア ◆kuJg2yitX6 :2007/02/26(月) 05:19:11 ID:w5NcE7YU
「告白」

俺は夕暮れと分身に取り憑かれている
繰り返し見たことのない情景を思い出す

俺は何も見ていない
ただ分身を夕闇の中に探すだけだ

毎日会う人々の細かい心の糸を
ぼんやりと感じながら何もしない

聞こえない歌のことばかり考えているが
歌われているものが何かはついにわからない

三重四重に封じられた箱のなかには
何も入っていない
そのことを俺は知っている

遠いもの ゆれるもの 名指せないもの
俺の手が届かないあらゆるもの

俺が滅びもせずここにいる理由を
俺はほんとうには告げることができない
106名前はいらない:2007/08/21(火) 21:03:06 ID:lnegeDfM
107名前はいらない:2008/06/25(水) 22:56:09 ID:ibT3NXBu
思い出の つぶさかなるや 梅雨の宵
108名前はいらない:2008/06/26(木) 00:29:01 ID:NgXSCvEv
おおれのプロダクツ。
109雨彦 ◆32vkksbswo :2008/09/13(土) 19:19:08 ID:vKSYYtQH
>81 2段階評価で、「グッド」です。

その前後ずっとグッド。
あとタライが特に。
110名前はいらない
年度が変わって即、出現してワロタw

------糞コテの遷移------

かっちゃん

貯玉専

チョダマン

サル

マイ勝ップ

ぬこ(+403.9k 2010/03/20)

ルイ(+379.9k 2010/04/03)わざとらしく収支は全角使用