1 :
名前はいらない :
2005/05/11(水) 01:34:42 ID:bDZk8Xrh (=ω=)ようこそジェイズ・バーへ。 ここは「鼠」のおごりだから、まず落ち着いて飲んでほしい。 やれやれ・・・「また」勃起したのかい? いいや、謝る必要はないよ。 僕に謝るくらいなら公園に行ってハトに餌でもまいてやってくれ。 でも君はこのスレを開いた時、 きっと言葉では言い表せない 「やみくろ」の気配を感じたと思う。 やつらはどこにでもいるから、ペニスを噛まれないように気をつけることだな。 では、さっそく井戸の底に行ってもらおうか
2 :
返事はいらない :2005/05/11(水) 01:42:49 ID:ehQmM0kG
すべての女の子がカリフォルニアガールだったらなあ・・・
3 :
心霊写真 :2005/05/11(水) 02:00:09 ID:5APo29Fi
ノルウェーの森を久々に読み返して書いたのがあるよ。 前のだけど載せてみます。ここ続くのかい? 「黙祷、後ピース!」 あの頃僕らはビートルズばかり聴いていた 君はワタナベ君に恋をして僕はナオコに恋をしていた ナオコなんて嫌いよって言う君はミドリにとても似ていた ミドリに少し似ている子はたくさん居たけど とても似てる子なんて君以外には実際居なかったんだよ 「あなたも誰かを想って マスターベーションしたりするの? 」 「好きな女の子を頭の中で裸にする事は僕の得意技だ」 なんて事はあの頃の僕には言えなくて ミントガムの貼り付いたジャックパーセルに困ってる顔をするしかなかった もう今は触れない君の昔の写真にまで僕は言い訳を言っているけど君は元気かい 元気だと良いんだけど ピー「それにしても主人公のフルネームを知った時と 著者の顔を初めて見た時少しだけ残念だったわ あなたはそう思わなかった?」 ・・・そう?僕はめっぽう嬉しかったぜ それよりも写真になってもおしゃべりな君を愛しく思いながらも 〆を遮る君の早口の台詞を僕はとても残念に思う まあ そんなところが可愛いかったと言えば 可愛いかったのかもしれないね ふむ ピース
4 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 02:01:50 ID:bDZk8Xrh
>>2 (=ω=)やれやれ、毒男かい。
たいていの場合毒男は報われないんだ。ほんとうさ
きみの場合もう少し前向きになったほうがいい。
返事はいらないだなんて、卑屈なことを言うなよ
やれやれ わからない そうかもしれない この3つの言葉は春樹の本読んだために俺の口癖になっちまった
6 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 02:11:46 ID:bDZk8Xrh
>>3 (=ω=)やぁ とても素敵な詩人さんだと拝見しているよ
うまく特徴をつかめていると思う
フルネームのワタナベトオルはあんまりだね
それに彼の甘美な世界に浸るには、たしかに写真は見るべきではないね
きみの感性で彼の世界観を詩にできたなら、また読ませてほしい
冷えたビールとナッツを用意しておく
それでは私は明日のために、バケツ一杯分のジャガイモの皮を剥くとしよう
7 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 02:18:07 ID:bDZk8Xrh
>>5 (=ω=)遅くまでご苦労ですね
古株のあなたの詩を最近になってどこかで拝見しました
あるいは ひどく 損なう なんかもいいね
8 :
返事はいらない :2005/05/11(水) 02:31:04 ID:ehQmM0kG
良スレの予感で2getしてあげたのに毒男呼ばわりされたあ。(笑) じゃあ、前向きに「海辺のアルベールカミュ」でも読んでみるよ、マスター!
>>3 村上氏、恥ずかしながら名前しか存じ上げませんでした。
しかしコレ>3を書かせる様な文章なら是非読んでみたいなぁと。
・・・まぁ、同じ材料使っても料理の出来不出来はコックの腕次第なのでしょうけども。。
10 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 05:15:31 ID:bDZk8Xrh
(=ω=)ふぅ 陽が昇るまで起きているというのは、どうもいい気がしないな
>>8 オーケィ、とても賢明だ。自分に同情することほど下劣なことはないものだからね
君には君なりの入り口の石を見つけてほしいと思う
>>9 ぜひオススメです 料理の出来はコック次第かもしれませんが
小難しい文章とちがって、おそらく詩はカクテルのようなものです
相手を酔わせられればそれでよし
読後に何か出来上がったならば、ぜひ味わわせていただきたい次第です
11 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 05:33:15 ID:bDZk8Xrh
(=ω=)著作案内や作者年譜からBBS、チャットルームまで
とても豊富なコンテンツでオススメのサイトです→
ttp://www.murakami-haruki.com/ 作品の人気ランキングに寄せられた感想もおもしろい
どの作品から読むべきかというと、処女作の「風の歌を聴け」から
順に読むのがいいでしょうね いきなり春樹の独特の言葉の世界が広がっている
そこから三部作+ダンスダンスダンスと続けるとスムーズでしょう
もしくは「ノルウェイの森」
記録的な売り上げを残しただけあって、ある意味手堅いです そのくせ深い
ストーリーよりも、感情や内面の表現で読ませる春樹の真骨頂だ
12 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 05:42:15 ID:bDZk8Xrh
(=ω=)どちらかというと女性に好まれたのだろうかね、ノルウェイの森は (そういえば滑り止めの私立の高校受験の問題に使われていたな) 女性の方はひとことめには「ねぇ」が基本です 「わたし、こういうのって好きよ」これがスムーズに使えれば生粋のハルキスト さて、少しだけ眠るとしよう ここジェイズバーへはいつでもおいでください 私がいないときには、鼠が勝手にシャッターを上げていると思いますので
わぁ。面白そう。
わたしも恥ずかしながら読んだことないんです。
現代小説はほとんど読みません。
でも「ねぇ」や「わたし、こういうのっって好きよ」なんかは
普段よく使うし
>>3 も面白いので読んでみたいなあと思いました。
時間が許すときに読もうと思いました。
鼠さん可愛いですね。シャッターをあげるなんて力持ちですね。
今はボタンひとつでオッケーなのかしら。
鼠さんの為の詩も書きたいと思いました。でわ☆
14 :
mayuki ◆kTbUDdAxZI :2005/05/11(水) 08:29:15 ID:5wPXo15l
[ジェイズ・バーの鼠に寄せて] ねぇ カニバリズムに街が染まって デリカテッセンの厨房には サーカスを首になった男の肉塊 あの腸詰めの中身が彼なの 彼の結末ってちょっと素敵だった 彼が飼っていた賢いチンパンジーは 電線伝って自由を識るのよ 得意だったクイズの答えはもう忘れちゃって でも少し 彼の愛だけ憶えてる わたしは菜食主義だから もうずっと地底暮らし でも鼠さんあたしここの 陰気臭さって好きよ 真ん中のテーブルより左端の隅のテーブル そんな選択しか出来ないこの思考も好きよ ごめんなさい ピーナッツは受注が多くって品切れで 今ヒマワリの種しかないんだけど よかったらどうぞ 毎晩ご苦労様 こんなどんよりした夜には 仕事に精が出るわよね そういえばさっき東13ルートの下水路で あなたの12番目の息子さんにあいました…
15 :
mayuki ◆kTbUDdAxZI :2005/05/11(水) 08:30:43 ID:5wPXo15l
読んだこともないのにスレ汚しだったかな。失礼しましたッ。
16 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 12:23:53 ID:af2PQDVn
>>mayuki つーか別に鼠はネズミじゃないから。 とっとと原作読んで来いよ。
17 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 14:23:14 ID:5wPXo15l
うわそうなんだ。すみませんでした。恥
18 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 20:21:24 ID:B+kcRruO
>まゆ まあ落ち着いてよんでみなさい。
19 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 22:20:15 ID:bDZk8Xrh
(=ω=)
>>13-14 うむ、ぜひ読んでみてほしい
登場する女性は皆とても魅力的ですし、音楽や文学や料理やお酒など
さまざまなスパイスが効いていて誰にも楽しめると思う
鼠は主人公の親友の名前なんですよ けれど、ネズミがジェイズバーの
シャッターを必死で持ち上げている光景は、想像すると微笑ましいですね
下水路ではくれぐれも「やみくろ」にお気をつけを
何冊か読んだけどナカタさんしか(・∀・)イイ!!って登場人物がいない 「あるいはそうかもしれない」みたいなしゃべり方うざい ビンタしたい ということでナカタさんぽい詩が読みたい
21 :
名前はいらない :2005/05/11(水) 22:58:59 ID:bDZk8Xrh
(=ω=)
>>20 なるほど そういう感じ方も、あるいはあるのかもしれない(w
ナカタさんも魅力的な人でしたね 私も大好きであります
相棒のホシノくんもタイヘンよろしい
「よぅ、おじさん」から始まる二人の会話は何度読み返しても笑みがこぼれます
それから、海辺のカフカは猫さんたちが可愛い 私も猫さんたちとお話したいであります
あぁ、申し訳ない 喋りだすと止まらないですね
ナカタさんが書いたような詩、私も読んでみたい 機会があれば挑戦してみようと思いますよ
これを機会にあなたも、精力的に書いてみてはいかがでしょう
22 :
16 :2005/05/12(木) 00:45:30 ID:8bahMDX5
>>mayuki 鼠に思い入れがあるもんで、イライラしてきつい言い方した。 正直すまんかった。 これから風の歌を聴け等の村上春樹小説を読み始めるなら、風の歌・ピンボール・羊をめぐる冒険(三部作)を是非読んで欲しい。 これらは”僕”の物語であるが同時に”鼠”の物語でもあるから。 スレ主さん、スレ汚しすまん。さらば。
23 :
心霊写真 :2005/05/12(木) 00:53:02 ID:RC+f4hbd
>>9 >>13 何か嬉し。。。興味持たれたらぜひ。
ノルウェイの森って他の春樹作品と違う気がするなぁ。
16歳の時に初読みしたんですけど、結構衝撃的だった記憶。
その時の読んだ印象は全体的に湿ってるような、
ミストサウナみたいな、でも部分的に凄く乾いてる感じだったんだけど
最近読み返すと印象が違って何かサラッとした気持ちで書いたなー。
もっと重々しくなりそうなもんなんだけど。。。
昔はなぜレイコさんと?と少し思ったんだけど今ではわかるような。
ビールとナッツは嬉しいね。ありがとうございます。
サンドイッチも食べたくなるよね。またねー。
24 :
返事はいらない :2005/05/13(金) 00:15:44 ID:dl40Cqsg
僕の言いたいのはこういうことなんだ。 一度しか言わないからよく聞いてくれよ。 僕は・君たちが・好きだ。 リクエストはエルビスプレスリーの「お日様なんか出なくてもかまわない」!
(=ω=)
>>22 たしかに「鼠と僕」には思いいれ持ってる人多いだろうね
後々の展開もあるし、「僕」にっとての「鼠」は、決定的に損なわれてしまったものの象徴であり
僕にとってだけでなく、時代にとって、春樹にとって、読者にとって
特別な存在であり続けるんだと思う
>正直すまんかった
そんなアナタの紳士っぷりに、冷えたビールを奢らせてほしい
(=ω=)ノ゛ε=□
鼠については、私は羊(下)での「鼠からの手紙とその後日談」がすきだな >おそらく我々は十九世紀のロシアにでも生まれるべきだったのかもしれない >僕がなんとか公爵で、きみがなんとか伯爵で、二人で狩りをしたり決闘をしたり >恋のさやあてをしたり、形而上的な悩みを持ったり、 >黒海のほとりで夕焼けを見ながらビールを飲んだりするんだ。 >そして晩年には「なんとかの乱」に連座してシベリアに流され、そこで死ぬんだ。 >こういうのって素敵だと思わないか? まったくもって素敵だと思う。そんなことを考えるだけで素敵だ この手紙のせいで私は「素敵」という言葉を好きになったのかもしれない
27 :
名前はいらない :2005/05/13(金) 03:02:48 ID:IiGSHmKJ
(=ω=)
>>23 >他の春樹作品と違う
「喪失感」はどの作品にも見られる共通のファクターですが、その中でも特にノルウェイの森は
精神というか、内面というか、主人公の中身へ最も掘り下げていったからかもしれませんね
僕の気持ちの変化やナオコへの思いの変化によって話が動いていく
「死」というものを大きなテーマとして扱うからには、自然とそうなったのでしょうかね
28 :
名前はいらない :2005/05/13(金) 03:05:32 ID:IiGSHmKJ
(=ω=)
>>24 「風の歌を聴け」は栞を目印にはさんで
僕は・君たちが・好きだ。
を、いつでも聞けるようにしているよ
29 :
名前はいらない :2005/05/13(金) 03:17:48 ID:IiGSHmKJ
「完璧なスレッドなどといったものは存在しない。完璧な自作自演が存在しないようにね。」 僕が名無しさんのころ偶然に知り合ったあるコテハンは僕に向かってそう言った。 僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、 少なくともそれをある種の釣りとしてとることも可能であった。 完璧なスレッドなど存在しない、と。
31 :
名前はいらない :2005/05/14(土) 06:40:51 ID:bg2yLAgZ
32 :
名前はいらない :2005/05/14(土) 23:42:31 ID:Yl1CaLEC
>>29 まあ、そういうこともある、ということさ…
人間はおそろしく不器用にできている。あんたが思うよりずっとね(笑)
33 :
返事はいらない :2005/05/15(日) 02:17:35 ID:M38VuqlB
村上春樹氏の文章を真似しようとして見事に失敗している例。↓
缶ビールとモダン・ジャズが好きだった。
当時、僕は世界各国のビールの空き缶を集めていた。
「変な収集癖ね」
と、当時の彼女は僕の部屋に来るたびにそう言った。「何が面白いの?」
バドワイザーやクアーズ、ミラーはもちろん、ドイツのベックス、オーストラリアのフォスターズ、ポルトガルのサグレス、ブラジルのブラマ…エトセトラ、エトセトラ。
様々なビールの空き缶が、本棚に雑然と並べられていた。
その頃、もうひとつ偏執的に集めていたのがあった。
ブルーノートのLPだ。
肝心の音楽も素晴らしいのだが、ジャケットが無性に好きだった。
フレームに入れ、部屋中の壁に飾っていた。
僕にとってブルーノートのジャケットは、単なるレコードの収納袋ではなく、アートだった。
特に好きだったのは、ハービー・ハンコックの『Maiden Voyage』。
一瞬の風を捕らえたディンギー・ヨットがモチーフ。
その刹那を永遠に閉じ込めたとても素敵なジャケットだ。
僕は缶ビールとジャズが好きな僕が好きだったけど、彼女はそんな僕が嫌いだった。
そして、僕たちは別れた。
1980年頃の話だ。
でも、ビールとジャズは僕を裏切らない。
今でもそう信じている。
J-WAVEプロデューサー:マッシュルーム・マツオ
http://www.j-wave.co.jp/original/boomtown/ 春樹氏の文体の影響力を物語っているとも言えますが、中途半端な奴がやるとものすごく恥ずかしいということですね。(爆)
でもジェイ@(=ω=)、君の語り口は流石だと思うよ☆
34 :
名前はいらない :2005/05/15(日) 05:11:06 ID:sElAnBUs
35 :
名前はいらない :2005/05/15(日) 05:13:28 ID:sElAnBUs
(=ω=)
>>33 まずは「わるくない」と言っておきたいところだけれども
たしかに、纏まりがなく煩雑な感じって印象で、中途半端にも思えるね
それより、私などもっとたいしたことはありませんよ
寂れたこのバーに少しでも足を運んでもらえれば、なによりも嬉しいというだけさ
36 :
ラバーソウル :2005/05/18(水) 05:05:19 ID:6+iJcU5f
僕が聞いた金星人の話をしていると 「金星になら住んでもいいわ。」と彼女は唐突に切り出した。 「三十年も生きれば伝説になるような、大半の人が若死にしてしまう星なのに?」 「ええ。」、至極当然のことのように彼女は答えた。 「できることなら金星人になってしまいたいくらいよ。」 「金星では人はみんな他人を憎まないし、うらやまないし、軽蔑もしない。 悪口も言わない。殺人も争いもない、愛情と思いやりだけがある星なんでしょう? 充分すぎるわ。」 彼女は口元に彼女特有の微笑みを浮かべながら、頷いていた。 「後で後悔しないようにと、生きているうちに先取りして愛しておかなくちゃなら ない星だとしても?」という僕の反論にも似た質問についても、 「あなたには、わからない?」と、彼女独特の、また別の微笑みを返した。 「私は、『君たちの使う言葉はよくわからないな。』と話してくれた金星人の気持ち がわかるような気がするわ。」そう言うと今度は首を横に振った。
37 :
ラバーソウル :2005/05/18(水) 05:06:41 ID:6+iJcU5f
部屋の空気が、何層にもよどんでしまうのではないかというような沈黙が流れた。 彼女は、その言葉に対する僕の答えを待っているかのようにも見えたけれど 彼女を頷かせられるような返事は、僕には何ひとつとして思い浮かばなかった。 「ふっ…。」 ひとしきり窓の外の空を眺めていた彼女から、諦めとも幻滅とも区別のつかない 嘆息がこぼれた。 「本当に何もわかっていないのね。」 彼女は取り出した煙草に火を点け、再び窓の外の空に目を移した。 彼女の言うとおり、僕こそが本当に何もわかっていないのだろうか? 必死に考えて、なんとか言葉を見つけようと僕も煙草に火を点けてみたが それを遮るかのように、彼女は誰にというわけでもないような表情でつぶやいた。 「だから悲しみで埋まってしまう……」 その後は聞きとることができなかった。 僕の口の中はカラカラに渇いていった。
38 :
ラバーソウル :2005/05/18(水) 05:08:27 ID:6+iJcU5f
ところでジェイ、 今日は僕の友人の誕生日なんだ。それも、彼女の記憶を共有する特別な友人のね。 何か気の利いた言葉を知らないかい?同性の友人の誕生日を祝う言葉なんて、この年 になると考えもつかないものだね。そもそも、彼の誕生日が今日だということを知った ばかりなんだ。 それでも今年だけはどうしても、彼の誕生日を祝ってあげたくてね、柄でもないが。 とにかくひどく疲れて渇いているようさ。なにしろ、誕生日を祝ってあげられるのが 僕しかいないというくらいだからね。 そう。ひどく疲れて、渇いてしまったんだ。
39 :
名前はいらない :2005/05/18(水) 11:20:12 ID:NMiayb+x
結局、僕はその女と寝た。 そうすることが正しかったのかどうかは分からない。 しかし結局のところ風俗とはそういうところなのだ。
40 :
心霊写真 :2005/05/20(金) 02:45:53 ID:+GASJGPl
「フラッシュの光」 「少しお話をさせてもらってもかまいませんか。」 首からポラロイドカメラをさげた初老の男が話しかけてきた 「突然臭い風が目の前を通り過ぎる事は無いですか。 その原因は浮遊霊なのだと田中は思います。 彼らは大体が漂う意味さえ解っていないのであります。 表情は泣き顔だったり怒っていたり色々ではあるけれど 皆一様に首をかしげ不思議そうな顔をしてふらふらと浮かんでいます。 その顔を田中がパチリとカメラにおさめ 進む浮遊霊に寄り添いながら右手で写真を振るのであります。 顔が浮かび上がっているのを確認して写真を浮遊霊の目前につきつけ あなたこんな顔していますよ、と教えると 彼らは立ち止まり表情をなくすのであります。 写真をしばらく眺めた後、消えていくのであります。 なぜ消えていくのかは田中にもわかりませんです。 フェイドアウトする音のようにさりげなく消えるものもいれば、 四方八方に飛び散りながら消えるものもおります。 時折つんざくような悲鳴を上げて 大きく伸び上がってから闇に同化して消えるものもおります。 そんな時は耳を塞がなければならないのです。 田中も闇になりそうな気持ちになるのであります。 とにかくそれが田中の仕事であります。」 初老の男はひとしきり話した後 小さな溜め息をついて一枚のチラシを僕に手渡した そこにはこう書いてあった
41 :
心霊写真 :2005/05/20(金) 02:46:31 ID:+GASJGPl
――――――――――――――――――――――― 浮遊霊にお困りの方に朗報です …ある少年の告白… 「窓を開けると いたる所に浮遊霊が浮かんでいた くらげみたいだ 海に帰れよ このままじゃ町はくらげで溢れてしまう。」 その通りであります。 今、町は浮遊霊に溢れ 人口にも匹敵する勢いであります。 お困りの方はこちら迄……………0△7○−36−○○84 生身ある体に襲い掛かる罪 罪を憎まず人を憎み狂っていく被害者 彼等の復讐心は魂の離脱を呼び 彷徨う魂はそこいらで悪臭を放つ 浮遊霊処理会社 浮遊霊ハンター ナカ田中 ―――――――――――――――――――――――
42 :
心霊写真 :2005/05/20(金) 02:48:04 ID:+GASJGPl
なんだこのチラシは さっきの話といい変な男だ 「そそそそんなし、仕事 きっ、きき聞いたこ事ななななな、な、なな無いです。」 僕が言うと男は眉をさげて口元を緩めた 男とは駅の近くにある大きなマンションの前で毎晩すれ違っていた 深夜の習慣としてマンションの中にある公園のブランコに座っていると 男も隣のブランコに座ってきた 話をするのは初めてだった お互い座りながらブランコを漕いで夜空を見上げていた ブランコを濃いでも濃いでもまっすぐには進まない どうしても斜めになってしまう それがくやしくて毎晩ブランコに乗っているようなものだ 驚いた事に隣に座る男のブランコも斜めに揺れている 「ど、どどどうしてぼぼ僕とき、きき君のブブブランコは な、な、なななな斜めになな、なってしししまうんだろう。」 男が静かに微笑んで口を開いた 「それはあなたが首をかしげているからであります。 首をかしげたままではまっすぐブランコを漕げるはずがありません。 首をかしげているあなたは浮遊霊なのであります。 田中もまた、カメラをかしげた首にかけた浮遊霊なのであります。」 男がカメラのレンズを僕に向けた 僕はフラッシュの光が眩しかったんだ
43 :
心霊写真 :2005/05/20(金) 02:49:55 ID:+GASJGPl
こんばんはジェイ。 確か私のすぐおぼろげになってしまう記憶の中では ナカタさんの事はあまり印象には無いのであります。話言葉だって曖昧なもので。 これを読んだナカタさんフリークの人にどう思われるかまるで自信が無い。 海辺のカフカも一度読んだきりで。いや、言い訳ばかりで申し訳無い。 でもこれはナカ田中のお話だからあまり気にしないで。 多分ナカタさんはこんな仕事をしないだろうし。 あ、あとノルウェイの森で印象的だった人も呼んでみたんです。 彼の名前をすっかり忘れてしまったんだけれど。 最近むし暑い日もあったりして冷たいビールがおいしい季節ですよね。 いや、気にしないで。ビールの催促をしてるわけじゃないんです。 思った事を言ってみただけで。おやすみなさい。
44 :
名前はいらない :2005/05/25(水) 18:29:27 ID:enW9qkk0
(=ω=) いや、どうもすまないな。勝手に店を空けてしまっていて けれどそのあいだにも、勝手きままに出入りしてもらっていたのだから おあいこということにはならないかな いや、悪く言うわけじゃなくて、私はむしろそうあってほしいと思うんだ ラバーソウルも、ナカ田中さんの話も、じつに素晴らしく出来上がっていると思う 放ったらかしだった店内をかたずけ、グラスを拭き、ジャガイモでバケツを埋めながら 嬉々として読ませてもらっていたよ けれど私には残念だが同じようには駆けないよ ただ世間話のように、当たり障りのない受け答えをするだけさ だからいつでも誰だって、勝手きままに立ち寄っては いろいろな時間のいろいろな人間の話をしていってくれれば嬉しいと思う その話をまたあとで誰かが読み、少しでも同じ気持ちを、感情を、共感できたなら 寂れたこのバーも誰かのお役に立てるというものだろう
45 :
名前はいらない :2005/05/25(水) 19:23:11 ID:enW9qkk0
何かを共感できるというのは素晴らしいことだけれども、逆に すべてを共有できないというのはかなしいことだ。 音楽を、文章を、価値観を、気持ちを、誰しも完全には共有することなんてできないんだから。 「素敵なメロディーだね」と言いながら、僕はその歌詞を知りなどしない。 そして現実に触れ合っている間さえ、僕の肌で、息で、時間で、彼女はいつかの誰かを 思い出したりもしているのだろう。 僕の知らない時間を。息を。肌を。僕とは違うそれを。 僕がこうして、あの子のことをずっとふりきれないでいるように。 どんな思いを抱こうと時間は過ぎている。それだけは絶対だ。 重力が砂時計を決まった速度で空にすることも、 秒針が決まった速度で60歩を刻むことも、疑う余地などはない。 あるいは、凍りついた世界では時間は止まるというが、本当なのだろうか? いや、凍り付いているのは心の一部分かもしれないな、と僕は思う。 胸に手を当てれば、当然のように命は鼓動を打っているが 僕の中のある部分は、間違いなく凍り付いてしまっているんだ。 多かれ少なかれ、感じるにせよ感じ得ぬにせよ、そのような「空白」は 誰もが抱えているものなのではないか。 そこにありありと在りつづけること、そこで変わらずに在りつづけること それを知っているからこそ、そこは「空白」なんだ。
46 :
名前はいらない :2005/05/25(水) 19:25:00 ID:enW9qkk0
結局、あの人の誕生日には何も出来なかった。 まだずっと彼のことを許していないからなのか。 似通いながらも異なる別の「空白」が、僕をそうさせないのか。 ときどき忘れながらもカレンダーは毎月めくられ、新しい風景が汚れた壁を新鮮に変える。 あわただしく過ぎる時間が、見慣れ出した風景を新しくめくっていき もちろん僕も毎年、誕生日を迎える。 それでも変わらないものは、在る。 それはきっと誰とも分かち合えないからこそかなしいんだ。 だから唯一で在りつづけるんだ。 その事実を何度も咀嚼し、理解したうえで、また僕は彼女を抱く。 そこに空白を重ねることで、溶け合えることを僅かに望んでいるのだろうか? やはり、疲れているのかもしれない。 そう。ひどく疲れて、渇いてしまったんだ。
47 :
名前はいらない :2005/05/25(水) 19:48:47 ID:enW9qkk0
(=ω=)
>>43 うむ。ナカタさんの特徴をとてもつかめていると思う。
曖昧な記憶ながらも、あの人の色は独特に残っているのだろうね。
彼にカメラを持たせたならたしかに面白そうだ。なにせ
一日中、図鑑を眺めていて飽きないといった人だったから。
ポラロイドカメラというのは特殊で、通常の135フィルムと異なるのは
誰もがご存知であろうが、そこに浮遊霊を写して、当人に見せつけてしまおうなどとは
誰が考えついたであろうか。猫と話が出来たんだから、霊を写真に撮ったところで
いちいち驚くのもナカタさんに対しては面倒というものだw
「どもり」にも感慨深いものがあるね。
羊男と突撃隊。世界は違えども、ナカタさんと同じくどちらも愛すべきキャラクターだった。
そして、>ノルウェイの森で印象的だった人 というのは
ナガサワさんのことで合っていただろうか?
=ラバーソウル
>>36-37 を同じ方の書き込みとして読ませてもらった。
あなたのようにうまくはいかないが、どれも思い入れの深いものだったので
駄文ながら長々と書かせてもらったよ。
おっと、お客に対して肝心なことを忘れていたよ。
(=ω=)ノ゛ε=□
冷えたビールで潤うほどの渇きでないかもしれないが。
それに、ビールばかり出すバーというのもすこし格好がつかないな。
立ち寄った際には、洒落たカクテルのように、また素敵な話で彩って行ってほしい。
またしばらく店を空けると思うが、勝手きままにやっておいておくれよ。
48 :
名前はいらない :2005/05/25(水) 19:52:14 ID:enW9qkk0
開店中にて age
49 :
返事はいらない :2005/05/25(水) 21:33:33 ID:ANdXv+gV
ねぇジェイ、
>>45-46 の話を聞かせてもらって僕はとても不思議な気分だったよ。
電線でかろうじて繋がってるだけの物語にしてはあまりにも出来すぎだ、ってね。
いや、君の話がということじゃない。僕の現在抱えている問題の一部分がそっくりそのまま出てきたからさ。
・・・ふう。うまく言えないな。
でもこんな気分も悪くないなって心の底から想っているところさ。
有難くビールを飲ませてもらうよ。そしてしばらくの間この店のストゥールに腰掛けて、冷凍されたマンモスの化石を溶かす方法について考えてみたいんだ。
おやすみ、ジェイ。
50 :
返事はいらない :2005/06/17(金) 10:45:21 ID:NwwLEOZ1
【T】 久しぶりに「風の歌」と「ピンボール」を読み返してみたんだ。 このジェイズ・バーのおかげで昔読んだ古い本を書棚から探すというのも悪くない気分だった。 はじめて読んだのは中学三年か高校一年の青い夏だったと思う。もちろんすぐに夢中になった。 あれから気の遠くなりそうな年月がアウトバーンの追い抜き車線を猛スピードで駆け抜けていった。 もちろんその光陰はドブ板を歩く僕の傍らでやぶ蚊のような鬱陶しさで停滞していたこともあった。 そんな珍しさのカケラもない僕の時間軸。季節は再び巡ってくる。一冊の文庫本を慎重に選ぶために閉店間際の本屋で座り込んでいたあの季節。 大人になってから再読すると新たな発見がある-----なんて骨抜きになったアフリカツメガエルの骨格標本みたいな話がしたいわけじゃない。 百歩譲って僕が何かを発見したとしてもそれはキトラ古墳の壁画や青色ダイオードの原理のような立派なものでは決してなく、彼女のわき腹に小さな色の薄いホクロを見つけた時のちょっとした慈しみのようなものだろう。 だからこそ僕という個人にとって沈んだ船板を海溝から引き上げる程度の価値はあるのかもしれないが。
51 :
返事はいらない :2005/06/17(金) 10:46:24 ID:NwwLEOZ1
【U】
「ピンボール」に出てくるビートルズのLPについて。
「僕」が帰ってきたら「双子」が夕食のあとで「ラバーソウル」をかける。そして「僕」は苛々したのか「こんなレコード買った覚えないぜ」と叫んでしまう。
勝手に買ってきたことを謝りプレイヤーを止める「双子」。しばらくの沈黙ののち「もう一度聴こう」と気を取り直す「僕」。
後年「ノルウェイの森」が出版されることなんて知る由も無い。すっかり忘れていた、あるいはそもそも覚えていなかった諍いのシーン。
UK/日本盤でもUSA盤でも「ラバーソウル」の2曲目に入っているこの曲。この曲が入っているから「僕」は聴きたくなかったのではないか。
更にアルバムすべてに思い出したくない想い出が取り憑いているのではなく「ノルウェイの森」という一曲に創作活動の源泉があるのではないか。
この程度の研究なんてすでに他の誰かの手垢にまみれているのかもしれない。でも僕はジェイズバーのみんなに報告してみたかった、というだけの話だ。
そしてこのエピソードの他にも、矢鱈数の多い小道具にこそ大きな意味が込められていることを僕はこの歳になってそれこそ「発見」したつもりでいる。
「ピンボール」のエピローグは双子の残していった「ラバーソウル」を独りで聴く情景で幕を閉じる。
いや、たぶんそれは正しくない。「I was alone this bird had flown」のフレーズだけを(再び?)噛みしめていたに違いないのだ・・・。
(Thank
>>36-38 for your inspiration that also struck me.)
52 :
ラバーソウル :2005/07/13(水) 02:06:41 ID:/zaWd+LF
やあ、久しぶり…なんだか照れるよ。
久しぶりと言っても店の前はしょっちゅう通っていたんだ。ただ中に入ることが
出来なかっただけなんだよ、可笑しいだろう(笑)?
>>44 で君が言ったように
「その話をまたあとで誰かが読み、少しでも同じ気持ちを、感情を、共感できたなら
寂れたこのバーも誰かのお役に立てるというものだろう」
まったくその通りさ。大いに役に立ってくれているよ。
そしてね、君は「ただ世間話のように、当たり障りのない受け答えをするだけさ」と
言うけれど、君の応えは僕にとっては”当り障りのない”程度のものじゃないくらいに
救われるものなんだ(笑)
だからまた、猿のキャッチボールのように話すことができたら素敵だと思っている。
そうそう先ず言っておかなくちゃならないかな?どうやら僕は君を誤解させてしまったらしい。
>>47 >そして、>ノルウェイの森で印象的だった人 というのは
>ナガサワさんのことで合っていただろうか?
>=ラバーソウル
>>36-37 を同じ方の書き込みとして読ませてもらった。
この店が出来てから僕がここを訪れた(入った)のは、
>>32 、
>>36-38 、と今日
だけなんだ(笑)。なんだか勘違いさせてしまったようだが、これもよくある話しさ、
気にしないで欲しい。ビールが飲みたいことには変わりはないからね(笑)
53 :
ラバーソウル :2005/07/13(水) 02:08:15 ID:/zaWd+LF
君は謙遜するけれど、僕は僕で君の話をとても気持ち良く聞いているよ。
>>45 「共感」と「空白」の話しは何度も読み返したよ。なんて素敵なんだ…
そして
>>46 。 ありがたく読ませてもらったよ。実際僕は何も出来なかったのさ。
指一本動かせなかった。
上手く言えないよ……
でも、またここに来たという事実だけは確かさ。
まだ店じまいはしないだろうか?
それだけが気掛かりなんだが。
54 :
ラバーソウル :2005/07/13(水) 02:17:22 ID:/zaWd+LF
「六月のプールサイド」 (1/2) まだ人気(ひとけ)のない六月のプールサイドを ずっと眺めていたんだ 雨の日も 晴れの日も 曇りの日も… 一日中雨の降りつづく日が最高だったね まるで忘れられた貯水池のように 誰にも気づかれることなく ひっそりと それでいて激しい雨脚も 舞うような霧雨も その強弱の全てを受け入れるように プールの水面は 幾千幾万のハネをあげていたよ 雨粒がつくる波紋が 無限に重なり合って プールの壁を打っていた それらを見ていると 僕は少しだけ救われるような気になれた 傘をさし 煙草を用意し 時計をはずして 日が暮れるまで …雨が暗さに紛れるまで プールサイドで過ごしていたんだ プールに降り注いだ水滴たちが どんな風にプールの底を打つのかを想像すると 不思議な感覚に捉われるんだ 良い感覚なのか そうでない感覚なのかさえ 区別できないような不思議さだよ 目をつむると 目眩にでも襲われたような そんな感覚でもあった そして僕自身も プールの底に沈んでいるんだと 思うことさえできた
55 :
ラバーソウル :2005/07/13(水) 02:20:29 ID:/zaWd+LF
「六月のプールサイド」 (2/2) 何も始まってはいないし 何も終わることがない どこに行くつもりでもない どこかに辿り着くわけでもない ただ雨がプールに降りつづくだけだ 幾千幾万のハネと 無限の波紋 目に映るものは ただそれだけ ただそれだけを見ていた 何も始まらないし 何も終わりはしない どこにも行かないし どこにも辿り着かない 水面に振り続ける限りない雨…六月のプールサイド
56 :
ラバーソウル :2005/07/13(水) 02:45:28 ID:/zaWd+LF
>>50-51 No,not at all.
It may be my pleasure that
>>36-38 could be your pleasure.
But that was not my inspiration,that's just YOUR inspiration.
「Lover soul」 means only "HN" for me,
though it means something deeper for you…maybe.
------------------------------------------------------------
(追記)
カンカン照りのこの頃は 僕はまったくの不器用者に戻ってしまう
プールサイドから見る 水面が映す空や雲や横切る鳥たちを
何ひとつとして捉えることができない
折り畳んだ傘と 用意した煙草と 腕からはずしかけた時計…
唯一僕を捉えるのは プールに沈んでいった雨粒の匂い
それだけだ
57 :
名前はいらない :2005/07/17(日) 15:25:15 ID:kQARwufR
もう皆さん知っていらっしゃるかな? 村上春樹さんの翻訳ものが、先月発売されましたね。 『人生のちょっとした煩い』 ―― グレイス・ペイリー著 村上春樹訳、文芸春秋社刊 既に1999年に出版されていた同著者の翻訳ものである 『最後の瞬間のすごく大きな変化』 も つい先日文庫化されました(文春文庫)。 個人的には春樹氏の翻訳モノも好きなのですが(著者によりますが(^^;)) 久々に読みたくなりました。 それから、ビッグなオマケも発見。 春樹氏とは切っても切り離せない挿絵画家・佐々木マキ氏との共著、『不思議な図書館』も発見。 こんな大事なものを見落としていたなんて、最近の僕はどうかしているな(苦笑) それから『空飛び猫』シリーズの新作(文庫)も見つけました。 もちろん、うっかり全部買ってしまったよ…確信犯的にネ。 読書三昧、、、というよりは、村上春樹三昧になりそうです。
58 :
返事はいらない :2005/07/17(日) 15:32:16 ID:CXa+izED
私はついうっかり高橋源一郎の「宮澤賢治グレイテストヒッツ」を買ってしまいました。 関係ない話ですんません。
59 :
返事はいらない :2005/08/02(火) 15:40:38 ID:6TjB0BcA
あー、夏休みの学生諸君。 村上春樹読んだことある人はなんか書きなさい。 業務連絡でした。
テストです スミマセン
61 :
返事はいらない :2005/08/07(日) 01:01:16 ID:hZjGv9Qr
>>61 あ、5が三つも並んでてカッコいい。
コテ名はジャビットがいいと思うよ。
背番号が555だから。
松井秀喜がモデルだから。
オレンジ色のウサギだから。
62 :
返事はいらない :2005/08/07(日) 02:08:13 ID:hZjGv9Qr
アンカーの番号間違えてたが こんな過疎スレに果たしてレス番など意味あるのかと 小一時間考えた眠れぬ夜 うそ
63 :
ラバーソウル :2005/08/07(日) 04:53:34 ID:vL24f7A4
「こんにちは」 面白くないのに笑えないね 哀しくもないのに泣けないね 同情するフリも苦手なんだよ 会ったこともない人を嫌えないね 見たこともないのに信じられないね それで君が一人ぼっちでいるんなら 僕らは今日から友だちだよ
64 :
ラバーソウル :2005/08/11(木) 06:39:34 ID:Dcvc3YVF
「詩人は21で死に、革命家とロックンローラーは24で死ぬ。」と言っていた彼は、 それを証明するかのかのように皆の前から姿を消し、詩人という名だけを残した。 そして僕は残された者として生き延びつづけ、革命家にもロックンローラーにもなれないまま、 ましてや詩人として生きることも否定されたまま、"なりそこない"の日々を送っている。 彼の残したその格言は正しかったと、年を経るごとにわかるようになった。 はじめの何年間かは、そのことが自分でも不思議で仕方がなかったが 今ではもう彼の言葉の正当性に圧倒されている。 そして彼は年をとらないまま 僕に追いつくことも、追い越すこともせず、 僕はと云えば…… 二度と彼に追いつくことを許されないことだけを思い知らされ、
65 :
返事はいらない :2005/08/11(木) 21:50:00 ID:pS4QQqaQ
詩ではない別の「何か」を書き綴っている。 あれから10年の月日が流れていた…… [1] 月明かりの下で僕と足の指の曲がった女の子は愛し合っていた。 お互いの傷の在り処を確かめるように、そしてその傷痕をセメントで塗り固めるように。 「今日は恐くなかった」 その言葉にホッとして僕は眠りにつく準備に入る。このところの習慣のような夜の儀式だった。 片腕に人間の頭の重みを感じながら、僕は彼女の曲がった右足の指のことを考えている。 口に含めば治るのかもしれない。 そんな他愛もない思いつきに自分で苦笑しながら、僕はいつしか夢に落ちてしまう。 翌朝、足の指の曲がった女の子の煎れるコーヒーの匂いで目が覚めた。 家中のすべての窓はすでに開け放たれ、夏の風が蝉の鳴き声を乗せてレースのカーテンを揺らす。 「おはよう」と言っても返事はない。彼女は、
このスレの住人的に、カフカはどうだった? 最後に春樹のを読んだのは、レキシントンを1年前に読んでからなんで そろそろ読みたくなってきたんだけど。
67 :
ラバーソウル :2005/08/17(水) 23:31:49 ID:mICG1g6p
>>66 少ない住人(?)の一人です。自分では たまに来るお客さんのつもりなんだけど。
『カフカ』 については、まだ読了していないんですよ。だから残念ながら答えられない、ごめん。
読みにくいとかつまらないとかという理由じゃなく、時間がないからってだけで未だ読了せず(苦笑
本当は一気に読みたいんだけれどね。
でも
> そろそろ読みたくなってきたんだけど。
そういう時こそ、「読み時」だと思うから読んでみるといいと思うよ。
更にそういう読み時こそ、特に何の先入観も無く読んだ方がいいと思うし、ここに来てグタグタ
駄文書いてる(書き損ねてもいるし)僕の感想なんか宛にしな方が賢明です(笑
まだ本を買ってないなら帯と裏表紙(文庫の方)の紹介くらいはすしますから、
っていうか本屋行った方が早いかな?(笑
カフカ読破したよ。 うん、やっぱり面白かった。 相変わらず80年代、70年代の洋楽の名前と 「やれやれ」「そうかもしれない」「あるいは・・・」が多用されていた。 でも面白かったよ。
69 :
ラバーソウル :2005/09/06(火) 19:15:31 ID:sRxzCBoR
レスありがとー! うむ、先を越されてしまった… やれやれ みたいな?(笑 問われたことで触発されて、現在こちらも本読み続行中です。 でもね、どうしても春樹作品は速く読めないのが悩みどころ… 何度も何度も同じところ読み返したりしてしまうんだな。 でもとにかく、ありがとう!
70 :
名前はいらない :2005/10/26(水) 18:48:10 ID:9ZfNuCZO
age
71 :
名前はいらない :2005/10/29(土) 05:37:39 ID:vYkKWDTg
-------------------------------------------------------------------------- ガラス窓に映った僕の顔をじっと眺めてみた。熱のために目が幾らかくぼんでいる。 まあいい。 午後五時半の髭が顔をうす暗くしている。これもまあ良かろう。でもそれは まったく僕の顔には見えなかった。 通勤電車の向かいの席にたまたま座った二十四 歳の男の顔だった。僕の顔も僕の心も、誰にとっても意味のない亡骸にすぎなかった。 僕の心と誰かの心がすれ違う。 やあ、と僕は言う。やあ、と向こうも答える。 それだけだ。 誰も手を上げない。 誰も二度と振り返らない。 もし僕が両耳の穴にくちなしの花をさして、両手の指に水かきをつけていたとしたら 何人かは振り返るかもしれない。 でもそれだけだ。 三歩ばかり歩けばみんな忘れて しまう。 彼らの目は何も見てなんかいないのだ。 そして僕の目も。 僕は空っぽにな ってしまったような気がした。 もう誰にも何も与えることはできないのかもしれない。 -------------------------------------------------------------------------- まるでそんな気分だ。 そしてその言葉たちをなぞることでしか、今の自分を確認できないということに於いて 救いようがない。 「そして」も、「だから」も、「しかし」も、「あるいは」もない。 馬鹿げている、と言ってしまうのは簡単だ。あまりにも簡単過ぎるくらいに。
72 :
名前はいらない :2005/12/02(金) 17:19:48 ID:OxiXNXPk
その夜、彼は死んだ ドアノブに紐をくくりつけて正座をするような姿で首を吊ったのだ 彼が自殺した理由は誰にも分からない 彼自身にも分かっていたかどうか怪しいものだ、と言いたいところだが 彼には自殺をする明確な理由があった 羊が冬を前に繁殖を始め彼の牧場には実に千匹もの羊がふさふさとした毛を揺らしひしめき合っていたのだ 彼の妻は家を出、彼の家は火事に会い、彼の六本の指と一緒に焼け落ちた
73 :
名前はいらない :2006/02/07(火) 02:35:35 ID:0QB2hIcM
「橋を焼く」 そう、おまえが自分で橋を焼いたんだ もう後戻りはできない それを許さなかったのも、またおまえだ 同じことの繰り返しに嫌気がさし その繰り返しを犯している自分に もっと辟易していたんだ だから橋を焼いた そのはずだったろう 後悔なんていう それ以上自分を憐れむような 無様な真似だけは やめてくれ ズレてしまったトレーシングペーパ−に書かれた図の様に 過去はもう 今とは違うものになったんだ 取り返しのつかないくらいに 取り返しのつかないものに…… 言い訳を見つけてしまう前に さあ、次の橋を焼くんだ
74 :
名前はいらない :2006/02/07(火) 02:43:15 ID:0QB2hIcM
頭痛がする? 「なら、もっと飲めよ」 僕には そうとしか言いようがなかった 「もっと飲めよ…」 誰のせいでもなく 何のせいにもできない 「もっと 飲めよ」
75 :
名前はいらない :2006/02/09(木) 17:52:17 ID:3mwwFQmr
橋本は振り返らなかった 声をかけようにも言葉がでなかった
76 :
名前はいらない :2006/02/20(月) 23:02:56 ID:hADTFsFn
某サイトで良スレ認定されました。 おめでとうございます。
77 :
名前はいらない :2006/02/20(月) 23:07:06 ID:USuMirRr
なんてサイト?
78 :
名前はいらない :2006/02/23(木) 23:41:31 ID:uOkQ/MYP
79 :
名前はいらない :2006/02/24(金) 13:22:01 ID:UtAMP0lZ
初めてここに来たけど、 ジェイやラバーソウルや他のみんなは去ってしまったのだろうか? いろんなところがあったけど、ここに書きます。 僕は去年、春樹をめぐる冒険をして来た。本は読み返さず、頭の中に残った記憶を頼りに。 旅の途中でだんだん可笑しくなってきて、つくづく春樹って変な人だな、と思った。 そしてもっと早くにこうするべきだったと思った。 世間で言う失われた十年は僕の十年でもある。 僕の想像の中の「僕」ならこう言うと思う。 というか、本当は何度も聞いていたのに、聞こえないフリをしていたんだ。 もうそろそろ自分の冒険をするべきだ、と。 でもその前に、四国には行っておきたいな。
80 :
名前はいらない :2006/02/24(金) 13:24:07 ID:UtAMP0lZ
うっかりsage忘れた。 うどん喰いたい。
81 :
名前はいらない :2006/02/28(火) 05:01:10 ID:4XxqBboq
元々ここに立ち寄る客は少なかったんだ。 本当に。 ジェイは何処へ行ったんだろう。彼がいないと美味いビールと ピーナッツ、それに気の利いたフライドポテトが手に入らなくて 残念さ。 でもきっと、 自分のことは殆ど話さない人だから確信も根拠もないけれど、 あのジェイのことだから、今頃……いや、今でも 形而上学的な港町で形而上学的なジェイズ・バーを経営して、 毎晩やっぱり形而上学的にジャガイモの皮をむき続けているんだろう。 きっとそうさ。 そうであってもらいたいと思ってる。 ラバーソウルのことなら、少しは知っている。ちょっとした知り合いだからね。 最後に聞いた言葉は、「橋を焼いてきたよ。」 だったかな。相変わらず僕にはワケのわからないことで頭を悩ませていたよ。 やっぱり変わった人だな(笑) 決まって『魂の午前三時』に、夢にうなされて目が覚めて参ってるらしい。 あるいはそのせいで、靴箱の中で眠っているのかもしれない。 でもきっとまた戻ってくるさ…… 暗い人間は暗い夢しか見ない。もっと喰らい人間は、夢さえも見ない、 っていうからね。
82 :
名前はいらない :2006/02/28(火) 05:03:46 ID:4XxqBboq
―――― もっと暗い人間は、夢さえも見ない、 だよ、やれやれ。
83 :
名前はいらない :2006/03/12(日) 02:21:02 ID:KR+IxEOz
バーの扉を閉めたあと、僕は 「いつか風向きも変わるさ。」 と、口にしてみた。 風のない夜だった。
やぁ。また来たよ。 新聞やら文芸春秋の記事読んだよ。 不謹慎かもしれないけど、小説みたいな話だね。 なんて寂しい話だろう。 はじめは、なぜ原稿を燃やさずに売ってしまったのか?って考えたけど、 そのうちなんというか、考えれば考える程どんよりとした真っ暗な、 地面にあいた穴を見つめている様な気分になっていった。 ジェイが昔飼ってた、ペンチで足を潰された猫の話を知った時もそんな気分になったよ。 ほんとうになんて寂しい男だろう。
>>81 そうだね、ジェイはきっとどこかで今も無口なまま、
形而上学的なグラスを拭いたりしているんだろうね。
そして僕も上手く橋を焼けるといいんだけれど。
いまはうどんが喰いたい。夢は見てない(笑)
今日見た夢には風が吹いていた。暖かくて、穏やかだった。
悪い風も、流れ去ってしまうさ。いつかきっと。
86 :
名前はいらない :2006/03/13(月) 16:37:18 ID:RRGeG7XO
―ペンチじゃなくて万力だった。やれやれ、どっちも嫌な道具に変りはないけどね。
87 :
名前はいらない :2006/03/23(木) 01:55:31 ID:IFCPHEV3
……そうだね。 ペンチではなく、万力だった。 なぜ万力でなければならない理由があったんだろう? ジェイは 「あたしにもわからない、あんたにもわからない。でも、そうした理解もできないような 悪意が世の中にはあるんだよ。」 というようなことを言っていたっけ。 その話を聞いた時も、今でもそうだけれど それは”悪意”と言えるのかどうかさえ、僕にはわからない。 あるいは、悪意ですらないのかもしれない。 理解のできないことは沢山ある。あり過ぎるほどある。 いや…理解できないのではなく、ただ知らないだけなのかもしれない。 真相は、、、知っていた方がいいのかどうなのか、それすらわからないことだってある。 僕たちは、そんな世界の中で生きているらしいね。 ところで、うどんは食べたいかい?(笑) 四国って、どれくらい遠いのだろう。 よく考えてみると、自分の知らない土地については、何処であっても おそろしく遠い…としか言えないような気がするんだ。 良い旅(?)だったら、良いのだけれど。
88 :
名前はいらない :2006/03/23(木) 02:15:39 ID:IFCPHEV3
「眠い」 ここのところ、この板を訪れて見回していると おそろしい眠気に襲われる 睡眠不足というわけでは決してないのに 目を明けていようと色んな努力をしてはいる ややこしい英語の単語のスペルを思い出そうとしてみたり 歴代の大統領の名前を最初から間違いなく言ってみたり 春樹の本のタイトルを、出版された順に頭の中に並べてみたり でも何も効き目がない とにかく このわけのわからない睡魔が 急激に襲ってくるんだ そのことを 友だちに聞いて廻ったりもしてみたよ 「どうしてだと思う?」とね でも僕がしっくり納得できるような答えは返ってこなかったな ただ一番最後に一緒に食事をしに行った ある彼女の言葉は印象深かった 「それはね、願望憎悪よ。 あなたは苦手だと思っているとしか意識できないだろうけれど 本当は、詩を書きたくて仕方がないのよ。 その意識と無意識との間に生じる矛盾が、きっと眠気という形で現れてるんだわ。 きっとそうよ。 思い当たることはないの?」 彼女はそう言っていた 願望憎悪?僕は、まさか と笑いながらも それについて少し考えているところさ そして再び"眠くなる…… 眠い ……
89 :
ぐす :2006/03/23(木) 03:53:30 ID:55gdV3vP
雨が降ってきたわと彼女が言った。そうだね。いつやむかなと僕が言った。 やまない雨なんてないわ、あなたは何も知らないのね、雨はやむのよ。 そうだね。僕は何も知らないんだ、君みたいにかしこいと疲れてしまうよ。 何も知らないってのは楽じゃないのかな。北極の白熊みたいに、 白熊は疲れないのかしら、彼女はタバコに火をつけた、いつからか彼女の方 が吸うようになってしまったが恋愛とは鼠から言わせればこういうものなん だろう。お互いの駄目な部分を引き継いでいく。そんな恋愛ばかり鼠はして きたのだろうか。 何を考えてるのと彼女が言った、 北極のペンギンのことだよと僕は言った。 ペンギンは好きよ 僕もだよ。彼女の虚言癖を僕は身につけたようだ。やれやれと鼠に言った。 どうでしたか?かんそくださいW
90 :
名前はいらない :2006/03/25(土) 22:56:05 ID:eFJRStD+
>>89 村上春樹と言うよりも、恋愛写真の市川拓司っぽい。
91 :
ぐす :2006/03/27(月) 03:35:51 ID:nEmp+jsK
ありがと。またかくよ。
92 :
名前はいらない :2006/03/27(月) 07:39:19 ID:0BHqdvLl
>>89 ,91
僕はまた違った感想を持ったよ(笑)
今は時間にせかされているから、またの機会にでも書かせてもらおうかと思っているんだが、構わないかな?
いつという約束は出来ないんだけれど(笑
僕だって実は、自分が春樹っぽく書けているかどうかなんて
全く自信なんかない。
むしろ、春樹文体で書くことに囚われてばかりで自分の書いてみたいことが書けなくなることの方が悲しいと思わないかい?
誰も春樹になんてなれはしない。
誰にでも自分なりの"春樹の作品像"があって当然さ。それを楽しむのがここだと僕は思っているから
楽しんで!
93 :
ぐす :2006/03/27(月) 11:40:22 ID:nEmp+jsK
ジェイがいったことは的を得ていた様だった。それでも僕はホームレスの気持ちは わからないし分かる予定もない。(鼠はこう言っていた。つまり、ホー ムレスは孤独の王様だと、この定義にあてはまるなら僕はキングは無理だと してもその世界で、クイーンにはなれるかもしれない。きっとそこでは凡庸 な連中がサッポロビールをのみながらピタゴラスの定理を考えているだろう) だがそれは意味をなさなかった、彼女が僕から離れてしまったのは事実で、 また今1人で彼女の耳を考える僕も真実なのだ。ホームレスは耳の心配を するだろうか。 僕は家の掃除を始めることにした。 春休み暇です。。大学生はここにいないのかなあ。。
94 :
名前はいらない :2006/04/13(木) 06:49:01 ID:QuNIUeyo
>>93 もう春休みは終ったのかな?
自分も部屋の掃除をしようと思う。
同じだ。いつもいつも同じだ。
95 :
名前はいらない :2006/06/27(火) 19:51:00 ID:zufxPhMa
96 :
名前はいらない :2006/07/16(日) 13:09:06 ID:HfE8c0Tx
もう夏休みは始まったのかな? 自分も部屋の掃除をしようと思う。 同じだ。いつもいつも同じだ。
97 :
名前はいらない :2006/07/17(月) 03:04:33 ID:gTit7AiU
久しぶりにパスタを茹でている 特に具になるものが見当たらないので 茹でたてのパスタにオリーブオイルを大匙1と バターをひとかけ入れたものにあら塩をつまんでふりかけ、 チューブのすりおろしにんにくをあらよっとぶちこみ、 鰹節と醤油をぐちゃぐちゃと和えたものをトッピングした 真夜中の液晶画面と向き合いながらそれをほぐほぐと食べている 旨い!と膝を打つほどの感動は無いが パスタはシンプルな食べ方をするほど 小麦の味が引き立つよな〜としみじみと思う パスタの湯気がパソコンに悪影響を与えないだろうか? とかネットをしながら食事をする際はいつも思うのだが、 心配するだけで毎度終わってしまっている 君が僕の目の前から姿を消してから 僕は複雑な調理法をする事が少なくなった もうすっかり夏だね 夏の到来を3月頃から気に病んでいた君は元気だろうか? 来てしまったら案外とさっぱりとした顔をしてるんじゃないかな 随分暑くなったけれど夏バテなんてしてないと良いよな 今頃の時間は一人でウィスキーとか飲んでいるんだろうか? おつまみを求めて夜道を歩いているんだろうか 残念ながら僕はあれから何ひとつ変わってないんだ 何の進歩もなくあらゆる道に迷って 色んな女の子に恋をして、やっぱりふられている 寂しい夜は君を思うよ 余計に寂しくなるんだけれど やれやれ どこが村上春樹チックなんだか
98 :
名前はいらない :2006/08/16(水) 10:42:35 ID:+5sR2PTG
age
99 :
名前はいらない :2006/10/07(土) 01:25:00 ID:P6zKuoLc
歌は終わった。 けれどメロディは 今も胸に鳴り止まない ラバーソウル
100 :
名前はいらない :2006/10/10(火) 20:48:49 ID:UXvDjQVy
ぼくがいいたいのは 要するに こういうことなんだ 僕は・君達が・好きだ ありがとうあとはいつもみたいな犬の漫才師に戻る。リクエストをかけよう。彼女のリクエストだ。 ポール・マッカートニーの『人間失格』 のってくれよ。ベイビー。 『』
101 :
名前はいらない :2006/11/25(土) 14:15:14 ID:B5Iq/Jdx
「オイル・サーディン」 オイル・サーディンの孤独な沈黙を癒してあげる術なんてなくて 僕はただ隣で黙って缶ビールを飲んでいた オイル・サーディンは相変わらず黙ったままだがちらちら僕を伺っているので 無言で缶ビールを一本差し出すと 御礼も言わずにプルタブを開けぐびぐびと一息に飲み干す こんな真夜中にテレビでは古い映画が映し出されている 退廃しながら進化していく文明への警鐘 映画なんて作る暇と金があったら ニューヨークのど真ん中にミサイルでもぶち込めばいいじゃないかと 死んだ魚の目でぶつぶつ呟くオイル・サーディン まだ夜明けは遠いらしい テレビを消しジャズのレコードをかける ジョン・コルトレーンが静かな悲しみを吹き鳴らす でもオイル・サーディンの悲しみはもっと深い 多分彼の悲しみを表現するには10台のピアノと100台のサックス それと彼の使い古したハーモニカが必要だろう もちろん彼の悲しみを正確に音にしたって何の意味もないけれど
102 :
名前はいらない :2006/11/25(土) 14:15:45 ID:B5Iq/Jdx
オイル・サーディンは眠る事を選ばない 僕はもう疲れ「先に休むよ」と声をかける だけどオイル・サーディンはその古い映画の一番最後で I LOVE YOU という台詞が流れてもまだ 長い夜のピリオドは打てないらしい ああ、オイル・サーディン 君がカタクチイワシと呼ばれていた頃は 新しい傷を増やす事を勲章みたいに思っていたのに ああ オイル・サーディン 今さらになってその傷の一つ一つが やり場のない悲しみを君に突きつけているのかい オイル・サーディンは眠る事を選ばない 多分夢を見る事が恐ろしいのだろう カタクチイワシだった頃の 自分に戻るのが恐ろしいのだろう
『口渇』 1. どんなに酔っていても、マンションの三階の自分の部屋まで歩いて帰る。 それば僕のポリシーだ。酔いが強ければ強い分だけそうしようと思う。 ポリシーというほど大袈裟でなくてもいい。それを自分に課したのは僕自身 であって、それと同じことを誰かに押し付けるたぐいのものではないし、そんな ことをするつもりもない。 ただ酔った帰りには必ず三階の自分の部屋まで階段を昇り、間違いなく 自分の部屋の前まで辿り着く、それが僕が酔ったあとにすることと決めた、 それだけのことだ。 十二月も半ば近くになると、どこでも強い暖房の機械的な暖かさで一杯になる。 風も変わった。温度も湿度も、吹く向きも勢いも匂いも、音さえも。 そして街中のどこのバーも、どこの珈琲店も 暖房でその空気が乾かせ始めた。 デパートも、アーケイドのある中途半端な商店街も、地下鉄から続く地下街も。 みんな不自然だった、空気の乾き方が。 その乾き具合が空気そのものの存在をも違うものにしてしまう。 真夏の蒸し暑さとはまるで違った、人工的なムっとした空気だ。 夜になると、暖房のファンの唸る音が耳を侵食していくように低く響きだす。 それらが僕の口の中を渇かせていく。 そして僕は今年初めて厚手のジャケットを着込んだ。 クリーニングから帰ってきて、ひと夏を越したジャケットに吸い込まれた湿気が、 この乾いた空気の中に蒸発していく時の、化学反応をおこすようなにおいが 鼻についた日だ。そのにおいもまた次第に口を渇かせていった。
2. 季節が入れ替わり、風向きも変わり、空気が乾燥しても 人々の話し声だけはいつも通り変わらない。 あるいは、季節の変わり目の特徴であるのか、人々はその季節と季節の隙間を まるで言葉で埋めるかのように、むしろ普段以上に必死で話そうとしているの かもしれない。 そうした雰囲気も、僕を余計にガサつかせていく気がする。 そして実際のところ僕は、この喉の渇きにうんざりしはじめている。 乾いた空気に混ざり込んだ好きになれない雰囲気。そして人々が 埋めようとする言葉、言葉、言葉…… それらに囲まれて、僕の口の中は徐々に渇きを増していく。 むりやり凝縮させた煙草のフィルターを舌につけてしまった時のような感覚だ。 誰のせいでもないことはわかっている。 誰のせいであっても仕方のないことでもある。 つまりは、変えられないのさ、 そういうことだ。 しかし僕の口が渇いているのも確かなのだ。 僕はやりきれない思いに襲われながら酒を飲んだ。良い飲み方じゃないな。 しかし、良い飲み方ではないとわかっている時に限って、ペースは早く いくら飲んでも酔いが回らないものでもある。 それも仕方がない。いつものことだ、変わらないのだ。 そうやって、やりきれない口の渇きのために飲む酒が悪い酔いをもたらす。 何のために飲みに来たんだ? そんなことも、悪い飲み方のせいで忘れてしまうほどにね。
3. シングルで始めたバーボンが、やがてダブルになり、果ては当たり前のように ロックに変わっている。そこに至るまでに何杯飲んだのかも忘れる。 それでも僕はこの、冬の初めの口の渇きを潤したかった、今すぐに。 グラスの中で氷が回転し、カランと音をたてる。何度も。 そのうち頭の奥の奥で「カチッ」と音が鳴るのを僕は待っている 口の渇きと闘いながら。しかしながら、ものごとはそう上手くはいかないものだ。 頭の中の氷は融けてはくれなかった。 悪い良い方をした後というのは……、それもいつも同じだ。 頭の芯だけが異様に冴え切って、酔ったなりに足元もふらついているし その足元を制御することもままならないという程度のレベルに成り下っている にもかかわらず、飲む前と何も変わってはいないのだ。口の渇き、これについても 同じだった。飲み始めるまえと1ミリも変わってはいない。 そして、閉店とともに店を出て帰る それ以外にすることはない。 タクシーが深夜料金割増のランプを点灯させながら通りを走っている。 そういう時間らしかった。それだけわかれば酔っ払いには十分だ。 メーターはいとも簡単に上がっていたが、結局精算した料金はバーで払った 金額の方がタクシーの割増料金よりも、高くついていた。 走っている最中に開けた、車の窓から入り込んできた夜の冷気だけが 今日のやりきれなさを、ほんの少しやわらげてくれたような気がした。 「お客さん、領収書はどうします?」と運転手は聞いた。 「必要ないよ。」と僕は答えた。別に何の手当ても下りないのだ。 経費で落とせるとしても こんなことで請求するつもりもない。 一人で勝手に飲み、一人で酔っ払い、そして一人で帰ってきた ただそれだけなんだ。 「お気をつけて。」 無口だが紳士的な運転手だった。「どうも。」 そんな紳士的な タクシーの運転手に対して僕が言える手持ちの言葉はそれしかなかった。 酔っているおかげで、寒気も何もない。体は、「酔っている」ということしか 感じてはいなかった。 ―― 口が渇いていること以外には。
4. そして階段を昇る。 三階までだ。 一歩たりとも自分の部屋のドアの前を間違えることなく。 僕は階段の段数を数えながら、ふらついた足で昇っていった。 いつも通りその数に間違いはなかった。三階の踊り場まで上がったところで、 その一つの間違いもない数について僕は残念な気持ちになった。 「いつもと変わらないじゃないか?」同じようにして部屋にもたどり着いた。 「これでも酔ってるんだぜ?」 部屋の鍵を見つけ出すまでに苦労することもなく、 玄関をあがるときにつまづくこともなく、キッチンの椅子にまで到着した。 寒気はあとからやってくるだろう。その時まで暖房はつけなくていい。 椅子にもたれながら、僕は彼女が置き忘れていったものがないか 部屋を見回してみた。 そんなに広い部屋じゃないんだ。何かひとつくらい 目につくものがあればすぐに見つかるようなものだ。 しかし、僕の期待とは裏腹に彼女は何も置き忘れてはいかなかった。 いや、そうではない。 彼女は、「何も置いていったりすることはないのだ。」と言うのが正しい。 僕の口は渇いたままだ。 僕は諦めて冷蔵庫を開けてみたが、それも気休めにしかならなかった。 今度は流しに向かい、コップを取り出し、水道の蛇口をひねり勢いよく 水を流した。そして深夜の冷え切った水道水をコップに溢れさせながら、 何度もそれを口に運んだ。 彼女は何も残してはいかなかった。 少なくとも目に見える形としての物は何も。 マンションの暖房のファンが一斉に唸りを上げて響いている。 この一室以外は、乾燥した空気で充満していることだろう。 ―― そう。彼女は何も残していったりなどはしないのだった。 口は渇きは まだ止まない。
107 :
名前はいらない :2007/04/07(土) 01:20:32 ID:xT7kB013
やれやれ
108 :
名前はいらない :2007/04/07(土) 08:23:55 ID:KZJJ6scA
ほんとこのスレはやれやれだ
110 :
名前はいらない :2008/01/08(火) 10:03:47 ID:VWaGyeen
やれやれ
僕は・君たちが・好きだ。
台所でスパゲティーをゆでているときに、電話がかかってきた。 僕はFM放送にあわせてロッシーニの『泥棒かささぎ』の序曲を口笛で吹いていた。 スパゲティーをゆでるにはまずうってつけの音楽だった。 「十分間、時間を欲しいの」、唐突に女が言った。 「十分だけでいいから時間を欲しいの。そうすればお互いよくわかりあうことができるわ」 「わかりあえる?」 「気持ちがよ」 「悪いけど、今スパゲティーをゆでているんです。あとでかけなおしてくれませんか」
113 :
名前はいらない :2008/02/11(月) 23:19:30 ID:XopfPRZC
渡部昇は外に出て家の前に駐車してあったライトエースの荷台から箱に入ったままの新品の電気ごたつ(あるいはタイム・マシーン)を出し、それを僕の部屋に運び入れ、かわりにナショナルの『ほかほか』(あるいはタイム・マシーン)を抱えて持っていった。 「いつもすみませんね」と言って運転席から手を振った。僕も手を振った。それから僕は部屋に戻り、みかんの続きを食べた。 あるいはドーナッツ的な何かかもしれないが、それは僕にはわからないことだ。
114 :
名前はいらない :2008/03/01(土) 10:58:09 ID:pO5ar3p/
ポエム
115 :
名前はいらない :2008/03/30(日) 17:05:57 ID:/DBH3KLL
さ
ばかうけばかうめくりやまべいか
117 :
名前はいらない :2008/04/04(金) 01:32:28 ID:bU2pYn1s
age
「だからね、ときどき俺は2chを見回して本当にうんざりするんだ。どうしてこいつらはうpというものをしないんだろう、うpもせずに不平ばかり言うんだろうってね」 僕はあきれてギコさんの顔を眺めた。 「僕の目から見れば2chの中の人々はずいぶんあくせくと身を粉にしてうpしているような印象を受けるんですが僕の見方は間違っているんでしょうか?」 「あれはうpじゃなくてだだの拾いだ」
119 :
しん ◆s6nhzTeSbw :2008/08/12(火) 23:08:48 ID:Z7oT7lML
僕も鼠の手紙好きだよ。
120 :
ローカルルール変更議論中@自治スレ :2008/08/20(水) 13:04:51 ID:XxhCf9oH
「オナニー」 ジャンプしながらオナニー 隣の奥さんをおかずに 強く握って激しくこすって うんこをもらしながら昇天 確認するように大声で イッたよ、イッたよ って言う 床に撒き散らした ザーメンを体に塗りつけて えびぞりながら もらしたうんこを拾って食べる そう 素敵な村上春樹を読みながら
121 :
まちぼうけ :2008/11/07(金) 00:50:24 ID:wdWUdQ7b
皆さん、もっとインテリ口調で
村上春樹でポエム… どっちかっつうと「ヤクルト・スワローズ詩集」を連想してしまつた。
123 :
名前はいらない :2009/06/30(火) 15:59:05 ID:708Mrw86
ポエム!
ポエム! と言ってもここ(詩板)には春樹好きはいないみたいだね。 やれやれ。
125 :
限りなく透明に近い冷麺 :2009/08/01(土) 17:09:37 ID:+6UXl9rL
そのとき僕はゲティーセンターの芝生で昼寝をしていた。 7月のはじめにしては気持ちのいいくらいに晴れた日の午後だ。 夢の中で僕は、形のいい乳房の女の子がやみくろに襲われるのところを救っていた 「あなたはなにもわかっていないわ。」僕が彼女を救うと、彼女は言った。 あるいは僕が僕自身にそういったのを聞き間違えただけなのかもしれない。 そうして僕は夢から目覚めた。 家を出る時に持った来たビールをスバルのトランクにあるクーラーから取り出すと よく手入れされた芝生の向こうに見える双子の女の子を眺めながら 冬眠から目覚めたばかりの熊が泉の水を飲むように ごくごくと飲みこんだ。
やれやれ。 ヘッドフォンの中のトム・ヨークの声に耳を傾けながら、鼠が掌を繰り返し翻すのを眺めていたら 太陽は残らず自身を暑苦しい口で平らげてしまったらしい。 僕がトム・ヨークの冷たい悲愴と喜びを、親指で強制終了するみたいに。 ところでこのバーの近くで、青いブラウスの双子が「おやすみ」と笑って走り去り、沢山の人の脳裏に4文字の時限爆弾を仕掛けていったらしい。 君、そして鼠と僕にも、それは確かに設置されていた。 僕は壁に向かっておやすみの歌(これは斎藤機械人が夏の終わりにぼやいていた歌だ)を呟き 今日は彼のようにSexについて考察するのを辞め、泥のような眠りに自身を沈ませようとした。 鼠は井戸の中で掌を翻すのを辞めただろうか。 緯度の向こうでトム・ヨークが嘆いていることに気付いただろうか。 パスタの予備は切れていなかっただろうか。 それは爆弾を投げ散らかしてSexを語る斎藤機械人ですら、知らないと思う。 僕は時限爆弾を枕元におき、Sexも鼠もその隣に横たえた。 おやすみ。 やれやれに準えた、Sex嫌いの鼠たち。 鼠がちら、とだけギネスビールに塗れた、僕の泥を見ていた。
127 :
名前はいらない :2009/08/23(日) 04:28:22 ID:sqcnXYTM
「ストッキングはね、親指の爪がのびたままだとすぐに伝線してしまうのよ。」 彼女はそう言って、少し冷めたコーヒーに口をつけた。 もう冬が近づいている。
128 :
名前はいらない :2009/11/26(木) 12:20:48 ID:Wg3aTLem
あ
129 :
ボー ◆9E9rclwVwE :2009/11/26(木) 13:15:54 ID:CnSv5TCV
ダンキン・ドーナツ、これいくら? ダンキン・ドーナツ、ねえあなた ダンキン・ドーナツ、口や手で ダンキン・ドーナツ、してあげる * ダンスダンス、踊りたい ダンスダンス、世界が終わろうとも ダンスダンス、そのステップ ダンスダンス、止めないで * 彼女のことを想ってマスターベーションをした。 消えていく景色を僕たちはつなぎとめることができない。 それでも手を伸ばす。その先に、ユミヨシさんがいる。 * ダンスダンスダンス、踊り続けることさ 決してやめちゃあいけない 羊はそう言った。 「だけどムニエルさんは死んでしまった。つまり、われわれは頼るべきものを無くしてしまったんだ」 羊は一瞬困った顔をしたが、すぐにいつもの羊らしい、感情の抑制された顔に戻った。 「彼はあんなに注意深い人だったのにね、キンと冷えたビールを飲んだ時、一瞬気がゆるんでしまったんだ」 やれやれ。 われわれはピナコラーダを飲み干してから、突然、眠気に襲われ、深海魚の見る夢のような深い眠りの底へ落ちていった。
130 :
ボルカ ◆6kB1JyG4Xo :2009/11/26(木) 20:56:29 ID:I0y6m+xR
正しいやりかたで ワイシャツにアイロンをかけるってことは、 君が思っているよりずっと大事なことだよ。 いつか繊細なフェミニストが それについて語るとしたら、 歴史ははたして変わるだろうか。 サンドイッチにも作り方はあるし、 絶望にもやりかたがある。 壁をすり抜けたら、ロジンの描いた群集がいたなんて、 そんな話は もうやめてほしいな。 そんなことより 風の歌を聞け!
131 :
名前はいらない :2009/12/20(日) 16:49:50 ID:ITmnS4T0
まったく、良いスレだ。
132 :
名前はいらない :2009/12/28(月) 14:42:23 ID:fOg5YvEn
ただいま、ジェイ。 ここのカキコを見てると、暗い井戸の底を覗きこんでいるような不思議な気分になるよ。 1Q84が出版されるずっと以前に、私は小説を書き始めた。猫の物語だった。 小説を書いていた当時、私は父に会いに行って子供の頃から思っていた不満をぶちまけた。そして夜には月を見て祈っていた。 小説の主人公の女性は最後に自殺する予定だったんだけど、自殺の終わりっていうのは救いがない気がして悩んでいた。 ぼんやりテレビを見ていると飯島愛が死んだニュースが流れてきた。私は小説を書くのを止めた。 しばらくして、1Q84が出版され、それを読んだ私は自分の住んでる世界が村上春樹の物語みたいでギョッとした。でも私は橋を焼きたくないんだ。壁を壊して橋をかけたい。例え現実は、壁に塞がれ干からびた井戸であったとしても。 私は猫の町から戻ってこれないかもしれない。2つの月に住む私は夜空を見上げた。 緑の月をそっと指先で摘まみ掌にのせる。しわしわのグリンピースみたいな小さな月は、暖かく柔らかな光りを放っている。 私はそれを口に放り込みゆっくりと噛み砕いた。
133 :
名前はいらない :
2009/12/29(火) 23:17:57 ID:ZY9xQAf/ 例えば 正しいやり方以前に アイロンがないのが今のところの世界かもしれない もしくは じゃがいもを正しいやり方で調理すると発癌性物質が大量に発生するんだ そんな正しさなんだ 分かるかい?