おつぱいおつぱいエンブレム(°д°)【奇跡の詩人】
「ミルク」
数秒にいちど、ママにだっこされているような気分になった
くらことととん くらこととととん てね、ゆれたんだ
電車のシートはむかしむかしからそこにありました、という顔で
「別にすわってもいいけど?」という無愛想さだ、ちょうどいい
すこうし開いた窓のすきま 誰かが優しさをもって開けたようなすきま
そこに風がすうっと入ってきた
秋のやわらかな太陽がとけこんで、昼下がりの食堂を抜けてきました、
といった具合に
くらことととん くらこととととん てね、ゆれたんだ
ああ、車両の連結部が、きィきィ鳴いている
いま、先頭車両のくうきが、シルクハットのおじさまみたいな足どりで
うしろの車両まで移っていった、とても静かな笑みをうかべて
くらことととん くらこととととん きィきィ・・・
ああママ、ぼくはミルクがのみたくなった
向かいの座席でみんな目を閉じてる
ああママ、ぼくはミルクがのみたくなった
くらことととん くらこととととん てね、ゆれたんだ