おつぱいおつぱいエンブレム(°д°)【奇跡の詩人】
「ひとり」
綺麗な葉っぱの裏側を歩くには 丈夫なブーツが必要だったから
完璧なスタイルのマネキンから そいつを剥ぎ取ってきたんだ
よく行くデパートのマネキン はだしにさせて悪かったけど
靴下ぐらい履いとくべきだったね
廊下を歩くとき悲しい音がしちゃうじゃないか
家のそばの大きなスズメの巣 ちっちゃい樫の木の上にあって
たくさんの葉っぱでできてる もう2年も空き家なんだけどね
雨がしとしと降る午後なんかは
僕はいつもそこにもぐりこむ
自分の家でひとりぼっちはやりきれないからね
真っ暗な巣の中は綺麗な緑の薫りに満ちていて
ぜんぶおわりにしたくなる 髪の毛一本も残さずに
秋の風が吹き抜ける
みんなの肺におなじ空気を運ぶために
すこし青い夢を雨に溶け込ませながら
はだしのマネキンが死体を運んでいる
悲しい足音は響くけど
みんな聞こえないふりをしてるから大丈夫
みんな聞こえないふりをしてるから