西表1.5

このエントリーをはてなブックマークに追加
1入表 ◆OCJPQFPPS.
スレ移動しました
前スレhttp://love3.2ch.net/test/read.cgi/break/1096644544/
2入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:41:19 ID:79bwgkSn
即死判定回避の為に前スレからコピペ
3入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:41:39 ID:79bwgkSn
口の無い僕の詩
目の無い僕に見えるもの
耳の無い僕に聞こえるもの
4入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:42:04 ID:79bwgkSn
兎の瞳を持った
彼の夢を見た

薄く暗い映画館のような中で
幕があがるのを待っていた

夢の上映が 静かなブザーと共に始まった
彼の夢の僕は とても奇妙な声だった

そして口は裂け ピエロのような動きでおどけていた
怖くなって目を閉じ 眠ろうとした

僕は永遠に起きたくなかった
5入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:42:19 ID:79bwgkSn
片手に斧を、片手に赤子を抱いた人たちが歩く
ある人は死んだ子供を抱いて歩く
ある人は殺した子供を食らって歩く

血と 涙と 汗が ながれだす
歩く 歩く 歩く  

神は椅子に座りながら ドラマを見る。
人間の戦争を見ながら涙を流す。
感動の涙を流す 「よいドラマだった」と。

そのドラマの結末は
殺された仲間を生き延びた仲間が抱きながら泣くシーンだった

殺したのは人間 殺されたのは人間
神は思い腰を上げるとエンディングテーマを奏でだした
6入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:42:34 ID:79bwgkSn
夜の海を歩いていた
ついてくるものは僕の影

足跡は小さな砂にすぐ消える
広がるそこからは今にも何か出てきそうだ

そのどこかに座り 待つ
希望でも なく
絶望でも ない
波が ただ うねる

灰色の目をした鳥に尋ねる
「僕の行き先はどこですか」
鳥は 母の声で答える
「貴方は歩いているつもりなのですか」

時間のない夜だった
7入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:42:51 ID:79bwgkSn
写真を見れば
笑顔しかない
確かに僕がいる
幸せも不幸も
感じさせない
僕たちがいる
笑顔はどこか
貼り付けたようで
それが一番の
僕らの素顔
8入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:43:07 ID:79bwgkSn
積み上げた石の影で待つ
太陽と水平線が重なる頃
波を待つ

流星が夜を流れ 願いを乗せて燃え尽きる
月の下弦に弾かれた矢は 勢いよく放たれ

この手の中 握るものは粉々に
僕は一度 前を向いて
その闇の輪郭 定まらぬ円
静かな声は 全てを越えて
後ろ向いた 明日の僕へ
9入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:43:25 ID:79bwgkSn
妄想の海に沈み 現実の海に浮かぶ
なんて惨めな僕だろう なんて汚い君だろう
今宵 哀れな踊りを唄と共に
言葉の出し方を忘れて歌う 僕の手を
優しく誘う 無眼獣

「おい、待てよ」

止まった足で 振り返れば
太古に咲いた 花がある
-そこに書かれていた言葉-

「生きる理由は数あれど
  生きる意味は一つも無し」

醒めた頭に 動かぬ体
それでも 僕は生きている
10入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:43:35 ID:79bwgkSn
彼のグラスに 悲しさが注がれ
それを飲み干す様を見る
飲みながらも今度は涙がグラスに注がれ
それを飲み干す様を見る
嗚咽を漏らす彼を叱る 大勢の人たち
暗く狭い 四角い部屋で
狂った男は 白紙に描く
頭の音楽が いよいよ音量を上げていく
11入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:43:52 ID:79bwgkSn
自嘲しながら 僕は階段を上る
銀色の手すりには触ってはいけない

最後に笑ったのは ここは何処だ
駄目だ まだ 今はいつだ
寝て起きたら 僕は誰だ

死ぬまで繰り返される毎日が
ここを原点として 永遠
終わるまで永遠
繰り返されることはないコピーの
目を開いて 手を伸ばして

ぐるぐる周る人の列にはいって
目の前の人は誰ですか
僕は何処の誰ですか
12入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:44:06 ID:79bwgkSn
琥珀輝く 自由な夜に
幸せ探すデクノボウ
朝の光を求めず彷徨う
笑いと涙の絶望シャトル
チケットは希望
行き先はない
13入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:44:33 ID:79bwgkSn
鉄の上を歩いていたら20
光の粒が空気と交わり
寒空を鳥が駆ける

砂交じりの唾を吐いて ハイスピード
大丈夫って笑う顔 大丈夫って騙す顔
最後に砂に刺した落書き

光の粒と水滴が
きれいな光を放って
鳥の死骸の上へ
14入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:44:59 ID:79bwgkSn
モノトーンの世界で泳ぐ
白と黒 朝と夜 善と悪
僕は みんなは
それぞれバラバラに泳ぐ
一点で逢い また別れていく

目を瞑ろう 口を開けよう
少しくらい間違って
それでも前へ 前へ
その体力尽きるまで
尽きて 顔を上げると
横にはまた誰かの顔

また泳ぎ始める
漂流する
僕 体 思考 状況
15入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:45:38 ID:79bwgkSn
掌から水が逃れて
足元へ
僕と影
優しい影

踏んでバイバイ
もどれなくても
悔しがらずに

宴なんてはじめから
あったり
なかったり

冷えて体温
震えて掌
それらを抱えて眠る
16入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:45:58 ID:79bwgkSn
生まれた日に
母がくれた笑顔に
そのまま返した僕の泣き顔を

生まれた日に
その笑顔の目を
純粋に見返したあの目を

生まれた日に
何も持たずに
開いていた手を

生まれてから
必死に立とうと思った
あの足を

全てをなくしながら
僕達はどうすればいいんだろう
17入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:46:13 ID:79bwgkSn
青春を詰め込んだ弾丸を 今見える未来に向かって 打ち込め
18入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:46:29 ID:79bwgkSn
この街では 誰もしらない
この街では 僕はしらない

歩き方を 接し方を

歩いてすれ違う 人と人
物の様に固まる 電車の中
そこから見える 知らない土地
孤独なんてもんじゃない

夢を飲み込み 夢をまた吐き出す
繰り返される 人間の集団が
入れ替わり また入り
東京を形成する

アイデンティティのない人間の
アイデンティティのない都市

使い捨ての街
19入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:46:49 ID:79bwgkSn
嫌な目覚めで始まる朝も
鏡を見て 仮面を貼って

ドアを抜ければ 笑顔で笑う
悲しいピエロが 街を行く

皆を笑わせ 自分に笑う
自嘲の雨に 涙も隠して

仮面を取れば わかる事

皆のために 笑わせてるのでなく
自分の為に 皆を笑わせ

嫌われないように
嫌われないように

ピエロの帽子を
深くかぶって
今日は始まる
20入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:47:06 ID:79bwgkSn
悲しい気分に歌を聴けば
「空は無限に広がっている」

セールス言葉に乗っかって
空を見上げてみる


なんてことはない

僕の空は電線に囲まれた
いびつな四角い空だった
21入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:47:17 ID:79bwgkSn
月の
丸い
外円に
緩やかな
カーブで
糸をたらして
首を吊る

真っ暗な
闇に浮かんで
右も左も
上も下も
全てをなくして

星のゴミになる
22入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:47:40 ID:79bwgkSn
青春 あの夜お前と二人で語り明かした遠い未来は、もうそこに来てるよ
23入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:48:07 ID:79bwgkSn
悪魔と笑おうぜ

窓の外は冷たい雨だよ
出かけようぜ

下手糞に肩を並べて
今日を  今夜を
まだまだ流れてようぜ

どこまでもいけるんじゃないのかよ
連れてってくれよ
この壁を突き破れよ
なあんて

ひとり言
24入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:48:29 ID:79bwgkSn
夜空に月明かりを目指して石を投ぐ
大きく大きく半円を描いて
僕はその間呼吸を止める

夜の砂漠を歩く彼の背中に
静寂がのしかかり
彼はその間呼吸を止める

僕らは生まれた水の中を忘れ
僕らは育った大地を忘れる

水を泳ぐ彼の目に
数億年の海が広がり
彼はその間呼吸を止める

数億年の歴史の風を受け
僕らは歴史を刻み
そして息を止めたまま
消えていく
25入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:48:52 ID:79bwgkSn
月の引いた夜道を
下を向きながら歩く

黒い家からは
暖かい風呂の匂い

毎日が一日毎だった頃を思い出す
小さな僕が
大きな僕を夢見ていた

想像の自分と
現実の自分が
すれちがう

僕だけ下を向いて歩いていく
はやく顔をあげなくちゃ
26入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:49:45 ID:79bwgkSn
熱を傾ける
その一点の
貫く先を
知らないまま

馬の様に駆けていく
その荒野にて

踏み潰した花の
種を体に引っ付けて

やわらかい顔の下の
剥き出しの感情 欲望

自分を自分で変えていったり
自分で自分を信じなかったり
誰も本当は見てないのに
自分にとって自分がかっこよく
そうやって生きていく

そんな人たちが
数えたら 5人
27入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:50:07 ID:79bwgkSn
きれいな星が見たい夜は
言葉を並べる

ちいさい街の
ちいさい月の
ちいさい光を浴びていた
ちいさい僕らが向かうのは

おおきな
おおきな
暗がりの中
ちいさく
ちいさく
光る場所
28入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:50:38 ID:79bwgkSn
青い球に張り付いたこの体で
無限の感情を得て
僕らは消えていく

月のクレーターに石を投げつけ
この体を置いていく
丸い僕の眼に映るものは 丸い空

一つの空へ
僕を投ぐ
29入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:51:28 ID:79bwgkSn
玉の上を歩いて20年
笑われるサーカスの
主役を務めて20年

黒いオープニングの
カーテンがあがるたび
誰かが横にいる
僕が落ちそうなときは
笑ってくれ
お前が落ちるときは
笑ってやるから

そうやって笑いながら
僕の芝居は加速して
今までのスピードを越える
30入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:51:50 ID:79bwgkSn
羽に僕を乗せてくれ
声に僕を乗せてくれ
本当はたぶん
何もないのだけど
それでも夜を待っている

月を鏡にして僕を映せば
きっと単色の光になって
散らばり消えるだろうけど
それでも軽く
ドアを叩いてみたいから
僕の心に地図を下さい


煙草の煙が
時間の風に
ゆっくりゆっくり
向きを変えて

やっと首を上げてみたら
天井が迫る気がした

夜を突き破りたいのに
今日は僕しかいない
31入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:52:15 ID:79bwgkSn
何もしないのに
負けは増えていくばかり

涙流してうまれたけれど
涙堪えて生きていけ
32入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:52:44 ID:79bwgkSn
片目をなくして
空から見下ろす僕は
未だ風を纏えずに
落ちるように飛んでいる

人のなかに狂気を見つけて
純粋な笑顔と
狂暴な悪意を知った

昨日の僕と
いつかの僕が殺しあい
この空高く
この空高く

記憶のなかに黒い雲
雪の隙間に月影の歌
33入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:53:05 ID:79bwgkSn
時計の針が刻む
不思議な空間を
人間は進む
見上げた空は赤。

人の歴史が終わる頃
時計は円の中を廻る

血の境界線は消え
悪夢と薄い感情は消える
骸が土に抱かれる頃
野性は牙を剥き出して
プラスチックの残骸を喰う

フクロウの眼が
闇を見続け
宇宙に溶けていく
34入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:53:24 ID:79bwgkSn
多数の手が光を掴もうと
体もないのに空へ・・・空へ
目を瞑っていても
朝と夜の変化がわかるように
この声を辿っておいで

老いた狼は飢えて死ぬように
得る物を得られないで
自分の庭で自足しないで進め
35入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:53:43 ID:79bwgkSn
轟音の静けさの中
車のライトを避けて歩く
まるでこの道は
僕のものじゃないかのように
暗く 長い

月を揺らす
この声が
音もなく沈んだ

指先に光が
足元に光が

気づけば音もなく
僕は死んでいた
36入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:54:33 ID:79bwgkSn
負け犬の眼が
暗い夜道を見据え
ネオンの街から遠ざかる
電車が大蛇の様に
人を飲み込んでどこまでも
月に吠けば
そこを横切る死んだ星
願いを掛ける子供の眼だけ
綺麗な世界
37入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:54:56 ID:79bwgkSn
ふかく 呼吸をして
体にすいこんで
体から吐き出して
白い息はどこへ行く
青い声に混じって
赤い血は流れる

透明な世界に流れて
38入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:55:32 ID:79bwgkSn
優しい羽根が僕の前に降りてきてから
苦しさを苦しく、幸せを幸せと
そう感じることができた
あの人には顔はなかったけど
それでも純粋な色の羽根はいつもあった
青かったり
赤かったり
いろんな日があって
それに触れたら汚れそうで
何度も触ってたんだ
でもあの人には顔がない
人ごみに混じったらもうわからない
それを知って
僕はそこに置いたんだ
自分でもわからないし
初めからなかったのかもしれない
昨日は見えなかった星が
今日は見えるような
羽根を磨いて僕もいつか
顔はなくさないで空で会おう
そして、さようなら
39入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/17 17:55:51 ID:79bwgkSn
悲しみの階段を一気に駆け上がる

夜に寄り道をして
月に寂しさを晒し
悲しみの階段を一気に駆け上がる

頂上から見えるものは?
何かあるか?
何もないか?

一人で生きていけないことは
そんなことは知っているのに
無償の優しさになぜか後退り
夜は暗く寂しく静かで退屈だ
だけど優しい

この寄り道が終わったら
また駆け出していくだけ
40入表 ◆OCJPQFPPS. :05/03/18 05:14:38 ID:99O7S40d
人間の一生は長いけど分岐点は少ない
41名前はいらない:2005/09/22(木) 17:33:43 ID:1qNb4bTq
保守
42名前はいらない
来年からアタシ、
島になるわ。