ねずみの血

記述はその日の数量ばかり
雑談はあの日の感情ばかり
怪物のように際立たせてる

枠を作ってラベリングする
人を何かに例える行為は
どの修辞句とて不細工に過ぎる


魂は柔で
ふるふるふるえて

型で見るのも簡単だけど
収めて運ぶとつるりと逃げる


小さな手配に小さな声で
ありがとうと言う心配りよ

難しいのは「気」でも「小」でもなく

目をそらしながら
手を差し出すよな
アクロバティックな行為の方では

「べこ餅ですよ」

べこ餅ですよ
つきたてのふわふわの
蒸かしたて

それよりあんよ
もちもちですね
右も左も
ふわふわですよ

おしりもいっしょに
食べちゃいますよ
ふふふ
ふわふわ

優しい甘味の優しいおやつ
みんなでもちもち
ふふふ
ふわふわ

「子ねずみの一日」

明るい朝に当たるのはいつも
広い緑とたっぷりのご飯
仲良しの友だちとお散歩に行く
カモさんいたー？
いなかったね

曇った空を見上げる昼は
葉っぱの折り紙で練習してる
小さな小さな羽ばたく鶴
午後のおやつを準備して
いっしょにおにぎり握りましょ

夕になったらパパやママやらが
担いだり繋いだりして
三々五々とお持ち帰りです

月の浮かんだ時間になれば
泣く子もさあさ
ねんねんしましょ
愛らしい姫は妬みを受けて
くびられ未遂や毒殺未遂
怖いお話は大人になるまで
そっとそっと隠しておこう

今夜も二匹の子ねずみは
小さく丸まってむにゅむにゅしたり
大の字になって口を開けたり
それはそれは可愛く眠る

永く美しい朝までの時

「荒れ野でわたしがどんなに時間を見送ろうとも」

雨が降ってきた
わたしは濡れねずみ
灰色の髪と時代がかった古いドレスで
沼の淵に佇んでいる

往来は街灯がぼんやり点る
紳士淑女が行き交うまちだ

人里離れたこの荒れた地で
誰に思いを遺そうとしても
はやすぎる年と空の間には
緩くくだされた枯れ草と星の吐息が
ねっとりと絡み渦巻くだけだ

わたしは
はざま

息とぶつかり
煌めく刹那だ

古ぼけた服の裾を翻し
悪人の馬車に乗り込んでゆく

退治するのは
されるのは誰だ

わたしは荒れ野でまちの灯を思う

一度知り得た胸の香りを
雨の匂いに思い出しながら

「不動産」

かつてこの土地は荒れ野であった
不動産と言い
小さく切り分け
地面の広さに値段をつけて
それが商売になろうとは
お天道様でも予期せぬことよ

かつてこの土地は荒れ野であった
狐が飛び跳ね枯れたハマナスと
薄を掻き分けねずみを探した
高い木は無く木の実のおやつは
地下の連中にも貴重であった

幸せなことよ　ねずみ不動産
土地はどこまでも果て無く続く
ここからここまでがおいらの物よと
線を最初に区切り始めて
大真面目に主張した奴は
さぞかし笑われたことだろう

かつてこの土地は荒れ野であった
どこが誰から誰の手に
どんな値段で売られようとも
土地本人は自分が誰の
所有物かなど気にしないだろう

この銀河系も今日はどこぞの
成金さんに買われたかもだぜ

愛は裸足で法衣をめくる
いつでもどこでもお望みのまま

愛　第二話

花咲蟹のようなあたし
大海老のようなあなた

「８月のいつか、到来したまえ」

瞬き、瞬き、
その間に輝きも曇りも踊る

夏の虫たちに汗を見られて
無邪気な歌に思い出は消えず

私が倦怠よ
渡すのが先達よ
陽光と緑には去年のあの日も
またまた今日も
やられっぱなし

もう、もう、二度と三度と
決して負けたりしないように

倦怠を消して
携帯を貸して

そう、その神様に
直電するから
運命とやらのダイナミズムを
はてさて実感できるのかしら

「幼児の血」

一番似てるのは豆ですよ
ぼくはまめまめお兄ちゃんです
まめまめ赤ちゃんのお世話します

抱っこしますよ（がっぷり組んで）
よしよしします（叩かれてます）

おにぎり取られて泣いたって
お絵かき邪魔をされたって
パンツもちゃんとはけるから
お話上手にできるから
お兄ちゃんですまめまめな
可愛いお利口なまめまめですよ

「幼児の血　ピンクのちび」

いきなりキャーッと叫ぶのは
わんこのもふもふが愛しいからです

アハッ　アハハハ　笑ってるのは
柔らかい秋がくすぐるからです

ちち、ちーちく、口鳴らすのは
一番いいもののことをいつでも
まどろみながら考えてるのです


月と、あさってと、面白い踊り、
低い滑り台と、うどんとあんよ。

　

これも保全

「ひみつのねずみ」

ふわり　ふわり
ぼくの　ねずみは
はねを　さゆうの　てでもつと
たちまち　そらに　うかぶんだ

ぼくも　みてると
ふわふわり
だんだん　かるく　なってきて

ぼくの　ねずみ
ひみつの　ねずみ

いっしょに　そらに
うかんじゃったよ

愚劣な君へ

これは虐待でしかない

顔面を差別し続けた愚劣な君へ

これは虐待でしかない

かおなんて

においがあれば
きみがわかるよ

あたたかいいき
それがしあわせ

結婚して子供もいて幸せな御方

あいつ協力する気なんて一切ないぞ
知ってるよな

「幸せの証明」

こころから

信じたらすぐ
幸せは叶う


ほんとうだった

「ママはどこ？」

ケロリ　ケロ　
カエルちゃん
あんまり小さくてかわいそうだよ

チチチ　チュビ
スズメちゃん
あんまり寒そうでかわいそうだよ

ママはどこ？

ちゃんといるんだよ
お家にね

カエルとスズメのお家にきっと
パパと赤ちゃんと
待っているんだよ
だから大丈夫心配しないで

見えないところに
みんなママか
優しい誰かが
待っているから

「うちゅう食堂」

きらきら輝く
ぼくの目を見て
ちいさく頷く
このあごを見て

いつも美味しいことを
考えてきた

雨よりも早く
暗い夜道でも
すかさず秘密の
レストランに
いつもいつも今日も
たどり着いてる

たまに待ってるよ
君が来るのを
息を切らして
やあ　来てたのかい

僕のきらきら
君もきらきら
星が映り込む
百億の光

僕は頷く
君に頷く
うまい話は
ここにあったろ

いただきます
もうたくさんは
言わないで
僕らの胃袋は
無限の宇宙

自分の子供を書き続ける女
子供のいない同姓をばかにしてる女
結婚してる自分を勝ち組と思う女

「夜明けが来ている」

夜明けが来ている
地球の向こうに大きく登る日
手を広げながら
おとがいをあげ
光を浴びながら飛び立つ姿勢で
長い黒髪の女は笑う

登る太陽は
大きなまなこで
君が思うより年かさのようだ
その中心はみずみずしく燃え
重なりゆくのは知恵ばかりなりと
光に溶けゆく女を取り込む

ほんの一回瞬きをした
まなこに残るは十字の光彩
力を誇示せず長く語らず
ただ淡々と呼吸するように
含み含まれた互いは同じと
大きなその目は伝えて来るのだ

輝ける年かさの大きなまなこ
それは君の見上げた場所でなく
君の内なるその場所に在る

夜は明けており
君は知っていた

ただただ涼しいドアが開いて
君が思うより見るより早く
中にどこまでも遠くに通じる
明るくもなく暗くもない
寒くもなければ暖かくもない
風穴が開いて二度とその路は
塞がることは決して無い

夜明けは来ていた
今回るのだ
君がその足で波と砂と今
今自転する地球を踏みしめ
朗らかに朝に挨拶をする


やあ
お目覚めかい？

>>809
レスありがとう。
あなたにはこのスレの詩の中に
結婚し子を成し、その詩を書き綴る女性が見えるんですね。

あなたの中の幸せに、ありがとう。

リアルの私を見たらガッカリされると思うので、
コメントはこの辺で。

全て心のままに

地で行く子らは
今も歌ってる

鳴らしておくれよ鐘を…

かわいいかわいい
だいすきだいすき

もっとかわいくなりますように
もっとだいすきになれますように

「三月・花・吹雪」

満開の　手袋みたいな
小さな小さな花たちです
流れる雪解け水に揺られて
それでも　暖かいねこの世界はさ　と
口々に囁き合って笑います

昨日芽吹くことの無かった親と
明日踏みにじられた兄弟たちと
花は声を同じく語ります

小さな花だよ今ここに居るよ
絶えずただみなここに在るよ

風が吹こうとも日が照りつけるとも
再び厚い純銀の掛布の
下に粉々の塵に砕けて
獣の餌になりゆこうとも
口々に春を歌い笑います
親兄弟と一つも変わらぬ幼い声で
花を咲かせてもなお幼子で
いついつまでも遊びが仕事で
ああ楽しいただ楽しいことで
それが花である仕事ですから

暗く凍り付いた路面は今夜も雪の花が散ります
明日は北東の風　海峡側は吹雪く見込みです
交通には十分気をつけて
時間　時間には余裕を持ってお出かけ下さい
どうかどうか
あなたがご無事で帰るのを待つ
大切な人の声を忘れずに

花は吹雪いて夜は吼えたて
みすぼらしいばかりの青草は
操る糸の切れたみたいな
バカバカしい陽気全開の
よその地の季節より真っ当に感じるのですよ
ほっとするのです

「にゃんまいだーの血」

にゃんまいだー
にゃんまいだー
にゃんまいにゃんまいにゃんまいにゃんまい・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・


にゃんまいだ！！！！

びっくりですよ
紙片を数枚持たせたならば

はじまりますよ

にゃんまいだ！！！

一体全体にゃんまいなんだ？
うん　にゃんまい

うんうん　にゃんまい・・・・・・・にゃんまいだ！！！

不可思議数くらい　あるにちがいない
きっときっと

「もろこしの血」

落雁
いやいや唐土
またの表記を諸越！

全てを超える美味さ！
全ての悩みを解きほぐす美味さ！

日々の頑な事を全て
全てするりとしゅうるりと
優しく溶かす
許容のお菓子

噛んでも美味し
噛まずとも美味し
食べてご覧よ
もろこし
諸手を上げて
もてはやします

すごい、落ちてない・・・


「ないちゃったの」

　おつきさまのまるさより
　まるい　ものなんてないね

　ハエはいつもいつも
　いそいでとんでるね

　ねえおともだちがきょう
　しゃべったよ　まま　って
　ぼくの　なまえもいえていたんだよ

　さよならしようとしたときは
　いつもさびしんだよあさも
　ひるもおひるねのあとも

　だからないてたの
　きょうもないてたの

　おーって　てやーって
　ともだちとたたかっていると
　すごくつよいけど

　でもでもさびしんだよだからだから

　ちょっとだけ　ないちゃったの

すごい、落ちてない・・・


「ないちゃったの」

　おつきさまのまるさより
　まるい　ものなんてないね

　ハエはいつもいつも
　いそいでとんでるね

　ねえあたらしい
　おともだちがきょう　しゃべったよ　
　まま　っていったよ
　
　さよならしようとしたときは
　いつもさびしんだよあさも
　ひるもおひるねのあとも

　だからないてたの
　きょうもないてたの

　おーって　てやーって
　ともだちとたたかっていると
　すごくつよいけど

　でもでもさびしんだよだからだから

　ちょっとだけ　ないちゃったの

間違い探しみたいだ・・・

何もかにもにアンドを感じて

こ・・・怖い体験
http://takara2005.kt.fc2.com/ura.html

>>820
こわくないよー
やさしいよー？

これはうちの娘の口癖

いたくしないよー
やさしいよー？

時にこうも言ったりする

いたいのが　こわいのが
好きな人もいるんだよ

大人になれば少し話すかも

cレールさんて仙台の人？

叩かれたら　痛いんだよ

火をつけられたら　熱いんだよ

死んじゃったら　恨むんだよ

>>822
違うんですよ
仙台はいい所ですよねー

>>823

「お肉の血」

おいしいお肉を食べるにはさ
びんでがんがん　筋きりでぐさぐさ

おいしくお肉を食べるにはさ
よくよく直火をとおしてさあさあ

お肉をください牛さん豚さん
「うん　でも　すぐにはね　お肉をあげるには　ぼくたちはね」

ありがとう　と　いただきましょう
だいじないのちを　いただきましょう

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

私たちも捕食からは逃れているつもりでも、微生物と戦って破れることもありますし、
どの道からだと言う容器を離れた瞬間、たちまち微生物のご飯になり始めてしまいますね　

だれかをご飯にし、だれかのご飯になり、それは種レベルでは
みな了解していることなのだと言う人もいますね

究極のところ、ほんとうの意味での苦痛は「無い」のだと思っています
苦痛のふり、快のふりをわたしたちはするのが非常に上手かも知れないですね

中学、高校は仙台ですよね？
どうしても誰か気になってしまって。。

>>825
どなたが？
気になる気になる木〜？仙台の人とお間違えでしたら違いますよん
私の仙台の思い出といえば、ホットペッパーで飲食店より美容室より、
何より美容整形やエステの広告がすごくすごく沢山載ってて
はー仙台は美容天国なのだと感心した覚えがあります。


「町人の風景その3〜きょうヤーコンを」

きょうヤーコンをもらいました
作業所のおじさんはいつも
春も真夏もいつもいつも

小さな犬とインコとそれから
小さな小さなウサギを抱いて

ほこりの匂いのする店頭で
ヤーコンその他のふしぎな野菜を
ひっそり販売しているのです

レモンなんとかはありますか　
あいよ
ひまやら岩塩はありますか
あいよ

ゆで小豆が欲しいのですけど
あいよもってけ

何やかにやの豊かさをくれる
きっとおじさんは南仏に住む
畑によくいる妖精に違いない

（奥のお家におばさんとそして
おばあさんの気配がします）

かなり昔ですけど・・同級生といわれたので＾＾；
そのときは気にならなかったんですけど、このスレを見てる間にどうしても気になってしまって。。
今更迷惑でしたらすみません。

>>827
ええとあなたがワタクシめを同級生かなと思って下さった
→なおかつその相手の出身が特定できてない？？
ごめんなさい自分事ながら呑み込めてないかもです
過去スレも見られるので良かったら該当スレ教えてね

仙台は違うんで人違いかもですけど良かったら何か投下してってね

いや、昔Cレールさんに私が同級生だといわれたんですよ
仙台でないのなら人違いでしたね＾＾；
スレ汚し失礼しました。。

両手に花

私の大好きなあの人は
どうしても一緒に行ってくれない

私はバレエが大好きなのに
あの人は観劇自体が嫌い

お前が休みを取りたいならば
俺は倍の3日休むよ

ねえあの人は生まれ付いての
豊かで厳しい仕事について
広い広い仕事場で今日も
歌い慰め人に語るの

そして今日も沢山の花と
慰めの菓子を人に振舞うの

倍の休みをどうぞ
いついつまでも

私はここに集まってくる
可哀想なお花と霊魂を
そっと腕に抱き甜茶を入れて

あなたのように歌えないから
そおれそおれと庭先に撒くの

来年雪が溶けた頃には
泣き顔のような花が咲くでしょう
綺麗に活けて待ってますから

やさしい記憶につつまれて

ゆるゆると歩いてく

楽しいほうへ
楽しいほうへ
楽しいほうへ

どんどん逃げていく

何も知らないんだな

aoi hikari ni ukabu mimei no kesiki


iwahada wa siroku mannaka no aoi
aoi asa no sora umi kaze
moromoro wo toosu ookina kazaana

kokoni boku wa hitori dewa naku
hitori ni mietemo hitori dewa naku

minamo ni uturu wa tooi kage
(sorega ikutuka boku wa wakaranai)
(wakaranai hodono takusann no kage)

sakana ga yurasita seimituga

ippiki haneta
waratta

sirajira to asada

「子鬼の血」

だかだかだ
だかだかだ

やっと目覚めたか
遅すぎたのか？
狂おしい春が来たぞ

何から狂う？
誰から狂う？

だかだかだ
だかだかだ

降ったり
散らしたり忙しいぞ

タマシイは
まだ
恥かきっこか
ちびっこか

散らされるより
足をふんだじんだで

だかだかだ
だかだかだ
だかだかだ
だかだかだ

外から眺めりゃ
熱くもないぞ

散らせよほりゃさ
だかだかだ
だかだかだ

「おはよう」

眠くなくても飛ぶよ
羽がなくても飛ぶよ

ボタンみたいな目と鼻、ちんまいちんまい手足
先っちょ結んだしっぽ

　おなかの擦れた汚れ
　抱っこして寝る汚れた顔の

夢みながら飛ぶよ
いつも隣にいるよ

古いレコードの宝庫
ぎいぎい鳴る子供の歌　
ヘッドフォン二人で一つ
やっと丁度いい

心地いい　夜はいい
からだを離れるそれがいい

おはよう　おやすみ
ねずみが枕にゆれながらねてる