我の、我による、我の為だけの詩世界

「はちがつなのか」

中央公園で鳩がキスしているように見えた
啄みあっているだけ
はちがつなのかの午後

買ってきた冷凍食品レンジで暖めて食べた
フライパンはメンドクサイ
クーラーの効いた部屋で

あー　二人前
あー　半分こ失敗したかな
やけに少ない

それにしてももうはちがつなのか
はちがつなのか
あー　もうこの世は8月なのか

どことなく懐かしい味食べてるように感じた
同じ商品なだけ
『ピリ辛ビビンバ炒飯』

洗濯物が南風で落ちていないか見た
5日分の汚れ物
夏の風に靡いてる

あー　1月に
あー　引っ越してから半年だ
やけに早い

気がついたらもうはちがつなのか
はちがつなのか
今川越もはちがつなのか

彼女がバイトに出かけた
ひとりきり部屋でパソコンに向かう
8月7日の午後

遅い梅雨明け
それも過ぎ去り
暑い夏

あー　こんな風に
あー　ずっと続いていくのかな
やけに切ない

あっという間にはちがつなんか
過ぎて行ってしまうんだよ

気がついたらきっと9月なんだ
10月なんだ
ほらもう10分も経っている
8月7日の午後