爆乳でなんかポエムつくって

186名前はいらない
どうにもね、と言って笑う
地面に二つの輪を描いて笑いあう
好みの大きさになるまで踵で消し、爪先で描く
境内では夏がぴしぴしと衣を脱いでいる
木々に、土に、豊饒の匂いがする
なにもかもが季節の途中だった
誰もが中学生で
卑猥さが信仰で
女の子は神話だった
目を閉じて見上げれば
新緑のベール越しに乳房のような白雲が沸いていた
飛行機が遥か上空を通り過ぎて
僕らの話は宙ぶらりんになった