☆ 痘痕のスイッチ ☆

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761心霊写真
「手の平に月」

剥き立てのゆで卵みたいな
優しい顔立ちに若干気持ち悪い笑顔

彼はこの世で
一番かわいそうな人に違いなかった
もう頑張るな
何一つ頑張るな 
そうだ
ぷっしゅんと可愛いくしゃみ一つして
おおいかぶさっていれば良いのだ
そうだ
オッケー
そのように

何回も頷きながらこの世の終わりかけ
決まって右上に現れる黄緑色の小さな月
今夜こそこの手に捕まえてみよう

ところでトリップすると小さな月が
視界右上に現れるよね
高熱泥酔コレなんでもあり
君等にも見えるはずよね 
誰にも言えない事をしたオマケに
卵大の月のようなものが
現れるはず
いつも大体右上
見えるはず

見えるはずなんだけど
762心霊写真:2007/03/31(土) 01:42:20 ID:Zmq9Vu35
一度動作の意味を問われて
お互い向かい合いベッドにて正座して
言おうか言うまいか悩みつつ結局やめた
そんなことより落語をリクエストした
ふかふかベッドに彼はパンツ一丁で私もパンツ一丁で
親密な顔をしながら正座にてベッドで落語で
いわゆるポエムタイム

終わり

さてそろそろ
なんて言われても
私は絶対言わないんだよ
月は毎回は現れないし
彼は納得する事が性行為な人だったりするし

村上パルキの小説の男の子みたいな
返答してくれるなら絶対言える
何でも言える

「ああそうなの
 妙な事があるもんだよね
 君にも見えるんだ月が
 実は僕もなんだよ
 僕の月の色はラメの入った赤紫だけどね
 と言いたいところだけど
 残念ながら見かけないね
 ところで月と言えばウサギは元気?
 相変わらずふわふわしてる?」

要は嘘っぽい人募集中
一回全部嘘ついてー
嘘っぽさにハマりあって
どんどん底に
同病相哀れむ病
病的に




手の平に月