//詩人の多い料理店\\

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952悪魔  ◆UdDeviLKPI :05/03/16 00:47:33 ID:osqqjejo
社会の波にもまれるのは良いことです
辛いこともありますが
心の中にはいつも美しい世界が見えています
現実を見据えて
夢を見続けて
そうして生きていくのです
953 :05/03/16 04:13:49 ID:BjhH4Dcn
陽夜待漸記 其 壱 「夜下の待者」

思色の 響きを在らんとする 思色気月の夜
有らかる事を除けるる 御医者の子居たり
有らかる事 言わば 黄泉の枯井戸からはいづる者達
これ 待者と言 朽ちても亡きても動む もののけなり
環の中 居てはならむ 破めぬと 環によかむる在なり

牛時 砂垂れが戸をこいんと叩き 子覚め たじらう
傍らの父 御医者に寄りけ 急いて覚めすと
「かまん 夜下の待者じゃ なあもせねんでいよ さぁ寝」
子は聞こうて たびに寝に深ける さど こいんと戸ば叩く韻
気に入と夢帰り 子はがせる 「こんじゃ寝れんが」
父 かまんせんて すうすう息をし 寝深し
はせる子 満を記し戸に近いる 手せし 戸をずける
戸の外 人より帰らぬもの一人 身を砂が包み 黒砂の待者り
子 さばねて息できず愚け
「可愛う子よ 我が見えようか」 と 待者 付け
「かばいあれ 我 夜下の待者ば 怖うようない」
わあり 黒き砂 舞い 小屋すら外に似る
愚け子 目 腰とも 水作り 恐れけり
954 :05/03/16 04:14:19 ID:BjhH4Dcn

すんざく後の方 御医者 紋をけざむ
「おどれ かんざいかなる わがしもこんざいたり黄泉の児なり
がざしけ おのじたんがい こぞいなりたしや けいれ」
飛びいる念 待者たじろむ 逝けりし 逝けりて叫ずん
「わこうりや わこうりや おろしもたんがいたるや 黄泉の児が」
黒い砂 床に下り 待者そこに居ず 子 御医者に寄りつず
「怖あなあ おれ ごめんなぁ」
一の目の涙 線になり 黙の夜また来たり
御医者の表 子の父に戻りて 「さ もう寝 我の芯持ちい」

急いだ夜 まだ更けぬ たらんだ朝はまだ寝とうて
御医者 子の顔ば見 いっと見守り 朝を待いったとさ
955 :05/03/16 05:06:02 ID:BjhH4Dcn
>>951
ここでの時間はとても早かったな。SUGOI良いトコだったぜ
チンスコウやトルコライスも食べたし、音楽のことで思いを寄せ合ったり。

詩人の多い料理店

詩人達の歴史の一片が並々と この店に注がれてきた
パワーがあったり切なくなったり そして自由に語ったテーブル
終わりそうも無い雑談を それらが歌になり糧になったり
昔の歌を 読み返し 途中で僕も首がキリンになっていたり
次々と訪れるさすらいの料理人達が 時には離れ
時にはこの場所を愛して居座ったりして 昼も夜も忘れられなかった
水のような言葉が シーリングファンのようにくるくる回り続けた
広く開け放たれた扉の向こうで 店主達が微笑んで待ってくれていた
年中無休の空間で 無国籍のBGMが鳴り響く
ガラス張りの床はいつも静かに光っていて
天井では様々な場所の空が繰り広げられていた
延々と続く真っ白な廊下も 人々がのこ店に残していった
オブジェがきちんと整頓させて置いてあるショーウインドウも
彩の食器棚も 設備が豊富なキッチンも 何から何まで
僕はこの店をとても愛しているのだ
詩板の注目スポットといえば真っ先にここを思い出す
この店の御来客リストは詩人達の名前で埋め尽くされていて
それでも予約なんてしないでいい ここはなんでも自分のお任せなのだ
来店したら何時ものようにテーブルに座り そして おっぱじめればいい
オーラも心臓も 手も目も かたっぱしから総動員して
ちゃちゃっと料理してしまうんだ それをやるには気持ちの良い環境だ
ここは そんなところだよ この店の一番上に有る言葉は
「良いところ」だ 店主さん ここは本当に僕の中で感謝する場所なんだよ
ありがとう 感謝するよ 僕の店でもある詩人の多い料理店へ
956 :05/03/16 05:23:32 ID:BjhH4Dcn
これから社会人さんの店主さん、頑張ってくださいな。
俺みたいに自由奔放じゃずっと破滅ロードだぜお
あ、なるわけないか。そりゃどうも。しっかりものだしな、うん
就職祝いを何かあげられたらな。御世話になってるからな
俺の前の会社の最終月の給料明細とか?そんなものいるかバカヤロウ!!
だめよ、こんな人間になっちゃ。うんその通り!
また次もよろしく。麺類食い飽きてるだろうけどヨロシク!
俺も自スレ立ててみたいな。あーー!いーな!
やっぱ登録しなきゃ駄目?
957人形使い:05/03/17 16:42:02 ID:OWjFVrhp
>>952
現実と夢を綺麗に練り合わせて人生彩りたいのです!

いくつかの野心を秘めて、
経験という力をつけるために、
張り切って参る所存也!!
958人形使い:2005/03/21(月) 09:31:25 ID:ymdZQBbh
>>953-954
言葉使いがそのまま表現する世界の香り。

どこかで聞き知っている御伽草子のようで
それは初めて触れる昔話。

繰り返し思い出して寝付けなくなる幼少時代の奇妙夜話のように。

さわりなれていない言葉達は
私を時と空間を越えた世界への精巧な鍵となり。
959人形使い:2005/03/21(月) 09:47:50 ID:ymdZQBbh
>>955
店主もSUGOI楽しかったですとも!
『詩人交差点』の目標はちゃーんと達成できたという自負にえっへん!


なんと嬉しい言葉!
私は確かなふれあいを
尊い財産を
手に入れることができたと
本当に、強く、思っています

ここに綴られてきた言葉達は全て
ひととひとの間で光を放っていて
いま店は光で満ち
そう
だからあまりのまばゆさに
お店は少し居づらくなってしまったのです

そしてこの店跡のあたたかな美しさが
星霜を超えて残り続け
旅を続ける詩人達の道しるべと
篝火となればいいなというのが
いま最後の願いです
960人形使い:2005/03/21(月) 09:56:32 ID:ymdZQBbh
>>956
まーまー20代の間は
守るものもない私
ジグザグ走行のつもりなので。
一緒にうねうね蛇行しましょうね〜☆
何もかも一度きり
道草 寄り道 楽しまなければ勿体ない!

祝いはその『言葉』で充分すぎますとも!

一度できた絆は失われることはないものだと信じているから
できれば何もあらたまることなく
いつものように私は言います
「どうぞまたおいでください!」
961悪魔  ◆UdDeviLKPI :2005/03/26(土) 00:57:12 ID:PC8sSrLg
なぜだか最近詩想が浮かんできません
現実の世界が濃すぎるのかも
しばらくお休みしようかと
でもふと気がついたらまた居るのかも
962人形使い:2005/03/26(土) 10:34:26 ID:LlFIpXD9
>>961
春は出会いと別れの季節、やっぱり節目だなぁと私も実感中です。
昨日とか、すんごく切な〜い思いとかあったりして。
そういう濃い生活があってこそ
ふとした心の空白を満たす言葉の材料を得ることができるのだと思うし
言葉の魅力に憑りつかれた人は
多分もう目を逸らすことはできないと思います。

ともかくも、この店はいつでも開かれているので
気が向いたときにお越しください。
ぼくは気付いたのだけれど、店主と言うのは待つことのプロフェッショナルなのです。
店主は親愛なる全ての詩人たちを誇りを持って待ち続けておりますよ!
963人形使い:2005/03/28(月) 00:17:21 ID:zoYZb141
朗読を初めてちゃんとみたので影響を受けて
立て板の上に水を流すイメージで。
でもちょっと軟体、骨のない、所詮は習作だけれど。

『はるひるがえる、よるみちる』

一陣

まつ毛にわた毛が触れたとき
春は渦巻いて私を埋めつくし
私はやわらかくなる

淡い新芽は春空へ拓けた道に勇みたち、バネのように身を丸めて力を溜め
鳥の歌声は小さな鐘楼の響きを帯び、渡ってゆくのだけれど
その喜びは私のものではなく

ガラスを隔てた空に根を伸ばす観葉樹は
朽ちたベンチに腰掛けてざわめき浴する音叉は
昂ぶりの温度差を隔てて常に置き去りにされ
熱膨張による亀裂は稲妻のきまぐれを真似て駆け巡る
それが私に用意された季節の約束

//
964人形使い:2005/03/28(月) 00:18:01 ID:zoYZb141
//
風に砕ける白い雲のしぶきに架かる虹の向こうの水晶の宮殿で研かれた熟りんごの罪悪を象徴する赤すぎる夕日は
まぶたを透過して
染みこんで
透き通っていたはずの目の玉は金色の融鉄の雫のように潤み
震え
それはしだいに冷えながら落ち込んでゆく

敷き詰められた記憶の薄皮へ
踏み躙られるための装飾の亡骸の湖へ
桜色の水平へ

真夏の夜の夢よりはそれでもまだ淡く

残光
諦観
冷えてゆく土
太陽を抱いてなお
一粒の恒星をうずめてもなお

あんなにまではちきれそうだった予感が
どこまでも伸びる手と足がオゾンを突き破る歓喜の空想が
まだ未熟な微熱の情熱が
暗闇の温度へ流れだしてしまう

肋骨の内側に沸き上がるはずだった白昼の焦土の足音が遠ざかってゆく


そのことが

ただ悲しい
965人形使い:2005/03/28(月) 01:12:54 ID:zoYZb141
あらわれては消えてゆく口語による表現では
一撃必倒のストレートに情緒的な表現はやはり必須。
品位を保つことに心砕く必要があるのですねー。
966 ◆ACMASyU/iM :2005/03/28(月) 02:06:00 ID:HIcWObxV
今日のことは大切な思い出箱の一つに決定しました。
出会いがもたらすことは、ときに悲劇も起こりますが、
それでも喜びがあるから、
何度も出会おうとするのでしょうかね。
いつかまた、歌えるように、
そしていつかは、歌うように、詩を紡ぎたい。
誰しもが傷を持ち、喜びを知り、そして力を持つ声になる。
音のない言葉が、耳の奥でうたを歌い始める。
私はそれに、
耳を澄ます─

今日の出会いが、貴方のなかで何かが生まれるタマゴとなりますように。

優しい言葉には、優しい精神が宿る。
私は、そんな貴方の言葉を見るたびに、
心のくさびが解けていくのを感じるのです。

ではでは。
967人形使い:2005/03/28(月) 10:10:34 ID:zoYZb141
>>966
読まれる言葉たち 歌うように それは複雑な模様が織り込まれた布
ひとりひとり 一枚一枚 幾重にも幾重にも広がって
その生地の香りに溶けた思惟と のびやかな声の振動に共鳴する心臓で 聴衆はほんのりと七色に感情が起伏いたしました。

とても音楽でした。

世界に対するイメージのジグソーの新しい1ピース見つけることができました。

誘っていただいてありがとうございます。
968名前はいらない:2005/03/28(月) 13:09:06 ID:VVA8M0RN
969人形使い:2005/03/28(月) 23:43:10 ID:zoYZb141
『疑似定刻』

砂丘の頂上にまっ白い紙箱がある。
パチパチととりまいているのは金色の砂粒。
腕を差し込むと自由電子はパチパチと私を阻む。
クーロンは孤独への希求に働きかける阻害の力だ。

蓋を開ければ、高層ビル、培養された空想の樹林、が隙間なく植え込まれた庭園である都市、は光にずぶ濡れ。



橙色の洪水は、頼りない団地の鉄板の階段の細い手摺りをもつるりと濡らしており、その滑りの感触がたてるあの夢の、
高く昇ってきた階段が錆びて崩れて、黒い髪の毛のはえた頭が冷たく固いコンクリートに加速しながら漸近してゆく、夜毎の夢の恐怖の突風にあおられた私は、
ジグザグランダマイズステップ踏み、まろびつつ、転がり落ち延びる。
声の無い影が、滑稽なうろたえた仕草の真似をする。

艶やかな絹糸の織布のような、洪水する黄昏に溺れ、さらさらとした夕焼けを掻き分けて、波間に垣間見た、輝く島嶼、浮き橋。
プラットフォームには朱墨うち撒けたように、贄の腰掛けのように、赤が流れ続け、洗われており、
それは最果てへのいざないの手に似て消失点へ向けて長く長く延びている。
時の流れは燃焼し、酸化結合して、その重たさに間延びし、だらしなく、
(そうして薄くなった空気にひとは喘ぐ)
ダイヤは主観軸上に曖昧に垂らされた黒蜜の広がりの具合。
//
970人形使い:2005/03/28(月) 23:43:30 ID:zoYZb141
//

―疑似定刻。


ざぶざぶと斜光を割ってやってくる列車。
人は拒まれる。
抽象された情緒の青い彫塑は許される。
(こうして日々、誰かが使い捨てた心の起伏は連れ去られ、忘れ去られる。)
私は許される。
(おそらく私もまた忘れ去られるだろう。)

人影が、夕暮れの難民たちが置き去りにされ、遠ざかり、薄闇の底に飲み込まれてゆく様子を、私は窓に張りついて、首を長く伸ばし、食い入るように見つめていた。
また、町はずれの空き地では一縷の影法師が独立の歓喜に長く伸びた手足を波打たせて踊り回る様を見た。

夕日の重力に引き摺られて歪んでゆく世界。
やがて何もかも吸い込まれて虚ろがやってくるだろう。
そしてこの言葉は流れに刺さる細く長い最後の棹に、虚ろを吹く風の止まり木になるだろう。



吹き抜けてゆく虚ろに似た風に身震いをする。
私は夕方の廃アパートの崩れたブロック塀の隙間から、もう一人の黄金の私の小さな背中を見ていたのだった。

身を起こし、ひゅるひゅると吐き出した、老廃した細長い息はつむじ風になった。

歩き出し、アスファルトにこすりつけても影が剥がれることはなかった。
971人形使い:2005/03/28(月) 23:44:17 ID:zoYZb141
>>968 困難を極めます。
972人形使い:2005/03/29(火) 00:10:49 ID:EOJEU4bi
たぶん語りはその淡さゆえに
強烈なフレーズとリフレインが決め手。
揺り返し、増幅。
これがなかなか難しい。
まあいいや。
私は複雑に編んで
月明かりの海洋に投網していよう。
973 :2005/03/29(火) 03:31:48 ID:nI55rRUM
灯火

疎らで再生不可能な瓦礫の中に花を見た
誰が植えたわけでもない花が
それはこの灰色の世界で
ひときわ目立って 白く 美しかった
その白は ぼんやりと光っているようで やがて
冷たいアスファルトを溶かした
黒い灰を赤い土に変えた
帰ってこないはずの人達を呼びこんだ
はじめからその花はここに咲いていたようで
それには花も気が付いていた

この空に世界で一番目の彗星が舞い降りる
オーロラ色の尾を引いて 残った光は星となった
やがて星は大地に降り注ぎ ありとあらゆるものに色を宿す
これはこれだった あれはあれだったのだ
全てが明かされる 僕の目にはそれがはっきりわかった
音で溢れる海の色も 透明な影の色も
僕の心に映りこんでゆく あの花のカタチまでも
974 :2005/03/29(火) 03:34:00 ID:nI55rRUM
遅れて申し訳ないが言わせて欲しい
卒業おめでとうございます
975人形使い:2005/03/29(火) 12:15:18 ID:EOJEU4bi
>>973
これはめずらしい垂直にそびえ立つ物語。
まず灰色と白の対比に息を飲んで
やがてあらわれる鮮やかな赤。
(同じ赤土でも古きカッパドキアと異なる生まれたての鮮やかさ。)
そして星明りの元、再生して塗りなおされる世界。
白熱の花のジュールで活性化する全ての分子。

イルヴァータルの創世記だとかヴァリノオルの二つの木だとか
シルマリルの物語の興奮を思い出しました。

色彩鮮やかな言葉っていうのは訴えるものが強い気がします。
夢も『見る』わけだし、視覚って優位。

>>974
ありがとうございます!
崩れる遺跡の壁の隙間にスライディングのインディ・ジョーンズ的卒業でした〜
976久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/29(火) 18:42:48 ID:XkpCsI5T
「現実」

現実が割りとうまくできあがっていて
その仕組みの 巧みさに驚いて

詩板に のんびり居座るのも久しぶり

今日は 久々にいろんな人とあった
むかしからの知り合いにもあった

いじめや万引きという暗い事実も存在していた
家庭崩壊もあった

けど 多分 それでも それなりに皆
よい面があって よかった
977久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/29(火) 18:44:48 ID:XkpCsI5T
「今まで忘れていた本当の言葉」

色々あったけど
今となっては 過去は過去

これからはこれからを歩むしかない
幻想が現実化しはじめてる

何も怖がることはないのだと思う
素直に笑ったり
978久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/29(火) 18:47:44 ID:XkpCsI5T
「機関車トーマス」

機関車トーマス むかしそんな名前の番組があった TVの
絵本もあった
でも好きじゃなかった
でもむしろ今となればそんなのも よい思い出

また 新しい言葉と風で 
きっと はじめられる
避けていたものも 溶け合って触れ合って
融合 融合
979久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/29(火) 18:52:16 ID:XkpCsI5T
「タイムマシーン」

皆知ってる 
タイムマシーンがあるってこと
この時間を 辿れば 
見知らぬ時間にたどり着くってこと

ときどき きっと
タイムマシーンも 故障したりとか
するのかな・・
そしたら きっと
未知の時空に

飛ばされてしまう
飛ばされてしまう

絡み合っていた世界と
何か忘れかけていた当たり前の事実
980久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/29(火) 18:55:13 ID:XkpCsI5T
「愛する人」

普段 愛するなんてことが
存在しているとは 本当に思えなかった
愛が どういうものなのかも
全く

ひたすら不明だった

春になって
季節が変わって
音楽が生きだして
じっとしれられない生き物たちが
ざわざわと ざわめき始めて

そう こういうことを
胎動している なんて言うと
むかしの人が言ってた
981名前はいらない:2005/03/29(火) 23:45:36 ID:w+IMSad5
>>975
貴方の詩は心地良く美しいです。
私はまだ陰ながら応援を
982人形使い:2005/03/30(水) 12:44:49 ID:xjOVTZVo
>>976
例えば完璧な世界の精神は完璧な平坦で、
そこではわたしたちは詩を書くこともできない。
たぶん練りあわされた喜びと悲しみだからこそ
我々はふたつの手を持っている。

>>977
そうか未来は
知ることのできないわたしたちにとって常に幻想で
それは幻想の霧の中からふと現れてくる道で
股にかける思惟は
見境なく歩く亡霊なのですね。
983人形使い:2005/03/30(水) 13:30:53 ID:xjOVTZVo
>>978
ノスタルジーの甘いころもに包まれてキャンディー
新しい発見の発熱で溶けてくっついて融合
でも取り出すときいらいらしたりしない。
甘い。

>>979
時の紙縒りの私たちは
竹林みたいに因果の根で繋がっていて
こんがらがることはできても
ほどいて裸足で駆け出すことはできないのだけれど。
(それは消えていなくなることだから)
時を越える装置に投影される幾つかの閃きと願望。
984人形使い:2005/03/30(水) 13:45:33 ID:xjOVTZVo
>>980
箱の中の猫を私は信じている。
きっと知り合いのチェシャ猫は笑う
「シュレディンガーの奴が早く出せって退屈してるにゃ〜」とね。

その胎動はやがてやわらかな若芽を吹き
絡まりあって伸びる双樹は美しい花を咲かせる。
ともに枯れてしまうその時まで、幾度も幾度も。


よくいらっしゃいました。
このお店はいつでもあなたの伴侶です。
985人形使い:2005/03/30(水) 13:48:12 ID:xjOVTZVo
>>981
お待ちしておりました。
こうして残していただいた言葉は
少なくとも私の心に触ってくれました。
ありがとうございます。
また、是非。
986人形使い:2005/03/30(水) 14:01:40 ID:xjOVTZVo
もっと深い冷たい水を汲みたい。
時々刻々、まちまちな長さのつるべに、我ながらうんざり。

リフレイン、語りは、リフレイン。
そしてもっとゆたかな起伏を
なだらかな勾配を
わたしは持ちたい。
987久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 14:55:47 ID:kavjgV9V
「2次元」

私が踏み入れているのは
2次元と4次元の間
きっと人は
3次元と言う
988久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 14:58:55 ID:kavjgV9V
「増設」

増設施設がありました
それだけで幸せ

増設施設がありました
懐かしい場所
懐かしくない場所

嘘偽りの真実と
虚構の塊の冷酷さ

骨の髄には死に掛けた毒で汚染されてる
詞に掛けた毒で汚染されてる
989久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 14:59:55 ID:kavjgV9V
「内部」

私には
ただただ
内部が分からない
内部を知らない
990久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 15:01:54 ID:kavjgV9V
「リアルタイムな冷酷な血」

誰かが私に
死んだ者の血液を注入しようとしている
それが腐っているとも知らずに

誰かが私に
頭痛の原因を準備している

そんなとき
鳩がやってきて
鳩に意識を向けたら
鳩は逃げ出した

こんな現実に何の意味があるのかも知らずに
991久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 15:03:45 ID:kavjgV9V
「ミイラ」

ミイラが語った
私の知らない言葉で

夢に出てきた
スリランカの実在した髑髏が
私を呪いにやってきた

お前はもう死んだのだと
きっと強く私にそういっている

沢山の命を奪って生き延びたお前に
このさき生きる術などないと
完全に言い切った

私の魂は完全に呪われた
992久々のコテハン ◆M2lGME/Y26 :2005/03/30(水) 15:06:48 ID:kavjgV9V
「魂」

かつて巡礼を受けた魂
なぜ汚されたか

かつて巡礼を受けた魂
なぜ拒絶されたか

かつて巡礼を受けた魂
なぜ枯れたか

かつて巡礼を受けた魂
現在はいずこに
993人形使い:2005/03/30(水) 16:01:08 ID:xjOVTZVo
>>987
これから行く場所はわたしのいた場所
見知らぬ世界は私の記憶の中の場所
走る次元軸をすり抜けることのできる
その足が踏むのは

>>988
あるものに継ぎ足されたものが
それそのものであるのかどうか
わからない。
けれども目の前に増設。
その事実は毒であっても
飲むしかない。
994人形使い:2005/03/30(水) 16:08:28 ID:xjOVTZVo
最後3レスを私に下さい。

>>989

    ・


>>990
『私以外の何者も知ることができない』という法則は
遠方宇宙に建つ絶対の壁。
盲目に手探りしあう私たちの悲しい滑稽。
永遠のすれ違い。
悲しむことを忘れては。
けれども悲しみ続けていても。

今この瞬間私とあなたは肩から生えた言葉の手で
握り合っています。
995人形使い:2005/03/30(水) 16:15:31 ID:xjOVTZVo
脈打つ言葉。

>>991
ミイラの分際で。
潤いも知らぬ曲者。
生きるということは死ぬということと同義なので
一方についてのみの主張は永遠に棄却される。
生きる術がないなどという弁論は
その道理の矛盾によって永遠に棄却される。
ゆえに呪縛は幻である。

>>992
巡礼というものは終わることがない。
魂は遍歴し続ける。
996人形使い:2005/03/30(水) 16:17:21 ID:xjOVTZVo
次のスレッドの題名は予告どおり
『詩人の集まる天文台』
です。

わがままを言います。
ここからは全て私の手で埋めさせてください。
997人形使い:2005/03/30(水) 16:22:23 ID:xjOVTZVo
『詩人の多い料理店』

なだらかな沙漠を一千年歩いたわたしは
二万四千回目の満月の夜に料理店を開くことを思いつきました。
さらにもう一千年彷徨った挙句
渇きの最果てに美しい森を見出しました。

//
998人形使い:2005/03/30(水) 16:23:13 ID:xjOVTZVo
//

森のやわらかな光はわたしの爛れきった肌をやさしくぬらします。
木漏れ日の道に導かれて歩いた森の底には
とてつもなく大きな樹がありました。
その大樹の傍らに
わたしは心の中で祈りつづけながら
昼夜を問わず一心不乱に小屋を一つ建てました。

できあがったふんだんに木の匂いのする小屋の中で
光の中、椅子に腰掛けて放心していると
どこからともなく
詩人たちがあらわれました。
ここの所在を風の中に聴いたのだといいます。
不思議なことに、なぜここをおとずれる気になったのか、
それは誰もわかりませんでした。
その晩わたしは詩人たちに持ち合わせた忘却の河の水と森の味覚をふるまい
詩人たちはとっておきの美しい詩篇をいくつかうたってくれました。

//
999人形使い:2005/03/30(水) 16:26:29 ID:xjOVTZVo
//

やがて店は夜通しらんぷが煌々と灯り
木彫りの人形たちが忙しくなった店を切り盛りするようになり
自然に集まったやさしい詩人たちのさんざめく、あたたかい空間になりました。

そして店主となり、
待つことの楽しみを覚え、
一千の夜を越えて、
この古び、黒ずんで、少しつややかな佇まいのこの小屋を眺めると
誇らしさがあとからあとからとめどなく胸の内から溢れてくるのです。
うたうように語りあげられるべき情感は多々あるのだけれど
万感を語るに、たったその一言で済む、大切な言葉をわたしは知っています。

そしてこの店を去るにあたり、
その一言を
空気がびりびりと震えて
世界にひびが走るくらいの大きな声で
叫びたい

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1000人形使い:2005/03/30(水) 16:33:09 ID:xjOVTZVo
ありがとう

                          −店主、人形使い!
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