444 :
藪鳩 ◆EITmBtAWIA :
「靴下」
気が遠くなりそうな帰り道で
気が遠くなりそうな明日とかを考える
家に帰ったら真っ先にいつでも冷蔵庫を覗くけど
今日は家に帰ったら真っ先になにをしようか考える
追いついて追い越されている事達に
こんなこちら側を見透かされてしまってはおしまい
私が追い胸ぐらを握り潰すんだ
今日の夕焼けよりも
いつだかの靴下
小石を水面に投げたら沈むけれど
実は水面が浮かぶんじゃないのかって
小石は転がりもせず泣きもせず
ただ沈む
託された郵便物のことも
血を流させた記憶のことも忘れて
朝起きて
歯を磨いて
鏡を眺めている時に倒れて消えたい
なにもかもと無縁な
僕の両足を