436 :
藪鳩 ◆EITmBtAWIA :
「ことここ」
ふつう希にしか見られない太さの
何かとの繋がりを感じたあなたは
ばらばらな中身を練り物のようにして捏ねてから
世に宿る準備をはじめたのでしょう
つるつると蔦を
ストローを刺された沼
やがてあなたは細い穴から
パスタマシーンの作り出す例の
のっぺりとした炭水化物との合成物として落ちたのだ
松の実に塗れて酷く皮膚を病んで
年老いてなお妊む蛭のように万遍無く
包囲や星々や曾てにはじめて口に
頬張ったものなどは忘れて
明るい黒に揺れる空をいつか見た太陽で焼いて炙り出す
黒く焦げ爛れた臭いの無い部位と
白く吸って膨らんだ
馴らされた目の吸い込んだ此処
なにかを抱きしめたい腕は哀れ
何かをなぞるように伸びて
気のとおくなるようなしるしを押され
いま世界に蔽いかぶさる
覚束なく