〜〜詩で遊ぼう!投稿梁山泊 9th edition〜〜
フランス南部の初秋の夜中
葡萄畑に星が落ちた
葡萄はワインとなり
涼しげな眠りの時を過ごし
今 目の前に置かれたボトルの底
澱の中に星屑が見える
恵みが染み透る
星の眠りが広がっていく
遊覧船の如く地球を周遊する
想像してごらん
と ジョン・レノンが言った
そのようにしてその子が羊の絵を眺めている間
僕はワインのことを考えていたのです
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葡萄の匂い
祖国の香り
不帰順族とも砂嵐とも無関係の
水と緑と羊の楽園
故郷の娘達が秋の葡萄を摘んでいる
それから僕に自慢のワインを運んでくれる
飛行機が直って文明に戻れたなら
一番良いワインを一本開けてしまおう
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「僕が欲しいのはこんな羊じゃないよ」
とその子が何度も言うので
僕はワインセラーの絵を描いて渡しました
♪1ガロンの唄♪
樽を廻せ
ワインを注げ
足踏み鳴らせ
陽気に踊ろ
日々は過ぎ行く
人は老い行く
今を惜しめよ
輪を作り唄おう
ワインを1ガロン
村を満たせよ