猫のあたまを潰すのは
車の車輪でして
それを運転する利便性の
先にわたしの自由が約束された
社会という身勝手があるのです
だからわたしはそののち肉を食べるとき
吐き気をもよおすような
そんな頑迷な理性が悲しくもやるせないですと
思うのです
そんなときあなたの隣で
ひとりの心臓が鳴り響くとしますね
何もなかったようにふと気がつくんです
心臓だけが浮び上がっていて
いつかひとりの矛盾した
悲しい命が歩き出す
そしたらそれを握り潰すことが
人類愛じゃないですか
酔いに任せて生きるばかりの
ふしだらな背中と瞳
それを高所からみんなが見下ろし見下ろされ
そんな矛盾は夜の海にでも投げ込んで静寂に
してしまえばいいとおもいませんか
その為にコンクリートのように堅固な飛躍が必要なんです