ひきこもって、見えるものがすごく少なくなって
だからそれをじっとみつめてしまい、でも感じた事を伝える相手がいなくなって
だからわかりやすく順序だてて物事を話す必要がなくなって
僕は僕の順序に正直に頭の中でいろいろなものを大きくしたり小さくしたり混ぜ合わせ
いろんなものがいろんなふうに重なり合って
箱の中に神様が見えたり
ガムを食べたり
窓際の花瓶に綺麗な花がささっていたり
朝食に目玉焼きがでてきたり
不思議なことがたくさんあったし、それをした
目の前にプリズムのような光の束が見えたり
時間が伸び縮みして夜中の12時に窓の外を見ていたら
3分ぐらいで朝になったのには心のそこから爆笑した
鬱病のころは毎日がとてもキラキラ輝いていた
引きこもっていたころは誠実にパワフルに
自分を成長させることなにもしなかった、なにひとつだ!
世界はいつまで待っても崩壊しなかったけど
すごく真撃に過剰に引きこもっていた気がするよ
2002年、熱い夏の引きこもりたち
彼らは引きこもることをあきらめなかった
どんなに苦しくとも彼らは引きこもることから逃げなかった
最後までいきいきと誇りを持ち引きこもりぬいた
引き篭もりは嫌なことをインターネットに書き込み続けるのが仕事だから
あのころの僕は真面目にそれをこなしてた、そんなかわいらしかった僕に
今の僕は花束を届けに行きたいよ
着払いで大量の花束と特上寿司100人前
あのころの僕が使っているパソコンのキーボードの「あ」の部分に
ガビョウをしこみたいよ
彼が「あいしてる」と打つたびに指から血がどくどく出るんだ
彼が書いた嫌な言葉は今でも僕の
誰にも見せられない宝物なんだ