【超】シュールレアリズム専用スレ【現実主義】

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雨のけむりにからだをぬらし
服の埃が舞い上がり
微細な雲母のわずかな浮上と
湿気を吸った急激な沈下がおこる
ひとつひとつの粒子たちは
街灯のかがやき
店の明かりをすいとり
それでもただくりかえす

これら結晶のたぐいは
東高円寺の駅前で
なかまと数千頭身以上もはなれた
孤独のさなかに笑みをうかべ
ただなにかにへばりつくだけの機会を
千年の恋人のように待っているが

物理現象としての振動にすぎぬ
それらの感情構成は
人やけものと違っているから

かれらは
みちゆく車の音波振動で
分解してゆくわが身をたのしみ
428つづき:2006/12/02(土) 22:21:08 ID:zuh6tnyP
あるいはペンキの塗装にまぎれこみ
表面張力に踊りながら
固化してゆくことに
無上の興をいだいている

ぼくのかんがえをつたえる
微弱な電気信号は
ほんのわずかなミクロンの単位で
肌の表層につきささった
それら雲母を

蒸気や電磁そのもので
微動させるということにきづかず
ぼくのかなしみにへばりつくことを
たのしんだ微細な粒子をたしかに
全身の表層でおどりつづけさせ

数億光年先の灯火のような
ほんのわずかな光で
彼らなりのやさしさで
くっきりぼくの輪郭のみを
うつしだそうとしていたのだ