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醤油ラーメン

物凄い事を思いついてしまった
アインシュタインもエジソンも
フロイトもドフトエフスキーすらも
おそらく考え付かなかったであろう事を
ご飯を溶き卵に浸してからチャーハンを作ると
どうなるかあなた方は知っているだろうか
そう、黄金色をした卵チャーハンの出来上がりだ
やわらかな歯ごたえとまろやかさをかもしだす
これは人類最大の発明の一つであったのだが
今回それをも上回る恐れのあることを思いついたのだ
そう、ここでインスタントラーメンの登場だ
溶き卵に麺を浸してから沸騰したお湯の中に投げ込む
いたって簡単そうなことだが慎重に慎重を重ね
ただその一瞬の為に神経を研ぎ澄まし息を呑んだ
歴史に残る偉業や発見の瞬間とは得てしてそういうものなのである
まさにその瞬間、黄金に輝いた麺は熱湯の中を泳いだ
それはまるでせせらぎに写る太陽のようだった
次の瞬間、無残にも黄金の衣は泡によって落とされた
ああ、悲しいかな、まさしくこの偉業は水泡と化した訳だ
目の前にあるのはただの卵醤油ラーメン
歴史は時には高い壁となって行く手を阻む
そのラーメンはなんだかぼそぼそしていた
落胆した時のぼやきにすら似たものがあった
悲しみに包まれて洗い物をする気力すら萎えた
鍋に入ったまんまの麺を食し終えると
そこにはプカプカ浮かぶ希望が残っていた
こんなこともあるのだと、一つの経験は告げていた