線路は続くよどこまでも〜詩板の車窓から〜

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991 ◆ACMASyU/iM
エレクトロピカ
992 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:14:29 ID:G+W/afTb
エレクトロピカ。
少女は、
電撃。
まだ青い肌の上を滑る白い蛇。
少女の欠陥とはつまり、
なにも知らないということ。
993 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:15:10 ID:G+W/afTb
恋焦がれた輪廻を、何度も繰り返し、
少女は。
994 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:15:46 ID:G+W/afTb
消耗しつつある肌を、
破る蛇。
つぼみが膨らんでいくのに。
見て見ぬふりできる蛇。
つぼみがしぼんでしまうことを、
恐れている、
少女は。
995 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:16:18 ID:G+W/afTb
少女の楽園、
エレクトロピカ。
上空を飛び交う鳥の名前を、
誰も教えてくれなかったから。
闇夜に捕らわれ連れ去られる、
少女。
もう永遠に帰ることだけができない、
少女の、
輪廻。
996 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:17:55 ID:0WqZY/UE
無数の、少女が、手招きして。
誘いながら、迷う、
楽園の中で。
どの少女もやがて、
消えて、
新しい少女が、
やってくる。
997 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:19:03 ID:0WqZY/UE
淡い光の中、通り抜けていったのは、
エレクトロピカ。
少女を連れ去り、置き去りにしたのは、
エレクトロピカ。
ただいまも、おかえりも、存在しない、
大きな鳥の嘴に捕まり、ひとり、ふたり、消えて、そして、新しく少女を、ひとり、ふたり。
無数の少女たちの、
風に揺れる無数の髪の毛。
998 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:19:32 ID:0WqZY/UE
エレクトロピカ。
少女の、
残酷。
引き裂かれた、白い蛇。赤いはらわた。
エレクトロピカ。
少女の、
非力。
連れ去られてゆく少女の、
悲鳴。
999 ◆ACMASyU/iM :2006/01/12(木) 07:20:10 ID:0WqZY/UE
ひかりと、はなと、はちみつと、不穏を、混ぜて。
さようなら、だけが鳴り響く。
少女の、
輪廻。
エレクトロピカ。