1 :
ドウ ◆L7PXncWo :
始まりの前の日
全てに嫌気がさして
全てがどうでもよくなった
悲しみも
怒りも
喜びも
虚しさも
そして、寂しささえも・・
つぎ、目が覚めたとき
全く新しい日々の始まりだ
2 :
ドウ ◆L7PXncWo :02/08/13 23:25 ID:XPaGAy40
新たな世界へ
目が覚めた
窓の外は
全くいつものように
色鮮やかな世界が広がっていた
美しい花
醜い虫
小さな子供たちの笑い声
汚れてことを誇りとする
大人たちの嗤い声
全てを日の光が照らし
その存在は認められていた
きっと、こんなボクも
この世界にいていいというのなら
−いや、それでも排除されるかもしれないが−
歩かせてくれ
・・そうして僕は土の上に足跡を付けていった
3 :
ドウ ◆L7PXncWo :02/08/13 23:30 ID:XPaGAy40
汚いモノ
もし、この世に
2種類の存在があるとするなら
そこに居ることを
神に認められているものと
認められていないものだろう
僕は知っている
僕は本当は居てはいけない存在だと
知って居るんだ
自分が汚い存在だって
なぜって分からないけど
いつもそんな気がする
4 :
ドウ ◆L7PXncWo :02/08/13 23:34 ID:XPaGAy40
美しいモノ
世界は美しい
とても美しい
空が晴れていても
曇っていても
雨が降ってても
何があっても
いつも
美しい
ボクはただひたすら
ずっと
自分もその世界の住人になりたかったんだ
5 :
ドウ ◆L7PXncWo :02/08/13 23:39 ID:XPaGAy40
都会
はぁ・・
意気込んで旅、始めたのはいいけど・・
どこにいけばいいんだ・・?
なるべく今いる都会から離れたところへ行こう
喧噪
人混み
ため息や愚痴
人生あきらめた連中の
マイナスオーラにはもう、うんざりなんだよな・・・
もっと離れよう
遠くへ
今まで見たことのない世界を
見たいんだ
電車乗るのにお金、かかるんだっけ・・
夕焼け後の青い空
ヒッチハイクをした
親切なおじさんがボクを
ずいぶん運んでくれた
「ありがとう」
ありがとう・・か
不思議だな
こんな言葉、素直に言える人間だったっけ
「じゃあな」
おじさんはアクセルを踏み
遠くへ走っていった
こんなことを思った
もう二度と会えやしない別れを
今したんだな・・
なんでこんなことを考えてしまうのかな・・
この僕が・・
そして驚いた
夕焼けの終わった空は
ここの街を青い光で包み込んでいた
なんで涙が出てるんだろう
自分にとても驚いた
学校の思い出
食べ物を盗み
野宿
「一晩でいいですから泊まらせてくれませんか」
間違ってもこんなこと言えない
僕に汚い存在だ
僕に関わった人はその分汚れてしまう
目が覚め、朝
学校に行く子供たち
学校か・・
周りの奴らは馬鹿ばかりだった
ただ、何も考えずに
周りに流されるだけ
ドーデモーイーコトに騒いでるだけの奴ら
俺はそんな奴らにうんざりだった
新たな出会い
「何してるの」
ただ木陰で寝てただけの僕に
こう話しかけてきた
「何してるって何もしてないよ」
「嘘だぁ。君は今寝てたよ」
「・・・ああ」
「君は誰?」
と、さらに訊いてきた
「・・先に名乗れば?」
「俺に名前なんか、ないよ」
あ・・
「へぇ。僕と一緒だね」
新たな出会い2
「参ったなぁ。これじゃあお互い名前を呼べないよ」
と、そいつが言った
「・・べつにいいよ」
「なんで?」
だって・・・僕は・・・
「お互いの名前も呼べないのにどうやって友達になるの?」
トモダチ?
「ウーン」
待て、友達になるのか?
この僕と?
「そうだ」
「・・・なに」
「俺が君に名前を付けてやる。」
「・・・」
「そして君が俺に名前を付けてくれればいいんだ」
「僕なんかと友達ならない方がいい」
「なんで?」
「僕は汚れててキタナイ」
「それなら大丈夫だ」
「・・なにが」
「きっと俺のほうがキタナイ」
そいつは優しく微笑んだ
よく晴れた日
そいつは小さなメモ用紙を
2枚取り出した
ペンを2本取り出した
1枚の紙と1本のペンを
僕に差し出した
「俺の名前を書いてくれ」
10秒後
そいつは僕の名前の書いた紙を
折り畳んで差し出した
僕もそうした
「みていい?」
と、そいつが言った
「いいよ」
「どれどれ・・ハレ」
「うん」
「なんで?」
「今日晴れてるから」
「ああ」
僕も見てみた
「・・ソラ」
「空見るの好きそーだから」
「・・ああ」
美しい世界
「ソラは何してるの」
「旅」
「旅?なんの?」
ボクのことなんかどーでもいいのに・・
「わからない」
「うそだぁ」
「・・ナニガ」
「理由のない旅なんてないだろ」
理由・・
ボクが旅する理由・・
「世界が美しかった」
ハレは少しだけ驚いた
「僕はいつも見ているだけだった・・」
「・・」
「でも、自分もその世界を歩いてみたかったんだ」
「・・この世界が美しいって?」
「え?」
「ソラは変わってるなっ」
そういってハレは笑った
そこにいる
それから
いつも一緒に過ごすことになった
協力してパンを盗んだり
服を盗んだりして
7日過ぎた
今日はハレの知ってる
「特別な場所」
教えてもらった
夜空の下
とてもとても大きな湖だった
ほとりでただ二人
座り込んでいた
不意に不安になる
実は僕は旅なんかしてないで
あの同じことの繰り返しだった、
『あの部屋の中』で眠っているだけじゃないのか
実際にここにいるとしても
ハレは所詮寂しがり屋の僕が生み出した
幻なんじゃないのか
「ハレは今そこにいる?」
ハレは少しも驚かずにこう答えた
「いるよ」
そして湖をみたままでこうも言った
「ソラだってそこにいるんだろう?」
「・・・いるよ。もちろん」
自殺の動機
しまった
全てがどーでもよかったのに
ハレにあったら
生きていきたいと
願うようになった
できるだろうか
無理じゃないかな
あまりにもいろいろなモノ
失った
生きていきたいと本気で思ったら
死にたくなってしまった
最期にキミに会えてよかったよ
ハレ
いままで
本当は
分かってもらえないのを
周りのせいにしてただけなのかも
イイコだけ演じて、ただ苦しかった
触れてほしいのに
触れてほしいと言わなかった
どんどん
どんどん・・
世界が遠ざかっていった
もっと素直に
言いたいことを
言えばよかった
自分に
ウソをつかなければ
よかった
生きてくれ
・・ボクは「特別な場所」に立っていた
「死ぬの?」
!
ハレ・・いつのまに
「理由は聞かない」
「−」
「だけど生きてくれ」
「どうして?」
「俺が悲しい」
「−」
「生きてくれ」
「・・・」
「・・・」
「・・わかった」
もしかしたら
誰もがこうして生かされているのだろうか
−−−とりあえず終了−−−
−−−旅の記録1・終了−−−
−−−旅の記録2−−−
奇跡
木々の枝が
光を壊し
その中で俺達は
少しも満たされない気分で
お互いのことを話していた
「ボクはなにも手にできなかった」
と、ソラが言った
「なにひとつ、ただ・・」
「ただ?」
「世界が自分から遠ざかるほどに・・」
「−」
「自分自身も太陽の光に包まれることが」
「−」
「まるで奇跡のように思えてしまうんだ」
「うらやましい・・」
「そうかな」
「ああ・・俺は逆だよ」
「逆?」
「いつだって世界が歪んで見える」
「・・」
「いや・・きっとホントに醜いさ・・ソラは知らないだけだよ」
リンゴの木の下で
俺達はリンゴの木の木陰に座っていた
ドサッ
っと、リンゴが一つ落ちてきた
ソラがそれを拾って言った
「ハレ、ニュートンはこれを見て引力の存在を知ったんだ」
「ん?・・ああ」
「でも、そんなにすごいかな、これ」
「ん?」
「ボクでも分かるよ、こんなの」
って俺に言われても
ソラが空を見上げて
「雲はどうして落ちてこないの?」
「未だ、雨になってないからだろ」
「ああ、そうか」
「・・・ソラが世界が美しく見えるって言った意味」
「うん?」
「なんか少し分かった気がするな」
知られたくない過去
−特別な場所−
「ハレはこの街の住民なの?」
「いや、ちがうよ・・もうここへ来てだいぶ経つけどね」
「ハレは・・何してるの?」
「旅だよ」
「なんで?」
「・・知らない方がいい」
「・・え?」
「知らない方がいいことは・・知らない方がいいよ」
「そうかな・・」
「みんな、そうやって生きてるんだ」
ソラは少し俯いて
「でも・・いつか教えてくれる?」
「ああ・・いつかね」
三日月が湖に映っていた
ブタニク
俺は銃を持っていた
他に選択の余地はなかった
他になにも考えられなかった
罪は消えない
きっと俺の人生は閉じていく
「ハレ・・」
盗んだブタニクを食べながらソラが言った
「ボクがハレに自殺を止められたとき・・
ボクは生かされていくのかと思った
死にたくても死ねないのかと思った
だけど、違う
ボクは生きたいんだ・・きっと」
ソラに言うべきコトバは見つからなかった
それにしても
ソラってこんなにはっきり話す奴だったっけ・・
今いる場所
ソラは自分のことを汚い存在だという
もしかしたらそうかもしれない
もしかしてそうなのかもしれない
だけど、俺の方が遙かに汚れた人間だと思う
多分そうだろう
多分そうなのだろう
魂を交換できるのなら
俺がソラになりたい
俺がソラになりたい
・・
「ソラ、もう他の街へ行かないか?」
「いいけど、どうして」
「もう、飽きた。同じ場所にずっと居るのは苦痛だ」
「・・わかるよ」
新しいところへ行こう
今いる場所を捨てて
『特別な場所』も
さよなら
この街で唯一愛せた
『特別な場所』
いい大人
ヒッチハイク成功
20代後半の男が運転手
名前はタイチといった
「タイチはどうして僕らを乗せてくれたの?」
突然ソラが言った
「僕たちを乗せても何の特もないでしょ?どうして?」
・・・・
ソラってこういうキャラだっけ・・
「どうしてって・・・さぁ?」
タイチは困っていた
そりゃそうだ
「ボクは分からないんだ。親切とか優しさとか・・」
「大人になるにつれて分かるさ」
タイチが答えた
あんた、いい大人だよ
喰わなきゃ人は死ぬ
人を殺さなければよかった
そうすればまだ、普通だった
人を殺さなければ良かった
「ソラ、あのレストランで食事とろうか」
「いいけど、お金あるの?」
「あるよ」
「どうして?」
「盗んだ」
「どこから?」
「タイチ」
「・・・」
「今更だろ。喰わなきゃ人は死ぬんだ」
「・・そうだよね。ごめん」
冷房の利いたレストランで
うまいメシを喰った
コンクリートで固められた街
「何もない街だね・・」
ソラが言った
「なにからなにまでコンクリートで固められてる
一体なにが楽しくて
この街の人間は生きてるんだろう
この街には、そう長くいる必要ないね・・」
「・・・・ああ・・・・」
確かに雰囲気は糞な街だった
道を歩くだけで孤独感が押し寄せてくる
適当なアパート
適当な住宅
適当なデパート
「雨が降ってきた」とソラ
よりいっそう孤独感が増してきた
近くの公園の滑り台の下で雨宿り
なんて惨め
ザー・・・
傘を差した女の子
ザー・・・
結構降ってきた
まいったなぁ・・
と、そこへ傘を差した女の子が近づいてきた
女の子は傘を差しだし、こういった
「はい、これあげる」
「え?」
俺達は驚いた
「どうして?」と、ソラ
「だって困ってるんでしょ」
「でもキミが濡れちゃうじゃないか」
「私が一人濡れる代わりにあなた達二人が助かるわ」
「そうじゃない・・どうして自分を犠牲にできるんだ」
「わからない。でも私はそれがうれしいの」
「・・・」
「でも、いらないなら、無理には渡さないわ。さよなら」
「いや、受け取っておくよ。ありがとう」
と、ソラが優しく微笑んで傘を受け取った
女の子も優しく微笑んで雨の中に消えていった
−−旅の記録2・終了−−
−−万が一読んでくれちゃったりする人いたら
感想かなんか書いてください。レスします。
さすがに悲しくなってきた−−
−−旅の記録3−−
花火
ボクの名前はソラ
名付け親はハレ
「晴れたな」
ハレが言った
「晴れたね・・この傘、どうしよう」
「そこいらへんに置いとけば」
そうした
僕らはこの『何もない街』を歩き回った
そうしてる間に夜になった
「お、花火だ」
ハレが言った
しかし、それはなんかのデカイ建物についた
電球でできた人工的なモノだった
「音のない花火だね」と、僕
「しかも毎回同じ形だ」
「まるで・・以前の僕みたいだ
孤独で・・何度も同じ形を繰り返している
そこにいても・・何の意味もない
誰かに気づかれることもない・・」
「だから旅に出た?」
「そうかもね」
そして、僕たちは
花火から目をそらし
再び歩いていった
−−だ、だめだ、レスつかねぇ・・−−
−−つけづらいのかな。そりゃそうか!変だもんね、これ−−
−−マァイイヤ、旅を続けよう−−
見てますよ。感想はつけなきゃダメ?
無い方がやりやすいと思ったんですが、、、
と言うか、感想暮れと言うところで書き込むか迷った、、、
まあいいんですけどね。落ち着いたら、また来ます。風呂落ち。
>>31さん
ウウウ、アリガトーゴザイマス・・
感想とかあればガンガン書いちゃっていいです。
ないと、いいんだか悪いんだか、読まれてないんだか(笑
結構すげー不安になっちゃったんで・・
ヨカッター見てくれてる人がいて
どうも、日付が変わったのでIDも変わってますが、、、
同じ
>>31-32ですよ。
えと、本日はここで落ちるです。。。
悪いですが、感想はまた明日。
出来れば続けて欲しいな、とは思っている。
sage進行?sage進行である限り、
俺は付き合っていこうと思っているが、、、
如何せん人がいないから、、、一度観客募集上げしてみる?
一旦落ち。失礼。
>>34 >悪いですが、感想はまた明日。
いえいえ。お願いします。
>出来れば続けて欲しいな、とは思っている。
ありがとうございます
一応さげで行きたいと思いますけど・・
もしかしたら他にもいるかも
読んでくれた人は「読んだ」ってだけでも言ってくれるとうれしいです。
読んでますよ。なんだか、感想つけにくいオーラだったので。
孤独な絵本みたいです。変な例え。ごめんなさい。
レスないと不安ですよね。とりあえず私は見てますよ。
頑張ってください。
名無しで失礼(34さんとは別人)。
今の詩板は地下の方が純粋に詩を人多いようで(w
それに気付いた読み手も地下を徘徊してますよ。
地下専門に書いて、上の方では一切コテ出さなかったり、ROMに徹してる人も多いみたい。
だからね、良い詩書いてれば必ず読んでる人は居る、って思って間違いないと思う。
>>36 ましゅうさん、有り難うございます。
「孤独な絵本みたい」ってなんかスゲーイイです。^^
読んでくださってとてもうれしいです。
頑張ります。
>>37さん、有り難うございます。
>それに気付いた読み手も地下を徘徊してますよ。
なるほど・・
>良い詩書いてれば必ず読んでる人は居る、って思って間違いないと思う。
有り難うございます。勇気づけられます。
読んでくれてる人のためにも頑張ります。
じ、じぶんのレスの下手さ加減にビクーリ ;´Д`)
確かに読んでる人は多いかも、、、
ああ、
>>34です。
感想はねぇ、、、やはり野暮だからやめておく。
ましゅう氏の仰る通り、これは一つの絵本であると思う。
終わる時まで、俺は余計な口出しをしたくないから。
勿論、ちょくちょく何か言いに来るけれども(藁
DOさん、頑張って。意外に多くの人が見ている、、、はず。
ではでは。
>>40unseen phantomさん、コンバンワ
>終わる時まで、俺は余計な口出しをしたくないから。
そうですか・・。なんかありがとう。
>勿論、ちょくちょく何か言いに来るけれども(藁
はい、是非お願いします(w
ちゃんと読んでる人に『絵』が浮かんでるようでうれしいです。
頑張ります。(^_^)
2つ目の公園
『何もない街』での初めての夜
公園で夜を過ごすことにした
この町での2つめの公園
公園の端に
段ボールでできた
秘密基地があった
蘇ってくる思い出
そんなの、僕には全然ないけど
見てみた
すると中におじさんが一人
眠っていた
「何してるの?」と、ハレ
「・・なんだよ・・何もしてねぇよ」
「嘘だぁ、今寝てたよ」
・・・
「俺達も家がないんだ・・一緒だね」と、ハレ
「・・知らねぇよ」
「無愛想だなぁ・・」
「ハレ・・もうあの水道で顔洗って寝ようよ・・」
「なんだよ・・ツマンネェなぁ・・」
秘密基地のおじさん
目が覚めた
『何もない街』初めての朝、だ
すぐ近くに適当なコンビニ
ある意味なんでもあるな
公園のベンチで朝食
「ハレ、困った」
「何が」
「この街は何もないからすることがない」
「・・・」
「何もないまま今日一日が終わっちゃうよ」
「そういえば、あのおっちゃんは・・わ!」
いつのまに、ハレの隣におじさんが座っていた
「朝っぱらから優雅な食事だな」と、おじさん
「じゃ、僕の少し分けてあげようか?」
「俺も少し分けてやるよ」
おじさんは少し驚いて
「・・世間一般の奴らはそういうのを偽善、というんだぜ・・」
僕たちは顔を見合わせた
「・・だが、俺は気にしねぇ。よかったな」
そういっておじさんは
僕たちから朝食を
もらっていった
落書きされた壁
「この街には何があるんだろう」
僕達は『何もない街』に何があるか
探すことにした
「『何もない街』に何があるかを探す旅・・
『絶望を感じても立ち止まるな』・・・か」
ハレは歩きながら
独り言のようにつぶやいて自嘲した
どこまでも寂しい雰囲気の街
何の愛想もない
ただの壁
そこに
バカが書いた
荒い落書き
だけれど
僕にはそんな
誰も気にかけないような壁さえ
日の光が当たったとたん
とても美しく見えたりした
僕が壁に見とれてたら
ハレが近づいてきた
「あー、落書きか
世の中無神経な奴は多いさ
さ、いくぞ」
ハレと僕は
世界の見方が違う
白昼夢
僕たちは日に焼けたアスファルトを
ただ、淡々と歩き続けた・・
「ハレ・・・怖い」
「ん?」
「今日一日が流れていってしまいそうで・・怖い」
「大丈夫か?・・しっかりしろよ」
ここは・・
『あの部屋の中』?
なんだ・・
やっぱり旅なんかしてなかったんじゃないか
今日の価値が薄いのなら
いっそもう
すぐ流してしまいたくなって
明日から、生きればいいやって
それでどんどん・・
堕ちていった
「ソラッ!!!」
目が覚めた
ハレ?
どうやら
日射病で
倒れていたようだ・・
地図も持たずに
「ソラ、飲んで」
ハレがコンビニで買った
スポーツ飲料を渡してくれた
気が付いた
「ここは・・最初の公園?」
「ああ・・どうやらぐるぐる回って、
またここに来てしまったらしい」
そういえば
僕らは地図も持たずに
歩き回った
雨宿りをした滑り台は
今は太陽の日差しで
カンカンに乾いている
小さく揺れる木々
尻の下の
ベンチも熱い
「何も見つけられなかったな」と、ハレ
「うん・・
でも僕達はナニカを探したんだ・・
何もしないよりマシさ」
青い空
輝く太陽
回送列車
「ハレ・・この街も、そろそろでようか」
「そうだな・・」
僕達は駅へ行った
プラットホーム
男の子が独り歩いてた
プアアン
電車が向かってきた
男の子は線路を眺めた
「オイ」
ハレが男の子の腕を掴んだ
ガアアアアッ
回送列車が過ぎていった
いじめられてる男の子
−最初の公園−
「ナニカあったのか?」と、ハレ
「お金をもってこいって言われた」
「誰に?」
「トモダチ達」
どこかで聞いた誰かのセリフ
言ってみる
「イジメなんかなくならない
だから戦わなきゃダメなんだ」
男の子とハレが
こっちをジッとした目で見てきた
「な、なんだよ・・・」
「名前、なんて言うの」と、ハレ
「シロ」
「シロ、何かして欲しいことあるか?」
「お金が欲しい」
「いいよ」
ハレはシロにお金を渡した
「ありがとう」
「これで大丈夫なのか?」と、ハレ
「大丈夫
もう、終わる
終わらせる」
去っていくシロに
ハレが叫んだ
「自分の命は終わらせんなよ!」
車輪の下
駅で電車が来るのを待ってる
真夏の夕方の湿った風
汚いベンチに座る
僕とハレ
時刻表通りにやってくる
一両に八つ
車輪の下
誰も犠牲にはならずに
「別に何もなかったワケじゃないナ」と、ハレ
「うん、そうだね」
−ドアが閉まります、ご注意下さい−
さよなら
『何もない街』
−−旅の記録3/終了−−
−−感想随時募集・・−−
おもしろそう ときどきEssayなんかいれてくれるとほんとにいい読み物スレになりそうで。。。
それか各詩にリアルな解説いれてくれると。
おかえりなさい?
こんばんわ。来てみました。まだ次の話が始まる前に。
なんだか、
>>40でunseen phantomさんが仰る通り、
野暮なことをしているようで感想つけにくいです。すみません。
DOさん、この物語が終わったら、このスレも終わってしまうのですか?
それは勿体無いかなと…。
>>52の4thさんと同意見ですが。
どうですか?
レス遅くなりました。。
我ながら無愛想なレスです。。メンゴ_(_^_)_
>>52 4thさん、ども はじめまして
エッセイや解説ですか・・。文章は苦手だし・・
言いたいことは全て詩の中にあるので、受け取り方は読んだ人に任せたいと思います。^^
これからもヨロシクネ^^
>>53 ただいま?・・はい、半年ほど前もいた奴です。
ずいぶんとご無沙汰だったので頑張ってます(苦藁 レンサン、スイマセン・・
>>54 ましゅうさん、こんばんわ
感想つけにくいですか・・いえいえ。
>この物語が終わったら、このスレも終わってしまうのですか?
物語が終わったら・・ウーンと・・まだ考えてないです。すいません。
それと、やはり、解説などを織り交ぜるのはちょっと・・。苦手です。
すいません。
これからもヨロシクネ^^
−−旅の記録4−−
NO SMOKING
俺とソラは車両に乗り込んだ
近くでタバコを吸うおっさん
「おい、おっさん
電車は禁煙だろ」
すると
急に表情が険しくなった
「私のマナーを注意するのか?
じゃあ、キミはどーなんだ
敬語というモノを知らないのか?
急に初対面の大人に
『おい、おっさん』だって?
だいたい君らは
マナーなんか普段守っているのか?
守っちゃいないだろうが
だいたいお前らガキどもは・・」
「分かったよ、吸ってていいよ」
他の車両に移った
ガタン、ゴトン・・
泣くまーくん
新しい車両には
泣きわめき続ける赤ん坊
抱いた20代後半の母親
「静かにしなさい・・まーくん・・」
母親が気まずそうに言うが
まーくんは泣き続ける
そして、それを迷惑そうに
ジッと見る
他の乗客達
「ウワアアアン!!!!」
ソラが言う
「すごいなぁ・・」
俺も言う
「この光景がね・・」
ため息男の選択肢
3番目の車両に移る
「今度は大丈夫だね」と、ソラ
「そうだな」
「はぁ〜っ」
と、近くにいた男が
ため息をついた
「なんかあったの?」と、ソラ
「俺は・・
こんな所に居ちゃいけないんだ
家族が嫌で逃げ出してきたけど・・
それじゃあ、
なにも
解決なんかしないんだ」
「それじゃあ、すぐ戻った方がいいな」と、俺
「そうだね・・」と、ハレ
「だけど・・
戻っても
またドロドロした関係が続くんだ
俺が戻ったら
また、何もなかったことになってしまう」
「それじゃあ、戻んない方がいいな」
「そうだね」
「ああ・・そうするよ」
車窓の外
景色が走る
ガタンゴトン・・
ため息男の選択肢
3番目の車両に移る
「今度は大丈夫だね」と、ソラ
「そうだな」
「はぁ〜っ」
と、近くにいた男が
ため息をついた
「なんかあったの?」と、ソラ
「俺は・・
こんな所に居ちゃいけないんだ
家族が嫌で逃げ出してきたけど・・
それじゃあ、
なにも
解決なんかしないんだ」
「それじゃあ、すぐ戻った方がいいな」と、俺
「そうだね・・」と、ソラ
「だけど・・
戻っても
またドロドロした関係が続くんだ
俺が戻ったら
また、何もなかったことになってしまう」
「それじゃあ、戻んない方がいいな」
「そうだね」
「ああ・・そうするよ」
車窓の外
景色が走る
ガタン、ゴトン・・
ミナという女の子
4番目の車両に移った
「今度こそ大丈夫だね」と、ソラ
近くにいる女の子が
こう言った
「あなた達はどこを目指してるの?」
「次の街」と、俺
「新しい街」と、ソラ
「いいわね・・
私はいま居る街から出られない」
「名前なんて言うの?」
「ミナ・・」
「ハレ」
「ソラ」
「そう・・」
「ソラ、ミナの街に行かないか?」
「そうだね
ミナ、キミの街につれてってよ」
電車が急ブレーキを踏んだ
−人身事故が起きました−
「ソラ、ハレ、
ごめんなさい
あなた達を街に連れて行くことは
できなくなってしまったようだわ」
ソラが言い返す
「いや、歩いていけばいいんだ
行こう、ハレ」
「ああ」
二つ手前の街
風が冷たい
駅の外、俺が訊く
「ミナ、ここはどこなんだ?」
「ここは私の街から二つ手前の街だわ」
ポツポツ
「ハレ、雨が降ってきたよ」
「傘屋さんに行きましょ」
「傘屋さん、傘3本ください」
「あいよ」
「じゃ、お金・・あれ」
「どうしたの、ハレ」
「しまった、足りない
これじゃあ2本しか買えない」
「ええ?
それじゃあ、
どっちか二人で使うしかないね・・」
「そうだな・・」
ジャンケンポン
俺達が共用した
二つ手前の街
晴れた
「傘どうする?」と、ソラ
「よければ、私の家に置いてけばいいわ」
大きな川があった
「この橋の向こうが
私の街の
一つ手前の街よ」
「わあ、きれいな川だね」
ソラが叫んだ
この川が・・?
どこが・・?
「ねぇ?ハレ」
「ああ・・」
「この街は汚い街だわ」と、ミナが言った
確かにこの街の空気は糞だった
真っ黒な煙
吐き続ける煙突
運転手の捨てた
タバコの灰殻
しかし、ソラが言った
「だけど、なんか、
この街の空気良いよ」
そんな気もしてきた・・
ミナの街
「ここがあたしの街よ」
「きれいな街だね」と、俺
「この街の名前は・・」
「いや、いい・・
ここは『ミナの街』だ
な、ソラ」
「うん・・そうだね
今度はミナの家に行こうよ」
きれいな住宅街を歩いてく
俺が訊く
「ミナはこの街の学校に行ってるの?」
「・・行ってるけど
何の意味もないわ」
「なぜ?」
「私なんか
いてもいなくてもいいの・・
きっといない方が・・」
「そんなことないさ」
「どうして?」
「この街は今
『ミナの街』なんだ
ミナがいるから
この町があるんだ」
「・・ありがとう」
ミナの家
「ここがあたしの家よ」
ミナの家に着いた
きれいな家だった
ミナは俺達を
自分の部屋に誘った
ミナの親は
今は家にいないらしい
「いつ帰ってくるの?」と、ソラ
「わからない
もうずっといないもの
何日も
何ヶ月も」
「・・そうなんだ・・」
俺がこう言った
「ミナ
俺達が
この街からミナを
連れてってあげようか?」
「うれしいけど・・
それはできないわ」
「なんで?」
「私はパパとママが
帰ってくるのを
待っているもの」
「・・そうか」
窓の外は夕陽
遅れちゃった、スマソ
何、感想はどうしても書かにゃならんのかい??
思うことは色々あるけど、形にするのはなぁ、、、
面倒臭いとかではないよ、面倒なら第一ROMなんかしてない
取り敢えず頑張って、ことばの遣い方が好きだから。
>>68 unseen phantomさん、ども
いやいや、何か言いに来てくれるって事が嬉しいって事です。
読んでくださって有り難うです。結構小心者なので(w
>取り敢えず頑張って、ことばの遣い方が好きだから。
そう言ってくださると。やる気でます。
電車の中でのこと
「ソラ、ハレ、この街にいるなら
私の家にいるといいわ」
「ソラ、そうさせてもらおう」
「うん。ミナ、ありがとう」
「いいえ」
ミナが微笑んだ
窓の外は晴れた夜空
明るい電灯
ソラは、外へメシを買いに行った
(ミナの家のお金で)
「ハレ」
「なに?」
「あなた達はあの電車の中
人々を避けて
私の所まで来たわ
どうして?」
「ソラは人見知り、激しいから
でも、ミナといるときは楽しそうだね」
「・・すぐ嫌われるわ、きっと」
「・・キミはいつも脅えているね」
「・・・」
「ただいま・・アレ?」
ソラがコンビニ袋片手に
ドアを開いた
「・・なんかあったの?
・・ハレ、ミナに何したんだよ」
「・・何もしてない」
汚れた血
空は蒼く澄んでた
12月の
肌を刺す風
まだ真っ昼間だった
彼女はララといった
ララ・・
オマエラ
離れろ、ララから
−ハナレロッ!!−
セメントに
乾いた音が
響いた
パンパンパンパン
「ハレ・・すごい汗
どうしたの」
「・・ここは」
「ミナの部屋だよ
・・大丈夫?」
「・・ああ」
目が覚めた
窓の外は朝日
眩しい・・
う〜ん、「ハナレロッ」にワラタ
悪意があるんじゃなくて、笑わずにいられなかっただけです。。。
勿論嘲笑じゃない、純粋に顔が綻んだの。
う〜ん、グロ系も混ぜていくと良い、様々な分野をカバー出来るといいね
、、、あの詩の意味を、答えを、教えて欲しいんだが(藁
>>72 unseen phantomさん、ども
>う〜ん、「ハナレロッ」にワラタ
ウーン、それはきっと素晴らしい事なんですね、うん。分かります分かります。
・・あの詩って”×××××”?(w
それならあの刷れに少し説明しときます。(^O^)
もう、帰ってこないわよ
窓の外は青空が広がっていた
「ソラ、ミナは?」
「学校」
「学校かぁ」
ミナの部屋を見渡した
普通の女の子の部屋だった
「・・・」
「・・ハレ、ヘンなコト考えてない?」
「・・考えてない」
勝手にミナの家のパンで朝食
後、外出
「ソラ、
やっぱそこいらへんの人に訊くのが早いんじゃないか?」
「そうだね。あの、ちょっと
ミナって子の通う学校を探してるんですが」
「ミナ?ご両親のいない子の事かしら?」
「いや、帰ってきてない」
「もう、帰ってこないわよ」
「どうして?」
「1年前から居ないのよ
もう、帰ってこないわ」
「そんな・・」
「親に見棄てられた事を
認めたくなかったのかしらね・・」
「そうなのかな・・ハレ」
「いや・・ミナは親を見棄てなかったんだ」
教室、独りで本を読む
「ミナの学校だ」と、ソラが言った
綺麗な校舎だ
早速中へ
昼休みらしい
廊下を歩く人に訊く
「ミナって子のクラスを知りたいんだけど」
「知らないなぁ」
「知らない」
「知ってるよ。2−C」
「ありがとう」
「ここか」と、ソラ
ガララララ
ミナは一人で本を読んでいた
「やあ、ミナ」
「ハレ!ソラも
どうしてここに?」
「いや、外出しようと思ったんだけど−」
「−」
「戸締まりできないから。
ミナ、鍵持ってない?」
「ああ・・ごめんなさい。
はい、これが鍵よ」
「ありがとう。ソラ、早速戻らないと」
「そうだね。それじゃね、ミナ」
ガララララ・・
・・パタン・・
風の強い日
ゴト・・
鍵を植木鉢の下へ
「さて、と
ソラ、どこへ行く?」
「うーん
この街に
ミナの特別な場所ってあるのかなぁ」
「訊きに行くか」
再び・ミナの学校
「ハレ・・今は授業中みたい」
「でも、もうすぐ終わるかな
待っていよう」
校庭の隅に座って待った
「あ、見てソラ」
「おお」
校舎の上を
大きな大きな雲が流れて
まるで校舎がゴゴゴゴと
動いているように見えた
キーンコーンカーンコーン
「終わった」と、ソラ
喧噪の廊下の中
2−Cへ
「やあ、ミナ」
「ソラ!ハレも」
「一緒に帰ろう」
−−旅の記録4/終了−−
>>1-16 旅の記録1 ソラが語り手 ハレとの出会い 最初の街へ
>>17-27 旅の記録2 ハレが語り手 ソラとの会話 何もない街へ
>>28-50 旅の記録3 ソラが語り手 ホームレス いじめられっ子
>>56-77 旅の記録4 ハレが語り手 ミナとの出会い ミナの街へ
一区切り置こうか?
今までぶっ飛ばして来たわけだし
後、、、うん、笑いはいい意味だよ、きっと(藁
ちなみに、説明は説明でなかなか、面白かった。
何と言うか、独特なセンスだね。詩なのか、会話なのか。
>>79 unseen phantom さん、ども。こんばんわ
>一区切り置こうか?
>今までぶっ飛ばして来たわけだし
そうですね・・確かにぶっ飛ばしてきましたねぇ(w
ま、まだまだ浮かびますけどね (^_-)
>後、、、うん、笑いはいい意味だよ、きっと(藁
はい、どうも(藁
>ちなみに、説明は説明でなかなか、面白かった。
>何と言うか、独特なセンスだね。詩なのか、会話なのか。
面白かったっすか。そりゃよかった。
あれはね、会話のある詩(藁・・のつもり。
82 :
DO ◆L7PXncWo :02/08/21 19:40 ID:sRWggFSL
poul:age?
kenn:sage
poul:??? im 24
kenn:sorry
−−旅の記録5−−
夜空の宝石
僕達はミナに
ミナの特別な場所を
教えてもらった
小高い丘
広がる夜景
「ミナ、教えてくれてありがとう」
ハレが優しく言った
「いいえ
知ってもらえて嬉しいわ」
そして、こう言った
「ここではいつも一人だったから」
夜空の宝石2
ハレがミナに話しかけたんだ
「ミナ、
ここで一人でいたのってどんな気分?」
「私一人が傍観者だったわ
私がいない方がいい
その方がこの街の調和がとれる
この街がとても美しく見えてたわ
ここにいたときは
寂しかったけど安心してた」
「ミナ、
キミのパパとママは、多分もう・・」
「帰ってくるよ、絶対」
「・・うん」
夜景の方から
喧噪が微かにきこえてた
夜空の宝石3
近くにベンチがあったけど
僕らは草の地面に
そのまま座り込んでいた
そして僕は訊く
「ハレ」
「うん?」
「ハレの旅してる理由
教えて欲しい」
「・・・」
「え?・・あなた達どういう関係なの?」
ミナが
僕達に驚いた表情を見せた
「ええと
僕が旅を初めて
最初の街でハレに出会ったんだ」
「そうなの・・」
「俺も最初の街だったよ」
と、ハレが言った
「え?本当に?
そうだったんだ」
「俺は俺で・・」
「・・うん?」
「・・や、まーいーや」
ハレが照れて笑った
ミナとクラスメイトの会話
「ミナ、
昨日の男の子達ってなに?」
「なにって・・
ただのお友達よ」
「へー
学校で友達作らないのに」
「あの人達って学校行ってないの?
どこから来たんだろう
なんだか怖くない?」
「学校行けないんじゃないの?」
「あー
そういう人達もいるよねー」
「・・ハレ達を悪く言うのはやめて」
「ハレって言うの?ヘンな名前・・」
「あんた達なんて・・
ただ『普通』に合わせて
毎日生きてるだけじゃない」
「ミナがどーあたし達と違うって言うの?
あんたなんていつも一人で、
本読んでるだけじゃない」
「オーイ、ミナ」
「そ、ソラ、ハレ・・」
記憶の整理
僕は『あの部屋の中』の中にいるのが嫌だった
半端自暴自棄気味に
ただ、逃げるように
旅に出た
最初の街で同い年くらいの少年に出会った
彼には名前がなかった
僕にも名前がなかった
そして、お互い名前を付け合った
彼はハレという名前だった
僕はソラという名前だった
ハレは世界が汚く見えるという
僕は世界が美しく見えるのに
ハレが旅をする理由を
僕は知らない
僕が旅をする理由を
ハレもホントは知らない
僕達は、この旅の終わりに
何か答えを見つける事が出来るのだろうか・・
ミナに出会った
「ハレ、あの橋の上にいるの、ミナじゃない?」
「本当だ」
「オーイ、ミナ」
「そ、ソラ、ハレ・・」
”自分のココロ”が在るって・・
−ミナの特別な場所−
「ここはもう『俺達の特別な場所』だナー」と、ハレ
「そうだね」
「ありがと」
夜景 夜空
ボリュームがうんと下がった街々の喧噪
近くのベンチ 近くの草
沈黙 静かに流れる時間
そして、”ボクタチ”
ミナが静寂を切る
「ソラ達はいろんな街を旅してるの?」
「そうだよ」
「ま、まだそんなに多くの街じゃないけど」
「いいなぁ。私もこの街を出たい」
「どうして?」
ハレが優しい声で訊く
「この街に私は必要じゃないもの
ハレ、あなたが昨日言いたかった事本当は分かるわ
親に棄てられた
学校でもとけ込めず
存在価値も居場所も無い」
僕とハレは言ってあげられる言葉を探した
「ありがとう、ソラ、ハレ
あなた達といると自分にも
”ホントの気持ち””自分のココロ”が在るって・・
なんか思える」
そう言ってミナは微笑んだ
僕達は少し似ているのかもしれない・・
その様にして僕がいるのなら
ミナは言った
「今まで私は自分自身が何から何まで嘘みたいだったから」
僕も同じだった
僕が
『あの部屋の中』にいたとき
僕が
『僕の街』にいたとき
僕は自分自身の”ホント”なんて何も見いだせなかった
別に悪役でもよかった
別に汚れ役でもよかった
別に間違った考えを持つ人間でもよかった
別に正しい考えを持つ人間でもよかった
別に僕が僕でなくてもよかった
その様にして
僕がいるのなら
もちろん僕に、
そんなモノ引き受ける勇気もなかったけど
ハレの過去
「さて、そろそろ家に帰ろっか」
ミナがスックと立ち上がり、言った
「うん、そうだね」
僕とハレも立ち上がる
そして、その場を立ち去ろうとしたその時
僕とミナの背中の方でハレが言った
「なぁ、ミナ、ソラ」
「うん?」
「?」
振り返る僕達
ハレが拳を握りしめ、夜景の方を見ながら、こう言った
「俺・・人を殺したんだ」
風が吹いた
鳥達が木々から飛び立った
底のない静寂と
薄い暗闇
僕とミナとハレ
そして、ハレが言う
「・・俺の事を嫌うか?」
「・・嫌わないよ」
「あたしも・・」
「・・そうか
ありがとう・・」
そして、僕達はミナの家へ向かった
家路での気分は決して暗くなかった
本当はそんな事もない
家路をたどる僕達
僕はハレの背中を見て歩く
ハレ
ハレに何があっても
僕はハレの事を嫌わないよ
「呼んだ?」
「あ、うん。ハレ、ハナでてる」
「うん。ズズ・・」
ミナの家
ゴトリ
ミナが植木鉢の下の鍵を取り出す
「みんなで同じ所にいたから意味無いね」
「フフ・・」
(というか、本当はそんな事もないんだけど)
ガチャリ
「ただいまー」
僕達3人の声が誰もいないミナの家に響いた
電気が点き
明るい部屋の窓からは
この街の澄んだ空では
星達がよく見えた
「ハレ、星」
「うん」
この日の夜、ハレは少しおとなしかった
>この日の夜、ハレは少しおとなしかった
ここ、なんか好きです。
こういう表現が上手ですね。
続き待ってますよ〜。
>>93 ましゅうさん、こんばんわ
ありがとうございます。(^_^)
うれしいです。
力が沸いてきました(笑)
今日も載せます。
世界の光 悪い夢
夢をみてた
僕がずっと
ずっと憧れを抱いていた
ずっと美しく見えていた世界の光・・
僕がその光に溶け込んでいたんだ
なんて素晴らしいコトなのだろう
僕はこうなるのをずっと目指していたんだ
僕の全ての感情が
その光の一部となっていた・・
シヌ?
死んでる?
そして目が覚めた
窓からは眩い朝日が差し込んでいた
「どうした?ソラ」
「いや・・ちょっと夢を見たんだ」
「悪い夢か?」
「・・うん。悪い夢」
ミナとクラスメイトの会話2
「ミナちゃんっていつもこうやって一人で
木陰で本読んだりしてるね」
「チ、チハルちゃん」
「この前の男の子達かっこよかったね。
ああいう人達と友達で学校ではムれない
なんか、うらやましいな」
「ム、ムれるって・・」
「アタシもその一人だし、みんなもそう思ってるんだろうけどね」
「でも・・私・・本当はチハルちゃん達の中に入りたい・・」
「やめときなよ
疲れるだけだし
それにあの子達もいるじゃない」
「ハレ達は・・旅をしてる人達なの
だから、私はまた一人になる」
「ひとり、いやだ?」
「うん」
「そっか・・」
「・・・」
「別にムれてもいいのかもね
ひとりになるよりかは・・ね
いつでもおいでよ
アタシ、まってる」
「うん・・ありがと」
−−旅の記録5/終了−−
>>1-16 旅の記録1 ソラが語り手 ハレとの出会い 最初の街へ
>>17-27 旅の記録2 ハレが語り手 ソラとの会話 何もない街へ
>>28-50 旅の記録3 ソラが語り手 ホームレス いじめられっ子
>>56-77 旅の記録4 ハレが語り手 ミナとの出会い ミナの街へ
>>83-97 旅の記録5 ソラが語り手 クラスメイト ハレ過去を言う
99 :
DO ◆L7PXncWo :02/08/25 03:31 ID:cVsqnSGb
poul:age
kenn:IM 21
poul:sage
kenn:o my got
100ゲット
│ω・`)。゚ ←感想が付いて無くて参ってる
と
-
│ω・`)。゚
と
はじめまして、こんばんは。一気に読ませていただきました。
ハレとソラの関係は、ちょうど『夜明け前のセレスティーノ』の、ぼくと
セレスティーノの関係にも似ていますね。鏡像でもあり、同一の存在でもあり、
独立した人格でもある。
ゆらゆらと語り手が変るところも、それっぽい。
車両の描写は、『星の王子さま』が地球にやってくる時に星めぐりをしますね。
そのくだりを思い出しました。そうするとミナはさしずめ野ばらかな。
会話が生きていて、情景描写にも役立っていて、いいですね。
あの…コンビニが頻出するんですが、何かの象徴ですか?淡い色彩の旅のなか
で、そこだけが違和感を覚えてしまうんですけど…。
やっぱり野暮だったかな。感想でした。
今後の展開を楽しみにしております。
>>104 はじめまして、Canopusさん。読んでくださって有り難うございます。
『夜明け前のセレスティーノ』・・は・実は読んだことがない(笑)
困った。でも、多分・・確かにどこかにある様な設定っていうか・・・
あえてそうしているし。読んでいる方にも分かりやすいと思うしね、そのほうが・・。
『星の王子さま』も読んだことがない(笑)
すいません。実際それほど文学作品に詳しい訳ではないんで・・。
というか、文学の世界はあまりにも巨大だから・・。(←言い訳)
会話が情景描写に役立っているのなら嬉しいな。
読んでいる人に絵が浮かんでいるかどうかこっちには分からないから。
コンビニは・・多分、ソラやハレ達は・・・そんなに遠い夢物語の世界を歩いている訳ではないと言うか。
俺達の住んでいる世界と同じような街々を旅してる・・・ということだと思う。
感想どうもありがとう。 また書きたい時に書いてください。
│ω^) ←まねっこしてるドウさんはカワイイなと思ってる。
と
│ω-)。゚ A DOUMO HAJIMEMASITE YOROSIKU!!
と
「なんだか言い一行を」スレ書いた。
肝に銘じようと思う。
表現者はうんちくたれだしたらジ・エンド
キニシナイデクダサイ・・
オヤスミ!!
言ってるそばからうんちくたれてんのはお前だと
110 :
DO ◆L7PXncWo :02/08/27 14:30 ID:Z7Wa+Za5
−−旅の記録6−−
校舎の影で
ミナの部屋
ソラが壁に寄っ掛かって
窓の外 空を見て言う
「ハレ、ミナの学校行かない?」
「どうして?」
「理由は何でもいいけど」
ミナの学校
「ハレ、今は昼休みみたい」
「あの木陰で本読んでるの、ミナじゃないか?」
「あっ!本当だ」
ミナを驚かせようとそーっと近づいた
すると、女の子が一人 ミナの方へ
ミナはそのクラスメイトと会話をした
チャイムが鳴っていなくなった
校舎の影で聴いていた俺達は
多分同じ事を感じてた
校舎にもたれかかってたソラは
空を見て言った
「帰ろっか」
俺は吸ってたタバコを地面に棄て
踏みにじって言う
「ああ」
俺がその場から立ち去ると、
ソラが吸い殻を拾って近くのクズカゴに投げた
「ごめん」
「ううん」
今日は晴れてた
>DOさん
気になっていたんだけれど、今日初めて読んだ。
自分は、雰囲気がとても好き。
ただ……「住民」なんて、子供は言わないかもな、ってコソリと突っ込んで笑った。
そのアンバランスさが逆に、この世界の自分が好きだと感じる「雰囲気」を作ってる
気もした。
これからも読ませて貰うから、頑張って。
>>112 うーん、自分の書き込み読み返すとちょっとエラソウ。
そういうキャラじゃないので、ちょっと鬱。
気に障ったらごめん。
なんだか、とても申し訳なく感じてる。ああ考え無しの自分が嫌い。
とにもかくにも、続きが楽しみ。v(・_・) ブイッ(←顔文字真似っこ。
>>112-113 いや、全然大丈夫ですよ〜
感想ありがとうです。
雰囲気好きになってくれてとても嬉しいっす〜
へこまないでください。:-):-):-):-)
頑張ります。v(・_・) ブイッ
同じ景色
ミナの学校を出て、
一旦ミナの家に帰ることに
自販機の隣で小休憩
「ハレ、空曇ってきた・・」
本当だ
なんで、さっきまで晴れてたのに
「はい、ハレ」
「ああ、もう半分飲んだのか?」
「ハレは口臭いからビリケツ」
「なにソレ・・」
気が付くと空一面
分厚い雲が浮かんでいた
街は寂しい風景
ソラが空を見上げてる
そして、言う
「薄暗い」
「うん」
「少し寂しい」
「うん・・そうだね」
「少し哀しい」
「うん・・」
「でも、なんかいいよ」
「ああ」
多分、俺とソラは今
同じ景色を見てる
それなら一緒に
再び・ミナの学校
「ハレ、ソラ!また来たの?」
「ああ」
「うん。ホラ、傘。持ってきてないでしょ?」
「あ・・うん、ありがとう・・」
教室の空気が張りつめていた
それでなんでまた俺とソラで
一本の傘を使ってんのかな
「ゴメンナサイ・・」とミナが謝った
「いいよ、別に。楽しいし。
ね、ハレ」
「ああ」
「でも、どうしてあのとき買った傘しかなかったの?」
「元々持ってた傘は以前人にあげちゃってたの」
「どうして?」
「ある時、すごく困ってそうなカオで
雨宿りをしてた人がいたの。
その人に・・」
「でも、その代わりにミナは濡れちゃったんでしょ?」
「うん・・まぁ・・」
「今、俺達がしてるみたいにすれば良かったんじゃないかな」
「あ、そうね」
「あ、そうだね。そうか・・あのときもこうすればよかった」
「あの時?」と、ミナ
「うん。前の街での話なんだけど・・・」
ソラがミナに思い出を語りかけた
いつのまにか思い出ができていた
死
何か一つ悪いことをする度に
視界は少しづつ暗くなっていった
既に真っ暗な世界の住人の俺は
自分が何かアブナイモノを持っていても不思議に思わなかった
俺の安易な安心材料でもあった
使うつもりはなかった
ミナの部屋
窓の外にはしとしと雨が降る
こういう日は特に過去が蘇る
少し哀しく少し寂しい
だけど、妙な安心感があるから
自分の過去を直視できそうな気がする
デキナイダロ?
できるよ
ヒトヲコロシテ?
仕方がなかったんだ
ジャア、キミガシンデモシカタガナイネ
死んだって相手が甦る訳じゃない
ウソダネ
タダシヌノガコワイクセニ
シンジマエ
シンジマエ、ザイニン
俺は死ぬのが怖い
死ぬのが怖い
ミナ、バイバイ
雨が降った次の日の夜
俺達の特別な場所
澄んだ夜空
月
夜景
「ソラ、ミナ、今日はここで寝ておう」
「うん、そうだね」
「え、ここで?」
「ミナ明日学校休みなんでしょ?」
「そ、そうだけど」
「ダメ?ミナ」
「・・ううん、いいわよ」
思えばミナは少し感づいていたのかもしれない
「さ、いくか」
「うん・・ミナ、バイバイ」
ミナへ
ミナ、ゴメン
さよなら
この手紙は寝ているミナの近くのベンチで書いてます。
今は、もう朝
朝靄で街が白い海みたい
とてもきれいです
ミナは自分の街で頑張ってください
僕達は次の街へ行きます
ありがとう
ソラ ハレ
行けるところまで
「ハレ、やっばり普通に別れてもよかったんじゃない?」
「何言ってんだよ、自分があーしよーって言ったくせに・・」
「う・・。だってミナに止められたら断れないと思ったんだもん」
「ま、仕方がないさ
ミナはミナの街で居場所を作るべきなんだ
俺達と一緒にいたらずっとそこから抜けられなくなる」
「でも、また会えるかな・・」
「会えるよ、きっと」
「で、何処へ行くんだい?」
運転してるおっさんが言った
「ハレ、何処?」
「とりあえず行けるところまで」
さよなら
『ミナの街』
信じたい
「ハレ、ミナはずっとあの家で親を待ち続けるのかな」
「分からない・・ミナはきっと薄々気づいていたんだろう
だけど・・
それでもあの家を出る訳には行かなかったんだ
もちろん、俺に分かる事じゃないけど
多分、ミナはずっと・・
たった一人で『自分の家族』を守っていたんだ
誰もいなくても
それでも自分が家から出たら全て消えてしまうから
でも
他に何か守るものが出来たら
きっと次の場所へ行くんじゃないかな」
きっと人は
いつでもどんな境遇でも
何処へでも行けるんだ
そう信じさせてくれ
異変
人を殺してしまった
本当はただの逃亡
最初の街でソラに出会った
俺は俺で寂しくて仕方がなかった
自殺しようとしたこともあった
ただ痛いのが嫌だった
独りで生きていこうと決めていた
あっという間に人を探してた
もともと何もなかった俺が
罪を背負ってゼロ以下の存在となった
自分がただのコドモだと知り
坂をどこまでも転げ落ちていくような日々だった
カラッポで
なにもないまま・・
生きていくんだ
俺は俺として
さよならララ
だけど異変に気づいた
視界が何処までも真っ暗になっていたんだ
何かしたツケは自らの身に降り注ぐ
ソラに会ってさらに思い知った
第四の街
「ここいらへんでいいか?」
おっちゃんが言った
俺達は車を降りた
ここが『第四の街』か
何もなかった
『何もない街』よりも何もない
セメントだらけ
コンクリートだらけ
古い壁だらけ
古い建物だらけ
マジで空っぽ
まさに真っ白
俺の内面をそのまま表した様な所
『ミナの街』の『一つ手前の街』よりも汚い
ただ何かの金儲けのために
利用されてる工場やらなんやらがあるだけ
そのための場所
ソラが言った
「とてもキレイな場所だね」
わからない
すこしも
−−旅の記録6/終了−−
126 :
DO ◆L7PXncWo :02/08/28 15:08 ID:mLHMPvCE
poul:ello
kenn:yo!!! u know 2ch?
poul:2ch???nononono
kenn:hunnn...realy?
次の記録が最後です
現時点で何か感想あれば遠慮せずにどうぞ
何か一言
ないかな
∧_∧
( )
/⌒ ⌒\
y ┘:└ \
| : ノ\ \
| : /⌒\ \
| ,' | \_)m
ノ ' 人 V /
( ノ ノ\ \ )/
’⊂ノ──’ ヽノヽノ
>>131 DOさん、いぢけないで〜!!
私としては、最後までどうなるのか気になるから、何も言い様がなくて、
ただ見守るのみだったのですが、そんな後姿を見せられたら何か言わずには…。
ここからどう終わりに持っていけるのか気になるところです。
今の段階では何を感想として言うべきか分からないので…。皆さんは?
∧ ∧
/ ・ / ';, ましゅうさんありがと〜(^O^)(^O^)(^O^)(^O^)
. / '; / '; 最後の記録行く前にどうしても何か書いて欲しかったんです。
/ ;______/ ;
/ \ 何もないと結構なに書いていいかわかんなかったり・・
/ / \ \ マジアリガトー、これで行けるぜ〜!!!(^_^)v(^_^)v
/´ |____| |
| ///// | | ///// |
| .| | |
| | | |
| ヽ / /
\ \/ .. /
ヽ ........:::::::
135 :
DO ◆L7PXncWo :02/08/29 19:21 ID:qA9i0Fkp
−−旅の記録7/最後の記録−−
最後の街
僕とハレは『第四の街』に立っていた
空虚な風景 タバコの吸い殻
向こう側に海が見える
砂浜は無い 港だ
実を言うと
『僕の街』も
『最初の街』も
『何もない街』も
『ミナの街』も
ここ『第四の街』も
大して変わりはない
分かってたんだ
どこにいようが僕は僕で
何かが変わる分けではない
それでも旅に出たかった
少しでもいいからナニカをみてみたかった
実を言うと僕がこの先
人としてちゃんと生きていく自身はない
それが故に
こんな枯れ果てたような場所でも
ただただ美しく見える
全ては僕のせい
それでも過去には戻れない
潮風が吹いた
白い街
「ソラ」
ハレが話しかけてきた
「ソラのホントの名前はなんて言うの?」
「え?」
「ソラのホントの名前・・」
「ボ・・ボクは・・ソラだよ・・
どうしたんだよ、ハレ」
「俺の本当の名前はハレじゃない
ソラの本当の名前は?」
「な・・何言ってんだよハレ・・」
「ソラ・・分かってると思うけど・・
俺のは旅なんて大したモノじゃない
ただの逃走だよ
ソラ・・
もう、俺達は一緒にいない方がいいかもしれない
このままソラを巻き添えにはできないよ」
「な・・あ・・何を言うんだよ、ハレ!
一緒にいるんだよ、ずっと
そうだろ?
僕達は友達になったんじゃないか
互いに名前を付け合ったんじゃないか」
「ソラ・・」
「だめだよ、ハレ
何があっても」
波の音が聞こえてた
どこかで金属と金属がぶつかった
雲が広がって白い空
白い街
砂漠 射精
ボクとハレは港に来た
二人で座って海を眺めている
少し冷たくて弱い風 曇った空
尻の下はコンクリート
近くにある何かのための汚い建物
人の気配は全くない
砂漠の様で
まるで『あの部屋の中』で射精した時のような
残酷で儚い空気
僕は寝っ転がって灰色の空を見上げて言った
「いつか見た人工物の花火、覚えてる?」
「覚えてるよ」
「あそこで言った事、覚えてる?」
「覚えてるよ」
「あそこで例えたモノがたくさん寄せ集まったようなトコロだね」
「なるほどな・・そうだな」
「・・なんか冷たくない?」
「そんな事ないけど?」
「そう・・」
「ソラ、俺口臭い?」
「何気にしてんの、冗談だよ」
「うん」
「ソラ、この街で何するか思いついた?」
「ちっとも」
「そっか」
「うん・・」
灰色の空 波の音
港
「ナニが欲しかったの?」と、ハレ
「ナニが欲しかったんだろう」と、僕
「ナニが見たかったの?」
「ナニが見たかったんだろう」
「ドコに行きたかったの?」
「ドコに行きたかったんだろう」
「ドコを目指してたの?」
「ドコを目指してたんだろう」
何が正しいかは もう忘れた
何も考えたくなくなった
何も無かった
自分を押し殺して生きてきた
誰とも分かり合えなかった
何も欲しがらなかった
感情も 感覚も
全部 殺していた
今はただ目の前に広がる
灰色の空 波の音
カチリッ
この音は拳銃の音だ
人類滅亡した後、一人世界を旅するのも悪くない
荒涼とした廃墟に沈む夕陽を見ながら、最後の缶ビールの一本を飲み干す
石油タンクが空になりかけたオートバイを蹴飛ばし、満天の星の下
野宿しながら、干し肉を食べる。昔は良かった
ベーコンとえんどうまめのスープ
あぼーん
サク
座って海を眺めていたハレの後頭部に
銃が突きつけられていた
見ると ハレの背後に“そいつ”は立っていた
ヨレたTシャツとジーパン姿の25歳程の男だった
そして、“そいつ”は言った
「よお・・お久しぶりだな・・」
ハレはゆっくりと振り返った
銃口がハレの眉間にあたった
ハレは目を見開いて驚いた
「・・・! オマエは・・」
「久しぶりだな、サク。俺だよ、カートだよ」
「カート・・」
ハレが小さい声で呟いた
“サク”・・・?
「俺の本当の名前だよ・・ソラ」
「本当の名前?相変わらずだな、サク
今度はこんな奴と組んでんのか?」
「今は、何もやってない!普通に生活している」
「普通に?逃亡生活だろ?
この極悪人がよ」
「逃亡生活?
そうだ・・俺はお前を殺したと思ってたんだ
だけどお前は生きていた・・」
「死ぬかよバーカ
肩に当たったぐらいで
ま、勝手に勘違いして逃げ回ったお前を追うのは楽しかったよ・・ククク」
「・・ハハ。 本当にバカだなぁ、やっぱ」
サク2
「お前がな」
ハレ、いやサクはそう言った
一瞬の出来事だった
カートの銃を持つ腕を
左手で自分の左脇の後ろに引っ張り
同時に立ち上がって 相手の首を右手で掴んだ
サクは真っ直ぐカートの目を見据えている
「ウ・・グ・・」
カートは唸った
カートは何とか銃をサクに向けようとするが
手首の部分をしっかり掴まれている
思えば僕が銃を奪ってしまえばよかった
この時は放心状態で何も出来なかった
「カート ララにあの後手を出したか?」
「出してねぇ・・約束する・・保証するよ・・命に賭けて・・」
「もう一つ
なぜ俺の居場所が知れた?」
「お・・俺達は警官にも仲間がいるんだ
それだけだ」
「警官?」
「警察は一応お前のことを捜しているしな」
「一応?・・あの時誰も死ななかったのか?」
「ああ・・俺しか撃たれてない
気が付かなかったのか」
「・・確実に狙っときゃよかった」
「待て、待てよ
殺すな・・」
サク3
「サク 俺が本当に 本当に悪かった」
「フン 命乞いかよ」
銃が下に落ちた
「サク これでもう何も持ってない な?な?」
「信じられねェな」
「本当だ 見てみろよ このTシャツとGパンのドコにナニがあるんだ」
「・・フン」
「グ・・サ サク」
「本当に 本当に殺すの?」
「ソラ?」
「ハレ・・」
「フン 俺はハレじゃない サクだ
元々こういうヤツだったんだよ 残念ながら」
「ハレ・・ ア アレ? ハレ パトカーがやって来たけど」
「サクだって言ってん・・ナニ マジだよ クソッ!」
「パトカーか・・クク」
カートが笑った
「フン 命拾いしたな カート
ムショでせいぜい反省してろ」
一台のパトカーが止まり 二人の警官が出てきた
僕は誤解されない様に説明しようとした
「あ あの・・」
「現行犯だな」
そう警官の一人が言い 銃をサク達に向けた
「え?」
銃声が響いた
サクは腹に当たった弾に一瞬 宙を浮かされ
アスファルトの上に 仰向けに倒れ
赤い血を流した
サク4
「な なんでだよハレ・・いや サクは・・
最初に銃を向けたのは」
頭は真っ白のまま 僕はひとりで何かを言っていた
「けっ こっのクソ野郎が!」
カートは銃を拾い上げ サクに向けた
「だめだ!」
僕はそう叫びサクに覆い被さるように飛び込んだ
銃声が響いた
当たった
見事 背中に
意識は白く 身体中の感覚が遠のいた
「ち 邪魔だよ マァ いいお友達がいてくれてよかったじゃねぇか
一緒に逝ってくれるお友達がよ ハハッ!」
銃声がまた響いた
この時 僕は既にこの場所の何も見ることはできなかったけど
恐らく カートが撃たれた 警官に
「な なに て・・めぇら」
「なんで俺達がずっと オメェラの仲間 やってんだよ」
「プハッ 惨めだぜェ カート おもしれぇよ お前」
「テ・・メェラ クソが」
銃声が響いた
「オイオイ 死んでねぇよな?」
「大丈夫だよ 気ィ失ってるだけだ」
「じゃ 運ぶか」
銃声が響いた
「へ・・バーカ」
「この クソ野郎!」
ハレ・・いや 君はサクだっけ・・
まだ・・死んでないよね・・
シン
「ソ ラ」
「キミは・・ サク?」
「ああ 俺は サク ・・君は? ソラの本当の名前は?」
「”シン”・・僕の本当の名前は”シン”」
「シン・・ちょっと」
「うん?」
「重い」
「あ ごめん」
「フフ・・」
僕は身体をアスファルトの上にずらした
「ありがとう シン」
「どういたしまして サク」
「ヤツラ は もういな くなった みたいだな」
「そうだね なんだったんだい? 結局」
「さぁ・・? 俺にもよく・・」
いつのまにか 曇ってただけの空は 向こう側が所々見えていて
灰の白だけだったような港も 傾いた日の光にてらされていた
多分
「シン 何が見える?」
「血の付いたアスファルトが やたら近く サクは?」
「俺は 空が見える 何て言えばいいのか とにかく
こんなにも 世界が美しかったなんて」
「フフ・・」
「もっと 早く気づけばよかったなぁ」
「今 気づいたんなら いいんじゃない?」
「ああ そうだな」
僕にもサクにも
その空の色は見えていた
最後の夜
僕はサクにララの事を聞いた
「そう だったんだ」
「多分 ララはまだ トラウマなんかで 苦しんでる」
「そばに いてやれよ サク」
「・・フッ」
「ヘヘ でも サク あの世と この世 の
境目が すぐ そこにあるけど?」
「ああ 本当だ そうだなぁ・・
とりあえず」
とりあえず
今日の夜は
この世の側で 夜を明かそう
−−END−−
−−”旅の記録”/終了−−
thanks.
DOさん、お疲れ様でした。
感想は・・・
また明日。というか、寝て起きた後で・・・。
ましゅうさんどうも。亀レススマン
というか、寝て起きた後っていいながらいないし(笑
という訳で一応レスを。
読んで下さって有り難うございました。
満足しています。他に読んでくれた人もサンクス。
このスレは恐らくこのままdat行きですが、夏も終わったんで
みんなも新たな「今」に向かいましょう!!
(゚Д゚三゚Д゚)キョロキョロ
(*゚Д゚)1はもう行っちゃったみたいだな・・・。
ちょっと呟かせてくれ。固定の人物の意見だと思われるのが嫌なので、名無しで勘弁だ。
俺は初めから拝見させてもらっていたが、もう終わってしまうのが残念だ。
正直言うと、面白かったぞ。
ソラとハレの旅の中で、DO、君が何処に行き着くのか、どんな答えを見出すのか、それがとても興味があった。
これは、最初から全て書かれていたものではなくて、皆の感想を貰う中で、少しずつ書いたものだよな?
煽りなどしたら、DO氏の闇の部分が垣間見れるのではないか思って、ちょっと楽しみにもしていた。
この作品の良いところは、空気・・・だろうか?
全体に流れるどこか冷めたような、空気、それと人物の温かみを帯びていく、空気。
小説のように状況を詳しく説明していないのも、いい効果があると思う。
作品中、ちょっとどうだろう?って表現もあったが。
一つ文句を言わせてもらうなら、本当にここでこの物語を終わらせていいのか?
自分のやりたいことは全てやり通したのか?
そうならば、俺は何も言うことはないのだけれど。
俺は、こんなところで、この旅を終わらせたくない。
ソラとハレが一人になろうと、別々の道を歩けるようにならないと、終わらない。
ソラとハレが本当にその名前が素晴らしいものに思えないと、終わらない。
俺の中ではだけど。
気を悪くしたかもしれない、ゴメン。でも、もう、戻って来ないのだろうか。
もし、DO氏にも遣り残したことがあると思っているのだったら。
また、書いてはくれないか?
何年かかろうと、俺は全て読んでやる。全て見届けてやる。死に水はとってやる!
とりあえず、今までお疲れ様。
ありがとう。楽しかったよ。んじゃ。また、ね。
>DOさん
物語には終わりがつきもの
でも、ララという女性?の立場とか、その後とか
ミナのその後とか、
ソラたちにお金を盗まれた親切なトラックの運転手さんのこととか
そこかしこに、語られていない物語が埋まっている気がする
「外伝」として、綴る気はない?
まあ、ちょっとした意見なんだけどね
大好きな雰囲気が、終わるのは淋しいという未練も含みつつ……。
>>154 まだいるよ(^^)
よんでくれて、どうもありがとう。とてもとても嬉しい。
そ、最初から全て書いてあったわけじゃないっすよ。
>煽りなどしたら、DO氏の闇の部分が垣間見れるのではないか思って、ちょっと楽しみにもしていた。
( ゚Д゚)ゴルァ
>一つ文句を言わせてもらうなら、本当にここでこの物語を終わらせていいのか?
>自分のやりたいことは全てやり通したのか?
>そうならば、俺は何も言うことはないのだけれど。
やり通しました、はい。ありがとうございます。。
お疲れさま。ありがとう。(^^)v
・・・・レス、みじけぇよ( ゚Д゚)
ごめん。^^;
THANKS!!!!!!
>>156が本当に短すぎなので・・ごめんなさい、です。。
雨が降ってるからちょっと気分へ込んでたな(w
評価スレにもへんなの載せちゃったしな
ごめん>奥田民生<パクった
本当はいろいろ書こうとしたんだけど・・・
詩を書く時みたいにシンプルにしようとしたら何も言ってねぇじゃんて(w<
>>156のこと
物語は”ゼロ”の位置で終わらせたかったんだ。
考えはしたけれど。
ラストはストンって終わっているけれど、
実際書く時はやたら時間がかかった
ラスト4編は特にマジ時間がかかったよ
結果的にシンプルになっただけだよ
とにかく言いたい事は書いたと思う
正直な話不完全でもいいんだ。。というより不完全にしたかったのかも知れないよ。。
「世界の光 悪い夢」で書いたように。。まぁ。。
死に水って死なないしね、別に(w
ゼロに位置で終わるからこそ、そうやっていろいろ考えられる訳じゃん。
それが俺にとってはスゲー嬉しい事だよ。(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)
おお、DOさん、まだいらっしゃったのですね。感想を書こうとしたのですが、
色々と身辺でゴタゴタもあり、書けずじまいでした。
また、ここを訪れるかどうか分かりませんが、とりあえず思ったことを。
終盤、物語の展開が速度を増して、急に今までにない現実の部分が多くなったので、
あれ?っと思いましたが、最終的に独特の空気を以って余韻のある終わりだったので、
良いと思います。
DOさんが
>>157で言う通り、最後は話の中のスピードとは逆に進みが遅かったし、
色々考えた末の結果だと思って納得しました。
DOさんの世界の物語を、リアルタイムで読めて楽しかったです。シンプルなこと、
なかなか書けない。けれども、まあ、また詩を見せてくださいね。それでは。
>>155 霧都さん、ども
ありがとうございます。
確かに、隠れた部分はあるかも。。ね。
だけどこれ以上何かをつけたす気は正直ないですね。._.;
ただ、そう感じてくれた事はとても嬉しいっす。ありがと
やっぱり
>>157で言ったように。。
「ミナのその後」とかね。。分からない訳だよね、やっぱ。。
その後、ミナがクラスにうまく溶け込んで幸せになりましたっつっても、やっぱちょっと違うし。。
ま、わかんないけど。
ま、設定も完全に明らかになってなかったりする部分もあるけど、想像してもらえれば。
・・ま、野暮だけど没になったヤツの中でサクの「まだ恋人じゃねぇよ」なんてセリフも実はあったんだけど
ま、無くても分かるじゃん、とかね(w んな感じっす
読んでくれてホントにありがと(^^)
俺も未練どうしても気持ちには混じるけど、
それよりも「イマというほうき星」追いかけようぜ!!!!!
160 :
154:02/09/07 14:22 ID:1yh+a3Dn
>ゼロに位置で終わるからこそ、そうやっていろいろ考えられる訳じゃん。
>それが俺にとってはスゲー嬉しい事だよ。(^o^)(^o^)(^o^)(^o^)
そか。それ聞いて安心したよ。サンクス。(゚д゚*)
ソラとハレの物語は、俺の自己内世界で勝手に続けさせてもらおう。ノ(´∀`*)ノホホ
んじゃ、俺も今を生きる、純粋な生き物に戻ります。
DO氏はまた暇が来たら、戻ってきてくれるのかな?
まぁ、どっちでもいいけど、戻って来た時には、逸早く駆け付けるかんな!
覚悟しておきなさい。
│゚∀゚)ケケケケケ
<伝言>
俺レスおせえ・・
今日の夜にまた来るからもうちょい待て!!!
DOさ〜ん、まだ〜!?待ってるよー!!
ごめんなさい。
もう少し待って。
本当にゴメンナサイ
今日の午後必ず来るので。。
>>158 ましゅうさん、コンバンワ。
レス遅くなりました。。_(._.)_ゴメンナサイ
>終盤、物語の展開が速度を増して、急に今までにない現実の部分が多くなったので、
>あれ?っと思いましたが、最終的に独特の空気を以って余韻のある終わりだったので、
>良いと思います。
ありがとうございます。
>DOさんが
>>157で言う通り、最後は話の中のスピードとは逆に進みが遅かったし、
>色々考えた末の結果だと思って納得しました。
終わり方は何となくこんな感じだろうとは思ってました。
もっと、結論じみた終わらせ方もあったけど、まぁ、結果的にそうはならなかったですね。
>DOさんの世界の物語を、リアルタイムで読めて楽しかったです。
俺も楽しかったです。
ありがとうございました。
>>158 すいません、なんかましゅうさんの感想が厳粛な感じだったから
こちらもやたら堅いレスになってしまいました。
なんでそんなに厳粛なんだろうと思っちゃいました^^;←(-_-;)オイ
すいません。。_(._.)_
多分とてもラストが暗く見えたのですね。。わかんないけど(それは全然いいんだけど
ま、あれはハッピーエンドにもなります。。別にひねた意味じゃなく。。
タイトルの漢字にもこめられています。。
「あの世とこの世の境目」って言葉にもね。。いや、これも難しい意味でなく
場所が港だから
読んでくれてありがとうございました(^_-)v
>>160 >>154の感想とても嬉しかったです。
ただ、やたら素っ気ないレスをしてしまったのでちょっと弁解。。
多分
>>154はシン達が死ぬラストだと思ってあのように書いたんだと思うんですけど
>>156 >>157 を書いたときは多分それに気付いてなかったです。。
>>154の感想、とても嬉しかったです。ありがとう。
そしてゴメンナサイ(/_;)
”ゼロ”の位置って死って意味じゃなく、人間笑ってるときもあれば、泣いてるときもあり、で
そのプラマイゼロ、って意味です。
いや、言い訳臭いけど、そういう意味で書いたんですよ(w マジ
>ソラとハレの物語は、俺の自己内世界で勝手に続けさせてもらおう。ノ(´∀`*)ノホホ
そう言ってもらえると、最高に嬉しいです。
”ゼロ”の位置で終わらせたかった。
だから、キミ(読んでくれた人)次第で闇、光、どちらを向くことも出来る。
読んでくれてありがとう!
・・もしかしたら、読んだ人の中には
最後僕がやる気をなくしてソラ達を殺してしまったと思う人もいるかも知れないけれども、
もちろん、その解釈もOKだけど
まぁ、ちょっとあんまりにひどいと感じた人もいるかも知れない。
・・だけどま、、「あの世とこの世の境目が」ってセリフは、もう死ぬ、、っていう風にも聞こえるけれど、
これを場所が港である、ってことを考えれば別の解釈も出来たり。。
俺の中じゃ、割と暖かな、ポジティブなエンドだね。
後は読んでくれた人が感じたそれぞれの思いに託したいと思います。(^_-)
ウーン、後の解説で無駄を付けたくないと思うあまり、
人の感想にろくなレス付けてないな。
ま、ソラは、ハレは、シンとサクは、
結局どこにたどり着いたのか・・・?
多分、シンもサクもミナも何も変わることはなく物語は終わってると思う。
しかし、そうしたかったのだ。
強がった強引な終わらせ方(=ハッピーエンド)は嫌だった。
もっと明確な「答え」の提示が見たかった人もいるかも知れない。
だけど、雨が降ったときもホームレスのおじさんにあったときも
いじめっ子の男の子にあったときも
シンとサクは正しいこと等一つもしてないと思う。
そして、誰も「間違っている」と言うことも出来ない。
「多分 ララはまだ トラウマなんかで 苦しんでる」
「そばに いてやれよ サク」
そして、海へ身を投げるという選択があった。
何一つ変わっていない、
でも、「この世の側」で今日の夜を明かすことにしたのだ。
そして、その夜が旅の記録の最後の夜なんだと思う。
多分。
「本当の名前」というのが出てきてるから2ch等をテーマに扱ってんのかと思う人もいるかも知れないが、そういうことは全くないです(笑)マジで。
シンが目指していたモノは、つまり世界の光だった訳だから、それを追い求める迷走がテーマでしたので。
thanks!
そういえばunseen phantomさんこないっすね・・
いや いいんだけど
俺粘着やね(w
きにしなくていいぞ>unseen phantomさん
既に、死んでいる罠。放置してくれ。
DOさん、また。
うむむ。そんじゃ(^^)/
えーと、保全。
蓮さん、馬鹿なこと書きました。(
>>55)
本当にごめんなさい。マジで悪いと思ってます。
よかったらレス下さい。
>>175 何かマズイこと書いてるだろうか?そうは見えないですけど。
横レススマソ。
>>176 蓮さんの書き込みをパロったんです。
それを知らないと分からないと思います。
蓮さんもレスしづらいだろうし気付いたときは沈んで書き込めないかなぁ(笑)
でも、本当にすいませんでした。
俺の子供な部分が要因です。
本当にすいませんでした。
まぁ、自分もジョークで人の書き込み真似することあるし、
そんなに気にすることもないのでは、と言ってみる。
蓮さんはその位で怒ったりしないと思いますよ。
しばかれるかもしれないけどw
ありがとう、です。
確かに大分前のことを何引っ張り出してんだ、って気もします。
なにかずっと胸の中で引っかかってたもので・・。
でも、もうあんま気にすんのはやめます。
でも、本当にすいませんでした。
はい。また暇が出来たら詩板に来て下さいね。では、また。
…って、doさんの書き込みを待ってる自分もなんなんだか…。
10分も経ってない…w
ま、悪いことは言いません。あんたら2チャンネラーに代表される
下界の凡人連中には、ベートーヴェンの晩年の弦楽四重奏がちょうどよいです
から、そのあたりをお聴きなさい。
間違えても、ぼくやドビュッシーの作品は聴かないように。
豚・に・真珠・でございましょう、ファッハッハッハッ・・・・・
で、ぼくのホームページK.OKADAワールド
(URL;
http://debu1957.hp.infoseek.co.jp/)には
あんたら2チャネラーには似合わない私の傑作の音楽がついていますので、
ぜーーーーーったいに来ないで下さいね。
終わってしまった旅を見ると
終わってしまった恋を思い出す
正確には
終わらせることに決めた恋
旅のまにまに
思い出に変わる恋と
そうならない恋の比較を
つうっと、涙をこぼしながらするのも
悪くないかもしれない
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
お・だ・ま・り、あたしを誰だと思ってるの? おそれ多くも、あ・た・し・よ。
帰ってきたら「おかえり」って言うわ
だってあの子達の旅は続いているから
またここを訪れたら「おかえり」って言うわ
それで今度は「いってらっしゃい」って言うの
いつ思い出しても恥ずかしくない 笑顔で
去っていくのと
置いていかれるのと
どちらが辛いのか
訴えて責めることはもうしない
また会えたら「おかえり」って言うわ
ここはただの通過点で
だけど私たちの交差点だから
そのとき 私もここに帰ってくるの
「おかえり」
それから
「いってらっしゃい」
185 :
:02/12/21 04:53 ID:3BhjHtSG
du
,.. -───‐- 、
/ , ', -─‐- 、.._ _,.-.\
|二l二 / i l ‐#- 、゙ヽ. ̄ ,r`ゝ-
-─- 、 |二|二 バ ( | L_ u v \`ー-‐''/ ヽ
_,ノ ハヽヽ亅 ヽ | r‐、} ヽ ̄`ヽヽ,, ,//´7;| なんだっ・・!
┌┴─ > | |ト、|l u ` ー゚イ u vl.゚ー' | このスレはっ・・・・・・・・!
o | 土土l カ / | ヽ_|! u'_,ノ { u' }じ v |
ノ 上 匕 ( /| /! r'',ニニ=`==='=ニヽ! 哀しい・・・!
o l \__/ |. / :| | |ー'ー'ー'ー'ー'ー'ー'ー' l‖ やたら哀しいじゃねえかっ・・・・!
ニ|二 ,ゝ |/ :| l lーiーiーiーiーiーiーi‐rl ||
o ヽ_ノ / | iヽ. ヽヽニニニニニニニンノ
/ ! | ヽ ` ー-- ニ二二~-‐'\ 通るかっ・・・・!
o | ヽ | | ゙i ::::::::::::/ :|\. \ こんなもん・・!
| \| ! ! // | \
r:、 / > /\ !ヽ..__,//\ |
|/ /-、 /! / oヽ |::::::::::::::/ __ \. |
o / し' ( " |:::::::::::/ `
みんな真面目ですね。
バイトやめてダメ人間になった頃に立てたスレだっつーの
最悪な夏だった・・。
いってきます。よいお年を。
よいおとしおーヽ(´∀`)ノ
ヽ(´∀`)ノ
つーかカイジのAA張りたくなっただけなんだよね、別に。
,, -‐''"^⌒⌒⌒⌒⌒゙^'''‐- 、、
,r''´ ,.、 ,.、. `ヽ
r' ./ `''‐ 、 ,. ‐'"´ ヽ. ゙i
. i ./ ,. -‐- 、.`'ー--‐'´ ,. -‐- 、. ヽ. !
l ./ `''ー--‐''´ ヽ i あれ・・・・?
{〈. ,.r''"⌒'ヽ、 ,r'"⌒'''‐、 〉}
{.ヽ ´ ,. -‐- " -‐- 、 `,/ } あれ あれ・・・・?
i'⌒l│ ==。= =。== | l⌒i
l i´.|.| `ー--‐'l lー--‐'´ .|.!r´ ! あれ・・・・?
. !.r‐|| `‐--‐l. l‐--‐' || ヘ !
ヽ._|! ,r'⌒ヽ、_.ノl lヽ.__, -‐-、|!_,ノ
│l. lヾi;、.,,,,,,,゙ー^ー'^ー',,,,,,,,.:ッ:;シ! ! なにマジになってんの・・・・・・?
. ! ゙、L工工工工工工工工工」ノ l
! ヽ、匚匚匚匚匚匚匚匚レ' l こんなバカなスレッドに・・・!
./!、 ___ !\._
.-‐''"´/::┃::`'i‐ 、  ̄ ̄ ,. ‐i´::┃ヽ`''‐- 、.._
::┃::::/::::┃:::::l;;ヽ `''‐ 、. ,. ‐'´ /;l::::┃::::i、:::::┃::
::┃::/::::::┃:::::|;;;;;;\ `'' ー '"´ ./;;;;;;;|::::┃::::::i、:::┃::
::┃/::::::::┃:::::|;;;;;;;;;;;;\ /;;;;;;;;;;;;;|::::┃::::::::i、:┃::
:::::/::::::::::┃:::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;\. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::┃::::::::::i :┃::
ブラックジョークです。
_ _
_,. -‐-`' ``'‐、,.‐'"´,. =ニ`
,.‐'"´ __`ヽ
/ ``''‐、
. / `''‐、
i , /i 、 ヽ‐-ヽ
. ! /| /| / ! .!ヽ..ト、 、.ヽ
| /''l/、l/_, l/ _,.ゝ' ゝ、 iヽ!
| ノ`''‐ 、._/ /_, ‐'´ !.\!
! ,.-、 r' =。=== _ ,=。===,!
/ { ‐、!| ` ー-‐' '' \--‐' !
. / !( r||. r __ \./|
/. ,、 ゙ー'|!、 ,..-‐───; 7゙│
/_,./ l │\ `ー-----‐'´/!\i
 ̄ .! 1 l ヽ、 ー一 ./ | |`'‐、
| i、 l. ヽ、 / | .| `'‐、
. | ヽ i ヽ、.イ │ |
. | |ヽ !. | ! ! .|
| |. ヽ. i、 | W1 │
| ,. ‐'´\|ヽi.ヽ、 ノ|/`‐、 !
!.‐'´ | `'ー-‐' .| \!
Σ(゚д゚ノ)ノ わあ!いたの?
AA貼るだけの為に来たんだ…むむぅ。
つーか
>>186自分で読み返してみて訳わかんねーや。
ま、気にしないでください。
∧∧
/⌒ヽ)
>>192 気にするよう・・・。
i三 ∪ また来てよう・・・。
〜三 |
(/~∪
三三
三三
三三
ずれた。鬱。DOさんごめんね。スレ汚しな自分・・・。
>>194 :::/ :/::/ :// :/:::: :| |::::::\::::: ::::::::|
// /ヽ/ /:::| /:: :| :| :::::::\::::: ::::::|
../ ./ \|/ \| /: U \ |/ /\|\:::: :::::|
//| /'\ |\ /\|/ ::::::::\::::: ___::::::::|
. | ____ ||: ||| _____::::::::::| :/:::::| :::|
. |  ̄ ̄ ̄o ̄  ̄o ̄ ̄ ̄ ̄ :::::::::|::::|::__:::|:::::| いや
. | \ ,/ ::::|\ / u ::::::::| ::|/::|:::|::::| 大丈夫だよ・・・・・・
|  ̄ ̄:::/ U::::::|::: ̄ ̄ ̄ u ::::::::::|:::|::__| :|::::|
| U ::/ :::::::::|:::U ::::::::::::|:::|/::|:::|::::|
| /::: (_ _:ノ::: ::\:::::::::::|:::|:::::| :|::::| 別に・・・
.. | ::____二二_____ :::::::| :|:__|::/::::|\
.. | /___________ \ :::::::|::|_/ :::::|::
.. | \┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴ ) ):::u::|/\ ::::|::
. \ ..\___________/:::::/: ::::\::::|::
. \ ___ :::l::/::: ::::\|:::
. \l ::::〓〓 ::::l:/::: :::::::\:
. \l. l .l l l. l l l l:/::::
 ̄ ̄ ̄ ̄
_ヽ/_
/´ `\
. / ゝ
!/ 从 | じゃあ僕はこれで・・・・
l ,∠/uヽ_ヽ. l
,. ‐'rT = = T、‐ 、
|゙ヽ、 u、||, ノ/' | `ー 失礼します・・・
|. | |: ゙̄ ̄:| | |
|/|.!:::::::::::::::l.!\|
|!::::::::::::::::|
197 :
山崎渉:03/01/19 14:07 ID:HfSLZrvL
(^^)
test
まちがえた
200 :
はなまる:03/01/20 20:17 ID:6lxeCjDQ
マターリ200
201 :
韻頭 ◆TAK.XmpF2E :03/01/27 20:52 ID:Pv689Jdq
トラベルで始まる新しい恋
終りが恐けりゃ止めりゃいいのに
そうはいかない人間 いつも旅と恋には真剣
そうやって生きて
いつかは終わるこの命
数々の一人旅に挑み
メシも無くすする井戸水
やがてできたパートナー
夜は騒ぎたいパーッとな
次に設けられたハードルは
二人三脚 で飛び越え
愛の散策 美しき声
もう戻らないあの頃の二人 瞼に 微かに
終りなく続く愛の旅
202 :
ニキトウ:03/02/18 23:49 ID:qb/wSV/M
ベンチで眠ると空がきれいだ。
遠くへきた。
一人、空の下、眠る。
今日は300km、走った。
お休み、相棒。
鉄驢馬(鉄ロバ、鉄馬にあらず)に夜露。
空には飛行機、あいつら一夜に10000km飛んでいく。
僕らは明日も明後日も、西の端目指して地面を蹴ろうな。
冷えた鉄の心臓を撫でてやる。
一人と一台、旅の途中で。
203 :
翼:03/02/18 23:50 ID:aSwmDXC3
…ニキトウさんの詩ってうまいよなあ…尊敬しますよ
204 :
ニキトウ:03/02/19 04:22 ID:SFU96sTi
寂しがり屋の孤独好き。
昨日の夜は楽しかったねぇ
タビビトがいっぱい集まって馬鹿騒ぎ。
いっぱいお酒、飲んだねぇ。
みんな一人になりたくて旅に出たのに、
寂しがり屋の集団は、いっぱい飲んで馬鹿騒ぎ。
矛盾だらけの僕らには、先のことも解らないけど。
昨日はずいぶん楽しかったねぇ。
僕は一人でいくよ、少し一人になりたいんだ
また飲もうね。またね。
孤独の昼と宴の夜。
矛盾だらけの僕らには、先のことは解らないけど。
またいつか飲めたらいいよね。
205 :
ニキトウ:03/03/20 04:51 ID:O9WOq9or
長く続いた旅はもう非日常ではない。
長旅の旅人が非日常を求めるなら、
もうそれは、日常に戻るしかない。
206 :
名前はいらない:03/04/01 19:51 ID:Mh1P470z
どうぞ。
207 :
山崎渉:03/04/17 13:38 ID:GAm0uYE/
(^^)
208 :
山崎渉:03/04/20 01:55 ID:tQHi8HIt
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
209 :
山崎渉:03/05/22 03:37 ID:R3rNNKvM
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
210 :
山崎渉:03/05/28 10:57 ID:gH/nLI1G
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
あのひばりが啼く頃には、この手紙もきみの手元に届いているだろうか
きみとぼくとの間に見えた永遠は 街路樹の並木のような安息の表情で
ひとり、部屋のすみっこで気付いたよ 恋の予感と、愛の視線を
ふと旅先で見かけた蒲公英のように どこまでも広がれ、夢の一雫
産まれた時からこの人生は
たった一人旅
死ぬまでずっと一人旅
213 :
山崎 渉:03/07/15 12:07 ID:iuxfPmjy
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
君は二度と私を探せない
落ちて尚、天を仰ぐ
アンティアーロ・アンティラーゼ
217 :
名前はいらない:03/08/01 16:24 ID:gCVC1b0W
36.8
218 :
山崎 渉:03/08/02 00:59 ID:TahhWmQI
(^^)
219 :
名前はいらない:03/08/06 16:24 ID:UNPymygk
donadona♪
220 :
名前はいらない:03/08/07 18:46 ID:wmHRRxpO
>1
まだ旅路なぁ?
221 :
山崎 渉:03/08/15 12:28 ID:6uqIVx7n
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
222 d(゚∀゚∀゚∀゚)b ブヒャヒャヒャヒャ
223 :
てす:03/09/07 06:37 ID:PlsRXUQA
青い時の一時間の重みも、例えば容易に旅行の
過程に消えることはいえ、自分の部屋でごろんと
するのも良し、何もしないでただ何となく
悩み過ごすというのも良し、つまり、創造の目的と
なるような、ものを探さなければならないと
したら、やはり、どこか切ない、やりきれぬ、思いが、
優先してゆく。一度名声を得ても、
死ぬまで名声に耐えて生きぬくことも難しい、
まして、昔の輝きを思い出してみても、
ありきたりの、おちぶれ果てた、者の姿が、
いっそう、自分をみじめな気持ちにするって
こともあるんだろう。
人間は人間関係がすべてであると、笑って子供に
諭すような、教育の残虐は、俺には形象化
できない課題だ。
224 :
名前はいらない:03/10/12 17:55 ID:3unBCE2h
このスレも終了したか。。。
旅の宿で寝付けないと、そこは必ず
昔誰かが、自殺した部屋だったりする
子供の頃、友達の家に泊まって
眠れなかったことがある。
その20年後に友達のお父さんが自殺したと
風の便りで聞いた。
海と、空と、・・・・・
地球は同じ空間を共有するが
時間は同じ場所に巡り来ることがあるのだろうか?
朝から、ストラスブールの風ばかり思い出して
一日中、部屋の中でごろごろしていた。
一人で映画館に行った。
大聖堂近くの宿に泊まり、朝早く
パリ行きの寝台車に乗って
そこから、ナンシーまで出かけて、
小さな駅に降り立った。
旅行鞄を駅に預けて、旅行書も持たず
ふらふら歩いた。
朝から空いてる店を探した。
いい匂いがする。ユダヤ人が食べる
豆肉を使ったサンドイッチを買って食べた。
休日の中日。
アルザス・ロレーヌにて・・
ほし
228 :
てす:04/01/11 08:08 ID:pNlPzpIk
海と、空と、・・・・・
地球は同じ空間を共有するが
時間は同じ場所に巡り来ることがあるのだろうか?
自転をくり返しているうちに、同じ場所に
時間が辿り着けるだろうか?
無限の中に〇がいくつ有るだろう
1から〇の間に無限がいくつ有るだろう
229 :
てす:04/01/11 08:32 ID:pNlPzpIk
〇から1の間に有限がいくつ有るのだろう
だれかが調べれば?
時間が旅をする、サイパンとトウキョウの間に巷はいくつ有るだろう?
海と、空と、・・・・・・
230 :
てす:04/02/01 19:49 ID:UI68m+jp
【鯨から見た★】
静かすぎて怖いものが無い
笑いすぎて寂しいものが無い
整いすぎて嘘が無い世界を
行く帯河の末のように
水達はおしなべて無表情に近い
この夜空の下でも、僕らは
飛沫を上げる
スローモーションの飛沫を
水に溶けていった人の弔いとして
君たちは気付いているだろうか
虚空の
帯河は
針の道だと
溺れる
・・・また人が溺れる
水達はまた人を溺れさす
硝子色の南十字星にとどめを刺す
カイコウラのYHで干場から見上げる
地軸はオリオンを鏡に閉じ、
逆さまにされた地表を弔う
僕らは溺れない
231 :
星屑:04/02/03 23:54 ID:HE/JsD5v
旅すればする程に
遠く離れ逃げゆく私の胸像よ
旅止めればそこで
儚く見えなく無く私の胸像よ
「終末電車」
オルゴールの濡れた音
やすらかなる椅子にまるくなる
終末電車にねむりおちる
色を失ったたんぽぽの
千切った花々が爆撃する、
行き先不明の霧のおくに
暗い通過駅を見送って
半開きの窓、
夏の夜の風、雪崩れこみ
揺れている
白昼色の室内灯、
夜をかけてく静寂、
見知らぬ人々と、
冷たい床に布団を敷き
終末駅まで横たわる
皺だらけのスーツに
ネクタイをゆるませ
オルゴールの濡れた音、
すぃんすぃんと流れる景色が
寄せては返す波のように
slowとFastを繰り返す
倒壊したビルの瓦礫を
彷徨う亡霊のように
終末電車は走りつづけている
平たい枕に顔を押し付けて
線路を噛む車輪のゴゴゴと鳴るのを聞きながら
ねむりにしずんでいく
これは旅なんですね と
横になっている乗客たちと
手をにぎりあって
てす
235 :
てす:04/05/30 07:26 ID:2lFFAwFJ
nn
(?_?)
236 :
心霊写真:04/06/29 21:36 ID:gmYWjl4t
「バックパッカー」
ブビオンの白い家
羊の群れと走り回る犬
空気が乾燥してて
首ががさがさで喉が埃っぽい
「オラー」
スーパーで
白いパンと
トマトと
チーズを買った
んで昨日買ったハモンセラーノも足して
大きなサンドイッチを作ろう
さっきおじさんに貰った
赤いワインも一緒にランチ
たった一人で
殆ど自殺の心境で
辿り着いたスペイン
別に死ぬような事は何も無い
空はこんなに青いし
私はこんなに楽しい
ワインのあまりのまずさに
たちまち酔っ払ってしまう
重いリュックが背中をひっぱり
反り返ったその先に
ひっくり返ったシエラネバダと
名前もしらないムラサキの花
237 :
名前はいらない:05/02/17 16:41:00 ID:3t2cop6H
toto
「水面にたゆたう 葉と月と鬱」
一夜の宿りを求めて 塀を越えると
そこは プールサイドだった
静寂のプール
人気の無いプール
水だけが 飛沫に憧れて
揺れ続けている
プールの真ん中には橋が架かっていた
誘われるまま その上へ立ち
空の翳りを吸い込んだ
足元に
月が揺れている
揺れている
遥かな月は 水面の月は
地軸を結んで ゆらゆらと夜を押し流す
誰かへの土産のつもりだった 樺の葉を
プールに浮かべて
たゆたう光と闇に
放浪世界の船出を祝った
この千年
地球を回した旅人よ
巡礼者達よ
今夜もあなたの 銀色の宝石が
孤独を飾り
例えばこの 水面に憩う 私なんぞに
数珠の一つに連なることを 夢見させて
際限も無く 際限も無く・・
いつも良い音を出している空に張られた弦が
夜中には少しゆるむのでその時間は空中遊泳ができる
弦は眠っているので 少し弾いてやっても大きな音にはならない
カシオペアの方向に張られている弦に身を投げ込んでみると
ゆるくしなってやわらかく弾き返される
やがてきりきりと夜の空気が研ぎ澄まされる時間まで
風は音もなく優しく移りゆくのだ
目下ではオレンジ色の靴下を履いた少女たちが
年に一度のお祭りに行くのだ
自分の疑問に答えられるのが
川辺に錆びているこの古い自転車だけだということは明らかで
どうしても答えをもらわなければならない
私はとうに錆付いてしまったので
上手く自転車に乗る事が出来ない
川辺に錆びた自転車が
見てきたものの話をする
242 :
ニキトウ:2005/05/22(日) 03:40:27 ID:YfOtRDcO
アジアの隅。うだる暑さ。
青年は探す。天国のきのこ。伝説のマジックマッシュルーム。
運転手に「天国」を聞けば売春宿へ連れて行かれた。
バックパッカーに聞けば、それは西に。
西でジャンキーに尋ねれば東に。
タイムリミットは後三日。
流れ流れてたどり着いた最終日。少し離れた小さな島。
老人に尋ねる。天国のきのこ、伝説のマジックマッシュルーム。
老人は微笑んで空を指差す。
「そんなもんなくても、ここは天国じゃないか?そうだろう?」
一杯おごるよ爺さん。ここは確かに天国だ。
243 :
プライオリティ:
自分なりにがんばってきた
けれど、いつも他人より劣っている自分
自分より怠けている奴
そんな奴はうまいこと世間を渡っていき、
自分は怒られてばかり、駄目だしばかりされる
逃げようか、逃げまいか
そんなことを考える自分が
情けなくて、くやしくて、、
気づいたら顔がぐしゃぐしゃになっていた
要領が悪い?頭が悪い?他人より明確に劣っているか?
他の人は怒られないのに、どうしていつも自分だけが目をつけられるのだろうか
集団に適合すれば、するほど、より悪しく目だってしまう自分
社会に不必要なら、死ねばいいのか、いなくなればいいのか
周りが思っていたとしても、私は死にたくない、居場所がほしい
苦しくても、悲しくても、継続していたら、いつか救われるのか
居続けたら、誰か認めてくれるのか
自分らしく生きるために孤独を恐れるな、
孤独を恐れるあまり、人に媚びてはいけない
私の居場所を奪うものは、敵だ
敵を倒せ