〜〜詩で遊ぼう!投稿梁山泊 3rd edition〜〜
804 :
fall 〜紅(くれない)の傷心〜:
ブーツの音 響かせて
君が乾いた色に溶けて行く
冷たい落ち葉の色が 君のコートにも移り
遠くなる 背中はまだ すぐそこにあるのに
朝は無惨な 白さで
僕をここに取り残した
火傷のように疼く 心を風にあてて
見送る 背中が 雑踏の中へ
君が消えて 僕は一歩も動けない
愛しさの火は まだ消えてない
置き去りにしたのは 君ではなくて
本当は自分 わかっているさ
君が消えても やはり僕は何ひとつできない
愛しさの火を 燃やし尽くしてくれ
紅く燃える木々よ この心も一緒に
どうか お願いだ
落ち葉が 僕に降り注いで
落ち葉が 僕を埋めて行く
なにひとつ燃えあがることはなく
ただ降り積もって行く