〜〜詩で遊ぼう!投稿梁山泊 3rd edition〜〜

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703肩にすれ違う小さな落ち葉
肩を寄せてくる仕草を感じた穏やかな昼下がり
にび色の景色が足音から映し出される
すぐにわかりあえた声は秋風とともにふわふわと浮いたまま
れもんを絞る指と濡れ光るリングの眩しさを覚えている
違う小径を空ろに歩く 街路樹のささやく声に立ち止まる
うなずきながら枯葉を踏みしめる 時計の針が気になって
小さな影がすぐにでも現れそうな秋の夕暮れ
ささやかな日のあたり やわらかく吹き荒ぶ風
なめらかな木肌に映る何も変わらない光景
落日の憂いもなぜか今ではいとしくて
ちがって見える身体にそっと微笑んでいた
葉の舞踏を窓辺にもたれて眺める 映写機に写る朝