おわり?
948 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/08/06 23:59 ID:nJl+i3el
[ルール]
一人一作品の投稿で、期間は一週間。次の日の0:00が締め切り。
※名前欄には「詩のタイトル」を入れる。
●投稿者に関すること
お題をテーマとした詩を投稿する。
名前欄にはHNその他ではなく、詩の題名を書き込む(匿名投稿制)。
コテハンは審査結果が出るまでは作品を投稿した事をほのめかしてはならない。
(しかし投稿した作品について名無しで会話することについては禁止しない。)
以上の規定を満たさない詩は無効となる。
遅刻は審査対象外。うっかりミス(名前欄にコテハン)は、はじめの1回に限り、セーフとする。
●審査員に関すること
審査員は必ずトリップをつけること。投稿締切前に宣言すれば誰でもなれる。
審査員の仕事は「自分の気に入った作品をチャンプ候補として挙げ、点をつけること」のみ。
審査員はチャンプ候補と次点候補を選ぶことができる。該当作品なしでもOK。
任意で寸評をつけてくれると嬉しい。
審査員の作品投稿もOK。ただし、自作品をチャンプ候補に推薦するのは不可。
●審査、集計に関すること
審査員すべての発表があり次第、または締切時間から丸2日経った時点で、集計を開始する。
審査員はチャンプ、もしくは準チャンプと思える作品に任意の点を付ける(上限3点)。
集計して最高得点をあげたものがその週のチャンプとなる。
集計後、二人が同点であった場合、双方チャンプとし、お題は投稿の早かった者が出すこととする。
三人以上が同点であった場合、審査期間を2日間延長し、協議を行う。
集計は、週番さん(審査員や依頼されたコテが持ち回りで担当)が行う。
週番さんの仕事は、その週のスレのヲチ(寸評はいらない)と、集計。
〆切の宣言も担当する(しかしこれらの仕事は手の空いている人も積極的に手伝う)。
集計後、次の週番さんを指名して、仕事は終わり。
949 :
Canopus ◆j1h.j3e. :02/08/07 00:08 ID:UAF++CBe
950 :
名前はいらない:02/08/07 00:09 ID:c2vopyA7
ちょとまってください。
>>951 スレ立て乙す。
そろそろこのスレもっすね。。。
953 :
名前はいらない:02/08/07 00:19 ID:c2vopyA7
おううっ!チャンプ作品への誘導も書いてほしかったのに・・・
どうしましょうか?
わたしがここにテストも兼ねてチャンプ作品をカキコするので
うまくいったものをカノプスさんが本スレに貼るという形で
宜しいでしょうか?
955 :
名前はいらない:02/08/07 00:21 ID:c2vopyA7
ういっす。じゃ、続けるので第一週からお願いします。
956 :
第三週Champ作品「 火 」:02/08/07 00:22 ID:c2vopyA7
恩田朗 :02/05/24 23:19
「火蛙」
私という木は
草も生えない焦げた丘の上に 立ち
両手を枝として広げ
千の青い林檎を実らせて
待ち望んでいる
ついばむ嘴を
もぎとる手を。
私を仰ぐ蛙どもは
私に実っている林檎の蜜を狙って
喉を鳴らしてずっとそこにいるのだが
彼らのためにひとつとて
落としてやる気にはなれない
自慢の跳躍でもぎとってみろ
そのうち干物となる運命か?
しかし蛙とは
火を吐く動物であったか
丘を焦がしただけでは飽き足らず
私の根元は既に焦げている
しかし侮るな
私の逞しい千本の根は
貴様らごときの火では焦がし尽くせぬ。
957 :
:02/08/07 00:23 ID:c2vopyA7
しかし私には見えている
蛙どもは木に登ることを覚えるだろう
怒りに我を忘れている蛙どもは
もはや蜜を啜ることなど意中に無く
千の林檎を焼き尽くしにかかるだろう
青い林檎は炎で内から赤く染まり
どす黒い灰を風に飛び散らすだろう。
もしも
私がもしも歩けたなら
前へ進み続ける人間であったなら
そして私の腕の林檎が
蛙の目につかぬところに実っていたなら
彼らは私を馬鹿にして
小便もひっかけぬただの蛙であったろうに。
958 :
名前はいらない:02/08/07 00:27 ID:c2vopyA7
>>957の名前欄は、top画面からスペースを、見たまんまの名前の空白欄「 」にきっちりいれました。
(分かりにくい文章ですみません。)
960 :
第五週Champ作品「 本 」(左):02/08/07 00:31 ID:c2vopyA7
恩田朗 :02/06/24
「書物」
犬の後ろ脚した
黒い少年が
赤煉瓦で作られた迷路のような町を
月光に黒光りしながら歩き
家へ帰っていった
少年の家には
一冊も本がなかった
この町に本屋もなかった
だがそれでも本は
彼の人生に深く入り込んでいた
今日
星の間を歩いていた時
二階の窓からガラスを破って
放り投げられた人間を少年は見た
赤茶色の毛並みに
黄ばんだ牙をもつ女
頭部を赤煉瓦の敷石に
深く埋め
死んだまま泣いていた
961 :
:02/08/07 00:32 ID:c2vopyA7
あの女を放り出したのは
誰だったんだろう?
部屋には彼女独りだった
少年は
机に座り
空の書棚に
彼の書物を
また一冊立てかける
さまざまな人間が
さまざまな世界が
空の書棚に並ぶたび
少年の黒い毛は
毛色を変えていく
白くなるのか
さらに黒くなるのか
あるいは犬の脚が床を蹴って
窓から少年を放り投げるかもしれない
星の間で躓くたび
少年の書棚には書物が並び
もはや少年はそいつらを
窓から放り投げることができなくなっている
962 :
第五週Champ作品「 本 」(右):02/08/07 00:34 ID:c2vopyA7
構造 :02/06/26
「 」
わたしはいつぞやのあなたのようにすっかりと
忘れてしまった
記憶を手繰ろうとしたロープで肉刺だらけの指
しめりけで頁のひとつひとつをダニを潰すように
みつめられる可読の染みは
無論、血もなく
匂いなどあるはずもない
すでに、違う場所の革命だった
首を落とされる筈の王は居酒屋でアヴサンを飲み
ついに陵辱されるはずの后は甲虫を収集した
夜と悲しみが支配したあなたの頭脳はそれを誤解し
俺は帝国だ!俺は皇帝だ!雷鳴そのものだ!と
全世界をみすえる山へと上り詰めて叫びだした
963 :
:02/08/07 00:35 ID:c2vopyA7
おそろしいまでのけたたましさ!
いままで松葉で瞼を突付かれ
耳たぶを指で弾かれた記憶が
権勢を誇る鉄条網製の王座へと
いざなう警吏は
一秒単位でぐらりと廻って
いくらか酔いをさまさせた
それらは鼓膜がやぶれるように
かなしいけたたましさを均等し
ひろげて大音量の無音に
かろうじてみえる風になって
ひとつの音幕になりかわる
964 :
第六週Champ作品「 音楽 」:02/08/07 00:36 ID:c2vopyA7
ななしくん :02/07/04
「スティールドラム」
深夜に
雨は止み
叩かれ続けた窓は
泣き止み
瓦屋根から
トタン屋根へ
未練の雨のように
一滴
一滴
見えないところで
打楽器の演奏がはじまる
ずっと続いてほしいようでもあり
すぐに止まってほしいようでもあり
意表をついて
リズムを
トーンを
気ままに変化させる
その演奏を聴いているうちに
僕は楽しくなっていた
彼女への気持ちを
洗い流して
明日には
笑えそうな気がしていた
965 :
名前はいらない:02/08/07 00:38 ID:c2vopyA7
次のはちょっと難しそうなのでテストです。O.K.出すまでちょっと待ってください。
ななしくんのは俺の中では無かったことになってる。
967 :
名前はいらない:02/08/07 00:40 ID:c2vopyA7
丸に刃を入れて切り取る 丁寧に作る 星型
見かけによらず甘党のあなた 年に1度 この日だけ
はけで塗る メイプルシロップ あなたのプライドの 色
あなたの大切な 星の
And where is that band who so vauntingly swore
“黄色い猿”の一群を 火炎放射で追いつめた話
That the havoc of war and the battle's confusion
太平洋で船を沈められ 遺品もない2番目の兄のこと
A home and a country should leave us no more?
息子に孫に武勇を 正当性を叫んで 揮う
Their blood has wash'd out their foul footsteps' pollution.
けれど本当に説き伏せたいのは 慙愧に囚われた影
No refuge could save the hireling and slave
手に 目に 背に 残されたままの“あの時”
From the terror of flight or the gloom of the grave:
せり上がる黒を塗りつぶし 唱える正義 脆い興奮
And the star-spangled banner in triumph doth wave
星の勲章にすがって その肯定を救いにして立つ
O'er the land of the free and the home of the brave
50年が経過しても
ケーキをどうぞお義父さん 星の形をした
お友達の分までどうぞ 勇ある者に輝ける星
一緒に再生される苦味を グラニュー糖で打ち消して
楽しかった話でもして下さい ほおばりつつ
あなたにこそ相応しい ケーキをどうぞ お義父さん
968 :
名前はいらない:02/08/07 00:42 ID:c2vopyA7
969 :
第七週Champ作品「 食べ物 」:02/08/07 00:44 ID:c2vopyA7
うたた寝死人 :02/07/17
「星型のケーキ」
皺だらけの手が帽子をのける 下から現れるだんまり
背広はハンガーに戻され また一年の眠りにつく
カフスが外されめくれるワイシャツ 腕の毛で拭う紅い顔
恐らく唇の上 薄く感じている 塩
陰の落ちるダイニング
腰掛けるあなたの 目の奥に 鮮烈な光 白十字
夏草の緑に とり残され 眠る 戦友の名前
傷口はかさぶたすら剥がれ落ち 開くことも滲むこともしない
鈍い痛みが時折 忘れた頃にぶり返す
オーブンの音で あなたと私は我にかえった
部屋中に流れ出すバニラ 膨らんだ スポンジケーキ
何年前だったか あなたが初めて入れ歯にした年
私はクッキーを ケーキに変更する事にした
970 :
:02/08/07 00:44 ID:c2vopyA7
丸に刃を入れて切り取る 丁寧に作る 星型
見かけによらず甘党のあなた 年に1度 この日だけ
はけで塗る メイプルシロップ あなたのプライドの 色
あなたの大切な 星の
And where is that band who so vauntingly swore
“黄色い猿”の一群を 火炎放射で追いつめた話
That the havoc of war and the battle's confusion
太平洋で船を沈められ 遺品もない2番目の兄のこと
A home and a country should leave us no more?
息子に孫に武勇を 正当性を叫んで 揮う
Their blood has wash'd out their foul footsteps' pollution.
けれど本当に説き伏せたいのは 慙愧に囚われた影
No refuge could save the hireling and slave
手に 目に 背に 残されたままの“あの時”
From the terror of flight or the gloom of the grave:
せり上がる黒を塗りつぶし 唱える正義 脆い興奮
And the star-spangled banner in triumph doth wave
星の勲章にすがって その肯定を救いにして立つ
O'er the land of the free and the home of the brave
50年が経過しても
ケーキをどうぞお義父さん 星の形をした
お友達の分までどうぞ 勇ある者に輝ける星
一緒に再生される苦味を グラニュー糖で打ち消して
楽しかった話でもして下さい ほおばりつつ
あなたにこそ相応しい ケーキをどうぞ お義父さん
注)アメリカ合衆国国歌Star-Spangled Bannerの3番挿入
訳:あの軍隊はどこへ消えた 我らを自慢気に罵倒した者たちは
この大混乱の戦争が戦闘の生む混乱が
ふるさとと祖国に もはや何も残さないと
彼らの血は洗い流される 彼らの足跡に残る穢れも
傭兵や奴隷には逃れる場所などない
恐怖からも 怯懦からも そして 薄暗い墓地からも
星条旗よ 勝利に はためけ
自由の祖国の空に 勇者のふるさとに
(左)(右)省略しちまった…。ごめんなさい。
973 :
名前はいらない:02/08/07 00:48 ID:c2vopyA7
ご、ご迷惑をばおかけして申し訳無いです。
テンプレ、スレ立て、作品貼り、お疲れ様(失礼…)です皆様。
975 :
名前はいらない:02/08/07 00:51 ID:c2vopyA7
ええっと、いいのかな。。わかりますかねえ?
Canopusさん連続カキコ大丈夫ですか?止まったらこちらへレスしていただければ
私が本スレへ一作品カキコしてまた交代しましょう。
976 :
第八週Champ作品「 冒険 」:02/08/07 00:53 ID:c2vopyA7
撫子さん :02/07/21
「生きろ!」
初めてだった時は 燃えるルージュで
くちびる紅く濡らして 震える舌を隠した
だけど服は重装備 ジャングルでも行くように
サバイバルブーツまで履いて 参る!あなたの部屋へ
見たこともない古いオーディオ装置
初めて見るスナフキン
真っ黒な革クッションの上に
注意書き [ 猛獣注意!]
生きろ生きて帰ろ
息が荒ぶる
生きろ生きて帰ろ
いっそ生まれかわっちゃえ!
ヒャクヨンジュウナナ回目ともなれば ナナナナナナロクナンバーの車で
乗りつける二人のあなたの部屋へ 決死の覚悟だ
スッピンでただのティーシャツに 髪は寝起きのままで
ブライダル臭まで匂わせて 参る!あなたの部屋へ
977 :
:02/08/07 00:53 ID:c2vopyA7
これが真実の恋ならば
飾る必要なんてない
でももし真実未満だったなら
今日で壊れるこの恋ね
三日履きっぱなしのブルージーンズで
あなたの部屋
生きろ生きて帰ろ
いっそ生まれかわっちゃえ!
生きろ今だ生きろ
生きろ急げ!
生きろそこだ生きろ
いっそ生まれかわっちゃえ!
978 :
第九週Champ作品「 水 」(左):02/08/07 00:56 ID:c2vopyA7
ましゅう :02/07/28
「不眠の水辺」
ぴちょん
「水が落ちる音がする」
窓の外
流しの下
大雑把な洗濯物
ぴちょん
「水が落ちる音がするわ」
シャワーの独り言
濡れたゴールデンレトリバー
風呂上りの長い髪
ぴちょん
「水の音で眠れない」
君は秒針の音でも 眠れないと言った
これ以上 君の眠りを
何が妨げるの
電話のベル
サイレン
ギターアンプの重低音
それとも流星群の音
アナログ時計のない部屋で
このまま朝を迎えるつもりか
979 :
:02/08/07 00:57 ID:c2vopyA7
ぴちょん
「眠れないわ」
眠れない君が 流す涙で
僕は 眠れない
ぴちょん
980 :
第九週Champ作品「 水 」(右) :02/08/07 00:59 ID:c2vopyA7
しいな まほろ 02/07/30
「水」
すべての物は 解(ほど)かれて
崩れ落ちるビルよりも あっけなく
地面に 音を叩きつけて
消えてしまうように 見えても
地底で 静かな渦を巻き
姿の見えない竜となり
そっと 大きく
海をめざす
981 :
:02/08/07 01:00 ID:c2vopyA7
庭を歩いていた雀が
前ぶれもなく 解けて
ただの地面の染みとなって
消えてしまったように 見えても
巨大な竜に
そっと 運ばれて
千切れた波頭のなかから
また青空に はばたく
もしも あなたと話している途中に
私の姿がふいに 解けて
衣服もろとも 滝壷へ落ちるように
虹だけを残して 消えてしまったら
悲しまないで
海へ来て
私たちは
母から 生まれてくるのではない
巨大な竜の
鱗の一枚一枚
982 :
名前はいらない:02/08/07 01:01 ID:c2vopyA7
おわりっす。
>>982 お疲れ様(失礼。)でした。大変だったと思います・・・。
>Canopus様
お疲れ様(失礼。)です。その上申し訳無いのですが、
今回wildcat様のご都合が悪いようなので、1週回って(新スレですし)、
またCanopus様に週番をお願いできないでしょうか。
984 :
ましゅう:02/08/07 01:07 ID:lbG88web
うああぁ、本当にお疲れ様です。
ところで、次のお題の発表のタイミングが分かりません。
助けてください。つまり教えてください。
お願いします。
985 :
名前はいらない:02/08/07 01:09 ID:c2vopyA7
>>983 大変でした。(笑
>Canopusさん。スレ立てお疲れ様でした。
作品掲示結構大変でしたね。(笑
>>984 次の週番さんが確定したら、ここで「お題お願いします」といってもらいましょうか。
その合図を待ってから、というのが一番良さそうな気がします。
本当に、どうもありがとうございました。
>>983 週番、承りました。
>>984 準備オーケーです。お題をどうぞ。
>>985 勇み足をやって、本当に御迷惑をかけました。
なんとお礼を言っていいやら…。
車輪の下
みたいなの続々きそうですね
990 :
ましゅう:02/08/07 01:24 ID:lbG88web
>>986 >>987 うたた寝死人さん、Canopusさん、ありがとうございます。
無事発表できました。
さて、これから名無しに戻って投稿作品を考えようと思います。
991 :
名前はいらない:02/08/07 01:38 ID:qiFvkZ25
で、ここの新スレは?
>>991 立てましょうか。みんな雑談を楽しんでたみたいだし。
じゃ、立ててきましょう。
ええと、「スレッド立てすぎ」といわれたので、どなたかお願いします。
疲れた…。お休みなさい。
立ててきます。お疲れ様(失礼…)でした。