詩  書き込んで下さい

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寝床を這い出して薄汚れた廊下に出たら、
西日がぼくを通り抜けていった。
虫ピンのように、影踏み鬼のように
(影を踏む、と言う行動は象徴的で美しい)
ぼくと地球を繋ぐ臍帯となって
もう少し笑っているように促した。
あの日君が家庭科室でぼくに言った言葉を、
テレピン油に溶いて風に乗せたらきっとこんな色になるだろう。
出尽くした愛。迫る時間切れ。
鳶が何者かの屍を掴んで蒼穹を引き摺っていった。
誇らしげに
誇らしげに