このスレ内で語られる内容は完全なフィクションです。
実在の個人及び団体とは一切関係ありません。
━━━━テンプレ終了━━━━
保守。
>>1乙〜
引き続きスットコなチバで楽しみましょー
プギャ厨様様でした。
おそらく二塔好きだろうに、ありがとう〜
今度も神様いっぱい舞い降りてくれたらいいな
>>1 乙です!
>>9 二枚目はいつ見てもイイ!天使の寝顔w
テレキャスがアベの肉棒にみえますね!
見えませんかそうですか
持ち主のいない間にこっそりテレキャスに触れてみるチバ
天使のようにカワユス
>>9の2枚目。
いつ見てもそそられる…
つか幸せそうな寝顔って感じだよね。
プ厨のハピエンド編のラストシーン、
こんな顔してアベの肩にもたれて寝てたのかなー。
持ち主のいない間にこっそりテレキャスを挿れてみるチバ
アベがこっそり見てるよ
はいんないと思う
正論だね
チバはケツから愛液出すだろ
新スレにもなったことだし、プ厨以外の神の投下も待ってるよ(´∀`)ノ
面白くも何とも無いし、もえないと想うんですが
甘いアベチバ投下しても宜しいですか。
24 :
22:2005/12/02(金) 16:12:17 0
――――――――――――――
眼が覚めたら、眼の前にアベくんがいた。
何でだっけ、と考えると、また酒の所為だ。いつも大体それ。
アベくんは薄く眼を閉じて眠っていたが、俺が軽く身じろぎするだけで、眼を開ける。
初めから眠ってなんて、なかったのかも知れない。
柔らかいベッドの上だ。いつの間にホテルに帰って来たんだろう。
「ねてた。」
呂律が上手く回らないので、短くそう云うと、アベくんは俺の意図を汲み取って、2時間
くらい、と云う。
「べろべろになってたから。連れて帰ってきた。」
俺がね、と云う調子で云うのが、引っ掛かった。
「あべくんもよってたじゃん、」
「俺は酔ってない。」
アベ君は長い足をベッドから下ろして、しっかりした足取りで、備え付けの冷蔵庫から
ミネラルウォーターを出してよこす。
俺もアベ君も、Tシャツにジーンズ。どうりで寝苦しい訳だ。
酔ってる癖に、と想いながら上半身を起こして、ミネラルウォーターを咽喉に流し込む。
反対側のベッドの端に腰掛けたアベくんが、こぼれてるこぼれてる、と云って笑った。
あれ。ベッドって二個あるよな。ツインだから。何で同じとこで寝てたんだ。
「やっぱ酔ってるだろ、アベくん。」
「こだわるね、」
こだわるよ、それは。
一応、ツアーが始まる前に俺が、好きだ、っつったんだよ。酒の勢いで。
でも、嘘ではなかったし、好きっつうのも、尊敬とか、まあそれもあるけど、
そんな意味ではなくて、キスしてえとか、ヤりてえとか。そこ迄一応、通じた筈だ。
その後、酔ってたとは云え、アベくんの方から俺にキスしたから。
25 :
22:2005/12/02(金) 16:13:40 0
そっから先はなかったが、期待するには十分なやり方だったと想う。
俺は歯の表やら裏やら舌の下やら、引っ掻き回されて、脳味噌ひっくり返った。
……想い出すとまずい。背筋からうなじの辺りに、蛇が走る。
ああ、でも酒の勢いだからな。冗談なのかも知れない。
でも、冗談であんな事された方は、たまらない。さっきだってそうだ。
ツアーは今日で終わり。だから盛大に呑んでたのだが、正直俺は気が気がじゃなかった。
ちょっといい感じに回ってきた頃に、アベくんが横に来て、俺に耳打ちをしたのだ。
「こないだ云った事、覚えてる、」
その時にまた、あの蛇がやってきて、俺の爪先から順に舐めていった。
「続き、してやろうか。」
何だその押し付けがましいの、と、咽喉まで出かかったが、アベくんの息が耳に触れるので、
たまらない。
「覚悟しろよ、」
くくっ、と低く笑って、俺の肩を、ぽん、と叩くと、またふらふら歩いて遠くに行ってしまった。
覚悟ってなんだ。呼吸が浅くなって、混乱を酒の所為にしたくてたまらず、がばがば呑んだ。
でも頭と五感は冴えっぱなしで、今までした事のない酔い方で酔った。気が付いたらここにいた
訳だ。
一度眠ったし、身体だけは酔っていたが、頭はしゃっきりしてる。
心地いい倦怠感に合わない、妙な興奮。
26 :
22:2005/12/02(金) 16:14:24 0
「落ち着いた、」
「だいたい。」
言葉が宙を滑る。何か眼の前のアベくんを見るのがぎこちない。
少し釣り気味の眼と、長い指と、骨格、黒い髪に、形のいい唇。
普段見てないとこまで見える。振り切るように、ベッドの端まで足をずって移動した。
足だけ下ろして、アベくんと同じように腰掛ける。
「も、もしかして俺、意識なかった、」
「いや、歩いてたよ。何か眼だけ開いてて、一言も喋んなかったけど。」
やっぱりだ。アベくんに肩貸されて歩くのすら何かあれで。
怖いって云うのは違う。変な気持ちだった。気が付いたらなんて都合良すぎた。覚え
てる。
27 :
22:2005/12/02(金) 16:15:11 0
「チバ、」
不意に呼ばれて、身体が跳ねるかと想った。おさえて、いつも通りを装う。
「何、」
「首。顎の下。」
「え、」
何かついてんのだろうか。アベくんが神妙な顔で、俺の咽喉の辺りを見ている。
「うっ、て、してみ。」
アベくんが、顎を上に上げる仕草を示す。
俺が何気なくそれに従って、う、とか云いながら顎を上げた。瞬間に。
「……ッ、」
アベくんがすっと身を起こして、俺の咽喉に噛み付いた。
抵抗するより先に、肩に力が加えられて、ベッドに押さえ付けられる。
「いっ……、あ、アベく、」
想わず口を押さえる。何つー声だ。
「その口、あんますんなよ。変な気分なるから、」
いつものアベくんからは考えられないような息使いで、咽喉元で云われる。
アベくん自身の声はあまり聞こえなかったが、咽喉で云われると、震動だけで十分解
る。
アベくんは俺に覆い被さったまま、咽喉仏のあたりを二・三度甘く噛んで、
俺が事態を理解する前に、手っ取り早く両手を上に上げさせた。
口を押さえていた手も軽く纏め上げられて、アベくんの左手で簡単に拘束される。
反射神経ですら勝てないもんなんだな、と頭の片隅で想った。それより。
「酔ってたんじゃねえのかよ……!」
何とか呼吸を整えるのに必死で、情けない声を出す俺を、アベくんは笑顔で見下ろ
す。
「俺は酔ってないって。何回云わす気だよ。」
28 :
22:2005/12/02(金) 16:17:04 0
蛍光灯の光が、俺の顔をさして眩しい。
間抜けな顔をしてる筈で、力以上の部分で、アベくんには勝てないと悟る。
「続きしてやるからって、云っただろ。何、酔って忘れた?」
「わっ……忘れてねえよ、」
アベくんの右手が俺の腹の辺りを探った。
犬や猫なら、他人に腹を見せたら屈服のサインになる。
俺は犬猫じゃないが、厭だった。身をよじる。足だってとっくに押さえ込まれてい
た。
「キスとか、セックスしたいっつったの、チバじゃん。嘘?」
大人しく腹見せろ、とでも云うのか。
「う、嘘じゃね……え、けどッ、」
臍のあたりをなぞられて、声がはねる。
「面白い。こんなとこ感じんの、」
「くッ、くすぐってえんだよ、」
「まあ、云ってろよ。」
強がったのはいけなかった。容赦なく右手がシャツをめくる。
「あ、アベくん遊んでるだろ、俺で、遊んでるだろ、」
それなら耐えられない。好きなんだ、本気で。
思考が加速して、アベくんが女の子と寝てる時なんかに、笑い草にされる映像がよぎ
る。
あいつあんな事云うんだぜ、馬鹿じゃねえ。
29 :
22:2005/12/02(金) 16:18:03 0
不意に、視界から光が遮断された。アベくんが今度は俺の口に噛み付いてきたのだ。
この間みたいに歯と舌をなぞった後、更に奥まで舐め尽くす。背筋が痺れた。
漸く俺自身の舌が誘われているのに気付いて、おずおずと応える。
そこに思考がまた、全部持っていかれてしまった。
やばい。めちゃくちゃ気持ちいい。
俺はどうしようもなく、眼をきつく閉じる。アベくんの右手が、俺の髪をかきあげた。
あの指で触られていると云うだけでも、心臓が震える。
どっちの物か解らなくなった唾液を俺が嚥下したところで、アベくんが漸く顔を離す。
飲み切れなかったものが、口の端を伝うが、拭う事も出来ない。
薄く眼を開けてみると、眼の据わったアベくんが、見下ろしていた。
黒い瞳が少し、熱を帯びている。夢にまで見た光景だったが、辛い。
「……あそんでるだろ、」
また呂律が回らなくなる。息もあがって、殆ど音になっていないが、アベくんは反応
を示した。
「まだ云う?」
俺の態度が気に入らない、とばかりに、睨む訳ではないが、鷹のような眼で見詰められ
る。そうされると、俺が黙り込むのも解っているんだろう。
じっと、俺に体重をかけたまま動かないアベくんを見ていたら、俺は何だか女みたい
な事を云ってる、と想えてくる。遊んでるだろ、って、何だ。何か、もう解らない。
どうしていいか解らないまま、顔を逸らしかけた所で、またアベくんが俺の髪を下か
らすくって、
耳を軽くなでる。そこに顔を近づけて、呑んでる間に耳打ちしたのより、もっと低い
トーンで、云った。
30 :
22:2005/12/02(金) 16:22:14 0
「好きだから、やらせろよ、チバ。」
一言一言の間に、厭と云う程の間を置いて、はっきりと耳に入ってくる。
全身がざわついた。恥ずかしくてたまらないし、それ以上に、嬉しくてたまらない。悟ら
れたくないから、また眼を逸らす。
「俺は酔ってねえよ。酔ってて、ンな事出来る訳ねえだろ、」
「……よ、酔って俺のベッドで寝てたじゃん……、横でさ、」
アベくんは妙な顔をして、そんなに酔いの所為にしたいかよ、と云いながら、俺の前髪を
いじる。
「あれ、寝てない。いつ襲ってやろうかと想って、」
「おそ……、」
こんな事を云う人間だったろうか、アベくんは。
「なのに、気持ち良さそうにすかすか寝てるから。」
よく考えれば、起きてすぐ2時間くらい、なんて云える訳はない。
アベくんは俺の寝顔を2時間も寝たふりして見てたのか。
意地悪いな、と想っていたら、またアベくんが甘い声で囁いた。
「やらせろよ、」
今度は少し衝動を押さえるような、乱暴な口調だった。反応なんて返せる訳もなく、俺は
だらしなく口を開いたまま、眼を動かす。
アベくんがじっと俺の顔を見ている。眼が合うのが怖い。
「もう一回云うか?」
同じ調子で云われて、俺は必死で首を振った。
「もっ、もういい。」
これ以上云われたら、どうにかなる気がした。
アベくんが軽く笑ったかと想うと、首筋を下から順に、口元まで舐め上げられる。
さっきこぼれた唾液の後を追っていた。そしてそのまま、もう一度キスをする。
今度は俺も初めから舌を出すが、何だか情けなくなってきた。
(;´Д`)ハァハァ
32 :
22:2005/12/02(金) 16:31:57 0
(俺って物凄いキス下手なんじゃねえの。)
アベくんが上手過ぎると信じたい。そのうち意識が朦朧としてくる。
いや、意識はあるが、ある方向へ傾いている。明らかに股間が疼いていた。流される。
キスをしている間中、アベくんは右手で俺の髪の毛をかき混ぜたり、耳を触ったりし
ているだけだ。
でも、これで終る訳がない。
ヤるってんなら、その、舐めたり、挿れたり、するんだろう。知らない。俺は男と
ヤった事なんてない。
望んでいた筈が、今更怖くなる。
何だかアベくんがいつも以上に、感覚と衝動で動いている所為もあった。
俺の上に上げさせた手や、膝で押さえつけている足の抵抗が俄かに大きく
なってきたのに、アベくんは気付いて、キスを止める。
でも、結局俺は、咎める言葉も何も、発する事が出来ない。
俺にはよくある事だ。思考と、感覚と、欲求が一致しない。何を信じていい
のか解らない。
「じっとしてろ。」
アベくんが云う。無理だ。
「お、俺、男とした事、ねえし、」
アベくんの眼は何だか熱っぽいが、刺すような視線で俺を見下ろす。
結局、犬猫なら完全に屈服した状態だが。
「チバ。その顔、何のつもり、」
「え、」
「口が開きっぱなしなんだよ。」
しらねえよ。そう心の中で呟いているうちに、半分以上捲れていたシャツの下に、
アベくんが手を入れてきた。
33 :
22:2005/12/02(金) 16:33:10 0
アベくんの指先が冷たい。反射的に俺はのけぞる。
「やめっ、……ちょっ、ちょっと待って、」
「じっとしてろ。」
だから無理だって。より強い力で腕を押さえ付けられて、いくらベッドの上とは云
え、痛い。
もう一度抵抗しようとした瞬間、アベくんが俺の乳首をまさぐった。
「……ッ、」
唇を噛んで誤魔化したが、何だか感じた事のないような感覚に、背筋が痺れた。
執拗にこね回されて、くすぐったいのとは別の感触に、頭が熱くなる。
シャツを首元までたくし上げられて、今度はアベくんの舌が胸を這った。
「あ、……っ、」
「そのうち気持ちよくなる。」
胸のほうで、アベくんが云う。正直云って、もう十分気持ちいい。
乳首を噛んだり舐めたりした後、暫くそこに触れずに周囲をじっくり責めてから、
俺がじれったくて身をよじると、歯を立てて強く噛み付かれる。
俺が感じてんのは、アベくんにはしっかり解っているだろう。
が、認めたくなかった。
「あ、べく……、へ、へんたいみてえ……ッ、」
「どっちが。」
気に障ったらしい。
アベくんは少しきつく、俺の鎖骨を噛んだ。それにさえ、短く息を詰めてしまう。
アベくんの舌が這った跡の唾液が外気に触れて、その部分がひやっとした。
俺の身体が熱いから、余計に舐められた事を意識する。
34 :
22:2005/12/02(金) 16:34:18 0
「はッ……あ、……や、めろッ、……って、」
信じられないくらい、声が情けない。
舌は胸の突起を舐めながら、アベくんの手が、また臍の周りを這う。
「うぁ、」
今度は明らかに、腰がざわついた。おかしい。
もう声は聞かせたくない。唇を噛んで耐える。
アベくんも、どうやら俺の情けない声を楽しんでいるようだ。
「チバって、そんな声も出るんだ。」
「でねえよ……ッ、」
云ってしまってから、返答の辻褄が合っていないと想った。でも遅い。
そろそろ思考が抜けて、感覚と欲求だけに酔い始める。
……欲求、ってなんだ。
臍の辺りを這っていた手が、手早く俺のベルトを外して、ジーンズのチャックも開け
る。
「うぁッ、」
アベくんの冷たい手が、下着の上から俺の股間に触れた瞬間、噛んでいた唇を想わず
離してしまう。
布一枚挟んでも、アベくんの手は冷たく感じる。それとも俺が熱いのか。
俺はたまらなくなって、顔を目いっぱい逸らして、シーツに埋める。
胸元でアベくんの咽喉が笑った。
35 :
22:2005/12/02(金) 16:35:26 0
下着の上からそのまま、アベくんの手が俺をまさぐる。
俺は必死で堪えながら、情けないが、アベくんに懇願した。
「こ、声……やなんだよ……ッ、」
「え?」
楽しむように、アベくんは手も舌も休めずに、聞き返す。
「と、隣、に……抜ける……から、ッあ、」
もうコウジくんとキュウが帰って来ているかも知れない。
こんな声、聞かれでもしたら、明日から合わす顔がなくなる。
アベくんは顔だけあげて、俺の眼を覗き込む。
「タオルでも噛む?」
必死で俺は、何度も頷いた。
アベくんは押さえている手も足もそのままに、都合よく近くにあったハンドタオル
を、俺に噛ませた。
何故かにやにや笑いながら。その時は必死で、俺もその笑顔の意味に気付かなかった
が。
36 :
22:2005/12/02(金) 16:37:44 0
タオルをかませた分、そこから先は全く容赦が無かった。
外れていたベルトを引き抜いて、それで俺の手を頭の上で拘束する。
痛い程締め付けてはいないのに、抜けそうにもない。
アベくんは、これで自由になった、と云わんばかりに、俺の腰を両手で抱いた。
抱きしめられるのは凄く嬉しい。別に、その、舐めたりとか、挿れたりとか、しなく
てもいい。
想像するだけで顔に熱が上る。
すっと俺の腰から手を離すと、アベくんはTシャツを脱いだ。
「チバさ、自分がどんな顔してるか解ってる?」
また同じような事を、アベくんは耳元で囁いて、そのまま耳たぶやら耳の穴やらを、
舌でなぞった。
……タオル噛んでてよかったと想う。
「眼が、すげえやらしい。」
そんな事云うな。アベくんの眼の方がいやらしいよ。
左手が胸の突起を弄りながら、右手は下着の上から俺のモノをまさぐる。
やっぱりタオル噛んでると、息がし辛い。その分、身体に与えられる刺激から逃れ辛く
なる。
のけぞる俺の咽喉を、アベくんがまた噛んだ。
鎖骨の辺りから、ゆっくり顎まで舐め上げられて、それに股間が反応してしまう。
勿論そこに手をやっているアベくんには、はっきりと認識されてしまった。
37 :
22:2005/12/02(金) 16:40:14 0
「勃ってきてる。」
云わなくていい、そんな事。
アベくんは俺のジーンズを膝まで引き降ろすと、湿ってきた下着の中に手を入れる。
俺の悲鳴に近いような声を、タオルが吸い込んだ。タオルは俺の唾液で濡れてぐちゃぐ
ちゃになっていく。
半端に奥まで噛んでいる所為で、奥歯を食い縛れない。
アベくんの愛撫……って云うんだろうか、そのやらしい手つきにもう、ついていけなかっ
た。
ベルトで拘束されている手を胸元までおろして、首を噛むアベくんのうなじあたりを叩
く。
それでもアベくんは手を休めずに、俺の棹の先を爪で弄ったり、指の腹でこすったりして
くる。
先走りをアベくんが更になすりつけて、どろどろになった。アベくんが左手で俺の頭をす
くうように起こして、きつく閉じていた瞼に口づけてきて、初めて、俺が涙を零している
のに気が付く。
アベくんは力なく抵抗する俺の両腕を左手で軽く持ち上げ、二の腕あたりを舐めて、口付
けた。きつく吸われる。視界はもやがかかっていて、もう殆ど何も見えないが、跡が残る
んだろう。嬉しいのと、恥ずかしいのと、明らかな快楽で、また頭がひっくり返った。
アベくんが、俺のモノを触っていた右手も離して、きつく抱いてくる。
じかに伝わるアベくんの体温と心臓の音にさえ、俺は感じてしまう。何だこれ。
云い知れない倖福感で、瞼が痺れた。
38 :
22:2005/12/02(金) 16:40:57 0
そのまま、アベくんは俺の耳の裏も強く口付ける。吸い付いた後、舌先で舐めて、痛みな
のか何なのか解らない感覚を、確実に快楽に陥れてから、うなじに噛み付く。
そうされながら、しっかり勃ち上がってどうしようもなくされた俺のそれに、アベくんの
股間があたっているのを感じた。ジーンズの上からも、熱と硬さが読める。
俺は早く解放して欲しくてたまらないが、アベくんがそこら中に噛み付いたり舐めたりす
るのにも悶える。
胸の中心にもアベくんが唇を落として、最早何の為に打っているのか解らなくなった心臓
の上にも口を付けた後、また耳元に舌が這い上がってきて、軟骨を甘く噛んだ。
アベくんが荒い呼吸の中に、とろけるような言葉を混ぜる。
「……なあ、たまんねえ……、」
呼び掛けるような、独り言のような調子で云われて、俺は更に焦れるばかりだ。
アベくんが少し身を起して、俺の両足の太股の間に右膝を入れる。膝頭が、緩く俺を刺激
しながら、汗で髪のはりついた額に口付けたり、髪のにおいを嗅ぐような仕草をした。
たまらない倖福感と、解放されない股間の疼きに、また涙が出る。
あああ、タオルなんか噛まなきゃよかった。アベくん、お願いだから、一回いかせてくれ。
さっき、アベくんがにやにや笑っていたのを想い出す。すげえ意地悪だ。初めからこのつ
もりだったんだ。
そんな事を想っても仕方ない。俺は必死で口の中のタオルを追い出そうと、痺れる舌を使う。
その間も、アベくんは軽く刺激を与え続けるのを辞めないし、聞いた事もないような云い方
で、チバ、チバ、と耳元で呼び続ける。
39 :
22:2005/12/02(金) 16:43:18 0
タオルが、俺の犬歯に引っ掛った。痺れて顎が開かない。漸くアベくんが、甘い声で、どう
した、と、解っていたように呟いた。
「口の、取ってもいいの、」
俺はがくがくと頷く。
アベくんは優しく、俺の顎を左手で少し引かせ、タオルを引き抜いた。唾が糸を引いたのを
見て、欲望に犯されたような眼で笑う。
「声、厭なんじゃないの、」
「や、だ、……けど、か、かんでるより、いい、」
「何か云いたいんじゃないの、」
「……あ、」
云いかけて、俺は口を噤んだ。いかせてくれ、って、云わなきゃいけねえのか。
「云いたいんじゃないの、」
アベくんが繰り返した。解ってるんだったら訊くなよ。そう想ったが、また膝で股間を突か
れる。アベくんがもう一度、訊いた。
「云いたいんじゃないの、」
「……、う、」
荒い俺の呼吸の音だけが、いやに響く。
「もう一度噛まそうか、これ。」
俺は痙攣するように首を振った。覚悟を決めて、多分アベくんに伝わる限界くらいの小さい
声で、云う。
40 :
22:2005/12/02(金) 16:44:28 0
「……い、いかして、」
アベくんは悪戯する子供みたいな顔で、笑った。
「何処に?」
アベくんの返答に、俺は想わず子供が泣くような声を漏らしてしまう。アベくんはそれに満
足したらしい。くっくっ、と咽喉で笑うと、俺の涙を舌で拭う。
「解った。いかせてやるから。でもさ、チバから云う事、まだあるだろ。」
何?
「ツアー始まる前。キスしただろ、」
咽喉を息で鳴らして、頷く。
「お前、あんな告白の仕方ってあると想う?」
俺、何て云ったっけ。アベくんに好きって……どう云った。
回らない頭で想い出す。
「アベくんはさ、俺の事、好き、」
「好きだよ。」
「あ、あのさ、そう云うあれじゃなくてよお、……キスしてえとか、や、……やりてえとかの
方、なんだけど。」
云い出すのに何年もかかった。気持ち悪いとか、何とか云われんじゃないだろうかって考えた
し、云いかけてやめたのも、何回かあった。ここまで勇気出す事なんて、一生ありはしねえだ
ろう、と想ったくらいだ。
41 :
22:2005/12/02(金) 16:47:40 0
ぜいぜい咽喉を鳴らしたまま、震えながら考え続ける俺を見かねたように、アベくんが肩を抱
いてきた。
「好きだ、チバ。」
俺はそこで漸く気付いた。
アベくんにはっきり、アベくんが好きだ、と云っていない。
「あッ、うあッ、」
そこ迄頭が辿り着いた所で、アベくんの手が、俺のモノを強く扱き始める。間もなく、あっけ
なく俺は達してしまって、アベくんのあの綺麗な手を、汚した。
「……ごめん、……ッ、ごめん、アベくん、」
何に対してか解らないが、俺は謝っている。アベくんはもどかしそうにジーンズの釦を外して、
チャックを下ろしながら云う。
「謝らなくていいから、聞かせろ。」
乱暴な云い方が、たまらなかった。どうしようもなく、俺はアベくんが好きだ。
アベくんは自分の下着まで下ろすと、俺の腰を軽く浮かせて、さっき俺が放った精液を指に十
分絡ませてから、後ろの穴にこすりつける。
「あ、あ、」
それだけで俺はまた痙攣するように喘いでしまう。もう声は隠そうと想わないし、そうしよう
としても出来なかった。
間もなく、アベくんの細くて綺麗な指が進入してくる。そこが見える訳ではないが、いつも俺
の隣でギターをかき鳴らすあの指が、今俺の中に入っていってると想うだけで、さっき果てた
筈の欲望もまた形をなしてくる。
42 :
22:2005/12/02(金) 16:49:48 0
「きッ、……きもちわりぃ、……っあ、」
俺は嘘を云った。でもアベくんは気にせずに俺を抱き起こすと、姿勢を変えてベッドに座り込
む。指を更に奥に入れながら、俺を向かい合わせに、膝の上に座らせた。
「いッ、……へん、へんだっ……て、アベく……、」
指がいつの間にか二本に増える。意識なんかさっきどっかに置いてきた。それでも、異様に敏
感になった全身が、今何が起こっているのかを知らせる。
中に入った二本の指が、衝動だけで蠢いて、腰から頭に突き抜けた。
「な、……なにこれッ、あ、あ、」
「……よく喋るな、」
笑うアベくん自身にも余裕がないのは、俺の太股の内側辺りに触れる、アベくんの欲望で解っ
た。指がもう一本増える。人差し指と中指と、薬指。ばらばらに動く。
どの指かは解らないが、どれかが、俺の中のある部分に触れる。
「いッ!」
知らない感覚に、腰と声が跳ねた。
「あ、……そ、それ、やめ……ッ、……あ、が、」
アベくんは執拗にそこを攻める。俺は拘束されたままの腕を胸元で折りたたんで、顔をアベく
んの肩に埋めた。想わずアベくんの肩を噛んでしまって、いけない、と想って離れる。
「いいよ、噛んでろ、」
アベくんがひどく優しくそう云った。だから、俺は甘える。その瞬間に、アベくんが指を引き
抜く。その云い知れない痛みも、快楽に変わった。
43 :
22:2005/12/02(金) 16:50:50 0
なりふり構わずに、声も押さえずに噛み付く。その瞬間に少し、アベくんは肩を竦めたが、近
くなった俺の耳に、最後の言葉を叩き込んだ。強い声で。
「力抜けよ。」
その瞬間、両手で腰が浮かされて、アベくんのモノが押し入ってきた。俺の体重で、一気に奥
まで。
「あああ、いてえ、アベくん、アベくん、」
アベくんの呼吸も荒くなって、俺の耳に届いたが、それでもアベくんは俺を気遣った。
「……大丈夫、入ったから、」
ぽんぽんと、震える俺の背中を叩く。
「だから、云えよ、」
徐々にアベくんが俺の中を掻き回し始めた。真っ白になる。全部解らなくなる前に、云わなきゃ
ならない。
「あ……は、あ、アベ……く、ん、……す、すきッ、」
あべくんが、すきなんだよ。
全然声になっていない。これじゃ伝わらない。だから、俺は何度も云おうとする。
「アベ……くん、……すき、な……んだ、よッ、」
まだ云えない。云えていない。アベくんの腰の動きが激しくなる。限界だった。
「アベ……く、う、あああ、あ、」
アベくんの肩に崩れて、胸の前で畳んだ腕が、拠り所を求めて暴れ回る。アベくんが一層俺を
きつく抱きしめた。
「きこえた。チバ、」
アベくんが、ぐっと一回、腰を遣る。
「ああああッ、」
その刺激で、俺はあっけなくまた果ててしまった。飛んだ意識の隅で、アベくんも俺の中で放出
したのを感じてから先は、電気のスイッチが切れたみたいに暗くなる。
44 :
22:2005/12/02(金) 16:52:27 0
気が付くと、ベッドの上で俺は丸まって寝ていた。
眼の前にはアベくんがいる。
部屋は暗かったが、豆電球がついていて、辺りの様子が伺える程度には明るかった。
頭を上げた俺を見て、同じベッドで寝転がっているアベくんが、あ、起きた、と呟く。
俺はアベくんと眼が合うとすぐに、俯いた。アベくんが笑う。
「何、恥ずかしいの、」
俺はもっと丸くなって、掛け布団に顔をうずめた。
「おかしいんじゃねえの……、」
まだ尻のあたりに、さっきの行為の余韻が残っていて、死ぬ程恥ずかしかった。
「眠い。」
俺はそれだけ云って、アベくんの前からなるべく離れようと、丸まったまま反対側へ転がる。
「せまいよ。アベくんでけえし……、」
「別にいいじゃん。」
「よくねえ。」
俺はアベくんが被っていた分の布団も、背を向けたままたくしよせた。
「暗くしてよ。ねるから、」
後ろでアベくんが俺の方へすり寄って来る気配があるので、俺はますます照れ隠しをしきゃな
らない。
チバっ(;´Д`)ハァハァ
46 :
22:2005/12/02(金) 16:53:12 0
「厭だ。俺鳥目だから。」
俺はますます端へ寄る。壁に頭をくっつける所まで逃げた。
「ね、ねればいいじゃん。」
「チバが見えねえ。」
アベくんが有無を云わさない調子で、丸まった俺を布団ごと引き寄せた。
「すねてんの、」
「ばッ……、」
想わず俺は身をひねって、アベくんと眼を合わせてしまう。
すねるだろ、そりゃ。
「苛めてごめんってば。」
いつものアベくんの調子。
「いじめって云うか、あれ、S入ってるって……、」
俺はそう云って嘆くしかなかった。アベくんがその後、こう云ったから。
「好きだから、しょうがねえよ。」
終わりです 生まれてきてすいませんでした。
最っ高。
22さん乙華麗〜
リアル投下読めて幸せです!
あま━━━━━━(´∀`)━━━━━━い!!!!!!
>>22 むしろ、生まれてきてくれてありがとうだよw
50 :
22:2005/12/02(金) 17:05:55 0
ほんと、へたくそでごめんなさい
投下しながら後悔に苛まれていたので
少しでも喜んで戴けたら嬉しい
アベとチバだアベとチバだ(*´д`)ハァハァ
書いてくれてありがと(*´д`)ハァハァ
アベとチバだ(*´д`)ハァハァ
乙!
いいよーすんげーイイ!
ベタ甘だ!初夜だ!拘束プレイだ!…ハァハァハァハァ…
どこまでも恥ずかしがるチバがカワユス…
初めてのチバ(男も初めて)に拘束プレイのアベ(*´Д`*)ゾクゾクハァハァ
>>22 GJ!ベットで逃げるチバかわいい…!!ばばばばかっぷるですなぁ
下ネタさえダメなチバに言葉攻めするアベ…ハァハァ
ドSとドMのバカップルだなーw
ほんのりスットコぶりを発揮するチバ萌え…
あま───い!!甘すぎるよ鬼さんスットコさん!!
仲いい二人テラウレシス
初夜ネタと拘束ネタ大好きの変態(=自分)にはたまらんです。
嫌なことがあった日には何度も読み返すよ、なんか満たされるよ。
>>22さんありがとー
挿れられながら揺さ振られながら、「好き」って言わされるのって
ヤッてる方もヤラれてる方も興奮すんだよなー…
興奮するね
より気持ち良くなるしねw
そもそものきっかけを作ったのがチバの方ってのが、かなり新鮮だったかも。
しかもキスしたいヤリたいって〜w
何も言えない、言いだせない…ってのがほとんどだもんねw
>>57 しかもこれ、読んだ限りでは対面座位っぽいし余計ね…
しかし初めてのスットコにこの仕打ちとはさすが鬼だなw
>うっ、て、してみ。
タラシなアベ萌える。
座位になったなら、手首を拘束されたままでも
アベの首に縋りつくことはできたはずだよね。
なのに最後まで胸の前で腕を折り畳んでたチバに、かなり萌えた…
お前かわいいな、チバ。好きだ
かわいいだなんて…お、俺もアベ君好き
しばっちゃうぞ、あまり暴れると
ど、どこに指入れてんだよ!ちょっと待てよ!
まてないね。お前の、こんななってるぞ
んっんっ…気持ちいい…
なかで出すぞ…はぁ…はぁ…ああっ
か…また「か」か…カキフライ食いたい。
>>63 GJ!最後のライフワーク含めて、うまくできてるなぁw
構ってくれないと荒らします
>>61 今日彼氏に会ったら、
「うっ、て、してみ」って言って、
噛み付いてやろうと企んでますwww
ホモ好きなのに彼氏がいる姉さんの脳髄は迷宮????
>>67-68 彼氏に試して酷い目にあったよ
30倍くらいにして返された
週末だってのに人がいない…
皆さんデートっすか? orz
72 :
22の人:2005/12/03(土) 23:11:02 0
帰ってきてみたら……ちょっ
酷い目って…
妙に申し訳ない
いやいや謝らないでw
チバアベやウエノにやったら30倍返しだろうな
チバ「が」、でした↑
>>72 私は気持ちイイ思いをしてきましたので、ご安心をw
つかまた投下してね!
76 :
70:2005/12/04(日) 00:13:08 0
>>22=72
喉にたくさん痕付けられただけなのでwすみませんw
でも病気みたいで気持ち悪いです
当分ハイネックしか着れない
チバも気を付けてww
77 :
22の人:2005/12/04(日) 00:23:03 0
そうですかw
悪い事吹き込んだ気分であれだっただけなんですが
何かまた書けたら投下しにきますー
アベとチバで、物凄く暗くて無駄に長くてエロがあまり無いってかほぼ皆無。
てのを書きまして、需要が有る様でしたら投下したいのですが如何なものでしょうかね。
>>78 じゃ私がその後に能天気なほのぼのエロな鬼スットコ落とすので
よろしくお願いしますと言ってしまっていいでしょうか
お2人とも、ぜひお願いします〜!
ナイスコンビネーション!!両方よろしくどぞー
ワ、ワクワクテ、テカテカ
楽しみ!!
正座して待ちます
っていうか総員第一種待ち焦がれ配備!
いいコンビだw
88 :
78:2005/12/04(日) 12:51:37 0
おはようございますw
では、投下させて頂きますね。
89 :
78:2005/12/04(日) 12:52:04 0
秋の気配が近い8月の北海道。
工業地帯の中に、3日間だけ現れる、バカでかいステージ。
今年は遂に天候に恵まれず、幾度か激しい雨が降った。
今もまだ、重たげな雲が空を覆い隠している。
日の出を見るのは無理そうだ。
出番を終え、楽屋へと向かっていたアベの前に、見慣れたシルエットが現れた。
「アベくんお疲れー」
「おお、久しぶりだなチバ。」
手を振って合図するチバに、アベも片手を軽く挙げて応えた。
「元気だった?」
そう言って柔らかく笑うチバの顔は、あの日々の中で見ていたものと何も変わらなかった。
まぁね、とアベは笑い返す。
けれど笑った顔の裏に、喜びや嬉しさとは程遠い、小さく泡立つ"何か"があって、アベはその正体を掴めずにいた。
90 :
78:2005/12/04(日) 12:53:31 0
バックステージに設けられたカフェの一角に、2人並んで座る。
チバは、ジャケットの胸のポケットから煙草を取り出し、中の1本に火をつける。
アベはテーブルの下に足を投げ出し、曇天を見上げて溜息を1つ。
煙を空に吐き、ひと呼吸置いた所で、チバが訊ねる。
「飲む?」
言いながら、すいません、と手を上げて近くにいたスタッフを呼び寄せる。
「ん。 …いや、やめとく。」
「疲れた?」
「ちょっとね」
「じゃあ俺もやめとこっかな」
横に立って注文を待つスタッフに、ごめん、と断る。
「何で?」
「やっぱ、ちょっと飲み過ぎたから、今日。」
「ふうん」
気ぃ使ってんのかな、と、チバの表情を見て思う。
目がしっかりしてるもんな。酔ってないよな。
悪い事したかな。
91 :
78:2005/12/04(日) 12:54:30 0
「俺やっぱ飲むわ。」
「アベくん、大丈夫?」
「一杯くらいなら、多分」
「無理すんなよ。俺はほんとに飲み過ぎただけだって」
「飲みたくなったんだよ。無理なんかしてない」
「じゃあ俺も飲む。」
「無理すんなよ。飲み過ぎたって言ったろ」
「そんなに飲んでねえから大丈夫」
言ってることが滅茶苦茶だ、
そっちこそ、
そう言って笑い合った。
"何か"が体の何処かで、ぱちん、と弾ける音がした。
92 :
78:2005/12/04(日) 12:55:43 0
それからどのくらいの時間が経ったろうか。
一杯くらいなら、そう言ったはずなのに、気付けば浴びるように飲み続けていて、
二人共かなり強かに酔っていた。
チバが突然、思い出した!!と声を張る。
「アベくん、あのさ、」
「んー?」
「あのさ、あの、イマイくんがね、」
ぱちん、ぱちん、と、泡が。
「アベくんのとこの、あの、何だっけ、」
ぱちん。ぱちんぱちん。
「曲がさあ、ほら、」
弾けて溶けて、泥水になる。
「〜〜〜ってやつ。あの曲すげーかっこいいって言ってたよ。」
胸の中が濁っていて、自分の気持ちが見えない。
「お前は?」
「なに?」
「かっこいいって言ってくんねーの」
「や、かっこよかったよ」
「取ってつけたみてえだな」
「そんな事ないって」
「そうだろ」
「何絡んでんだよ」
わかんねえんだよ。
わかってるけど、でもわかんねえ。
何だよこれ。
畜生、
「気持ち悪ぃ…」
93 :
78:2005/12/04(日) 12:56:17 0
頭の中で呟いていたセリフが、意図せず口を突いて出た。
チバは、自分に向けられたものと思い込んで怒り出す。
「何、俺変な事言ってねーだろ。」
「違う」
「何が」
「俺が。」
「…あ?」
そう。
自分の気持ちが何も見えなくて気持ち悪い。
気持ち悪くて、…泣きそうだった。
「頭冷やして来る」
適当な言い訳を作って席を離れた。
背後からチバが呼び止めたが、聞こえないふりをして、半ば走るようにして逃げた。
94 :
78:2005/12/04(日) 12:57:41 0
「…くん!!待ってアベくん…!!」
後ろに、ぐい、と腕を引かれる。
照明の当たらない暗がりの中、振り返って目を凝らせば、息を切らしたチバがいた。
「アベくん、俺、何か、わ、悪い事言った?」
「いや」
「じゃあ、仕事とかで、何かあった?」
「何も」
「アベくん、さぁ、俺に言いたい事は?」
「…別にない」
「だったら、何で泣い」
チバを抱き締めて、言葉を遮った。
泣いていると知られていても、それでも顔を見られたくなかったから。
「アベくん?」
「黙ってろ」
「俺に、言いたい事、あるよね?」
「黙れって」
「言ってくれるまで黙らない。」
今言いたい事はたった一つ。
胸一杯に溜まった泥水の中を、引っ掻き回してやっと見つけた答え。それだけ。
でもそれをぶちまけてしまえば、きっとチバは、………
95 :
78:2005/12/04(日) 12:58:17 0
「言えよ」
言いたくない。言えない。
「溜め込んでないでさ、誰かに話したら楽になると思うんだけど」
楽になる、だ?
楽になんかならない。
チバを傷付けて、余計に苦しくなるだけだ。
「アベくん。俺がちゃんと聞くからさ。」
…その甘い声で気がついた。
チバは多分、俺が胸に溜めてる言葉と正反対のものを待ってる。
俺がチバを好きで、俺じゃない奴の名を出したから怒ったのだと、そう思ってるんだろう。
間違ってはいないよ、チバ。間違いじゃない。
でも、その先にある"何か"が違うんだよ。
抱き締める両腕に目一杯の力を込めて、空を見上げる。
雨が降って来た。
96 :
78:2005/12/04(日) 12:59:25 0
「…本当に、ちゃんと聞くんだな?」
「うん。ちゃんと聞く。だから言って。」
「…分かった。」
腕を外す。
チバの目をじっと見る。
「…チバ、」
「うん」
「俺は、お前が好きだ。さっきのあれも、お前が俺以外の奴の名前を呼んだから、嫌だった。」
そう、嫉妬。
「意味がわかるか?チバ」
「うん。」
違う。そんな顔をするな。間違うなチバ。
これから吐く言葉は、お前の期待通りのものじゃない。
「嫉妬なんだよ。」
「ごめん。ごめんアベくん。俺が悪かった」
「…違うんだよ。お前が俺じゃない誰かといるのが嫌なんじゃなくて、俺がお前の隣にいられない事が嫌なんだ」
「アベくん、」
「俺は、お前の隣にいたいんだよ。」
「まっ…」
チバの顔色が変わる。
「お前の隣…お前の左のあの場所、俺に返してくれ」
チバの心臓から、血が噴き出した、ような気がした。
97 :
78:2005/12/04(日) 13:00:19 0
「お前が好きなのに、お前の隣でギターを弾けないなんて嫌だ。何で俺じゃダメなの?」
「…ア…」
「なぁチバ。俺じゃダメなのか?俺のギターはもう必要ないか?」
「やめ…」
「俺を必要だと言ってくれ。俺が欲しいって言えよ。」
雨でじっとりと濡れた草の上へ、チバを押し倒し、その胸に顔を埋めた。
返せ。返せ。返せ。
お前の隣は俺のものだ。
返せ。返せ。返してくれ。
どす黒い感情ばかりが全身を駆け回る。
「アベく…離して…」
小さく放たれたチバの声が、眉間に響く。
「離し…」
「嫌だ。」
98 :
78:2005/12/04(日) 13:00:56 0
顔を上げ、体を起こし、チバの腹部に座り直る。
腹を潰される苦しさに、チバの喉が、ぐぅ、と呻いた。
「俺が必要だって、言ってくれよ、チバ。」
「ご…」
「ごめんって何だよ。言えないってことか?」
「アベくん…」
「チバ。 俺は、もう、要らないの?」
「ごめん…」
心臓が軋む。体が錆び付いて行く。
チバ。
俺はどうすればいい。
99 :
78:2005/12/04(日) 13:01:33 0
上半身を屈め、唇を重ねる。
愛憎も惑いも悲しみも、自分の中にあるもの全てを、チバの喉に押し込む。
---手に入れられないのなら、いっそ壊れてしまえばいい。
強張らせて拒否しようとするチバの両腕を、片手で掬い取り拘束する。
「や、」
もう一方の手で目を塞ぐ。
「やだ、やめて、」
こんなに醜く腐った俺を、もうこれ以上見せたくない。
視界を奪われたチバは、恐怖に潰されそうだった。
アベの舌が、唇から喉、胸から腹へと滑る度、打ち上げられた魚のように激しくびくついた。
貪りながら、うわ言のように何度もチバを呼ぶ。
けれど返って来るのは拒絶ばかり。
手の平に生温い液体が触れる。
チバが泣いてる。
泣きながら謝っている。
嗚咽に上下する喉仏を、口に含んで舐める。
チバの体が跳ねる。
横に移動して、首筋を甘噛みする。
ひ、と息を飲んで、チバの背中が反り返る。
---手に入らないのなら、いっそ壊してしまえばいい。
ギリギリと歯を食い縛る。
チバの、上気してピンクに染まった膚が、ぷつ、と音を立てて裂けた。
「い………っ」
紅い血が浮かぶ。
100 :
78:2005/12/04(日) 13:02:10 0
拘束を解いてやると、チバの両腕が俺の背中と頭を這う。
柔らかく、愛しいと言うかのように這い回る。
一方的に傷付けられて、理不尽に責められて、それでもお前は俺を赦すのか。
悪くもないのに謝るのか。
全身で好きだと叫んでる癖に。
お前は手に入っても、お前の隣がどうしても手に入らない。
拒絶するか、受け入れるか、はっきりしてくれ、チバ。
死にそうだ。
101 :
78:2005/12/04(日) 13:03:51 0
空いた手でチバのジーンズのウエストを開き、下着の中に割り込む。
チバの脈を締め上げて、扱く。
同時に、首筋の傷に舌を押し込み、ちらと覗いた肉をなぞる。
「っああああああああああ!!」
チバが悲鳴を上げた。
両足は地を蹴り、両手は俺の背中に爪を立てる。
扱き続けた脈はやがて大きく震え、俺の手に白濁を放った。
壊れてしまえばいい。
壊してしまえばいい。
壊れて、俺の事なんか忘れてしまえばいい。
チバ。
俺を必要と言わないのなら、いっそ一思いに殺して欲しい。
チバ。
なぁチバ。
俺を、殺して。
102 :
78:2005/12/04(日) 13:04:41 0
チバの上から身を剥がし、隣に転がる。
左側。
一番欲しいもの。
チバ。お前の左隣。
叶わない望みなら、ステージの上がダメなら、せめて今この瞬間だけでも。
チバ。せめて今だけは。
今だけでも。
「…アベくん」
チバが呼ぶ。
声のする方へ、顔を向ける。
「アベくん」
呼びながら、手を伸ばす。
「汚れちゃったね、髪」
毛先に触れ、一束、きゅ、と掴む。
「チバ…」
首に目線を遣ると、さっき付けた傷が、赤黒く乾いていた。
胸が軋む。喉が締め付けられて息が出来ない。
錆び付いた体が、チバに触れられた其処からバラバラと崩れて、もう、動けない。
「大丈夫だよ」
チバが俺を抱き締める。
何が、大丈夫、だ。何が…
その胸に顔を埋め、俺は声もなく泣き続けた。
103 :
78:2005/12/04(日) 13:06:25 0
終わりました。
何か、色々とすみません。
>>79 フォローお願いします。
(ノ◇≦。)
やっぱりこの二人は一緒じゃないと悲惨…
。・゚・(ノД`)・゚・。
ステージの左隣が無理なら今だけでもと左に寝転ぶアベが悲しいです…
精神的にはチバ×アベっぽい
ほのぼのエロを‥!
関東は雨(;_;)
壊れる鬼もイイっす(;´Д`)
アベギターを欲しがらないチバニクス。゜(゚´Д`゚)゜。
アベカワイソス。゚・(ノД`)・゚・。
ってここはど真ん中スレだったw
ROSSOを見るたび、KOOLOGIを見るたび、
なんで一緒にいなの?なんで隣にいるのが違う人なの?
…と、今だに思ってしまう。
両バンドとも10回以上見てるが、
今だにそう思ってしまう。
コオロギ10回以上禿裏山
>>110 欲しがらない…というかさ、よくチバは手放せたよね。
アベみたいなギターとアベみたいな男をさ。
。・゚・(ノд`)・゚・。
疑問を抱きながら
ロッソもコオロギも10回以上ってすごいな
精神的に無理すんなよ
>>114 二人とも半身もがれたようなもんだと思う
117 :
112:2005/12/04(日) 18:51:19 O
>>115 ありがとう。
あの2人が本当に好きだから、とにかく見れるライブは全部見たい。
でも見るたびに……ねぇ?w
心の中に火種が残ってるから、ライブ見るたびにそれが燻るって感じかな。
>>114 コオロギ見ると、アベは何にも変わってなくて切なくなる。
チバだけ変わったんだよな…
切なくなってきた
カモーン!ベタ甘!!!!!
ベタ甘を期待しつつ床につきます
おやすみなさいノシ
123 :
79:2005/12/05(月) 00:41:14 0
すみません、残業でさっき帰ってきました。日曜なのに…orz
途中まではあるんですが、まだエロに突入してないので
明日(今日?)の夜まとめて落とした方がいいですよね。
大したモノではないので期待しないで待って下さい…。
>>79さん
お帰りなさい〜。プ厨ちゃんで焦らされ慣れはしてるのでw
落として頂いてもおkなのですが、残業でお疲れですよね。
今夜までwktkしてます。
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
お仕事オツカレー
>>79 無理せずとも投下はマイペースでね。
住人が急かそうが待ちくたびれようが、マイペースでおkさ!w
126 :
79:2005/12/05(月) 02:36:32 0
誰もいないであろう今のうちに…。
まだ寸止めですが。
無駄に長くてすみません。
-------------------------------------------------------------
チン、という音とともにチバが俺の手首を引っ掴んでひっぱった。
俺はちょっとよろけながらもそれを頼りに廊下を歩く。
できれば手首じゃなくて腕とか肘を引っ張ってくれた方が安定がいいんだけど、
10mあるかないかの距離なんだし我慢するか。
暗闇の中だと、次の一歩がめちゃくちゃに怖い。
人が大勢構ってくれてた事務所の中だったらそんなに怖くもなかったけど、
今は俺の腕を引くその手だけが頼りだ。
気がつかないうちに横からドアが開いてブチ当たったりしないか、
また針金がどっからか出てて、それが刺さったりしないか、
想像の中で恐怖が雪ダルマ式に増幅していく。
たった10mあるかないかの距離がえらく長い。
127 :
79:2005/12/05(月) 02:36:57 0
今日の昼、ギターのペグを弄ってたら、弦が切れ、両目の瞼を掠めた。
そのせいで今俺の目は包帯に覆われてる。
おかげで一人じゃ何も出来ない。こうやって歩くことすらだ。
弦が飛んできた瞬間、何が起きたのかよくわからなくて、
突然視界が真っ暗になって、冷てぇ、と思った次の瞬間燃えるように両瞼が熱くなった。
とっさに目を閉じてなかったら、きっとこんなもんですまなかったんだろうけど。
一瞬でも粗雑に扱ったからギターが怒って平手打ちしてきたのかな。
なんてメルヘンなことを考えて、それでも機嫌を損ねた相棒がいまだ愛しい。
診断の結果、やはり両瞼を切っているらしい。
特に左目の方は血が伝ったくらいだから、相当酷く抉れたみたいだ。
まあ、それで済んでよかった。
眼球や視力には問題なく、手当ても早かったので黴菌が入ることもなかったようだ。
ただし、当分両目とも開けられない。
消毒して薬を塗ってガーゼを当て、その上から包帯を二重三重に巻いてある。
事情を知らないマンションの管理人にはひどく驚かれた。
仕事は当分休みにされるようだが、しばらく近所もうろつけねぇな。
128 :
79:2005/12/05(月) 02:37:21 0
家までは能やんが送ってくれたんだけど、そっから先はチバが、俺が連れて行くと言い張った。
お前ねー。
まぁ俺たちのことは、少なくとも能やんは薄々気づいてるとは思うけど。
治療が終わってから後は、正直言ってそばにいてもらうならウエノが一番いい。
実際色々と気を遣ってくれるヤツだし、何より同じ視点の高さだから安心していられる。
チバくらいの身長より低いヤツの頭の上を通り過ぎるものでも、
俺やウエノには顔にぶつかるものだったりするんだよな。
看板とか、天井からぶら下がってるものとか。
それでもキュウやスタッフは色々と俺の身長なんかを頭に入れて誘導してくれるんだけど、
チバに気が置けないことは絶対ありえない。彼自身が気を配ろうが配るまいが。
チバが言い出さなければ、怪我が治るまでは能やんかウエノかキュウに付き合ってもらおうかと思っていた。
好き嫌いの問題じゃなくて、これはもう生命レベルの問題だよ。
チバは俺が知る中でも最も「気遣い」というものから遠く離れたヤツだ。優しい男だとは思うが。
人のことを言えた義理じゃねぇけど。
今も俺の暗闇への怯えなんかまったく考えもしない速度で、部屋までの廊下を歩いていく。
まあ、これが俺とチバの関係と言えば関係か。
あいつは脇目も振らず前だけ見てまっすぐに。俺は黙って、あいつに付き従っていく。
そのまんますぎて、なんだか笑えた。
129 :
79:2005/12/05(月) 02:38:03 0
勝手知ったる他人の家といった手つきで、チバは俺の家の電気をつけて、ヒーターをオンにする。
「アベ君。コート」
言われて、ありがとうと返しながら脱いだコートを前に差し出してみる。
多分ハンガーにかけたりなんかしねーな。椅子の背にかけるのが関の山だろう。
とりあえずソファまで連れて行ってもらい、腰を下ろした。ああ、やっと人心地つけたぜ。
「腹減ってる?減ってねぇよな」
「あー、さっき食ったしな」
自分ん家に帰っても自炊なんかできないし、何かを買いに行くこともできないだろうってんで、
事務所でメシを食ってきた。なんでかチバとキュウも一緒に。
ドサッと横に沈み込む気配がする。
チハが横に来て、そしてこっちを見つめてる…ような気がする。
何も見えないと、視覚以外の五感がすごく敏感になるとはよく聞く話だけど、
まさにそうなんだなあと感じた。職業柄、耳だけはそれなりのつもりだったけど、
世の中にはこんなに音が溢れてるのかと改めて思うほど、
呼吸をしない物からも微量の音が発せられてる。ちょっと感動するよな、これ。
鈍感で無頓着な俺でも、今は視線や気配と言うものがよくわかる。
「大丈夫?」
ほら、今の声でもわかるよ。
きっと今、心配そう…つうか、不安そうな顔してる。
「そんな顔すんな」
「…見えんのかよ」
「だーいたいわかるよ」
怪我をしたのは瞼で、目じゃないんだから、数日経てばすっかり治るんだろう。
それはチバもわかってるはずなのに、何が不安なんだ?
130 :
79:2005/12/05(月) 02:38:31 0
一歩間違えば目をやられてた。
そのギリギリな運命らしきものが、チバには恐怖だったのかもしれない。
こいつ、何でもグルグルと考えすぎるからなあ。
俺は何も考えていなさすぎるんだろうか…。
あっぶねーうっわ今のマジやべぇ、とさすがに心臓がバクバクいってたのは覚えてる。
でもどっちかっつーと、大事に至らずラッキー、と考える俺は周りから見たら能天気なのかもしれない。
ギシッと音がして、にじり寄る気配がする。不意に頬に手が触れて、そして顔を包まれた。
「よかった…」
…ああ、俺もだよ。
もし目がつぶれていたら、多分今までと同じようには弾けない。
できたとしても、弾ける様になるまでは時間がかかる。
きっとその間にチバは、もっと先へ行ってしまうんだろう。
チバはその時、俺を切り捨てるだろう自分の姿が怖いのかもしれない。
待つことが出来ない自分の選択が怖いのかもしれない。
俺がいなくなっても鳴り続ける、頭の中の音楽に怯えたのかもしれない。
ああ、確かに嫌だな。
こんなことで俺、捨てられたくないよ。俺はまだお前の隣にいたいよ。
ゆっくりと、目に何かが触れる。
見なくても、チバのキスだとわかった。
131 :
79:2005/12/05(月) 02:38:59 0
チバのキスは、不器用な分、嘘がない。
だから、激しい時は欲情が先走っていて、優しい時は、本当に俺を愛しく思ってくれてる時だ。
チバは「何となく」や「とりあえず」で触れてきたりしない。
俺は敢えて何もせず、黙って顔中に優しく降らせるチバの優しい口付けを感じることにした。
呟くように歌う時でさえカッコイイと思うけど、きっと今は子守唄を歌う母親みたいな顔してる。
包帯越しに両方の瞼に交互に口付けて、それから鼻の頭、額と頬、顎、耳から項。
キスしてるのはチバの方なのに、たまに微かな吐息が聞こえてきて、俺はうっとりと力を抜いた。
ソファの背に凭れる俺に、軽くのしかかるように体重をかけて、最後に唇に触れてくる。
額から唇を離して、数秒置いてから、少し遠慮がちなキス。
盲人(じゃないけど)の俺に、勝手にこんなことしていいのかな。
そんな戸惑いが伝わってくる。
こいつはホント、バンドには絶対的な自信を持ってるくせに、
人一人としてはどうしてこうも遠慮がちになるのか。
俺は、嬉しいよ、と言いたくて、やっとチバの体を抱き寄せた。
口付けながら後ろの髪を梳いてやると、俺の首に腕を絡めて抱きついてくる。
俺の片膝に腰掛けて、視線が同じくらいの位置で、何度も角度を変えて。
暗闇の中、いつもより何倍も鮮明なチバの唇と腕の感触。
耳に、唾液のぶつかる音と、普段は届かなかっただろうチバの吐息。
…耳じゃなくて、目でよかった。
一日でも無音の中に放り込まれたら、さすがの俺でも気が狂ってしまいそうだ。
チバの声、ウエノの音、キュウの音、愛している大好きな音楽たちが、一生聴こえないなんて、
いくらなんでも耐えられねえよ。
ウエノはいつもこんな不安と闘ってるんだろうか。
そう考えると、自分の今いる立場が一層幸せなものに感じられて、俺はギュッとチバの背中をかき抱いた。
132 :
79:2005/12/05(月) 02:40:06 0
包帯の上からタオルを巻いて、髪は洗わずにシャワーを浴びた。
ヒゲは適当。触って、あー剃れたなと思う程度に。
治るまでほっとこうかとも思ったけど、俺の場合剃らないととんでもないことになるから。
目が見えない中で刃物を扱うのはすげぇ勇気が要った。
パスタを作るのにも包丁を使わないくらいだし。まあ怪我すんのが指じゃなくて顔ならな。
元っから俺の顔は傷だらけだ。子供の頃にできた傷やら、デカくなって針金が刺さった傷やら。
別に顔でギター弾くわけじゃねえし、構わんじゃろ。
風呂から出て、手探りで寝室に行って、手探りでタンスの中からTシャツとスウェットの下を出す。
ステレオからはクラッシュ。London's Burningが流れてる。
先にシャワーを済ませたチバがかけといてくれたんだろうが、だったらオマエな、少しは手ェ貸せよ。
包帯を換えなきゃならないんだけど、こいつに頼んで大丈夫なのか。
なんとか着替え終わると、自分の体がどっち向いてるんだかわからなくて、ふらついた。
適当に手を伸ばしてみると、手が壁を打った。こっちが壁か。じゃあベッドはここを伝っていけばいいんだ。
それにしても、どうしたって口が半開きになるな。
手を伸ばしながら進もうとすると、手首を掬うように掴まれた。
そして引っ張られる。ベッドの寸前くらいで止められたので、俺は屈んでベッドの高さを手で確認しつつ、腰掛けた。
133 :
79:2005/12/05(月) 02:40:43 0
「はー…」
「大変?」
「風呂からここまで来んのに、一時間くらいかけた気分」
「あー…そう…」
「お前、なんかもうちょっと手伝えよ」
「だって、ふ、風呂ん中で何か手伝うのも、嫌だろ?」
「…まあな」
「あれ取って、これ取ってっての、アベ君嫌がるかなって」
「別に嫌じゃねーけど」
「お、俺だったら構って欲しくねぇ、かも、って思って…」
基本的に俺はヒモ体質というか、周りがあれこれ動いてくれることで食っていくことが多かったから
別に世話を焼かれることをうざがったりはしないけど、チバは一人でやりたがるのかもしれない。
こいつはこいつなりに色々考えてくれてる訳ね。
風呂に入って汗ばんだ肌に包帯が張り付くのが気持ち悪い。
あー、痒くなってきた。
ちょっと外そうかな。目ぇ開けなきゃいいんだろ。
なんて考えてたら、上の方からプシュッという音が聴こえてきた。
「ん」と鼻だけで発する声がしたので、手を伸ばしてみると、缶を握らせられる。
「おお、サンキュ」
「…うん」
134 :
79:2005/12/05(月) 02:41:12 0
冷たい感触が渇きを刺激してくる。んじゃとりあえず一口。
「ぶはっ!」
あまっ!
何だこれ!!
「ぎゃははは!」
「チバ、てめぇ!」
「やった成功ー!コウジ君に報告しよ」
「ンの野郎〜。何だよ、これー」
「ジュース、ジュース」
「これ、子供の頃飲んだことあるか…?」
「ファンタオレンジって書いてある」
「あー、あー!はいはい。…じゃなくて!」
「こっちはホンモノのハイネケン。頂きます」
「おっ前…」
これが怪我人に対する態度か。信じられねえ。
さっきまでの殊勝な態度は何だったんだよ。
帰る途中、ウエノに呼び止められてたのはこれのためか。
「ちょっと待ってて」と俺と能やんを待たせてたのはこれを買いに行ってたからか。
ヒマなのか、お前ら!
135 :
79:2005/12/05(月) 02:41:36 0
ムカつくので、そのままその甘い炭酸をグワッと煽ってやった。
めちゃくちゃ甘いくせにそれなりに炭酸がキツいので、一気に飲み干せない。生意気な。
チバの手からビールを奪おうにも、わざと距離をとられてて、チバがどこにいるのかさえもよくわからねえ。
もう勘弁と思って、床に缶を置く。
「治ったら、覚えてろよ…」
「…こえーなぁ」
本気に取ってないのか、取ってもそれでも構わないと思ってるのか、
完全に面白がった声で、くっくっと笑いながら立ち上がる気配がした。
片手を持ち上げられて、また缶を掴まされる。
口をつけてみると、麦芽の匂いがした。慣れた香りにホッとして、グイッと煽った。
苦味がうめぇ。超うめぇ。やっぱな、ギターとこれが揃ってこその日常だよな。
136 :
79:2005/12/05(月) 02:42:22 0
チバが渡してくれた二本目が空になる頃、プツッという音とともにテレビの音が聴こえてきた。
何の番組だ?まあ言われてもわかんねーな。
どっちかっていうとウチのテレビはビデオ用で、俺はテレビもほとんど見ない。
チバは、そんな番組やってたっけ、というような妙にマニアックな番組をよく知ってる。
「あっ、畜生、広島負けた」
「…いつものことじゃん」
「んなことねぇよ!つぅかさ、今日負けたら最下位なんだよ」
「そーれはウエノが嘆くな」
しばらく二人して無言のまま、そのスポーツ番組らしき放送を聞いていたが、
俺は運動が得意だった割にプロスポーツに疎く、チバも贔屓のサッカーチームが負けたという
結果を知るなり電源を落としてしまった。チバはその後も何事かブツブツ言っていたが、
残念ながら俺はマリノスとかヴェルディとかって単語くらいしかよくわからない。
しかしこうなるとヒマだ。音楽かけるくらいしか娯楽がない。
寝ちまえばいいんだけど、俺はあんまりすぐに眠くならない質だ。
「することねーな…」
隣に座ってるチバに言うわけでもなく、そう呟くと、
「…俺で遊ぶ?」
───今何つった、お前。
137 :
79:2005/12/05(月) 02:42:49 0
「ご、ごめん、今のナシ」
「…すげぇこと言うのな、お前…。せめて、俺と、って言えよ…」
あんまりの文句に、誘われるより前にポカンとしてしまった。
お前、そんなセリフ、他の男の前で言うんじゃねぇぞ。
チバに欲情する奇特な男が世界中で俺一人だとしても、言うんじゃねぇぞ。
闇の中でだからこそ伝わってきた、その声のディティール。
少し考えて、意を決したように、だけど少し掠れさせて、恥ずかしそうに。
あのがなり声を発する喉が、こんなにも繊細な声色を出すんだ。
そんなこと、他のやつは知らなくていい。
「あ、あの、俺、…」
見なくてもわかる。真っ赤になって、今にも逃げ出したそうにしているんだろう。
何か言ってくれと、困ったように俺を見ているんだろう。
今のナシ、と言った癖にそこから動かないでいるチバ。
こんな状態の俺の慰み者になろうと、考えあぐねてああ言ったのか。
おっまえ、あんなにもいい詞書くのに。すげぇとこから言葉選んでくるのに。
考えて考えて、導き出したセリフがあれか。
なんかもう、愛しいよチバ。バカみたいに愛しいよ。
138 :
79:2005/12/05(月) 02:43:55 0
手を伸ばして、彼を探す。
肌に触れた。これは肩か、腕か、首か。
形を探ろうとすると、チバの手が俺の手首を掴んだ。
体から手を離し、その手をゆっくり握り締めて、引き寄せる。
腕の中に収まった体から、シャンプーとタバコとビールの匂い。いつものチバの匂い。
初めての夜から今まで、抱く度にその都度、この匂いで安心してたんだ。
見えない不安をかき消すこの存在が壊れてしまわないように、
抱いた背中を殊更ゆっくりとベッドに倒した。
139 :
79:2005/12/05(月) 02:46:11 0
-------------------------------------------------------------
とりあえずここまで。
助走部分なのに無駄に長くて申し訳ない。
>>79 おつ!目の見えないアベがなんだかセクシーだし、チバもすげー可愛いよ。
おかげで幸せな気分で寝られる。ありがとう!続きも楽しみにしてます。
>>79 うっひゃー!すっごくイイ!!!!!
すっごく好みです、まさにど真ん中!w
アベががペグ締めすぎて弦を切るなんて珍しいものの、
事実に基づく小ネタが満載でリアル感倍増だなー。
アベにとっては「見えなくなる」ことより
「聞こえなくなる」ことの方が恐怖なんだね。
そのへんもイイ感じだー。
そしてチバがバカみたいに可愛い…たまらん。
すっとこマンセー!!!!!w
>>79 イイったらイイ―――(゚∀゚)―――!!!!!
通勤電車の中で大コーフンだよ(*゚∀゚)=3
つか久々に鳥肌立ってるくらい禿萌え…
視覚が奪われてる分、聴覚と触覚が敏感になってるアベ。
チバの息使いとか鳴き声、肌の熱さなんかに、いつもより興奮するんだろうな…
(;´Д`)ハァハァハァハァ…
すごいすごいすごい!!!!細部まで超好み!!!!ベタアマだわ切ないわ笑えるわリアル小ネタあるわ…なによりチバがキモくなくちゃんとかわいい…!アベゆるセクシー……!!
目隠しされたアベとチバなんて想像するだけで何かエロかっこいい‥
見えないままヤるのかぁ、どうなるんだろう?
しかも、やる方がメカ串されてるから展開にドキドキw
>>79 映像が鮮明に浮かんでキタ-----(゚∀゚)-----!!
目隠しされてるアベナマラモエス
続きお待ちしております
チバが視界を奪われてるなら平凡な展開
(見えないから感じまくる)になるだろうけど、
見えないのはアベの方だもんなー。
小ネタの挟み方からして、絶対2人のキャラを外さなそうな職人タンだし、
チバをキモくなく可愛く書くのって意外と難しいよねw
こりゃ相当楽しみだー!!!!!
ヤバス…とてつもなく傑作になる予感(;´Д`)
ワクテカ通り越して、動悸が激しくなってくるー。
ドキドキドキドキ…
>>148 プレッシャー与えちゃだめww
好きに書いてくれ!(*´Д`)ハァハァ
151 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/05(月) 15:49:16 0
うのすけさんて5歳なの?
32歳くらいじゃないの?
153 :
148:2005/12/05(月) 19:46:20 O
>>150 そうだね、ごめんw
けどワクテカが止まらないよーん!w
明日の朝を楽しみにして、今夜は寝ます〜。
>>79たん、待ってるよ〜。
( ・∀・)っ旦~旦~旦~旦~旦~
皆サマ、お茶でも飲んでマターリ待ちましょう…
>>155 ありがたくいただきま〜す。
右でもレスしてる人いたけど、
讃岐消滅で、実はけっこう焦っとるw
お茶に含まれるテアニンは気分を落ち着けてくれるんだよね?w
自宅に帰るまで待ちきれなくて携帯で来倒してるから、讃岐死は困る
投下中の話を読んだら画像加工して目隠しアベ作ってみたくなっ(ry
いやいやw
当分帰れないorz
160 :
79:2005/12/06(火) 01:33:06 0
終わらなかった…
小出しで落とせばいいよ!
カモーーーーン!!!!!
162 :
79:2005/12/06(火) 01:44:54 0
ただやってるだけになっちゃいました。
期待させてすみません。
チバさんキモいかもです。アベさん変態さんっぽいかもです。
-------------------------------------------------------------
包帯の向こうで、灯りが落ちたのが解った。チバが消したらしい。
こいつ、明るいところでやるのが嫌いなんだよな。
冬の夜は人通りも少ないからか、いつもより静かだ。
ヒーターをつけていても肌寒く感じる気温が、また人肌を恋しくさせる。
そういえば、チバは今何を着てるんだろう。
ウチに来た時はいつも俺の服を適当に漁っていたけど…。
触ってみると、上はTシャツ、下はスウェット、つまり俺とほぼ一緒だ。
情けなくも、ジーンズじゃなくてよかった、などと思ってしまった。
今日んなもん穿かれた日にゃ、脱がすのに二分以上かかる。絶対。
ていうか俺、満足にできるのかよ。
手探りでやって、ちゃんとチバをいかせられるのか?
世の中には盲目の人は沢山いて、父親母親になった人も大勢いるんだろうけど、
なんつったって俺はウルトラビギナーだ。ロクに歩けもしやしない。
そんなヤツが、慣れた相手とはいえ同性を、気持ちよくしてやれるのかと言われたら、あんまり自信ねぇよ。
163 :
79:2005/12/06(火) 01:45:31 0
ここはもう、初めに断っちまえ。
「あのさ、チバ」
「…ん?」
腕の中でじっと大人しくしていたチバが、ゆっくり顔を上げる気配。
「わりぃ、ここまできてなんだけど、俺今こんなだからさ。全然的外れなことしたらごめん」
「ああ…」
少し間をおいて、別に平気、と言われた。また不可解な返事を…。一体何が平気なんだか。
「加減とか、場所とか、間違えたら教えてくれ」
「んだよ、それ…。変な心配すんなって」
「大事なことだろー。俺が傷つく」
「平気だっつの……だってよ、俺、」
「ん?」
だって、何だよ?
首を傾げて見せたが、チバは黙り込んでしまった。
164 :
79:2005/12/06(火) 01:46:07 0
平気だといわれても、チバは変なとこで異常に我慢強くなる。
苦しさとか、痛みとか、辛さとか、口に出さずに一人で抱え込んでしまう。
俺といる時くらいは、そんなことをさせたくないんだ。
何も年がら年中ヘラヘラ笑ってればいいってんじゃねえけど、
寝てる時くらいは安らかに、セックスしてる時くらいは気持ちよさそうにしてやりたい。
その顔を、今は目で見て確かめることができない。
震えていたとしたら、それが快感でなのか痛みでなのか、表情から判断できない。
だからちゃんと言ってくれ。
そう伝えると、チバは呆れたように笑いながら、わかったよ、と返した。
でもね。
ん?
俺が、アベ君、って言ってる時は。
気持ち悪いとか、痛いとか、そういうんじゃないから───
165 :
79:2005/12/06(火) 01:46:53 0
チバの肩の下に手を入れて、ゆっくりと下にずらす。
中指だけで体の中心を辿ってみた。
背骨をなぞって、ウエストの辺り、そして尾てい骨、尻の双丘の間にまで入り込むと、さすがにチバがむずがった。
後ろから辿れる限界まで指が着くと、今度は前から、後ろの穴辺りを発着点にして、上へ撫で上げた。
足の付け根から陰茎を過ぎて、臍、胸、鎖骨、そして頬に戻る。
チバの体のラインを辿る、これは俺の癖らしい。
俺はいつも、彼の丸まった肩の曲線が気になるのだ。服を着た上からでも撫でたくなる。
ファンとか、音楽雑誌の記者とか、そういうヤツらの期待が一気にあいつにのしかかっているような気がして、
それを払いのけてやりたくなる。
まあ単純に好きだってのもあるんだけどな。
見ることの出来ないチバの体は、今は指先に神経を集中して感じ取るしか出来ない。
チバの右手に俺の左手を重ねて、指の間に指を入れ、そのまま手を包み込んだ。
されるがままだってそれは、シャツをたくし上げると、俺の手の中で軽く暴れ出す。
体に乗り上げながら、右手で敷かれた体に触れる。
平たい面。胸か?腹か?手を広げて探るようにすると、人差し指の先が窪みに当たる。
辿ってみると、臍だった。チバはくすぐったいのか、肩を揺らしながら息を弾ませていた。
笑うなよ。こっちは真剣なんだってのに。
ここが臍って事は、もうすこし上に上れば…。
166 :
79:2005/12/06(火) 01:48:59 0
「あ…」
平たい胸に、印のように突起したそれを、やっと見つけたかのように触った。
チバの、はっきりとした性感帯は、俺を安心させる。
左手の中で、チバの右手がもがいている。ピンと指先を張ったかと思えば、逆に爪を立てて俺の手に食い込んできた。
気持ちいいのかな?
いつもこうしてるけど、ひとつのことが違うだけで、何もかもの勝手が違うように思えてくる。
普段の俺の手つきと違って、気持ち悪がったりしてたりしねえか。そんなことばっか不安だ。
とりあえず、人差し指で上から下に引っ掻いてみた。
俺の下にある体が大きく跳ねる。
そして縫い止められた手と、胸を弄る指から逃れようと右に左にと身をよじり始めた。
それでもその動きは緩慢なものだった。
今日なら、お前が本気になれば、簡単に俺から逃げられるのに。
元々俺は腕力が全然だし、チバもまあ豪力とは言えないだろうが、フツーに大人の男だしな。
でもチバは逃げない。指が踊るのは、快感を逃がしてるためだ。
親指と中指で挟み、人差し指の腹で何度も撫でると、小刻みに胸が震え始めた。
尚一層に俺の手の中でチバの右手がもがく。
親指、人差し指、中指、薬指、小指。
見えないけど、俺の手に一本ごとに触れてくるそれは、目で見た時より雄弁だ。
たまらなくなって、俺はもう片方の乳首に噛み付いた。
167 :
79:2005/12/06(火) 01:49:29 0
高い悲鳴が頭の上で上がる。前歯で挟むようにして下から上にスライドさせると、
頭上でパサパサと音がした。チバの髪が枕に打ちつけられる音だ。
形のラインを辿るように、舌先でなぞり、また口の中に含んだ。
チバの体温が上がってるのが解る。
感じてることなんて、顔なんかみなくても、こんなにも鮮明にわかるもんなんだなあ。
耳から、指から、肌から、癖から、チバが興奮してるのがわかる。
俺が興奮してるのがわかる。
チバの自由な片手が、俺の頭を抱え込んだ。
包帯の辺りを何度も撫でるように、俺の髪を梳く。チバは俺の髪を弄るのが好きらしい。
俺は身を起こして、左手はそのままにそろそろとずり上がった。手で探って、チバの肩口辺りに顔を埋める。
口付けたくて、一度頭を上げてチバの顔のどこかをめがけて唇を落としたら、鼻先だった。
168 :
79:2005/12/06(火) 01:49:56 0
あれ?
下から、笑う声。
「どこにしてんだよ」
「…うるせぇな」
チバが俺の右手を取って、自分の唇に導く。
「ここだよ」
触れさせられた先は、ああ、馴染んだそこだ。
少しそこを指先でなぞって、そのまま手を滑らせ顎をつかんで、ゆっくり口付ける。
重ねた顔の下でチバの目が閉じられたのが、睫の動きでわかった。
少し泣いてたみたいだ。
チバの唇には味がある。酒と、ラッキーと、そしてマルボロの味だ。それが俺にはすげぇ嬉しい。
そういえば、これが今日初めての俺からのキスだよな。
目が見えないとロクにキスもできねぇ。
弄(まさぐ)られるような愛撫は、こいつにとって心地いいものじゃないだろう。
わかってるんだけど、もはや今こうしているのはチバのためじゃなくなってきた。
全部俺のためだ。
お前を腕の中に確かめたがってる。
だって、俺、お前が好きだからさ。
169 :
79:2005/12/06(火) 01:50:23 0
俺のぎこちない手つきは、逆に不規則な刺激をチバに与えるらしく、
予測できない動きに、チバの目を見開く気配が何度もした。
どこからか、吐息が聞こえる。それはもう吐息というより声だった。
紡ぐ喘ぎの中で、何か言ってる。
意味のない音に混じって、何かを───
(何?)
注意して聞かなければ聞き逃してしまうほど小さな声で、
微かに、あべくん、と。
お前、いつもこんなに何度も俺のこと呼んでたっけ。
こんなに熱く、俺のこと呼んでたっけ。
知らなかったよ。
お前の声なら、一言一句聴いていたいなんて思ってたのにな。
知らなかったよ…
170 :
79:2005/12/06(火) 01:51:11 0
チバは、顔を見られる恥ずかしさがないからか、今日はやたら素直だ。
いつもこんなんだったらいいのに。
って、別に俺はお前のエロい顔を眺め回したがってる訳じゃない。
ただ単に、我慢してる様は苦しそうだからさぁ。
唇の間に俺の指を含ませてやっと噛み締めるのをやめるほど、こいつの歯は食いしばり慣れてる。
どんな声を出そうが、どんな顔をしようが、それで呆れるなんて有り得ないだろ。
どっちかっつーと、俺の方が間抜けだろうが。
男の体を撫で回して、胸や下半身を弄り回して興奮してるんだぜ。好意ってのは偉大だよな。
だから俺は、抱き返してくれるチバの腕が嬉しい。
口付ければ、応えてくれる唇と舌が嬉しい。
名前を呼べば、見上げてくれるその瞳が嬉しい。
それは、ギターソロに合わせてあいつがシャウト一発ブチこんだのを見た時の興奮と引けを取らない。
171 :
79:2005/12/06(火) 01:51:58 0
気がつけば、俺のスウェットひとつを残して、ほとんどの服が脱ぎ捨てられていた。
暗闇の中の行為で、俺の動きはやっぱりどこかしらぎこちないものになっちまうんだけど、
(だって、無闇に振り回した手が、それこそこいつの眼とかに当たったらどうしようって思うとさ)
暗闇の中でだからこそ、いつもより興奮することもある。
チバは、見えてないからと安心してるみたいだけど、俺の頭ん中ではすごいことになっちゃってる。
だーってさ、閉ざされた視界の先で高い声が上がれば、どんな顔をしてるんだろうと想像してしまう。
実際がわからないだけに、エロさ5割増な表情が浮かんできて。
…マス掻いてる気分だ。
本人を抱きながら、何やってんだかな俺。
不意に、チバの動きが止まった。
「…?」
不思議に思って(見てもしょーがないが)見下ろすと、シーツを引っ掻いていた足も途中で止まっていた。
「どうかした?」
「…や、」
ダイジョーブ、と言ってまた抱きついてくる。何だよ?
「何かあった?」
「何でもねーって」
…こういう場合、十中八九何でもなくないんだろうが、振り返ったところで何も見えないんだし。
どっちにしろ、今ここでベッドを降りる気なんか毛頭ないので、
俺は「そう」と言って、チバの剥き出しの足の片方を、膝の裏に手を入れて持ち上げた。
172 :
79:2005/12/06(火) 01:52:29 0
その途端、チバが慌てたように体を起こした。
俺はその動きが見えず、思わず鼻先でぶつかりそうになる。
「え、何!?」
「あ、あ、ごめん、ちょっと待って」
焦りを交えた声をして、抱え上げられた足を、下ろしてくれとばかりに揺らす。
何だよ。ここまで来て無理とか言う?
確かに不安だろうけどなー。
「やめんの…?」
「そ、そうじゃなくて、あの…」
チバはそのまま身を起こし、俺の肩を両手で掴んでくる。少し強く押されて、俺は後ろに軽く尻餅を着いた。
なんなんだよ。
「俺、多分すげえ下手だと思うんだけど、…」
「え?」
チバの手らしきものが、俺のウエストにかかる。
え?マジで?
173 :
79:2005/12/06(火) 01:53:27 0
うわ、マジかよ。
やべぇって、チバ!
ただでさえそれなりにもう勃ってんのに、そんな風にされたら。
何だよ今までこんなことしようとしたことなかったじゃん。
俺だって無理にさせたことなかったのに。
何で今日は。今日だから?
見えない俺に同情して?それともやってる自分の姿を見られないから?
ああそんなんどっちでもいい。
すっげー気持ちいい、やべぇって。
お前こんなんどこで覚えたんだよ。
いやでも慣れてないっぽい。
当たり前だ、慣れててたまるか。
お前今どんな顔してるんだよ。畜生見てぇ。
チバの「慰め方」はホント…どうしていいのかわからなくなるな。
普段言えない言葉や出来ない行為を、きっとグルグルしながら考えて、
俺のためにと必死で行動に出してくれたんだろう。
あーもうそれだけでいきそう。
つうかアレだよ、こういうのに慣れた女の舌の動きより、
戸惑いながらおずおずと含んでくるこいつの方が、
だ───待て待て待て、チバ、ストップストップ!!
174 :
79:2005/12/06(火) 01:54:08 0
寸前で何とかチバを引き剥がし、猛りにも自制をかけた。
こいつの喉をあんなもんで汚すのは気が引ける。
荒い息を肩でしながら、両手で挟んで上げさせた頭を、ゆっくり撫でた。
突如引き離されてビックリしたのか、チバはじっと動かない。
本当に、こいつは、もう…。
ああ、今、どんな顔してる?
慣れないことして戸惑ってるか、身の置き所がないように恥ずかしがってるか、
どっちにしろ、きっと包帯で覆われた俺の目に縋るような目をしてるんだろう。
馬鹿だなあ、お前は本当に…馬鹿だなあ。
こんなことしてくれなくても、俺ももう十分にお前に。
175 :
79:2005/12/06(火) 01:55:32 0
-------------------------------------------------------------
あとほんのちょっとだけ続きがあるので、もう少しだけお付き合い下さい…
微妙な話で申し訳ないっす。
キテタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
アベ…あんた本当にチバを大切にしてんだね…。・゚・(ノд`)・゚・。
チバの肩の線、個人的にもすっごく好きなパーツだから(骨フェチw)
その描写が出てきて嬉しいなあ。
>>168だって、俺、お前が好きだからさ
心臓撃ち抜かれた!
(;´Д`)ハァハァハァハァ
> 馬鹿だなあ、お前は本当に…馬鹿だなあ。
アベーーーーーー。・゚・(ノд`)・゚・。
リ、リアルタイム投下キタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
ハァハァしすぎて変な汗出てきたよ…
>>79 チバ、キモくなんかないよ。なんか健気で可愛いよ〜!
つかもうなんか…自分の気持ちが、このアベに乗り移ってる感じだ…www
なんつー甘さだ!!!!!
アベはまるで宝物みたいにチバのこと扱うんだなあ…
この甘さっぷり故に、ギヤとかカサノバあたりの2人を彷彿させる…(;´Д`)ハァハァ
アベ一人称の甘いあべちば読んだの初めてだ
だがそれがいい…!!!!
>>182 私も。
だからかなり新鮮なんだよなー、このネタ。
続きたのしみだー(;´Д`)ハァハァ
そろそろかな‥
187 :
79:2005/12/07(水) 01:28:52 0
本気でグダグダですが大丈夫でしょうか…
大丈夫もなにもお待ちしておりまちた
無問題!バッチこーいっ!
>>79神様こんばんは。土下座でお待ち申しておりました!
さあどうぞッ!!
191 :
79:2005/12/07(水) 01:44:02 0
期待に応えられず本当にすみません。
もうただベタベタしてるだけです…
-------------------------------------------------------------
チバの両脇に手を入れて、子供を抱き上げるように持ち上げ、
近くに抱き寄せる。チバの両手が、俺の両肩に乗っかった。
「ひいてる?」
「ひいてねぇよ」
「俺、やっぱ下手?」
「どこで鍛えてくるつもりなんだよ」
「…そ、そりゃそうだけど」
「たまんねーよ。目が治ったらまたやってよ」
「…やだね」
「俺、もうすぐ誕生日なんだけど」
「知るかっつぅの」
「そりゃ残念」
なんだかんだでチバは押されると弱いところがあるから、少し期待を残しとこう。
両手を滑らせるようにしてチバのウエストとおぼしき辺りを包み掴む。
男の体はウエストがはっきりとくびれてるわけじゃないから、掴みにくい。
チバの体を少し持ち上げて、片手を尻に滑らせると、俺の首に両腕が縋りついてくる。
いつもの態勢だ。
192 :
79:2005/12/07(水) 01:44:24 0
こうなっちまうと、例え目が見えていたとしたって、チバの体は俺から見えなくなる。
まあそれをわかっててやってんのかもな、こいつは。
確かに見られて楽しいもんじゃないし、見るだけじゃ楽しくもない。
おっぴろげて寝てるのなんてウエノくらいだよ、きっと。
だから俺は手探りでそこを見つけて、さらに奥を探る。
あー、やーっと慣れた感じになってきた。
目で見るより、指先が覚えてるもんな。って、すげえ変態してないか俺。いや普通か?
耳元で、チバの息が徐々に荒くなる。
俺、譜面読めねえからよく知らんけど、あれ、「だんだん強く」とか、そんな感じ。
そんな記号あったじゃん。スコアに起こすなら、あれ書かないと。
そんなことが思い浮かぶのも、やっぱりこの時のチバの声は、歌ってる時のと変わらないからだ。
どっか掠れて、どっか挑戦的で。
俺の指が勝手に動き出すのもその所為だと思う。
193 :
79:2005/12/07(水) 01:44:51 0
耳のすぐ近くで、ひゅっという音。
あ、当たった。
…実は探らなくたって知ってんだ。
バカみたいにデカい俺の手の中指を第二関節まで入れて、
こっち側に向けて引っ掻くように第一関節を曲げると、そこが彼の一番の性感帯だ。
キスもまともに出来ないくせに、そこは外さないなんてのもどうかと思うけどな。
そこに触れたのを合図に前にも手をかけると、肩口から気配が消えて、
チバが仰け反ったのがわかる。部屋に嬌声が木霊した。
後ろの指から逃げようと、腰を上げていっている。
それを邪魔するように、もう片方の手でチバの先端を包み込んだ。
「え、え、…」
上に逃げても下に逃げても快感が待ってることを悟ったのか、戸惑う声が聴こえる。
絞め殺そうとしてんじゃないかってくらい、きつく首に抱きついてきた。
ふと、頭の締め付けが少し楽になった。
チバの手がかき回したため、包帯が僅かに解けたらしい。
おいおい。
でもそんなもんに構ってられりゃあせん。
俺は、さっきチバに高めてもらったものを彼の後ろに宛がい、一気に貫いた。
194 :
79:2005/12/07(水) 01:45:26 0
「ふ…」
責め立てられる切迫感から解放された、といった溜息が聞こえる。
「大丈夫か?」
「平気」
「痛くねえか?」
「平気」
ホントかよ。角度がきつかったりしていないだろうか。
見えてない上、俺、絶対にいつもより興奮してる。余裕がねぇよ。
「チバ」
「…な…に…」
「お前、今どんな顔してんの?」
「………」
我ながらアホなこと訊いてんなと思うけど。
「………………アベ君が」
「うん」
「ギターソロ弾き終えた時みたいな、…顔」
195 :
79:2005/12/07(水) 01:45:50 0
…そう来たか。
どんなんだよ、それ。自分の表情なんか知らねえよ。
っていうより、俺のそん時の顔は、お前の目にどう映ってるんだ。
それ見て、お前は何を思ってたんだ。
そう考えたら、もう満足なような、逆にどうでもいいような、
ふわふわした気持ちになって、なんだか笑ってしまった。
よく鳴くギターを、もっとかき鳴らしたい。
チバの体を抱きしめ直して、一度浮かせた。
そしてまた落とす。
片方の手で輪っかを作り、チバの前をそこにくぐらせた。
俺のを抜いて上にせり上がる度に、その輪に自動的に飲まれていくようにしてやると、
戸惑った吐息が響いてきた。
手の中に入ってくるそれを、また下に下りていく際に親指で軽く先端を撫で上げる。
悲鳴に近い声を上げながら振り乱されるチバの前髪が頬に当たる。
狂ったように暴れたチバの手がついに、引っかかっていただけになっていた<包帯を
振りほどいた。
目は開けられなかったが、絶頂の悲鳴を吸い込ませるように合わせてきたキスの時、
俺の瞼にチバの睫がぶつかったのが嬉しかった。
196 :
79:2005/12/07(水) 01:46:24 0
気がつくと、暗闇の中にいた。
包帯に覆われた時のように、ぼんやりと向こう側に光が見えるような感じではなく、
塗り潰したような闇。息をしづらくさせるような黒。
そんな中に、チバがいた。
何故か頭に包帯を巻いている。目を覆うように、瞼を怪我した俺と同じように。
チバは歩いていた。
何やってんだお前。危なっかなしいったらねえぞ。
目を塞がれたまま、よろよろと、両手を緩く前に突き出しながら、半歩ずつ歩いている。
大丈夫かお前。
何かに捕まれよ。じゃなきゃ立ち止まってろ。何を無理に歩いてんだ。
唇を軽く噛み締めていて、眼が見なくても今にも泣き出しそうなのがわかる。
こっちがハラハラしてきた。
今にも転びそうで心配になる。
しかし俺はその場所にはいず、その夢の観客のようだった。
ふとよく見ると、チバの近くに人影があった。
チバと同じ方向に、ゆっくりとした速度で、たまにチバの方を見ているようだ。
ああ、ホラ、そこに人がいるじゃねぇか。
腕にでも肩にでも掴っちまえよ、じゃなきゃ声かけろよ。
気がつかないのか?見えてねえから、わからないんだろうか。
その人、お前のこと気にかけてくれてるみたいだぞ。あ、ほら、振り向いてるじゃん。
197 :
79:2005/12/07(水) 01:46:57 0
あーもう、見てられねえ!
我慢できなくなって、その「夢を見ている」立場だったはずの俺は、
そこに飛び降りた。よくわからねぇが、とにかくそうなった。
ズカズカとチバの近くに歩み寄り、腕を取って、チバの近くの人影の腕にひっかけた。
チバはおずおずとその手に目を落とす。
人影の手が、チバの手をゆっくりと握り締めた。
───ああ、ホッとした。
何やってんだよ。またお前は一人で。
チバが俺を振り返る。するすると包帯が解けて下に落ちた。
「ああ…、アベ君、そこにいてくれたんだね」
初めてギターを聞かせた時と同じ顔で笑いながら、そう言った。
当たり前だろ。俺はお前を好きだっつったじゃん。
隣にいなくても、遠くからでも、お前を見てる。
だから眼を塞ぐな。
198 :
79:2005/12/07(水) 01:47:24 0
「アベ君」
「あーべーくーん」
「…ん?」
いてっ!呼ばれた声に眼を開けようとすると、左目に刺さるような傷みが来た。
あ、そうだ、俺は瞼を怪我して…。
目を開けなくても辺りが明るくなってるのがわかる。
もう朝か。昨日はさすがにいつ寝たのか覚えてない。
夜中に目を覚ますことも珍しくなかった。
目を開けないように顔を上げて「何?」と宙に向けて言い放った。
ただ起きるように呼ばれただけか?
「あれ、何で包帯してねぇの?」
…お前が剥ぎ取ったんだろが。
両手を押さえながら溜息をつくと、手を取り上げられて何かを握らされた。
「コウジ君から電話」
何、人ん家の電話を勝手に取ってんだよ…。
留守電に切り替わった時、ウエノの声が聴こえてきたから取り上げたのかな。
つーか、チバのが先に起きてるとはな。
寝汚い寝汚いと言われる割に、たまに不眠症に近い俺を起こすことがある。
よくわからねぇ奴。
199 :
79:2005/12/07(水) 01:48:04 0
能やんに代わって、ウエノがスタジオから今日の予定を聞かせてくれた。
しばらくの間休みでもいいけど、今日は打ち合わせだけだから来るかと訊かれ、
まあ家にいてもヒマでたまらねえから、行くことにした。
『一応昨日の夜もかけたんやけど、おらんかったん?』
「え?ウチに?」
『おお』
「俺、子機のは音消しとるけん、気がつかなかったんかな」
『ま、いーんやけど。じゃ、待っとるよー』
電話を切って、昨日のことを思い返す。
あー、あん時か。チバが何でもない何でもないっつってた…。
チバには子機のランプが点いたのが見えたんだろう。
別に構わんけど、上手くハンデを利用したな、あいつ。
200 :
79:2005/12/07(水) 01:49:11 0
とりあえず服を着替え、いつの間にかリビングへと消えていたチバを追って、
壁伝いに移動する。途中洗面所によって、何とか歯を磨く。
歯ブラシを何度も顔にぶつけてしまい、必要以上に顔からミントの匂いがすることになった。
介護人がいながら、なんだかんだで一人でこなしてないか、俺。
リビングまで来ると、さすがにチバがソファまで手を引いてくれた。
「何か食う?…って言いたかったんだけど、簡単に作れそうなモン何もなかった」
「あー、今冷蔵庫に卵くらいしか入ってねーかも」
「コウジ君、何て?仕事行くの?」
「おぉ行くわ行くわ。チバ、ガーゼと包帯換えてくれ」
医者から貰ってきた薬の入ったビニール袋がどっかに転がってるはずだ。
それを引っ張ってきたチバが、中から薬を取り出して瞼に塗り、ガーゼを当ててくれる。
目を閉じきった顔を見られるのは照れくさいのだが、チバは正直それどころじゃなさそうだ。
何度も片端を落として「あ、あ、」と追いかける様子が手に取るようにわかる。
器用なんだか不器用なんだかよくわからん奴。
字や絵は面白いもん書くのになあ。
手伝うように俺がガーゼを押さえて、その上からチバが包帯を巻く。
きつくもなく、緩くもなく、それはちょうどよかった。
201 :
79:2005/12/07(水) 01:50:15 0
「目隠しした人が前にいるとさ」
「ん?」
「やっぱ悪戯したくなっちゃうよな」
「…まあね」
「手ェ縛っちゃおうかなー」
…また思いつきでモノ言ってんな。
「で、どうすんの?気持ちよくしてくれんの?」
「………………」
「はい、サンキュー」
包帯に挟まれた何房かの前髪を外に出して、ソファにどっかりと座りなおした。
お前、ただうちに遊びに来ただけじゃねえか?マジで。
「…早く治しなよ」
「こーればっかりはねー。悪いな、迷惑かけて」
「別にそれはいいんだけど…」
「いいよ、能やんとかに任せて。よく考えたら俺さあ、家ではボーッとしてっから
大して支障もないんだよね。目ぇ使うような趣味もないし」
「そうじゃなくて、さ、俺が」
「ん?」
「カッコいいじゃん、アベ君の、目…」
へ?
…そんなこと考えたこともなかった。
視えること自体じゃなくて、目?俺の目?
鬼だのトカゲだの人間じゃないものにしか例えられない、この目が?
ぽかんとしてると、瞼の上に、柔らかい感触。
これで何度目だろう。
お前を好きだと思うのも、もう何度目だろう。
202 :
79:2005/12/07(水) 01:51:28 0
ゆうべ、夢を見たよ。
あれはいつかの俺たちの風景なのかもしれない。
だけど不思議と、そんな未来が怖くはなかった。
どんな形でかはわからないが、俺はチバを愛しているんだろう。
その自分の心が確信に変わって、不思議と怖くはなかった。
「チバ、もう支度いいの?」
「うん」
チバが立ち上がる。俺の方に向かって手を差し出す気配が、見えないのにわかる。
俺はその手を握り締めて、立ち上がる。
あいつは脇目も振らず前だけ見てまっすぐに。俺は黙って、あいつに付き従っていく。
光の下でも闇の中でも、それはいつまでも変わらないんだろう。
203 :
79:2005/12/07(水) 01:55:33 0
-------------------------------------------------------------
終わりです。
三日もかけてごめんなさい…
ミッさんで文章書くの初めてで、キャラが滅茶苦茶かも…
各職人さん方本当に尊敬します!!_| ̄|○
読んでくれてありがとうございました〜
おつおつおつお疲れ様ぁ
かわいい話ありがとう
うん…
確かにキャラはry
>>205 初めてだったら許容レベルだよー
アベ一人称は可愛いから萌えた
>79
萌えたよー!GJ!
かわいいお話を書く神様だなぁ…(;´Д`)ハァハァ
アベ一人称ってどういう意味ですか?
キャラは、捉え方によって変わるよね。
アベもヘタレだったりドSだったり書く人によって色々だし。
とにかく自分の中では全然許容範囲でしたよ!ありがとう
間違ってる人称ってどこですか?
>>79さんGJ
すごく良かった!!!!!
シンプルな文体で甘ったるい感じの話がすごくいいよ。私は大好きだー!!!!!
>>79 乙です!
ベタ甘なんだけど、ラスト近くからはほんのり切ないね。
リアルでの今が悲しいだけに、なんかその辺り読んで涙が出てきたよ…
216 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/07(水) 21:43:40 0
保守age
前スレに出てた、タナソーチバが気になって仕方ない
>>217 「チバくん、も、もしかして感じてる?(ハァハァ」
「うっるせー・・手離せよ!」
「感じてるよね、ほらここ・・・」
「うぁっ・・・やめろって・・!」
どう考えてもタナソウがきもいですw
ちょwwwタナソウキモスwwww
相手がアベだとエロなのに感情移入しすぎてへこむからw、
タナソーに頼みたいんだお(´∀`;)ハァハァ
>>220 せっかく
>>79たんが可愛くてイイ話投下してくれたのに、
次はタナソウなんていやだよ〜!www
>>79たん、亀ですがGJです!
すごく好きです、この話。
アベが見た夢に、過去と今と未来が全部つまってる感じがしたよ。。・゚・(ノд`)・゚・。
>>220 自分賛成w
そしてアベに助けられるがよい
タナソウはアベの延髄蹴りを食らうがよい
しかし相手がアベだとヘコむんじゃ大変なのではw
ノシ 自分もタナソウ賛成派。
リアゲイ臭キボンヌ。過度にカワイ杉だと若干萎ry
ちょwwwみんな割と変態wwww
チバって心はアベにドップリなんだけど、
体はいろんな人に預けちゃってるイメージがある
あるある
自分は身持ち固そうなイメージがあるかなあ
でもそんな話もバッチ来ーい!!(´∀`;)ハァハァ
先日他バンドファンの人に「ミッシェルのチバさんって、ライターや
編集者にメチャクチャ愛されてるんだってねー」と突如言われた
いやそれは珍獣として面白がられてるだけと思いつつ淫らな想像してごめんチバ
タナソウは冗談で「うーんチバくん大好きー」というノリかもしれないが
山崎yoイチロウあたりはシャレになってないマジ責めされてそうでチバが前から不憫です
>>218 ぼぼぼくの手でチバくんのコレ硬くなってるよ・・・イッていいよチバくん(ハァハァ
とかやってそうなタナソウを想像したじゃん!www
>>228 タナソウは会場押し倒しですんでも
山崎は拉致とかしそうでガクブルw
顔思い出しただけで萎えるけどね…タナソウw
>>231 その辺はモザイク処理でw
山崎はアベオタじゃなかったっけ
山崎洋一郎の顔がわからないorz
わからないでいた方が幸せ
そこまでヤバい顏じゃないと思ってたけど。
私の趣味おかしいのかorz
それは葛藤だね…yo一浪
山崎ってアベくらいデカいんだっけ?
できるできるよ
よういちろうはアベチバのやおい本を自費出版しても
不思議じゃないくらいアレだと思う
それをあおきさんに売りつける訳ですね
照さんが相手じゃいけませんか?
洋ちゃんが編集長だった頃にHでHな2ショットがあったなら、
アベチバが大抜擢されたりしたかもね。圧力で。
チバをイマイに寝取られた照さんか…
>>244 でもその2人揃って、仲良くROSSO脱退するとはねw
照井さんとやりたい!この4人以外イヤ!
ってあんだけ主張しといてこれだからな。
>>222 アベヲタはアベに蹴られたい願望がそこはかとなくあるので
逆効果です。エヘエヘと笑って蹴られることでしょう
あ、タナソウはアベどーでもいいのか(?)
ごっちゃになった
タナソウはチバ以外ならキュウが好き
こぬこたちが好みなのか
キュウはタナソウに乳揉まれちゃったんだよね
(´・ω・`)
山崎とタナソウで結託してチバ襲えばいい
そんでツインタワーが迎え撃てばいい
腕力(とヲタパワー)では負けるが脚力なら何とか
(しかもアベよりウエノの方が頼りになりそうなのは何故)
ちよっと待て…
タナソウや山崎の実名出したSSなんて、さすがにちょっとやばいんでない?
バンドマンの実名出すのとはわけが違うって。
別にいいんじゃない?
バンドマンの実名もほんとはやばいわけだし。
よくわからんが、やばいと思う人がいるなら
職人さんも書かないよきっと。
書こうと思ってる人がいるならだがw
編集者やライターは『一会社員』だもん。
業界人とは言えど、一般人だよ。
プロのバンドマンの実名出すのとは意味が違うよー。
ここにも名前出さない方がいいってこと?
でもそしたらマネージャーも出しちゃダメなんじゃないか?
散々名前出てるけど。
>>260 う〜ん…確かに。
のーやん登場率は各スレとも高いなwあだ名だからいいのか?
それとも、登場はしてるけど、直接エロに関わってないからいいのか?w
262 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/08(木) 22:45:19 0
2ちゃんで実名小説書いてる時点で終わってんだよ
まあライター話はネタだしw、
真剣に考えることもないでしょ。書く人もいないだろうし
鰓を書くのが得意な職人タソに、
鰓に鳴かされまくるチバを書いてホスイ……
アベチバ者の私でも、鰓さんのテクニクには禿萌えするw
鳴かされまくり、さらに甘やかされまくりキボン(;´Д`)
>>264 ムヒョーデラ萌エス(;´Д`)ハァハァハァ
攻め鰓が得意なのはプ厨とAVの人が双璧だな
どちらかおねがいしたい・・・
我儘なのは分かってるけれど、アベチバ基本の、
鰓→チバでお願いしたい‥
アベと鰓が出来てる設定だとチバが不敏で‥
アベチバがぎくしゃくしていて
チバが荒れていて
鰓がそんなチバをなだめようとして
なぜかセクースになだれこんだりするとハゲるほど萌え
チバが甘やかされまくり鳴きまくりだとなお萌え
気持ちは解るけど、どう考えても二塔命の方にお願いするのは気が引けます
それに萌える職人さんが書くのがやっぱり一番いいかと…
どなたかいないっすかね?
ぷ厨ならアベチバどんとこいに見えるけどな
でも大変そうだよね(;´Д`)
神はいませんか・・萌えまくりんぐ
>>264
優しい鰓に甘えてしまうダメなチバに萌えるので、
>>269がかなり理想かも…
むしろ、そうしながらもチバを心の底では必要としてる鰓が理想なんですが…
>>274 ハゲドゥ 本当はチバが欲しいから体で甘やかしてしまうけど
内心辛い鰓なんて萌えまくりです アベチバ基本の鰓→チバ萌え
そうやって厳しい設定指定をされると
職人は書きにくいのでは…w
理想は理想だけどアベチバ+鰓→チバなら
どんな状況でも萌えられますw
厳しいかな…なんつうか、アベチバ←鰓な状況で
チバが傷付けられるとキュウが怒るイメージなんだけどな
間違っちゃったかな…w
>>278 アベチバでチバが凹んで荒れると、
キュウがアベに怒り、鰓がチバをなだめるという絵が見えます・・・
あとキュウはチバを怒なりつけられる
唯一の存在な気がする。思うが故の厳しさっちゅうか
しっかりしろよ!みたいな
そんなに設定ばっかり要求すんだったら
てめぇで書けよ・・・。
鰓ファンにアベチバ←鰓を書かせるのは酷なのでは
スットコとちがって悲惨萌えじゃないと思うし
(-_-).。oO(悲惨なスットコでも書けるプ厨はストックないだろうか?)
まあ言うのはタダだ
でも職人さんを指定してあれこれ要求するのはちょっとな
マジレスすると、要求はしてない
自分の中でそういうイメージってだけなんだよ
そのうち投下される時もある
萌え設定を語るくらいならいいんじゃないか?
それを読んで書きたくなった人がいたら投下すればよろし
ヽ(´ー`)ノ マターリ語ろうぜ
>>269 自分の中では戸惑う鰓に「いいからしろってぇー」と
無理矢理セクースを迫る強気受けチバになってる(*´Д`)
なんたって、あの人俺のこと好きだからねぇ!
だもんなww
>>287 酔っぱらってねw
いいからしろって!と言われて強気襲い受けに行き
ハイテクニシャンの鰓さんに鳴かされまくるのいいな〜
でも翌朝あんまり覚えてないとか>チバが
去年の京都の夜が読みたい
鰓とチバは、傍若無人に甘えるチバと
なんでか腰が引き気味の鰓の対比が萌える
鰓の、え?いいの?なに甘えてんのおまえ?みたいな空気がいい
>>290 京都エピは萌えた(*´Д`)
鰓が誘ったのかな、チバが行く時に鰓に一緒に行ってとせがんだのかな
〜〜〜〜♪
…あれ?俺いつの間に寝ちゃってたんだろう
ここ、俺の部屋だよな…、五時前…
確か、昨日俺の誕生日だからってみんながお祝いしてくれて、
すっごい飲んだ様な気がする…どうやって帰ってきたんだろう?
〜♪
さっきから何か聞こえる…これってコウジ君の声?
コウジ君が送ってくれたのか…
〜〜〜♪
…何かしあわせな気分だな。
♪あなたの燃える手で 私を抱き締めて
命の限り あなたを愛す♪
チバよく寝てるな。ふっ、しあわせそうな顔しちゃって。
俺帰るよ?また後でね。
鰓チバ好きですが
鰓だけ本気設定は見ていられない派です…(ノд`)
理想とイメージだけでハァハァ…
>>294 鰓も割り切ってる派? だったらナカーマかも・・・
>>294 大丈夫、チバも結婚するならウエノがいいって言ってた
あ、ごめん両思いってことじゃないのね
空気嫁ずにスマソ
強気受けなチバを想像したら、
中々寝つかない暴れん坊の子供を寝かしつける
どっかのおとんのようなウエノが浮かんだ
>>296 鰓さんは美しく割り切ってアベチバキュウ誰でもイカせることの出来る
神いわゆるゴッドなお方です(私の中で)
鰓が世話焼き女房みたいになるのがアベ
弟みたいになるのがキュウ
おかんみたいになるのがチバ
>>299 その寝かしつけ方が
ゴッドでテクニシャンなわけですね。
強気で襲っておきながら鰓テクに翻弄されて本気で鳴くチバ・・・萌える萌えるよ〜(ハァハァ
306 :
264:2005/12/09(金) 07:51:21 O
うっ…自分の書き逃げレスのあとで、鰓チバ萌えが続いてたとは…w
読みたい人イパーイいるんだね、良かったw
>>302 左の神投下の女房ぶりに感動してた!やっぱ鰓さんスゲー
あんなおかんならいい子に育つだろうねw
鰓がハイテクニシャンなのはデフォなのか?
器用な鰓さんはなんでもこなします。凄腕ですw
ウエノさんは器用で研究熱心な上に
人の気持ちを巧みに汲めるらしいからな〜w
あのエロいベースプレイと美しい指を見てると
テクニシャンにしか見えないよ
あんだけ要領のいいウエノなら、
テクニシャンであってもフシギじゃない。
ダテに遊んでないだろーしw
鰓=テクニシャンは
チバのスットコくらいデフォだと思う
一瞬鰓スレかと思った
ミ;`_ゝ´彡<て、てくにしゃん………
みっちり体に教えこんでもらいな
しかし応用は利かない
中学くらいから彼女がいなかった時期がないという
アベもよさそうだな…
アベは情熱的にすごそう
ウエノは技術的にすごそう
ゴッド達に教え込まれても応用は利かず、エロい体だけにはなって行くのね…
322 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/09(金) 17:29:51 O
手取り足取りテクを教え込まれるチバ萌えるハァハァ…
もういっそ二人に同時に教えてもらえば
頭になんか入ってこないだろうけど
チバ失神
チバ失禁
チバが覚えのいい生徒だったら困る(私が)
内緒w
強気で、駄々こねまくって、
甘えまくって、鳴かされまくって欲しい>チバ
彼氏は苦労しますな
てくにしゃん鰓萌えで、広島以外でもバッチコイ!!の職人様、
多数の住人があなたの降臨をお待ちしてます…
(*´Д`)ハァハァ…
「スットコに萌える」というのが一番の難関なのかもしれない
>>333 そ…そうかw
じゃ、鰓の超絶テクに自分もヤラれてみたいと
ちらりとでも思ってしまった経験のある、チバ萌えの神に…w
チバは乙女座りが難なくできるくらい、柔らかい股関節の持ち主。
きっと色んな体位が楽しめると思いますよ?鰓さん。
>>334 (;゚Д゚)ノシ ただ悲しいかな文章が書けん
この脳内エロ大河小説を文章化できる能力があればいいのにorz
キャラはスットコだけど、体はエロいと思うのは
私がチバの骨格フェチだからか?w
そんなチバに強気で迫られて、我を忘れてチバの体を貪るウエノ…
みたいなことを妄想してる(*´Д`)ハァハァ…ハァハァ…ハァハァ…
オシリがぷりっとしてて萌える…
下半身カワユス(´Д`;)ハァハァ
>>338 貪る……なんてイイ響き…
(*´Д`)ハァハァ…
>>338 同意!!実はメンバー一いい体つきだと思ってたり。(スタイルは二塔だが)
特に肩から背中の丸みがたまらん。
ラスヘブ密着の終演後の上半身裸のスットコ見てヤラシーと思ったよ
肩や背中の骨格とか、腕の筋肉の付き方がキレイ。
やらしい身体してると自分も思うさ〜。
すんごいソソラレル身体だ(・∀・)
あとチバは横顔のラインがすっげ───綺麗だよね。
鼻筋が芸術的だと思ったよ。
骨格が綺麗なんだろうね。
二塔に挟まれて霞むけど、手足も細くて長いなあ。
チバのやらしいカラダに溺れろ鰓!!!!!
そして体液吸い尽くすくらい貪れ!!!!!
スタイル抜群×骨格抜群かー
影絵にしてキスシーンを見たい。
ミ;`_ゝ´彡<…ほ、誉められてる…?マジ?
職人、今日はどこにも来てないね。
みんなポップジャム見て寝たのか?
349 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 04:07:46 0
昨日は神降臨なしか…それもまたサビシス
師走はみんな忙しいもんね。
とりあえず、これから銀行強盗ライブに行ってくる。
352 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/10(土) 20:13:16 O
スットコはエロ
かったわけないか
アベがキテルンダヨ―――(゚∀゚)―――!!!!!
2人でDJブースの中にいたよぅ…
解散以来だ…解散以来の夢にまで見た2ショットだー!!!!!
ちなみにアベはドリンクカウンターで
「赤ワイン2つ」と注文。
ワインを受け取り「ありがとう」
あべー!!!!!。・゚・(ノд`)・゚・。
ちょ!!!!!!!
まじで!!!!!!!!!!!
あべー!!!!!!
マジカーーーーー!!!!
なんだか眼から水が・・・・。
>>355 ふ、ふふふふふふ二人の様子を詳しく!!!!!
ちょ、ちょ、マ、マジかーーーー!!!!!
>>355 うおああぁあぁあ!!!!!!
レポ乙というより
ありがとうございました。
よ…良かった…それ聞けただけでいいよ…
フトシぃぃぃぃぃ!!!!!
チバと何をおしゃべりしたんだ!!!!!
ほんとなのかな?
ロソスレに強盗ライブのレポはあるけど、アベのことは書いてないし。
まだ信じるわけには…と、ちょっと疑い深くなってみる…。
ちょ…避難所に書いていいの?
アベ、ほんとに来てたよ。
こんな大事なこと、釣りでは書かないよー。
ずっとサングラスかけたままだったけど。
ブースの中、日本脳炎見ながら緑のビールを飲みつつ、
FC東京の旗を振りながら踊るチバ。
その横にアベがいる…という夢のような構図でした。・゚・(ノд`)・゚・。
もう第2部が始まってるから、そろそろチェルシーに戻るよ。
アベ、帰ってなければいいなあ。
もしまだアベがいたら、また明日にでも報告するよー。
レポ乙!明日を楽しみにして寝るよ
二部も楽しんできてねノシ
367 :
362:2005/12/11(日) 01:03:07 0
ほ、ほ、ほんとなのかー!!
>>355の言うようにまさにこの2年間、夢の中で更に夢に見るくらい
だったので素直に信じられんかったのです。疑ってゴメンヨ…
久しぶりに2人がイベントで酔っぱらってハメを外しまくることを期待しつつ、
レポ楽しみに待ってるよー
これ、夢かな…さっきまで寝てたから私まだ夢を見てるのかな…
色々疑って悪かったよお二人さん
仲いいんだね、ほっとしたよー
>>355本当にありがとう
今、この話を聞いた上で、
もう一度プギャの書いてくれたアベチバ話を読み返し
今まで以上に感情移入して、また大号泣した。
自分は完全なマゾだと気づいたよ…(ノд`)
今晩のスットコはシアワセだろうな。
アベの横で旗持って踊ってるんだもんな〜。
バッドエンドの方の「実は覚えてたよ」を言うなら今日しかないな
↑ごめん、ちょっと浮かれすぎました
たまに妄想が肥大する癖が
結構今夜はフツーにミッシェルファンとしてかなり嬉しいんですが
アベは銀行強盗見たのかな…?
チバと2ショット、ものすごく嬉しいのにセツナス
ファンとしてはそのまま盛り上がってると嬉しいが、
このスレ的には二人だけで抜け出して頂きたいw
いや銀行強盗を見にいらしたのでは…?
「アベさん来てるんでしょ、行っといでよ一緒にいなよ」
とチバの背中を押すイマイ氏の姿が浮かんでくる
>>373 見てたよ。
チバがルルを歌い始めるが始まる直前に後ろからするするっと来て、
カウンターで「赤ワイン2つ」って注文。
その後、ブースの中に入っていきましたよ。
>>374 そり選択肢の余地がある今が信じられない(ノД`)
ふたつ…
銀行強盗ライブ中に注文していたので
多分自分で二杯飲んだと思われるよアベwww
キュウともウエノともアベとも
不仲どうのこうのはないんだなあと
確かめられたようで嬉しい…(ノд`)
ごめんw紛らわしい書き方だったね。
「赤ワイン2つ」はチバが歌ってる真っ最中のことなので、
誰かほかの人、もしくは自分で2つ飲むつもりだったと思うw
赤ワインもひとつくださいって言えよアベ!!w
>>375 ワカル! イマイさんてそんな感じ。
「俺ともあーゆーのやろうよ。ミッシェル(の曲)で。」
って、その微妙なロン毛のボッカリストの人を誘ってみてくれませんかアベさん。
>>375>>376 そうでした、目的は銀行強盗ですよねw
目的=チバ単品 と勝手に脳内変換してしまってました
チバとアベはお互いにずっと別格扱いだといいなぁ
>>384 同意ありがとです。イマイさんて優しそう。
微妙なロンゲなんですか、相変わらずあのスットコは…
どんな髪型だったか超気になる…。
デコのあたりは1000タンPVみたく正面分け。
長さは肩すれすれみたいなかんじだったかな。
>>355でつ。
眠る前にレポ…つか観察記録?w落としときます。
銀行強盗ライブ開始して、2曲目の『ルル』が始まる直前、
アベが入り口近くのドリンクカウンターに出現し、「赤ワイン2つ」と注文。
お姉ちゃんからカップを受け取りつつ「ありがとう」と礼儀正しいアベ。
そしてそのままDJブースの中へ。
チェルシーのブースは時として楽屋としても使うんだが、
DJが立ってるとこの後ろが一段低くなってて、
そのスペースがかなり広い。
だから関係者・出演者がみんなでそこで飲んでた。
ワインを持って中に入ったアベは、一番入り口に近いとこにいて
よくカーテンを開けてフロアにいる知り合いらしき人と話してた。
その後ステージが終わったチバもブースにやってきて飲み始めた。
そこにはイマイもいたけど、チバがいたのは位置的にはかなりアベの近く。
そのうち、日本脳炎を見ながらブースから乗り出しそうな勢いで盛り上がるチバw
さらにFC東京の旗を振りながら踊り始めるチバw
カーテンの隙間から見えたアベの顔は、チバを見ながらバカだなーという感じでニヤニヤw
24時スタートの第2部の前に、客はいったん外に出されたのでそのあとはわから茄子…。
2部の時にはアベの姿は見えなかった…かわりに達也がいたwwww
連投スマソです。ついでに2部のスットコさんレポをw
ほとんどはブースの中で飲んでたけど、
知り合いに後ろから抱きつきながら店の外に出ていったり
どう見てもかなりの酔っ払い状態を披露w
何度かフロアに出てきていました。
んでイベのラスト。バモスのイントロが流れてミキサー前にチバ登場。
DJやるのかと思いきや、「FC東京と私 byチバユウスケ」のごとくサッカーについて喋り始めるw
喋る喋る、延々と喋る。しかも満面の笑みで。前のほうの客とも喋る喋るw
ようやくまともにバモスをかけたと思ったら、また喋り始める。
その後、バモスかけてガーッと盛り上げては途中で止めて、
「あのねそんでね〜…」とサッカーのことを喋り始める…ってのを何度何度も繰り返すチバ。
呂律はまったく回ってない。酔っ払いの見本のごとく、同じことを何回何回も話すw
ユルネバを客&チバで、アカペラで歌ったりもしたよ。
歌ってる途中で「…あれ?忘れちった」と歌詞を忘れたりしてたがw
とにかく凄まじくご機嫌なスットコさんは、終始満面の笑みだった。
結局サッカー語りは約30分近くも続いてましたw
>>355 乙!!
どエラく二人だけの空間を妄想していたので、
歯止めをかけていただいてよかったです。
夢オチなんじゃないかと思うくらいに嬉しかったよ…
ありがとうー!!
と書き込んだ後に第二部が。
携帯からなのに詳しいレポ乙!!
…あの人はホントにスットコドッコイですね!!
爆笑したじゃないかこの野郎
そんなにサッカー好きだったとは…
ユルネバ合唱楽しそう!行けばよかった。
とりあえずチバもアベも楽しそうでよかった。
チバ語り過ぎw
み、みんな日曜なのに早起きなんだねw
とりあえず、感情一直線で書くと現実と妄想がゴッチャになりそうなんで
あえて見たままの観察記録って感じで書きました。
エロ目線のレポじゃないから物足りない人もいるかなごめんよ…orz
ではおやすみなさいー。
明け方に寝たのに、気になって3時間弱で
起きてここ確認に来ちゃった。
>>355 マジありがとう。
>>395 とんでもない大満足です
っていうかもう十分です…涙が出そうだ
あぁ、幸せな一日が迎えられそうだ
とりあえずDVDでも流してこよう
ホント、なんて幸せな日曜日なんだろう。
2年間のモヤモヤが吹っ飛んだ素晴らしい日
>>395 本当にありがとう!!
エロ目線のレポ気になるよ!ww
アベはチバを見るために渋谷に来たんだと思っていいんでしょうか皆様
アベ的メインは別にあってそこにたまたまチバがいたのではないかと
素直に信じようとしない私がいる…嗚呼苦節二年
チバもルースターズイベントやタイガーホールイベントに顔出すように!
>>355=
>>395 ありがとうありがとう!!!!!何度でもお礼を言いたい気分だよ。
ほんと…2年間ずっと心の中で燻ってたものが一気に晴れた。・゚・(ノд`)・゚・。
今年はフェスで顔を合わせてたし、その時に少なからずとも会話もあっただろう。
でも2人が楽しそうにしてたという確定的な話はついに出てこなかったし、
妄想の中で納得するしかなかったから、一抹の虚しさが伴ってたんだよね…
アベの横でご機嫌で踊るチバ…バカだなこいつって笑顔でそれを見るアベ…
。・゚・(ノд`)・゚・。。・゚・(ノд`)・゚・。。・゚・(ノд`)・゚・。
今回は、仕事が一緒になったからではなく、アベが『見にきてた』って部分が高ポインツだね!
私もきのうのルードイベ行きました。
詳細レポは
>>395さんが書いてくれてるので割愛w
(
>>395さんは私の近くにいたのかな?見ている角度が私と同じ辺りな気がするw)
まだ出てない2人の様子をひとつだけ報告。
日本脳炎のライブ中、アベがチバをチョイチョイと手招きして呼び、
耳元で何やら話して2人でゲラゲラ笑ってた…
爆音で音が流れていれ中だから、耳打ちっぽく話さないと聞こえない状況とは言え…萌え死にしそうだった。
そういえば昨日は2人とも皮ジャン着用だった。お、お揃い…(*´Д`)
>>404 ハァハァ(*´д`)ハァハァ
チョイチョイと手招きするアベ…招かれるチバ…どんな気持ちだったのか(*´Д`)ハァハァ
ああいう場所は耳打ち会話するしかない状況が美味しいw
萌え補足ありがとう!ありがとうー!!
┃ ┃━┓ ┃┃┃
┗┓━ ┃━┓ ┗━━━━━(゚∀゚)━━━━ ┃┃┃
┗┓━ ┗ ┃ ┗┗┗
┗ ┃ ┗┗┗
カサノバ時再び───!?
どんなSSより萌える現実、それがまたこの二人で拝めようとは!!
ああ…ありがとうございますありがとうございます
>>404
>>404 (*´Д`)ハァハァ していいのか、
。・゚・(ノд`)・゚・。なのか、
自分の感情なのか解らなくなっとる…
チバ、LIQUIDのルースターズ祭りに来てくんないかなー。
そ、そんでその翌日のLOFTに、2人揃って寝不足顔で現われてくんないかな…(*´Д`)ハァハァ
なんか現実が嬉しすぎて萌えられない
なんだか苦しくなってきたよ
>>409 わかるよ…。・゚・(ノд`)・゚・。
あの2人が一緒にいたという現実が訪れるまでに、丸2年以上もかかったもんね。
なんか、すごくスッキリした気分で年を越せそうな気がする…って大げさだけどねw
アベの出現なのに
盛り上がるのはチバスレでワロスwww
分かるけどなwww
いやチバのライブレポだからねw
しかしその盛り上がり方も抑え気味だよね
まだ信じられないって感じなのかな
この再会が神の創作意欲をかきたてることを祈るよ〜
逆に書き辛い
>>414 同意
なんだかいかがわしい空気を一掃されたっつーか
純粋な気持ちで満ち溢れてるんだよね
とりあえず幸せです
>>415 あ〜そうだね…
妄想じゃなく、リアルで嬉しいからね…
キュウちゃんと一緒にCDを出し
鰓さんに京都で慰められ
あのアベが会いに来た
スットコさん、あなた愛されすぎですよ。
しかもリアルに
>>417 だってスットコさんですもんw
愛されてなんぼですよ
ダメな子ほどかわいいって言うもんな。
チバって、周りの人間にはダメなところも込みで愛しいと思われてるのに
自分ではあー俺ってダメだとぐるぐるしてそうな感じがなんとも良いですね
それにしたって一昨日のレポ、読み返してはにやけてしまう。
この2日間なんだか気持ちが浮ついてしまってどうしようもないんですがw
こんな事が毎回起こってたら悶々しなくて済むのにー
スットコさんは身持ちが硬いから…
>>420 そーだね。でも『もう一生ダメかも…』っていう、
最大にして最悪の不安は、土曜の夜で払拭されたよ。
だから前みたいなモヤモヤはもうない。
2人はまだ笑い合える関係なんだって、
この目で確認できただけで今は満足かなあ…
シトロエンの孤独は続かないんだな・゚・(ノд`)・゚・
>>423 これらを聴きなはれ
つ【ブギー】【ダニゴー】
鰓スットコの京都の夜が読みたい自分が確かにいるのに、
昨晩のレポ思い出すと別のものが満たされる気がする
ずれたままではいかなかったんだな…・゚・(ノд`)・゚・
か、かぶった…!!orz
早くもモードが穢れた世界に戻ってきつつある私を叱って下さい
>>427 や、ダイジョーブ。私もだからw
妄想とリアル、どっちもバッチコイ!!状態さ。
し○○ば見て吹いた
>>429 見に行って吹いた
チバの「今日しようね」の合図は手荒だな
旗の使用方法間違ってるよチバ
フトシのフトシに何をしてくれとんじゃ
チバ、ほんとにはしゃいでたんだなー。カワユス…
そんなアホな真似ができるほど、2人の間にわだかまりはないんだね…
うれしい〜。・゚・(ノд`)・゚・。
>>433 うん。チバならではのスットコぶりだけど、
吹いたあとに、ジ〜ンと感慨深い気持ちになってしまう…
そんな手荒なお誘いをされていたアベは、
やっぱ「まんざらでもない」顔だったのかな?w
>>435 旗振って踊るチバを見ながらへらへら笑ってたからなあ。
股間をつんつん叩かれて、「やーめーろーよーw」
みたいな感じだったかも知れないね〜。
その後ぞんぶんに仕返しされたと想像
いくらチバでも久しぶりに逢って人の股間叩くかな
たとえ相手が自分の男でもさ…
実は最近はよく会っていたと妄想してしまう
あらまあ、握手ですか肩組んでたんですか
誰か私の頬を抓ってくださいませんか?
ミ*`_ゝ´彡つ<;´Д`)←439さん
妄想もしたいけど、リアル萌えでいっぱいいっぱいだ…
2年待った甲斐があった…。・゚・(ノд`)・゚・。
>>441 ほんとだね。こんな時が来るとはね。
正直もうダメだろうと諦めてたからさぁ…
なんかルードイベの夜以来、妙にフワフワした気持ちだよ。
もういいじゃんチバ…
またアベと一緒にバンドやっ(ry
親切な誰かさん、し○らばでの該当スレのヒントを下さいな。
皆さんの噴いた話、テラヨミタス…
>>444 みんなが吹いたのは、チバがFC東京の旗でアベの股間を叩いてたって話だよん。
>>443 それだけはないんだろうね‥
チバの隣にはいつもアベがいたのが、今じゃ夢みたいだ‥
>>446 悲しいこと言っちゃイヤン…。・゚・(ノд`)・゚・。
>>446 可能性は禿薄だけど0パーセントではない。と思って生きてるよ!
アベとチバの並びが大好きなのに
今の音的にはアベとウエノが一緒にやってくれる方が嬉しい…
チバカムバック
450 :
444:2005/12/14(水) 22:28:08 0
あ、スレじゃなかった。板でした orz
>>445さん
教えていただいて、どうもありがとうございました。
>>449 同意。
二人の目撃談は凄く嬉しかったけど、
お互い貪欲に音を求めあっててこそ萌える‥寂しいけど。
>>449 でもVIKINGSの曲とか聴くとさ…
ああいうノリのもチバはやっぱり好きなんだなぁと。
可能性がゼロじゃないなら…ヽ(`Д´)ノウワァァン アベー!!!!!
先のことはわからんけどさ…
とにかくあの2人が前と同じように仲良くて、
とりあえずお互いのライブを見に行ったりとかして欲しいな…。
辛い2年間だったから、それだけのことでもすんげー嬉しいよ。
これ以上のことが起きたら、なんとなくとんだ反動が来そうだから
喜ばせるのはもうこれくらいにしといてくれ…と思うくらい
十分でございます。仲良くしてくれてるだけでもう…。
とんでもなく悲惨なスットコネタ書こうとしてたら
俺とアベ君はそんなんじゃねぇんだよボケ!!とばかりに
リアル方面から制止が入りました…
「今のチバ」と「今のアベ」が一緒に音楽やったら
どうなるんだろうか。昔と違いすぎて非難轟々かな?
聴いてみたい気もする。その前に融合しなさすぎかな。
お菓子スレっぽくなくてスマソ
それでもあんな2人の姿見たら期待してしまう…
無いものねだりスマソ。・゚・(ノд`)・゚・。
空気読まずに明日は全スレでフトシとラブラブな話が
投下されまくればいいと星に願いをかけてる私をどうか叱ってください
右塔のチバの髪はやわらかそう、にドキドキしますた。
ふわふわ‥
そーかあ、明日はアベの誕生日だね。
頭悪いんじゃねーかってくらい、
ベタベタイチャイチャして過ごしてくんないかなあ…
フトバを祝して
>>22タンとかまた何か書いてみてはくれませんか?
瞼を怪我したアベの話も甘くて好きだったなあ…
せっかくのバースデーだ!しかもリアル萌え全開中だ!
とりあえず甘ーいやつ、甘ったるーいやつカモーン!!!!!
(;`皿´) ミ;`_ゝ´彡 ひ、ヒかない?
(*゚∀゚)ドキドキワクワク
フトバ祝い……また愚にもつかないようなので宜しければ、
16日の日付が変わる迄に、落としていいですか?
ほんとにまた、ただ致してるだけの話なんですが。
じゃ私も仕事から帰ってきてから
ただ致してさえないような話でよければ…orz
>>22 お待ちしていましたっっ!!
ヤッタ――(゚∀゚)――!!!!!
職人サマがた、お待ちしますー!
ヤター!夜が楽しみ。ワクテカ
スレ違いではあるけど…アベ、誕生日オメ!
チバと仲良くしてあげてね…や、マジで。・゚・(ノд`)・゚・。
待ってるよ神待ってるよ(*゚∀゚)ドキドキワクワク
わーい!投下予告がある!
楽しみ楽しみ〜。
アベおめでとう!真ん中より with love
ベタ甘なのかな?(*゚∀゚)=3
ワクテカで待ってますー!!!!!
>>22さんの書くチバは可愛いよね。
チバらしくすごくスットコで可愛いっつーかw
禿あがるほど楽しみに待ってるー!(゚∀゚)
会社出る前に風邪薬飲んだら異様な眠気…
でも根性で起きて投下待ってます〜!
バイト終わって帰って参りました
フトバおめでとうございますー アベさん今年も健やかに〜
何かほんと、どうでもいい話でよければ、今から投下して宜しいですか
バイトお疲れっす!
待ちわびてました!!
すいません絶対御期待に添えません 無駄に長いし
何も考えずに書いたのが丸解りなので、何も考えずに読んでください
_______________
まあ、覚えてないだろうな。
俺は三本目になるハイネケンを開けながら、ベッドで丸まったまま寝ているチバを見る。
暖房をがんがんに利かせて、布団も被らずにそのまま床についてしまった。
咽喉、痛めるぞ。
それにしても、無防備だと想う。
俺はひっそりとベッドの傍迄行くが、起きる気配は無い。
もしかしたら、覚えてるかも知れないと云う期待をして、チバの家までわざわざ来たの
に、がばがばビールを呑んで、早々にこいつは、俺眠いから寝る、と云ってそのまま転
がってしまったのだ。
その後10分くらいまどろんでから、ふっと、眼を開けたが。
「あべくんはソファでねろよ。」
それだけ云って、また瞼を閉じてしまった。
ああ、これは覚えてないな、と想う。
今日は俺も大人しくソファで寝てやるか、と考えていたが。
こうして近くで寝ている顔を見るのは、そう珍しい事ではない。
ツアー中なんかずっとそうだし、抱いた後はすぐ疲れて寝てしまうから、見る機会は多い
と想う。
でもこう、まじまじと観察する事は、そうないだろうな。
22タンおながいします(;´Д`)
チバは着替えるのが面倒だったのか、シャツにジーンズと云う格好で、そのまま寝てる。
いつも猫みたいに丸まって寝るが、癖だろうか。
手は顔の前辺りに軽く置いて、右だけ掌を見せている。
長い前髪から、閉じられた瞼が覗く。睫が長い。
口が薄く開いていて、浅くて安らかな呼吸が聴こえる。
シャツが、身体を丸める所為で、少しめくれて、白い腹が見えていた。
それが、静かな寝息に合わせて、上下する。
……体温、高いんだろうな。
不意に、夢でも見ているのか、チバが、ん、とか、軽く呻いた。
―――抱きてえ。
こんな男の何処がいいんだろうとか、そんな事は何回も考えたが、答えに到る前にいつ
も、衝動が勝って、気が付いたらチバを抱き寄せてる。
今日も、それに答えが出る前に、俺は考えるのをやめた。
飲んでいたビールの缶を、床に置く。もう知らねえ。
覚えてないんなら、こっちから勝手にしてやる。
俺はベッドに上がって、横を向いて丸まっているチバを、膝を立てて跨いだ。
捲れていたシャツの間に、右手を這わす。
案の定、猫みたいな体温をしていて、俺は欲望に従わざるを得なくなった。
俺の手が冷たかったらしく、チバは眼を顰めるが、まだ起きる気配は無い。
俺は右手を上に滑らせながら、左手で前髪をかき上げる。
チバの寝息の調子が変わった。
シャツをゆっくりたくし上げながら、耳元で囁く。なるべく低く、甘く響くように。
「チバ、寝てんじゃねえよ……。」
チバが、一瞬身体をぴくりと跳ねさせてから、ゆっくり眼を開ける。よく寝る奴だが、流
石にここ迄されたら、醒めるだろう。
暫く開かれた眼に意識はなく、ぼんやりと辺りを伺っていた。
その隙に、腰に乗りかかって、うなじに噛み付く。
「うっ……、」
漸く意識が付いてきたらしく、チバが呻いた。軽く身じろぎして、重そうに頭を動かす。
「なにしてんの、あべくん、」
眠たそうな口で呟いた。頭を少しシーツに擦り付けて、寝返りを打とうとする。
その仕草一つですら、たまらなかった。首の骨格を辿って、顎の下辺りを強く吸う。
「……んッ、」
違和感と、少しの痛みにチバがまた呻いた。俺が口を離した瞬間に、チバは眼を見開く。
「な、何してんの、アベくん。」
同じ事をもう一度云ったが、意識がはっきりとしているのは、明らかだった。
慌てて起き上がろうとして初めて、俺が跨っているのに気が付いたらしい。
「ちょ……、や、やめろよ、な、何してんだよ、」
寝起きで少し掠れた声に、動揺が混じった。身体を起して逃げようとする。
離したくねえ、と想った。今度は首を舐め上げる。
「はッ……、」
チバの声が跳ねた。こないだやってから、だいぶ経つ。久しぶりに聴くその声の調子に、
俺は嬉しくなった。
「やめて、ちょ……ッ、」
俺は、深く酔っているふりをする事にした。チバに全身でのしかかって、耳に息をかけ
る。
「なあ、……寒いんだよ、風邪引いたかもしれねえ……、」
一息づつ云う度に、チバの身体が細かく震えた。
「……ッ、嘘だろッ、……酔ってんの?……あ、」
チバの耳を噛んで、ゆっくり舌でなぞってやる。反応で身を竦めている間に、脇の下から
背中に手を回して、抱きしめる。
「寒いんだよ……、」
「何云ってんの、アベくん、」
抱きしめてやると、チバは絶対に動かない。多分、俺だけが知ってる事だ。
それをいい事に、抱きしめたまま、俺はチバの胸元に頭をうずめて、甘えるように云う。
「なあ、風邪引いたんだよ、」
「よ、酔ってるだけじゃねえの……、」
少しチバが顔を動かして、俺の顔を伺った。俺は苦しそうな顔を作って、チバの薄い胸に
顔をすりつけた。
「寒い……、」
一言そう云うと、チバの心臓の回転数が変わったのが、直接伝わってくる。
「ほ、ほんとに、」
チバが被らずに端っこに寄せていた掛け布団を、引っ張り寄せた。
それを、俺の上からかける。
「よ、酔った後さ、醒める時、体温下がるじゃん。そ、それかもしんねえ、」
そう云いながら、おずおずと、俺の頭を撫でてくる。
ああ、こんな事するから、また我慢出来なくなるんだ。
「な、何かアベくん、身体冷たい……、」
多分それはチバの気の所為と、自分の体温が高い事に気が付いていないだけだ。
俺はまたこいつに酷い事をするんだろうな、と頭の隅で想ったが、どうにもならなかっ
た。
そう、俺は酔ってるんだ、今。
「……なあ、チバ、」
「な、何。」
「風邪うつしていいか、」
チバが反応を返すより先に、俺は手を動かして、チバの頭を起して、キスをする。
舌を入れて、歯の表をなぞり、驚いて引っ込んでいる舌をつついて、誘う。
右手で髪の毛をかき回して、左手でうなじをなぞると、漸くチバの舌が応えた。
散々引っ掻き回した後、互いの混ざった唾液を、チバに嚥下させる。
チバは浅い呼吸をして、暫く咽喉を上下させていた。
その間に、俺はチバの弱い所を順に舌で辿りながら、首筋や咽喉仏の辺りに跡を付ける。
漸く言葉が紡げるようになったチバが、アベくんやっぱ酔ってんだ、と切れ切れに抗議し
た。
逃げようと足をばたつかせて、被っていた布団を蹴り上げた。手は俺を押しのけようと、
肩を掴んで抗う。キスで舌出しといて、何やってんだ。
俺はチバの肩を押さえ付けながら、酔ったふりを続ける。
「セックスしたらうつるよな、」
「し、しらねえよ、」
「もうほんと、全身だるいんだよ……、なあ。何で暴れんの、」
俺はまたチバの上に倒れるようにのしかかって、シャツの中に手を入れる。
チバの体温が高い。その分、チバは俺の手を冷たく感じている筈だ。俺が下から上へ、指
先を這わせる度に、肌を粟立たせて、のけぞる。
「あッ……、や、やだって……、」
「何が、」
右手でチバの胸の突起をまさぐった。左手で腰を浮かせて背骨を探ると、それに合わせて
咽喉が喘ぐ。いつ迄経っても、チバはこう云う事に慣れない。
俺はわざと、それを煽る。
「何がやなんだって、」
胸の突起を、軽く触って立たせ、きつくつねる。
「ん……あッ、」
こう云う事をされていても、セックス、と口に出すのは厭らしい。
俺はわざと、それを云わせようとする。
「俺莫迦だから解んねえ……、何がやなの?」
そう云って、人差し指で、擦るように押し付けた。
「……っあ、……だ、だからさ、ッ……、くッ、」
俺はそのまま手を動かして、刺激し続ける。それでも何とかして、口を開こうとするその
様に、俺は何よりたきつけられた。
「せッ、……セックスは、……やッ、やだ、」
抜けないアルコールで火照る頬を、更に朱に染めて云う。そんなチバを、俺は衝動のまま
に抱きしめた。
「俺は、したい。」
呼吸だけを深めて動かないチバの、うなじからするにおいを、犬のように嗅ぐ。
アルコールと、ラッキーストライクと、少しの汗と、肌のにおい。
「い、いっつも……あッ、アベくん……ひでえから、」
俺は酒じゃなくて、においに酔った。チバの。そればかりはどうしようもなくなって、鎖
骨の辺りを柔らかく噛む。シャツが邪魔だ。
「だッ……だから、……やだ、」
チバの呂律が怪しくなってくる。
「……じゃあ、どうしたらいい。」
胸の下までめくれたシャツに手を入れて、胸元から腋の下を通って、肩甲骨のあたりに手
を這わす。
折り畳んで強張ったチバの足に自分の足を絡ませた。少し開かせる。
「チバがして欲しいように、してやるよ。」
「なッ、……なんだよ、それ、」
チバは頭で言葉を探すと、無防備になる。
人差し指で背筋を辿って、今度は腰の辺りに降りていく。
チバは従順に身体を震わせた。足も不規則にがたがたと揺らす。
「何か、云ってみろよ。」
チバは苦しそうな顔で、ぶんぶんと首を振った。
恥ずかしい時は、必ずこの仕草をする。めんどくさくて、可愛い奴だ。
腰の辺りをゆるく撫でると、チバは身を丸めるようにして、強張らせる。俺の頭に、チバ
の頭が軽くぶつかった。吐き出された熱い息に、酒のにおいと、喘ぐような声が混ざる。
俺は逃げるチバの腰を引き寄せて、ベルトのされていないジーンズに手をかける。
「やだって……、」
チバが俺の手を払いのけようと、定まらない手つきでふり解こうとする。
いつ迄抵抗する気だ。
俺はじれったくなって、抗うチバの手を払い、ジーンズの釦を外して、ジッパーを下げた。
恥ずかしがってりゃいい。もっと我慢できねえような事、云わせてみたい。
「お前さ、一度も気持ちいいって、云った事ねえよな、」
いっつも、痛いとか、やめろとか云って泣くんだ。
チバは、俺の肩に手をかけて、身体を離そうとしながら、俯いて首を振る。
「それ、聴きたい。」
俺は下着の中に手を入れて、チバのモノに触れた。俺の手が触れると、チバは細かく震え
る。
手の中にあるそれは、既に少し頭をもたげていた。
「期待してんだろ、」
そう云うと、ちがう、ちがう、とか細い掠れた声が返る。
そう云う態度が、俺を煽ってるって云うのも、いつ迄経っても解らないらしい。
俺は震えるチバを抱き寄せて、キスをして黙らせながら、幹に強く指を絡めて、扱く。
チバの舌が、力なく俺の舌に抵抗を示した。口を離してやると、だらしなく涎を口の端か
ら垂らす。
「こうされんの、好き?」
手を休める事無く、そう訊くと、不意に眼が合ったチバが、何かを云いかけて、やめた。
またすっと俯いて、口に手をあてる。
先端を軽くこすってやると、チバがくぐもった声を出した。
素直に云わなくても、先走りが垂れ始めて、解る。
肩を強張らせて耐えるチバを見ながら、右手に少し力を込める。
「……んッ、」
根元の辺りを深く握り込んでから、扱き上げると、チバが一層身を固くする。
「どうして欲しいか、云ってみろ。」
空いた左手で、チバの口に当てた手をどける。
風邪を引いた時みたいな赤い顔をしたチバが、何でそんな事云わせるんだ、と云う視線を
よこす。
そう云う眼は、俺にしかするなよ。
チバの太股の間に足を入れる。股間には触れずに、太股の内側辺りを、軽く膝でつつい
た。
チバの眼が、熱で潤んでいる。
もう一度、手で軽く先端に触れると、チバが俺の腕を掴んで、身体を引き寄せた。
俺の胸に頭を擦り付けて、熱い息を吐く。荒い呼吸を一度収めてから、唾を飲んだ。
「ん、何。」
そう促してやると、チバが消え入りそうな小さい声で、云う。
「……もっと、……つ、つよくがいい……、」
主語もなく、表現も子供みたいでおかしかったが、それが逆に俺をたまらない気持ちにさ
せた。
チバの云った通り、強く握ってやる。
「こうか、」
チバは二・三度、浅く頷いて、恥ずかしくてたまらないのか、顔をシーツに伏せた。
シーツに伏せられたチバの息が、俺の手に合わせて熱く吐き出される。
そのまま扱くと、その息があがった。
「そ、……そんでいい……ッ、」
それから根元を握りこむと、チバのそれは俺の手の中で脈打って、精を吐き出す。
「ふあっ……、」
チバがシーツを噛んだ。チバの高い体温を示すような手の中のそれが、俺をまたたき
つける。
「そんで、どうしたらいい、次。」
笑みを含んで耳元で囁く俺に、チバがまた首を振る。
「じゃあ、どっちか選べ。」
そう、俺はチバみたいに、我慢強くない。
「俺がチバのを舐めるか、お前が俺のを舐めるか。」
髪を梳きながら、返答を待つ間に、鎖骨に跡を付ける。
我ながら残酷な二択だな、と想っていると、今度は返答が早かった。
またチバが、俺を引き寄せて、云う。
「お、……俺がする、」
「えっ、」
驚いた。俺は絶対前者を選ぶと想って作った問いだったのに。
「な、……ッ、何だよ……、え、選べっつったじゃん……、」
チバは俯いたまま、俺の足を強く蹴った。
「やった事あんの、」
「あッ、ある訳ねえだろ……!」
「な、舐められんの、むちゃくちゃ恥ずかしいんだよッ……、」
身を起して、振り向き、俺の腰辺りにしがみついて来る。
一度いかされた熱の所為で、もう拒否する気は起こらないらしい。
……舐める方が恥ずかしいと想うんだが。
「ほんとに、してくれんの、」
答える代わりに、チバが無言で、俺のジーンズに手をかけた。不器用に、釦を外す。
本当にやった事ないんだろう。手つきがもどかしい。
「あ、アベくんじゃねえと絶対、し、しねえからな、」
「そう云う事は、眼合わせて云えよ。」
チバの代わりに、腰を浮かせて自分のジーンズを下ろす。
身体を起して座ってから、チバの腰を引き寄せてキスをする。
「じゃあ、俺が云うように、してくれよ。」
下着をずらして、俺のモノを眼にした瞬間、チバは戸惑ったが、眼を瞑って、おずおずと
口を寄せた。
俺のそれは、少しだけもう勃っている。
チバは先端を遠慮がちに舐めた。もどかしいその舌の動きに、焦らされる。
顔を赤くして、まごつきながら、これでいいのか、と云う調子で、俺を見上げた。
あああ、その顔、駄目だ。
眼が合うと、やっぱり恥ずかしいらしい。すぐに逸らす。
「もうちょっと、深く。」
そう云うと、一瞬また戸惑ってから、口を持って行く。
「銜えて、」
俺のそれが、チバの口に入る。慣れないそのやり方が、逆にいい。
「舌、使って。」
チバがまさか、こんな事をしてくれるとは、想わなかった。
その感覚と、つたない刺激で、俺のそれが、頭をもたげ始める。
チバの口の端を、唾液が伝った。
俺はチバの髪をくしゃくしゃにしながら、その刺激を堪能する。
暫くすると、チバが口を離して、にがい、と云った。美味いもんではないが。
それでも、チバは俺のモノに舌を這わせたりしながら、俺の様子を伺う。
「もうちょい、強くできるか、」
答える代わりに、角度や舌の使い方を変えてきた。
上手いとは到底云えないが、チバにそんなもんは求めちゃない。十分だ。
「っ……、あ、」
不意に、チバの歯が触れる。
「莫迦、歯、立てんな、」
息の上がった俺を見て、チバが漸く奥迄全部、口に含む。
「あ、」
腰が震える。
「ッ、チバ……、あ、」
拙い。そう想った途端、俺はチバの口の中に出してしてしまった。
その感覚に酔いそうになるのを振り払い、慌ててチバの顔を離させて、起こす。
チバが咳き込んだ。
「莫迦、吐け。」
だが、そんな器用な事は出来なかったらしい。二・三度咳き込んだ後、咽喉が下った。
「チバ、」
口の端から、飲み切れなかった物が伝う。
「に、にが……、」
涙眼になって俯くチバの頭に手を置いて、俺は謝った。
「ごめん……、」
それから、チバの口の端を伝う白い物を、舐め上げて、口付ける。
「気持ちよかった。」
そう云って抱きしめて、腰に手を回した。
チバは俺の肩に顔を預けて、赤い顔を背ける。
「も、もうやんない……、」
そう呟いたチバを、俺は押し倒した。
そこら中に口付けてから、訊く。
「次はどうして欲しい、」
チバは両手で顔を覆って、まだ訊くのかよ、と云いながら身をよじった。
俺は足を上げさせて、膝辺りまでずり落ちていたジーンズと下着を脱がせる。
チバは左腕で顔を隠したまま、右手で俺のシャツの端を掴んで、引いた。
小さい声で云うから、もっと寄れと云う合図。
俺は鼻と鼻が触れるくらいの距離まで顔を持っていって、何、ともう一度訊く。
チバはまた、掠れた声で、呟くように云った。
「……アベくんの、好きなようにしていい。」
熱にうかされたようなその調子に、俺は溺れる。
チバは俺の気を狂わせたいんだろうか。
「じゃあ、指、挿れるぞ。」
俺はさっきチバが放った物を指に絡ませて、チバの後ろの穴を探る。
キスをしながら、そこに徐々に指を埋めた。
「んう……、」
チバが、ベッドのシーツを掴む。
身をよじるのを見て、そう云えばこいつは、大体最後迄こうしてるな、と想った。
「つらいなら、しがみついてろよ。」
そう云うと、チバは首を振る。
「つ、爪、……立てるから、」
そんな事気にしてたのか。
「かまわないから。立てていい。」
全部、俺に預けろよ。
指を二本に増やすと、チバはシーツを掴んでいた手を離して、遠慮がちに俺のシャツを引
く。俺はそれに従って、チバが縋り易いように身体を寄せた。
指が内側にある箇所に触れた瞬間、強い力で、首に腕を回してくる。
俺の首の後ろ辺りに、爪が立つ感覚がある。
「力抜け、」
これはいつも、云うだけだ。力が抜けた試しはない。
「……で、き、……ねえ、」
そう云って強くしがみ付いてくる。
苦しそうに呼吸を調えている間に、指を抜いて、足を持ち上げる。
「何も考えなくていいから。」
そう云って、後ろに俺を宛うと、チバは身体をひくつかせたが、いつもより軽い力で先端
が入る。
「チバがしてくれたから、……っ、痛くないと想う。」
応えて、チバは痙攣するみたいに、浅く頷く。
俺が少し身を立てて、奥迄入り込んだ。
「……全部入った。」
チバが不安がるから、いつもこれは云うようにしてる。
チバは俺のうなじ辺りに、一層強く爪を立ててきた。
「動いていいか、」
頷くチバの柔らかい髪が、俺の頬に触れる。
俺が一度深く腰を突くと、首から肩にかけて、強く縋り付いてきた。
「あ……うあ……、あ……は、」
俺が動く度に、チバは声を漏らす。俺が何とか意識を保ちながら、チバの顔を見た。
きつく眼を閉じて、咽喉を反らせている。開いたままの口の端から、唾液が糸を引く。俺
が動きながら、その唾液を舌で拭ってやると、縋る腕が、俺をもっと近くに引き寄せた。
心臓の音が、全身から響いている。
たまらなくなって、俺もチバをきつく抱きしめた。
「いっ……あ、……は、」
もう口を閉じる事さえ出来なくなったチバが、何か云おうとして薄く眼を開ける。
「……どうした、」
動く度に、舌を動かす事が出来なくなるらしい。回された腕の力が、更に強くなる。
「きっ……ひっ、……きもち、……いっ……、から、」
必死にそれだけ云って、力尽きたらしい。腕がだらりと俺の肩にかかる。俺は腹のあたり
に何かかかったと想う。チバが精を吐いたんだろう。
俺は満足感で一杯になって、更に腰を遣る。
「俺も、……すげえいいわ……、」
そう云うと、急に意識が遠退いて、やがてチバの中で果てた。
_____
「シャワー浴びよう。」
暫く力尽きて転がっていたが、チバが身体を壊したら困ると想って、呼び掛けた。
「腹下すぞ。」
チバは丸まったまま俺に背を向けて、布団を上までかぶっている。
その布団の中からくぐもった声で、もうやだ、とか何とか呟く声が聞こえた。
俺はベッドサイドに腰掛けて、その声を聞く。
「い、いっつも、する時、していいかどうかきくじゃん……、」
何で今日に限って、と云う事か。
「お前、覚えてないから。」
「な、何をだよ……、」
やっぱり。まあ、覚えてないだろうな。
「今日、俺誕生日。」
そう云うと、丸まっていたチバが、布団を撥ねて、がばっと起き上がった。
眼を丸くしてから、うなだれる。
「ゆ……ゆえよ……、」
「云ったらああ云う事してくれた?」
チバはまた、もうやだ、と云ってもう一度ベッドの上にうずくまった。
「アベくんが酔っ払いじゃなかったら、絶対しねえ。」
「あはははは。」
俺は想わず、大声で笑ってしまう。
チバが、何笑ってんだこいつ、と云う顔を、ベッドサイドの俺に向ける。
「酔ってると想ってたんだ、」
俺の演技力も捨てたもんじゃねえな。
またチバの顔がかっと赤くなったかと想うと、想い切り枕をぶつけられた。
「い、いい気になってんじゃねえよ……!」
チバの辻褄の合わない台詞が、シーツに溶けた。
「……来年はぜってぇ覚えとく……。」
こんで終わりです
頭悪いかんじで……すいませんでした
と、取り敢えずフトバ! ……。
いじめっ子アベキター(゚∀゚)ー!!チバテラカワユス!!
22の人オツカレー!
チバがバカでスットコで可愛いよー!!!!!
アベの意地悪、つか言葉責めモエス…(*´Д`)ハァハァ
鬼の掌で転がされるスットコが可愛い
22お疲れ様!
お疲れ!チバまじ可愛い‥
早く帰ってゆっくり読みたいです。
酔ったふり&風邪ひいたふりしてスリスリするアベ…
それをナデナデするチバ…(*´Д`)ハァハァ
501 :
469:2005/12/17(土) 00:56:43 0
22の人乙です!!早く読みたい〜!!
16日中に書き終えられませんでしたorz
と、取り敢えず引かれなくてよかったです
469さんお仕事お疲れ様です
投下楽しみにしております!
言わないヤツに言わせたい気持ち、なんかわかるなー。
なんだ?私、Sなのか?w
504 :
469:2005/12/17(土) 21:23:52 0
・一日遅れですごめんねフトシ
・何も致しておりません。そのくせ無駄に長いです。
・誕生日なのに、アレな話です。
505 :
469:2005/12/17(土) 21:24:26 0
目が覚めて、ゆっくり瞼を上げると、アベ君がタバコを吸いながら雑誌を読んでいた。
俺が寝てる間にいつもの黒シャツとブラックジーンズの格好に着替えたらしい。
アベ君が俺より先に目を覚ますのはいつものことだった。
俺に限っちゃ、むしろこの人の寝顔を見ることの方が少ない。
俺が起きると、そばにいたりいなかったりはバラバラだが、
とりあえず目を覚ましてボーッとしてたりしてなかったりする。
年寄りはこれだからな。
顔を動かさずに目だけで捉えたから、俺が起きたことに気づいてないみたいだ。
隣にいると言っても、アベ君ちのベッドは広いから。
一緒に寝ようとするなら、暗黙の了解でアベ君ちに来る。
俺の家のベッドは狭すぎるし小さすぎた。
506 :
469:2005/12/17(土) 21:25:51 0
昨日はどんな夜だったっけか。よく覚えてねぇな。
何でもすぐに忘れてしまうのは俺の性分だけど、
アベ君とのことは大抵覚えていたし、覚えていたいと思っていた。昔は。
昔というほどアベ君に初めて会ったのは何年も前のことじゃねえけど、
最近の俺らの生活の濃さを還元したら十何年も前のような気がした。
アベ君との関係は、どんな風に始まったのか正直あんまり覚えてない。
なんか、いつの間にかだったんだよ、うん。
こんなことまですぐ忘れちまうのはマジでどうかと思うんだけど、
覚えてないものはしょうがない。まあ「好きです、付き合ってください」と
手紙を渡して告白した訳じゃないってことは確かだ。
だからっつって別にアベ君のことをどうでもいいなんて思ってる訳じゃあねぇし、
それなりに尊敬もしてれば、好意もあったんだと思う。
勿論、今でも。
初めてギターを聴いた時の高揚感は今でもはっきりと思い出せるくらいだ。
この音を自分のものにしたいと切実に願った想いは
今、記憶として曖昧に頭の中に残ってる。
507 :
469:2005/12/17(土) 21:26:48 0
「起きた?」
いつの間にかアベ君がこっちを見ていた。
…アベ君て「いつの間にか」が多いよな。
俺がぼんやりしてることが多いからかもしれねぇけど、
デカい図体の割にふらっと来てふらっといなくなるんだよこの人。
投げかけられた問いに、見たらわかるだろ、と思って返事もせずに上半身を起こした。
目を隠すほどに伸びた前髪をかき上げて、タバコを探す。
特別吸いたいと思ったわけじゃないけど、惰性で。
惰性。
自分の思考で、ふと火をつけようとする手が止まった。
ああ…そうか。惰性。そうだな。
こういうの、よくねぇよな。
不変はいいけど、惰性は良くない。
アルバム作るたんびに「今回、何か新しいことを?」なんて質問が、
お前らしめし合わせてんじゃねぇのかってくらいインタビューだラジオだで言われる。
俺らが「今回はレゲエの風味を取り入れてみて」なんて返すなんて思ってんのかよ。
まああっちも思っちゃいないし、「まさか」と返されることを期待して質問してんだろうな。
たまに四人で、ありもしないコンセプトをでっちあげてインタビューを受けてみようかと
話したりする。その方が楽そうじゃんか。
好きなこととやってることが変わらねえんだから、特別変わることも無い。
508 :
469:2005/12/17(土) 21:27:33 0
ただ、「何となく」で音楽をやるのは嫌だし、かっこ悪いと思う。
だから意図的に変えるつもりはねぇけど、結果的に変わっていくことはある。
ダラダラとってのはよくないだろ。
タバコを口に銜えてから火をつけるまでの間に、一瞬で頭を廻った考えが、
ここ最近漠然とあったモヤモヤの答えを出してしまった気がした。
「チバ、何か食うか?」
俺のぐるぐるをよそに、いつもの明るい口調でアベ君が言った。
雑誌を閉じてベッドから降りる。
「何時?」
「あー…一時くらいかな」
「…昼のだよな」
「一応な」
一応って、何だよ、それ。ふっと笑いながら、俺も身を起こす。
そんな時間か。さすがに腹減った。事の後の気だるさが今日は何となく心地よくない。
509 :
469:2005/12/17(土) 21:28:20 0
アベ君が寝室を出て行こうとする。
行く先はキッチンだ。コーヒーを淹れに行くんだろう。俺に飲ませるために。
アベ君の淹れるコーヒーは好きだ。と言うより、俺好みに淹れてくるんだろうな。
服を引っ掛けて、俺も後を追った。
コーヒーメーカーの電源を入れようとしていたアベ君が、こっちを見てあれって顔をする。
「何だよ、寝てればいいのに。持ってってやるよ」
「うん。あ、アベ君、あのさ」
「ん?」
「俺たち、もうやめようよ」
今度のジャケットは何々のパロでいこうってのと同じくらい、あっさりと言った。
510 :
469:2005/12/17(土) 21:29:56 0
あっさりとしすぎたせいか、アベ君は何を言われたんだかよくわからないって顔をした。
「は?」
「あ、悪ぃ、バンドじゃなくてさ。俺とアベ君のさ、こういうの」
「こういうのって…」
「キスとかさ、セックスとかさ。要らねえじゃん?別に」
アベ君は俺の目をじっと見ていた。
なんでそんな顔すんだろう。そんなに驚くこと言ったか、俺。
だってさ、あんたも思ってただろ。
確かに抱き合ったり、撫でられたりとかさ、気持ちいいけど。
別にあんたは俺じゃなくてもいいだろうし、俺も別の人でも気持ちよくなれると思うんだわ。
まあ、それをすぐに試そうとも思わねぇけど、あんたとしなくなったって
何も変わりゃしないと思うのよ。
むしろ俺とあんたが馴れ合ってダラダラになったら、そっちのがよくないだろ。
さっきだって、アベ君が起きてどこに何しに行ったか、考えなくてもわかった。
よく覚えてねえけど、昔はアベ君の一挙一動に目を見張らせてた気がする。
ああいう感じが消えたんなら、もう続けちゃいけないと思うんだわ。
することが一つ二つ減るだけで、別に後は一緒じゃんか。
俺は歌って、あんたは弾いて。そこでお互いすげぇなって思い合えればそれでいいじゃんか。
511 :
469:2005/12/17(土) 21:32:55 0
別に今日いきなり思いついたことじゃない。最近ずっと感じてた違和感だった。
アベ君が「いつの間にか」の人なら、俺は「唐突」だとよく言われる。
心外だよな。俺はちゃんと考えてる。
でもそれを説明するのが面倒くさいし、上手い言葉も見当たらないので、省略しちまうだけなんだ。
コウジ君にもキュウにもよく呆れられる。でもアベ君はそんな俺を見てケタケタと笑ってる。
たまにぶつかることもあるけど、基本的にアベ君は俺の突飛な思考回路を汲んでくれてるんだよな。
だから今もアベ君ならわかってくれるよね。
俺はそう期待してアベ君を見た。アベ君は何も言わずに俺をじっと見ている。
「…なんか、気に障ることでもしたか?俺」
「別にしてねぇよ」
「じゃあ誰かに何か言われた?」
「なんもねぇって」
そんなんじゃねえよ。
アベ君が嫌になった訳でも、他に好きな奴が出来たからでもない。
セックスが面倒くさくなった訳でも、誰かに中傷されたからでもない。
他の奴のことなんか関係ない。俺とあんたの問題だよ。
それがさ、惰性になるのヤなんだよ。しなくてもいいことして過ごすのヤなんだよ。
わかるだろ?って視線を投げてみても、アベ君は悲しそうな目をするだけで、
あんまり晴れた顔はしてくれなかった。
少しビックリした。俺が感じてたことは、アベ君も感じてるに違いないって思っていたから。
また、俺の勝手な暴走か。
それでも一度感じてしまった違和感は多分この先も拭えない。
512 :
469:2005/12/17(土) 21:33:45 0
「もう、やめよう」
もう一度言うと、アベ君は瞬きをしないまま
「もう決めたんだ?」
「うん」
「そっか。じゃーあしょうがねえな」
と言って、目を伏せた。
少し笑ったようにも見えた。
チバが決めたんならしょうがねえな。前にも同じセリフを聞いた気がする。
アベ君は俺よりずっと頑固…というか鉄の意志って感じで、信念に対してはほとんど妥協しない。
逆に言えば、他人の信念を曲げる権利もないと思っているらしく、
気持ちとか決意とか、固まってしまったものに口を出しても無駄だと思ってる。
彼女とかだったらがっかりするかもしんねぇな。
女は試してくるからな。でも俺は違う。
アベ君が少し淋しそうにしているのがひっかかって、いつもみたいに髪を梳いて
頭を撫でてあげたくなったが、それをもうしないと言ったのは俺の方だからやめた。
513 :
469:2005/12/17(土) 21:34:14 0
アベ君はその後、いつも通りコーヒーを淹れてくれた。
やっぱり、思わず顔が綻んでしまうくらい、美味しく。
クラッシュの話をしながら二人でアベ君の作った昼食を食べた。
アベ君の家に置きっぱなしになっていた服とレコードを入る限りカバンに詰めて、
後はアベ君にあげる事にした。Tシャツくらいならサイズもそんなに変わらない。
合鍵を返して、アベ君の家を出る。
鍵はせがんで作ってもらった訳じゃなく、のーやんに持たされたものだった。
アベ君の家に泊まった日は俺も遅刻をしないから、割に歓迎されていた。
迎えに来るのも一緒くたで楽だと。
一度も使わなかったけど、それを持っているのは嬉しかった。
けど、持ってても使わねえもんはやっぱり返そうと思う。
玄関でブーツを履こうと悪戦苦闘してると、アベ君が見送りに来てくれた。
変なの。いつもはそんなことしないじゃんか。
日本人として反則だろってくらいに長い手足と細い体が、黒い衣装が包んで、
玄関脇の壁に凭れて、少し乱れた髪の下から穏やかに見つめてくる様は、
今こうして改めて見てもかっこいいと思う。本当に、思う。
アベ君は掌で返された合鍵を弄びながら、「明日、二時だよな」とスケジュールの確認をしてきた。
えーと、確か、そう、と曖昧に答えると、ハハハと高い笑い声。
俺に聞くなよ、そんなん。
いつの間にか始まった関係は、明日の予定に紛れるくらいあっさりと終わった。
─────────
514 :
469:2005/12/17(土) 21:34:53 0
ひ、一休み…
ぎゃー! ここで切るな! 続きくれ!www
ちょwwwこれ飲んで切らずに休んでくれwww
つ旦旦旦旦旦旦旦旦旦
517 :
469:2005/12/17(土) 21:45:58 0
続き行きます〜。長くてすみません〜
518 :
469:2005/12/17(土) 21:46:38 0
特別用事でもなければ、俺は自分の家に一人でいるのが好きだ。
飲み屋の雰囲気も、ライブハウスの爆音も勿論好きだが、やっぱり家が落ち着く。
好きなものにだけ囲まれていていい訳だから。
だから、目覚める朝が一人でもあんまり違和感はなかった。
すぐにツアーが始まるし、どっかに生活が慣れるってこともない。
アベ君にもうやめようと言った次の日も、アベ君は普通だった。
当たり前か。「別れよう」とかそんなんじゃないんだし。
あの人はどっか来る者拒まず、去る者追わずなところがあるから、
俺に対してもそうだったんだと思う。
適当に始まって、適当に終わった。や、別に終わってねぇつぅの。
あれから一ヶ月ちょい、実際俺らは何も変わらなかった。
俺は歌って、アベ君は弾いて。コウジ君とキュウがいて、ロックがある。
むしろ驚いてたのは周り(つっても二人だけだけど)の方で、俺にまた遅刻が増え出して、
アベ君の家にずっと行っていないと知ると、妙に俺に同情的になってきた。
何だよそれ。勝手に俺を捨てられた女扱いすんなよ。
言い出したのは俺で、つーか別にそんなんじゃねえし、なんも問題ねぇよ。ノープロブレムだよ。
腫れ物に触るような距離取るんじゃねえよ。
誰かとトラブったり冷戦状態になったりすると、なんでか俺の方に気ぃ遣うんだよな、みんな。
まず間違いなく俺の方が悪いことが多いのに、デコがデカい分、ボコもデカいのを皆知ってるからか。
自業自得の自己嫌悪が原因なのに、そのヘコみ方が半端じゃないからなー。
アベ君は逆に、どんなに酷いことをされても慰められないでほっとかれるらしい。
まあな。わかる気もするけどさ。
つくづく俺とアベ君は正反対の生き物だ。
519 :
469:2005/12/17(土) 21:47:21 0
今日もまたのーやんからの電話で飛び起きる。
「やべ…」
今月、何回目の遅刻だろう。
朝飯どころか、コーヒーも飲んでない朝が続く。
事務所に行くと、全員揃っていて、苦い顔をされた。
うっせえ。前はずっとこうだったろ。
「チバにはやっぱり一時間前を教えとかんとダメなんじゃないの?」
コウジ君がアベ君と顔を見合わせて、笑って言う。
…今日は寝坊で、昨日は着たいと思っていた服が見当たらなくて遅刻した。
一度そうと決めると、着る着ないはともかく意地でも探したくなる。
タンスの引き出しを三段ひっくり返したところで、アベ君ん家に置いて来たんだと思い出した。
畜生、あん時はどうでもいいと思ったのに。
今度持ってきてもらおう。
と考えて、明後日から海を越えてツアーだってことも思い出した。
520 :
469:2005/12/17(土) 21:47:54 0
俺とアベ君に何かあったんだと、見当違いもいいとこな気遣いのためか、
ホテルで相部屋の場合、相方はほとんどキュウかコウジ君だった。
たまに気の合うスタッフの時もあったりして。
面倒くさいんで、もう事細かく事情を説明することもしなかったけど、
アベ君と俺は本当に普通に話をしてたので、段々それも察し始めてくれたらしい。
だって実際、何も変わらない。
ちょっとがっかりするくらい、変わらなかった。
なんとなくそんな関係になって、思い付きで別れたようなもんだったから、
変わりようがないのかもしんねえけど。
どんな風に始まったんだっけなあ。覚えてねえってことは、まあ酔ってたんだろう。
俺から誘ったのか、アベ君が迫ったのか。男同士で、それはどっちもどうかと思う。
きっと、酒飲んで酔っ払って、ふざけてじゃれあって、それがエスカレートしたんだな。
間抜けだなと思いつつ、後悔なんかも全然ない。
アベ君と寝るのは気持ちよく、痛み以上に快感があった。
アベ君の指を知ってから、アベ君のギターの音がもっと体に響いてくるようになった。
新鮮さが薄れていくのが耐えられなくてああいう選択をしたけど、後悔はマジでひとつもねえ。
521 :
469:2005/12/17(土) 21:48:24 0
─────────
遠くで爆音が聞こえる。
ふっと意識が戻ると、マイクを両手で掴んで、首を大きく擡げていた自分に気づいた。
ああ、俺またどっかにトリップしてたのか。
空気が薄くて熱気に当てられたのと、興奮。よくあることだ。
ああ、今日はすげえな。
遠くに聞こえていた歓声が、どんどんと近くになってくる。
右からベース、左からギター、後ろからドラムの音がするすると迫ってきて、
同時に俺の耳元で爆発した途端、意識がはっきりした。
これ、何の曲だっけ…次の歌詞…
やべえ、また歌詞すっ飛ばして、後でバカにされる。
いいか、もしもん時は投げ出しちまおう。
体を起こすと、ギターソロが中盤に差し掛かるところだった。
単音で抑えたフレーズから、キュウの合図で一気にブレイクする。
522 :
469:2005/12/17(土) 21:50:16 0
アベ君がすっと体を起こした。
顎を引いて、体を反らせたいつもの姿勢。汗で湿った前髪が一瞬靡く。
いつものように足をガッと開いて、左手を睨むように見つめながら、
右手で空気を切り裂いていく。
ギターを腰よりさらに下に据えないと、アベ君の腕の長さでは弾き難い。
俺にしてみたら有り得ない右手の刻みと、左手の運指とネックの掴み方。
なんでそんな音出るんだよ。
あれ。この人、こんなにかっこよかったっけか。
時間にして数秒くらいの間だったけど、俺はアベ君から目が離せなかった。
自分のその感覚がよくわからなくて、すぐさまキュウのところに行って水を飲んだ。
少し頭がはっきりしたところで、ゆっくり振り仰いでその後姿に視線を戻してみる。
…多分今、何も見えてねーな。
観客も、照明も、俺らの存在さえも頭から抜け落ちてるんだろう。
心臓を掴んで揺さぶり上げるような音。音。音。
うわ。たまんねえ。
今日のライブが最高って思ってんの、多分俺だけじゃねえな。
客の意識がアベ君の空気に飲まれていく。
その渦の中に、確実に俺もいた。
─────────
523 :
469:2005/12/17(土) 21:51:10 0
ライブが終わっても、俺はどことなくぼんやりしていた。
あの渦の中から還って来れない。
「よ、お疲れ」
後ろから誰かが背を叩いた。それはわかってるんだけど、体が上手く動かない。
「大将はちょっとお出かけ中」
「久しぶりだねえ、こんなのも」
上半身裸のコウジ君が、頭を人差し指でぐるぐると回しながら指して、
どっかで見た事のある顔の男と顔を見合わせて笑った。
顔を上げると、お、戻ってきたか?と覗き込まれる。
ここ、どこだっけ。
遠くで近くで、聞きなれない言葉が交わされてる。
どっかのパブか…。例によって例の如く、ライブ後の飲みの場だった。
そんなに時間が経っていたのかと、やっと驚いた。
「おかしいだろ、…それ」
「んあ?」
なんでこっち来てまで脱ぐかな。結構肌寒いっつうのに。
体はすごく熱いはずなのに、頭のどっかが変に冷めてて、何をか考えてるらしい。
「なんか今日はねー、ガーッと行きたい気分なのよ」
「ああ…」
「チバもそうだったじゃん?アベ君も何か燃えてたしさ。ウチらやっぱりマゾやね」
そうだ、今日は機材の条件がすごく悪かったんだ。もうすっかり忘れてた。
海外ん時はよくあることとは言え、ほとんど見切り発車で。
そうなると俺らはなんだか知らないが、通常の数倍テンションがすごくなる。
あの人もそうだったのかな。
524 :
469:2005/12/17(土) 21:52:03 0
…アベ君はどこだろう。
会って、確かめなきゃいけないことがある。
ボンヤリと持っていたグラスをテーブルに戻して、首をめぐらせながら、
「アベ君、見なかった?」
とコウジ君に訊いてみた。トリップしてたとは言え、そういえば姿をずっと見てない。
コウジ君は、俺の戻したグラスを手にとって一気に煽ってから低い声で言った。
「あー、…明け方くらいに戻ってくるんじゃない?」
「え?」
意味がわかって、俺は反射的に立ち上がった。
コウジ君の「えっ、まずかった!?」という表情が目の端を掠める。
そりゃそうか、俺が何度も、そんな関係じゃなくなったと言い聞かせ続けたんだから。
俺自身、自分の感情がわからない。気づいたら店を飛び出してた。
アベ君は、特に海外では、よくナンパに会う。
文化の違う国の話を聞くのが好きだと言っていて、それが誘われる原因だとライターにからかわれていた。
だからって、話するためだけに抜け出したって訳じゃないだろ!
結果的にそうなったとしても、相手はそのつもりじゃないに違いねえんだ。
今日の客だろうか。それともパブで声を掛けてきた女か。どっちでもいい!
525 :
469:2005/12/17(土) 21:52:53 0
そこに行けば会える筈でもないのに、泊まってるホテルに一直線に向かった。
途中何度もすれ違ったガイジンの肩にぶつかり、睨みつけられた。
早足というより、なかば駆けている。早く。早くしないと。
一心不乱にホテルに向かおうとする体を他所に、相変わらず頭のどこかで冷静な自分がいる。
───アベ君を捕まえてどうするんだよ。
体の関係をなくそうと言い放ったのはお前だろ。
だったらアベ君がどこで誰を抱こうが構わないじゃないか。
やめようって言ったのはそういうことだろ。
嫉妬とか束縛とか、そんな感情はもうなくなったんだと思ってた。
…だけどもしかしたら、そう思い込んでただけかもしんない。
惰性で消えてまったんじゃなくて、心地よすぎて感じなかっただけかもしんない。
アベ君が、ずっと俺に優しくしてくれてたから。
俺の望むとおりにいてくれたから、そういうつまんねえ感情が湧かなかっただけかもしんない。
なんで俺はこんなにバカなんだろう。
アベ君はあんな浅はかな俺の言葉を受けて、どう思った?
呆れただろうか、怒っただろうか、傷ついただろうか。
その全部だったらどうしよう。
そのどれでもなかったらどうしよう。
526 :
469:2005/12/17(土) 21:53:38 0
結局何をどうするつもりなのかわからないまま、
泊まってるホテルのロビーまで戻ってきた。
今回のホテルでは個室だ。
アベ君が自室にそいつを引っ張り込んでる可能性がどのくらいかわからなかったが、
そこに賭けるしかなかった。って、俺、アベ君の部屋がどこだかも知らねえぞ。
のーやんはパブに行ったままだ。
ロクに英語も喋れないのに、フロントで訊いて教えてもらえるだろうか。
どうしていいのかわからなくて、とりあえず同じ階に泊まってるだろうと思って
エレベーターを探して首を廻らせる。
「あ、」
思わず声に出たくらい、探してるモノがそこにいた。
エレベーター横の観葉植物の傍、灰皿の近くに黒ずくめの長身が立っていた。
527 :
469:2005/12/17(土) 21:56:49 0
あともうちょっとです…SS苦手な方申し訳ないです。
オチも殴られそうな勢いでアレですが…
(*´∀`) ドキドキワクワク
リアル投下キタ━━━━━━(´∀`)━━━━━━!!!!!!
530 :
469:2005/12/17(土) 22:01:55 0
「あ、アベ君!!」
切羽詰った声に、驚いたようにアベ君が振り向く。
あれ?早いな、と言いたいのが伝わってくる顔で俺を見た。
ただ、いつものように手を上げたり笑いかけてはくれなかった。
タイミング悪ィな、空気読めよって顔だ。
体をこっちに向けず、今は話しかけんなって体勢だ。
知ったこっちゃない。ずかずかと近づいて、アベ君の腕を掴もうとした瞬間、
角から人が出てきて、アベ君を呼んだ。
…心のどっかで、眠いから先に帰っただけなんじゃねぇかとか期待してたんだけど、
一気に打ち砕かれた。何だよ。まんまかよ。
勝手に金髪の女を想像してたけど、ブルネットで背の低い、美人とは言えない女だった。
だけどアベ君の好みど真ん中の娘だ。
俺を見て驚いた顔をし、アベ君と顔を見合わせた。アベ君も困ったように笑う。
「チバ、…」
「あっち行けよ、この人はダメなんだよ!」
頭で考えるより先に、吐きかけるような勢いで荒い声を投げつけた。
え?と口を開ける彼女を一瞥して、アベ君の腕を引き寄せ、そのままシャツの襟元を引っ掴む。
頭を両手で挟んで引き寄せ、噛み付くように口付けた。
アベ君も、彼女も、ギョッとしてるのがわかる。
二、三度音を立てて吸い付いてから、口を離した。
わかったか、と言わんばかりに彼女を睨みつけ、
そのままアベ君の右肘に腕を絡ませながら、エレベーターの▲ボタンを連打する。
運良く一階まで降りてたそれに、アベ君を引っ張り込み、閉ボタンをまた連打。
俺らの泊まってる階のボタンを押して、そこでやっと掴んでた腕を離した。
531 :
469:2005/12/17(土) 22:02:56 0
「…………」
自分がどんな傍若無人なことをしてるかわかってる。
あの女の人にしてみれば、理不尽極まりねえだろう。
自覚してるけど、俺は自制心が効くとこでは効き過ぎるくせに、
効かないとこでは、周りの迷惑なんか顧みもしないで本能のままに突っ走ってしまう。
アベ君が無言のまま、腕組みをして壁に凭れかかったのが目の端に映る。
さすがに怒ってるみたいだ…。目ぇ合わせらんねえよ。
目的の階に着いて、エレベーターから踏み出す一歩は既に弱気だった。
とりあえず俺の部屋の方向に向かって廊下を歩くと、アベ君もついてくる。
上着のポケットを探ってフロントに預けもしないでそのまま持ち歩いていた
(俺はたまにやってしまう)鍵を出し、ドアを開ける。
アベ君の方をチラッと見ると、肩で「入れよ」とジェスチャーされた。
茶よりコーヒーですか!?
つc■~ c■~ c■~ c■~ c■~
533 :
469:2005/12/17(土) 22:03:58 0
ドアが閉まる音と同時に、乱暴な力で肩を掴まれて振り向かされた。
「世界が自分中心に回ってるとでも思ってんのか?」
怒ってる。当たり前だ。
「…んなこと、思ってねえ…よ」
「じゃあどういうつもりなんだよ、あ?」
どういうつもりかと言われると、上手く説明できない。
ただでさえ口が上手く回らないのに、自分の言いたいことを上手くまとめて説明するなんて
俺にはとんでもない話だ。まして、何を言いたいのかを自分でもよくわかってないのに。
そんな目で睨まないでくれ。
アベ君が俺をこんな風にねめつけることなんか殆どなかった。
もしかして、怒らせたんじゃなくて、嫌われたのかな。
アベ君は何も言えないでいる俺を置いて、灰皿を掴んでベッドにドスンと腰を下ろした。
ジッポの擦る音、一口吸って煙草を持った手で前髪を掻き毟ってる。
「…捨てた玩具が惜しくなったのか?」
違う。そんなんじゃねえよ。
アベ君のすぐ前に立ち尽くしても、ただ項垂れるしか出来ない。
さっきの勢いはどこ行っちまったんだと、自分の背中を蹴りたい気分だ。
ちゃんと説明しないと、最後に残された信頼さえ失ってしまう気がしてきた。
それさえあれば、もう後は別にいいじゃんか、と思って一掃したはずのもの。
やめようと言った時、アベ君はどんな顔してたっけか。
「じゃあしょうがない」って言ってた。決して納得した顔じゃなかった。
でも受け入れてくれた。チバが決めたんならって。本当は嫌だったのかな。
アベ君はこの先もずっと、俺とキスしたり抱き合ったりしたりしたかったのかな。
どうして?
534 :
469:2005/12/17(土) 22:06:00 0
答えはわかってる。
アベ君はずっと俺に、今日俺がライブでアベ君を見た時に感じた気持ちや、
他の女と一緒にいるのを見た時に感じた気持ちを、向けていてくれたんだろう。
だから、俺が起きたら、俺好みのコーヒーを淹れて、ベッドまで持ってきてくれた。
最後にしようとした日、少しでも長くいようと玄関まで来てくれた。
ベッドの中でどんなに爪を立てても噛み付いても、文句ひとつ言わなかった。
「もうやめよう」という言葉を受け入れることさえ。
そこまでしてくれた人を、俺は気持ちを汲み取ることもまったくしないで切り捨ててしまった。
合鍵や服やレコードと一緒に投げ捨ててしまった。
「要らねえじゃん」なんて言われて、どんな気持ちになったろう。
この人はもう俺の手に還らない。
あの日以前のように、愛しげに口付けてくれない。掌を俺の足に滑らせる事もない。
今更あの時の言葉を取り消したいなんて、虫のよすぎる話だ。
なまじ男同士で、身近すぎる存在だったから、わからなくなってたんだ。
今頃やっとその意味がわかるなんて。
どこまで俺は馬鹿なんだ。馬鹿だよ。馬鹿。
アベ君は俺を大切に思ってくれていた。いつも、いつだって。
惰性なんかじゃない。アベ君はダラダラと俺のことを考えてなんかいなかった。
俺はそんな大事な存在を自分で踏みにじって、失くしてしまったんだ。
アベ君だけじゃない。
あの日の俺はともかく、少なくとも今の俺は、おんなじだ。
確かに、アベ君じゃなくても気持ちよくなれるかもしんねえ。
でも幸せだとは感じないだろう。
535 :
469:2005/12/17(土) 22:07:12 0
「どうした…?」
あんまりの自分の情けなさに、その場にへたりこむ。
気がつけば、右頬が濡れている。
アベ君は俺の姿に驚いて、煙草を灰皿に押し付けた。そのままの姿勢で俺を覗き込む。
「ごめん」
「…何が?」
「ごめんね…」
頭に?マークを浮かべたまま俺を唖然と見ていたアベ君が、ふっと溜息をついて
ベッドに座ったまま俺に手を伸ばす。
頬をペタペタと叩いて、俺はフラれたんじゃなかったの?と笑って言った。
俺は黙って首を振るしかできない。壊れた機械のようにゴメンを繰り返す俺は、
マジでただの駄々っ子だ。今この瞬間にでも、呆れ果てられてるような気がする。
「なあ」
「…はい?」
「俺、お前に触ってもいいの?」
返事の代わりに、胸元に頭を倒すと、頭を抱きかかえられた。
「おーれねぇホントは、お前が泣いて嫌がるくらい、やらしいことしたいんだよ」
「………………」
「それ、見破られたのかと思った。ははは」
ふざけた声のトーンに、アベ君の胸に額をつけたまま笑う。
「…オヤジ」
「うっせぇ、ガキ」
うん、そうだな。俺はガキだよ。
何もわかってねえ、年だけ無駄に食ってきたガキだ。
こんな俺でいいのかな。
こんな俺なのに、あんた、まるであんたのギターみたいに扱ってくれるんだね。
ベッドはやっぱり、二人で寝るには狭すぎた。
もし赦されるなら、もう一度二人で夜明けまで。
536 :
469:2005/12/17(土) 22:07:53 0
─────────
日本に帰ってまた遅刻の減った俺に、のーやんは「次は飲みすぎを減らせ」とリクエストしてきた。
それは無理だろ。つぅかマネージャーが飲んだくれの癖に何言ってんだよ。
とりあえず俺は一度譲り渡した服とレコードを取り返して、アベ君に苦笑いされてこようと思う。
537 :
469:2005/12/17(土) 22:09:16 0
アベさんお誕生日おめでとうございま…した。
にも関わらず朝チュンですいません。
乙!!! チバのぐるぐる具合が萌える(*´Д`)
GJ!でーす(*´Д`)ハァハァ
469さんありがとう!
フトシのオトナぶり萌エス
目尻に塩水が浮かんでしまいましたが何か?
幸せそうなチバを読むのが一番嬉しいっす
469タソありがとう
>少しでも長くいようと玄関まで来てくれた。
アベセツナス(;´Д`)
そして22さんの新作(の中のアベ)
フトシ子供に手を出しちゃいけないよフトシ
ってくらいチバが健気でアベがSで禿萌。
>「おーれねぇホントは、お前が泣いて嫌がるくらい、やらしいことしたいんだよ」
メロメロだよ…!
>>543 同じところで泣いた。アベは言葉にしないぶん行動がセツナス
>>535 もちろんこの後はお仕置きで
チバが泣いて嫌がるまでエロぃことを(;´Д`)ハァハァハァハァ
469タソ激しく乙!
>>469 ありがとう!!アベがツボ!!!!!!
全編アベがかっこいいよう(*´Д⊂
ギターと同じように優しく扱われるチバが羨ましいよう(´Д⊂
そんなチバが幸せそうで嬉しいよう。・゚・(*ノ∀`)・゚・。
フトシでらカッコヨス  ̄|_|○
リアルチバもアベを取り戻せ
アベが最初から最後までツボすぎるーーーーー
469タソありがトン(*´∀`)チバ可愛いよチバ
469さん、マジで乙!そして幸せな2人をありがつ!!
ハアハアがとまらん。鬼アベ最強wティバくあわいすぎる…!!
>>536 の
─────────
↑のところで何が起きてるのか覗きたくてしょうがない…orz
微笑み忘れた顔などー、見ーたくはなーいさー
アーベを取り戻せぇえぇ
469さんお疲れ様ですー!
アベかっこいいし チバ愛されてるし……
むむ、むっちゃ萌えました…… やっぱり幸せなチバが一番嬉しい……
7つの荒海制覇しろ〜 フトシとヤれるまで〜
仲直りした二人のエロエロ場面をきぼ(ry
559 :
496:2005/12/18(日) 00:01:03 0
>>556 22さんもお疲れ様でしたー!!
チバさんめっちゃ可愛かったです。
フェラーリ場面大好き…
>>558 エロ下手なんです…誰か補完してください
なにこのツボすぎるアベ(;´Д`)ハァハァ
469タソGJ乙!
561 :
469:2005/12/18(日) 17:42:27 0
一日で1レスか…過疎化してますねw …噂?
あなたのとんでもない卑猥な夢見ましたよ
ちょっと謝るしかないような感じでしたよごめんなさいチバさん
無問題。私もしょちゅう見るよ。
>>563 SS投下したいんだけど、話作る能力無いのでネタキボン
いや、あの唇と唇と唇と!目つきのアンバランスさとか
曲中の「うぅ!」の声とか息遣いで喚起されるのです。
あの声で囁かry
つか、ここの影響が大きいんだよ!!!
チバの唇多そう
チバは唇とか目元とか体の線がエロいです
チバのカラダは全身エロさ爆発だと思うよ。
なのに本人はまったく自覚がなく、
なおかつ下ネタ苦手っつーとこがまたそそられる…
>>569 ドウイ〜。
昨夜も噂の方で『チバにはなんも感じない』的なこと書かれてたけど、
いったいどこに目ぇ付けてんのか!?と…w
人の好みって本当に十人十色だなあw
>>566 私はDo the Boogieのイントロで、
アベギターの直後に入ってくる「いぇ〜…」を聴いた夜、
凄まじくエロい夢を見てしまった過去がありますよw
だからどんな夢なんだー!w教えてくれー!
寝る前にゴッジャズなんか見た日にゃ、
その夜の自分の夢に責任が持てない。
エロすぎだ…チバ(*´Д`)ハァハァ…
あーゴッジャズはエロいねー。
特にゴッジャズとマーガレット。
別の理由でチバにはギター持たないで欲しい
マーガレットはツアーで回数重ねるごとに良く(エロく)なったねー。
♪びーるでぃんぐーの はやしのなかを〜♪の、
この「を〜」の部分の声が堪らなくエロい。
私も個人的にはギター持たないチバがいいな。
仰け反る、屈む、座り込む…バラエチーに富んでるからねw
踊りながら歌うチバがまた見たいよ…。・゚・(ノд`)・゚・。
>>575さんと全く同じ部分に萌えててる自分が…。
厳密にいうと『を〜』だけじゃなく、『なかを〜』のとこなんだが、私はw
けどゴッジャズDVDは4人全員ヤバス。
オープニングのキュウたんとか男前すぎて死ぬ…。
つか、ろでたんは自分的にいちばんエロなアルバムだなあ(*´Д`)
アベのギターでぎったんぎったんにされたくもなるしw
私は「マーガレットの虜さ」のとこの鰓さんに
嬲り殺されたい
>>577 唇を強調した
>>566に対するレスだと思うよw
チバの唇いいよね〜
ぽっかり開いた口といつも何故か赤い唇がエロい
いつも何かを欲しがってるようで…キスとか棒状のものとか
>>578 腰直撃の音と挑発的な鰓に萌えるよね、あそこは(*´Д`)
あ〜…う〜……もうみんなしてそんなこと言うから…
帰ったらゴッジャズ見る。決めたw
つかもうさあ…あんな全員束になってエロいバンド、他にはないわけで…
あの4人のスーツ姿見るだけで(*´Д`)ハァハァする。
スーツっていいよね(*´Д`)ハァハァ
鰓ヲタさんたちが裏山。
今でも鰓はライブでスーツ着てるもんね。
>>584 鰓はファンを魅せるのが非常に上手い
そこがまたエロい
鰓ヲタじゃなくてもハァハァするくらいカッコイイから
ヲタの皆さんはさぞかし…と思うと羨ましくて仕方ないよね
キュウちゃんもシャツ着てるもんね。
アベもスーツじゃないけどツナギだし・・・・
チバだけなんか微妙だよね
いやー…ツナギ姿のアベも相当物足りない…
チバは勿論、アベにこそスーツを着て欲しい。
チバヲタの自分だけど、アベのスーツ姿見たらたぶん泣く。・゚・(ノд`)・゚・。
>>587 ハゲドゥ。たぶんチバがスーツを着て登場するより、
アベが黒スーツ着て、ガッとテレキャス構えた姿見る方が泣けるだろーな…
ツナギもある意味色っぽいけど、
スーツ姿には勝てないやね…
アベもチバもミッシェル以外で着てるのって
見たいけど見たくないっていうか…
89 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2005/12/19(月) 20:47:42 0
アベ、ルースターズに敬意を表してスーツ着用の確率が高いかもね
90 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2005/12/19(月) 20:50:38 O
>>89 それ、真ん中で書いてあげれば良かったのに〜w
91 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2005/12/19(月) 20:55:53 O
>>89 そうか!KOOLOGIじゃないからツナギじゃないんだよね。
スーツ着てくれアベ!!!!!
はじめて行ったコオロギライブではスーツじゃないけど
アベはジャケットだった
中に着てるのがシャツじゃなかったので喉元が色っぽかった
ツナギは素肌に着てるならオッケー!!と叫ぶのだが
>>581 私も見ようっと。
当時ゴッジャズの鑑賞会とかあったら
きっと冷静に参加してなかっただろうな
>>590 複雑な気持ちかもね。でも見たいよ…
鰓がスーツ着てステージに立ってるの見たとき嬉しかったもん。
鰓やキュウがミッシェルシャツ(スカルワンポイントの黒シャツ)
着てたの見たときは、別の意味で泣きそうになったけどw
ゴッジャズ観て戻ってきました⊂⌒~⊃*。Д。)⊃もうだめぽw
スーツの中でも白ネクタイ仕様はたまらん…(*´∀`*)
最強だったなー。
黒スーツ・黒シャツ・白ネクタイ…
このエロさと迫力は誰にも真似できん!と思ったもんだ…
初期のモッズスーツ仕様、中期の黒装束に白ネクタイ、
後期のスーツにネックレス時代と変遷がありましたが
私もやっぱり白ネクタイが好きです。
てなわけでゴッジャズの次はサイコ観に行って来ます。 ⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン
まだミセルファンではなかったあの頃、
あのシルエットは有無を言わさず非の打ちようが無く
突っ込みどころナシにカッコいいと思ってました。
ピンクで何を言ってんだと自覚しつつ、実は今でも思っています。
>>595 同じくゴッジャズ鑑賞終了。
こ、このまま眠りにつけば淫夢が楽しめる…はず(*´Д`)ハァハァ
>>601 淫夢が楽しめる確率は高いよ。
高いがしかし………
自分の煩悩が勝ってしまい、アベチバとかじゃなく
チバの相手が自分である確率もタカスwwwww
>>602さんがお菓子尽くしてこれましたら
報告お願いします。
最後の疲れてる大将に何かを飲ませて連れ出して
ホテル戻ってゴニョゴニョしてくらさい
604 :
602:2005/12/20(火) 00:45:57 O
>>603 承知したw
でも大将、疲れて爆睡してるからなーw
じゃあ隣に座ってる鬼ィさんか、
映してる鰓さんに優しく負ぶわれて帰る夢を…
606 :
602:2005/12/20(火) 19:17:03 O
残念ながら淫夢にはありつけんかった。
寝る前に右でぬこふと読んで、エロ充満状態だったのにw
やはり年末の仕事疲れが祟ってんのかな…orz
>>602 それは残念です。残業お疲れ様ー
相変わらず夜中以外人がいませんねw
風邪ひいてるっちゅうのにゴッジャズ観てしもた
あーたまらんwww熱上がってきたかもー
腰とケツがまた!
失礼しました。
一曲目あたりのちゃんと上着を着たスットコさんを見ると
時間をかけて脱がしていきたくなります
610 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/21(水) 14:09:37 0
きんもー☆
生まれてきてすみません
もう真人間には戻れません
ともに逝きましょう
どこまでも
明日はスットコ自身もライブだけど、
今日のLIQUID、見に来てくんないかな……
アベかっこよかったねぇ…
やっぱりヤツには黒シャツが似合う
黒シャツ!!
アベ、スーツだったの?
>>615 いや違うらしい。詳しくは右を参照のこと。
お前の犬になりたいってさ…
今夜はLIQUIDは(*´Д`)ハァハァしました。
明日のLOFTでも(*´Д`)ハァハァしたいものです。
節操ナシの私を殴ってください…orz
>618
自分もだから殴れない。明日は明日で萌えるべ。
はいはい私も同じくですよw
節操ナシの年末、サイコ―――(゚∀゚)―――!!!
きのうのアベは、文字通り鬼のようにかっこよかったらしいね。
KOOLOGIとは違ってよく動き、ジャキジャキの鬼ギター…。
そんなアベの姿を見てやってくれてなかったのか、チバよ…。・゚・(ノд`)・゚・。
{見たら、また惚れちゃうじゃんか
{あんたの元彼かっこよかったよ
生まれてきてごめんなさい
>>625 そーだそーだ!
惚れ直してまた一緒にバン(ry
ではこれからLOFTに向かいます。
私以外に少なくとも2人は、節操ナシのここの住人がいるわけかw
LOFTの中は圏外になっちゃうから、もし何かあっても
イベ終了後の報告になっちゃうなあ…
628 :
627:2005/12/22(木) 19:24:11 O
あ、間違えた。
少なくとも2人じゃなくて3人かw
ノシ
4人ですか?楽しい夜になるといいですね(*´Д`)
URASUJI逝ってきました。
なんか普通に…つか異様に楽しかったせいで、萌えレポが書けない…すまん。
普通のレポと言っても、すでにチバスレに書かれてるし…。
またしてもスットコDJで盛り上がって踊りまくった、
そんな感じの夜(つか明け方か)でしたw
DJやってる時、至近距離で見た鎖骨と唇には(*´Д`)ハァハァものでしたがw
>>630 お疲れさまです。
チバスレに出てた「キュウちゃん」に萌えました。
あの二人なら何年でも待つよ!
ああ〜。言ってたよ、「キュウちゃん」って。
な〜んか新鮮というか、その言い方が非常に可愛かった(・∀・)
なんかねぇ…萌えとか関係なく、あの2人こそずっと一緒にやってく仲の良さがある気がするよ…
節操無しレポとしてはスットコDJ中に砂糖さんが付きっきりだったのが(*´Д`)
いやしかし銀行強盗もDJも始終ご機嫌でカワユスでした(´∀`)
砂糖さんって誰ですか
明日はイブですね。
>>22タン、スットコさんの甘い性夜とか書いてみませんか
と流れをまったく読まずに書いてみる
生まれてきてすみません。
「キュウちゃん」ウレシス
泥酔じゃなく機嫌良い酔い方で楽しげだったなー
個人的には刺激君とガバッ!とハグしたり
豊さんに後ろから操られて手振りやらされてたのが
可愛くて萌えた
頭撫でられて嬉しそうにしてたね。
きっと鬼さんにも毎度撫でられてたんだろう・・
チバって背割とあるのに、
頭撫でたくなるキャラだね
母性キラーなんだろか
>>633 チバ、CDの方のミキサーの使い勝手がサッパリわからなかったらしく、
サトウさんが何度説明してもダメw
それゆえ、「殿!いつでも控えております!」状態だったのですw
「チバさんわからなすぎ!」と言ったら(DJの時はいちばん前にいたのでw)
「うるせーよwww」と返されたw
>>630 わかるよその気持ち。
私も禿しく楽しかった…
チバ、可愛すぎる(*´Д`)
「うるせーブスwww」じゃなくてよかったね
西にも来てよスットコさん!
都会の方々が羨ましい(´・ω・`)
完全に単体萌えだったなーきのうは。
手を伸ばせ触れそうな距離で、ご機嫌すぎるチバを見られてシヤワセだった。・゚・(ノд`)・゚・。
目が覚めた瞬間、心臓がいつもより倍くらいの早さで脈うち始めた。
それは見たことのある部屋だった。
昨日の記憶はないけれど、きっと酔いつぶれて友人の家で眠ってしまったのだろう。
そこまでは良くある話。とりたてて何にも思わない。
ただ、それが俺が今一番どうしたらいいかわからない相手である彼の部屋で
しかも彼にがっちりと抱きかかえられてるとなれば、話は別だ。
不自由な右手をそっと動かしてみる。それからゆっくりと体勢をさぐる。
彼の右腕はすっぽりと俺の肩を抱きかかえ、俺の顔は彼の胸に押し付けられていて
彼の規則正しい寝息が、髪の当たりから聞こえてくる。
左手はがっちりと俺の腰を抱え込み、身動き1つとることができない。
俺はゆっくりと、昨日の記憶を辿ってみる。
・・・そう、確か昨日はみんなで練習のあと飲みに行って
いつも通りだった。いつも通りキュウとコウジくんは馬鹿みたいに騒いでて
それを笑いながらたまに突っ込みを入れるアベくんと
そのアベくんの細くて綺麗な長い指だとか、薄くて酷薄そうでセクシーな唇だとか
全てを切り裂いてしまいそうな鋭い目だとか
そんなものを視界の端で捉えていた、俺。
それは全くいつも通りの風景で
それが何だって俺がアベくんの部屋で、しかも彼に抱きかかえられているんだか見当がつかない。
そうっと右手で、彼の胸に手を当ててみる。
どくん、どくんと力強い鼓動が聞こえる。
その音を直接感じたら、ひどく泣きたい気持ちになった。
645 :
644:2005/12/23(金) 23:28:37 0
この感情を、俺は良く知っている。
ずっと気付かないふりをしていた。
だって彼は俺の大切な大切なメンバーだから。
こんなに俺にぴったりくるギタリスト、他にいないなんてわかりきってることだから。
だから俺は、彼を失くすわけにはいかないんだ。何があっても。
だけど本当は苦しかった。気付かないふりなんて、鼻っから無理だと知っていた。
認めたくなかったけれど、俺は、きっと、この男を
ぴぴぴ、と小さな音で目覚ましが鳴り、俺は慌てて目を閉じる。
う、と機嫌悪そうな彼の声。
それからもぞももぞと彼の体が動き、がっちりと腰に置かれていた手が離れていく。
目覚ましを止める音と、彼の欠伸が聞こえる。
「・・まだ寝てんか」
掠れた小さい声で彼は呟き、俺はバレないようにひたすら寝たフリをふる。
それから彼はごく当たり前のように俺の髪を撫で
かるく額に唇を押し当てて、今度は自分の胸の中にすっぽりと頭を治めた。
彼にキスされたのだと、気付くまでに大分時間がかかった。
彼の胸の中は暖かく、彼の匂いが俺を包んでいて
俺はもう一度眠ってしまった彼を起こさないように、声を殺して泣いた。
この感情を、俺は知っていた。
どうすることもできなかった。
こんな感情なんて、いらなかったのに。
それは間違いなく、恋だった。
何かキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
ちょっ、終わったのか始まったのか!
つ、続きはあるの…?ワクテカしていいの…!?
初めて話大好物ダーッ!
えー!どやさどやさ!
もう無理矢理にでも始めてくれorz
644たん続きキボンヌです〜セツナス。゚・(ノД`)・゚・。
寝たふりこいて悶々するちば……!
644さん是非、続きを〜!
空気を読まずに
>>635さん や、ヤってみます……
今晩あたり出来たら何か投下しにきます またどうでもいい感じのを……
聖夜だと云うのに学校とバイトしか予定の無い
私の為にどなたか神様、投下お待ちしてます……
22の人キター!!
是非ヤってみてくださいw
同じく聖夜をバイト先で過ごす自分…投下を楽しみにがんばってきます。
新ネタキタ―――(゚∀゚)―――!!!!!のね!
これで終わらないよね?導入部だよね?
まだベタ甘か悲惨かも判断できない…楽しみにしてます(・∀・)
とりあえず、ハイドパークのボートあたりの頃の
若くて可愛い2人で妄想してみた。
アベの腕で大切に守られてる感じのチバは、やっぱカワユス(*´Д`)ハァハァ…
サンタさん
あんまりいい子にしてなかったけど、続きと新作待ってる
すいません、何かまだ終りそうにないので、取り敢えず冒頭部だけ……
相変わらずスレ汚しすみません SS嫌いな方申し訳ないです
――――――――――
「さむい。」
それしか云う事ねえな、と想いながら、街灯の下で、ぼんやりタクシーを待つ。
隣のアベくんの息も、街灯に照らされて、白く浮かんで消えた。それからアベくんは煙草
を一本取り出して、火をつける。
車道を挟んだ向こう側で、カップルが仲良さそうに肩を組んで、歩いていった。
12月24日、だからなあ。
俺は、沈黙ですら笑いたくなる程嬉しい相手が傍にいる事を、また想い出す。
もう、夜も深い。寒さで適当に酔いも醒めてきて、このままタクシーが来たら、アベくん
はアベくん家に、俺は俺ん家に帰るんだろう。順当にいけば。
それがやだ、とか云ったら、アベくんは笑うんだろうか。馬鹿にすんだろうか。
街灯の光で伸びる、人工的な薄い影を見ていたら、無償に、別れるのが哀しくなった。
「……あ、あのさあ、」
別に口を開いても、云う事は考えてなかった。
「何。」
先を続けない俺に、アベくんは柔らかく聞く。
「……あのさ、」
何て云えばいんだろう。アベくんが、ちゃんと、俺が離したくないんだっつう事を、解っ
てくれる言葉。
「……何。」
俺の頭に、ふっと、さっき通ったカップルがよぎった。何か、恋人とかそう云う言葉で云
える関係があれば、なんも考えなくて済むんかな。
「……もう、帰るんだよな、」
「ん、」
どうした、と云う風に、煙草を一息吹かして、アベくんが覗き込む。
考え過ぎると、ふと、想いもよらない事を口にする癖が、俺にはあった。
「……しない?」
一瞬、アベくんの空気が、ぱたっと止まる。
俺はその、眼を丸くしたアベくんの顔で、我に帰った。
「ご、ごめん、違う、今の、違う、忘れて、」
だから、喋るのやなんだよ。俺はそっぽを向いて、頭を振って、その空気を振り払おうと
する。
アベくんが横で、けたけたとあまり声を立てずに笑い出した。
「チバ、もう一回。」
「ち、違うっつってんじゃん、やめろよ、」
俺は下を向いたまま、照れ隠しとよく解らない苛立ちで、アベくんの膝辺りを蹴ろうとする。
不意に、バランスを崩して、足は空振った。
その上、後ろに倒れかかって、たたらを踏んでしまう。
それを見てまた、アベくんは笑った。
「何もないのに転ぶなよ、」
「ま、まだ酔ってんだよ……、」
俺はその場にしゃがみ込んで、アベくんが笑っているのを聞く。
俺、マジで馬鹿じゃねえの……。
10秒は、アベくんは笑っていただろうか。アベくんが静かになった頃に、俺は下を向いた
まま、立ち上がる。
「チバ、」
アベくんが、いつものトーンで俺を呼んだ。俺は振り返る事が出来ないで、下を向いてい
る。
「チバ、こっち見ろ。」
低く、そう云われて、俺は漸く振り返る。そのアベくんの声は、俺が特に好きなトーン
だった。
俺が振り向くと、アベくんは吸っていた煙草を道に捨てる。右の人差し指を一本、立てた。
―――綺麗で、長い指だな。
何度見てもそう想う。
アベくんは眼を軽く伏せて、その指を顔の近くに持って行った。
俺は一瞬で、その様に釘付けになる。
そして、その指に、すっと顔を近付けた。
アベくんはそれから、赤い舌を出す。
何をする気なんだろう、と想っていたら、アベくんはその指を下から上へ、ゆっくりと舐め上げた。
根元から、第二間接へ、それから、爪の先に向かって。
アベくんの舌が、ゆっくり指先迄這い上がると、それに合わせて、俺の腰から首筋に向かって、
痺れが駆け上がった。寒さではない何かで、ぞくっとするような感覚。
その舌が、やけにゆっくりと、指から離れた。
唾液が軽く糸を引いて光るのが、光って見える。
震えた。
多分、時間にすれば、一瞬だったろう。
その様が、一瞬のうちに焼き付いた。口を押さえて俯く。
ずるい。と云うか、いっつも、あんな顔して、俺の咽喉とか、耳とか…………駄目だ、も
う、何やってんだよ。
頭に熱が上る。考えられなくなった。
するとアベくんが、俯く俺の頭を、ぽんと軽く叩く。これも、俺が好きなアベくんの仕草。
「ごめん、嬉しかっただけ。」
あ、今多分、にかっ、って感じで笑った。俺が好きな、アベくんの表情。見逃した。
見たかったなあ、と想って顔を上げたら、アベくんの整った横顔が、街灯に縁取られて見
えた。
「お前ん家の方が、こっから近いよな。」
「あ、……うん、そうだけど、」
云い終わった辺りで、タクシーがするすると、道路を走ってくる。やがてゆっくりと俺達
の前にやってきて、停まった。アベくんがそれに先に乗り込む。
俺も続いて乗り込んでから、アベくんが運転手に告げた行き先は、俺の家の住所、その
一箇所だけだった。
誰もいないうちに
駄目でごめんなさい 続きは明日の夜辺り迄に……
素敵な職人様、どなたか、投下お待ちしております
もうダメだ眠い、と思ってこれで最後と更新ボタンを押したら
キテタ──────!!
バッチリ目が覚めました。明日までお預けなんですね…
続き待ってますっっ
どやさっ!
もうね、
>>22さん、あなたがまず素敵な職人だということを叫びたいねウッヒョーーーーーーーー!
665 :
644:2005/12/25(日) 01:56:42 0
すみません、あれで終わりです。
エロありは長いヤツばっかりなので、短いのをもう1つ投下します。
----------------------------------------------------
もしも明日で世界が終わるとしたら
君は何をしてるだろう?
「ねぇねぇアベくん」
それはうららかな休日の午後
似合わないエプロン(もちろん黒)をかけて、料理をしている後姿に俺は話しかける。
何、と振り向きもしないで、大声で聞き返すアベくん。
そしてそれと同時に、フライパンからパスタがざ、と皿に移された。
「はい、お望みどおりにぺペロンチーノですよ、姫]
それをまず俺の目の前に運んでから、アベくんはエプロンを外してにこりと笑った。
俺は目の前のおいしそうなパスタに歓声をあげる。
早速それを食べ出すと、あとから彼がサラダを持ってきてくれる。
「ねぇ、ワイン飲んじゃおうか」
「昼間っから?」
「関係なくね?」
「まぁね」
苦笑しつつ、俺たちは赤ワインを1本あけて、グラスに注ぐ。
それはこれ以上ないってくらい穏やかで、それでも当たり前の幸せな日常。
しばらく俺達はとりとめのない話をしながら食事をした。
666 :
644:2005/12/25(日) 01:58:11 0
「で、何だっけ?」
「何が?」
「さっきチバ、何か言いかけなかった?」
「ああ、そうそう」
俺は思い出して、ワインを一口飲んでそれを机に置いた。
「明日世界が終わるとしたら、アベくん何してんかなと思って」
「・・・本当に唐突な人間だよね、なれてるけど」
「何よ、それ」
「お前ね、こんないい天気でね、お前の望みどおりの食事が出てね、今日は休みでね、そういうときになんでそんな難しいこと考えてんの?」
「いいじゃん、別に」
「いいけど。うーん、そうだねぇ・・・明日でしょう。明日・・・それ、知らされてんの?」
「うん、わかってんの。明日で終わるよって」
「んー。セックスかね」
「サイテイ」
「なんでだよ。一番大切なことでしょ」
「もーいいや」
俺は椅子の上でお行儀が悪く体育座りをする
そしてぐびぐびとワインを飲んだ
667 :
644:2005/12/25(日) 02:00:12 0
「だってさ、明日で全部終わるってわかってたら、そりゃあ一番好きな人と愛しあいたいよ。これ、普通だと思うけど」
「ふうん。一番好きな人、とねぇ」
「そう。それでさ、手繋いだまま、迎えたいよ。世界の終わり」
「怖くないの?」
「怖くないってことないけど、でもどうせ逃げらんないんでしょ」
「まぁね」
「じゃあしょうがないじゃん。それ以外・・・何もねぇな。だって欲しいもんは、もう全部持ってるってことだもんね」
ふうん、と俺は呟いた。
アベくんらしい、まっすぐな答えだなぁと思う。
「チバは?」
「俺?」
「何してんの、明日世界が終わるって知ったら」
「俺はぁ。うーんと」
俺は考えを巡らせる。
もしもあと少しで全て無くなるとしたら、何をしてるだろうか?
668 :
644:2005/12/25(日) 02:01:22 0
「酒飲んで、ギター弾いて、歌うたうかな」
「それじゃいつもと変わんない」
苦笑しながら、アベくんは言った。
「あれ、ホントだ。だけど俺、どうせ他にすることないもん」
「俺と愛し合わないの?」
「それはそれ。これはこれ」
「じゃあセックスと音楽ってことで」
「・・・なんか腑に落ちねぇんだけど」
「ま、いいじゃん。今日良い天気だしね」
「関係ねぇし」
俺たちは見詰め合って、それから二人で微笑みあった。
そっか。今まで気付かなかったけど
どうせ世界が終わるとしても、何にも変わらないこと、してるんだ。
「チバがうたうんなら、俺が弾かなきゃなぁ」
独り言のように呟かれた彼の言葉が幸せで、俺は俯いて彼に気付かれないように笑った。
>>22の人
あなたのアベはチバに甘くて柔らかくてイイ。
チバが羨ましい・・・w
670 :
644:2005/12/25(日) 02:03:20 0
終わりです。
アマアマな感じで。
>>644 長くてエロの入ったやつを落としてくださっても
何の問題もナッシングでございますですサンタさん…
サンタさん、もういい年齢なのでプレゼントはいらないからいい夢(このスレにふさわしい)見させて下さい。
と思ったら降臨しなさってた!!!いい夢見れそう
ありがとうございます!
>>670 モロ好みのお話です!(;´Д`)ハァハァハァハァ
-----------------------------------------------------------------
あぁそこのカップル!幸せそーに手とかつないでんじゃねぇブチ殺す。
イライラして足を踏み鳴らしたスニーカーの右足がハデに水たまりに突っ込み、自分に自分で驚いてしまった。
ジワリ、と浸食してくる冷たい湿り気。
襟元から入り込む風の冷たさも手伝って背骨がゾクリと震える。
さむい。
朝からブラウン管の中では下品な色のスーツを着た女が
「20年ぶりの寒波です」
とかヘラヘラ笑っていたのを思い出した。
てめぇ毎年そんなこと言ってねぇか?
「おせーよアベくん…」
親指が凍り付く感覚に、心底ブーツで来ときゃ良かったと後悔する。
靴の中で必死に5本の指をもぞもぞ動かしながら、腕にした時計を見やると約束の時間を大幅に過ぎていた。
あぁ、よりにもよってなんでこんな日に約束なんてしちまったのか。
そう思ってたらクシャミが1つ出た。鼻をすする指先がかじかんでほんのり赤い。
春も夏も秋も嫌いだ。でもこの季節が1番大嫌いだ。
そしてその1番大嫌いな季節のこの日には殺意すら覚える。
春も夏も秋も嫌いだ。でもこの季節が1番大嫌いだ。
そしてその1番大嫌いな季節のこの日には殺意すら覚える。
見渡す限りの赤と緑のハレーション。
煌々と光を放つイルミネーション。
ハデな色彩の渦にめまいを起こして、ナナメに傾むく意識にジングルベルがこだまする。
そう、世間はクリスマスだ。つーか何がクリスマス、だ!
幸せそうに家路を急ぐやつらを片っ端から1列に座らせて説教してやりたい。
キリスト信じてもねぇくせにクリスマス祝ってんじゃねえよ、おめでてーな。
おまけに神様の誕生日だっていうのに、神が造りたもうたトリ達はこんがり焼かれて片っ端からスーパーに並べられてんだぜ。
七面鳥からしてみれば云われのない迫害だ。ホロコーストだ。
ははは、トリの王国は今頃クルシミマスってか。我ながらさみぃな。お笑いだ。
「なにニヤニヤしてんの」
「ハ…」
突然かけられた声。笑いが喉に詰まってマヌケな声が出た。振り返るとアベくんが、アベくんが。
「ア、アベくん」
「よう」
赤と緑に埋め尽くされた街で、そこだけ黒く切り取られたように浮かび上がる。
「も…、びっくりさせんなよー…」
「動揺しすぎ。また意識どっか行ってたんだろ」
アベくんがオレの肩をポンと叩き、オレは大げさな動作でガックリと膝に手をついた。
「…や、それはさぁ、トリが」
「鳥?」
意味わかんねぇ、とアベくんが豪快に笑い出す。
あぁそうだよ、アベくんにはオレのアタマの中のトリ王国が壊滅寸前なんて知る由もねぇもんな。
そもそも、そんな妄想をさせるほどオレを待たせたたアベくんが悪い。
ただでさえデカくて黒くてイヤでも目に付く筈なのに。いっつもどうして、こう…フラッと現れんだ。
そうやって俺の心にも土足で入り込んできやがって。
「ごめんな、遅れて」
そう笑ってみせるアベくんの笑顔に、もう…恥ずかしいやら情けないやら。
アベくんの視線から逃げるように腰あたりに視線をさまよわせると、その手にぶら下げられた、いかにも高級そうなロゴがプリントされたビニール袋が目を引いた。
「アベくん、なにそれ」
「ん、ケーキ」
高かった。と、しれっと言い放つ。
そりゃあ、高ぇよ。俺でも知ってる。
クリスマスはもちろん、バレンタインにも長蛇の列ができる有名な高級菓店のロゴ。
まさか、とは思うけど。
もしかして。
「もしかして、並んだ?」
「うん。スゲー待った」
「だから遅れたの」
「うん」
「ふっ…」
ふざけんな!
いくら高級ケーキと言えども、オレよりケーキを取ったのかテメエは!
一発殴ってやろうかと食いかかるより先に、アベくんが。
「メリークリスマス。チバ」
なんて。
余りにも幸せそうに笑いやがるもんだから。
「ぐ…ぅ…」
言葉…を。失ってしまった。
「チバ?」
こっち見んなよ。
よえーんだよ。
その笑顔にさ。
卑怯なんだよ、アンタの笑顔。
前髪の隙間から訝しそうに覗きこむアベくんをマトモに見れない。
熱い。熱い。耳たぶが熱い。寒さのせいだ。そう自分に言い聞かせる。
「それと、これ」
「…え、」
「おまえいっつも寒そうだから」
首。と言って、ふわりと首あたりを恐ろしく柔らかいもので包まれた。
マフラーだ。黒いマフラー。
それもたぶん、すげぇいい羊毛の。
「これ探すのにもけっこう迷った」
なんだよ、ニヤニヤ笑いやがって。つーかキリスト教徒でもねぇくせにクリスマスごときに浮かれてんじゃねぇ。
腹立つ。すげー腹立つ。けど。
「…あったかい」
「だろ」
感触を確かめるようにしてもぞもぞとマフラーを弄ぶ。真新しい羊毛の感触とアベくんの気持ちがスゲーくすぐったい。
「たまにはこうゆう恋人らしいこともいいじゃん」
そしてしれっとそんな言葉を言い放つ。恋人、と言う響きにまた耳がカァッと熱くなった。
なんでそんなこっぱずかしい言葉をサラっと言ってのけるのか。アタマおかしーよアベくん。クソ恥ずかしい。
「ちょ、調子こいてんじゃねーよ…」
「なに?聞こえない」
意地悪く笑いながらアベくんが近づく。また心臓が跳ねる。
不意に、距離を縮めるオレとアベくんの間を縫うようにして、ふんわりと毛並みのいい黒いマフラーに白いものが舞った。
「あ」
「雪、」
声を上げるのと、空を見上げたのは2人ともほぼ同時だった。
星も見えない暗い空から、街のイルミネーションを反射してキラキラと雪が。雪が降っていた。
「お−、ホワイトクリスマスじゃん」
「なにがホワイトクリスマスだよ、電車止まったらどうすんだよ。帰れねぇ」
「じゃ、泊まってけば。サンタでも一緒に待とうぜ」
――プレゼントにはチバ貰うから。
そうニヤニヤと笑うアベくんの膝の裏を蹴飛ばして、オレは赤くなっているであろう顔を隠すように、黒いマフラーに鼻を埋めた。
以上。ヤマナシオチナシイミナシで唐突にスマンですた。おまいらメリークリスマス ノシ
ちょwww三四郎様まで!サンタさんがいっぱい(´∀`)
22タンの続きと644さんのェロも待ち焦が〜れて〜い〜る〜♪
346様のアベと結婚を前提におつきあいさせて下さい。
さ、三四郎様!?
一瞬スレ間違えたのかと思った!
サンタさんありがとぉぉぉお───!!
三四郎様の書くアベと
>>679の0の並び方が途轍もなくかっこいいです…
346様のアベ争奪戦があったら参戦したい
ケーキの列に並ぶアベ(;´Д`)ハァハァハァハァ
三四郎様がっ!!素敵な二人のプレゼントにもう頭が上がりません…
トリ王国w、さすが名古屋の鳥は羽が四本あると思ってる
スットコさんらしい空想ですねw
サンタさんがイパーイキタワ*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n`∀`)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*!!!!!☆
>684はジャミラボンバー読んでないの?
687 :
469:2005/12/25(日) 18:30:01 0
サンタさんがいっぱい…!!幸せ…!!
その合間にこっそり
>>536の─────────部分を
投下いたします…。エロ苦手なので蛇足になってたらすみません。
688 :
469:2005/12/25(日) 18:30:32 0
目尻が乾き始めた頃、だんだんと頭が痛くなってきた。
同時に恥ずかしさも浮かび上がってくる。
アベ君の胸で泣いてるっつーのも、我侭を聞いてくれと駄々捏ねてんのも
オトナのオトコとしてどうかと思う。…今更だって笑われそうだ。
廊下の向こうの方で音がする。
ここの階はほとんど俺らの一行が泊まってるから、
飲みに出ていた誰かが帰って来たってことかもしれない。
今は何時くらいなんだろう。
何も考えずに店を飛び出してきたし、ここに帰ってくるまでの道中は
ぐるぐると色んなところに考えが飛んでたから、どのくらい時間がかかったのか覚えてない。
多分あれからそんなに経ってないんだろうな。
689 :
469:2005/12/25(日) 18:31:05 0
…それで思い出したけど、アベ君にしてみれば「夜」はこれからだったんだろう。
きっとまだ宵の口で…
考えたらムカツいてきたぞ。
なんだよ、あの女はよー。
俺に惚れてるってんなら、なんで他の女なんかに手ぇ出すんだよ。
…あんたとはもうしねぇって、俺が言ったからだろうけど。
俺が知らねえだけで、あの日から後もあーやって解消してたのか。
あんたらのそういうとこ、よくわかんねぇんだよな。
アベくんやコウジくんにしてみりゃ俺がそう言い募ってる様は
ガキみたいに映るのかもしんないけど、判らねぇもんは判らねぇ。
あぁまたぐるぐるしてきた。あんな女、どこがいいんだよ。
俺とも、俺の好みともかぶらない。
690 :
469:2005/12/25(日) 18:32:02 0
だけど良く考えたら、アベ君は別に姿形が好きだからと
選んで俺を抱いてた訳じゃないんだろう。
むしろ対極にあるんじゃないか?
イラつく気持ちが治まると、今度は怖くなってきた。
歌を歌ってなかったら、アベ君は俺なんか歯牙にもかけねぇんだろうなって
ことだけは想像できる。音楽とったらマジでクズだもん。
こんな風に考えてる自分が既にクズみたいに思える。
あんな女だの、他のヤツ抱くなだの、何様だよ。
アベ君はああいう女の人が好きなんだ。
俺に興味持ったってのが奇跡なくらい、違いすぎる。
俺なんか別に対してツラが好い訳でもねえし、肌も荒れてるし、体は抱くにはデカすぎるし硬すぎる。
コウジ君みたいに優しく気遣いができるわけじゃないしキュウみたいに面倒見がいいわけじゃない。
外もよくねえけど、内はもっと問題あるんじゃねえか?
691 :
469:2005/12/25(日) 18:32:39 0
そんなこと他のヤツにどう思われたって構やしないし、
世間一般から見てどうのなんてクソみたいなもんだ。
クズだと思っても、なかなか自分を変えられるもんじゃねえし、変えたくも無い。
誰に何と言われても無理なもんは無理だ。たとえアベ君にでも。
だけど、これが俺だ、と言える自分の全てでアベ君を魅了できる自信は全くない。
以前はそんなこと考えてさえみなかったけど、彼への好意を自覚した今は、
それが暗い闇となって俺の肩にのしかかる。
そんな男を想っていてくれたにも関わらず、突然ばっさりと切られ、
それならと余計な駆け引きナシの夜を楽しもうとしてたとこを邪魔されて、
今度はあのセリフはチャラにしてくれと駄々を捏ねられて、
アベ君のはらわたは煮えくり返ってるんじゃないか。
こうして俺を腕の中に抱えて慰めてくれてんのも、
手のかかるボーカルをヘコませたままでいると厄介だと思ってるからだったりして。
アベ君が俺の髪を三回撫でるまでの間にこれだけの思考が襲ってきて、
相変わらず俺の頭は変な時にだけ回転が速いと溜息をつく。
692 :
469:2005/12/25(日) 18:33:13 0
だってこれからどうすりゃいいんだ?
正直何も考えねえで飛び込んできたことに今更焦る。
じゃそういうことで、つって自分の部屋に帰る訳にゃいかねえよな。
けど、じゃあやりましょうか、って言っちまっていいほど、
アベ君の気持ちがはっきり判ってる訳じゃない。
先刻の女の代わりになるくらい、アベ君は今もまだ俺を好いていてくれてんだろうか。
実際あんなに怒ってたじゃんか。
あんなに怒らせたのもあんなに悲しませたのも俺自身じゃんか。
そんな男にアベ君が心を留めてくれてる可能性がどんだけあるっつうのか。
少なくとも俺だったり無理かもしんねー…
俺でよかったと思わせるためにはどうしたらいいか、そんなことばっか考え始める。
アベ君には面倒かけたし、また俺の都合に付き合ってくれと頼むなら、
口で詫びるだけじゃダメなんじゃねぇかって…。
それができねぇんなら、失望されないためにいっそセックスはもうナシにして…。
だったら元の木阿弥じゃねぇかよ!ああ何考えてんだ俺。頭腐ってんのか。
そんな俺を、バカみたいだとどこからか見下ろす俺もいる。
693 :
469:2005/12/25(日) 18:33:51 0
ゴチャゴチャと考えてる間にアベ君の方が先に行動に出た。
胸に抱えてた俺の体を、両腋の下を持つようにして立ち上がらせる。
赤ん坊を抱き直すように、そのまま俺の両腕をアベ君の肩に引っ掛けさせて、また抱きかかえた。
俺も応えるように、ベッドに腰掛けてるアベ君の膝の上に腰を下ろす。
こういう体勢が俺たちは多い。そうでもしないとアベ君と目線が合わないから。
アベ君の手が、俺の脇腹を撫で上げるのに任せて、シャツをたくしあげようとした。
「…なあ」
「何?…やっぱり嫌か?」
「ち、違う」
俺は振動ででさえ否定が伝わるようにブンブンと頭を振った。
「さっき、アベ君、言ったじゃんか」
「ん?」
「…嫌がるくらい、やらしいことしたいって」
「はっは。…あんなもん覚えてんなよ〜。いやまぁ、男ってのはそんなもんで」
「ぃ、いいよ」
さすがに恥ずかしくて自分の言葉じゃ言えず、アベ君のセリフを借りる形になった。
「や、いいよっていうか、あんまそんな、いつもってのは無理かもだけど」
「……?」
「何しても、今日は文句言わねえから…」
694 :
469:2005/12/25(日) 18:35:13 0
精一杯の覚悟で言ったってのに、アベ君は黙ってる。
何だよ。素面で、いやちょっとは酒入ってるけど、これ以上は言えねえぞ。
「…別にいいよ、そんな…。なに気ィ遣ってんだよ」
「でもさ、俺、かなり勝手言ってて」
「まあなー。確かに振り回されてっけどさ、俺」
「…………」
「しかたねぇよ。惚れた弱み」
そう言って、またあの高い声でハハハと笑う。笑うとこか、それ。
こっちは顔が色も温度も茹で上がりそうになってるっつうのに。
なんでそういう事あっけらかんと言えるかな、この人は。
身の置き場がなくなって、俺はアベ君の頭を抱きこむようにして耳元に口を寄せた。
「…怒んねぇから」
「…………」
「…………」
695 :
469:2005/12/25(日) 18:37:16 0
少しの沈黙があって、アベ君がニコリともせずに言った。
「いいの?お前の言うとおり、俺、それなりに腹も立ってたぜ」
ビクッと俺の体が揺れる。胸の中と背筋が同時に凍てついた。
熱くなった顔から血の気が引く。どうしよう…
アベ君の中にまだ怒りが残ってることが怖かった。
「………………ごめん」
「ふーん?じゃ、遠慮なく」
言うなり、腕の外からギュッと抱きしめられ、そのまま後ろに倒れながら巻き込むように下に敷かれる。
…別にアベ君とは初めてじゃねぇし。
大丈夫だよな。幾らなんでも泣き喚くほど痛ぇことはされないだろ。
横を向いてシーツに頬をつけると、ドアが目に入った。
さっき、閉めたっけ?
待ってよアベ君。鍵を───
「…ん」
怯える俺の予想に反して、とんでもなく優しい動きで、耳にアベ君の舌が入ってきた。
696 :
469:2005/12/25(日) 18:38:35 0
仕事に戻らなければなので、続きはまた夜に。
お呼びでなくてすみません!
>>22さん楽しみにしてます〜!!
>>469=696
ツボなアベキテタ━━━━(*゜∀゜)━━━━!!
ありがとうございます!!!(*´Д`)ハァハァ
こんなにプレゼントがもらえるなんて!!
それぞれの続きwktkwktk(;´Д`)
サンタさんがまたキタ━━━━━━(´∀`)━━━━━━!!!!!!
職人様方、お疲れさまです。
続きも楽しみに待ってます〜(*´Д`)ハァハァ
>>696 よ、夜が楽しみすぎる(;´Д`)ハァハァ
続きは何時頃来るんだろう・・・ワクテカワクテカ
すいません……今晩は22です
出来ましたが長い上にゴミのようです
冒頭部落とした手前引き下がれないので……
>>660の続きから
――――――――――――
アベくんが風呂場から、髪を拭きながら出てくる。
「お先。」
「おっ、おう。」
所在無くぼんやりしてたから、びっくりしてそっちを振り返る。
順番にシャワー浴びるってのも、何だかなあ。
「ビール飲んでいい、」
「れ、冷蔵庫。」
入れ代わりで俺は風呂場へ行く。
寒いから、湯を熱めにして、頭から浴びた。
さっきの、アベくんの指とか、舌とか、舐めた時の顔が、頭から離れないで困る。
そう云えば、俺は恥ずかしいとか何とかで、そう云う時のアベくんの表情をろくに知らな
いんだった。
あんな顔、してんだなあ。
不意にまた、熱が覗く。アベくんといると、こうなる事が多い。
いつもよりたくさんシャンプーを手に取って、がしがし頭を洗った。
たまに想うけど、アベくんは、どう云う風に出来てんだろう。
いつも俺の横でギターを弾く時の、狂った犬みたいな胸を掻き鳴らす表情も、さっきみた
いににっこり笑って頭を触る時の、ぶっ倒れたくなるような安心感を与える様子も、やら
しい事する時の顔も、全部あれ、アベくんなんだよな。
どう云う風に育てたら、あんな感じになんだろう。俺の全部を足しても、足りねえと想う。
そんなアベくんが、俺に全部、欲望とか、衝動とかを見せてくれる瞬間。
心拍数が上がった。のぼせてきたかな。頭のシャンプーを想い切り流す。流れたシャン
プーの泡で、肩から腕の辺りが羊みたいになった。
ふ、と、ある事に俺は気付く。
―――俺、する時、アベくんに見られてばっかで、アベくんの方を見てない。
俺が眼を閉じて抗ったりしてる間には、どんな顔してんだろう。……すげえ勿体ないって
云うか、損してんじゃねえの……。
さっき、その、指舐めた時みたいな顔、ずっとしてんのかな。だとしたら、純粋に、見た
い。
……何考えてんだ。
全身をタオルでくまなく洗って、浴室から出る。
全身を拭いて、下着を履いた。頭をタオルで掻き回しながら、リビングに戻る。
リビングの、しんと静まり返った壁に、空調の音だけが響いていた。
「アベくん、」
返事がない。煙草でも買いに出たかな。
良かった。変な事考えてたって、知られなくて済む。
キッチン迄ぺたぺた歩いて、冷蔵庫を開けた。ビールを取り出して、シンクの前で飲む。
やっぱ、うまい。
一口、咽喉を下った瞬間、誰かに後から抱き着かれた。
「うおっ、」
口の中に残っていたビールを吹き出す。
咳込んだら、抱き着いた本人が、笑い出した。
「あ、アベくん、まじでそう云うの、やめろよ!」
「吹くとは想わなかった。」
大して酔ってもない癖に、無茶苦茶機嫌がいいらしい。背中から直接、肺で笑うのが伝
わった。
仕方ないから、頭に被っていたタオルで、口の周りを拭う。
あ、アベくんまだ上を着てねえ。
「風邪引くって。」
「あ、何か寒いなあ、」
「もっ、もうその手はくわねえよ……。」
「根に持つなよ。」
根に持つって、それやったの、ついこないだじゃんか。
俺はシンクから離れようとして、身じろぎする。でも、アベくんはそこから、俺の腰に回
した手を、引っ込めようとしなかった。
「離してよ、」
云うと、俺の耳元で、くすっと笑う声がする。
「何で。」
風呂から出て暫くしたアベくんの体温は、少し冷めていて、心地いいけど、後ろから動け
なくされてるって云うのが、困る。このままいっつも流されるんだよ。
「び、ビール飲めないから。」
「飲めるじゃん、別に。」
確かに、捉らえられてるのは、腰だけだ。
「ゆ、ゆっくり飲まして、」
「俺を焦がれ死にさせる気か。」
何だよそれ……。そう云う事、云うなよ。
「なあ、あれもう一回云って。」
「あ?」
「さっきの……、」
アベくんの息が、少し熱を帯びてくる。
やめてくれよ、それ。俺はその息に反応するように、できてんだよ。
「あべ、くん、」
「なあ、もう一回。」
アベくんは、痛いくらい、もっと腕を絞めてくる。
「しない?って云うやつ……、」
耳元でそう云った後、俺の耳を噛んだ。
俺は右手のビールを取り落としてしまう。シンクに、泡と黄色い液体が流れていくのを見
るしかなかった。
「ちょっ、アベくん、ビール落ちたじゃん……、」
アベくんは周りの物音とか、そんな様子には、興味がないらしい。
俺の言葉を無視して、そのまま耳元で話し続ける。
「お前、綺麗な背中してるよな。」
不意にアベくんの身体が離れたかと想うと、背中の中心辺りから、うなじに向かって、舐
め上げられた。
「ひっ……、あ、」
いつも背中に逃がす感覚を、直に叩き込まれた気がして、膝が崩れる。
シンクに手をかけて、何とか身体を支えた。
「背中、弱いの?」
訊かなくても、見りゃ解るだろ……。大体、背中をそんな風に舐められる事なんか、ねえ
よ。
崩れた俺の前に、アベくんはひざまづいて、触れるようなキスをする。
「しても、いいんだろ。」
俺は観念して、頷いた。アベくんの、優しいような、欲望に蕩けたような黒い眼。
アベくんを何とかしようって云うのが、間違いなんだと想う。
俺を見て、アベくんがすっと軽く眼を細めた。あ、今の顔も、好きだ。
するとアベくんは俺を優しく立たせて、今度は深く口付ける。
ビールの味が、アベくんの唾液と混ざった。俺は溶けるような感覚に従って、舌を絡ませる。
唾液の混ざるその液体の音も、俺の脳を蕩かした。
アベくんが名残惜し気に口を離す。俺は零れそうになる唾液を、手の甲で拭った。
「……アベくん、こ、ここじゃ、風邪引く……、」
アベくんは悪戯そうな顔をする。
「ここでする気だったの、」
「ッ……、」
何でこう云う事云うんだよ。俺は顔を伏せて、アベくんの薄い肩を突いた。
「ごめん、困らせんの、好きなんだよ。」
あ、多分今笑った。
はっとして上を向くのと、アベくんが踵を返すのが、同時だった。
狭い部屋の中をアベくんは5歩くらいで歩いて、ベッドに座る。
―――ああ、アベくんの、色んな顔が見たい。
口に手の甲を当てたまま、視線だけをうろうろ動かす俺を、アベくんが促した。
「来いよ。」
来いよって、ここ、俺ん家だろ。
そう想っても、抗う事も忘れて、ゆっくり歩いてアベくんの前迄行く。
アベくんは長い足を組んだまま、肘をついて俺の様子を見ていた。
「お、俺が歩くの、面白いかよ。」
「うん、いや、独特だな、と想ってさ。」
それからじっと、眼の前にある俺の身体を、嘗めるように見上げる。
「跡、消えた?こないだの、」
「たぶん……。」
俺がそう返したら、アベくんは組んでいた足を戻して、両腕を俺の方に向けて、開く。
そして、低く、優しくて溶けそうな声で云った。
「おいで。」
立ちくらみがするような感覚が、全身を駆け巡る。
「お……、おいでって、何だよ……、」
何でそんな、俺がして欲しい云い方をすんだろう。
アベくんは応えずにそのまま、もう一度云った。
「おいで、チバ。」
アベくんは、狡い。
俺は膝をゆっくり、アベくんの右側についく。覆い被さるような形で、肩から腕を回し
た。
アベくんがくつくつと笑って、俺ごとベッドに倒れ込む。
「な、何がおかしいんだよ……、」
「いや、嬉しいだけ。」
そう云って、まだ湿っている俺の髪を掻き回してから、姿勢をひっくり返して、俺の上に
のしかかった。
俺の唇を舌でゆっくりとなぞる。
どうやって息をしていいのか解らずに、少し呼吸を止めた。苦しくて、眼を閉じる。
アベくんの舌が、息をしろ、と云わんばかりに、軽く開いたままの口に侵入して、促した。
漸くほっと息を吐いた俺を認めると、今度は頤(おとがい)を骨にそって順に、耳元迄舌を
這わせる。
軟骨辺りを甘く噛まれて、不意に耳の穴に舌を入れられた。
「いッ……、」
耳の中に篭った音が響いて、くすぐったさと、ざわつく感覚で、腰をひねる。
アベくんは口を離すと、お前なんか今日シャンプーくせえな、と云った。
「そ、そんなのわかんのかよ、」
「いや、もう俺、お前のにおい、覚えてるから。」
そうして、俺の前髪を左手で上げた。俺は眼を覗き込まれるから、瞼を伏せてしまう。
俺だって、知ってるよ。アベくんのにおいくらい。
アベくんは、そう云われるだけで俺がどれだけ嬉しいか、解らねえんだ。
アベくんはそのまま、首から肩の辺りに顔を寄せていく。
「やっぱシャンプーくせえ。」
「ごめん……、」
「や、謝んなよ。」
そう云って、右の肩口辺りに顔を近づけると、強く吸った。
「いッ……て、」
今のは痛い。俺がアベくんの顔を覗き込むと、こんどはアベくんが、ごめん、と云った。
「俺、お前のこの辺好きなんだよ。」
理由になってない。
「いてえよ……、」
「前よりは消えにくいだろ。」
何が。そう訊く前にアベくんは、俺の腰に手を回して、一度きつく抱いた。
また息が苦しくなる。
そのままアベくんは、俺の左肩辺りにも軽く歯形を残した。
そこから、鎖骨に沿って下を這わせる。
俺は、きつく眼を閉じていたが、不意に、さっきタクシーを待つ間に見た、あのアベくん
の表情を想い出した。
今、同じような顔、してんのかな。
アベくんが後ろから俺の下着をまさぐり始める。
「あ、……ッ、」
羞恥で、反射的にアベくんをのけようとしてしまった。薄く必死で眼を開けると、アベくん
は困ったような、しょうがない、と云った調子の顔で、俺を見てる。
「一通り抵抗しないと、いらんねえんだな。」
云いながら、手は止めようとしない。俺は誤魔化そうとして、アベくんの肩にやっていた手を、
首に回した。
左手で腰から肩甲骨の辺りを撫でられる。右手は、下着の中に手を入れて、ちょうど尻の
一番上、割れ初めの辺りに指が這った。
「や、……やだ……ッて……、」
自然に身体が小刻みに震える。
アベくんは黙って、逸らした俺の咽喉に、唇を落とした。
ああ、アベくんの顔、見たい。ぼやけていく頭の中で、それだけ考える。
や、やっべーーーーーーー!(*TДT*)
アベアベアベアベくん!!!!
もやのかかる視界の中、何とかアベくんの顔を探した。
普段は固く閉じている眼を開けようとしている俺を見て、アベくんが不思議そうに見返す。
「どうしたんだよ、今日。」
俺は、アベくんの顔が見たい、なんて云えないから、軽く頭を振るだけだ。
内側からの熱と、アベくんの少し冷たい体温で少し立った胸の突起を、舌で捏ねられる。
「あ……、う、」
自然に、俺の腕が強張った。爪立てたら、アベくんの首に傷が入る。
首に回した手を震えながら離そうとすると、アベくんが胸のところで云った。
「こないだ云ったろ。爪立ててもいいからって。」
そうして、俺をその位置から見上げる。少し身を起していた俺には、その表情がはっきりと
伺えた。
タクシーを待っていた時より、ずっと熱を帯びた眼で、少し笑ってる。
―――こんな顔、してんのか。
その瞬間に、眼が合って、そのままじっと暫く、互いの眼を見る。
暫くしてアベくんが、軽く顔を逸らして、噴き出した。
「何だよ、ほんとに。」
そんな顔も好きだと想う。
アベくんは後ろに回していた手を解いて、俺をゆっくり座らせた。
左手で俺の顎を持ち上げる。右手で抱き寄せて、軽く口付けた。
「チバ、瞬きすんなよ。」
「え、」
俺は、身構える暇もなかった。アベくんの舌がすっと伸びたと想ったら。
「うあッ、」
頭の奥がじんとするような、痛いだけでもない、内側から犯されるような。
そんな味わった事のない感触に、なす術も無く叫んでしまう。
今、何した。
かわい〜よ〜!!
アベくんは、惑って腕の力を強めた俺に、満足したらしい。咽喉で軽く笑って、また抱き締め
られた。
「な、……何したんだよ、今ッ……、」
漸く云いながら、俺はそれを認識する。
「な、何で眼なんか舐めるんだよ……、」
「お前が見るから。」
アベくんの理由は、いつも理由になんてなってない。
「左もしてやろうか、」
「や、やだよ、……もういいよ、もう見ねえよ……、」
アベくんがもう一度、俺をベッドに倒す。
「眼ぇ開けろとは云わないけど、俺、お前の眼も好きだからなあ。」
俺が照れ隠しで閉じた瞼を、舐められる感触があった。
またアベくんの手が後ろに回されて、俺の背中を探る。短く息を詰めて、それをやり過ごした。
右手がさっきと同じように、腰の辺りから下着の中へ滑り込んでくる。
「んう……ッ、」
俺が反らせた咽喉元に、アベくんがまた口付けた。
「そ、……それ、やだって……あ、」
「何だよ。背中か?」
背中もだけど、尻の辺りを探られるのが、恥ずかしい。
「こっち?」
「ああッ、」
やめろって云ってんのに。
アベくんは手がでかいから、その分色んなとこを探られてる気がして、たまらない。
俺が声をあげるのが面白いのか、執拗にそこに触れてくる。
「や、あ……く、あッ……、」
声を堪える時、いっつも背中辺りに力入れるから、そうされると、口がしまらなくなるんだよ。
アベくんが少し笑う気配がして、俺の顎から口迄、舌を這わせる。
「涎垂らして喜んでるようにしか見えない。」
「あ……はッ、……ん、た、い……、」
このへんたい、と云おうとしたんだけど、もう言葉になんなかった。
「何て?聞こえねえ……、」
だんだん、身体の芯の辺りが熱くなってきて、何処にも逃がせない快感が全身と脳を苛む。
もう意味のある言葉を発する事が出来ない俺は、恥を偲んで、首に回した手でアベくんを引き
寄せた。震える足でアベくんの太股辺りをつつく。
それで、アベくんには俺のして欲しい事が解るらしい。
「いっぺん、イくか?」
「んッ……、」
耳元で云われて、また身体が震える。何でそんな声してんだよ。
アベくんは一度俺の唇を舐めてから、腹の辺りに身体をずらす。
臍の周りを一周舐めた後、俺の下着をずらした。半分以上勃ちあがっているそれに、キスをする。
「あ……っ、」
それから、先端を舌で軽く舐めてから、舌を押し付けるようにした。
「う、あ……あべくッ……、」
そこから、裏の筋辺りを辿って、根元迄舌を這わせる。
先走りにまみれていく俺のそれを、アベくんは何の躊躇いも無く嘗め尽くした。
「ひ、……は、」
俺は反射的に身を起して、手をアベくんの頭にやる。アベくんのさらさらの髪を、ぐしゃぐしゃ
にしてしまった。
それにも気を留めないアベくんは、ますます俺の感覚を追いやる。
駄目だ、もう。
「あ、……はな、し……うぁ、」
アベくんが派手な水音を立てて、先端を吸った。そこで俺は達してしまう。
急に全身の力が抜けて、ベッドに倒れ込んだ。
何も考えられなくなって、取り敢えず呼吸だけを取る。
するとアベくんは、力なく横たわる俺の耳元で、ごちそうさま、と云った。
「の……むなよ、」
羞恥で顔をシーツに埋める俺を、アベくんは抱き上げる。
「チバ、指舐めて。」
そう云って、俺の前に手を差し出す。骨張った、細い指。
タクシーを待つ間に見た、あの時の扇情的な風景より、今のアベくんはもっとやらしいと想う。
「お願い。痛いのやだろ、」
アベくんにそんな風に云われて、断れた事が俺にはない。
俺はアベくんの肩に一度、頭を預けて、眼閉じてよ、と云った。
「恥ずかしいから……、」
「やだよ、勿体無い。」
何で、俺が云い出せない事を、アベくんはあっさり云えるんだろう。
惑っている俺に、アベくんがまた言葉をかけた。
「気持ちいい事、もっとしてやるから。」
取り返しのつかなくなった熱が、その言葉に俺を従わせる。
アベくんの右手を取って、おそるおそる舌を這わせた。
細くて、長い指。いつも、俺の横でギターをかき鳴らして、俺の頭を撫でてくれたりする指。
そう想うと、自然と舌が動いた。ああ、誰にも渡したくねえな。
関節に舌が当たる度に、アベくんの手が少し震える。猫がミルク舐める時みたいに、舌を動か
していった。つい、と少し視線を上げると、アベくんが黙って俺を見てる。熱に犯されたよう
な顔して。その顔も、俺は好きだ。
指が長い分、なかなか唾液が絡まない。仕方ないから、俺は指を口に含む。アベくんの指が
傷付かないように。
「もういい、チバ、」
そう云われて口を離すと、アベくんの指は俺の唾液で、糸を引いた。
「おまえ、俺がおかしくなったらどうすんだよ、」
アベくんは少し息を荒げている。
「腰、浮かせられるか。」
そう云われて、俺は、アベくんの肩に手をかけて、それを支えに膝立ちになる。
アベくんが、俺を抱き寄せるようにして、後ろから穴を探った。
「ああ、」
くぐもったような水音を立てて、アベくんの指が這入ってくる。
「ほら、ゆっくり息しろ。」
「む……り、」
たぶん、人差し指だろうか、根元迄入り込んで、中を掻き回された。
「あ、あああ、ッ、は……、」
不思議と痛みは無い。ただ、自分の中で意思を持った物が蠢く感覚に、全てを持っていかれる。
それから、もう一本、指を増やされた。
「ひ……あ、」
中でまた、アベくんの指が意思を持って動く。
「ここだったっけ……、」
アベくんがそう云って、俺の中のある一点を、軽く掻いた。
「ああッ、そ、それ、……やだ、あッ、あッ、」
「はいはい。」
そう云いながら、アベくんはそこを強く押さえた。
「チバ、なあ、……もう入っていいか、」
その感覚に狂いかけていた俺は、アベくんの肩に頭を預けて、痙攣するように頷く。解放されたい。
アベくんはゆっくりと指を抜く。自分の履いていたジーンズと下着をもどかしそうにずらした。
「おいで、チバ。」
アベくんは俺を膝の上に乗せて、ゆっくりと沈み込ませる。
「チバ、」
そう何度も、アベくんが俺の事を呼んでいたのだけは覚えてた。
他は、快感と幸福感で、完全に飛んだ。
気が付くと、アベくんの腕の中にいる。俺が身じろぎすると、アベくんはすぐ気付いたらしい。
「起きた、」
俺はアベくんと顔を合わすのが恥ずかしくなって、アベくんの胸に頭を擦り付けたまま返した。
「まだ寝てる。」
「はは、何云ってんの。」
ああ、シャワー浴びるのめんどくせえ。そう想ってたら、アベくんが俺を引き寄せた。
「もうちょっと寝るか。起きたら洗ってやるよ。」
アベくんの心臓の音に、俺の心臓の回転がシンクロする。ああ、幸せだな。
「全身くまなく。裏の裏迄。」
「はあ?!」
俺はアベくんを蹴ろうとしたが、アベくんの長い足に、簡単に組み伏せられる。
「ば、莫迦云うなって、明日仕事だろ……、」
「いや、もうしないって、今日は。」
ああでももう少し寝よう、とアベくんは呟いた。
「もうちょっとこうしてたい。」
─────────
終了です 生まれてきてすいません
時間かかった割にこんなもんで……
正直色んなサンタさま方の降臨で萌え過ぎて全然進まへんかった……w
>>469さん、もう続きが気になりすぎてねむれません
遠慮ないアベを楽しみにしてます……
このチバを拉致って悪戯してアベに殺されるなら本望です
謙遜でもゴミなんて言わないでー!!!もう何このバカップル…ッ
720 :
469:2005/12/26(月) 01:58:30 0
>>22さん
もうチバが可愛くて死にそうです。
チバに手を出す男がいたら次の日そいつに腕はついてないんじゃないかと。
また気が向いたら書いてください〜
私もこんなん書きたかった…
当方のはエロくも何ともありませんorz
なんでこんなに冷静な場面になってしまったのか…
721 :
469:2005/12/26(月) 01:59:44 0
耳の中自体より、頬や首筋にかかるアベ君の髪がくすぐったい。
肩を竦めると、耳から項に移動して、徒に擽るように舌先で突付いてきた。
アベ君の手が少し伸びてきた俺の後ろ髪を項から下に流す。
首筋が顕わになるとそこに風が吹き込んだみたいになって、ブルッと震えた。
急に全身が寒くなったように感じて、腕の近くにあったシャツをギュッと握る。
アベ君はそれに気づいたのか気づかなかったのか、さっきよりきつく俺を抱きしめてきた。
少し苦しいな、と思ったと同時に、足と足の間にアベ君の膝が入ってきて、
あっという間に体温が元に戻った。
この…膝を割られる瞬間だけはどうしても慣れなくて、いつも目を見開くことになる。
アベ君の長く細い足はまるで触手みたいで、どんなに俺の足が暴れて抵抗しても
すぐに絡められ押さえつけられてしまう。触手なんかに巻きつかれたことないけどな。
(つぅか蹴ったりしたら折れちまいそうだしさ)
得だよなあ。非力そうに見えて実際非力なアベ君の腕は、力を込めて振り払ったら
手首だの指だのがポッキリといっちゃいそうで乱暴に出来ない。
それで何度逃げ損ねてきたことか。
722 :
469:2005/12/26(月) 02:00:27 0
アベ君の唇が顎のあたりを這い出したので、俺は思い切り仰け反って気道を広げる。
右の項から喉仏を通って左の項へと、首から上の肌で口づけてないところは
もうねえんじゃないかってくらいに舐め尽くされた。
喉を広げた格好だと、声と言うより色づいた息が勝手に吐き出されて俺の耳をつく。
口の近くに何かあると、跳ね返って余計に身近に聴こえる。
その声がやたら色めいてると恥ずかしい。
でも逆に色気もへったくれもないような呻き声でも情けない。
声を出すのが仕事の癖に。
堪能したのか、アベ君が肘をついてゆっくりと上半身を起こした。
右手だけで器用に俺のシャツのボタンを外す。
「…」
さっきから、どんなことをされるのかとビクビクしてる俺にとって
その動きがやたらに緩慢に見えた。ピックを摘むみたいに、そろそろとした動作。
俺は目を閉じて、前が肌蹴られるのを待つことにした。
…マグロだよな、ホント。
アベ君の服も脱がしたいけど、アベ君はあまり服を脱ぎたがらない。セックスの時にでもだ。
アバラの浮き出た体にコンプレックスがあるのか、それともただ単に寒いのか。
体脂肪率がオソロシイ値でありそうなこの人なら、どっちも当たってそうだ。
12月生まれの癖に寒がりで、冬に屋外での撮影になるとコートに包まって置物みたいに動かない。
死んでんじゃねぇかってくらいに静かで、たまに不安になる。
いつものとおり「いつの間にか」死んでたらどうしようって。
723 :
469:2005/12/26(月) 02:01:05 0
…今も静かだなあ。
こんなにだんまりだったっけ、俺ら。
顔を見ようと目を開けると、ちょうど肩からシャツを下ろされる時だった。
頭で支えて体を浮かせると、両肩を包んで撫で下ろすようにシャツを滑らせ、脱がされる。
そのまま肘の辺りで止まり、ひっかかった形になった。
シャツの後ろ身頃が俺の体重で固定されて、ちょっと動かしただけじゃ一人で脱ぎきれない。
全部脱ごうと身を起こした瞬間、それを阻止するかのように脇腹を撫で上げられた。
「ひゃ、…」
引力のままにシーツに起きて、独りでに身がよじれる。
ま、待って、待ってくれ。
体を捻っても、シャツが肘に絡んだままなので、暴れるほど胸がせり出される。
まるで触ってくれといわんばかりに。
川の中で逃げる魚を捕まえるかのごとく、アベ君が胸の突起を捉える。
「!」
それ以上は持ち上げられねえことを悟った両腕が、咄嗟にシーツを掴んだ。
体に電流が走ったみたいに爪先にまで痺れが届く。
思わず目を瞑って歯を食いしばると、アベ君の指が「悪かった」と言わんばかりにそこから離れていった。
724 :
469:2005/12/26(月) 02:01:53 0
なに…?
なんか…今までよりずっと優しく扱われてる気がすんだけど。
別に酷くして欲しい訳じゃねえし、アベ君の性癖を疑ってるんでもねえけどさ。
そんな風にしてもらう資格なんか俺にはないんじゃないかって思いが
チクチクと俺を苛むから、なんとなく心許ない。
胸から離れていった指が、今度はジーンズのジッパーに移る。
金属音の擦れ合う音がして、前が寛げられた。
腰を浮かすとズズッとボトムが膝辺りまで下げられる。
四つの性感帯が全部、というよりそこだけが空気に晒されて、身の置き所が無い。
こんなんだったら全部脱がされた方がいい。
アベ君に目を合わせて、ちゃんと裸にしてくれと口にしないで訴えると、
アベ君はニコッと笑って、…叶えてはくれなかった。
タチ悪ィ…。
この人の、こういう時の笑顔はマジで恐怖だよな。
だけど別に今なら、その気になれば上も下も勝手に脱ぐことなんか可能だ。
大した意地悪じゃねえ。
「ふ…」
アベ君が穏やかな顔で俺の顔を覗き込んだ、と思ったら、すぐさま俺の肩に顔を埋め、
俺の背を抱きしめてきた。そのまま両手が背骨とウエスト辺りを大きくさまよう。
俺は大きく口を開けて、あまり勝手の利かない腕で、アベ君の背を抱きしめ返した。
俺の手足はちゃんと最後まで自由だったし、したことのないような格好をさせられた訳じゃない。
大した意地悪じゃねえ、…と思ってた。
俺はまだ、アベ君の意図に気づかなかったんだ。
地獄なのはこっから先だった。
喘げば喘ぐほど切なくなっていく蜘蛛の糸みたいな時間が待ってることに、
当然のことながら馬鹿な俺は気づかなかった。
725 :
469:2005/12/26(月) 02:03:56 0
こ、これだけ!?
すいませんすいませんエロくない上に短くてすみません。
また朝の五時から仕事なのでorz今日はこれで…
>「はいはい。」
タマリマセン…ハァハァ
469さん!!キャホー!! アベやさしい!チバ可愛い……
もうもう どうしよう!469さんのアベとチバちょう好きです
と云うか苦手だとおっしゃっていたのにエロを描いて下さる469さんが好きです……
5時から仕事…!?お、乙です!最後の一文に期待させられまくりなんですが、いい子に待ってるので、お仕事疲れが抜けたころにぜひまた…!!!!!
何人ものサンタさん、プレゼントありがとう(・∀・)
皆様、また新作&続き待ってますー。
三四郎様!真ん中に投下してくれてスゲー嬉しかった!!!!!
また可愛いスットコさんを書いてください。待ってる!マジで―――(゚∀゚)―――!!
サンタさんがこんなに(゚Д゚;≡;゚Д゚)
>>22さん
前作にもありましたが、
事後のシャワーが気になって仕方ないです(´Д`*)ハァハァ
なんつーか…やっぱチバがスットコなせいかな。
アベチバはエロなしでも、すごい幸福感があるw
>>731 スットコ&天然の組み合わせだからねw
なんかほっこりするね。幸せを感じるよ…
ルードイベで仲良しアベチバがあってリアル萌え復活したし、
気持ち良く2005年を終わらせられそうだ。
あ〜…何年ぶりかね、こんな満ち足りた気分で年越しできるのはw
469の人よ!!!
>>724の続きをー!!!!!
『喘げば喘ぐほど切なくなっていく蜘蛛の糸のような時間』
こっ、これがもう!!!気になって気になって仕方ないー!
いったいどんだけ鳴かされるんだチバ……(*´Д`)ハァハァ…ハァハァ…
>>735 うんうん、気になるね気になるねー(*´Д`)ハァハァ…
た、ただでさえ盛り上がるもんね、仲直りセクースって。
どんだけヤラシイことしてチバをいじめてくれるのか楽しみ。
皆さん、楽しみにしてるんですねw
…あのね、職人様にひとつだけリクエストがあるんでつ…
いつもいつも、声を出すのをこらえまくってるチバですが、
そのチバが思い切りアンアン鳴いてるやつが読みたいです…なんてゼータクかな…?
>>738 確かに。声出すのが恥ずかしくてこらえてるパターンが多いよねw
そこチバがの可愛いとこではあるんだけど、
たまには乱れまくって鳴きまくるチバの描写ってのも(・∀・)イイ!!
ネ申テクの鰓さんにうっかり鳴かされまくるチバを辛抱強く待っています
>>740 最初は酔った勢いで「ヤレよ、バーカ」と鰓に絡んでいたチバが
最後には「コウジくんコウジくん」と喘ぎまくったりしたら
禿げ萌えしすぎてきっとスキンヘッドになる自分 orz
>>740 同じくw
アベチバも大好きだけど、エロ大王にも登場して欲しいね(゚∀゚)
で、さらに贅沢言うと、最初は余裕ブッこいてる鰓が
最後はチバのカラダに我を忘れてくれたら、もうお腹イパーイwwww
>>741-742が神の流れ(;´Д`)ハァハァ
最初はチバも鰓も余裕ぶっこきまくり
しまいにはお互いがお互いに溺れてチバ鳴きまくりんぐ
>>742 いいね〜。イメージ的にはプーラズマダーイブ!!って感じかなww
アベ相手だと緊張もあって声こらえられるだろうけど、
鰓相手だと気安さがあるからつい声出しちゃいそうだし、
声って出し始めると止まらないから・・・
746 :
644:2005/12/26(月) 23:51:14 0
話の流れのままウエチバ行きます!ウエノ視点で。
-------------------------------------------
ベッドに横になって眠ろうとしていると、ギシ、と軋む音がして、不自然にベッドが沈んだ。
あれ、と目を開けてみると、シャワーからあがってきたチバが濡れた髪のままで俺に覆いかぶさっていた。
ツアーも中盤のある日の夜。
いつもだったらチバとアベくんが一緒のはずなのに、その日はめずらしく俺とチバが同じ部屋だった。
「どうしたの。こっちで寝たかった?お前のベッド、隣なんだけど」
「さっきさぁ・・・」
「あ?」
「さっき、俺がどんな顔して女抱いてんだかって言ったじゃん」
「言ったけど、何?怒ってんの?」
何を言われているのかがわからず、俺はぼんやりと呟いた。
そう、確かにそう言った。
今日はキュウと下ネタで盛り上がってた。
それはいつも通りの光景。
盛り上がる俺たちと、我関せず、なチバ。そして笑ってたまに参加するアベくん。
それでちょっとキュウがチバをからかったら、異様に赤くなってどもって
しまいには席を外してしまったのだ。
俺はその後ろ姿を見ながら確かにそう云った。
あんな下ネタ苦手で、どんな顔して女抱いてんだろうね?
「見たい?」
「は?」
「俺がどんな顔してセックスしてんのか」
747 :
644:2005/12/26(月) 23:51:59 0
何言ってんだ、と笑おうとして、俺はその覆いかぶさっているチバを見た。
からかうような、真剣なような、不思議な顔をしてチバは俺を見ていた。
黒目は濡れたような光を帯びて、異様に赤い唇からちらりと覗く、もっと赤い舌。
それがひどく淫猥に感じられて、俺は一瞬言葉を失った。
ぽたり、と生暖かい感触。チバの髪から雫が1滴、俺の頬に落ちた。
「・・・見たい」
その雫に促されるように俺の唇からはそんな言葉がこぼれて、俺は慌てて否定しようと笑った。
どうかしてる。よりにもよってチバに一瞬でも発情したなんて。
男ってホント単純だなぁ、と思いながら
チバに妙な色気を感じた自分を馬鹿だなぁと思う。
「じゃあ、見る?」
笑う俺をにやりと見て、チバはそう呟いたと思ったら、俺の首筋に噛みついた。
それがあまりにも手馴れていたもんだから俺は驚いて、成す術もなくそれを受け入れた。
それから一瞬のち、俺はそれをはねのける。
「何よ」
チバは邪魔をされてさも心外だ、というように眉をひそめて俺を見た。
「・・・お前、酔ってんだべ?」
「酔ってるよぉ。何か悪い?」
「や、悪いとかじゃなくってね、あの」
「いーじゃん。見たいんでしょ?俺がどんな顔してんのか」
何言ってんだ、と笑った俺の声は、チバの唇に吸い取られた。
そのままぬるりと舌が入り込んできて、俺の口腔をなめまわす。
それは決して激しくなく、触れるかのような柔らかい愛撫。
やばい、不謹慎にも、気持ちいいでやんの。
748 :
644:2005/12/26(月) 23:52:53 0
長いキスの間にチバはすっかり俺の着ていたシャツのボタンを外し、それから鎖骨を猫のようにざらついた舌で舐めた。
洒落になんねぇだろ、とそれを止めようとチバを見た俺は、柔らかそうな髪の間から見る
いつもとは全く違う目に視線が吸い寄せられ、そこで始めて自分が激しく欲情しているのを知った。
今、止めないとー・・・止まんねぇだろ、これは。
ああ、もう限界だ。どうにでもなれ、という気もちになってくる。
早い話が、俺だって充分酔っ払っていたのだ。
俺は身体を反転させ、その細い体を組み敷いた。
それから痛々しいくらいに浮き出た鎖骨を舐めて、軽く噛む。
チバの身体はびくりと波打ち、それでも何の抵抗もなかった。
どうすんだ、俺、と頭の中で声がする。
ダメだって、ダメ、今やめとけって、相手はチバなんだぞ、わかってんのか、俺。
う、と小さな声がチバの喉の奥から聞こえ、思わずチバを見た俺の目を
いつもとは違う、明らかに欲望にに濡れた目が見返してきたとき、俺は頭の中の声を黙殺することに決めた。
「どうすんの、俺のこと誘って」
「コウジくんが誘ったんじゃん」
「俺、男としたことねぇんだけど・・・。どうやったらいい?」
「いいよ、何でも。好きにしたら?」
「あ、そう」
749 :
644:2005/12/26(月) 23:54:24 0
好きにしろ、と言われたその言葉通り、俺は思うがままににその身体を蹂躙した。
女のような柔らかさのない代わりに、それはしなやかでばねのような身体だった。
胸の突起を捉えると、空気が揺れるような小さい悲鳴をチバは漏らす。
喘ぎ声とは違う、もっと切羽詰ったような、ひどく扇情的な声だった。
チバの息がつまったり、荒く吐かれたりするのを聞いているうちに
気がついたら俺は本気になっていた。
声をあげさせたいだとか、気持ちよくしてやりたいだとか、そんなことを考えていることに自分で驚いた。
「や、・・・」
「嫌?好きにしろって言ったじゃん」
「言った、けどっ・・そ、れ、だめ・・・っ」
胸の突起物を少し痛いくらいに噛むと、痛みとも快楽ともつかないような声をチバはあげた。
もっとはっきりとした、欲望に濡れたような声をあげさせてみたくって、俺は下肢に手を伸ばす。
腰に巻いていたはずのタオルなんてとっくにどこかになくなっていて
何の邪魔もなく、俺は既に強い快楽を示しているそれを包み込んだ。
躊躇なく俺がそこに舌を這わせると、チバの足が嫌がって頼りなげに空を動く。
腕が俺の頭を押しのけようと掴み、それでもそれは快楽に負け、ただ俺の髪を掴んだまま動かなくなる。
あぁ、と洩れた声は、俺の聞きたかった声よりずっとずっと淫猥だった。
声に誘われるまま、俺は最奥の部分に指を伸ばしてみる。
ぴくりと反応した体は、少し緊張したかのように固まって、俺はあやすようにそこにも舌を這わせた。
それから俺は、充分に濡らしたそこにそっと指を1本入れてみる。
チバは小さい吐息を漏らし、身体を反り返らせた。
750 :
644:2005/12/26(月) 23:55:19 0
「・・・すげぇ熱い。痛くない?」
「あ、あ、・・・や・・・」
「嫌?痛い?抜いて欲しい?」
「い、たく、ない・・・」
「すげぇな。こんなとこ、ちゃんと入るんだ。痛かったら、痛いって言ってね?」
俺は調子に乗って、もう1本指を追加してみる。
そこはぎちぎちと良く締まって、俺の指をぎゅう、と締め付けた。
「うわぁ・・。すげ。きっちいけど、こんなん俺の入んのかな・・・」
「し、らね・・・」
ああ、と甲高い嬌声があがり、それに誘われるように俺は指を動かした。
声がワントーン甲高くあがるところを狙って、何度も擦り上げる。
チバの身体はその度に震え、泣き声をあげた。
「・・ここが気持ちイイの?」
声にならないというように、チバはぶんぶんと首を降る。
「良いんだ?へぇ。こんなことされて、気持ち良いの?」
「い、・・・い、気持ち、イイ・・・あ、き、気持ち、い・・・・」
意地悪くもう一度聞いてみると、まるでうわごとのように気持ち良いと繰り返す。
751 :
644:2005/12/26(月) 23:56:29 0
「・・・やらしいカオ」
「な、に言って、・・・見る、なっ・・・」
「だってチバが見たいなら見ればって言ったんじゃん。俺ちゃんと素直に言ったよ?見たいって」
「も、うる、せ・・」
チバは涙の滲んだ目で俺を睨みつけた。
それでもその瞳のふちは快楽のせいか赤く染まり、いつもの迫力なんてかけらも感じられない。
その顔は普段のチバからは想像もつかないほど淫らで、ひどく残虐な気分にさせた。
苛めて泣かせて、これでもかってほど乱してみたい。それは鮮烈な欲望だった。
「い、いから、・・もっ・・」
「何?もう入れる?」
意地悪でわざわざ聞いてみると、顔を赤くして頷いた。
「四つん這いになって、こっちに腰突き出して」
そういうと、一瞬顔を悔しげにゆがめたものの、大人しくチバはその言葉に従う。
「辛かったら言ってよね。俺、こんなん始めてで加減わかんねぇから」
752 :
644:2005/12/26(月) 23:58:37 0
俺の目の前に突き出されたその部分を指でぐるりとなぞって俺は言った。
その刺激にひ、と小さな悲鳴をあげたチバは、それでもその体勢のまま待つ。
ひくひくと小さく揺れるその部分は、本当に入るのか不安なぐらい頼りなくて
それでも俺は、ためらうことなくそこに屹立しきったものを当てた。
そこにゆっくりと体重をかけ、入れていくと、断続的な小さな喘ぎ声があがり
それから頭を全部飲み込んだあたりで、大きな悲鳴とともにチバはそこに崩れ落ちる。
「・・どうしたの?痛いの?気持ちイイの?どっち?」
「り、両方・・・」
「やめる?抜こうか」
「い、い・・・・」
チバがゆるく首を振ったので、俺は動きを再開する。
今度は悲鳴にも構わず、根元までゆっくりと突き入れた。
チバの身体は弓なりに一瞬反り返り、それからシーツに頭を擦り付けるようにして振り返った。
「う、ごいて、平気だから・・・」
それは普段のチバとは全く違う淫乱な生き物のように見えて、俺は誘われるままに腰を突き入れる。
チバの中は熱く、溶けそうなその中の感触に眩暈すらする。
「気持ちイイんだ?」
「あ、・・・い、い・・・」
俺はそれを抜けるぎりぎりまでゆっくりと引き抜いた。
あと少しで抜ける、というところまでいくと、チバはいや、と小さく泣き声を漏らし
それからそこがきゅう、と締まって絡みつく。
今度はそれをゆっくりと根元まで埋めてみる。
気が遠くなるくらい時間をかけて、少しずつ進んでいくと、粘膜が痙攣しているのがわかって俺は息を呑んだ。
キタ━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━!!!!!
754 :
644:2005/12/26(月) 23:59:38 0
とりあえずここまでっす。
みんなの望んでたのとは大分違うけど・・・。
ウエチバキキキキタタタタ━━━(((((゚(゚(゚(((゚゚∀∀゚゚)))゚)゚)゚)))))━━━!!!!!!
油圧式ピストンクル―――(゚∀゚)―――!!
ここでも油圧式とか言われてるしwwwww
もう本当に自分がどのスレにいるのかわからなくなってくるwww
お、襲い受けキタコレ!!!!!
(*´Д`)ハァハァ…(*´Д`)ハァハァ…
続き書いてくれ!!!頼むー!!!!!(*´Д`)ハァハァ…
うぎゃー!男とヤルのが初めての鰓!!
新鮮すぎる…(*´Д`)ハァハァ…ハァハァ…
キタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
遂に油圧式エラがキタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
763 :
469:2005/12/27(火) 01:13:24 0
ウエチバキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
初めてなのに何この苛めっぷり(*´Д`)ハァハァ
さすが油圧式ww素質ありまくりんぐwwww
>>763 ちょwwww
あなたを待ちこがれてたんですけど!
>>644さんって恋心に気付いちゃったセツナスなチバや、
世界の終わりのアベチバ書いた職人タンだよね?
油圧式が相手でも書けるんだねー!!
しかもチバ、襲い受け…(*´Д`)ハァハァ…
768 :
469:2005/12/27(火) 01:32:41 O
あれ…突如としてネットに繋がらなくなった…
か、書き終えたのに!
>>768 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工
ネットの神様ー!!!!
770 :
469:2005/12/27(火) 01:57:19 0
つながった〜
────────────
アベ君が何を考えてるのかはわかんねえけど、どんな風にされても怒らないと言った以上、
俺は目を閉じて先を待つしかない。
実際に瞼を閉ざすと、アベ君の長い指がダイレクトに感じられる。
一月ぶりくらいのその感触が懐かしくもあり、ライブ中に突如として猛烈に焦がれた
それだという実感もあり、以前はよくわからなかった機微が新鮮でもあった。
前だって、何もしねぇ夜はしょっちゅうだった。ひと月空くなんてザラだ。
俺とアベ君の最高の交わりはステージの上だったから。
最高の駆け引きも最高のエクスタシーもあそこにあったから。
それはきっとこの先も変わらないんだろう。
だから頻繁な性交は必要ないんだと、お互い意識してやってたわけじゃなく、多分何となくだ。
アベ君もきっとそう言うと思う…のは、また俺の勝手な思い込みなのか。
熱くなる体を余所に、頭だけで色々考えるのは俺の癖でもあって、短所でもあり、特技だ。
でもそれは、背筋を辿っていたアベ君の中指が尾てい骨まで届くまでだった。
「あ、」
腰の下に腕をくぐらせて、アベ君の手が俺の尻を掴む。
「待っ…て」
そう言われて、ハイ待ちますよと指を止める男なんかいるはずもなく、
アベ君の中指は、「チバを真っ二つにするならここが真ん中」と印をつけるように割れ目を辿っていった。
背中がぞわぞわと震える。
「あ………………」
喘ぐのと同時に、呼吸を吐き出して挿り込む指を受け入れる。
いつの間にか両膝を立てて、足の指でシーツを引っ掻いていた。
771 :
469:2005/12/27(火) 01:58:24 0
額が気がつかないうちに脂汗でビッショリだ。
気づいたアベ君が、前髪をあげるように拭ってくれる。
優しくしてくれるのは嬉しいんだけど、何かもうちょっとこう…喋ってくんねえかな。
俺一人でバカみてえじゃんか。
「なあ、…」
息の合間に喋りかけようとすると、指を引き抜かれた。
圧迫感が消えるその感覚に、ウッと呻いて咳き込むと、項辺りに手をやって、呼吸が収まるのを待ってくれる。
目を上げてアベ君の顔を窺うと、優しげとも無表情とも言えない顔で、俺を見下ろしていた。
この人、こういう時、こんな表情してたっけ…?
さっきからの若干の違和感が拭いきれない。
久しぶりだからなのかな?前と同じことしてるはずなのに…。
何が変だと思うのかな…
ぐっと両二の腕をつかまれ、反転させられた。
アベ君の腕の中に巻き込むように背中から抱きこまれ、ベッドに横倒しにされる。
俺の視界からアベ君が消えた。
背中にピッタリとアベ君が張り付いて、細く長い腕が後ろから俺を抱きしめてくる。
俺もアベ君も体の右側面だけをシーツにつけたこの体勢は、
か、顔は見られずにすむけど、後ろから抱かれるのはどこから快感が来るのかわからなくて怖いんだ。
ましてアベ君の腕は細くて長くて、ホントに触手みたいで…
捕らえられてどこにも逃げられない妄想にかきたてられる。
772 :
469:2005/12/27(火) 01:59:23 0
一度俺が体を揺すったのを合図に、その手が俺の体を這い回り始めた。
「あっ、あっ、…待って………まっ、…ん」
片手が胸の突起を捉え、爪で引っ掻いてきた。
絡んだままのシャツのせいで、あまり自由にならない腕を何とか動かして、
その手を止めようとしたけど、それ以上は腕があがらなかった。
俺が抵抗したのなんか、むしろ気がつきもしねえんじゃねえかってくらいに何の支障もなく、
どんどん指はエスカレートしていく。
ピックを摘むみたいに親指と人差し指で挟まれて、中指で周りを突付かれ、俺は軽く悲鳴を挙げた。
もうこれ以上はってくらいに勃ち上げられて、今度は弦を弾くみたいに大きく引っかかれる。
その一回ごとに俺は嫌だ嫌だと首を振ったが、多分アベ君には聴こえてさえいない。
下から擦り上げられる感覚に、俺は何度も足元のシーツを蹴った。
あんまりそれが激しいので、呆れたアベ君の足が絡んできて、それさえもできなくなった。
右の突起に飽きた指が左に移ると同時に、アベ君のもう一方の手が、俺の前を包み込んだ。
「あうっ、…!」
両方同時に弄られると、どちらに意識を集中していいのかわかんなくなって、
結局どっちにも力が込められず、されるがままになるしかない。
「やめ…」
先端を弄り回す指を止めたくて、息も絶え絶えに何とかアベ君の手に俺の手を絡めた。
陰茎から手を引き剥がそうとアベ君の手を掴む。
その途端、それを交わしたアベ君の手が、俺の手を掴んだ。
773 :
469:2005/12/27(火) 02:00:15 0
はっと目を開くと、そのまま俺の手を俺自身に触れさせようと近づける様子が目に飛び込んできた。
「や、やだよ…!嫌だってば!」
体全体を抱きこまれているので、どんなに体を捩っても結局はアベ君の腕の中で
小さく暴れてるだけにすぎないんだけど、それでも羞恥でがむしゃらに体を揺すった。
肘が後ろのアベ君の胸にヒットすると、よくもやったなと言わんばかりに
乳首をキュッと摘み上げられた。
「うっ」
快感なのか痛みなのかわからない感覚に思わず目を瞑ると、自分の指がどこかの粘膜に触れる感触がした。
それが何なんだかわかってる、わかってるんだけど…。
風呂に入れば必ず触りもするんだけどさぁ…
人差し指と中指を纏めて掴まれ、爪が先端の窪みを引っ掻く角度で突付かされる。
初めは必死で逃げようとしてたのに、時間が経つにつれ、勝手に指の腹で撫で回すようになって、
それに自分で気づいた時、恥ずかしさで死にそうになった。
左右と上と下を同時に弄られ、海老みたいにどんどん体が丸まっていく。
気がつかないうちに、足の間にもアベ君の片足が入ってきていた。
直接後ろに触れられてるわけじゃねえのに、上下への刺激で内腿の触覚が何倍にもなって、
こんなことにさえ感じてしまう。毒でも飲まされたんじゃねえのか?俺。
じゃなきゃこんな声が出るはずがないじゃんか。
俺…前もこんな声出してたっけ。
部屋に、一つだけの息遣いが響いてる。
盗聴でもしてたら、俺がマス掻いてるようにしか聴こえないんじゃねえか?
…何か言ってよアベ君。なんでそんなに静かなんだよ。これじゃホントに俺が変態じゃんか。
…「何か」?
774 :
469:2005/12/27(火) 02:00:54 0
追い込まれる体を持て余しながら、ふと頭のどこかが冷静になった。
何か言ってくれないアベ君。何も言ってくれないアベ君。さっきからずっとだ。
こんな時に考え事でもないだろ?
あれ。
待てよ、最後にアベ君の声を聞いたのはいつだった?
怒りながらも、ちゃんと会話はしてくれてた。
優しく俺を赦してくれて、俺の馬鹿な提案を聞いて…それで。
『じゃ、遠慮なく』
そうだ、あれ以来この人喋ってない。
普段から無口で、セックスん時だって饒舌なタイプじゃなかったけど、ここまでじゃなかった。
わざとだ。わざと口を開かないでいる。
すっと血の気が引いた。
どうして…
「なんか…言ってよ」
おそるおそる、そう言ってみる。
呟くように、まるで独り言みたいだったけど、届いたはずだ。
…頼む。「何をだよ?」って返してよ。俺の勘違いだと笑ってくれ。
だけどアベ君は、俺自身を弄らせていた俺の手を放して、今度はアベ君自身の手で触れてきただけで、
やはり何も言ってくれなかった。
「なんで…」
目を見開いていたら答えが見つかるんじゃねえかとでも思ってるのか、俺の瞼は人魚みたいに動かない。
775 :
469:2005/12/27(火) 02:01:56 0
「ひっ!」
突然、乱暴に体をひっくり返された。
再び仰向けにベッドに押し付けられる。
押し付けられると言っても、重ねられた指も手も優しい。
体重をかけてのしかかってきてもいない。
今の強引さも、体を反転させるのに反動をつけただけだ。
「ア…ベ君」
自分の意図にやっと気づいた俺を、じっと見下ろしてる。
蔑んではいないように見える。…見えるだけなのかも…しんねえ…
「なんか…言ってくれよ…」
そう頼むと、アベ君は少し首を傾げ、ニッコリと笑った。いつものニヤニヤ笑いじゃない。
それが逆に怖かった。
片手で俺の髪を梳いて、額に口付ける。我慢しろってことなのか。そうなのか。
泣きそうになった俺の両足からジーンズを抜き取り、膝の裏から抱え上げる。
「や、やだ、…」
挿れられるのはいい。乱暴に揺さぶられたって構わない。だけど───
776 :
469:2005/12/27(火) 02:02:47 0
言葉の少ないカップルなんてそこらにいるだろう。
俺だってつきあってた女とやる時、あんまり会話なんかしなかった。
アベ君とだって、ライブの興奮そのままに事に及んだ時、ほとんど口を利く事もなく
猿みたいに貪り合ったことだってある。
でも今は違う。
俺はアベ君を好きだと自覚しちまったんだ。
口を利いてもらえないのは、辛い。
アベ君にもそれは解ってもらえたと思っていたのに。
そうこうしてる間にアベ君は俺の脚の間に体を割り込ませて密着させると、俺の口元に指を二本押し当ててきた。
…舐めろってのかよ。
そうっと舌を出して、指の背をなぞる様に這わせた。
噛みながら引き寄せ、口の中に含む。唇でしゃぶりつきながら、中で舌を使って指の間まで唾液で浸した。
俺はこの行為には躊躇しなかった。だってアベ君の指なんだぜ。あの指だぜ。
一瞬だけでも俺のものになるんだ。
この悦びは、アベ君への好意を認識する前からずっと感じてた。
唇にアベ君の感触を感じるのは好きだ。
アベ君の体に唇を這わしても、どっちかっつうと肌の感触より骨の感触がダイレクトだけど…。
そこでまた、ふと気づいた。
(俺、今日…)
一度も彼とキスしてない…?
キタ━━━━(*゚∀゚)━━━━!!キタ━━━━(゚∀゚*)━━━━!!
778 :
469:2005/12/27(火) 02:03:57 0
馬鹿じゃねえか俺。今になって気づくなんて。
アベ君も忘れてたなんて有り得ねえ。絶対わざとだ。
口を利かない。キスもしない。
俺のために唇を動かすのは嫌だってか!
悲しくなって切なくなって腹も立ってきて、俺は脚を抱え上げられた体勢のまま、
片腕をアベ君に向かって伸ばした。
「ん?」という顔をして、屈みこんで来る。
してくれないなら俺からしてやる。
そう思って首に腕を絡めて引き寄せたら、あのデカい手が、さっき舐めてたのとは別の手が、
俺の口をすっぽりと包んで触れるのを阻止しやがった。
この野郎…
俺は半分涙目で首を振り、その手から逃れようとする。
なんでだよ。俺のこと、もう嫌いになったってのかよ。
呆れ果てたのか?勝手すぎて腹が立って、もう愛しくは思えない?
そもそも前だって、大事に思ってくれてたというのは俺の勝手な妄想なのか。
違う、きっとこれがアベ君の仕返しなんだ。仕置きってやつなんだ。
そう思う事はできる。できるけど。
なだめるように、アベ君が頬と鼻の先にキスしてくれる。
違うだろ、そうじゃなくて。
同じ行為なのに、唇同士が触れ合うのはどうしてあんなに違うのか。
さっき濡らした指が、後ろの孔に当てられる。
「んっ、ん───!」
期待してるくせに、反射的に首を振った。
何も気がつかないままだったら、きっと嫌がらなかった。
快感だけを追って、こんな絶望を感じないですんだのに。
779 :
469:2005/12/27(火) 02:08:58 0
指がまっすぐに、アベ君だけが知るその場所に向かって一直線に挿ってくる。
「そこ」を探り当てられた快感が、切なさになって俺に押し寄せた。
「うっ、うっ、んう…」
引っかかれる度、俺の喉が鳴って反り返る。
突き出た喉仏に、アベ君が舌を這わせてきた。
気持ちいい。すっげえ気持ちいい。
だけど嫌だ。そんな冷静に、好きなやつを抱くんじゃないって姿勢で俺を抱かないでくれ。
俺一人でよがってるのが馬鹿みたいで、涙が溢れて、口を塞ぐアベ君の手を濡らす。
冷たい感触に、アベ君の眉がひそめられる。
口から外された手が、俺の涙を拭ってくれたが、やっぱりキスをしてはくれない。
前だったら、宥めるように触れるだけでも口付けてくれてたよね。
…そんなに怒ってるの。
「…謝るから」
「……………」
「ごめ…謝るから、だから……」
何か、言ってくれ。
中に入った二本の指が、最後まで言わせまいと、その場所を大きく引っ掻いた。
「あ、ああっ!」
喉が大きく仰け反って、言葉が宙に散った。
腕を首から外され、両手首をシーツに縫い止められる。
もう縋りつくことも許してくれないらしい。
ひっでえ…
780 :
469:2005/12/27(火) 02:10:08 0
「いやだ…」
暇があればそればっかり言ってんじゃねえかってくらい、俺は何かを拒んだ。
別に嫌なものなんかない。
恥ずかしいけど、快感自体も、アベ君とするのも、全然嫌じゃない。
でもそう駄々を捏ねるしかできねえじゃんか。
「何しても怒らない」
そう誓ったのは俺だもん。
何をされても我慢しようと思った。
でも「されない」のは辛かった。
片方の手首がふと楽になると、後ろの孔にアベ君のが当てられる。
よく見たら、アベ君はシャツの前を肌蹴てるだけだった。
なんだよ…
大したことでもないことが、逐一切なさになって俺を責めてきた。
「う…」
アベ君が入ってくる。
何泣いてんだよ、俺。
こうされたかったんじゃんか。
こうされたくて、なりふり構わずアベ君を取り戻したんじゃんか。
「声……………あべく……………………何か…」
それでもまだ我侭を言う。
アベ君は何を返さず、俺の腕を頭上に片手で一つに纏めて、もう片方の手で俺の体を弄り始めた。
「うあっ、や、やだ、ああ…………!!」
胸の突起を弾いて、臍を弄んで、腹と鎖骨を往復する。
脇腹を撫で下ろして、最後に下肢に手を絡めた。
ここに押したら電子音がするんですよっつう玩具みたいだ。
俺の体を隅々を弄って、色んな声を出させて、肝心な嘆願を言わせないでいる。
ひでぇよ。なんでだよ、アベ君…。
781 :
469:2005/12/27(火) 02:12:55 0
アベ君が今どんな顔をしてるのか、もう涙と汗で見えない。
気持ちよければいいほど、苦しい。
アベ君が大きく俺を突き上げて、涙が飛び散る。
こんなのひでぇよ。お、俺、あんたのこと好きなのに…
やっと好きだってわかったのに。
なのに全身で応えてくれねえのかよ。
嫌だ。いきたくない。
こんなんでいいんだって、声もキスも無くてもイけるんだって思われたくねえ…!
嫌なのに、アベ君が俺を揺すり上げるたび、体は悦ぶんだ。
限界がすぐそこだって、首から下は叫んでる。
抵抗しようったって無理だ。
アベ君は俺の体を隅々まで知ってる。どこをどうすれば俺がどうなるのか、知り尽くしてる。
それでも、俺は必死だった。
「やだ、アベ君、や…………だ………………」
声が消え入る。
ダメだ…ちゃんと…
「ア………ベ…」
「…チバ」
「……………」
「チバ」
その瞬間、体が大きく揺れたのと同時に、俺は意識を手放した。
782 :
469:2005/12/27(火) 02:13:54 0
-----------------------------------
ドアが閉まる音がして、俺はふと目を開けた。
アベ君がバスルームから出てくるところだった。
ジーンズ一枚の格好で、頭を拭いている。
頭を廻らせて何があったのかを思い出す。
ついでに思い出したけど、ここ俺の部屋じゃんか。何勝手に風呂使ってんだよ…
ゆっくりと体を起こすと、少しだけ二の腕が痛かった。
多分シャツを脱ぎきらないままやったからだ。
今はちゃんと着せられて、ボタンも留まっている。
また少し頭も痛い。
「おう、起きた?」
アベ君が、いつもの声で、いつものトーンで、いつもの顔で笑いかけてくる。
「………………」
やっと聴けた声なのに、返事をする気にならねえ。
懇願するだけし尽くした自分の姿を思い返して、羞恥と怒りがふつふつと湧いてくる。
なんつって怒鳴ってやろうかと考えたけど、あー、何しても怒らねえとか言ったっけ俺。
「…タチ悪すぎるだろ…あんた」
「なーにを今更」
黒シャツのボタンを留めながら、悪びれることもなくアベ君はケラケラと笑った。
これが「泣くほどやらしいこと」ってか?
変な道具や薬を使われる方がマシな気もする。や、やっぱり違うか。
「ま、少しは俺の気持ちもわかっただろ」
俺は弾かれたように顔を上げた。
アベ君は首だけこっちを見て、穏やかな目を向けてきた。
783 :
469:2005/12/27(火) 02:17:20 0
(ああ…)
そんなこと言われたら何も言えないじゃんか。
こんな「報復」をあの一瞬で思いついたってのかよ。この人は変なとこでやたら頭の回転が速い。
ただ性格が悪いだけか?
そんな男に惚れてんのは、まあ、俺なんだけど。
アベ君が俺がしゃがみこむベッドの端に腰掛けて、タバコを銜えながら俺の頭に手を伸ばしてきた。
「変な顔」
「…うるせえ」
俺のこと、どうでもよくなったんじゃ、…ねえよな?
んなこと、口に出して訊けねえし。
どうしていいのかわからないまま、髪を撫でる手の感触に目を閉じる。
784 :
469:2005/12/27(火) 02:18:25 0
もう二度と何をしてもいいなんて言わねえって意味も込めて、最後に一度、謝ることにした。
「…ごめん」
「俺も、悪かったよ」
え?と目を上げると、アベ君はタバコの先を見つめながら、少し眼を伏せて言った。
「でも俺だって、すげえキスしたかったんだぜ。自分でやっといてなー、はっは」
「………………」
「けーど結局最後ガマンできなくなっちゃってな。ツメが甘いよな、俺も」
「………………」
最後。
最後、そういえば、アベ君は。
「あー、チバぁ」
「…何」
「今日飲んでない分、昼どっか飯食いに行こうぜ」
「どっか見つけたの」
「いーや。でもウエノあたりが聞いて来てそうじゃん」
「ああ…うん。行く」
色んな感情と考えが奔走して、疲れた。
ぼんやりとアベ君を見ると、いつもの彼がいて、なんだかもう何もかもどうでもよくなる。
口が半開きの俺に気づいて、一瞬、何だこいつって顔をした後、口を端だけをあげてあの穏やかな目で微笑った。
そのまま首を少し傾けて俺の顔に近づけてくるのを、
ベッドの軋んだ音を聞きながら見つめて、俺もまた目を閉じた。
785 :
469:2005/12/27(火) 02:21:08 0
nageeeeee
uzeeeeeee
ダメダメなお仕置きですみません!
全然エロくならなかった…orz
読んでくださってありがとうございました。
さぁウエチバ読むぞー!
激萌エス 夜中に死んだ _| ̄|○ あまりにもGJ
萌え過ぎて灰になっちまった!!!(;´Д`)ハァハァ
>>785 ありがとうございますありがとうございます
ほぞんしました
てらもえすでございます
やはりあべがつぼすぎます
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
これでエロ苦手なんて!激しく萌えますた!GJ!!!!
>何をされても我慢しようと思った。
>でも「されない」のは辛かった。
鬼、鬼がいた。萌え死ねます。
>>469さんGJ!!!!!もうGJすぎ!(*´Д`)ハァハァ
キスしたいよね…キスできないのツライよね。
いくら下半身が繋がっても、なんつーか、唇って特別だよね…(*´Д`)ハァハァ…
最高っす469さん!!!!!
エロでもエロじゃなくても、また投下してください〜。
今日はKOOLOGIのライブだ。
チバは見に行くのかな…
>>469 つまりアベは、名前を呼んでも返事のない、
キスしたくてもできなかった一ヶ月の仕返しをしたというわけですね!?w
>>793 一回のお仕置きセックスでちゃらにしてくれるアベはチバに甘い。優しい。
しかも詰め甘いしw
好きだアベー!!ヽ(*´∀`)ノ
『喘げは喘ぐほど切なくなる』の意味がよーく解った。
469さんスゴス!!!!!
つかもう、この話のアベがツボでツボで…(*´Д`)ハァハァ…
密かにウエチバの続きを待っています。
ワクワクテカテカ
>>644さんて他スレでも投下されてたことあります?
>>796 自分も待ってる!お願いします(゚д゚)/
644さんщ(゚Д゚*щ)カモォォォン!!!!!
800 :
644:2005/12/28(水) 00:40:55 0
>752続きです。
----------------------------------
「も、・・・ヤダ・・・」
「嫌?やめたい?抜こうか?」
「じゃ、なく、って・・・」
「何。どうしたいんだよ」
「も、もっと、して、平気、だから・・・」
「チバさぁ、言葉間違ってねぇ?平気じゃねぇだろ。もっと突いて欲しいんだろうが」
意地悪くいうと、チバは涙の滲んだ目でこちらを振り返り、俺を睨みつけた。
睨みつけながら、それでもその目が欲情にゆれているのを見て、俺は勝利を確信する。
「ほら、俺にどうして欲しいのか言ってみな。言わないと抜いちゃうよ?」
俺の言葉にチバは顔を歪めて、唇を噛んだ。
さすがに口に出すことはためらわれるのか、目だけで俺に訴えている。
黙ったままのチバを煽るように、俺は中に入れたものをを少しずつ引き抜く。
嫌、嫌と小さい声があがり、それからチバは諦めたように泣き声で呟いた
「・・も、もっと・・・」
「あ?聞こえねぇし」
素っ気ない俺の言葉に、チバはもどかしげに腰を揺らした。
もう少しで抜けてしまうというところまで引き抜いたところで、チバはついに根負けする。
801 :
644:2005/12/28(水) 00:42:01 0
「コウジ、くん、・・・もっと、突いてぇ・・・」
「ずいぶん素直だねぇ。いつものお前からは想像もつかねぇよ。」
自分の意のままに羞恥より快楽を選んだ目の前の生き物に
俺はご褒美だというように腰を抱えなおし、一息で根元までを乱暴に埋めた。
ひ、とチバの喉の奥が鳴る。強すぎる快楽についていけないというように、ぶんぶんと頭を振った。
当然のように俺はそれに構うことはなく、今度は自分の欲望を満たすために腰を使う。
容赦のない愛撫に甲高い悲鳴をあげたチバは、もう声をこらえることも忘れたようにイイ、と何度も繰り返す。
しばらくいつもとは違うその声を楽しんだ俺は、細い腰を掴んで一瞬で引き抜いて身体を持ち上げ
今度は騎乗位の体勢を取らせ、再び根元まで突き入れる。
「やぁっ・・・!」
「動いて」
懸命に縋るものを探しながら荒い息をつく体に、落ち着く暇など与えてはやらない。
動けないチバを促すように軽く音を立てて打つと、チバはびくりと大きく身体を震わせて
それからがくがくと震える腕を俺の腰につき、ゆっくりと動き始めた。
無意識にチバの腰は、自分のイイところばかりに擦りつけるように動く。
そう、その位置と、その位置。俺はそれを確認してから、今度はその部分を狙って下から突き上げる。
802 :
644:2005/12/28(水) 00:42:45 0
「あ、あ、・・・やぁ・・・も、う、い、イク・・・」
「ダメだよ、まだ。俺が全然満足してねぇもん」
「だ、って・・・も、俺、も、限界・・・」
言いながら、涙目で俺をみるチバは、はっきり言って可愛かった。
どうしようもなく嗜虐心を煽られる。
もっと、耐えられないほどの快楽を与えて、泣かせて、縋りつかせてみたい。
それは抑えがたい、強烈な衝動だった。
そんな気分になるのは始めてのことで、俺は自分が異様に興奮してることを知る。
「ひ、・・・っう、あ、・・・あ、やぁ・・・」
細い腰を掴んで乱暴に揺さぶると、苦痛とも快楽ともとれない声が洩れる。
きっと、両方なのだろう。うつろな目は涙をためたままで、開いた唇は震え、絶え間なく熱い息を吐き出している。
チバの中は、ひどく熱く、そこは狭く俺を締め上げた。
「男もいいモンだね、俺始めてだけどさぁ。こんなこと、いつもしてんだ?」
「やっ・・・」
「ねぇ。慣れてるもんねぇ。知らなかったよ、こんなことチバが好きだったなんて。
チバさぁ、ここがどんな風になってんのか知ってる?俺の、どんな風にくわえ込んでんのか知ってる?
今度、ビデオにでもとってやろうか。すげぇよ。どんな顔してるかって、・・・すげぇ淫乱な顔してる。やーらしい顔してんよ」
803 :
644:2005/12/28(水) 00:44:15 0
俺の言葉ももう聞こえないのか、何を言ってもチバは嫌だとゆるく首を振るだけ。
そのうち我慢できなくなったのか、おずおずと両手で自分のものを掴んだ。
それから緩く刺激を与え出す。
小さな吐息を漏らしながら、チバは段々とその行為に没頭していった
ああ、ともう焦点すら合っていない目で声をあげ、ただ目の前にある快楽だけを追い続けている。
俺は少し意地悪をして、動いてやるのをやめてみる。
やぁ、とチバは悲鳴にも近い声をあげて俺を見た。
「なん、で・・・やぁ・・・も、もっと・・・」
「もっと、何?」
「も、もっと、突いて、ぐちゃぐちゃにして・・お、れのこと、壊してもいいから・・っ・・・」
「やーらしい」
くっくっと喉の奥で笑い、俺は言った
「じゃあちゃんと動いてよ。ほら。ココがいいんだろ?」
弱いと思われるところを一突きして、俺は言う。
や、と鋭い悲鳴をあげたチバは、それから恨めしげな目で俺を見て、それからまたゆっくりと腰を動かし始める。
緩慢な動作で始まったその律動は、少しづつスピードを増していった。
それに伴い、洩れる声が段々と高く大きくなってゆく。
もう我慢の限界だといわんばかりにチバの身体が大きく震えた瞬間、俺はそれの根元をぎゅ、と掴んだ。
「い、いた、・・・っ・・・い、やぁ!・・・や、だぁっ・・・」
「出したい?」
「だ、出したい・・・も、い、イかせて、お願い・・」
「だって俺、まだ全然足らねぇもん」
「お、れ、・・・も、無理・・っ・・・・」
804 :
644:2005/12/28(水) 00:46:54 0
今日はここまでです。長くてスマソ。
>>797 いえ、始めてですよ。
ウエチバキタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
男とは初めてのくせにすでに言葉責め…(*´Д`)ハァハァ…
さすがはエロの神…
鰓め…あっちでもこっちでも突きまくりやがって…
マジで油圧式だコイツw
チバが欲望に忠実なのが(・∀・)イイ!!
エロマスター…
騎乗位…(*゚∀゚)=3ハァハァ
エロいエロ過ぎる!!!油圧式ヤバスw
鰓さん言葉攻めスゴスなんだけど
何を言っても受け止めてくれるだろうという
得体の知れない安心感がある。
エロマスターか…www
相手に必ず「もっと」と言わせることができる男。鰓。
ウエチバキテタ!(゚∀゚)
>>811 なんかものすごく男前に思えてくるw鰓なのにw
鰓さんはかっこいいんだい!!ww
>>813 鰓なのにとはなんですか!www
鰓さんは男前です!
キタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
エロい…エロいよ…(*´Д`)ハァハァ…
続き楽しみにしてます!ハァハァハァハァ
チバの悶えっぷりがスゴス!!!
いったい普段は誰にヤラれているのかなあ?
(*`皿´)
ぜーーーったい初めてじゃないよねスットコさん。
チバの手解きって新鮮…。
誰とやってんだそして何があって顋を誘ったんだ。
今夜以降はどうするんだお二人さん。
822 :
821:2005/12/28(水) 15:54:36 0
かぶった?!よく見てなかった…スマソ○| ̄|_
アベと揉める(チバの脳内で)と鰓に慰めてもらう
甘ったれチバに萌えてしまう…
スットコさんが油圧式の言葉攻めにハマってしまったらどうするんですか鬼さんw
この乱れ様を見るに、
鬼さんともかなりハードにやってそうですね…
>>821 本命は俺様!と言わんばかるだな、アベw
どーする〜?チバが鰓の神テクにハマっちゃったら。
「ウエノと?へえ、じゃあ俺は用無しだね」とか言われて
罵られもしない方が堪えそう
そんで更に顋に泣きつく泥沼
(`・ω・´) 実はチバを仕込んだのは俺だ!
(´・ω・`)ショボン
>>821 でもアベもなんかすごそう
ギターと一緒で「ものすごい高等テクではないのに何かがスゴい」感じ
…なんとなくスットコが憎い
まだかな…
チバは色々な形で愛されてんだね。
生まれ持ってきた性質か。
834 :
644:2005/12/29(木) 23:51:38 0
>>803続きです。
---------------------------------------
そんな声を出したって許してはやらない。俺は掴んだまま、それの頭をゆるく撫でて刺激を加えながら
また下から腰を使い始める。
「や、あ、・・・あ、あ、い、イイ、や、あ・・・」
俺の動きにあわせて、チバの声が洩れるのがひどく扇情的だった。
「・・・チバさぁ」
「やっ・・も、手、はな・・・」
「ずりぃよ。自分だけこーんなことしちゃってさぁ。ねぇ、いつも誰とヤってんの?」
「わ、・・わかん、な・・・」
「わかんないってことねぇだろ。俺さぁ・・・やべぇわ。何回でもできそう。まーじイイんだもん、オマエ」
「・・・っも、コウジ、くん、頼む・・っから・・・」
「他の男ともう寝んなよ。俺がいつでも好きなだけ、満足するまでヤってやるから」
「・・も、わ、わかった、から・・・手、離して・・・」
絶対わかっていないだろう口調で、チバは俺に哀願した。
俺は下からその様子を見上げ、時折弱いところを擦りあげては悲鳴を搾り取る。
「本当にわかってる?ねぇ?イきたい?」
「い、イきたい、もう、出したいってばっ・・・」
「じゃあ約束しろよ。もう今後は俺以外と寝ないっていえよ。そうしたらイかせてやるからさ」
835 :
644:2005/12/29(木) 23:52:19 0
刺激に耐えかねたように、ついにチバの目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
それから俺の目を焦点のあっていない目でぼんやりと見つめる。
「・・も、こ、コウジ、くんとしか、しない、から・・・い、イかせ、て・・・お願い・・。なんでも、するから、も・・・」
途切れ途切れに呟かれた言葉に満足した俺は、根元を掴んでいた手を開放してやる。
そしてそこに少し強く刺激を与えるとチバの身体は大きく痙攣して、あっけなく達した。
あ、あ、と断続的な悲鳴は少しずつ吐息が混ざり、ぶる、と大きく身体を震わせる。
それに伴い俺を包んでいた壁は喜びに打ち震えるように収縮し、それはまるで俺から搾り取るような動きをして
誘われるまま、俺は中に欲望を吐き出した。
中に飛沫が飛び散ったのか、チバはひくんと軽く震え、そのまま崩れ落ちる。
大きなため息をついてそこから俺は引き抜いた。
836 :
644:2005/12/29(木) 23:52:55 0
「・・大丈夫?」
出すモンも出してすっきりしたら、次第に冷静な気分になってくる。
目の前のチバはぐったりとしたまま動かない。半ば気絶するようにして眠ってしまっていた。
「あー・・・。どうしよ、これ」
やっちゃったなぁ、と俺は困って頭をかきむしった
よりにもよって、チバと。俺のとこの大切なボーカリストと。
ま、やっちまったもんはしょーがない。できれば忘れてくれてればいいけど。
俺は諦めてチバの、涙の跡が残る頬を少し撫でて、シャワーを浴びにいく。
バスルームから出てきてタオルでがしがしと頭を拭いていると、チバのうー、といううなり声が聞こえた。
「・・・みず・・・」
はいよ、と俺はコップにミネラルウォーターを注いで持っていってやる。
それを一息で全部飲み干したチバは、虚ろに開いた目で俺を見た。
837 :
644:2005/12/29(木) 23:54:16 0
「ずりぃ。俺だってシャワー浴びてぇ」
「浴びれば?」
「だりーからヤダ。体動かねぇし」
「あ、そう」
「コウジくんてさぁ」
「何?」
「俺のこと好きなの?」
「は???」
唐突に言われて俺は焦って振り向いた。
チバは既に今にも寝そうに目を閉じてまるまっている。
ま、どーでもいーんだけど、と彼は眠たそうに欠伸をしながら呟いて
「あんなセックスするなんて意外。今度は手加減してよね」
そう言い放ち、口を開ける俺の目の前でくうくうと眠り始めた。
どうやらこれからも彼は俺とヤるつもりらしい、とか
こんな風にやっちゃって、明日っからどんな顔して会ったらいいんだ、とか
大体なんでチバと俺がこんなことになったんだっけ、とか
そんなことが一気に俺の頭を襲って、俺は途方にくれてチバを見る。
チバはなんとも無垢な顔をして眠りを貪っている。
・・・ま、いいか。明日考えよ。
あまりにも無防備なチバの姿を見たら考えることも馬鹿馬鹿しくなって一緒に眠りたくなったので
俺は考えることを放棄してチバと同じベッドにもぐりこんだ。
838 :
644:2005/12/29(木) 23:56:22 0
これで終わりです。
長くてスミマセンでしたー。
>>644さんキテタ―――(゚∀゚)―――!!!!!
お互い味をしめちゃったんだね。
チバはこの先も本命に内緒で鰓と…(*´Д`)ハァハァ
え?本命って?w
乙です!
男は初めてなくせに余裕の鰓だけど、
実はチバのほうが一枚上手…?
小悪魔チバ、新鮮だ〜…(*´Д`)ハァハァ…
鰓さん初めてでこれだと
回を重ねるごとに凄いことになっていくのでは…?
手加減どころの話じゃないぞチバ(*´Д`)ハァハァ
マジで用済み用無しなのかヽ(`皿´;)ノ
いやアベと決まった訳じゃないけどww
ウエノなら今までチバが誰と寝てきたか
薄々どころか大方わかっているはずだ…
(`・ω・´) だから俺だってば!
キュウかわいいよキュウw
>>843 だから無理しなくていいってば、キュウたんw
(´・ω・`)ショボン
一番チバと付き合い長いのにねー
>>842 普通に考えたらアベなんだろうけど(キュウちゃんごめんねw)
だとしたらどうして鰓さん誘ったりしたんだろうか。
欲求不満?
>>848 鰓が神テクの持ち主だって、直感で感じたんだよきっと。
この話のチバは欲望に忠実そうだから、試してみたくなったんでわ?w
誘っても三回に一回は微笑って交されるからとか
>>849 打ち上げの時の下ネタには、真っ赤になってどもるほどスットコだったけど、
女に関してはダメダメでも、男に関しては淫乱なのか?(*´Д`)ハァハァ…
ウエチバが完結しないうちにリクエストするのもなんだが、
この淫乱チバがアベにヤラれる話をヨミタス(*´Д`)
>>848 アベとも同じように勢いで関係持ったんだけど
回数重ねるうちにどんどん好きになってしまって
その感情を勘違いだと思うために鰓に抱かれてみた
というのは考えすぎ?w
>>852 やべーテラモエス
ウエノ→チバ→アベ→?
状態でチバが肉体的にフラフラwモエス
愛すべきスットコさんと住人の皆さん、ハピニューイヤー――(゚∀゚)―――!!!!!
2005年の終わりにはリアルでシヤワセな出来事もあって、良い年でした。・゚・(ノ∀`)・゚・。
今年も(*´Д`)ハァハァしたいものです…
あけましておめでとうございます。
2005年はQちゃんとCD出したり
京都で鰓さんとデートしたり
渋谷で鬼さんとじゃれてたりと、
愛されるスットコさんを沢山感じられて幸せでした。
今年は表で音楽を一緒に裏でベッドを共に、そんな一年で一つ。
皆々様職人様、本年もよろしくお願いします。
明けましておめでとう!!!!!
今、初詣に来てるよ。外は寒いよスットコさん。
甘やかされて愛されるスットコさんでヌクヌクしたいよ〜。
明けましておめでとうございますスットコさん。
最近のアナタを見ていると、何やら満たされてる感がひしひしと伝わってきます。
今年もたくさん可愛がられて下さいね。
あけましておめでとうございます。
今年も皆さんとスットコさんが幸せに過ごせますように。
皆様方、職人様方、本年も宜しくお願い致します。
>>845 ど、どうして信じてくれないんだろね…ミ*`_ゝ´彡(・ω・`*)ネー
チバさんはどんなだったですか、キュウタン
m9(`・ω・´)
ナリは小さいけどナニは巨大!
北見のキャノン砲と謳われた俺様の逸物で
ヒィヒィ言わしてやったべさ!
ミ*`_ゝ´彡 …ヒィヒィw
…やっぱ無理しなくていいよ、キュウたんwww
(´;ω;`)ウッウッ
今年もスットコさんは愛されキャラでいくのかしらね〜
あの顔文字を見ると突き落としたくなるんだよなw
今年も愛すべきスットコでいてください。
871 :
870:2006/01/01(日) 20:56:06 0
誤爆だ気にスンナ
ヒィヒィまだ?>ミ*`_ゝ´彡(・ω・`;)
>>860 昨年はあなたのおかげでとても充実した年末でした!
その他職人様ともども今年も楽しみにしてますw
まだ?>ミ*`_ゝ´彡(・ω・`;;)
スットコさんとキュウたんは、
どうしても一蓮托生の幼なじみ的仲良しにしか思えない…ごめん。
スットコさんとキュウちゃんの一蓮托生の幼なじみ的仲良しの
お話も読んでみたいなあー
ヤる方でも良いんだけどハァハァ>ミ*`_ゝ´彡(・ω・`;;)
ヤル方がいいなら、キュウスレ行ってねチバさん。
いい加減見分けようね
そしてスルーを覚えよう
スルーしたくなかったんだ。今日はなぜか。
ごめん。
882 :
469:2006/01/03(火) 04:19:58 0
もう三日になってしまいましたが、
おめでとうございます。
今年もスットコさんが幸せでありますように。
>>873 そう云って戴けると凄い嬉しいです……
>>469さんのアベチバ最高でした……こ、今年も是非お願いします……
気が向いたらまた何か書いて下さい〜
今年も各職人様の新作が楽しみです〜。
個人的には、クリスマスになんかイイ感じのお話を書いてくれた、
鰓スレ神職人の三四郎様に、再降臨してホスイ(*゚∀゚)=3
アベ一人称の
>>79さんや、可愛い短篇やウエチバの
>>644さんも、ぜひまた!!!!!
投下したいけど変な話しか思いつかない
変な話カマン!щ(゚Д゚щ)
仕事初めにカツをww
>>886 閉め切り間近の課題が片付かないわたしに原動力を!
>>885 その頃のすっとこさんは生意気そうでとても良いですね。
鳴かせ甲斐がありそうです
889 :
469:2006/01/04(水) 22:47:50 0
私も変な話しか思いつかない…
SSじゃなくてストーリーものっぽいのなら書きかけがありますが、
アベさんがかっこよくなくてもいいですか?
…フツーに嫌ですね、そんなんorz
>>469さん よよ 読みたいですお願いします……469さんのアベだいすきです……
>>886さんもおねがいします
私も
>>730さんがおっしゃっていた事後のシャワーの話を書いてみたのですが……
何も致してない上に只やらしいだけの話なんですけども……
それでよければ落とします
ワーイ!祭りやー!
真ん中の新年初投下だよねーおめでたいですね!
λ,,,,,,λ
ミ0゚`_ゝ´彡 ・・・・・・
(0゚∪ ∪
と_)_)
894 :
469:2006/01/04(水) 23:04:23 0
すみません、自分のアホなミスで書いてたのが頭から消えました。
頑張って脳内から書き起こすので、22さんお願いします!!
469さん 頑張って下さい楽しみにしてます!
では、一応
>>717の続きからと云う事で……
--------------------
湯船に半分くらい湯が溜まった所で、俺はむずかるチバを立たせて、浴室迄連れて行く。
「いてえ、いてえ、気持ち悪ぃ、」
チバは、こう云う時は不平を云いたい放題云った。ただ、本当に声に力がない。
抱いて連れて行こうとするとそれは厭がった。仕方なく肩を貸すだけにする。
浴槽の中に入れるとチバは、眼をとろんとさせた。そしてぐったりと身体を湯につける。
その横から、シャワーで湯を頭からかけてやった。
チバの髪が塗れて、一通りぺしゃんとなった頃に、俺も頭からシャワーを浴びる。
そうしているうちに、チバが浴槽の縁に顎を乗せた。そして、眼を閉じかける。
「ああ、ああ、ここで寝るな。」
シャワーの先をチバの肩口に向けると、そのままの姿勢で眼をしばたかせた。それから
シャワーを湯船につっこむ。
「ほら、頭だけこっち向けろ。」
俺は脱衣所で拝借したタオルを腰に巻いて、シャンプーを手に取った。それをチバの頭に
つけて、洗い始める。
「もういいよ……頭洗ったってば、さっき、」
「汗かいただろ。」
俺がそう云うと、チバは黙ってしまった。眼は開いてる。
――そんな恥ずかしいかよ。
俺はにやけそうになるのを堪えながら、つむじの辺りから順番に洗っていく。
「い、痛い、ちょ……、へたくそ……、」
「美容院じゃねえんだから、我慢しろ。」
これでも優しくやってるつもりなんだけどな。加減が解らねえ。
耳の後ろ辺りを洗っていたら、不意にチバが身体を強張らせた。
「そんなに痛いか、」
「……な、何でもない。」
何でもないと云われたら、それ以上は訊く気にはならない。俺は構わず手を動かす。
そういえば、こいつ結構頭小さいな。自分の手をチバの頭にかざしてみた。
「何してんの、」
「いや。お前、眼閉じてろ。シャンプー入るぞ。」
素直にチバは、眼を閉じる。
後頭部を洗い終わって、襟足の辺りに手を掛けると、チバはまた身を固くした。
そこで俺は、その理由に気付く。ああ、まだヤった時の感覚が残ってんのか。
俺は気付かない振りで、洗い続けながら、また一人満足感に浸る。
こうやって、チバの感覚を支配出来る事が、たまらなく嬉しい。
チバが、俺の事しか考えられないような瞬間が、もっとあればいいと想う。
チバには悪いが、もっと俺に、全部傾けて、頼ってくれれば。
「流すぞ、」
「お、おお。」
チバはなされるまま、頭を俺に向ける。その従順な様に、俺は想わず悪戯心が疼いてし
まった。
俺はわざとシャワーの勢いを弱くする。人に肌を撫でられているくらいの感触を与える
ような強さに設定して、チバのつむじにあてた。
「うあッ、」
チバは一瞬短く声をあげて、身を震わせる。その声が、浴室にきんと響いた。
チバの薄い身体を、ゆっくりとシャンプーが伝い落ちて、湯船の中に溶けていく。
そのまま俺は、耳の後ろへ、次にうなじを流した。軽く肩に触れると、それだけでまた
びくりと身を竦ませる。
チバが黙っているもんだから、もう泡も全部流れ落ちてしまったのに、俺は散々うなじと
耳の辺りでシャワーを行ったり来たりさせた。
「ん、もう眼開けていいぞ。」
「……ああ、ありがとう、」
チバの口調が、少しもたっとした感じになってきている。普通なら眠いようにも聞こえる
んだが、そうじゃねえ事が俺には解った。……最低だな、俺も。
「ほら次、体洗ってやるから、」
そう云うとチバは、自分用のタオルで顔を拭きながら、いいよ自分で洗うから、と云って、
浴槽の端に寄る。
「じ、自分でできるし、いい。」
「でも、中の、出さなきゃなんないだろ。」
チバはタオルに顔を埋めて、自分でやるからいい、と云って食い下がった。
「が、ガキじゃねえしさ……、」
「いや、でも、また腹下すぞ。」
多分、自分でやると、気持ち悪くて全部出せないんじゃないか。チバは俺には黙っているが、
たまに行為をした翌日、気分が悪そうにしている時がある。
「お前は立ってるだけでいいよ。全部俺がするから。」
チバはタオルから眼だけこちらに向けて、黙って俺の様子を伺った。
暫く、湯気で曇る空間の中に、シャワーがタイルに流れる音だけが響く。
俺は何もないような顔をして、チバを見詰め返した。
「へ、変な事すんなよ、」
チバは観念したらしく、タオルを浴槽の淵に置く。
「しねえって云ってるだろ。」
俺はチバの両脇の下に手を入れて、ゆっくりと立たせた。
それからチバがさっき置いたタオルをシャワーの湯で濡らし、ボディーソープを垂らして
泡を作る。チバはそれを虚ろな眼でぼんやり眺めていた。
一度シャワーの湯を止めて、俺は浴槽に足を突っ込む。するとチバは驚いて、浴槽側の壁に
背中を付いた。
「何逃げてんの。」
「あ、アベくんもこっちくんの、」
「だって、遠いだろ。」
「え、……あ、ああ、そうか。」
そんな風に戸惑われると、逆に辛いんだけどな。もう片方の足も浴槽に突っ込んで、チバを
引き寄せる。
泡を立てたタオルを、首に当てた。
「ふあッ、」
チバが妙な声を出す。自分でもそれに困惑したらしく、手で口を塞いだ。俺は気付かない
フリをして、そのまま順番に肩へと下りて行く。
まあでも、大の男二人が浴槽に突っ立って身体洗ってるってのも、変な絵だ。
ふと、チバの右肩辺りを見ると、くっきり、赤い痣が付いていた。
さっき俺が付けたやつだ。
前に付き合っていた女とする時なんかは、自分から付ける気になんてならなかった。向こうが
してくれと云うから付けてやってただけで。
でも、チバとするようになってから、気が付いたらこう云う事をしてたりする。多分、チバは
ほっといたらどっかに消えてなくなってしまいそうな雰囲気があるから、無性に縛り付けてお
きたくなるんだろう。
「これ、ごめん。痛かったよな、」
「……ああ、いいよ、別に。」
チバは顔を逸らして云う。正直、俺は懲りてない。こうして眼に見える形で、俺の腕の中に
チバがいるんだと想うと、叫び出したくなるくらいの幸福感に襲われる。
俺は再びタオルを動かして、鎖骨や、胸の辺りを洗っていった。
「う……ッ、」
チバの肩が小刻みに震えている。
「そんなにくすぐったいか、」
くすぐったいと云う感覚ではないのは解っていたが、そう訊いた。チバは首を振る。
――その仕草、やめろよ。してる時の事想い出すから。
「辛かったらこっち凭れてろよ。」
チバはしばらくまごついていたが、俺が腰を引き寄せると、俺に体重を預けてくる。
触れた瞬間、心臓が早鐘のように打っているのを、直に感じた。
俺はそのままの姿勢で、背中を洗い始める。
そうだな、こうでもしなきゃ、背中なんか触んねえよな。
増してや一回した後だ。チバにとってくすぐったいと云う感覚は、そのまま性的な興奮に繋がる
らしい。俺の腰にしがみ付き、俺の胸に顔を埋めて、明らかに声をこらえている。
悟られまいとしてんのか、悟って欲しいと想ってんのか。多分本人にも解らないんだろう。
俺が背中を擦る度に、チバは身体を震わせた。そうするとまた泡が擦れて気持ち悪い筈だ。
俺は軽く背中を叩いてやって、いっぺん流すぞ、と声を掛ける。チバは黙って、震えながら
手を離した。タオルを一度置いて、シャワーの栓をひねる。湯を勢いよく出して流し始めると、
それですら辛いらしい。下を向いて耐えていた。
――何で明日仕事なんかあんだよ。
そうでなかったら、もう襲ってる。
仕方のない事って書いて、仕事だからな。俺は必死で自分の欲望を堪えて、湯を出したまま、
またチバを引き寄せる。後ろのを、出してやらないと。
すると、チバが漸く口を開いたと想ったら、やっぱ自分でする、と云い出した。
「何で。」
「だ、だってさ、」
消え入りそうな声で、恥ずかしいじゃんか、と呟いて、また眼を逸らす。
「まだ云ってんのか、そんな事。」
「う、うるせえよ……、」
そんな、駄々捏ねんなよ。余計我慢出来なくなんじゃねえか。
俺は有無を云わさず、左手で持ったシャワーをチバの背中にかけてから、右手で尻を探った。
「うあッ、」
「声出してもいいから、我慢してろ。」
俺は人差し指で穴を探して、水に濡れた指をゆっくり入れる。
「あ、や、……やめろッって……、あ、」
浴室に、チバの甲高い声が響いた。
水もあった所為か、すんなりと俺の指をそこは受け入れていく。チバが震えるのは、明らかに
まださっきの余韻を残したままの、快感の所為だろう。
「や、だッ……ってば、ぬ、けよぉ……、」
たまんねえ声だな、と想いながら、人差し指を全部突き入れると、指先を動かして、中を掻く。
「あ、うあ……や、ッあ、」
指先を軽く折り曲げたままで、一度指を抜くと、中に入っていた精液が、ゆっくりと流れ出した。
「ふッ……、く、あ、……き、もち……わる、」
それが自分の太股を伝っていく感覚の所為だろう。チバの膝が崩れて、腕が俺の腰に回った。
そうして身体を俺に預ける。再び俺が入り口に指を宛がうと、チバが喘いだ。
「も、もうやだ、」
「やだじゃねえって。」
チバはまだ首を振る。
「きもちわりぃんだよ……、」
「まだ残ってんだよ。我慢しろ。」
そう云いながらまた指を入れた。今度は、さっきより入り口はすんなり入ったが、チバが力を
入れる所為で、先に進まない。
「そうしてると余計辛いぞ、」
チバは黙って、震えながら俺にしがみつく。半ば迄入った指に、その震動が伝わった。
――中、むちゃくちゃ熱い……。
チバが浅い呼吸を吐き出した瞬間を見計らって、俺は一気に残りの指を突き入れる。
「うあッ、……はッ、あ、」
ああ、キスしてえ。このままもっぺんやりてえ。
「んで、……あべ……くんの、指、……そんな、なげえの、」
「ちょっと黙ってろよ、」
あれ、俺さっき声出してもいいっつったんだっけ。もうわかんねえ。
俺は衝動と戦いながら、ゆっくりと中で指を動かした。
「や、だッ……て、……は、」
チバの声が完全に上ずって、一瞬消える。そのうちに、俺は中を掻き出した。
「ひ、あ……、」
内股にシャワーをかけてやると、荒く呼吸を取る。
「もう……、おわった、」
何か、眼を瞑って注射が終るのを待ってる子供みたいだと想った。
「ほんとはもう一回くらいしといた方がいいと想うけど、」
「い、いやだ、」
「そう云うと想ったよ。」
腹下す事はねえと想う、と伝えると、チバは安心し切った様子で、俺の肩に頭を凭せ掛ける。
「ほら、出ろ。あとシャワーで全身流しゃいいから。」
俺が先に湯船から出て、チバに手を貸す。シャワーをチバに手渡してから、浴槽の栓を抜いた。
ふと、後ろを振り向くと、チバがシャワーを手に持ったまま、うなだれている。
「……どうした。」
チバは答えない。何だろう。
「そんなに気持ち悪かったか、」
そこで漸く、首を振って応える。
「あ、……あのさあ、」
「何。」
「お、俺の事、……やらしい奴とか、想わないでよ、」
「想わないよ。」
チバは、俺の腕の辺りを掴んだ。俯いたまま、云う。
「い、……イかして欲しい……、ん、だけど、」
俺は一瞬、何を云われたか解らなかった。
行為の最中ですら、こんな事を自分から云い出す事は全くないし。
見れば、チバのモノは少し勃ち上がっていた。
「だ、……黙んなよ……、」
チバは全身を朱に染めて、そんな事を云う。まあ、確かにこのままほっとかれても困るんだろう。
「何もすんなっつったの、お前だろ。」
「だって、」
そこで言葉を切って、チバはタイルの上に座り込んだ。
「あ、アベくんの前で、……一人でやれってのかよ、」
俺はチバの丸い背中を見て、仕事の内容を頭の隅で想い出した。確か、雑誌の取材が一件だけ。
「抜いて欲しい訳、」
ひざまづくようにして、チバを覗き込む。すると、俺の視線には応えずに、俯いたまま、シャワー
を頭からかぶった。
「や、やっぱいい、……自分でする、」
そう云って、浴室の扉を開けようとする。俺はその手を払って、逆に浴室の鍵を回して、閉めた。
チバが水の滴る前髪の間から、漸くこっちに視線をよこす。
「ここでしろよ。」
俺がそう云うと、哀しい時にするような顔を見せて、首を振った。
「そしたらさ、もっと俺が気持ちよくさしてやるから。」
「あ、……明日仕事、」
想わず俺は笑ってしまう。チバが仕事の事を口に出すのが、余りに云い訳っぽくて、面白かった
だけだ。しかし、俺のその笑い声に、チバは怖がるような仕草を見せた。
「電話入れといてやるよ。具合悪いとか適当に云っときゃいい。」
「や、やだって、」
「自分でするんだろ、」
チバの細い二の腕を掴んで引き寄せ、キスをする。舌を絡めてやると、小さく震えた。
「な、……お前がするとこ、見して。」
口を離すと、チバは熱に浮かされたような顔をして、いやだ、ともう一度云う。
「……へ、変なんじゃねえの……、」
「うん。変だよ。お前がしてるとこ、見たい。」
チバは身勝手でマイペースだが、俺には必ず隙を見せた。それがたまらなくて、むちゃくちゃに
してやりたくなる。
俺は座り込むチバの右手を取って、形を変え始めたそこへ添えてやった。
「っ……や、やだって、」
手を添えたまま、ゆっくりと動かしながら、また口付ける。俺の舌の動きに沿って、チバの指先
がかたかたと震えた。その動きですら刺激になるらしく、チバ自身が自ら手を動かし始める迄に、
そう時間はかからなかった。俺は添えていた手を離して、水に濡れたチバの前髪をかき上げる。
口を離すと、浅く呼吸をしながら、短く喘いだ。
閉じようとする膝を開いてやると、首を振る。それでも、手は止められなくなったらしい。
「あ、……べく、」
何かを訴えようとしているが、言葉にはなっていなかった。キスの余韻で、舌をしまえなくなって、
少し赤い唇からそれを覗かせたまま、身を震わせる。
その淫靡な様子に、俺は全身が熱くなった。
「……チバ、」
いとおしくてたまらなくなって、そう名前を呼ぶと、チバは首を振って、俯く。
「……お願い、顔見せろよ、」
徐々にチバの手の動きが早くなっていく。チバは喘ぎながら、左手もそこへ添えた。
額がひっつく程傍に寄ると、俺の肩にチバが、頭を凭れさせる。
「あ……べ、くん、……ッは、あ、」
そこから、少し俺に視線をよこした。涙眼になりながら、俺の名前を呼ぶ。
「……あべ、く、」
「……チバ、」
俺がそう応えるように耳元で囁くと、息を詰めて咽喉をかき鳴らした。
「ん……あ、ッ、」
膝を細かく震えさせる。そのままチバは、欲望をタイルの上に勢いよく吐き出した。
「う……あ、は……、」
そのまま、俺に全身で凭れかかる。
「チバ、」
それから暫く、浴室に、チバが呼吸する音と、出しっぱなしのシャワーの音が響く。
ようやく調子が戻ってきた所で、チバは力なく俺の背に腕を回した。俺はそれに応えてきつく抱き
締め返す。
「あ、べくんは……、ずるい……んだよ、」
「何で。」
「その……お願い、……ッて云うやつとか、」
そう云われれば、チバには云うな。他では云わないけど。
「な……んか、聴いちまうから、……ずるい、」
「そうか。」
俺はチバの腕をゆっくりと解いて、湯を出したままだったシャワーを、全身にかけてやる。
「やっぱり明日、仕事休もうぜ。」
「……確かにすげえ、めんどくせえ……。」
それからシャワーの栓を止め、浴室の鍵をひねって、扉を開けた。
ぐったりと膝を崩したまま、ぼんやりと俺を見上げるチバを、抱え上げる。
「うあッ、」
漸く意識が戻ったように声を上げたチバに、俺は云った。
「もう一回さして。」
「や、やだって!」
降ろしてくれと云わんばかりのチバを抱えたまま、脱衣場を出る。
「も、もうやだ、もうやだ、」
力なく足をばたつかせて、子供のように嫌がった。
でも、俺はもうこの言葉を覚えたからなあ。
「お願い。」
そう云うと、チバは隠すように、赤い顔を手で覆った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
終わりです 毎度毎度こんなんですいません
また振り出しに戻る感じの終わりない自分の脳内をのろいたい
いい加減ちゃんと筋のある話を書いた方がいいですよね……
失礼しました。
>「お願い。」
萌えて倒れましたww
ありがとうございます22の人さん!!
22さんキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!
いい夢が見れそうです。ありがとう。
22さん萌え…(*´Д`)
こっちまで顔が赤くなってきた〜
ハアハアハア…(*´Д`)
22さん乙です!
萌え死にそうwwwこのアベとチバありえない
くらい好みです!十分筋あると思いますよ…!
いろんなの職人様のおかげで一度は冷めかけていた
みっせる萌が再加熱…。某ビッグサイトまで足を運んでしまいますた…。
ここって携帯からは見れないんでしょうか…。
>>910 見れるよ。
時刻の横に0って付いてるのがPCの人、Oって付いてる人は携帯から見てるんだお
何故かみれないんですが…URL違いますか?
913 :
912:2006/01/05(木) 17:28:04 O
あ、見れました、すみません。
ロソスレを読んでいて、スットコさんはアベの元に戻った方が良いと思いますた orz
ミッシェル解散した直後から、スットコさんはアベの元に戻った方が良いと思っていますが、何か
アベはスットコが戻って来ると信じてプラプラしてるんだと思ってました…
(;`皿´) ムシロチバノモトニモドリタイ…
ロソでぼろぼろになってアベに体で慰められるチバを
想像して激萌えするような腐れた私でスミマセン
>>914@ロソスレ
919 :
469:2006/01/05(木) 21:56:48 0
空気まったく嫁ないダメ人間いきます。
スットコさんとの絡みがない話なんてありえねぇよ!
という真っ当な信条の方はスルーしてくださいorz
最後には絡むと思います。何もなくてホントすいません
920 :
469:2006/01/05(木) 21:57:19 0
雨の降る午後だった。
梅雨入り宣言がどうのとかテレビで言っていたから、最近はほとんど雨が降ってはいたんだが。
ギターのために仕事してんだか、仕事の合間にギターを弾いてるんだかわからなくなりかけてた頃だ。
その日は仕事もなく、バンドの練習もなく、一日中ぼーっとしていた。
…要するに大して珍しくもない、何もすることもない休みの日だ。
昼頃に押しかけ女房のように攻め入って来た女がベッドで寝返りを打ったのを尻目に、
俺は、腹減ったなあ、とだけぼんやりと考えていた。
食いに出るのはやだなあ。こんな雨の中、傘差して歩くくらいなら、何も食わなくてもいい。
…やっべ、いつもこんなだからフラれんのかな、俺。
まあホントに惚れたヤツのためなら頑張んだから、別にいいだろ。
休みの日にすることがマジで片手で足りるんじゃないか、とか考えながら
部屋の灯りをつけずに、煙草を掴んで窓のレール沿いの出っ張りに腰掛けた。
灰皿を膝の上に置いて、火をつける。
煙を外の空気に混ぜるように吐き出すと、雨がそれをすぐにかき消した。
>>918 そのシチュエーションがハゲ萌えたおいらですみませんwwwwwwww
>>921 言ったな──────!!
言ったが最後、書いてくれるまで土下座し続けるぞ──────!!
923 :
469:2006/01/05(木) 22:00:52 0
ああプ厨さん…
マジ空気読めてないよ私orz
469たんキタ━━━━(´∀`)━━━━!!!!!!
プ厨もキタ━━━━(´∀`)━━━━!!!!!!
>>923 469タソ投下の邪魔してスマソ orz
いったん消えるぉ、どうか投下してください(;´Д`)
927 :
469:2006/01/05(木) 22:02:00 0
今何時だろうと考えて、二秒後にどうでもよくなる。
外はもう真っ暗だ。雨が降ってるせいもあるけど、もう夕方なんだろうな。
日が長くなってるとはいえ、こんな日には人通りも少なく、住宅地のこの一帯がより一層静かに感じる。
街頭で照らされるものしかハッキリと見えなくて、なんとなく動くものといえば
前の路を行き交う人(つぅか傘)くらいだった。
六月といえば一応夏、夏だよな?のくせに、今年はどことなく肌寒い。
どこの家も窓を閉め切っていて、人が住んでんのかどうかもわからんくらいだ。
そんな景色をぼーっと眺めて煙を吐き出してると、ふと蠢くものがあった。
928 :
469:2006/01/05(木) 22:03:15 0
道を挟んで、このアパート(三階あるからアパートというのか知らねえけど)の向かいにも
似たようなアパートが建っている。その左に十字路。右には一軒家が連なっていた。
そこの、ちょうどここの真向かいにあたる部屋の、ひとつ下。
俺の部屋は三階だから、つまり二階で、この位置からだと軽く見下ろす形になる。
そのあたりで何か目新しいものだと脳が判断したものがあるらしい。
大して興味もなかったけど、反射的に軽く目を凝らした。
向かいの建物をまじまじと観察するのは初めてだ。
他の人間のことにもあんま興味がないのに、人の家の中なんざパイレーツの旧譜の
1/1000000000くらいしか興味ねえから、真向かいのアパートにも人が住んでたんだ、
というくらいの認識しかなかった。
929 :
469:2006/01/05(木) 22:03:47 0
(ん?)
その部屋の窓のカーテン(逆光で白にしか見えない)が20cmくらい開かれて、少しだけ中が見えた。
いや、それくらいだったら、目に留まるものなんかありゃしないんだけど、
そこの床に腕が一本投げ出されてんだよ、こーれが。
さっき動いたのは、この腕だ。人間の腕。
半袖なのか服を着てねえのか知らんけど、剥き出しの腕。
そして、男の腕だ。
筋張って骨ばった、細いけど、女の腕じゃない。
遠くて、雨にけぶった視界だけど、間違いねえよな。
そもそも、路を隔ててるとは言え、向かいに女が住んでたらウエノが絶対気がついてると思う。
別に男が住んでようが女が住んでようが俺には関係ないんだが、
今その腕の手首を誰かが掴んだのに、男だと思うと、ビックリせざるを得ない。
掴んだほうの腕もまた、男のソレだったから。
思わず煙草が口から落ちそうになり、慌てて銜え直した。
930 :
469:2006/01/05(木) 22:04:47 0
(は?)
床の上に重なるように押し付けて、下に敷かれた腕の自由を奪ってる。
掴まれた腕は何度も捩るようにして、その手から逃れようとしていたが、
やがて諦めたように動かなくなった。
掴まれたまま、下の腕が何度も床を引っ掻いている。
一度強く暴れて振り払ったが、また捕まり、ねじりあげられていた。
俺が座る位置と体勢を変えないせいもあるけど、カーテンの隙間からは
二の腕辺りから先は一切見えない。
服も胴体も頭も、なーんも。
無理な方向に捻られた腕の方は暴れる術を失ったのか、大人しくなった。
そしてゆっくり手放され、上の腕が下に敷かれた腕を撫で上げている。
何度も何度も、内側を外側を、指の間を、手の腹を。
意思のある、ヘビみたいな動き。
色の白い方の腕はそれに応えることなく、ただじっと動かずにいた。
そして瞬間、その二本の腕がカーテンの隙間から、俺の視界から消えた。
931 :
469:2006/01/05(木) 22:05:35 0
どっちかがどっちかの体を強く引っ張ったんだろうな。
部屋の中はまるで何もなかったように、今は床だけが覗いてる。
ホントに短い間のことだった。
漫画みたいだった。
「…へぇー」
呆れるっていうか、その前に笑っちまったよ。
あれ、男同士だよな。そんで今、真っ最中かよ。ふーん。
そうかー、そういうもんなのかー。東京ってスゲェのな。
俺が他人に興味ないから知らねえだけで、実は俺の知り合いにもいたりすんのかね。
まあ例えそうだったからと言って、どうだと思うわけじゃない。
俺は俺で他人は他人だっていうのが、俺の信条だ。
面白いもん見たなあ、と短くなった煙草の先を見つめ、ちょっと笑った。
思わず見入っちゃったよ。灰を落とすのも忘れてる。
衝撃映像ってやつ?そんな大袈裟なもんでもねえか。
もう一本吸おうかどうしようか迷っていると、後ろから声がかかった。
「あべくーん、赤と白どっちがいいー?」
「あ、赤ー」
うお、ビックリした。いつの間に起きたんだ。
驚いた自分にも驚いて、我に返った。
なーにしてんだよ、俺。
人の家の中、ましてそんな最中を覗き見したりして。
しかも後ろで誰かが起き出したのにも気がつかないほど気を取られていたのかと思うと、
情けないやら恥ずかしいやら申し訳ないやら、謝りたい気持ちで一杯になったので、
ゴメンとその部屋に向かって片手を挙げて、俺は自分の家の窓を閉めた。
932 :
469:2006/01/05(木) 22:08:54 0
たったこれだけなんです、投下の意味ないっす。
>>926 プ厨さん!!
私こそ神の降臨に水差してすみません。
どうかどうかまた何か書いてください!!m(_ _)m
933 :
469:2006/01/05(木) 22:09:48 0
あ、一応続きます
向かいの部屋でやってるのはウエチバ?(ハァハァ
向かいの部屋が気になるっす(*´Д`)
そしてぷ厨タソ・・・書いて。書いて下さい。
おまえなら書けるー!!
>>933 つ、続きあるんですか(*´Д`)ハァハァ
楽しみに待ってます〜
>>918のレスに加え、本スレの>何して欲しいか言え
という名無しさんのレスがアベ声となって頭を回る…
これアベと一緒にいるのがチバ?
それとも向いの部屋でヤられてるのがチバ?
>>937 なんでもいいからやってとアベにすがるチバまで想像してしまった
プ厨・・・一晩限りの慰めを書いてくれw
>>938 アベといるのは女
やられてるのは今のとこ不明
>>989 ひ、一晩限りーー!?。゜(゚´Д`゚)゜。
プ厨の一晩限りなんて…!
また住人総チバ化&喪中にw
ここにいる人の年齢層ってどれくらいなんだろ
学生が多いんじゃないの
や、自分高校生なんだけど一人も仲間(?)いないからさ
あらまぁ
>>947 大人になるまで発言を控えることをお勧めするよ
22歳の高校生かもしれないよ
あーあ…
それはともかく
>>469さん続き楽しみにしてます!(*・∀・*)
21以上ならネットに実名を出す事の無礼を分かってると思うよ。
どうせ厨房と高校だろ、此処の住人なんて。
投下が途絶えるような雰囲気になってきた…orz
虚構だ
まぁまぁ。新年早々モメるのはヤだよー。
スットコが好きなもん同士が集まってるんだからさ。空気を変える職人求ー
自分も姫初め話とか考えてみる
ワォ、姫はじめ!
タイミング良くそろそろ次スレの季節
>>469さんのお話、全然先の予想がつかなくてワクテカだなー。
アベがまだマンションじゃなくてアパート暮らし、部屋には女もいる。
どうやら梅雨時であろうという冒頭部分から、ミセル加入前かな?とオモタけど、
アベのことばの中に「ウエノが〜」ってのが出てきてるしなあ…
とにかく続き楽しみにしてます〜(*´∀`)
469さん今夜来るかな…続き気になるす(*´Д`)
週末だしね。ワクテカ
えーと。
次スレはまた980あたりで立てる?
スレタイはこのままで、シンプルな方がいいなー。
>>963 ミルクだよ
画像はミルクのフライヤーのだよ
アベやウエノのミルクではないよ
967 :
469:2006/01/06(金) 22:35:08 O
現在規制食らい中ですー
>>960 今回はもう異次元の話だと思って下さい…orz
>>963 んなわけないw
あれはアベくんのミル(ry
…と言いたいとこだが、ただのミルク(牛乳)だすw
恵比寿MILKの何周年記念だかの時のヤツだよ。
つか今頃なぜ
>>12なんて亀な話を?w
969 :
968:2006/01/06(金) 22:44:34 O
>>967 規制!?
工エエェェ(;´д`)ェェエエエ
>>969ごめんこのスレ今日初めて来たからさ
恵比寿MILK?ってなに?
初めて北?どこから北の?
恵比寿みるくを知らないって……ご新規さんですか?
え‥新規といえば新規です。
ひょっとして知ってて当たり前のことでしたか??スミマセン‥。
いや、知ってて当たり前ってわけじゃないけど…
もしや、アベチバ好きだけどチバには興味ない方ですか?(・∀・)
えっと‥チバって言うかミッシェルは大好きですよ。ただCD以外のミッシェルの詳細はあんまり知らないんです‥
おお、なにか新鮮!ようこそここへ!
>>979どうもです。ステキショーセツいっぱいあって嬉しいです。
981 :
469:2006/01/06(金) 23:53:29 0
>>971 恵比寿ミルクって、ライブハウスの名前です。
規制解けました。
また短いですが、埋めるついでに落とします。
会話のお邪魔になったらごめんなさいm(_ _)m
('A`)。oO(CDの次があべちばで検索て…何段飛ばしで階段下る気なんだ)
何この流れ
>>981 キタ━━━━(*゜∀゜)━━━━!!
マッテタ━━━━(*゜∀゜)=3━━━━!!
985 :
469:2006/01/06(金) 23:56:01 0
歯を磨きながら窓を閉めようとして、俺は眉をひそめた。
なんだアレ。大根か?金属バットか?
シャコシャコと泡を立てながら目を細めて見る。
今度は脚かよ。人間の足。
カーテンの隙間から手と手だけ覗かせて、情事を垣間見せたあの部屋から、
またも数10cmの間から人間の体の一部だけが見える。
今度は膝から下の裸の足が、合計二人分。
やっぱり重なるように、つうか絡まるように蠢いてる。
どこか滑稽な画だった。
これは、どっかの雑誌に投稿してもそれなりに笑えるネタじゃないだろうか。
しねぇけど。
天体観測するために弄っていた望遠鏡が、たまたまオネーチャンの着替えの部屋を捕らえたみたいな
笑い話の類だよな、これ。今度絶対ウエノあたりに言おう。
だけどゲイのカップルじゃあなあ。
オエーと舌を出す色んな顔を思い浮かべて、口の端が上がった。
初めて向かいの部屋を覗き見(結果的にな)した三日後のことだった。
あれからなんとなく、窓からの景色を見るのがトラウマになった。
だーってなあ。どっちかが女ならともかくなあ。
たとえそうだったにしろ、俺はそういうのを見て面白いとは思わない。
100じゃないなら0でいいと思うのはセックスに関してだって同じだったから。
あん時は怖いもの見たさで目を逸らせずにいたけど、次に窓を開けた時に
もっととんでもないエログロショーが展開されてたらと思うとビビる。
だからっつって窓に近づかないなんてのもできる訳ないし、する気もなかった。
986 :
469:2006/01/06(金) 23:57:07 0
だけど翌日、翌々日と、あの部屋のカーテンはピッチリと閉まってて、
以前の通りの何の変哲もない景色に戻っていた。かなりホッとした。
何かのジョークだったんじゃねえか?
そう思って安心していたのに、まーたこんなことになっている。
夜も更けかけ、そろそろ寝るかとアクビも出始めた頃だった。
窓を閉めようと枠に手をかけたら、裸の脚が四本転がってる画が飛び込んできた。
俺は特別目がいい方じゃなかったけど、見間違いじゃねえよな。
やっぱりあれは男の脚だろ。
四本の脚が絡み合ってるのを見て、さすがに今回は窓際から飛びのいた。
カーテンを勢いよく閉めて、あまり深く考えないことにした。
やってる時って、あんな風に蔓が紐に巻きついていくみたいな動きをしてんのか。
自分では見たくねえなあ、てか普通見ないし見せないだろ。
…まあな、公開すんのが好きなヤツもいるかもな。
いいんじゃない?でも俺は見たくねぇ。
987 :
469:2006/01/06(金) 23:58:05 0
することがなくて、趣味もなくて、外に食べに行く気も作る気もなくても、一応腹は減るんだよな。
ここは最後のとこを妥協して、メシのひとつでも作るかと家を出ることにした。
俺の場合メシはイコールでパスタに繋がるので、「どれを作るか」に迷っても、
「何を作るか」に迷う事はない。
パスタソースを選ぶのに時間はかかっても、買い物先の店を選り好むことはない。
こんな性格自体を迷うこともない。良し悪しはともかく、便利な話だ。
今日は今月には珍しく、快晴だった。
だから嬉しいってこともない俺みたいな奴には、お天道様も輝き甲斐がねえだろう。悪いねぇ。
商店街をちょっと外れた路地にある輸入食料品店で、パスタとアラビアータソースを買って
商店街の酒屋でビールを買った。ワインも飲みたかったけど、金がないのでやめておいた。
バイト先のパン屋からは余ったパンを持って帰れたので、
好き嫌いを置いとけば、家には何かしらの食い物がある。
(どうでもいいが、俺があのコック帽を被ると更にデカくなるので、売り場に出ると客にドン引きされるんだ)
店長が代わったらその特典は消えるかもしれないけど、そうなったらそうなったでどうにかなるだろう。
家に帰る途中、ウチの近くの自販機で煙草を買おうと小銭を取り出した。
マルボロを買って釣りを取り口から引っ掻きだし、体を起こそうとした時、
例のアパートが目に入った。今日は見下ろすんじゃなく、見上げた形で。
そういえば、一週間くらい前に変なもん見たよなあ。
自分の家の窓から見てみないと、どの部屋なのかもわからん。
まあいいや、と小銭をポケットに突っ込んで、自分のアパートへ入るため、道の片側に寄ろうとした時、
男の二人連れが、向かいの建物に入っていこうとしてるのが見えた。
二階への外階段をカンカンとだるそうに登っている。
やべぇ、変なこと思いだしてたらロクでもない想像しかしなくなりそうだ、
などと考えて、自分に少し呆れた頃には、もう姿は見えなくなっていたが。
988 :
469:2006/01/07(土) 00:02:10 0
栄養とかパランスとかはまったく考慮されてないような、
自分好みの料理を食って満腹になった俺は、さて一服とマルポロを口に銜えた。
腹が満杯になっても、タバコだけは口に入れる気になるんだよなあ。
少しだけ吸って、いざ灰を落とそうとした時、灰皿がそばにないことに気づく。
あれ?どこいった?
首をぐるんと巡らせると、窓際の出っ張りに、吸殻を積もらせて置いてあるのが見えた。
歩いていって手に取り、「タバコ減らせばお金は減らないよ」と、昔つきあってた女に言われたのを思い出した。
もちろんするつもりも出来るはずもないんだが。
ふと、例の部屋のことを思い出して、窓の外を見てみた。
好奇心というものから縁遠い俺には、本当にただふと思い出しただけだったんだけど、
あとで思い返せば、これがまずかったような気がしないでもない。
夜のせいで、ポウと連なった窓の明かりの羅列の中、ひとつだけカーテンが少しだけ開いたその部屋が見える。
そして例によって例の如く、その小さな枠の中に、人間の体の一部が見えた。
…何なんだ。昨日は腕、今日は足、パズルかっつーの。
またいるのかなあとは思ったけど、マジでいたよ。
どうでもいいけど、危なっかしいことをしてる割にカーテンを閉め切っておかないのは何故なんだ?
俺は別に覗きがしたいんじゃない、と自分ん家のカーテンを閉めようとした時、
今日の「景色」はソロ出演だということに気づいた。
こっち側を背にして、横向きに横たわっている。
肩から上の頭だけが見えた。髪が床に散らばって、項が覗いている。
裸の、なだらかな肩のシルエットがやたら印象深い。
989 :
469:2006/01/07(土) 00:03:44 0
男の体に欲情する趣味はないんだが、ないはずなんだが、視神経が言うことを聞かない。
何故か目が離せない光景だった。
マジで肩甲骨から上しか見えないんだが、その肩のラインが妙にエロい。
エロいって?いやいやいやどうなんだ。
(丸い…)
背中を突き出すようにして、体を丸めてるらしい。
顔なんかさっぱりわからないんだが、後姿から感じられる雰囲気は、
男同士でヤッてるって事実を目にした時に漠然と予想したイメージと重ならなかった。
黒髪の短髪が、首と床に少しだけかかってる。
グッタリと横たわるその後姿は、色気があるような、まったくないような、
遠目にも不思議な雰囲気だった。
…変態か俺は。
真っ当な人間じゃない事は自覚してたけど、こういう方向には割かし真っ当だと思っていたんだが。
やべえなあ。
でもマジでエロくねえか?あの肩。
女とは全然違うのに、撫で肩ってこともなさそうなのに、曲線を描いてる。
男は背中でものを言うとはよく言ったもんだが、哀愁ともまた違っていた。
これ以上見てると、他人に言われなくても自分で自分に変質者の烙印を押しちまいだったので、
てめえの頬っぺたを一度叩いて、カーテンを閉めた。
今日もやっぱり、向かいの部屋に向かって、ゴメンと謝らずにはいられなかった。
悪い、マジ悪ィ。
火を点ける事もなく、口の中で歯形をつけられるだけで用済みになったタバコを
俺は灰皿に投げ込んで、寝てしまうことを決め込んだ。
990 :
469:2006/01/07(土) 00:05:45 0
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毎度何もない上に短くて申し訳ないです。
エロ肩チバの相手は誰だ〜〜w
続き…続きを下さい…!
背中の描写がすげーーーたまらん!
次スレ立てられなかった
投下で沸き始めたところにまるで疲れて帰ってきたかのような
>>993に萌え
誰か、誰か次スレお立てになるお方はいらっしゃらんか!
やってみるお
だめだったorz
やってみる
998 :
469:2006/01/07(土) 00:44:51 0
1000ならアベチバ新バンド結成(*´∀`)
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。