狛「すごい、怪しい臭いがする」
店に入った途端に、狛がなにやら言い出す。
鳴「それはカビの臭いだな」
狛「それに……甘い匂いも……」
鳴「それはプリンの匂いだな。ほら、アイツが特大のオッパイプリンを食べてるだろ?」
?「だれがあいつだ。師匠に向かってそれはないんじゃないか?」
鳴「だれが師匠か!?」
狛「あっれぇ?可笑しいな。目が可笑しくなったのかな?鬼子にちょっかいを出してた奴がここに居る気がするんだが」
チ「久しぶりだなぁ狛。チチメンだ。覚えてるか?」
鳴「え?何?知り合い?」
狛「えっ?まぁ、知り合いというか腐れ縁というか」
チ「つめたいねぇ。死にかけている所を助けてやったってのに」
狛「うるさい。アレは婆さんが助けろって言ったんだろ。婆さんが言わなきゃ何もしなかったくせに」
チ「おまっ……婆さんって、あいつはそんなに年取ってないぞ?40過ぎぐらいで世間知らずだがな」
鳴「また、婆さんとか言う話になるんですね」
夜「そしてオイラ達は存在を忘れられてるというね」
二人が口論している間、俺達かやの外グループは店の隅に置いてあるパイプ椅子に座って収まるのを待っていた。
そして数時間後――
チ「こぉんのクソ狗がぁあああ!」
狛「うるせー乳魔人!」
何時の間にかチチメンはカウンターを飛び出し、狭い店の中で口論の試合が始まっていた。
夜「まだやってるっスよ。もう、飽きたっす。夜明けまでそんなに時間ないっスよ」
鳴「やべぇ……意識飛んでた。あとどれくらい?」
夜「4時間ぐらいっス」
鳴「はぁ……ちょっと面倒だけど、止めてくる」
夜「よろしくっス。オイラはこのカウンターの後ろにいるッスから」
夜烏賊、お前はまた逃げるのな。
ちょっと顔が良いからって良い気になってるんじゃねぇぞコノヤロウ!
とか口に出していってみたいのだが、今はコッチを止めるのが先か。
鳴「なぁ……狛、チチメン」
狛「大体、お前は昔っから鬼子のその……気にしていることをからかったりだな」
チ「はいー、今恥ずかしがった!その時点で負けだ狛!乳っていうのはな形も大事だが大きさが一番に決まってるだ!
それを口に出せない時点でお前の負けぇ!」
鳴「ちょっと……聞いてくださいよ、お二人方」
狛「はぁ!?ふざけんなよ!鬼子のはあれで良いんだよ!」
チ「あっれ?守ってるって風呂場も守ってるんですか!?もしかして覗きですかこの変態が!」
狛「ばっ!覗いてねぇよ!というかお前みたいな変態の塊みたいな奴にい――」
鳴「だぁっらしゃああああ!!少しはコッチの話も聞かねぇか!」
店内が静まり返る。あれ?何この空気?