ガチャッ...
鳴「やっと行ったか」
ヤ「私も行きたかったなー」
ヒ「俺も」
鳴「お前らが行くと浪費が激しいからな留守番だ。俺は出掛けてくる」
ヒ「自分だけでお祭りを楽しむ気だな!」
ヤ「私たちも連れてけ!」
鳴「行かねぇよ!通帳の残高チェックだ!俺が帰ってくるまで此処に居ろよ!絶対な!」
バタンッ!
扉を閉めても事務所からは文句を言っている声が聞こえてくる。
鳴「さてと……こっちの路地裏だったけな」
事務所から出て直ぐの路地裏へと入っていく。
確かこの辺に居たはずなんだが……
鳴「おーい。居るんだろ?いつも事務所を覗いてる人。話しがあるなら聞くから出てきてくれ」
……返答はない。そりゃそうか。
いきなり事務所の中の人間が出てきても、恥ずかしいとかそういう感情で出てこれないよな。
仕方ない、出直すか。ついでにお祭りで占ってもらおう。
そう思い、通りの方へ振り返ると声が聞こえてきた。
?「振り向くな」
鳴「へ?」
最初はなんだと思ったが、そりゃ振り向いたら顔覚えちゃうもんな。
ストーカーの類だったら顔を覚えられる事ほど嫌なことはないだろうし。
鳴「分かった。振り向かない」
?「何のようだ?」
鳴「いや、いつも事務所を覗いてるだろ?なんかあるのかなぁっと思って」
?「はぁ……気付いてたのか?」
鳴「そりゃ当然。あれだけ目を光らせてればね。俺の推測だと、君達は鬼子の補佐だろ?」
?「なんでそんな事を?」
鳴「ヒワイドリが言ってた」
?「あの鳥野郎……分かったよ。確かに俺は補佐役だ。鬼子のな」
鳴「そりゃどうも初めまして。名前は?」
狛「……狛〈こま〉」
鳴「なにそれ可愛い」
狛「ぶっ飛ばすぞ」
鳴「それは失礼しました。で、なんでいつも覗いてるんだ?」
狛「言ったろ?鬼子の補佐だ。何かある時はすぐに駆けつける。記憶喰をソファに置いたのも俺だ」
鳴「いや、補佐は分かってるけどさ、なんで姿を現さないんだ?そして、その節はどうも」
狛「補佐は所詮、補佐だ。鬼子自信に守られてるって言う変な気持ちを持たしちゃいけないんだ」
鳴「どうしてだ?」