PINKのおいらロビー自治スレ3

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278ほのぼのえっちさん
 「・・・何処を通って来た・・・か。色々調べているみたいだな。
  俺は、闇世で200年ほど色んな民を喰らい続けてきた。
  最近光の世に来たが、それでも50体くらいは喰ってるなぁ。」
人型の輩は、話をたぶらかしているみたいだ。
それを聞いた般若の目がさらに厳しくなる。
 「・・・何処かの川を・・通って来た・・・のだな!?」
人型の輩は、目で般若を睨み、鼻で般若の何かを読み取ろうとしていた。

 「お前は・・・鬼娘の守護者・・・・・・では無いな・・」

そう言葉をかけられた般若は無言だった。
輩がまた話しだす。
 「お前の力は、この輩と同等くらいか・・・」
これ以上の詮索を拒むかの様に、その輩が指を【チョン】と前へ出す。
すると狼の様な輩が、不意に般若を襲い始めたのだ。
 【ズバーン】
一瞬にして砕け散る輩。般若は動いた気配がなかった。
人型の輩が少し下がりながら、般若を睨み言った。
 「お前・・・何者だ・・。いや・・・元は何の民だ・・」

 ヒワイドリも、遠くにいる音麻呂達も・・身体に非常に強い殺気を感じている。
詠麻呂が自分の身を抱きしめながら言った。
 「い・・痛い・・。身体が痛い」
音麻呂が皆を抱きしめながら言う。
 「あ・・あいつの・・・。人型の輩の殺気が・・俺達の身体を痺れさせているんだ・・。
  は・・般若さんからも殺気は感じるけど・・・大きさが違いすぎる・・・」
ヒワイドリは未だに目を覚まさない鬼子の近くで、同じ殺気を感じていた。
 「は・・・般若・・。あ・・あんたの力でも無理だ・・・。お・・俺達・・もう・・・」

 般若を睨みつける人型の輩。その輩が、そおーっと右手を上げ鬼子達が居る所を指差した。
 「少しは早いみたいだが、俺の動きには付いて来れんだろう。お前が言う様に、俺は
  元々猿の民だ。色んな民の中でも飛びぬけた瞬発力を持っているからな。
  お前の目の前で、あの鬼娘の力・・・喰ってやるわ」
そう言い、人型の輩は鬼子達の方へ一瞬にして飛んで来た。
般若は・・・やはりその動きに付いていけずにいた。
人型の輩の大きな爪が鬼子達を襲う。ヒワイドリは、身構える動作さえ出来なかった。
 【ギュイィーーーーーーーーーーーーーーーーーン】
人型の輩の腕が、後ろへ弾かれネジ曲がる。
般若が腕を弾いたのだ。遠くにいた般若が・・・。
 「ヒワイドリ、2人を担いで直ぐに結界の中へ!」
焦るヒワイドリは、息を止め、鬼子と秀吉を担いで結界の方へと走って行った。
とても醜い形相で、般若を睨む人型の輩。
 「・・お・・・お前・・・」
般若の額に、薄っすらと光る文字が浮き出ている。
人型の輩がそれを見て、自分の顔の前に両手を持ってきた。
何か・・・黒く光る小さな文字が輩の手の中に浮かび上がる。
そして般若を見下ろしながら笑い、言った。
 「お前は・・鬼の民なのか・・・」
黒い文字を浮かべる輩を見た般若は、目を見開く。
 【あぶない】と思ったのだ。
般若は、ヒワイドリの方を見て叫んだ。
 ≪「速く結界の中へ入るんじゃーーーーーー!」≫
そう言い終わると、般若の額の文字が光輝き出した。
 【ブヮアーーーーーーーーーー・・・】